JP4985844B2 - ボールねじ装置およびその製造方法 - Google Patents
ボールねじ装置およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4985844B2 JP4985844B2 JP2010266655A JP2010266655A JP4985844B2 JP 4985844 B2 JP4985844 B2 JP 4985844B2 JP 2010266655 A JP2010266655 A JP 2010266655A JP 2010266655 A JP2010266655 A JP 2010266655A JP 4985844 B2 JP4985844 B2 JP 4985844B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cap
- contact seal
- seal
- nut
- ball screw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Transmission Devices (AREA)
Description
また、最近では以下の特許文献1などに示すように、リップシールなどと称される接触シールをナットの端面に取り付けたものも用いられるようになってきており、これによって従来よりも防塵性能に優れ、しかもシール部の摩擦トルクの発生も少ないといった優れた長所を発揮できることが知られている。
また、さらにナット20とねじ軸10などとの潤滑性を向上させる場合には、この固定キャップCをさらにその軸方向に延長させてその内側に潤滑剤を染み込ませたリング状の含油部材40を嵌め込むようにしたボールねじ装置も多く用いられている。
しかしながら、このような取り付け方法では、ナットとねじ軸を組み合わせた後の工程となるため、工数がかかる上に作業者の熟練度により品質にバラツキが生じるといった問題があった。
そこで、本発明は前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、その主な目的は、接触シールをねじ軸に対して容易かつ精度良く取り付けることができる新規なボールねじ装置およびその製造方法を提供するものである。
ねじ軸が貫通するナット端面にシール体を備えたボールねじ装置であって、前記シール体は、前記ねじ軸を貫通すると共にその内周面が当該ねじ軸表面に密着するドーナツ盤形の接触シールと、当該接触シールを前記ナットの端部に取り付けるための固定キャップとからなり、かつ、当該固定キャップは、前記ナット端面に取り付けられる筒状のキャップ本体と、当該キャップ本体の端部から径方向内方に連続するフランジ面と、周縁部が直角に盛り上がったドーナツ盤状に形成され、その内径が前記接触シールの外径と同一とされ、前記周縁部の内部に前記接触シールを嵌合させて取り付けるキャップ部材とを有し、当該接触シールを取り付けたキャップ部材を前記フランジ面の外側に嵌め込んでなることを特徴とするボールねじ装置である。
請求項1に記載のボールねじ装置の製造方法において、周縁部が直角に盛り上がったドーナツ盤状に形成され、その内径が前記接触シールの外径と同一とされたキャップ部材の前記周縁部の内部に前記接触シールを嵌合させて取り付け、
前記接触シールを嵌合したキャップ部材を、前記周縁部が前記固定キャップのフランジ面に対向する向きで前記フランジ面の外側に嵌合させて前記接触シールを前記固定キャップに取り付けて前記シール体を形成した後、
当該シール体に、前記ナットを備えたねじ軸を貫通させて、前記固定キャップの前記フランジ面の反対の端部内周面を前記ナット端面の印ろう部に嵌合して取り付けることを特徴とするボールねじ装置の製造方法である。
そして、このような接触シールを備えたシール体を前記ナットを備えたねじ軸を貫通させてそのシール体を前記ナット端面の印ろう部に嵌合して取り付けることで、容易かつ精度良く接触シールをねじ軸に対して取り付けることができる。
また、このシール体の固定キャップをプレス成形することにより、削り出し成形のような無駄な削り屑などが発生しなくなる。また、この固定キャップの筒状のキャップ本体を簡単にテーパ状に成形することができるため、接触シールをその内部に嵌合して押し込むだけでその接触シールの外径面が締め付けられてガタのない取り付けが可能となる。
また、さらにその固定キャップ内の接触シールと前記ナット端面との間にリング状の含油部材を嵌遊させることで、十分な潤滑性を長期に亘って発揮することができる。
図1〜図6は、本発明に係るボールねじ装置100の第1の実施の形態を示したものである。
先ず、図1および図2に示すように、このボールねじ装置100は、表面に複数のボールBが転動する螺旋状のねじ溝11が形成されたロッド状のねじ軸10と、このねじ軸10が螺合して貫通するナット20と、このナット20の端面をシールするためのシール体30とから主に構成されている。
先ず、この固定キャップ32は、図4に示すようにねじ軸10よりも十分に径大な筒状のキャップ本体33と、このキャップ本体33の端部から径方向内方(ねじ軸10方向)に直角に連続するフランジ面34とから構成されており、図1に示すようにこのフランジ面34の内側に接触シール31が取り付けられると共に、その反対の端部内周面が前記ナット20端面から突出する印ろう部21に嵌合され、その嵌合部外周側からねじ込まれる4つのキャップ固定ねじ22、22、22、22によってその印ろう部21に固定されるようになっている。そして、この固定キャップ32は、そのキャップ本体33とフランジ面34がプレス成形により一体成形されている。
また、さらにこの接触シール31は、その外径が固定キャップ32の内径とほぼ同一となっており、前記固定キャップ32内に嵌め入れただけで両者の中心の芯合わせが容易かつ確実に行われるようになっている。
なお、図5(B)に示すようにこの接触シール31の内周面は、その一部(図では内周面上部)が前記ねじ軸10のねじ溝11の表面に接するようになっていることから、完全な真円形ではなく、ねじ溝11内で隙間が発生しないようにその部分は径方向内方にややはみ出した形状となっている。また、図示する符号31aは、各固定ボルト35が通過するボルト穴である。
そして、このような接触シール31を備えたシール体30を前記ナット20を備えたねじ軸10を貫通させてそのナット20端面の印ろう部21に嵌合して取り付けることで、容易かつ精度良く接触シール31をねじ軸10に対して取り付けることができる。
また、このシール体30の固定キャップ32はその形状がいずれの部位においても均一であるため、プレス成形によって一体成形することが可能となるため、従来の削り出し成形のような無駄な削り屑なども発生しなくなる。
また、プレスにより薄肉部材での成形が可能となるので、ナット20端面の印ろう部21への嵌合もその固定キャップ32の径方向の弾性変形を利用してガタのない組み付けが可能となる。
なお、本実施の形態では、シール体30の固定キャップ32内に、リング状の含油部材40を備えた例で説明したが、他の手段により潤滑油が十分に確保できる場合には、図7に示すようにこの含油部材40を省略しても良く、この場合は、そのシール体30の大きさをコンパクトにすることが可能となる。
図示するように、このボールねじ装置100は、ねじ軸10が螺合して貫通するナット20の端面をシールするためのシール体30として、前述したようなドーナツ盤形の接触シール31を前述した固定キャップ32のフランジ面34の外側にキャップ部材38によって取り付けるようにしたものである。
そして、図12に示すように、前記固定キャップ32の角部には、前述したナット20の印ろう部21に機能的に相当するリング状の嵌合溝39が形成されており、この嵌合溝39に対して前記キャップ部材38の周縁部が嵌め込まれるようになっている。
これにより、前記第1の実施の形態と同様にナット20とねじ軸10間を確実にシールすることができることは勿論、その接触シール31の組込み工数の削減や組込み精度のバラツキなどといった不都合を解消できる。
10…ねじ軸
20…ナット
21…印ろう部
30…シール体
31…接触シール
32…固定キャップ
33…キャップ本体
34…フランジ面
36…押さえ板
38…キャップ部材
40…含油部材
B…ボール
Claims (2)
- ねじ軸が貫通するナット端面にシール体を備えたボールねじ装置であって、
前記シール体は、
前記ねじ軸を貫通すると共にその内周面が当該ねじ軸表面に密着するドーナツ盤形の接触シールと、当該接触シールを前記ナットの端部に取り付けるための固定キャップとからなり、
かつ、当該固定キャップは、前記ナット端面に取り付けられる筒状のキャップ本体と、当該キャップ本体の端部から径方向内方に連続するフランジ面と、周縁部が直角に盛り上がったドーナツ盤状に形成され、その内径が前記接触シールの外径と同一とされ、前記周縁部の内部に前記接触シールを嵌合させて取り付けるキャップ部材とを有し、当該接触シールを取り付けたキャップ部材を前記フランジ面の外側に嵌め込んでなることを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1に記載のボールねじ装置の製造方法において、
周縁部が直角に盛り上がったドーナツ盤状に形成され、その内径が前記接触シールの外径と同一とされたキャップ部材の前記周縁部の内部に前記接触シールを嵌合させて取り付け、
前記接触シールを嵌合したキャップ部材を、前記周縁部が前記固定キャップのフランジ面に対向する向きで前記フランジ面の外側に嵌合させて前記接触シールを前記固定キャップに取り付けて前記シール体を形成した後、
当該シール体に、前記ナットを備えたねじ軸を貫通させて、前記固定キャップの前記フランジ面の反対の端部内周面を前記ナット端面の印ろう部に嵌合して取り付けることを特徴とするボールねじ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010266655A JP4985844B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | ボールねじ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010266655A JP4985844B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | ボールねじ装置およびその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006220262A Division JP4816318B2 (ja) | 2006-08-11 | 2006-08-11 | ボールねじ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011043244A JP2011043244A (ja) | 2011-03-03 |
JP4985844B2 true JP4985844B2 (ja) | 2012-07-25 |
Family
ID=43830804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010266655A Expired - Fee Related JP4985844B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | ボールねじ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4985844B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5961925B2 (ja) * | 2011-06-10 | 2016-08-03 | 日本精工株式会社 | ボールねじ装置及びその製造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5230461Y2 (ja) * | 1971-05-10 | 1977-07-12 | ||
JPS6111053U (ja) * | 1984-06-27 | 1986-01-22 | 日本精工株式会社 | 抜け止めつきボ−ルねじ用シ−ルキヤツプ |
JP4396375B2 (ja) * | 2004-04-21 | 2010-01-13 | 日本精工株式会社 | ボールねじ装置 |
JP4489557B2 (ja) * | 2004-10-21 | 2010-06-23 | 黒田精工株式会社 | ボールねじの潤滑シール装置 |
-
2010
- 2010-11-30 JP JP2010266655A patent/JP4985844B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011043244A (ja) | 2011-03-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4816318B2 (ja) | ボールねじ装置 | |
KR20100100829A (ko) | 공작기계용 회전 분할 테이블 장치 | |
JP4967809B2 (ja) | ボールねじ用接触シール | |
JP4923624B2 (ja) | ボールねじ装置 | |
JP5382165B2 (ja) | ボールねじ | |
US10124456B2 (en) | Rotary table | |
JP4985844B2 (ja) | ボールねじ装置およびその製造方法 | |
JP6490756B2 (ja) | 防塵部材付きボールねじ | |
JP6228503B2 (ja) | ボールねじナット | |
JP2010190335A (ja) | ボールねじ装置 | |
JP2009074589A (ja) | 密封装置 | |
JP7456792B2 (ja) | 主軸装置 | |
JP2003227516A (ja) | 軸受ユニット | |
JP2010156376A (ja) | 転がり軸受装置 | |
JP2012072861A (ja) | スピンドル装置 | |
JPH04262987A (ja) | 軸受特に自転車のペダル軸受のシール装置 | |
JPWO2006100831A1 (ja) | ボールねじ装置のシール部材 | |
JP2016031128A (ja) | 軸受装置 | |
JP4200653B2 (ja) | 送り装置 | |
JP4764605B2 (ja) | 主軸装置のシ−ル構造 | |
JP2008064207A (ja) | ボールねじ装置 | |
JP2012071398A (ja) | スピンドル装置 | |
JP2014156929A (ja) | ボールねじ装置 | |
JP2011169377A (ja) | シール部材、シール部材を備えたボールねじ及びシール部材の製造方法 | |
JP7003683B2 (ja) | アンギュラ玉軸受、軸受装置、及び主軸装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120403 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120416 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |