JP5029218B2 - ヘッドレスト作動装置 - Google Patents
ヘッドレスト作動装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5029218B2 JP5029218B2 JP2007219652A JP2007219652A JP5029218B2 JP 5029218 B2 JP5029218 B2 JP 5029218B2 JP 2007219652 A JP2007219652 A JP 2007219652A JP 2007219652 A JP2007219652 A JP 2007219652A JP 5029218 B2 JP5029218 B2 JP 5029218B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cable
- pressure receiving
- headrest
- state
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
- Seats For Vehicles (AREA)
Description
この開示では、車両後突時に、受圧部材が着座者の背部に押し動かされることにより、この受圧部材に連結されたヘッドレスト作動操作用のケーブルが引張られる操作構造となっている。そして、この開示では、受圧部材がシートバックの上下二箇所に配設されており、この両者がそれぞれ押し動かされないと、ケーブルが正常に引張られない構成となっている。これにより、例えば、着座者が通常の着座使用時に過って肘を後方側に押し当てて、シートバックに局所的な強い負荷を与えても、ヘッドレストは誤作動しない構成となっている。
先ず、第1の発明は、車両後突を検知した時にヘッドレストを着座者の頭部に向けて移動させるように作動するヘッドレスト作動装置である。ヘッドレスト作動装置は、シートバック内部に配設された受圧機構と、この受圧機構に連結された操作ケーブルと、を有する。受圧機構は、車両後突の発生時に、その弾みで後傾する着座者の背部によって押動される機械的な後突検知装置として構成されている。操作ケーブルは、受圧機構が押動される動きに伴って、ヘッドレストを初期位置に保持しているロック装置のロック状態を解除する方向に作動操作されるようになっている。この操作ケーブルは、管状のアウターケーブルの内部にインナーケーブルが挿通された二重構造となっている。そして、操作ケーブルは、その一端部側でインナーケーブルのアウターケーブルに対する引き出し量を変化させる操作が行われることによって、その操作移動量が他端部側に伝達されてロック装置のロック状態を解除するようになっている。受圧機構は、シートバックの内部に互いに離間して配設された第1及び第2の受圧部材によって構成されている。これら各受圧部材は、アウターケーブル或いはインナーケーブルの相異なる側のケーブルの一端部とそれぞれ連結されている。操作ケーブルは、各受圧部材がそれぞれに押動されてアウターケーブル及びインナーケーブルの一端部が互いに相反する操作方向にそれぞれ作動操作されることによりロック装置のロック状態を解除することのできる操作移動量に達する構成となっている。
この第1の発明によれば、車両後突が発生し、各受圧部材が着座者の背部によって押動操作されることにより、これらに連結された二重構造の操作ケーブルの一端部がそれぞれ作動操作される。このとき、操作ケーブルは、各受圧部材が押動操作されて、アウターケーブルとインナーケーブルの双方が互いに相反する操作方向にそれぞれ操作されることにより、ロック装置のロック状態を解除する。しかし、操作ケーブルは、例えば着座者が通常の着座使用時に過って肘を後方側に押し当てるなどして、一方側の受圧部材のみが押動操作されてアウターケーブル或いはインナーケーブルの一方側のみが作動操作されても、ロック装置のロック状態を解除する操作移動量までは操作されないようになっている。これにより、通常の着座使用時にシートバックに一方側の受圧部材のみが押動操作されるような局所的な強い負荷がかかっても、ヘッドレストを誤作動させないようにすることができる。なお、このとき押動操作された一方側の受圧部材は、強い力で押動操作されても、アウターケーブル或いはインナーケーブルを操作する動きによってその押動力が逃がされるようになっている。したがって、上記のような誤作動防止の状態時に、受圧部材に異常な負荷がかからないようにすることができる。
この第2の発明によれば、受圧機構と操作ケーブルとの間の動力伝達経路にダンパーを設けたことにより、通常時、着座者がシートバックに凭れ掛かる時のような比較的遅い速度で付与される負荷動力の伝達を遮断することが可能となる。これにより、車両後突が発生していない場合のヘッドレストの誤作動を更に好適に防止することができる。
