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JP5014312B2 - 離散信号の実時間補間装置および方法 - Google Patents

離散信号の実時間補間装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、離散信号の連続信号への変換装置及び方法に関し、例えば所定のサンプリング周波数でサンプリングされた時間方向に並ぶ離散データ間を補間して、入力時のサンプリング周波数よりも高周波で離散データを生成あるいはアナログ信号を生成する際に適用して好適な離散信号の実時間補間装置および方法に関する。また、本発明は、入力された信号の周波数特性を変化させた出力信号の周波数特性を得るのに好適な離散信号の実時間補間装置および方法に関する。
なお、本明細書においては、高周波の離散間隔で信号生成することとアナログ信号を生成することを同一の処理として「アナログ信号の生成」と称して説明を行うものとする。また、関数の値が局所的な領域で0以外の有限の値を有し、それ以外の領域で0となる場合を「有限台」と称して説明を行うものとする。
従来、デジタルデータのような離散データからアナログ信号を生成する方法としては、離散データと標本化関数(インパルス応答関数)との畳込み演算を行う手法が知られており、これにより標本点間の信号を生成することが行われている。この手法では、シャノンの標本化定理に代表される標本化関数が広く用いられてきた。シャノンの標本化関数は、一般にSINC関数と呼ばれ、図13に示すように、t=0の標本位置のみで関数値が1になるとともに、他の全ての標本位置で関数値が0となり、理論的に−∞から+∞までその振動が無限に続く波形を示す。この標本化関数と離散データの畳込み演算を行うためには、理論的には無限個の離散データが必要となり、無限時間後に出力信号が生成されることになる。言い換えれば、永久に出力信号は生成できないことになる。
このため、実際に各種のプロセッサ等によってシャノンの標本化関数を用い離散データ間の補間処理を実行する際には、強制的に有限区間で処理が打ち切られている。その結果、打ち切りによる誤差が発生するという問題があった。このような問題を解決するために、打ち切り誤差がなく、しかも高次の帯域成分までも再生可能であって、有限の範囲で収束する標本化関数を用いてデータ補間を行うデータ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このデータ処理装置で用いられる標本化関数は、原点(t=0)から前後2個先の標本位置で関数値が0に収束するため、データ補間位置aにおける補間値を少ない演算量で求めることができる。
国際公開第99/38090号パンフレット
ところで、特許文献1に開示されたデータ処理装置では、指定されたデータ補間位置aに対応する補間値をその都度演算しているため、離散データ間の多くの補間位置で補間値を演算する場合に演算に時間がかかるという問題があった。例えば、入力される離散データに対して10倍のオーバーサンプリング処理を行って、離散データ間に10個の補間値を演算して出力する場合を考えると、データ補間位置aを10回変更してその都度補間値を演算する必要がある。また、例えば離散データに対する音声をスピーカ等から出力する場合のように、離散データの入力間隔に相当する時間内に各補間値を求める演算を終わらせる必要がある場合には、処理能力の高いプロセッサ等を使用する必要がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、演算時間を短縮することができる離散信号の実時間補間装置および方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の離散信号の実時間補間装置は、所定範囲において標本位置t=0に対応する関数値が1で、その他の複数の標本位置のそれぞれに対応する関数値が0で、それ以外の位置に対応する関数値が0以外の有限の値を有する標本化関数について、所定範囲に含まれる標本位置tおよび隣接する2つの標本位置間を分割した位置のそれぞれに対応する複数の関数値を記憶する標本化関数値記憶手段と、入力される離散データを取り込んで順番に出力する離散データ入力手段と、標本化関数値記憶手段に格納された複数の関数値のそれぞれと、離散データ入力手段から出力される離散データとを乗算することにより、複数の関数値のそれぞれに対応する複数の乗算結果を出力する乗算手段と、乗算手段から出力される複数の乗算結果のそれぞれに対応する複数の格納部を有し、これらの格納部のそれぞれに格納した複数の中間値を出力する中間値作成手段と、乗算手段から出力される複数の乗算結果と、中間値作成手段から出力される複数の中間値とを、1対1に対応させて対応するもの同士を加算して複数の加算結果を出力する対応点加算手段と、対応点加算手段から出力される複数の加算結果を記憶する演算結果記憶手段とを備え、中間値作成手段は、離散データ入力手段から出力される離散データが切り替わる毎に、演算結果記憶手段に記憶された複数の加算結果を、標本化関数の隣接する標本位置に対応する区間分ずらして複数の格納部に格納することにより中間値を作成するとともに、対応する加算結果が演算結果記憶手段に記憶されていない場合には0を内容とする前記中間値を作成している。
また、本発明の実時間補間方法は、所定範囲において標本位置t=0に対応する関数値が1で、その他の複数の標本位置のそれぞれに対応する関数値が0で、それ以外の位置に対応する関数値が0以外の有限の値を有する標本化関数について、前記所定範囲に含まれる標本位置tおよび隣接する2つの標本位置間を分割した位置のそれぞれに対応する複数の関数値を記憶する標本化関数値記憶手段を有する実時間補間装置における実時間補間方法であって、入力される離散データを取り込んで順番に出力する離散データ入力ステップと、標本化関数値記憶手段に格納された複数の関数値のそれぞれと、離散データ入力ステップにおいて出力される離散データとを乗算することにより、複数の関数値のそれぞれに対応する複数の乗算結果を出力する乗算ステップと、乗算ステップにおいて出力される複数の乗算結果のそれぞれに対応する複数の格納部に格納した複数の中間値を出力する中間値作成ステップと、乗算ステップにおいて出力される複数の乗算結果と、中間値作成ステップにおいて出力される複数の中間値とを、1対1に対応させて対応するもの同士を加算して複数の加算結果を出力する対応点加算ステップと、対応点加算ステップにおいて出力される複数の加算結果を記憶する演算結果記憶ステップとを有し、中間値作成ステップでは、離散データ入力ステップにおいて出力される離散データが切り替わる毎に、演算結果記憶ステップにおいて記憶された複数の加算結果を、標本化関数の隣接する標本位置に対応する区間分ずらして中間値を作成するとともに、対応する加算結果が演算結果記憶ステップにおいて記憶されていない場合には0を内容とする前記中間値を作成している。
