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JP4986308B2 - ワイヤカット放電加工装置の自動結線装置 - Google Patents

ワイヤカット放電加工装置の自動結線装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動的にワイヤ電極を一対のワイヤガイド間に結線して張架するワイヤカット放電加工装置の自動結線装置に関する。特に、結線用サブノズルを上側ガイドアッセンブリの下側に装着してジェットでワイヤ電極を拘束しながら推進して下穴まで案内する自動結線装置に関する。
数値制御装置を備えたワイヤカット放電加工装置は、ワイヤ電極を被加工物を挟んで上下に設けられる一対のワイヤガイドに通して巻取りローラに捕捉させ、ワイヤガイド間に結線して張架する自動結線装置を備えている。近年の自動結線装置では、ワイヤ電極の送出し方向に対して同軸に結線作業を助ける高圧噴流(結線用ジェット)を供給して、ワイヤ電極を結線用ジェットで拘束しながら推進することによってワイヤ電極を被加工物に予め穿設されている下穴に通すようにされるのが一般的である。
結線用ジェットでワイヤ電極を案内する自動結線装置では、上側ガイドアッセンブリの中に設けられている結線用メインノズルから供給される結線用ジェットのみでワイヤ電極を案内するジェット方式と、下穴の直上まで下降するガイドパイプとそのガイドパイプの中に供給される結線用ジェットとによってワイヤ電極を案内するパイプジェット方式に大別することができる。ジェット方式とパイプジェット方式とでは、一長一短がある。
そこで、ジェット方式とパイプジェット方式がそれぞれ有する不利な点を同時に改善することができるサブノズル装着方式の自動結線装置が考え出されている。サブノズル装着方式の自動結線装置では、基本的に、特許文献1に開示されるように、自動結線を行なうときに上側ガイドアッセンブリの下側に結線用サブノズルを装着して、結線用サブノズルから結線用ジェットを供給する。加工中、結線用サブノズルは、加工の邪魔にならない所定の待避位置に収容されている。
サブノズル装着方式では、ジェット方式に不可欠である結線用メインノズルが存在しない。そのため、実用上のテーパ角度に制限がない。また、上側ガイドアッセンブリと被加工物とが干渉する場合でも、結線用サブノズルを下穴の入口に近接させることができる。そのため、ジェット方式では自動結線が困難である位置に下穴がある場合に自動結線を行なうことができる。しかも、ジェット方式では不可能である被加工物が放電加工液に浸漬されている状態で自動結線を行なうことができる。したがって、サブノズル装着方式の自動結線装置では、ジェット方式の不利な点が改善される。
また、サブノズル装着方式では、パイプジェット方式のように、ガイドパイプを上側ワイヤガイドに通過させて下降させることがない。そのため、ワイヤ電極の通し孔(案内孔)を開放する割ダイスガイド(以下、割ガイドという)に比べて位置決め精度と耐久性に優れる丸ダイスガイド(以下、単にダイスガイドという)を用いることができる。したがって、サブノズル装着方式の自動結線装置では、割ガイドを使用せざるを得ないパイプジェット方式の不利な点が改善される。
ただし、サブノズル装着方式では、ジェット方式に比べて自動結線装置に要する時間が長くなる。そこで、特許文献2の発明は、より高速に上側ガイドアッセンブリに結線用サブノズルを着脱できるサブノズル装着方式の自動結線装置を提案している。また、特許文献2は、確実に強固に加工液噴流ノズルに結合する高液密性と高剛性を有する構造の結線用サブノズルを開示している。加えて、特許文献2は、強力なアクチュエータによる結線用サブノズルの高速の着脱動作を繰り返すことに十分に耐えることができる耐久性を備えた堅牢な構造の結線用サブノズルを開示している。
特許文献2の発明によって、サブノズル装着方式における自動結線に要する時間が大幅に短縮される。また、特許文献2の発明によると、高圧の結線用ジェットによって結線用サブノズルが加工液噴流ノズルから外れたり、結線用ジェットが漏出することによってワイヤ電極を拘束することができなくなる程度まで結線用ジェットの圧力が低下したりすることがない。したがって、特許文献2の発明は、サブノズル装着方式の自動結線装置の実用化に貢献してワイヤカット放電加工における作業効率の向上に役立っている。
特公平5−21693号公報 特開2010−5719号公報
しかしながら、サブノズル装着方式の自動結線装置は、ジェット方式に比べて全体の構成が複雑である。また、サブノズル装着方式の自動結線装置は、ジェット方式の自動結線装置に比べて部品点数が多く、いくつかの部品がより高品質であることが要求されることがある。そのため、自動結線装置の設計製作により高度で精巧な技術が要求され、製作作業に比較的多くの手間と時間を要する。
このように、サブノズル装着方式の自動結線装置は、構成上の不利な点が存在するものの、数μm以下の比較的高い加工形状精度が要求される高精度加工が可能であると同時に、下穴の位置に無関係に自動結線を行なうことができる点で依然として優れている。とりわけ、テーパ角度が15度以上の大テーパ加工と高精度加工とが同時にまたは選択的に要求されるときの自動結線において極めて有効である。