ここで、図1には、車両用シート1の概略構成が斜視図によって示されている。この車両用シート1は、着座者の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭置きとなるヘッドレスト4と、から成る。なお、図1などの各図では、シートバック2やヘッドレスト4の内部構造を分かり易く示すために、これらの表皮構造が省略されて示されている。
このプッシュロッド50は、図2に示されるように、その上端部が、ヘッドレスト移動機構10の操作部材として設けられた係脱部材15と連結されている。そして、プッシュロッド50は、その下端部が、シートバック2内部に配索された操作ケーブル40の上端部と連結されている。
そして、プッシュロッド50が図示上方側に押し操作されることにより、係脱部材15が図示反時計回り方向に押し回されて、支承部4Aを初期位置に保持した状態が解除されるようになっている。
この受圧機構20は、シートバック2の中腹部に配設されており、その上下に離間した位置に、幅方向に延びる一対の棒状の受圧部材21,22を有した構成となっている。ここで、受圧部材21,22がそれぞれ本発明の第1及び第2の受圧部材に相当する。これら受圧部材21,22は、その図示向かって右側の端部が、シートバック2の同右側のサイドフレームFsに固定設置されたブラケット70に回動可能に軸支連結されている。ここで、各受圧部材21,22は、その軸支連結された右側の端部に対して、着座者の背凭れ荷重を受ける中央部分が偏心した折れ曲がった形状に形成されている。そして、各受圧部材21,22の図示左側の端部は、同左側のサイドフレームFsに軸支連結されたロータリー式のダンパー23,24とそれぞれ連結されている。なお、これら受圧部材21,22の各端部の軸支位置は、互いに同軸線上の位置に設定されている。
そして更に、各受圧部材21,22の図示右側の端部とブラケット70との間には、各受圧部材21,22を回動附勢する捩りばね21S,22Sがそれぞれ掛着されている。これにより、各受圧部材21,22は、各捩りばね21S,22Sの附勢力によって、常時はその前面側に配設された図示しないマット型のクッションパッドの裏面に押し当てられた状態として保持されている。
一方、図示下側に配設された受圧部材22は、その初期位置の状態では、その中央部分が図示右側の端部に対して下方側に折れ曲がった姿勢となる状態に保持されている。この受圧部材22は、着座者の背凭れ荷重を受けることにより、その中央部分が後方側に押し動かされる格好で回動するようになっている。
これにより、各受圧部材21,22は、車両後突の発生時に、着座者がその弾みで後傾する動きを、それぞれ後方側に押し回される動きとして機械的に検知する構成とされている。
この図示上側のダンパー23は、その入力軸23Bと一体的に連結されて上方側に延びる入力腕23Aと、ケース23Cと一体的に形成されて前方側(図示左方側)に延びる出力腕23Dと、を有する。そして、この入力腕23Aは図示上側の受圧部材21の左側端部と一体的に連結されており、出力腕23Dは後述する操作ケーブル40のアウターケーブル42の下端部と一体的に連結されている。これにより、上述した入力軸23Bは、図示上側の受圧部材21が回動する動きを受けて、これと一体的となって回動するようになっている。
なお、各ダンパー23,24は、各出力腕23D,24Dが図示左側のサイドフレームFsに固定設置されたブラケット60の各ストッパ61,62とそれぞれ当接する位置で、各受圧部材21,22から受ける附勢方向への回動がそれぞれ規制されるようになっている。
そしてこれにより、インナーケーブル41の下端部がアウターケーブル42の下端部から引き出された相対的な操作移動量が操作ケーブル40の上端部側に伝達され、図2に示されるようにサポート2Sの内部でプッシュロッド50が押し上げ操作される。
また、例えば、着座者が通常の着座使用時に、過って肘を後方側に押し当てるなどして、一方側の受圧部材21(22)のみが後方側に押動操作されても、図2に示したプッシュロッド50は充分には押し上げ操作されないようになっている。すなわち、この場合には、アウターケーブル42或いはインナーケーブル41の一方側の下端部のみが作動操作されることとなる。したがって、このような一方側のケーブルの端部を移動させる操作だけでは、インナーケーブル41の下端部をアウターケーブル42の下端部から充分に引き出す相対的な操作移動量が得られないからである。