また、上述した演算結果記憶手段に記憶されている複数の加算結果の中で、対応点加算手段による加算回数が最も多い加算結果を取り出して出力する補間値出力手段をさらに備えることが望ましい。あるいは、上述した演算結果記憶ステップにおいて記憶されている複数の加算結果の中で、対応点加算ステップによる加算回数が最も多い加算結果を取り出して出力する補間値出力ステップをさらに有することが望ましい。
また、上述した標本化関数は、前記所定範囲以外で関数値が0であることが望ましい。上述した標本化関数は、所定範囲を2以上に分割したそれぞれの分割区間がn次多項式で表現される区分的多項式関数であることが望ましい。
また、上述した標本化関数は、それぞれが有限台の区分的多項式で表される基本標本化関数および制御標本化関数の線形結合で表されることが望ましい。
また、上述した基本標本化関数をf(t)、制御標本化関数をC(t)、ユーザによって任意に設定可能なパラメータをαとしたときに、標本化関数は、f(t)+αC(t)により表されることが望ましい。
また、上述した基本標本化関数に対応して標本化関数値記憶手段、乗算手段、中間値作成手段、対応点加算手段、演算結果記憶手段を有する基本項補間値演算部と、制御標本化関数に対応して標本化関数値記憶手段、乗算手段、中間値作成手段、対応点加算手段、演算結果記憶手段を有する制御項補間値演算部と、パラメータαの値を設定する係数設定部と、制御項補間値演算部によって演算されて出力される制御標本化関数に対応する補間値に係数設定部によって設定されたパラメータαとを乗算する係数乗算部と、係数乗算部によって乗算された結果と、基本項補間値演算部によって演算されて出力される基本標本化関数に対応する補間値とを加算する線形加算部とを備えることが望ましい。
また、上述した係数設定部は、ユーザの指示に応じてパラメータαの値を任意に設定することが望ましい。
また、上述した係数設定部は、ユーザが操作することにより、予め設定された複数の値の中から一つが選択されたときに、この値をパラメータαとして設定することが望ましい。
また、上述した基本標本化関数は、離散データの標本位置の区間[−1,1]において1回だけ微分可能な区分的多項式で、他の区間は恒等的に0で表される関数であり、制御標本化関数は、離散データの標本位置の区間[−2、2]において1回だけ微分可能な区分的多項式で、他の区間では恒等的に0となる関数であることが望ましい。
また、上述した離散データの標本位置をtとしたとき、基本標本化関数f(t)は、
Figure 0005014312
で表され、
制御標本化関数をC0(t)=Cr(t)+Cr(−t)としたときに、Cr(t)は、
Figure 0005014312
で表されることが望ましい。
本発明によると、標本化関数に対応する複数の関数値について並行して離散データとの間の乗算や加算を行うことにより、隣接する2つの標本位置の間の複数の補間値を同時に生成することができ、補間値の演算時間を短縮することができる。
また、標本化関数を基本標本化関数と制御標本化関数の線形結合で構成することにより、制御標本化関数に関する項を変形することで標本化関数全体を変形することが容易となり、離散データに対してユーザの好みに応じた音質や画質で信号の再生を行うことが可能となる。
特に、基本標本化関数をf(t)、制御標本化関数をC(t)、ユーザによって任意に設定可能なパラメータをαとしたときに、上記の線形結合をf(t)+αC(t)で演算することにより、パラメータαの値を変更することで標本化関数の形状を変えることができ、得られる補間値の特性を変更することが容易となる。
以下、本発明を適用した一実施形態の離散信号補間装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、第1の実施形態の離散信号補間装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の離散信号補間装置は、離散信号入力部110、標本化関数値記憶部120、乗算部130、対応点加算部140、中間値作成部150、演算結果記憶部160、補間値出力部170を含んで構成されている。本実施形態の離散信号補間装置では、2つの離散信号の間に2つの補間値を生成する動作を行うものとして、以下の説明を行う。
離散信号入力部110は、所定の時間間隔で入力される離散信号を取り込んで、次の離散信号が入力されるまでの間その値(離散データ)を保持して出力する。例えば、サンプリング間隔τのオーディオデータが、このサンプリング間隔と同じ時間間隔τで順番に入力されると、離散信号入力部110は、直前に入力されたオーディオデータを時間τの間保持して出力する。
標本化関数値記憶部120は、標本化関数の波形を示す複数の値(標本化関数値)を記憶しており、これら複数の標本化関数値を並行して出力する。乗算部130は、複数の加算器を含んで構成されており、標本化関数値記憶部120から出力される複数の標本化関数値のそれぞれと、離散信号入力部110から出力される離散データとを乗算する。
図2は、標本化関数値記憶部120、乗算部130、対応点加算部140、中間値作成部150の詳細構成を示す図である。本実施形態では、図2に示す標本化関数H(t)が用いられる。この標本化関数H(t)は、微分可能性に着目した有限台の関数であり、例えば全域において1回だけ微分可能であって、横軸に沿った標本位置tが−2から+2の間にあるときに、標本位置以外の位置において関数値が0以外の有限な値を有する有限台の関数である。また、標本位置tが−2以下あるいは2以上のときは関数値が常に0となる。また、H(t)は標本化関数であるため、t=0の標本点でのみ1になり、t=±1,±2の標本点において0になるという特徴を有する。例えば、標本化関数H(t)は、以下の区分多項式で表される。
H(t)=−1.75|t|2+1.0 (|t|≦0.5)
1.25|t|2−3.0|t|+1.75 (0.5<|t|≦1.0)
0.75|t|2−2.0|t|+1.25 (1.0<|t|≦1.5)
−0.25|t|2+|t|−1.0 (1.5<|t|≦2.0)
0 (2.0<|t|)
本実施形態では、隣接する2つの標本位置の間を4分割して補間位置が設定されており、各標本位置に対応する標本化関数値ととともに、これらの各補間位置に対応する標本化関数値が標本化関数値記憶部120に記憶されている。具体的には、隣接する2つの標本位置で区画される範囲に対応して4つの標本化関数値、全体範囲(標本位置−2から2までの範囲)に対応して合計16個の標本化関数値のそれぞれが、標本化関数値記憶部120内の16個の格納部に記憶されている。
乗算部130は、16個の乗算器を有しており、標本化関数値記憶部120に格納された16個の標本化関数値のそれぞれと、離散信号入力部110から出力される離散データとを乗算して、16個の乗算結果を並行して出力する。
