JP5017817B2 - 虚像光学装置 - Google Patents
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Description
図18を参照して、上記特許文献1に記載された従来の先細り型ライトパイプを使用した照明光学装置の例を説明する。図18の概略構成図に示すように、この照明光学装置は、光源1506と反射鏡1508と先細り型ライトパイプ1502を有し、光源1506から出射された光1501を前方に反射するリフレクタ1512、光1501を反射する例えば凹面状の反射鏡1508、先細り型ライトパイプ1502、1516により構成される。
このような構成において、光源1506から出射された光1501は、反射鏡1508によって反射され、光源1506の像が反射鏡1508によって先細り型ライトパイプ1502の入力端1507近傍に結像されるよう構成されている。先細り型ライトパイプ1502に入射した光束は、レンズ状に形成された射出面1503から開口数(Numerical Aperture:NA)を縮小されて射出し、続いて配置される他のライトパイプ1516に入射する。
この照明光学装置によって、光源から射出する光束を所望の発散角と面積に変換し、効率性と照度の均一性を高めている。
先細り型ライトパイプを用いた照明光学装置の従来例としては、この他に上記特許文献2及び3などに開示があるが、いずいれも先細り型ライトパイプと空間光変調部との間に光ファイバーや偏光変換器などを配置して、更に均一性や照明効率向上を図る構成としたものである。
(1)特に、頭部装着型ディスプレイ(Head Mounted Display:HMD)のような小型軽量化が求められる画像表示装置に適用する場合、先細り型ライトパイプの後、均一性を改善するため更に第2のライトパイプや光ファイバーを用いると、照明装置全体が大きくなってしまい好ましくない。
(2)先細り型ライトパイプの射出面より射出した照明光は、このままでは射出NA内で比較的大きな輝度の不均一性を有する。この不均一性は、空間光変調部の任意の画素から射出する光をスクリーン上に再結像する投射型画像表示装置の場合には、問題にならないが、虚像表示装置の場合には、観察者の瞳位置が動いた場合の輝度変化の原因となり好ましくない。
このとき、空間光変調部60の一点から射出する画像表示光の放射角内の光束(または光エネルギー)のばらつきは、図20Aに示すように、瞳80が正規の観察瞳位置から、図20Bにおいて矢印aで示すように移動したり、図20Cにおいて矢印bで示すように回転したりすると、明るさの変動として認識されてしまうこととなる。
このような問題に対し、例えば先細り型ライトパイプの全長を長くすればこの不均一性は改善される傾向となるが、この場合は装置が大型化してしまい、上述の頭部装着型ディスプレイなどに用いる場合は、望ましくない。
したがって、このような不均一性を改善するには、例えば拡散板などを用いることによって、空間光変調部に対して比較的大きい照明開口数をもって照明することが望ましい。
このような反射型の空間光変調部を用いる場合は、照明光学系の射出面と空間光変調部との間に偏光ビームスプリッターなどの光学部品を介在させる必要があることから、これらの間隔が比較的大きくなる。したがって、上述したような虚像結合光学系に用いる場合などのように、輝度の均一性を保つためにこの反射型空間光変調部に対して比較的大きな照明開口数をもって照明する場合は、このライトパイプが長くなってしまうという問題が生じる。
W1h=Wd+2Ls×tan(θd)
となる。
光源10から射出する照明光は、90度以上の放射角をもっており、従って、ライトパイプ20の側面の傾斜角θhが小さいほど反射回数を多くすることができる。いま、ライトパイプ20の入射面21の幅W2hは、光源10の幅と略同一であることから、輝度の均一性を保つため、側面22の傾斜角θhを一定値(θh)に抑えるとすると、次式にて示すようにライトパイプ20の長さLhは射出面の幅W1hにて決まることになる。
Lh=(W1h−W2h)/(2×tan(θh))
以上説明した例においては、照明条件をテレセントリックとしたが、反射型の空間光変調部60の周辺に入射する照明光の主光線が傾いている場合には、その傾斜方向によってライトパイプ20の長さLhは影響を受ける。