なお、図4に示されるように、このとき押動操作された一方側の受圧部材21(22)は、強い力で押動操作されても、その回動と共にアウターケーブル42或いはインナーケーブル41を操作する動きによって、その押動力が逃がされるようになっている。したがって、このように支承部4Aの誤作動を防止する対応時に、受圧部材21(22)に異常な負荷がかからないようにすることができる。
ここで、操作ケーブル40は、可撓性を有した管状のアウターケーブル42の内部に、アウターケーブル42よりも撓み易く構成された線状のインナーケーブル41が挿通された二重構造となっている。そして、この操作ケーブル40の下端部は、図4において前述したように、インナーケーブル41の下端部が前述したダンパー24の出力腕24Dと連結されており、アウターケーブル42の下端部がダンパー23の出力腕23Dと連結されている。
詳しくは、図3に示されるように、操作ケーブル40は、インナーケーブル41の上端部に形成されたT字形状の係合突起41P,41Pが、アウターケーブル42の上端側の周壁に貫通形成された長孔42S,42Sからそれぞれ半径方向の外方に突出した構成となっている。
これにより、インナーケーブル41は、T字状に突出している係合突起41P,41Pが長孔42S,42S内で移動可能とされる範囲内において、アウターケーブル42に対して軸方向に相対移動可能とされている。これら係合突起41P,41Pや長孔42S,42Sは、インナーケーブル41やアウターケーブル42の軸対称となる周方向の2箇所に形成されている。そして、アウターケーブル42の上端部には、その管状の端部形状を塞ぐかたちで頭部42Hが形成されている。
そして、このように操作ケーブル40がステー4Bに吊り下げられた状態となることにより、操作ケーブル40は、その下端側が牽引される操作力をステー4B内部のプッシュロッド50に押し操作力として逆転させて伝達できる状態となる。
すなわち、上記した構成を図3を用いて詳しく説明すると、先ず、サポート2Sの周壁には、その下端部から上方に向けて軸方向に延びるスリット状の挿入溝Sd,Sdが貫通して形成されている。これら挿入溝Sd,Sdは、サポート2Sの周方向の2箇所の位置に互いに軸対称となる形状に形成されており、インナーケーブル41に形成された各係合突起41P,41Pを各溝形状の内部に受け入れてこれらを軸方向に挿通させられるようになっている。
これら周方向に湾曲した挿入溝Sd,Sdの各終端部形状は、水平よりも下方に垂れ下がった形状に形成されている。これにより、各挿入溝Sd,Sdの終端位置まで挿通された各係合突起41P,41P(操作ケーブル40)は、その自重によって下方に落下してしまうことがないように、サポート2Sに吊り下げられた状態として安定して保持されるようになっている。
ここで、図3に戻って、アウターケーブル42の上端部は、合成樹脂によって一体成形されており、サポート2Sの筒内に挿通される軸方向の途中箇所に、部分的に半径方向の外方に膨らんだ膨出部42Dが形成されている。この膨出部42Dは、全周がセレーション状に凹凸のついた形状に形成されており、その外径寸法がサポート2Sの筒内の径寸法とほぼ同じ大きさに形成されている。これにより、操作ケーブル40は、その上端部をサポート2Sの筒内に挿通させていく際に、膨出部42Dがサポート2Sの筒内形状に緩やかに嵌合するため、筒内でばたつくことなくスムーズに挿通されるようになっている。
このとき、各係合突起41P,41Pは、各挿入溝Sd,Sdの軸方向に延びる形状部位に位置しているために、それらの周方向への移動が規制された状態となっている。これにより、各係合突起41P,41Pが、各挿入溝Sd,Sdの軸方向に延びる溝形状によってガイドされ、各受入溝Bd,Bdの終端位置に保持された状態となっている。これにより、インナーケーブル41とステー4Bとが互いに軸方向に一体的に連結された状態として、共に一体的となってサポート2Sに対して軸方向に移動可能な状態とされている。
したがって、ステー4Bをサポート2Sの筒内へと挿し込んでいき、係止溝Bkの挿し込み位置を係止爪Stと合致させることにより、係止爪Stはその附勢によって係止溝Bkの内部へと入り込んで係合する。これにより、ステー4Bの挿込方向への移動が規制された状態となってロックされる。このステー4Bの挿込方向への移動を規制した状態は、ツマミSbの押込み操作によって係止爪Stを係止溝Bkから外すことにより解除することができる。なお、係止溝Bkは、ステー4Bに対してその軸方向の複数箇所に形成されており、上記したツマミSbの押込み操作を適宜行うことによってヘッドレスト4の設置高さ位置を自由に調整できるようになっている。
なお、厳密には、両者の間には僅かな隙間が形成されており、ステー4Bの挿し込み操作時において、プッシュロッド50が誤ってアウターケーブル42の頭部42Hにプッシュ操作されないようになっている。