対応点加算部140は、乗算部130から出力される16個の乗算結果と、中間値作成部150から出力される16個の中間値について、対応するもの同士を加算し、16個の加算結果を並行して出力する。図2に示すように、対応点加算部140は、16個の加算器を有している。各加算器は、乗算部130から出力される1つの乗算結果と、中間値作成部150から出力される1つの中間値とを加算する。
中間値作成部150は、16個の中間値を作成して保持する16個の格納部を有しており、これら16個の格納部に格納した中間値を並行して出力する。この中で、4個の格納部に格納された4個の中間値の値は「0」に固定されており、残りの12個の格納部に格納された12個の中間値の内容が、離散信号の入力間隔τと同じ時間間隔τで更新される。
演算結果記憶部160は、対応点加算部140から出力される16個の加算結果を一時的に記憶する。この中で、4個の加算結果は、補間値出力部170によって読み出されて出力される。また、残りの12個の加算結果は、中間値作成部150によって読み出される。
図3は、演算結果記憶部160の詳細構成を示す図である。図3に示すように、演算結果記憶部160は、16個の格納部を有しており、対応点加算部140から出力される16個の加算結果をそれぞれの格納部に格納する。
なお、図2および図3において、標本化関数値記憶部120の16個の格納部、乗算部130の16個の乗算器、対応点加算部140の16個の加算器、中間値作成部150の16個の格納部、演算結果記憶部160の16個の格納部は、配置の順番が同じもの同士が対応している。
図3に示すように、中間値作成部150は、演算結果記憶部160から12個の演算結果を読み出すが、4個分ずれた12個の格納部に格納することにより中間値を作成している。
上述した離散信号入力部110が離散データ入力手段に、標本化関数値記憶部120が標本化関数値記憶手段に、乗算部130が乗算手段に、対応点加算部140が対応点加算手段に、中間値作成部150が中間値作成手段に、演算結果記憶部160が演算結果記憶手段に、補間値出力部170が補間値出力手段にそれぞれ対応する。
また、上述した離散信号入力部110による動作が離散データ入力ステップの動作に、乗算部130の動作が乗算ステップの動作に、対応点加算部140の動作が対応点加算ステップの動作に、中間値作成部150の動作が中間値作成ステップの動作に、演算結果記憶部160の動作が演算結果記憶ステップの動作にそれぞれ対応する。
本実施形態の離散信号補間装置はこのような構成を有しており、次に、この装置によって演算される補間値について説明する。
図4は、図2に示す標本化関数を用いた補間処理における離散信号(離散データ)とその間の補間値との関係を示す図である。一般に、滑らかに変化する信号を一定間隔τで標本化し、これを量子化することにより標本データとしての離散信号(離散データ)が得られる。
離散データが与えられたときに、その離散データ間の値が必要になることがしばしばある。オーディオデータをアナログ音声に戻す場合や、画像を拡大する場合などである。例えば、図4において、等間隔の標本位置t1、t2、t3、t4のそれぞれでの離散データをd1、d2、d3、d4とし、それぞれの値をY(t1)、Y(t2)、Y(t3)、Y(t4)とする。標本位置t2とt3の間の所定位置t0(t2から距離b)に対応した補間値yを求める場合を考える。
一般に、補間値yを標本化関数を用いて求めるには、与えられた各離散データのそれぞれについて補間値yの位置における標本化関数の値を求め、これを用いて畳み込み演算を行うことにより、補間値yを求めることができる。SINC関数はt=±∞の標本点で0に収束する関数であるため、補間値yを正確に求めようとすると、t=±∞までの各離散データに対応して補間値yの位置でのSINC関数の値を計算し、これを用いて畳み込み演算を行う必要があった。
ところが、本実施形態で用いる標本化関数H(t)は、図2に示すようにt=±2の標本点で0に収束するため、t=±2までの離散データを考慮に入れればよい。したがって、図4に示す補間値yを求める場合には、t=t1、t2、t3、t4に対応した4つの離散データd1、d2、d3、d4のみを考慮すればよいことになり、演算量を大幅に削減することができる。しかも、t=±3以上の各離散データについては、本来考慮すべきであるが演算量や精度等を考慮して無視しているというわけではなく、理論的に考慮する必要がないため、打ち切り誤差は発生しない。
図5は、図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。補間処理の手順としては、図5(A)〜(D)に示すように、各標本位置t1、t2、t3、t4毎に、図2に示した標本化関数H(t)のt=0(中心位置)におけるピーク高さを一致させ、このときのそれぞれの補間位置t0における標本化関数H(t)の値を求める。
図5(A)に示すt1における離散データd1に着目すると、補間位置t0と標本位置t1との距離は、各標本位置間の距離を正規化して1とすると、1+bとなる。したがって、標本位置t1に標本化関数H(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における標本化関数の値はH(1+b)となる。実際には、離散データd1の値Y(t1)に一致するように標本化関数H(t)の中心位置のピーク高さを合わせるため、上述したH(1+b)をY(t1)倍した値H(1+b)・Y(t1)が求めたい値となる。
同様にして、図5(B)〜(D)に示すように、他の3つの離散データd2、d3、d4に対応して、補間位置t0における各演算結果H(b)・Y(t2)、H(1−b)・Y(t3)、H(2−b)・Y(t4)が得られる。
このようにして得られた4つの演算結果H(1+b)・Y(t1)、H(b)・Y(t2)、H(1−b)・Y(t3)、H(2−b)・Y(t4)を加算することにより畳み込み演算を行って、補間値y(t0)を出力する。この畳み込み演算を式で示すと以下のようになる。
y(t0)=H(1+b)・Y(t1)+H(b)・Y(t2)
+H(1−b)・Y(t3)+H(2−b)・Y(t4)
・・・(1)
ところで、本実施形態の離散信号補間装置では、隣接する標本位置の間に3つの補間値を発生させる必要がある。すなわち、標本位置を含めると、図4および図5に示すbの値は、0、1/4、2/4、3/4の4種類を取り得ることになる。
図2および図3に示す構成において、離散信号入力部110から離散データがd1、d2、d3、d4の順番で出力されるものとする。
離散信号入力部110から最初の離散データd1が出力されると、乗算部130内の16個の乗算器の内、図2の最も右側に配置された4個の乗算器(符号Aが付されている)を用いて、b=0、1/4、2/4、3/4としたときの図5(A)におけるH(1+b)・Y(t1)の値が同時に演算される。各乗算器の出力は、対応点加算部140内の4個の加算器に入力されてそれぞれの出力に0が加算された後、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のA領域に格納される。