このように、反射型空間光変調部を用いる光学装置において、大きな開口数をもって空間光変調部を照明する場合に光利用効率を高めようとすると、ライトパイプが長大化することとなり、装置全体の小型化に不利となることがわかる。
先ず、本発明による空間光変調光学装置の各実施形態例を説明する。
図1を参照して本発明による空間光変調光学装置の第1の実施形態例を説明する。図1Aは空間光変調光学装置の上面からみた概略平面構成図、図1Bは空間光変調光学装置の概略側面構成図を示す。図1A及びBに示すように、この空間光変調光学装置は、LED等より成る光源10、複数の先細り型のライトパイプ20a、20b及び20cより成るマルチライトパイプ20、フレネルレンズ等の光学レンズ30、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型液晶パネルやDMD(Digital Micro-mirror Device)等の反射型の空間光変調部60により構成される。
また図1Aにおいて破線で示す空間光変調部60は、照明領域が一の方向(x方向)と他の方向(y方向)とにおいて大きさが異なり、この例では、マルチライトパイプ20はこの比較的照明領域の幅が大きい長辺方向(x方向)の配列数が3で、照明領域の幅が小さい短辺方向(y方向)の配列数1より大とされる。なお、図1Bにおいて矢印y0は、偏光ビームスプリッター50により反射される前の光束の短辺方向(y方向)と対応する方向を示す。
本実施形態例においては、この射出面22は空間光変調部60の短辺方向(y方向)に凹の曲率をもつシリンドリカル面となっている。
反射型の空間光変調部60に入射したS偏光成分を主に有する照明光は、反射型の空間光変調部60の画素毎に偏光状態が変調されP偏光成分とS偏光成分の割合が制御されて例えば画像情報に対応する表示光として反射される。反射型の空間光変調部60にて変調されて反射された照明光は、再び偏光ビームスプリッター50に入射し、その偏光分離膜52にてP偏光成分が透過されて矢印Pで示すように、光学面54から外部に射出される。S偏光成分は光学面51側に戻される。
このシミュレーションでは、拡散板40による拡散作用と偏光ビームスプリッター50の偏光分離膜52による反射は反映していない。本実施形態例においては、光利用効率を上げるためにLEDより成る光源10をマルチライトパイプ20の入射面21に光学密着している。
一方、空間光変調部60の長辺方向であるx方向に関しては、マルチライトパイプ20の3つのライトパイプが1列に並び、かつ凸の1軸フレネルレンズ等より成る光学レンズ30によって集光されるため、y方向に比べてテレセントリック照明に近く、またより大きな開口数NAでの照明となっている。このようにして、本実施形態例の空間光変調光学装置100は、空間光変調部60をx方向、y方向において、それぞれ下記の表1及び表2に示す照明条件をもって、空間光変調部を照明する構成とした。
上記表1からわかるように、x方向では±20度程度の広がり角であるのに対し、y方向では±5°程度の広がり角である。すなわちx方向では開口数NAが大きく、y方向では開口数NAが小さい。
つまりこの場合、反射型空間光変調部の一の方向と他の方向、すなわちx方向及びy方向において、射出光の開口数及び主光線の射出角がそれぞれ互いに異なっており、空間光変調部の長辺方向と短辺方向とで非対称な照明を行った場合を示している。
なお、この照明条件は、後段の第5の実施形態例において詳細に説明する虚像表示装置において好適な条件である。
で異なる条件にて照明している。
また、この場合反射型の液晶パネル等の空間光変調部を用いる構成としていることから、光利用効率を高く保持することができている。
この空間光変調光学装置においても、空間光変調部60の長辺方向(x方向)と、短辺方向(y方向)とにおいて、それぞれ上記表1及び表2に示す照明条件をもって、空間光変調部を照明する構成とした。
また、この場合の輝度分布を図6に示す。図6から明らかなように、1つのライトパイプを用いる場合は、周辺部において輝度が低下していることが明らかである。