そして、このアウターケーブル42の頭部42Hとプッシュロッド50の下端部とが軸方向に近接した配置状態では、操作ケーブル40が下端側から牽引操作された操作力を、アウターケーブル42の頭部42Hによってプッシュロッド50に押し操作力として逆転させて伝達することのできる状態として、両者が互いに軸連結された状態となっている。
具体的には、図13を参照して分かるように、ステー4Bをサポート2Sの筒内から上方に引抜いていくと、各係合突起41P,41Pが、サポート2Sの各挿入溝Sd,Sdの湾曲形状に案内されて周方向に回動操作される。これにより、各係合突起41P,41Pが、各受入溝Bd,Bdの終端位置に保持された状態からこの状態を脱する方向に引き戻されていき、各挿入溝Sd,Sdの湾曲形状に案内されてそれらの終端位置に到達するのに伴って、各受入溝Bd,Bdの軸方向に延びる溝形状の位置まで引き戻された状態となる。これにより、図12に示されるように、各係合突起41P,41Pは、ステー4Bに吊り下げられた状態から再びサポート2Sに吊り下げられた状態へと戻される。そして、これにより、前述したアウターケーブル42の頭部42Hとプッシュロッド50との互いに近接した軸連結状態が解除される。
このヘッドレスト移動機構10は、ヘッドレスト基部4Cに対して支承部4Aを連結するかたちで設けられており、幅方向に一対で設けられた連結リンク12,12と、支持部材13,13と、フック14,14と、係脱部材15と、引張ばね16と、レバー部材17,17と、を有する。
ここで、ヘッドレスト基部4Cは、合成樹脂によって形成されており、板状の後面部11Bと底面部11Dと両側面部11S,11Sと上面部11Uとが一体的に形成された構成となっている。詳しくは、底面部11Dは、後面部11Bの下端縁から前方に延びて形成されている。そして、側面部11S,11Sは、ヘッドレスト基部4Cの幅方向の両サイドにそれぞれ立設されるかたちで形成されている。そして、上面部11Uは、両側面部11S,11Sの上縁同士を繋ぐかたちで形成されている。
このヘッドレスト基部4Cの底面部11Dには、ステー4B,4Bの上端部分がそれぞれ挿し込まれて一体的に固定されている。これらステー4B,4Bは、管状に形成されており、その上端側の開口部分を底面部11Dの上面側に露出させた格好で固定されている。
また、ヘッドレスト基部4Cの両側面部11S,11Sには、板厚方向に波状に刳り貫かれてなる長孔11Hが形成されている。これら長孔11H,11Hには、それらの下端部H0,H0と上端部H3,H3との間に、後方側(紙面内右側)に波状に段々に窪んだ形状の第1ストッパ溝H1と第2ストッパ溝H2とがそれぞれ形成されている。
詳しくは、各連結リンク12,12は、その後方側の端部が、ヘッドレスト基部4Cの両側面部11S,11Sに貫通して設けられた連結軸12Aにそれぞれ回動可能に軸支連結されている。ここで、各連結リンク12,12は、図11に示されるように、それらの後方側の端部が、両側面部11S,11Sとそれらの内側にあるリブ11R,11Rとの間に挟まれて配置されている。そして、各連結リンク12,12は、両側面部11S,11Sの間に架け渡された連結軸12Aにそれぞれ回動可能に軸支連結されている。
上記した連結リンク12,12は、その後端部を軸支連結する連結軸12Aを中心に、図示時計回り方向に回動させることにより、ヘッドレスト基部4Cの上面部11Uと当接し、その時計回り方向への回動が規制されるようになっている。
これら支持部材13,13は、互いの後端部同士が、幅方向に延びる連結軸13Aによって互いに連結されている。詳しくは、図11に示されるように、各支持部材13,13は、それらの後端部が、それらの両外側に配置されている各リブ11R,11Rとその内側にあるリブ11R,11Rとの間に挟まれて配置されている。そして、これら支持部材13,13の後端部同士を繋ぐ連結軸13Aは、前述した連結軸12Aや連結軸12Bと互いに平行向きに配設されている。
詳しくは、各フック14,14は、図11に示されるように両側面部11S,11Sとそれらの内側にあるリブ11R,11Rとの間に挟まれて配置されており、この間に架け渡された各連結軸14A,14Aによってそれぞれが回動可能に軸支されている。
そして、図6に戻って、これらフック14,14には、その外周縁部の周方向の2箇所に、半径方向の外方に突出する爪形状の上顎部位14Bと下顎部位14Cとが形成されている。これにより、各上顎部位14B,14Bと下顎部位14C,14Cとの間には、半径方向内方に窪んだ凹みが形成されている。この上顎部位14Bと下顎部位14Cとの間の凹みには、前述した連結軸13Aをその内部に収められるようになっている。ここで、各連結軸14A,14Aは、前述した各連結軸12A,12Bや連結軸13Aと互いに平行向きに配設されている。