離散信号入力部110から次の離散データd2が出力されると、乗算部130内の16個の乗算器の内、図2の右側から5〜8番目の4個の乗算器(符号Bが付されている)を用いて、b=0、1/4、2/4、3/4としたときの図5(B)におけるH(b)・Y(t2)の値が同時に演算される。各乗算器の出力は、対応点加算部140内の4箇所の加算器に入力されて、それぞれの出力に中間値作成部150の出力値が加算された後、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のB領域に格納される。このとき、中間値作成部150から出力される4つの中間値は、一つ前のタイミングで演算結果記憶部160の4箇所の領域Aに格納された値(H(1+b)・Y(t1))である。すなわち、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のB領域に格納される値は、図5(A)におけるH(1+b)・Y(t1)の値と図5(B)におけるH(b)・Y(t2)の値とを加算した値となる。
離散信号入力部110から次の離散データd3が出力されると、乗算部130内の16個の乗算器の内、図2の左側から5〜8番目の4個の乗算器(符号Cが付されている)を用いて、b=0、1/4、2/4、3/4としたときの図5(C)におけるH(1−b)・Y(t3)の値が同時に演算される。各乗算器の出力は、対応点加算部140内の4箇所の加算器に入力されて、それぞれの出力に中間値作成部150の出力値が加算された後、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のC領域に格納される。このとき、中間値作成部150から出力される4つの中間値は、一つ前のタイミングで演算結果記憶部160の4箇所の領域Bに格納された値(H(1+b)・Y(t1)+H(b)・Y(t2))である。すなわち、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のC領域に格納される値は、図5(A)におけるH(1+b)・Y(t1)の値と図5(B)におけるH(b)・Y(t2)の値と図5(C)におけるH(1−b)・Y(t3)の値を加算した値となる。
離散信号入力部110から次の離散データd4が出力されると、乗算部130内の16個の乗算器の内、図2の左側に配置された4個の乗算器(符号Dが付されている)を用いて、b=0、1/4、2/4、3/4としたときの図5(D)におけるH(2−b)・Y(t4)の値が同時に演算される。各乗算器の出力は、対応点加算部140内の4箇所の加算器に入力されて、それぞれの出力に中間値作成部150の出力値が加算された後、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のD領域に格納される。このとき、中間値作成部150から出力される4つの中間値は、一つ前のタイミングで演算結果記憶部160の4箇所の領域Cに格納された値(H(1+b)・Y(t1)+H(b)・Y(t2)+H(1−b)・Y(t3))である。すなわち、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のD領域に格納される値は、図5(A)におけるH(1+b)・Y(t1)の値と図5(B)におけるH(b)・Y(t2)の値と図5(C)におけるH(1−b)・Y(t3)の値と図5(D)におけるH(2−b)・Y(t4)の値を加算した値となる。
このように、図3に示す演算結果記憶部160の4箇所のD領域に格納される値は、(1)式を用いて演算された補間値に一致する。補間値出力部170は、演算結果記憶部160の4箇所のD領域に格納された値を読み出して出力する。なお、離散データの入力タイミングに同期するように各補間値を一つずつ順番に出力する場合には、補間値出力部170は、t=0に対応する補間値(図3において最も左側の領域Dから読み出した補間値)を最初に出力し、次にt=1/4に対応する補間値(図3において左側から2番目の領域Dから読み出した補間値)を時間τ/4経過後に出力し、次にt=2/4に対応する補間値(図3において左側から3番目の領域Dから読み出した補間値)を時間2τ/4経過後に出力し、最後にt=3/4に対応する補間値(図3において左側から4番目の領域Dから読み出した補間値)を時間3τ/4経過後に出力すればよい。
このように、本実施形態の離散信号補間装置では、標本化関数に対応する複数の関数値について並行して離散データとの間の乗算や加算を行うことにより、隣接する2つの標本位置の間の複数の補間値を同時に生成することができ、補間値の演算時間を短縮することができる。
〔第2の実施形態〕
上述した実施形態で用いられる標本化関数は図2に示す固定の形状を有していたが、形状が変更可能な標本化関数を用いるようにしてもよい。
図6は、第2の実施形態の補間処理に用いられる標本化関数を構成する基本標本化関数f(t)と制御標本化関数c0(t)の波形形状を示す図である。図6において、横軸は離散データの標本位置tを、縦軸は各標本化関数値をそれぞれ示している。離散データの標本位置[−2,2]間での基本標本化関数f(t)および制御標本化関数c0(t)からなる標本化関数s2(t)は、次式で表される。
Figure 0005014312
一般的に、制御標本化関数をck(t)とし、ck(t)=cr(t−k)+cr(−t−k)とおくと、離散データの標本位置[−N,N]間で標本化関数sN(t)が次式で表される。
Figure 0005014312
なお、αkは可変パラメータを示し、ユーザによって設定可能な任意の値を有する。α1=α2=α3・・・のようにkによって値が可変しないものであってもよい。
基本標本化関数f(t)は、微分可能性に着目した有限台の区分多項式関数であり、例えば全域において1回だけ微分可能であって、横軸に沿った標本位置tが−1から+1(すなわち、区間[−1,1])にあるときに0以外の有限な値を有し、他の区間では恒等的に0で表される関数である。具体的には、基本標本化関数f(t)は、区間[−1,1]内を2以上に区分した各小区間においてn次多項式関数であって、各小区間の境界で連続(値と傾きのそれぞれが連続)な関数である。この基本標本化関数f(t)は、全範囲でn−1回(nは2以上の整数)だけ微分可能な凸形状の波形形状を示し、t=0の標本位置でのみ1になり、t=±1に向けて0に収束し、t=±2の標本位置までそのまま0の値を維持するという特徴を有する。
また、この基本標本化関数f(t)は、有限台のインパルス応答波形の関数でもよく、あるいは、標本位置区間の任意の位置で少なくとも1回微分可能で連続なn次の区分多項式関数でもよい。
具体例として、2次の区分多項式関数で表した基本標本化関数f(t)は、次式で表される。
Figure 0005014312
そして、この基本標本化関数f(t)を用いて各離散データに基づく重ね合わせを行うことにより、離散データ間の任意の点における値を仮補間することができる。
一方、制御標本化関数c0(t)は、微分可能性に着目した有限台の区分多項式関数であり、基本標本化関数と同じくn次多項式関数で表される。例えば、全域において1回だけ微分可能であって、横軸に沿った標本位置tが−2から+2(すなわち、区間[−2,2])にあるときに0以外の有限な値を有し、他の区間では恒等的に0で表される関数である。また、制御標本化関数c0(t)は、全範囲で1回だけ微分可能な波形を示し、t=0、±1、±2の各標本位置で0なるという特徴を有する。
また、この制御標本化関数c0(t)は、有限台のインパルス応答波形の関数でよく、標本位置区間の任意の位置で少なくとも1回微分可能で連続なn次の区分多項式関数で良い。
ここで、制御標本化関数c0(t)は、上述したように制御標本化関数c0(t)=cr(t)+cr(−t)で表される。このcr(t)は、例えば2次の区分多項式で表現すると、次式で表される。
Figure 0005014312
この制御標本化関数c0(t)を用いて各離散データに基づく重ね合わせを行うことにより、離散データ間の値を仮補間することができる。
このようにして、基本標本化関数f(t)に基づいて算出した仮の補間値(以下、これを「基本補間値」と呼ぶ)と、制御標本化関数c0(t)に基づいて算出した仮の補間値(以下、これを「制御補間値」と呼ぶ)とを線形加算することにより、離散データ間の任意の点における値を補間することができる。
因みに、2次の区分多項式関数で表した標本化関数の場合、基本標本化関数f(t)と制御標本化関数c0(t)との線形結合では、下記の6つの条件が成立する。
・第1としては、S2(0)=1、S2(±1)=S2(±2)=0となること。
・第2としては、偶関数、すなわちy軸に関して対称となること。
・第3としては、標本位置区間[−∞,−2]、[2,+∞]で恒等的に0であること。
・第4としては、各区間[n/2,(n+1)/2](−4≦n≦3)においては高々二次の多項式であること。
・第5としては、全区間で連続、かつ、一回微分可能であること。
・第6としては、標本位置区間[−1/2,1/2]において、次式で表されること。
Figure 0005014312
なお、N=2のときの標本化関数s2(t)については、説明の便宜上、単に標本化関数sN(t)として、以下の説明を行うものとする。
また、これに加えて、このとき制御標本化関数c0(t)には、任意の数値が設定された可変パラメータαを乗算する。これにより、制御標本化関数c0(t)は、t=0、±1、±2の標本位置で0としたまま、標本位置−2から+2までの間で当該可変パラメータαの数値に応じてその波形の振幅を変形することができる。その結果、制御標本化関数c0(t)を用いた畳み込み演算による算出結果を変更させることができる。このように、可変パラメータαは、数値が変更されることで、標本化関数sN(t)によって算出して得られたアナログ信号の周波数特性を変化させ、信号の変化状態を調整することができるという特徴を有する。
したがって、本実施形態では、基本標本化関数f(t)の算出結果と、制御標本化関数c0(t)の算出結果とを線形加算して補間値を求める際に、制御標本化関数c0(t)に乗算される可変パラメータαによって補間値を調整することができる。これにより、これら離散データ間を補間値で補間したアナログ信号の周波数特性を、可変パラメータαによって自由に調整することが可能になる。
図7は、第2の実施形態の離散信号補間装置の構成を示す図である。図7に示すように、本実施形態の離散信号補間装置は、離散信号入力部110、基本項補間値演算部200、制御項補間値演算部300、係数乗算部400、係数設定部410、線形加算部500を含んで構成されている。
離散信号入力部110は、図1に示す構成に含まれるものと同じであり、所定の時間間隔で入力される離散信号を取り込んで、次の離散信号が入力されるまでの間その値(離散データ)を保持して出力する。離散信号入力部110から出力される離散データは、基本項補間値演算部200および制御項補間値演算部300のそれぞれに入力される。
基本項補間値演算部200は、基本標本化関数f(t)を用いて補間値を演算する。この基本項補間値演算部200には、図1に示した離散信号入力部110以外の構成(標本化関数値記憶部120、乗算部130、対応点加算部140、中間値作成部150、演算結果記憶部160、補間値出力部170)が含まれる。但し、標本化関数値記憶部120に記憶された標本化関数値が、図2に示した標本化関数に対応するのもではなく、図6に示す基本標本化関数f(t)に対応するものである点で第1の実施形態とは異なっている。
図8は、基本標本化関数f(t)を用いて図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。
補間処理の手順としては、図8(A)〜(D)に示すように、各標本位置t1、t2、t3、t4毎に、基本標本化関数f(t)のt=0(中心位置)におけるピーク高さを一致させ、このときの補間位置t0におけるそれぞれの基本標本化関数f(t)の値を求めることになる。
図8(A)に示す標本位置t1における離散データd1の値Y(t1)に着目すると、補間位置t0と標本位置t1との距離は1+bとなる。したがって、標本位置t1に基本標本化関数f(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における基本標本化関数の値はf(1+b)となる。実際には、離散データd1の値Y(t1)に一致するように基本標本化関数f(t)の中心位置のピーク高さを合わせるため、上述したf(1+b)をY(t1)倍した値f(1+b)・Y(t1)が求めたい値となる。
同様に、図8(B)に示す標本位置t2における離散データd2の値Y(t2)に着目すると、補間位置t0と標本位置t2との距離はbとなる。したがって、標本位置t2に基本標本化関数f(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における基本標本化関数の値はf(b)となる。実際には、離散データd2の値Y(t2)に一致するように基本標本化関数f(t)の中心位置のピーク高さを合わせるため、上述したf(b)をY(t2)倍した値f(b)・Y(t2)が求めたい値となる。
図8(C)に示す標本位置t3における離散データd3の値Y(t3)に着目すると、補間位置t0と標本位置t3との距離は1−bとなる。したがって、標本位置t3に基本標本化関数f(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における基本標本化関数の値はf(1−b)となる。実際には、離散データの値Y(t3)に一致するように基本標本化関数f(t)の中心位置のピーク高さを合わせるため、上述したf(1−b)をY(t3)倍した値f(1−b)・Y(t3)が求めたい値となる。
図8(D)に示す標本位置t4における離散データd4の値Y(t4)に着目すると、補間位置t0と標本位置t4との距離は2−bとなる。したがって、標本位置t4に基本標本化関数f(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における基本標本化関数の値はf(2−b)となる。実際には、離散データd4の値Y(t4)に一致するように基本標本化関数f(2−b)の中心位置のピーク高さを合わせるため、上述したf(2−b)をY(t4)倍した値f(2−b)・Y(t4)が求めたい値となる。
上述した補間処理の手順は、図5を用いて説明した第1の実施形態における補間処理の手順と同じであり、使用する標本化関数のみが異なっている。したがって、基本項補間値演算部200からは、第1の実施形態と同様に図3に示す演算結果記憶部160の4箇所の領域Dに格納された4つの補間値が、同時あるいは順番に出力される。
制御項補間値演算部300は、制御標本化関数c0(t)を用いて補間値を演算する。上述した基本項補間値演算部200と同様に、この制御項補間値演算部300には、図1に示した離散信号入力部110以外の構成(標本化関数値記憶部120、乗算部130、対応点加算部140、中間値作成部150、演算結果記憶部160、補間値出力部170)が含まれる。但し、標本化関数値記憶部120に記憶された標本化関数値が、図2に示した標本化関数に対応するのもではなく、図6に示す制御標本化関数c0(t)に対応するものである点で第1の実施形態とは異なっている。
図9は、制御標本化関数c0(t)を用いて図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。
補間処理の手順としては、図9(A)〜(D)に示すように、各標本位置t1、t2、t3、t4毎に、制御標本化関数c0(t)のt=0の中心位置を一致させ、このときの補間位置t0におけるそれぞれの制御標本化関数c0(t)の値を求めることになる。
図9(A)に示す標本位置t1における離散データd1の値Y(t1)に着目すると、補間位置t0と標本位置t1との距離は1+bとなる。したがって、標本位置t1に制御標本化関数c0(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における制御標本化関数の値はc0(1+b)となる。実際には、離散データd1の値Y(t1)に対応させて制御標本化関数c0(t)の波形高さを合わせるため、上述したc0(1+b)をY(t1)倍した値c0(1+b)・Y(t1)が求めたい値となる。
同様に、図9(B)に示す標本位置t2における離散データd2の値Y(t2)に着目すると、補間位置t0と標本位置t2との距離はbとなる。したがって、標本位置t2に制御標本化関数c0(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における制御標本化関数の値はc0(b)となる。実際には、離散データd2の値Y(t2)に対応させて制御標本化関数c0(t)の波形高さを合わせるため、上述したc0(b)をY(t2)倍した値c0(b)・Y(t2)が求めたい値となる。
図9(C)に示す標本位置t3における離散データd3の値Y(t3)に着目すると、補間位置t0と標本位置t3との距離は1−bとなる。したがって、標本位置t3に制御標本化関数c0(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における制御標本化関数の値はc0(1−b)となる。実際には、離散データd3の値Y(t3)に対応させて制御標本化関数c0(t)の波形高さを合わせるため、上述したc0(1−b)をY(t3)倍した値c0(1−b)・Y(t3)が求めたい値となる。
図9(D)に示す標本位置t4における離散データd4の値Y(t4)に着目すると、補間位置t0と標本位置t4との距離は2−bとなる。したがって、標本位置t4に制御標本化関数c0(t)の中心位置を合わせたときの補間位置t0における制御標本化関数の値はc0(2−b)となる。実際には、離散データd4の値Y(t4)に対応させて制御標本化関数c0(2−b)の波形高さを合わせるため、上述したc0(2−b)をY(t4)倍した値c0(2−b)・Y(t4)が求めたい値となる。
上述した補間処理の手順は、図5を用いて説明した第1の実施形態における補間処理の手順と同じであり、使用する標本化関数のみが異なっている。したがって、制御項補間値演算部300からは、第1の実施形態と同様に図3に示す演算結果記憶部160の4箇所の領域Dに格納された4つの補間値が、同時あるいは順番に出力される。
係数乗算部400は、制御項補間値演算部300から受け取った制御標本関数c0(t)を用いた補間値に可変パラメータαを乗算し、その結果得られた可変パラメータ乗算値を線形加算部500へ送出する。線形加算部500は、基本項補間値演算部200から受け取った基本標本化関数f(t)を用いた補間値と、係数乗算部400から受け取った可変パラメータ乗算値とを線形加算することにより、数5で示された標本化関数s2(t)に対応する最終的な補間値を得る。
ところで、本実施形態の離散信号補間装置では、係数設定部410によって可変パラメータαの値が変更可能になっている。例えば、ユーザがテンキー等を用いて可変パラメータαの値を直接入力する場合や、複数の選択候補値の中から選択する場合などが考えられる。可変パラメータαの値を可変することにより標本化関数sN(t)の値が変更され、その結果、補間値yが変動して、出力される補間値の周波数特性が変化するようになっている。
以下では、可変パラメータαを変更した際に、標本化関数sN(t)がどのように変化するかについて、図6に示した基本標本化関数f(t)が示す波形と、制御標本化関数c0(t)が示す波形とを合成した波形に着目して説明する。
図10は、可変パラメータαの値を変化させたときの標本化関数sN(t)の波形を示す図である。図10に示すように、基本標本化関数f(t)が示す波形と、制御標本化関数c0(t)が示す波形とを合成した標本化関数sN(t)の波形は、可変パラメータαの数値によって大きく異なるものとなる。例えば、可変パラメータαを−1.5、−0.25、1.5の順に変化させてゆくと、−2≦t≦−1の領域と、1≦t≦2の領域とでは、標本化関数sN(t)の波長の振幅が次第に高くなり波形の極性が反転することを確認した。一方、−1≦t≦0の領域と、0≦t≦1の領域とでは、標本化関数sN(t)の波形の振幅が次第に低くなり波形の極性が反転することを確認した。
次に、テスト曲としてCDに記録されたヴァイオリン曲「Zigeunerweisen(ツィゴイナーヴァイゼン)」を約23秒間再生した。このとき、可変パラメータαの値を−0.25、−1.5および1.5にそれぞれ設定し、約23秒の間に入力された離散データを補間処理した。そして、このときの各標本化関数sN(t)で補間処理した補間値をアナログ信号に変換し、このアナログ信号の周波数特性について比較したところ、図11に示すような結果が得られた。図11は、複数の可変パラメータαと補間処理によって得られたアナログ信号の周波数特性との関係を示す図である。
図11に示したように、可変パラメータαの数値を変えた各標本化関数sN(t)による補間処理では、可変パラメータαの数値を変化させても、いずれも20kHz以上の高音域で信号レベルが上昇し、従来のシャノンの標本化関数を用いた場合に比べて高域成分を再生できることが確認できた。また、可変パラメータαを1.5に設定したときには、約26kHz未満で信号レベルが低下したものの、約26kHz以上の高音域で、44.1kHz付近を除き信号レベルが上昇し、可変パラメータαを−0.25および−1.5に設定した場合に比べて高域成分が再生できることが確認できた。
一方、可変パラメータαを−1.5に設定したときには、約26kHz付近で信号レベルが急激に低下したものの、約26kHz未満で信号レベルが全体的に上昇するとともに、44.1kHz付近を除き約26kHzよりも高い領域でも信号レベルが上昇し、可変パラメータαを−0.25および−1.5に設定した場合に比べて異なる信号レベルで高域成分を再生できることが確認できた。
さらに、可変パラメータαを−0.25に設定したときには、44.1kHz付近を除いて全体的に信号レベルが上昇し、可変パラメータαを1.5及び−1.5に設定した場合に比べて異なる信号レベルで高域成分を再生できることが確認できた。
次に、テスト曲として再生周波数を10kHzおよび20kHzに固定した音を再生した。このとき、可変パラメータαの数値を−5〜5まで順次切り換えてゆき、離散信号入力部110に順次入力された離散データを補間処理した。そして、このときの可変パラメータαが異なる各標本化関数sN(t)で補間処理して得たアナログ信号の信号レベルについて比較したところ、図12に示すような結果が得られた。図12は、再生周波数を固定して可変パラメータの値を変更したときの信号レベルを示す概略図である。
図12に示したように、10kHzの再生周波数では、可変パラメータαを大きくしてゆくと、信号レベルが次第に下降してゆき、可変パラメータαが2と3の間のときに信号レベルが急速に下降し、その後、再び信号レベルが急激に上昇することが確認できた。一方、20kHZの再生周波数では、可変パラメータαを大きくしてゆくと、信号レベルが次第に下降してゆき、可変パラメータαが4付近のときに信号レベルが急速に下降し、その後、再び信号レベルが急激に上昇することが確認できた。このように、可変パラメータαを変動させることにより、同じ再生周波数でも異なる信号レベルで再生できることが確認できた。
このように、本実施形態の離散信号補間装置では、標本化関数を基本標本化関数と制御標本化関数の線形結合で構成することにより、制御標本化関数に関する項を変形することで標本化関数全体を変形することが容易となり、離散データに対してユーザの好みに応じた音質や画質で信号の再生を行うことが可能となる。
特に、基本標本化関数をf(t)、制御標本化関数をC(t)、ユーザによって任意に設定可能なパラメータをαとしたときに、上記の線形結合をf(t)+αC(t)で演算することにより、パラメータαの値を変更することで標本化関数の形状を変えることができ、得られる補間値の特性を変更することが容易となる。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、標本化関数を全域で1回だけ微分可能な有限台の2次多項式(区分的多項式)としたが、2次以上の有限の値をnとしたときにn次多項式で表すようにしてもよい。また、微分可能回数を2回以上に設定してもよい。
また、上述した実施形態においては、標本化関数を用いて補間処理を行うことによりデジタルデータとしての補間値を生成するようにしたが、これらの補間値をさらにアナログ信号に変換するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、標本化関数はt=±2で0に収束するようにしたが、本発明はこれに限らず、t=±3以上で0に収束するようにしてもよい。
第1の実施形態の離散信号補間装置の構成を示す図である。 標本化関数値記憶部、乗算部、対応点加算部、中間値作成部の詳細構成を示す図である。 演算結果記憶部の詳細構成を示す図である。 離散信号とその間の補間値との関係を示す図である。 図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。 第2の実施形態の補間処理に用いられる標本化関数を構成する基本標本化関数f(t)と制御標本化関数c0(t)の波形形状を示す図である。 第2の実施形態の離散信号補間装置の構成を示す図である。 基本標本化関数f(t)を用いて図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。 制御標本化関数c0(t)を用いて図4に示す補間値yを求める補間処理演算の詳細な説明図である。 可変パラメータαの値を変化させたときの標本化関数sN(t)の波形を示す図である。 複数の可変パラメータαと補間処理によって得られたアナログ信号の周波数特性との関係を示す図である。 再生周波数を固定して可変パラメータの値を変更したときの信号レベルを示す概略図である。 従来から用いられているSINC関数の波形を示す図である。
符号の説明
110 離散信号入力部
120 標本化関数値記憶部
130 乗算部
140 対応点加算部
150 中間値作成部
160 演算結果記憶部
170 補間値出力部
200 基本項補間値演算部
300 制御項補間値演算部
400 係数乗算部
410 係数設定部
500 線形加算部

Claims (15)

  1. 所定範囲において標本位置t=0に対応する関数値が1で、その他の複数の標本位置のそれぞれに対応する関数値が0で、それ以外の位置に対応する関数値が0以外の有限の値を有する標本化関数について、前記所定範囲に含まれる前記標本位置tおよび隣接する2つの標本位置間を分割した位置のそれぞれに対応する複数の関数値を記憶する標本化関数値記憶手段と、
    入力される離散データを取り込んで順番に出力する離散データ入力手段と、
    前記標本化関数値記憶手段に格納された複数の関数値のそれぞれと、前記離散データ入力手段から出力される離散データとを乗算することにより、前記複数の関数値のそれぞれに対応する複数の乗算結果を出力する乗算手段と、
    前記乗算手段から出力される複数の乗算結果のそれぞれに対応する複数の格納部を有し、これらの格納部のそれぞれに格納した複数の中間値を出力する中間値作成手段と、
    前記乗算手段から出力される複数の乗算結果と、前記中間値作成手段から出力される複数の中間値とを、1対1に対応させて対応するもの同士を加算して複数の加算結果を出力する対応点加算手段と、
    前記対応点加算手段から出力される複数の加算結果を記憶する演算結果記憶手段と、