もっとも、全てのワイヤカット放電加工装置に対して大テーパ加工と高精度加工とを実施することが要求されているわけではない。そうすると、大テーパ加工が全く想定されていない場合は、高精度加工さえできるのであるならば、あえて割高であるサブノズル装着方式の自動結線装置を採用する理由がないとも言える。ただし、ジェット方式とパイプジェット方式の利点を合わせ持つサブノズル方式が依然として有力であることに変わりがない。そこで、より簡単な構成のサブノズル装着方式の自動結線装置が望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みて、ジェット方式では自動結線が困難であるときに選択的に結線用サブノズルを装着して自動結線を行なうことができる改良されたサブノズル装着方式の自動結線装置を提供することを主たる目的とする。特に、構成が比較的簡単で設計製作がより容易であるサブノズル装着方式の自動結線装置を提供することを目的とする。本発明の自動結線装置のいくつかの具体的な利点は、実施の形態の説明においてその都度詳細に説明される。
本発明のワイヤカット放電加工装置の自動結線装置は、上記課題を解決するために、基本的に、上側ガイドアッセンブリ(30U)の中にダイスガイド(31)に対して同軸に設けられ結線用ジェットを供給する結線用メインノズル(70)と、結線用メインノズル(70)を包囲するように上側ガイドアッセンブリ(30U)の下側に固定され加工液噴流を供給する加工液噴流ノズル(40)と、常時開放している一対の分割体(20R,20L)を含んでなり自動結線時に上側ガイドアッセンブリ(30U)の下側に結線用メインノズル(70)に対して同軸に配置されるように装着される結線用サブノズル(20)と、結線用サブノズル(20)を所定の待避位置(10A)と加工液噴流ノズル(40)の直下にある装着位置(10B)との間で往復移動させる移動装置(80)と、加工液噴流ノズル(40)の外周に形成され結線用サブノズル(20)が装着位置(10B)まで移動する間に少なくとも一方の分割体(20R,20L)を分割体(20R,20L)どうしが接合する方向に漸次移動させて装着位置(10B)において分割体(20R,20L)の接合を保持する突条と、を備えてなるようにされる。
そして、本発明の自動結線装置は、結線用サブノズル(20)が漏斗形状のノズル孔(210)を有し結線用メインノズル(70)から供給される結線用ジェットによってワイヤ電極(2)を拘束して案内するようにされる。
加えて、本発明の自動結線装置は、各分割体(20R,20L)がそれぞれノズル孔(210)を有する結線用サブノズル本体(21)を形成する半身部位と半身部位を支持するフィンガ(22)とを含んでなり、結線用サブノズル(20)が少なくとも一方のフィンガ(22)を常時分割体(20R,20L)どうしを開放させる方向に付勢する押出部材(230)または引張部材(230)を備えてなるようにされる。
本発明の自動結線装置は、サブノズル装着方式であるから、ワイヤガイドとしてダイスガイドを用いることができる。そのため、ワイヤガイドの耐久性に優れ、高精度加工を行なうことができる。また、結線用サブノズルによって、基本的に下穴の位置に無関係に自動結線を行なうことができるとともに、放電加工液中での自動結線が可能である。
そして、本発明の自動結線装置は、結線用メインノズルを備えているので、大テーパ加工に対しては制約があるものの、ジェット方式では自動結線が困難である場合に選択的に結線用サブノズルを使用して自動結線を行なうようにすることができる。結線用メインノズルでの自動結線が困難である環境下では、結線用サブノズルにおける結線用ジェットの圧力が低下しにくいか、または結線用ジェットがある程度飛散してもよい状況にある。そのため、結線用サブノズルを選択的に使用できるようにすることによって、従前のサブノズル装着方式と比較して結線用サブノズルにおける液密性と剛性に対する要求が低減される。
また、本発明の自動結線装置は、結線用サブノズルが常時自力で開放状態を維持する自立型開閉機構を備え、加工液噴流ノズルの外周に形成されている突条によって結線用サブノズルが上側ガイドアッセンブリに取り付けられる装着位置に移動するときにだけ一時的に分割体を漸次接合して分割体の接合を保持できる構成である。そのため、結線用サブノズルを分割したり結合したりするためのアクチュエータを含む開閉装置が不要である。
したがって、本発明の自動結線装置によると、サブノズル装着方式の自動結線装置の構成をより簡単にすることができる。また、移動装置を含む結線用サブノズルのユニット全体の設置に必要な容積をより小さくすることができる。また、部品点数を大幅に少なくすることができる。その結果、本発明は、自動結線装置の設計製作がより容易になり、製作作業に要する手間を軽減するとともに時間を短縮し、製作費用を低減する効果を奏する。
本発明の自動結線装置を備えたワイヤカット放電加工装置の概容を示す模式図である。 本発明の自動結線装置における上側ガイドアッセンブリの側面断面図である。 結線用サブノズルと移動装置を示す側面図である。 分割状態の結線用サブノズルを示す上面図である。 結合状態の結線用サブノズルを示す上面図である。 別の実施の形態における結線用サブノズルを示す上面図である。
図1は、ワイヤカット放電加工装置のワイヤリングを示す。以下、図1に示される主要な装置と部材に限定して、自動結線装置を含むワイヤカット放電加工装置の全体の概容を説明する。図1は、結線用サブノズルが上側ガイドアッセンブリの下側に設けられている加工液噴流ノズルに装着されている状態を示す。図1では、結線用サブノズルの移動装置は、図示省略されている。
自動結線装置1は、本体10と、ガイドパイプ11と、ガイドパイプ11にワイヤ電極2を案内するジェットを供給するジェット供給ユニット12と、送出ローラ13と、カッタ14と、結線用サブノズル20と、を含んでなる。また、自動結線装置1は、ワイヤ電極2の送出し方向に沿ってガイドパイプ11を上下に移動させる昇降装置15を備える。また、自動結線装置1は、ワイヤ電極2の切断片を回収する先端処理装置を備える。先端処理装置は、カッタ14を含んでなる。
自動結線装置1の本体10は、鉛直1軸方向に移動する図示しない加工ヘッドに設けられる。加工ヘッドが鉛直1軸方向に移動すると、本体10が上下方向に移動する。結線用サブノズル20の移動装置は、本体10に設けられる。2つのガイドアッセンブリ30は、上下に対向配置される。本体10の下端に上側ガイドアッセンブリ30Uが固定されている。したがって、加工ヘッドを移動させると、上側ガイドアッセンブリ30Uが上下方向に移動して高さを調整することができ、上側ワイヤガイドの高さ位置が決定する。
ガイドパイプ11は、昇降装置15によって先端の開口部位が上側ワイヤガイドの直上に位置するまで下降することができる。自動結線時は、ガイドパイプ11がワイヤ電極2を上側ワイヤガイドまで導いてワイヤ電極2の先端を上側ワイヤガイドに挿通させることを助ける。このとき、ジェット供給ユニット12からガイドパイプ11の中に供給されるジェットによってワイヤ電極2がガイドパイプ11の中で座屈しない。加工中は、先端の開口部位がカッタ14よりも上位に位置するようにガイドパイプ11が上限位置まで上昇されている。
一対のワイヤガイドは、ワークスタンドに水平に載置される被加工物3を挟んで上下に設けられる。ワイヤ電極2は、上下一対のワイヤガイド間に所定の張力をもって張架される。ワイヤガイドは、所定の張力を維持しながら所定の速度で送り出されて送行されるワイヤ電極2を水平面において位置決めするとともに案内する。
加工液噴流ノズル40は、加工中に加工媒体である放電加工液を被加工物3の加工部位に向けて噴射して、ワイヤ電極2と被加工物3とで形成される加工間隙に常時清浄な放電加工液を流通させるためのノズルである。加工液噴射ノズル40は、確実に加工間隙を放電加工液で満たすためと、流動する放電加工液に因るワイヤ電極2の振動を最小限に抑制するために、ワイヤ電極2を加工液噴流で囲繞するようにワイヤ電極2の送出し方向と同軸に加工液噴流を供給する。そのため、加工液噴流ノズル40は、上下の各ガイドアッセンブリ30の被加工物3の側に一体的に組み込まれるように設けられている。
加工液噴流ノズル40が供給する放電加工液は、水または水を主成分とする水系放電加工液または油を主成分とする油系放電加工液である。ワイヤカット放電加工では、空気中に晒されている被加工物の加工部位に加工液噴流ノズルから放電加工液を供給して加工する加工形態(以下、噴流加工という)と加工槽に貯留されている放電加工液に浸漬されている被加工物の加工部位に加工液噴流ノズルから放電加工液を供給して加工する加工形態(以下、浸漬加工という)とがある。噴流加工の場合、放電加工液は、水系放電加工液である。浸漬加工の場合、放電加工液は、水系放電加工液または油系放電加工液である。
ワイヤ電極2は、送出機構50のテンションローラ51によってリールに装填されているワイヤボビン52から繰り出される。テンションローラ51は、巻取りローラとの間でワイヤ電極2に所要の張力を付与しながらワイヤ電極2を加工部位に送り出す。ワイヤボビン52から繰り出されるワイヤ電極2は、自動結線装置1によって上側ワイヤガイドと被加工物3に予め穿設されている下穴に挿通される。
下穴を通過したワイヤ電極2は、被加工物3の下位に配置される下側ガイドアッセンブリ30Bに設けられている図示しない下側ワイヤガイドに通される。下側ワイヤガイドを通過したワイヤ電極2は、回収機構60の方向転換プーリ61によって搬送装置62に導かれる。搬送装置62は、ワイヤ電極2を排出装置63までパイプで案内しながら水流で搬送する。
回収機構60の排出装置63は、駆動ローラとキャプスタンとでなる巻取りローラと、回転する切刃を有する切断ローラと、を有する。排出装置63は、加工に供されて表面が荒れている使用済のワイヤ電極2を巻取りローラで捕捉して巻き取る。また、排出装置63は、巻取りローラで巻き取ったワイヤ電極2を切断ローラで細断してバケット64に排出する。
図2は、本発明の自動結線装置の好ましい実施の形態における上側ガイドアッセンブリを側面から見た断面を示す。図2の向かって左側が機械本機の正面側であり、右側が機械本機の背面側である。図2は、結線用サブノズルが加工液噴流ノズルに取り付けられている状態を示す。図2では、結線用サブノズルの移動装置は図示省略されている。
自動結線装置1は、結線用サブノズル20に結線用ジェットを供給してワイヤ電極2を下穴まで案内することができるサブノズル装着方式の自動結線装置である。特に、実施の形態の自動結線装置1は、結線用メインノズル70を備えており、結線用メインノズル70から高圧の結線用ジェットを結線用サブノズル20に供給して、結線用サブノズル20と結線用ジェットとによってワイヤ電極2を下穴まで案内するサブノズル装着方式の自動結線装置である。
結線用サブノズル20は、自動結線時に上側ガイドアッセンブリ30Uの下側に結線用メインノズル70に対して同軸に配置されるように装着される。詳しくは、実施の形態の自動結線装置1において、結線用サブノズル20は、上側ガイドアッセンブリ30Uの下側に被加工物3に向けて開口するように配置され取付固定されている加工液噴流ノズル40の開口を塞ぐように加工液噴流ノズル40に装着される。
本発明の自動結線装置は、サブノズル装着方式であるにも関わらず、結線用メインノズルを備えている。そのため、本発明の自動結線装置は、選択的にジェット式の自動結線装置として結線用メインノズルから供給される結線用ジェットのみでワイヤ電極を案内して結線するように使用されることができる。噴流加工において加工液噴流ノズルの開口を被加工物の上面に僅かな間隙を隔てて近接できる場合は、自動結線装置は、基本的に自動結線に要する時間が比較的短いジェット式の自動結線装置として使用されることが望ましい。
上側ガイドアッセンブリ30Uは、自動結線装置1の本体10の下端側に取り付けられている上アーム4に強固に固定される。上側ガイドアッセンブリ30Uは、上側ワイヤガイドであるダイスガイド31と、平板形の上側通電体32と、加工液噴流ノズル40と、をハウジング33の内外に組み込んで一体化した組体である。
ダイスガイド31は、上側ガイドアッセンブリ30Uの中にガイド本体を含むユニットとして装填されるように設けられる。ダイスガイド31は、ワイヤ電極2の直径に対して数μmのクリアランスを有するダイス形状のワイヤガイドである。そのため、ダイスガイド31は、割ガイドに比べて位置決め精度が高い。また、ダイスガイド31は、ガイド本体がダイヤモンドでなる。そのため、ダイスガイド31は、主にサファイアでなる割ガイドに比べて耐久性に優れている。ダイスガイド31は、ワイヤ電極2が被加工物3の加工部位の近くで位置決めされるように可能な限り加工液噴流ノズル40の開口部位に近い位置に設けられる。
上側通電体32は、ワイヤ電極2に接触して加工のための電力を供給する。上側通電体32は、超硬合金(タングステンカーバイド)でなる。ダミーガイド34は、ワイヤ電極2を上側ガイドアッセンブリ30Uの中に導入して通路35に導く。通路35は、ワイヤ電極2の送出し経路に沿って設けられる。ダミーガイド34は、必要に応じて適宜設けられる。
図1に示される実施の形態の自動結線装置1では、ガイドパイプ11の下端がダイスガイド31の直上まで下降することができる。また、実施の形態の自動結線装置1では、ガイドパイプ11をダイスガイド31の直上まで下降させるときに、図示しないアクチュエータによって上側通電体32とダミーガイド34をパイプガイド11の通過の邪魔にならない位置に移動させることができる。
加工液噴流ノズル40は、上側ガイドアッセンブリ30Uの下側に組み込まれるように固定される。加工液噴流ノズル40は、ノズルキャップ41とチャンバ42とを含んでなる。ノズルキャップ41は、上側ガイドアッセンブリ30Uの下側に螺合して固定される。チャンバ42は、ノズルキャップ41とハウジング33とで形成される。加工液噴流ノズル40は、チャンバ42に供給される放電加工液をノズルキャップ41に形成されている開口からワイヤ電極2の送出し方向に対して同軸に下向きに噴射する。
結線用メインノズル70は、加工液噴流ノズル40に包囲されるように上側ガイドアッセンブリ30Uの中に設けられる。結線用メインノズル70は、噴射口71がダイスガイド31に対して同軸に配置されるようにダイスガイド31の直下に設けられる。結果的に、ダイスガイド31は、チャンバ72に収容される。結線用メインノズル70は、放電加工液をチャンバ72に導入して、ワイヤ電極2を囲繞するように噴射口71からワイヤ電極2の送出し方向に対して同軸の方向1Aに結線用ジェットを噴射する。結線用ジェットは、加工で使用される放電加工液と同質の液体である。
結線用メインノズル70から供給される高圧の結線用ジェットは、ワイヤ電極2を拘束しながらワイヤ電極2の送出し方向に対して同軸の方向1Aに向かって加工液噴流ノズル40のチャンバ42を通り抜ける。結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40に装着されていないときは、その結線用ジェットは、圧力と液柱の外形を維持しながらワイヤ電極2の送出し方向に対して同軸の方向1Bに向かって加工液噴流ノズル40の開口から吐出して、下穴に直接噴射される。結線用ジェットが噴射される方向は、実質的に被加工物3の設置面に対して垂直方向である。
結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40に装着されているときは、結線用ジェットは、圧力と液柱の外形を維持した状態でワイヤ電極2と共に結線用サブノズル20の入口に到達する。結線用サブノズル20は、漏斗形状のノズル孔210を有し、結線用メインノズル70と同軸に配置されている。そのため、結線用ジェットは、結線用サブノズル20の入口で乱流にならず、整流のまま圧力を維持する。結果的に、結線用サブノズル20は、結線用メインノズル70から供給される結線用ジェットによってワイヤ電極2を拘束して案内する。結線用ジェットは、ワイヤ電極2の送出し方向と同軸の方向1Bに噴射される。
結線用サブノズル20は、縦に二等分割される構造である。具体的に、結線用サブノズル20は、結線用ジェットが噴射される方向であるワイヤ電極2の送出し方向と同軸の方向1Bの方向に中央から切断されるように、自動結線装置1の本体10の正面から向かって左右に分割される。結線用サブノズル20は、常時開放している一対の分割体を含んでなる。結線用サブノズル20は、自立型開閉機構によって常時開放状態を維持している。結線用サブノズル20は、各分割体が接合して一体化することで形成される。結線用サブノズル20は、各分割体が接合したときに結合状態になる。
結線用サブノズル20を二等分割した機械本機の正面から見て左側半分(結線用サブノズル右側)の一方の分割体を第1の分割体20Rとし、機械本機の正面から見て右側半分(結線用サブノズル左側)の他方の分割体を第2の分割体20Lとする。結線用サブノズル20は、ノズル本体21とフィンガ22とを含む。
結線用サブノズル20は、制御装置に設定される操作者の指示に基づいて選択的に装着される。基本的に、結線用サブノズル20は、例えば、被加工物3の上面に段差がある場合または下穴が座繰り穴または段付穴に穿設されている場合のように加工液噴流ノズル40の開口を被加工物3の上面に近接させることができないとき、あるいは被加工物3が放電加工液に浸漬されている浸漬加工のときに適用される。言い換えると、結線用メインノズル70から供給される結線用ジェットだけではワイヤ電極2を拘束して推進することが困難である場合は、結線用サブノズル20を使用して自動結線せざるを得ない。
下穴が座繰り穴または段付穴に穿設されている場合は、その穴の中に結線用サブノズル20が入り込むので、結線用サブノズル20から結線用ジェットがある程度飛散することが許される。また、浸漬加工では、結線用サブノズル20が放電加工液中にあるので、結線用ジェットが漏出しても圧力が低下しにくい。したがって、結線用メインノズル70を備えて選択的に結線用サブノズル20を利用できるようにすることで、本発明の結線用サブノズル20は、従前の結線用サブノズルと比較してそれほど高い液密性と剛性が要求されない。そのため、結線用サブノズル20の構成をより簡単にすることができる。
実施の形態の結線用サブノズル20は、具体的に、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとの各分割体がそれぞれ漏斗形状のノズル孔210を有するサブノズル本体21を形成する半身部位と、半身部位を下側に取り付けて支持するフィンガ22とを含んでなる。常時開放している状態にある第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとが互いに近付く方向に移動するときに、第1の分割体20Rの右側半身部位21Rと第2の分割体20Lの左側半身部位21Lとが接合する。
本発明の自動結線装置では、突条5が加工液噴流ノズル40の外周に形成されている。突条5は、結線用サブノズル20が図3に示される装着位置10Bまで移動する間に少なくとも一方の分割体を分割体どうしが接合する方向に漸次移動させて装着位置10Bにおいて分割体の接合を保持する。突条5は、結線用メインノズル70から結線用ジェットが供給されるワイヤ電極2の送出し方向と同軸の方向1Bに直交する平面(水平面)に沿って加工液噴流ノズル40の外周に設けられる。図2に示される実施の形態における突条5は、ノズルキャップ41の外周面の全周にわたって環状に形成されている。
結線用サブノズル20の自立型開閉機構は、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとの一対の分割体を常時自力で開放している。結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40の直下の装着位置まで移動したときに、各フィンガ22が加工液噴流ノズル40に形成されている突条5と接触する。突条5は、自立型開閉機構によるフィンガ22を常時外側に広げる力に抗して接触したフィンガ22を加工液噴流ノズル40の中心から内側に閉じるように動作させる。
図3は、本発明の自動結線装置の好ましい実施の形態における主要部分を拡大して示す側面図であり、図面左側が正面側、図面右側が背面側である。図3は、結線用サブノズルの移動装置が結線用サブノズルを装着位置に移動させて結線用サブノズルが加工液噴流ノズルに取り付けられている状態を示す。一点鎖線は、結線用サブノズルが自動結線装置の本体背面側の待避位置に収容されているときの結線用サブノズルを移動させる移動装置における結線用サブノズルを支持するスイングブラケットの位置を示す。
自動結線装置1は、結線用サブノズル20を本体10の後背部位にある所定の待避位置10Aと加工液噴流ノズル40の開口部位の直下にある装着位置10Bとの間で往復移動させる移動装置80を備えている。移動装置80は、結線用サブノズル20を待避位置10Aと装着位置10Bとの間で振子状に旋回移動させる。具体的に、移動装置80は、結線用サブノズル20を保持するスイングアーム81と、スイングアーム81を移動可能に支持するスイングブラケット82と、スイングブラケット82を駆動する駆動装置83と、を含んでなる。
スイングアーム81は、スイングブラケット82の回転移動によって往復旋回移動する。スイングブラケット82は、駆動装置83によって取付位置80Xを支点にX軸方向の水平1軸廻りに振り子のように回転移動する。したがって、図3に示されるスイングブラケット82は、取付位置80Xを中心に回転方向1Cにスイングする。
駆動装置83は、図示しないコンプレッサのようなエア源から供給される圧縮空気または油槽から供給される加圧油で作動するエアシリンダまたは油圧シリンダのようなシリンダ装置である。駆動装置83は、自動結線装置1の本体10の後背部位に設けられた窪溝部位10Cにシリンダ筒が縦に配置されるように収納される。
駆動装置83は、シリンダ装置のピストンを下限位置に下げるとき、ピストンロッドに直結する図3に部分的に示されるリンク機構84がスイングアーム81を押し上げて結線用サブノズル20を待避位置10Aに旋回移動させる。また、ピストンを上限位置に上げるとき、リンク機構84がスイングアーム81を引き下げて結線用サブノズル20を装着位置10Bに旋回移動させる。
実施の形態における自動結線装置1における移動装置80を含む結線用サブノズル20のユニットでは、駆動装置83が結線用サブノズル20を支点である取付位置80X廻りの回転方向1Cに旋回移動軌跡を辿って待避位置10Aと装着位置10Bとの間を1行程で旋回移動させることができる。そのため、自動結線に要する時間が短縮されている。
本発明の自動結線装置では、結線用メインノズル70から供給される結線用ジェットが結線用サブノズル20の入口で乱流にならないようにするために、結線用サブノズル20を結線用メインノズル70に対して同軸に配置するように装着することが要求される。旋回移動によって1行程で装着位置10Bにおいて結線用サブノズル20を結線用メインノズル70に対して同軸に配置させるためには、図3に示されるように、装着位置10Bにおいて結線用サブノズル20がスイングアーム81に対して傾斜して取り付けられる。
図4および図5は、本発明の自動結線装置の好ましい実施の形態における結線用サブノズルを示す平面図である。図4には、結線用サブノズルが分割している状態が示される。図5には、結線用サブノズルが結合している状態が示される。なお、説明の便宜上、サブノズル本体の接合面に対して直交する方向であって各分割体が接合する方向を結線用サブノズルの内側とし、開離する方向を外側とする。
図4に示される結線用サブノズル20の自立型開閉機構では、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとの各分割体がサブノズル本体21の接合面220に直交する回転方向に沿って互いに反対方向に移動する。このとき、一対のフィンガ22は、それぞれ異なる支点20Zを中心に結線用ジェットを噴射する方向であるワイヤ電極2の送出し方向と同軸の方向1Bに平行な縦方向の1軸廻りに往復旋回移動する。
結線用サブノズル20の自立型開閉機構は、結線用サブノズル20が一対のフィンガ22のうちの少なくとも一方のフィンガ22を常時分割体どうしが開放されている方向に付勢する押出部材または引張部材を有する。図4に示される結線用サブノズル20では、結線用サブノズル20のスイングアーム81側を後側とするとき、一対のフィンガ22の後端を前端側に押し出す押圧力1Dを常時付与する押出部材が設けられている。
押出部材は、具体的に圧縮コイルばね230である。圧縮コイルばね230の一端は、スイングアーム81の前端または結線用サブノズル20のベースに固定される。また、圧縮コイルばね230の他端は、一方のフィンガ22Rの後端と他方のフィンガ22Lの後端に跨って固定される。圧縮コイルばね230は、スイングアーム81の先端と一対のフィンガ22の各後端との間に収容される。
一対のフィンガ22は、圧縮コイルばね230によって後端から前端に向かって押し出されるので、それぞれ共に異なる支点20Zを中心に後端がスイングアーム81の先端に当接するまで外側の方向1Eに向かって旋回移動する。したがって、圧縮コイルばね230によって常時押圧力1Dが与えられている各フィンガ22は、常時押し広げられて開放されている。そのため、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lは通常開放状態にあり、結線用サブノズル20が分割されている。
自動結線を行なうときは、移動装置80を作動してスイングアーム81を前進させる。結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40の直下にある装着位置10Bの方向に旋回移動するとき、フィンガ22の内側円弧面240が加工液噴流ノズル40の外周に形成されている突条5に当接する。さらに結線用サブノズル20が前進すると、突条5が圧縮コイルばね230の押圧力に抗して一対のフィンガ22を内側の方向1Fに移動させ、一対のフィンガ22を押し閉じる。
その結果、結線用サブノズル20が装着位置10Bにあるときに、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとが接合してサブノズル本体21を形成し、結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40に装着される。このとき、一対の分割体自体は、結合力を有していない。したがって、実質的に移動装置80の駆動装置83が結線用サブノズル20を前進させる力によって結線用サブノズル20の結合状態が維持される。そのため、一対の分割体の接合状態を維持する力は、概ね駆動装置83の駆動力に依存する。
自動結線が完了してワイヤ電極2が一対のワイヤガイド間に張架された後は、移動装置80を作動してスイングアーム81を待避位置10Aに向けて移動させる。スイングアーム81が後進を始めると、フィンガ22の内側円弧面240から加工液噴流ノズル40の外周に形成されている突条5が離れる。そうすると、圧縮コイルばね230の押圧力が一対のフィンガ22に作用して一対のフィンガ22を外側の方向1Dに押し広げる。
このとき、環状の突条5と内側円弧面240との接触位置は、結線用サブノズル20の位置に対応して変化するので、一対のフィンガ22は、結線用サブノズル20の移動に合わせて徐々に外側の方向1Dに向かって広げられる。したがって、結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40から離脱するときは、その離脱にともなって結線用サブノズル20が漸次開いて分割されていくので、自動結線によって張架されているワイヤ電極2に引っ掛かることなく、加工液噴流ノズル40から抜き出される。そして、結線用サブノズル20は、待避位置10Aに収容される前に元の開放状態に戻される。
図4に示される実施の形態の自動結線装置1における結線用サブノズル20は、圧縮コイルばね230によって常時自力で開放状態にあり、加工液噴流ノズル40に装着するときにのみ一時的に移動装置80の移動する力でフィンガ22が徐々に押し閉じられて接合することができる自立型開閉機構を有する構成であるから、結線用サブノズル20を開閉するアクチュエータを含む開閉装置が不要である。そのため、自動結線装置の構成をより簡単にすることができるとともに部品点数を大幅に少なくすることができる。
とりわけ、図4に示される実施の形態における結線用サブノズル20の自立型開閉機構は、対向配置される一対のフィンガ22が互いに反対方向に往復旋回移動して各分割体が開閉する両開閉方式であるので、サブノズル本体21の接合面220が結線用サブノズル20の中心軸線と平行である。そのため、結線用サブノズル20を機械本機のY軸方向の軸線に平行に移動するように配設できる。その結果、自動結線装置の設計が容易である点で有利である。
図4に示される結線用サブノズル20は、圧縮コイルばね230のようにフィンガ22を後端から前端に押し出す押出部材が設けられているが、押出部材に代えてフィンガ22の前端から後端に向けて常時引張力をフィンガ22に付勢する引張部材を設けるように変形することができる。引張部材は、フィンガ22を内側から外側に引っ張ることによって支点20Zを中心に外側の方向1Eに旋回移動させ、フィンガ22を常時開放状態にさせる。引張部材は、例えば、引張コイルばねが適用される。
図6は、本発明の自動結線装置における異なる実施の形態の結線用サブノズルを示す平面図である。図6に示される実施の形態の結線用サブノズルは、図4に示される結線用サブノズルを変形したものである。図6に示される結線用サブノズルにおいて図4に示される結線用サブノズルと本質的に同等の部材には、図4と同一の符号が付されて説明される。
図6に示される結線用サブノズル20の自立型開閉機構では、第1の分割体20Rと第2の分割体20Lとの各分割体のうち一方の分割体だけがサブノズル本体21の接合面220に直交する回転方向に沿って移動する。実施の形態の自動結線装置1では、一方のフィンガ22Rが支点20Zを中心に結線用ジェットを噴射する方向であるにワイヤ電極2の送出し方向と同軸の方向1Bに平行な縦方向の1軸廻りに往復旋回移動する。
押出部材は、具体的に圧縮コイルばね230である。圧縮コイルばね230の一端は、スイングアーム81の前端または結線用サブノズル20のベースに固定される。また、圧縮コイルばね230の他端は、可動である一方のフィンガ22Rの後端に固定される。圧縮コイルばね230は、結線用サブノズル20のベースとフィンガ22Rの後端との間に収容される。
圧縮コイルばね230は、フィンガ22Rを結線用サブノズル20が前進する方向1Gに向かって押し出すように作用する。常時後端から前端の方向に押し出されるフィンガ22Rは、支点20Zを中心に他方のフィンガ22Lから離れて突起部位250が結線用サブノズル20のベースに当接するまで外側の方向1Eに向かって旋回移動する。したがって、フィンガ22Rが押し広げられて第1の分割体20Rと第2の分割体20Lが常に開放状態にあり、結線用サブノズル20が分割されている。
自動結線を行なうときは、移動装置80を作動してスイングアーム81を前進させる。結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40の直下にある装着位置10Bの方向に旋回移動するとき、フィンガ22Rの内側円弧面240が加工液噴流ノズル40の外周に形成されている突条5に当接する。そうすると、突条5は、圧縮コイルばね230の押圧力に抗してフィンガ22Rを押し閉じる。その結果、スイングアーム81が前進したときに、結線用サブノズル20が接合して加工液噴流ノズル40に装着される。
自動結線が完了してワイヤ電極2が一対のワイヤガイド間に張架された後は、図4に示される実施の形態と同じように、結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40に押し込まれるときと反対の動作で一方のフィンガ22Rが他方のフィンガ22Lに対して支点20Zを中心に旋回移動して第1の分割体20Rが第2の分割体20Lに対して徐々に開かれていく。
図6に示される実施の形態の結線用サブノズル20では、一方のフィンガ22Rだけが開閉動作をするので、結線用サブノズル20が前進する方向1Gに平行にサブノズル本体21の接合面220を配置すると、結線用サブノズル20が加工液噴流ノズル40から離脱するときに、張架されているワイヤ電極2が固定されている他方のフィンガ22Lに支持されるサブノズル本体21に引っ掛かってしまう。
そのため、一方のフィンガ22Rだけが移動する片開閉方式の場合は、サブノズル本体21を結線用サブノズル20が前進する方向1Gに対してワイヤ電極2の送出し方向に同軸の方向1Bと平行な縦方向の軸線廻りに所定角度回転させ傾けて取り付けられる。所定角度は、ワイヤ電極2がサブノズル本体21に引っ掛からない角度であるが、例えば、図6に示される実施の形態の自動結線装置では、45度にされている。
好ましくは、ノズル孔210の断面形状が四角形にされる。その結果、ワイヤ電極2がサブノズル本体21に一層引っ掛かりにくくなる。このとき、ノズル孔の210の断面形状が四角形であっても、噴出される結線用ジェットはほぼ円柱である。また、結線用サブノズル20が結線用メインノズル70と同軸に配置され、ノズル孔210が漏斗形状を有しているならば、ノズル孔210の断面形状に関わらず、結線用ジェットが結線用サブノズル20において整流が保たれるので、ワイヤ電極2が確実に案内される。
図6に示される結線用サブノズル20は、図4に示される結線用サブノズル20と同様に、常時自力で開放状態にあり、加工液噴流ノズル40に装着されているときに移動装置80の移動する力で接合する自立型開閉機構を有する構成であるから、結線用サブノズル20を開閉するアクチュエータを含む開閉装置が不要である。そのため、自動結線装置の構成をより簡単にすることができるとともに部品点数を大幅に少なくすることができる。そして、一方のフィンガだけが往復旋回移動して開閉する片開閉方式であるので、可動部材がより少ない利点がある。
本発明の自動結線装置は、ジェット方式およびパイプジェット方式に対するサブノズル装着方式における作業効率とコスト負担の格差を一層大幅に是正し、サブノズル装着方式の自動結線装置を採用しやすくして、ジェット方式と同様に高精度加工が行えるとともに自動結線の成功率をパイプジェット方式と同等にでき、しかも下穴の位置に関係なく自動結線が行なえる優れた利益を享受することができる。
以上に説明される本発明の自動結線装置は、最良である実施の形態を示したものである。したがって、すでにいくつかの適切な変形例が挙げられているが、具体的に図に示されている自動結線装置の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形して実施することができる。
本発明は、ワイヤカット放電加工装置に適用される。本発明は、高精度加工に適するとともにジェット方式の自動結線装置では困難な自動結線を可能にする比較的割高であったサブノズル方式の自動結線装置を高品位のワイヤカット放電加工装置に限定されることなく広く一般的なワイヤカット放電加工装置に適用できるようにする。その結果、ワイヤカット放電加工における自動結線をより広く普及させて作業効率を向上させ、ワイヤカット放電加工の発展に寄与する。
1 自動結線装置
2 ワイヤ電極
3 被加工物
4 上アーム
5 突条
10 自動結線装置の本体
20 結線用サブノズル
20R 第1の分割体
20L 第2の分割体
21 サブノズル本体
22 フィンガ
30 ガイドアッセンブリ
30U 上側ガイドアッセンブリ
31 ダイスガイド(上側ワイヤガイド)
40 加工液噴流ノズル
41 ノズルキャップ
42 チャンバ
50 送出機構
60 回収機構
70 結線用メインノズル
71 噴射口
72 チャンバ
80 移動装置
81 スイングアーム
82 スイングブラケット
83 駆動装置

Claims (1)

  1. 上側ガイドアッセンブリの中にダイスガイドに対して同軸に設けられ結線用ジェットを供給する結線用メインノズルと、前記結線用メインノズルを包囲するように前記上側ガイドアッセンブリの下側に固定され加工液噴流を供給する加工液噴流ノズルと、常時開放している一対の分割体を含んでなり自動結線時に前記上側ガイドアッセンブリの下側に前記結線用メインノズルに対して同軸に配置されるように装着され漏斗形状のノズル孔を有し前記結線用メインノズルから供給される前記結線用ジェットによってワイヤ電極を拘束して案内する結線用サブノズルと、前記結線用サブノズルを所定の待避位置と前記加工液噴流ノズルの直下にある装着位置との間で往復移動させる移動装置と、前記加工液噴流ノズルの外周に形成され前記結線用サブノズルが前記装着位置まで移動する間に少なくとも一方の前記分割体を前記分割体どうしが接合する方向に漸次移動させて前記装着位置において前記分割体の接合を保持する突条と、を備え、前記各分割体がそれぞれ前記ノズル孔を有する前記結線用サブノズル本体を形成する半身部位と前記半身部位を支持するフィンガとを含んでなり、前記結線用サブノズルが少なくとも一方の前記フィンガを常時前記分割体どうしを開放させる方向に付勢する押出部材または引張部材を備えてなるワイヤカット放電加工装置の自動結線装置。
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