そして、これらフック14,14の外周縁部には、段差状に窪んだ形状の係止溝14Dがそれぞれ形成されている。これら係止溝14D,14Dには、後述する係脱部材15に設けられた一対の係合腕部15C,15Cがそれぞれ係着されている。これにより、各フック14,14の附勢による反時計回り方向への回動が規制された状態として保持されている。
ここで、図5に示されるように、連結軸13Aは、連結軸12Aとの間に掛着された引張ばね16によって、常時は連結軸12Aに引き寄せられる方向に附勢されており、長孔11H,11Hの形状に沿って上端部H3,H3に向けて附勢された状態とされている。したがって、連結軸13Aは、常時はこの引張ばね16の附勢に抗して、フック14,14により長孔11H,11Hの各下端部H0,H0に係止された状態(初期位置の状態)として保持されている。
この支承部4Aの前方かつ上方への動きは、図8に示されるように、連結軸13Aが長孔11H,11Hの各上端部H3,H3に到達することで規制されて制止される。そして、この支承部4Aの動きが止まった状態では、支承部4Aは、着座者の頭部から荷重を受けても後方側には押し戻されないようになっている。
詳しくは、図11に示されるように、レバー部材17,17は、その後方側の端部が、両外側に配置された各リブ11R,11Rとそれらの内側にあるリブ11R,11Rとの間に挟まれて配置されており、これらの間に架け渡された連結軸17A,17Aによってそれぞれ回動可能に軸支されている。
そして、これらレバー部材17,17とヘッドレスト基部4Cとの間には、捩りばね17S,17Sがそれぞれ掛着されている。これら捩りばね17S,17Sは、図5に示されるように、連結軸17A,17Aに巻回されて設けられており、その一端がレバー部材17,17に掛着され、他端がヘッドレスト基部4Cにそれぞれ掛着されている。これにより、レバー部材17,17は、その自由状態では、各捩りばね17S,17Sのばね力の作用によって、長孔11H,11Hの孔内に露出した姿勢位置に保持されている。
そして、受部17B,17Bは、図9に示されるように、連結軸13Aが長孔11H,11H内を上端部H3,H3から下方に向けて移送される時には、これを先端のさじ形状で受けてキャッチする。そして、この状態から連結軸13Aが更に下方に移送されることにより、各レバー部材17,17は、受部17B,17Bにキャッチされた連結軸13Aに押圧されながら図示反時計回り方向に押し回される。
そして、フック14,14は、上記の姿勢状態となったところで各係合腕部15C,15Cと係合し、再び連結軸13Aを初期位置に保持した状態としてロックされる。これにより、支承部4Aが、再び、前方移動する前の初期位置の姿勢に戻された状態として保持される。ここで、上記フック14,14による連結軸13Aのロック構造が、本発明のヘッドレスト4を初期位置に保持するロック装置の構成に相当する。
すなわち、図1を参照して、車両用シート1は、その車両後突が発生する前の常時は、ヘッドレスト4の支承部4Aが初期位置の姿勢に保持された状態となっている。そして、車両後突が発生することにより、着座者がその弾みでシートバック2に圧し掛かる背凭れ荷重によって、受圧機構20の各受圧部材21,22が後方側に押動され、この操作力が操作ケーブル40の下端部からプッシュロッド50へと伝達され、係脱部材15が回動操作される。
これにより、支承部4Aの初期位置での保持状態が解除され、支承部4Aが図8に示されるように引張ばね16の附勢力によって図示された衝突対応位置まで移動する。そして、この衝突対応位置に移動した支承部4Aによって、後突時の勢いで後傾してくる着座者の頭部が後方側から受け止められる。
更に、受圧機構20と操作ケーブル40との間の動力伝達経路にダンパー23,24をそれぞれ設けたことにより、通常時、着座者がシートバック2に凭れ掛かる時のような比較的遅い速度で付与される負荷動力の伝達を遮断することが可能となる。これにより、車両後突が発生していない場合のヘッドレスト4の誤作動をより好適に防止することができる。
また、各受圧部材21,22をシートバック2内の上下に並べて配置したことにより、初期状態でのアウターケーブル42の下端部とインナーケーブル41の下端部との間の距離を短くすることができる。
例えば、受圧機構を構成する各受圧部材は、シートバックの幅方向に離間して配置されていてもよい。
また、上記実施例では、操作ケーブルがプルタイプのケーブル構造となっており、各受圧部材がインナーケーブルの下端部の引出量を増大させるよう相反する方向に回動する構成とされた例を示した。しかし、例えば操作ケーブルがプッシュタイプのケーブル構造となっている場合には、各受圧部材をインナーケーブルの下端部の引出量を減少させる相反する方向に回動させる構成とすることもできる。