    を備え、前記中間値作成手段は、前記離散データ入力手段から出力される離散データが切り替わる毎に、前記演算結果記憶手段に記憶された複数の加算結果を、前記標本化関数の隣接する標本位置に対応する区間分ずらして前記複数の格納部に格納することにより前記中間値を作成するとともに、対応する前記加算結果が前記演算結果記憶手段に記憶されていない場合には0を内容とする前記中間値を作成することを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  2. 請求項1において、
    前記演算結果記憶手段に記憶されている前記複数の加算結果の中で、前記対応点加算手段による加算回数が最も多い加算結果を取り出して出力する補間値出力手段をさらに備えることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記標本化関数は、前記所定範囲以外で関数値が0であることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記標本化関数は、前記所定範囲を2以上に分割したそれぞれの分割区間がn次多項式で表現される区分的多項式関数であることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記標本化関数は、それぞれが有限台の区分的多項式で表される基本標本化関数および制御標本化関数の線形結合で表されることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  6. 請求項5において、
    前記基本標本化関数をf(t)、前記制御標本化関数をC(t)、ユーザによって任意に設定可能なパラメータをαとしたときに、
    前記標本化関数は、f(t)+αC(t)により表されることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  7. 請求項6において、
    前記基本標本化関数に対応して前記標本化関数値記憶手段、前記乗算手段、前記中間値作成手段、前記対応点加算手段、前記演算結果記憶手段を有する基本項補間値演算部と、
    前記制御標本化関数に対応して前記標本化関数値記憶手段、前記乗算手段、前記中間値作成手段、前記対応点加算手段、前記演算結果記憶手段を有する制御項補間値演算部と、
    前記パラメータαの値を設定する係数設定部と、
    前記制御項補間値演算部によって演算されて出力される前記制御標本化関数に対応する補間値に前記係数設定部によって設定された前記パラメータαとを乗算する係数乗算部と、
    前記係数乗算部によって乗算された結果と、前記基本項補間値演算部によって演算されて出力される前記基本標本化関数に対応する補間値とを加算する線形加算部と、
    を備えることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  8. 請求項7において、
    前記係数設定部は、ユーザの指示に応じて前記パラメータαの値を任意に設定することを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  9. 請求項7において、
    前記係数設定部は、ユーザが操作することにより、予め設定された複数の値の中から一つが選択されたときに、この値を前記パラメータαとして設定することを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  10. 請求項5〜9のいずれかにおいて、
    前記基本標本化関数は、前記離散データの標本位置の区間[−1,1]において1回だけ微分可能な区分的多項式で、他の区間は恒等的に0で表される関数であり、
    前記制御標本化関数は、前記離散データの標本位置の区間[−2、2]において1回だけ微分可能な区分的多項式で、他の区間では恒等的に0となる関数であることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  11. 請求項5〜10のいずれかにおいて、
    前記基本標本化関数f(t)は、
    Figure 0005014312
    で表され、
    前記制御標本化関数をC0(t)=Cr(t)+Cr(−t)としたときに、前記Cr(t)は、
    Figure 0005014312
    で表されることを特徴とする離散信号の実時間補間装置。
  12. 所定範囲において標本位置t=0に対応する関数値が1で、その他の複数の標本位置のそれぞれに対応する関数値が0で、それ以外の位置に対応する関数値が0以外の有限の値を有する標本化関数について、前記所定範囲に含まれる前記標本位置tおよび隣接する2つの標本位置間を分割した位置のそれぞれに対応する複数の関数値を記憶する標本化関数値記憶手段を有する実時間補間装置における実時間補間方法であって、
    入力される離散データを取り込んで順番に出力する離散データ入力ステップと、
    前記標本化関数値記憶手段に格納された複数の関数値のそれぞれと、前記離散データ入力ステップにおいて出力される離散データとを乗算することにより、前記複数の関数値のそれぞれに対応する複数の乗算結果を出力する乗算ステップと、
    前記乗算ステップにおいて出力される複数の乗算結果のそれぞれに対応する複数の格納部に格納した複数の中間値を出力する中間値作成ステップと、
    前記乗算ステップにおいて出力される複数の乗算結果と、前記中間値作成ステップにおいて出力される複数の中間値とを、1対1に対応させて対応するもの同士を加算して複数の加算結果を出力する対応点加算ステップと、
    前記対応点加算ステップにおいて出力される複数の加算結果を記憶する演算結果記憶ステップと、
    を有し、前記中間値作成ステップでは、前記離散データ入力ステップにおいて出力される離散データが切り替わる毎に、前記演算結果記憶ステップにおいて記憶された複数の加算結果を、前記標本化関数の隣接する標本位置に対応する区間分ずらして前記複数の格納部に格納することにより前記中間値を作成するとともに、対応する前記加算結果が前記演算結果記憶ステップにおいて記憶されていない場合には0を内容とする前記中間値を作成することを特徴とする実時間補間方法。
  13. 請求項12において、
    前記演算結果記憶ステップにおいて記憶されている前記複数の加算結果の中で、前記対応点加算ステップによる加算回数が最も多い加算結果を取り出して出力する補間値出力ステップをさらに有することを特徴とする実時間補間方法。
  14. 請求項12または13において、
    前記標本化関数は、それぞれが有限台の区分的多項式で表される基本標本化関数および制御標本化関数の線形結合で表されることを特徴とする実時間補間方法。
  15. 請求項14において、
    前記基本標本化関数をf(t)、前記制御標本化関数をC(t)、ユーザによって任意に設定可能なパラメータをαとしたときに、
    前記標本化関数は、f(t)+αC(t)により表されることを特徴とする実時間補間方法。
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