これらの結果から、上述の第1の実施形態例においては、このように1つのライトパイプを用いる場合と比較すると、個々のライトパイプ自体の長さを小とすることができ、また、輝度むらを改善することができることがわかる。
特に本実施形態例においては、光利用効率の高い反射型空間光変調部を設ける場合であるにもかかわらず、このように輝度分布を均一に保持することが可能となっている。
更に、上述したように照明の開口数NAを直交する2方向(例えば上述のx方向及びy方向)で変える必要がある場合は、拡散板として、直交する2方向の拡散度が異なる拡散板を用いてもよい。
次に、図7を参照して本発明による空間光変調光学装置の第2の実施形態例を説明する。図7A及びBにおいて、図1A及びBと対応する部分には同一符号を付して示す。本実施形態例の空間光変調光学装置は、LED等より成る光源10、ライトパイプ20a〜cより成るマルチライトパイプ20、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型の空間光変調部60によって構成されている。この例においては、各ライトパイプ20a〜cが、空間光変調部60の長辺方向であるx方向に関して一列に、かつ、空間光変調部60の例えばx方向の中心部(中心である必要はない)に向かって円弧を描くように、すなわち射出光の光軸を傾けて配置した例を示す。またこの例においても、各ライトパイプ20a〜cの射出面22は、それぞれ空間光変調部60の短辺方向(y方向)に凹の曲率をもつシリンドリカル面となっている。
反射型の空間光変調部60に入射したS偏光成分を主に有する照明光は、反射型の空間光変調部60の画素毎に偏光状態が変調されP偏光成分とS偏光成分の割合が制御されて反射される。反射型の空間光変調部60にて反射された照明光は、再び偏光ビームスプリッター50に入射し、その偏光分離膜52にてP偏光成分が透過され、S偏光成分は光学面51側に戻される。
本実施形態例においては、光利用効率を上げるためにLEDより成る光源10をマルチライトパイプ20の入射面21に光学密着している。
また、y方向についてはマルチライトパイプ20の個々のライトパイプは1つのみで全体を照明しており、かつ射出面22が凹のシリンドリカル面であるため、反射型の空間光変調部60の周辺領域にいくほど照明光が反射型の空間光変調部60に対して入射する角度は垂直状態(テレセントリック状態)から乖離し反射型の空間光変調部60の中心側に倒れていく。
この場合の空間光変調部60における照明分布を図9に示す。図9から、この実施形態例においても、略全面にわたって照度の均一性が保持されており、輝度むらが抑制されていることがわかる。
またこの場合においても、照明の開口数NAも直交する2方向(例えば上述のx方向及びy方向)で変える必要がある場合は、拡散板として、直交する2方向の拡散度が異なる拡散板を用いてもよい。
次に、図10A及びB参照して、本発明による空間光変調光学装置の第3の実施形態例を説明する。この空間光変調光学装置100は、LED等より成る光源10、6つのライトパイプより成るマルチライトパイプ20、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型の空間光変調部60によって構成される。そして本実施形態例においては、マルチライトパイプ20の各射出面22を、空間光変調部60の短辺方向に対応するy方向に凹の曲率をもつシリンドリカル面としている。またこの場合、マルチライトパイプ20は先細り型ライトパイプ6本をx方向に3つ、y方向に2つ並べている。更に、これらの6本の先細り型ライトパイプは、全て空間光変調部60の中心方向(中心である必要はない)に傾いて配置した例を示す。
そしてこの場合においても、例えば上記表1及び表2におけるような、空間光変調部の例えば長辺方向と短辺方向とにおいて異なる照明条件を容易に達成することができる。したがって、例えば虚像表示装置に適用する場合は、瞳の移動に対して明るさの変動を伴うことなく、良好に表示を行うことが可能である。
図11A及びBを参照して、本発明による空間光変調光学装置の第4の実施形態例を説明する。図11A及びBにおいて、図10A及びBと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この空間光変調光学装置100は、LED等より成る光源10、マルチライトパイプ20、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型の空間光変調部60によって構成される。また、マルチライトパイプ20の各ライトパイプは、その射出面22がy方向に凹の曲率をもつシリンドリカル面であり、かつ非球面とした例を示す。
そして特にこの例においては、各ライトパイプがその側面23に曲率のついた先細り型ライトパイプとされ、空間光変調部60の長辺方向であるx方向に3本、短辺方向であるy方向に2本配列した場合を示す。また各ライトパイプは、x及びy方向に1列に、かつ、空間光変調部60の中心方向(中心である必要はない)に向かって円弧を描くように並べた構成になっている。
反射型の空間光変調部60に入射したS偏光成分を主に有する照明光は、反射型の空間光変調部60の画素毎に偏光状態が変調されP偏光成分とS偏光成分の割合が制御されて反射される。反射型の空間光変調部60にて反射された照明光は、再び偏光ビームスプリッター50に入射し、その偏光分離膜52にてP偏光成分が透過され、S偏光成分は光学面51側に戻される。
そしてこの例においては、各ライトパイプの側面を外側に凸の曲面とすることにより、光源10から比較的大きな放射角で射出する光線が、各ライトパイプの内部で全反射になる確率を高めることとなり、光の利用効率を高めることができる。
またこの場合、入射面から射出面まで伝播する光の全反射回数が増加することによって、均一性を高めることも可能である。或いは、同等の均一性でよい場合には、各ライトパイプの全長を短くすることができ、装置の小型化を図ることができるという利点を有する。
更にこの場合においても、例えば上記表1及び表2におけるような、空間光変調部の例えば長辺方向と短辺方向とにおいて異なる照明条件を容易に達成することができる。したがって、例えば虚像表示装置に適用する場合は、瞳の移動に対して明るさの変動を伴うことなく、良好に表示を行うことが可能である。
次に、図12〜図16を参照して、本発明による空間光変調光学装置を使用した虚像表示装置の実施形態例を説明する。この例においては、ビデオカメラのビューファインダ、頭部装着型ディスプレイ等に適用して好適な虚像表示装置の一実施形態例を示す。
本例の虚像表示装置200は、図12Aにその上面からみた概略平面構成図、図12Bに概略側面構成図を示すように、LED等より成る光源10、マルチライトパイプ20、第1及び第2の1軸フレネルレンズ31及び32より成る光学レンズ30、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型の空間光変調部60、ファインダーレンズ等より成るコリメート光学系70、ホログラム型の導波路90によって構成されている。なお、図12A及びBにおいては共通するXYZ座標系を示し、観察者の瞳80に対して左右(水平)方向をX方向(空間光変調部60の長辺方向に相当)、上下(縦)方向をY方向(空間光変調部60の短辺方向に相当)、奥行き方向をZ方向として示す。
上述したように、この例では左右(水平)方向をX方向、上下(縦)方向をY方向とするものであり、すなわちこの場合、観察者の瞳80に対して、横方向から映像や各種情報等を表示する画像表示光が導光されて瞳80に入射される構成とするものである。
なお、この虚像表示装置を頭部装着型ディスプレイ(HMD)に適用する場合、照明光学装置や空間光変調部、虚像表示光学系を瞳に対して上方に配置せず、このように横方向に配置する場合は、瞳80に近接した例えば上方向に配置する場合と比べると、上下の視野内に光学系が設けられないので、良好な外界の観察が可能となる。一方この場合は、導光板90の内部を導光する距離が比較的長くなるため、以下に述べる工夫が必要となる。
本実施形態例においては、導光板90が薄く、また上述したように導光板90を進行する光路が比較的長いため、図12Aに示すように、各画角によって第2の反射型体積ホログラムグレーティング94に至るまでの全反射回数は異なっている。
第2の反射型体積ホログラムグレーティング94に入射した各画角の平行光は、回折反射により全反射条件からはずれ、導光板90から射出し観察者の瞳80に入射する。
この場合、上述したように、これらの光はY方向には収束されるので、図12Bに示すように、第1の反射型体積ホログラムグレーティング93のY方向の長さに対し、第2の反射型体積ホログラムグレーティング94の反射回折面は比較的短い構成としてもよい。
この虚像表示装置の実施形態例においては、ホログラムを設けた導光板90を用いているため、観察者の瞳80を射出瞳と考えた場合、反射型の空間光変調部60からの映像光の射出角及び開口数NAは、反射型等の空間光変調部の画像表示エリアの例えば長辺(X)方向と短辺(Y)方向によって、また、画像表示エリアの中心からの距離によって異なっている。
一方、図14に示すように、短辺方向に対応するY方向では、各画素から射出される光は、空間光変調部60の表示面の中心から離れるほど射出角がテレセントリックな状態、すなわち空間光変調部60の表示面と画像表示光の一点鎖線で示す主光線とのなす角が垂直な状態から離れていき、しかも開口数NAは比較的小さくされる。
上記表1及び表2に示す照明条件とする場合は、X方向では±20度程度の広がり角であるのに対し、Y方向では±5°程度の広がり角である。すなわちX方向では開口数NAが大きく、Y方向では開口数NAが小さい。
つまりこの場合、空間光変調部の一の方向と他の方向、すなわちX方向及びY方向において、射出光の開口数及び主光線の射出角がそれぞれ互いに異なっていることがわかる。
図12Aにおいて説明したように、空間光変調部の長辺方向(X方向)と対応する進行方向においては、各画角によって導光板90内を反射する回数が違い、すなわち光路長が異なるが、図15Aに示すように、伝播する光束が全て平行光束であるため、いわば折りたたまれるように光束群が進行して各画角の光束の光路長が変わっても、導光板より射出する画角は不変のため画像を乱すことはない。この場合、コリメート光学系70でのX方向の口径は比較的小さくできる。
先ず、Y方向の開口数NAyは、観察者の瞳径をDとし、コリメート光学系70の焦点距離をfとすると、
NAy=D/(2f)
となる。
すなわち、図16に示す構成図において逆光線追跡を行うと明らかなように、第1の反射型体積ホログラムグレーティング93の縁部と光学面92とに跨る位置で折り返して反射する光束が存在する。逆光線追跡を行うと、この光束の一部(すなわち光学面92で反射される部分)は反射を繰り返して第1の反射型体積ホログラムグレーティング93の異なる位置で回折され、コリメート光学系70に到達する。一方、残りの光束は、第1の反射型体積ホログラムグレーティング93の端部で回折されそのままコリメート光学系70に到達する。つまり、この光束は、同一の画素から射出される同一画角の平行光束であるが、第1の反射型体積ホログラムグレーティング93の異なる部分で回折反射して導光板90内で合波されて伝播する光束が存在することとなる。
瞳80の全領域に光を到達させるためには、このようないわば分岐する光束を含め照明することが望ましいが、1画素から射出する光を2つの発散光に分岐して照明することは難しい。したがって、図16に示すように、照明光の見かけのNAxは大きくすることが必要となる。図16において、図12Aと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
したがって、この光学系においては、X方向の見かけの開口数NAxは比較的大きく、Y方向の開口数NAyは比較的小さくなることがわかる。
これに対して、本実施形態例においては、上述したように、空間光変調部に対する照明光学系において拡散板40を設け、フレネルレンズ31及び32と拡散板40、またマルチライトパイプ20の光学的特性を、前述の第1〜第4の実施形態例における空間光変調光学装置と同様に、それぞれ例えばX方向(x方向)においてはテレセントリックに近く、また拡散角を比較的大きく、Y方向(y方向)においてはテレセントリックからはずれ、拡散角を比較的小さくするなどの光学的異方性をもって構成することによって、上述の虚像表示装置に適用した場合に、適切に空間光変調部を照明する照明光学装置を提供することができる。
そして更に、本発明においては、ライトパイプ及び光源を複数配置し、また、空間光変調部の長辺方向に対応する配列数を、短辺方向に対応する配列数に比して大とすることによって、反射型空間光変調部を用いる場合においても、空間光変調部に対してより均一な照明を行って、効率性に優れ、また輝度むらを抑制して良好な表示が可能な虚像表示装置を提供することができる。
次に、図17A及びBを参照して、本発明による空間光変調光学装置を使用した投射型画像表示装置の一実施形態例を説明する。図17Aはこの投射型画像表示装置300の上面からみた概略平面構成図及び概略側面構成図を示す。この例においては、前述の第3の実施形態例において説明した構成の空間光変調光学装置を用いるものであり、LED等の光源10、マルチライトパイプ20、拡散板40、偏光ビームスプリッター50、反射型の空間光変調部60、投射光学系310、スクリーン311によって構成されている。図17A及びBにおいて、図10A及びBと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においても、空間光変調光学装置において、ライトパイプを大型化することなく、輝度むらを抑制することができる。またこの例では、複数のライトパイプを空間光変調部の中心方向に向かって傾斜させて配置することによって、光学レンズの使用枚数を低減、あるいは不要とし、更に小型軽量化を図ることができる。
したがって、このような空間光変調光学装置を用いる投射型画像表示装置300は、照明効率性に優れ、輝度むらを抑制して良好な画像の表示が可能となるとともに、その小型化、軽量化が可能となる。
なお、本発明による空間光変調光学装置、虚像表示装置及び投射型画像表示装置は、以上説明した各実施形態例に限定されるものではなく、その他光源や空間光変調部、ライトパイプなどの種類や配置構成など、本発明構成を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
Claims (3)
- 空間光変調光学装置と、前記空間光変調光学装置の表示画像を観察者の瞳に導く虚像結像光学系とを有する虚像表示装置であって、
前記空間光変調光学装置は、複数の光源と、複数のライトパイプと、空間光変調部と、拡散板とを有し、
前記複数のライトパイプの入射面近傍にそれぞれ前記光源が配置され、
前記空間光変調部は、その照明領域の幅が一の方向と他の方向とにおいて異なり、
前記照明領域の幅の大きい方向に対応する前記ライトパイプの配列数が、前記照明領域の幅の小さい方向に対応する前記ライトパイプの配列数より大とされて成り、
前記光源より射出した光束は、前記ライトパイプの入射面よりその内部に入射し、少なくとも前記光束の一部がその側面にて内部全反射した後、前記入射面よりも面積の大きい射出面より射出して前記空間光変調部に導かれ、前記空間光変調部において変調した光が前記虚像結像光学系に入射し、
前記虚像結像光学系は、前記空間光変調部の各画素から射出した光束を互いに進行方位の異なる平行光束群にするコリメート光学系と、前記平行光束群が入射し、入射した前記平行光束群を観察者の瞳に対する上下方向へ反射させずに、観察者の瞳に対する左右方向へ複数回全反射させて伝播した後、観察者の瞳に向けて射出するよう構成された導光板とから構成され、
前記導光板は、前記平行光束群の入射領域にて前記平行光束群を平行光束群のまま前記導光板内で内部全反射条件を満たすよう回折反射する第1の反射型体積ホログラムグレーティングと、前記平行光束群の射出領域にて前記平行光束群を平行光束群のまま前記導光板より射出するよう回折反射する第2の反射型体積ホログラムグレーティングを有し、
前記拡散板は、前記複数のライトパイプと前記空間光変調部との間に設けられ、観察者の瞳に対する左右方向の拡散角が、観察者の瞳に対する上下方向の拡散角より大きい拡散性を有し、前記上下方向の拡散角は、前記虚像結像光学系に入射する前記平行光束群が前記上下方向に拡がらない大きさに設定される
虚像表示装置。 - 互いに進行方位の異なる平行光束群は、それぞれ前記第2の反射型体積ホログラムグレーティングに至るまでの全反射回数が異なっている
請求項1記載の虚像表示装置。 - 前記虚像結像光学系は、前記空間光変調部からの射出光の開口数及び/又は主光線の射出角が、前記空間光変調部の面内の一の方向と他の方向とで互いに異なる
請求項1又は2記載の虚像表示装置。
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