また、ダンパーが受圧部材と操作ケーブルとの連結部に介在して設けられた構成を例示したが、受圧機構と操作ケーブルとの間の動力伝達経路内であれば、ダンパーの配設位置は特には限定されない。
2 シートバック
2F バックフレーム
Fu アッパフレーム
Fs サイドフレーム
2S サポート
Sb ツマミ
St 係止爪
Sd 挿入溝
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
4A 支承部
4B ステー
Bk 係止溝
Bd 受入溝
4C ヘッドレスト基部
10 ヘッドレスト移動機構
11B 後面部
11D 底面部
11S 側面部
11U 上面部
11R リブ
11H 長孔
H0 下端部
H1 第1ストッパ溝
H2 第2ストッパ溝
H3 上端部
12 連結リンク
12A 連結軸
12B 連結軸
13 支持部材
13A 連結軸
14 フック
14A 連結軸
14B 上顎部位
14C 下顎部位
14D 係止溝
14S 捩りばね
15 係脱部材
15A 操作腕部
15B 連結軸
15C 係合腕部
15S 捩りばね
16 引張ばね
17 レバー部材
17A 連結軸
17B 受部
17S 捩りばね
20 受圧機構
21 受圧部材(第1の受圧部材)
21S 捩りばね
22 受圧部材(第2の受圧部材)
22S 捩りばね
23 ダンパー
23A 入力腕
23B 入力軸
23C ケース
23D 出力腕
24 ダンパー
24A 入力腕
24B 入力軸
24C ケース
24D 出力腕
40 操作ケーブル
41 インナーケーブル
41P 係合突起
42 アウターケーブル
42S 長孔
42H 頭部
42D 膨出部
50 プッシュロッド
60 ブラケット
61 ストッパ
62 ストッパ
70 ブラケット
Claims (2)
- 車両後突を検知した時にヘッドレストを着座者の頭部に向けて移動させるように作動するヘッドレスト作動装置であって、
車両後突の発生時にその弾みで後傾する着座者の背部により押動される機械的な後突検知装置としてシートバック内部に配設された受圧機構と、
該受圧機構と連結されて該受圧機構が押動される動きに伴って前記ヘッドレストを初期位置に保持しているロック装置のロック状態を解除する方向に作動操作される操作ケーブルと、を有し、
該操作ケーブルは管状のアウターケーブルの内部にインナーケーブルが挿通された二重構造となっており、該操作ケーブルの一端部側で前記インナーケーブルのアウターケーブルに対する引き出し量を変化させる操作が行われることによってその操作移動量が該操作ケーブルの他端部側に伝達されて前記ロック装置のロック状態が解除されるようになっており、
前記受圧機構は前記シートバックの内部に互いに離間して配設された第1及び第2の受圧部材によって構成されており、該各受圧部材は前記アウターケーブル或いは前記インナーケーブルの相異なる側のケーブルの一端部とそれぞれ連結されており、前記操作ケーブルは前記各受圧部材がそれぞれに押動されて前記アウターケーブル及び前記インナーケーブルの一端部が互いに相反する操作方向にそれぞれ作動操作されることにより前記ロック装置のロック状態を解除することのできる操作移動量に達する構成となっていることを特徴とするヘッドレスト作動装置。 - 請求項1に記載のヘッドレスト作動装置であって、
前記受圧機構と前記操作ケーブルとの間の動力伝達経路にダンパーが設けられていることを特徴とするヘッドレスト作動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007219652A JP5029218B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | ヘッドレスト作動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007219652A JP5029218B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | ヘッドレスト作動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009051343A JP2009051343A (ja) | 2009-03-12 |
JP5029218B2 true JP5029218B2 (ja) | 2012-09-19 |
Family
ID=40502822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007219652A Expired - Fee Related JP5029218B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | ヘッドレスト作動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5029218B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4065258B2 (ja) * | 2004-07-02 | 2008-03-19 | 本田技研工業株式会社 | ヘッドレスト装置 |
JP2006035965A (ja) * | 2004-07-26 | 2006-02-09 | Suzuki Motor Corp | 車両用シート構造 |
-
2007
- 2007-08-27 JP JP2007219652A patent/JP5029218B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009051343A (ja) | 2009-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4877326B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
JP4766116B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
JP5181790B2 (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
WO2008026372A1 (fr) | Siège pour véhicule | |
JP2009126284A (ja) | 車両用シート | |
US8113576B2 (en) | Cable connecting devices | |
JP5218405B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
JP5131277B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
JP4978172B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4748012B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5029218B2 (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
JP2010064584A (ja) | 車両用シートのクラッチ機構 | |
JP5082490B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4992574B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
US8029057B2 (en) | Clutch mechanism for vehicle seat | |
JP5071015B2 (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
JP4872543B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4905159B2 (ja) | 線芯部材の挿通構造 | |
JP4905158B2 (ja) | 線芯部材の挿通構造 | |
JP2009214665A (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
JP5277953B2 (ja) | ケーブル連結構造 | |
JP2009214664A (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
JP2009214666A (ja) | ヘッドレスト作動装置 | |
JP4784479B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2012086609A (ja) | 車両用シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120529 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120611 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |