JP4984350B2 - カード基材の評価方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュカード,クレジットカード,ICカードに使用されるカード基材の評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレジットカードは、エンボスが打刻されていた。一方、ETC用のICカードは、車載のリーダライタに挿入されたまま使用するため、真夏の炎天下では、70℃を越える環境下での使用に耐えなければならなかった。
ところが、両者を兼ね備えたマルチユースのICカードの場合には、エンボスを打刻するとともに、耐熱性も要求されるようになってきた。
【0003】
このため、使用する樹脂材料に対して、実際に耐熱試験を行なって反りを測定し、また、エンボスを打刻してカードへの影響(エンボス打刻による反りや、エンボス高さ)を調べ、規格に合うか否かを評価していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、加工の容易性、つまり、エンボス適性を重視すると、耐熱性が悪くなり、両者を同時に満足するカード基材はなかった。
【0005】
一方、前述した従来の評価方法は、試行錯誤的手法であり、耐熱性やエンボス適性を判断するには、複数回の試験を行なわなければならなかった。また、試験方法や条件によって、判定結果が異なる場合があった。さらに、同じ試験方法を行なった場合でも、条件が異なれば他種のカード基材との結果の比較ができなかった。
【0006】
本発明の課題は、耐熱性とエンボス適性が共に優れたカード基材とその評価方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、以下のような解決手段を備える。
【0008】
請求項1の発明は、粘弾性の温度依存性の測定を行い、貯蔵弾性率をε'(Pa)、損失弾性率をε"(Pa)、その比をtanδ=ε"/ε'とした場合に、下記の条件1,条件2及び条件3に基づいて、70℃を越える環境下で使用可能な耐熱性があること、及び、下記の条件4,条件5に基づいて、エンボス適性があることを評価するカード基材の評価方法である。
記
(条件1)
主成分の材料の保有するガラス転移点又は軟化点のいずれかを越える測定温度において、ε'がε"を上回り、かつ、測定温度範囲35℃以下におけるε'の常用対数値が8.5以上、ε"の常用対数値が8.5以下であること。
(条件2)
融点以下の温度範囲において、tanδの常用対数値が−0.5以下であること。
(条件3)
測定温度におけるε'の常用対数値と、測定温度範囲35℃以下におけるε'の常用対数値との差が、1以上大きくならないこと。
(条件4)
測定温度範囲30℃以上におけるtanδの、主成分の材料による、はじめに出る熱的変化のピークの常用対数値が、測定温度範囲35℃以下での常用対数値より1以上あがっていること。
(条件5)
測定温度範囲35℃以下でのtanδの常用対数値は、−1.5より小さいこと。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載されたカード基材の評価方法において、前記粘弾性の温度依存性の測定は、動的粘弾性測定装置を用いて、前記カード基材の断片を引っ張り治具に取り付けた状態で、正弦波振動を与えることにより行なうことを特徴とするカード基材の評価方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明によるカード基材の実施形態の層構成を示した図である。
このカード基材10は、粘弾性の温度依存性の測定を行い、貯蔵弾性率をε' 、損失弾性率をε" 、その比をtanδ=ε" /ε' とした場合に、70℃を越える環境下で使用可能な耐熱性を有するための下記の条件1,条件2及び条件3と、エンボス適性を有するための下記の条件4,条件5を満たすようにしたものである。
【0011】
(条件1) 主成分の材料の保有するガラス転移点又は軟化点のいずれかを越える測定温度において、ε' がε" を上回り、かつ、測定温度範囲35℃以下におけるε' の常用対数値が8.5以上、ε" の常用対数値が8.5以下であること。
(条件2) 融点以下の温度範囲において、tanδの常用対数値が−0.5以下であること。
(条件3) 測定温度におけるε' の常用対数値と、測定温度範囲35℃以下におけるε' の常用対数値との差が、1以上大きくならないこと。
(条件4) 測定温度範囲30℃以上におけるtanδの、主成分の材料による、はじめに出る熱的変化のピークの常用対数値が、測定温度範囲35℃以下での常用対数値より1以上あがっていること。
(条件5) 測定温度範囲35℃以下でのtanδの常用対数値は、−1.5より小さいこと。
【0012】
この実施形態のカード基材10は、厚さ0.28mmのコア11と、厚さ0.10mmのオーバーシート(O.S.)12とを積層したものであり、以下のような材料の異なる4種のサンプル(a)〜(d)に対して、動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性を測定して、耐熱性とエンボス適性の評価を行なった。カード基材10の材質及び試験条件は、以下の通りである。
【0013】
(カード基材の材質)
サンプル(a)
コア=特殊変性PET50%+ポリカーボネイト50%、
O.S.=特殊変性PET20%+ポリカーボネイト80%
サンプル(b)
コア=特殊変性PET50%+ポリカーボネイト50%、
O.S.=特殊変性PET80%+ポリカーボネイト20%
サンプル(c)
コア=特殊変性PET100%、
O.S.=特殊変性PET20%+ポリカーボネイト80%
サンプル(d)
コア=特殊変性PET100%、
O.S.=特殊変性PET80%+ポリカーボネイト20%
【0014】
(測定の条件)
粘弾性の温度依存性の測定は、縦振動型の動的粘弾性測定装置「Rheogel−E4000」(UBM製)を用いて、以下の条件で行なった。
(1)測定法 …動的粘弾性測定( 正弦波)
(2)測定モード …温度依存性
(3)チャック …引っ張り治具
(4)波形 …正弦波
(5)サンプル …幅5mm、長さ20mm
(6)測定条件 …周波数10Hz、温度範囲30℃〜150℃、
昇温速度3℃/min.、歪10μm(自動制御)
【0015】
粘弾性の測定結果より、各カード基材のε' ,ε" 及びその比(=tanδ,δ=ε" /ε' )の温度依存性が得られた。
図2、図3は、本実施形態によるカード基材の材料別の温度依存性を示すグラフである。
その測定結果を、前述した耐熱性及びエンボス適性の(条件1)〜(条件5)に基づいて、判定した結果は、表1のようになる。
以下、(条件1)〜(条件5)について、詳細に説明する。
【0016】
(条件1)は、主成分の材料の保有するガラス転移点又は軟化点のいずれかを越える測定温度において、ε' がε" を上回り、かつ、測定温度範囲35℃以下におけるε' の常用対数値が8.5以上、ε" の常用対数値が8.5以下であることである。
前段の「ガラス転移点又は軟化点のいずれかを越える測定温度」とは、カード基材が柔らかくなる温度の付近ということであり、「ε’がε”を上回り」とは、ε’である弾性項(貯蔵弾性率)が、ε”である粘性項(損失弾性率)を上回る、即ち、弾性項のほうが支配的であるということであり、軟化していても、液状に溶け出した状態ではない、ということを表している。つまり、軟化していても、溶けて流れ出してしまわず、形状をたもっている(カードとして、形状を全く維持できなくならない)、ということである。なお、弾性項と粘性項の比が、1桁よりも小さくなると、カード基材は溶けてしまう。
【0017】
後段の、「温度測定範囲35℃以下」とは、常温の使用状況でということであり、「ε' の常用対数値が8.5以上、ε" の常用対数値が8.5以下」とは、弾性が所定の値より高く、粘性が所定の値より低いということである。つまり、常温でカードを使用しているときに、弾性が高くて、粘性が低く、カードの形状が損なわれていない、ということである。ε’とε”のどちらかが急激に落ちていたり、急激に大きくなっていたりすると、カード形状が保たれていないことになる。
【0018】
そこで、図2,図3の(a)〜(d)をみると、ε’が○印、ε”が□印、その比tanδが△印として、グラフに描かれている。前段の「軟化点を越える温度において」とは、tanδ(△印)が山になっているところが、軟化し始めたところであるから、それよりも高温側の領域についてみると、ε’(○印)とε”(□印)は、80℃を少し越えた測定温度で、その次に、110℃当たりで急激に落ちて、tanδ(△印)が上がっている所がある。これは、カード基材が溶け出した状態で、つまり、柔らかくなって、もう少し温度をあげてやると、完全に溶け出す状態である。
この間で、柔らかくなってしまっても、この間でどうなっているのかを見てやる。「ε’がε”を上回り」であるから、○印のほうが□印よりも上にあれば、よい、つまり、85〜110℃までの間で、ε’がε”を上回っていればよい。また、35℃以下を見ると、ε’が8.5よりも上で、ε”が8.5よりも下にきていれば、常温である程度、硬さがあり、カードとして使えることになる。
従って、この条件1は、サンプル(a)〜(d)の全てが満たしているので、表1の▲1▼では、全て○の評価を与えている。
【0019】
(条件2)は、融点以下の温度範囲において、tanδの常用対数値が−0.5以下であることである。
「融点以下の温度範囲」、カード基材が溶けるまでの範囲において、tanδの常用対数値が−0.5以下である。tanδがピークのところで、カード基材は、柔らかくなる。軟化温度を過ぎても、−0.5以下ということは、弾性項が粘性項よりも大きくて、溶け出していないということである。これが逆転すると、粘性項が大きくなり、柔らかくなった状態で弾性(反発)がなくなり、メルトダウンしてしまう。つまり、この条件は、軟化していても、溶け出しすことはなく、カード形状が保たれるということである。
【0020】
そこで、図2,図3の(a)〜(d)をみると、実際、(a),(c)のグラフでは、tanδ(右軸)をみて、△印のピークの値が、−0.5よりも小さくなっている。しかし、(b),(d)の△印は、−0.5よりも、大きくなっていて、この条件2に当てはまっていない。
従って、この条件2は、サンプル(a),(c)は、満たしている(表1の▲2▼では、○の評価)が、サンプル(b),(d)は、満たしていない(表1の▲2▼では、×の評価)ことになる。
【0021】
(条件3)は、測定温度におけるε' の常用対数値と、測定温度範囲35℃以下におけるε' の常用対数値との差が、1以上大きくならないことである。
この条件3は、測定温度を上げていっても、ε' の常用対数値が1以上変化しないことである。実際は、常温の状態から温度を上げていって、カード基材が柔らかくなる軟化点付近の高温にさらされたときでも、弾性項がそれほど小さくはならない、つまり、弾性が保たれている状態(溶けて形状を崩さない状態)を保証するいうことである。
【0022】
そこで、図2,図3の(a)〜(d)をみると、ε' (○印)は、高温の80℃付近で、一旦急激に下がるが、下がる程度は、1以上ではない。軟化点を越えても、ある程度硬さを保っていおり、柔らかくはなっても、形状を保っていて、ある程度の硬さはあるので、高温にさらされても、カード基材として使えるということになる。
従って、この条件3は、サンプル(a)〜(d)の全てが満たしているので、表1の▲3▼では、全て○の評価となっている。
【0023】
(条件4)は、測定温度範囲30℃以上におけるtanδの、主成分の材料による、はじめに出る熱的変化のピークの常用対数値が、測定温度範囲35℃以下での常用対数値より1以上あがっていることである。
「主成分の材料」は、特殊変性PETとポリカーボネイトとを混ぜたものであるので、両方の性質のピークが2つ出てきてしまう。主成分の材料のほうであるので、最初に出てきた熱的変化のピークの数値が、35℃(室温)以下での常用対数値より、1以上あがっているということである。
山の高さが上がっている、つまり、ピークが高いということは、なにを示しているかというと、ピークがもっている軟化点(軟化温度)に対して、tanδが大きくなるということである。tanδは、ε’/ε”であるので、分母のほうが大きくなる(分子が小さくなる)ということであり、弾性が減少して、粘性が増加する、柔らかくなっているということである。
【0024】
エンボスを打刻するときに、カード基材が硬いと、それだけ応力が溜まって、反りが大きくなってしまう。従って、前述した耐熱性とは、背反するが、ある程度柔らかくないといけない。耐熱性の条件とは、全く違う、両者を満たすという観点から、1以上あがっていることが要求される。カード基材に熱をかけて柔らかくなるということは、打刻による変形のために、分子が動くのと同じ現象である。熱をかけて柔らかくなっていれば、応力をうまく吸収して、反りが出てこない(反りが大きくならない)ということである。
【0025】
そこで、図2,図3の(a)〜(d)をみると、△印は、最初30℃(常温の状態)くらいであると、右軸で−2くらいであり、80℃位で最初のピークが現れる。(c),(d)については、1以上あがっているが、(a),(b)は、上がっていない。
従って、この条件4は、サンプル(c),(d)は、満たしている(表1の▲4▼では、○の評価)が、サンプル(a),(b)は、満たしていない(表1の▲4▼では、×の評価)ことになる。
【0026】
(条件5)は、測定温度範囲35℃以下でのtanδの常用対数値は、−1.5より小さいことである。
「測定温度範囲35℃以下」、つまり、常温の実使用環境下で、条件4とは逆に、弾性が大きくて、粘性が小さい、つまり、カードとして軟化していなくて、使用適性があるということである。最初の常温での状態は、ある程度硬くて、カードとして使えるのだけれど、温度をあげていくと、樹脂の性質として、ある程度柔らかくなる、ということであって、エンボス適性があることになる。
【0027】
そこで、図2,図3の(a)〜(d)をみると、最初は、tanδの常用対数値が−2程度であり、十分小さい値となっている。これは、実際に、常温でカードとして使えることを示している。
従って、この条件5は、サンプル(a)〜(d)の全てが満たしているので、表1の▲5▼では、全て○の評価となっている。
【0028】
【表1】
【0029】
この判定結果より、耐熱性とエンボス適性の善し悪しをまとめると、表2のようになる。
条件1〜3が耐熱性を規定し、条件4,5がエンボス適性を規定するものであるので、条件1〜5を満たせば、耐熱性があって、エンボス適性もよいということになる。
【0030】
【表2】
【0031】
比較例として、従来技術によって、評価を行なった。
サンプル(a)〜(d)のカード基材に対して、耐熱性試験及びエンボス打刻を行ない、カードの反りを測定した。
耐熱性試験の条件は、エンボスのないカードについて、長辺方向を45度に傾斜保持したままで、90℃・6h保持した。そして、試験前後のカードの反りを測定した。その結果は、表3のようになった。なお、変化率は、次式によって求めた。
変化率[ %] ={( 試験後の反り) −( 試験前の反り) }/( 試験前の反り) ×100
【0032】
【表3】
【0033】
この結果より、耐熱性がよいのは、変化率の低い(a)と(c)、エンボス適性が良いのは、反りの小さい(c)と(d)といえる。
これは、表2の結果と一致する。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、耐熱性があって、エンボス適性もよいカード基材を提供することができる。
【0035】
また、耐熱性試験やエンボス打刻テストによって、耐熱性やエンボス適性を判断するためには、各々条件を変えた複数回の試験が必要となるが、本発明の評価方法の場合には、粘弾性測定の結果のみによって判断が可能である。複数の試験によって耐熱性やエンボス適性を決定する場合に、試験ごとに、また、試験条件によっても、判定結果が食い違うことがあるが、本発明では、1つの試験で決定できるために、判断基準が統一され、他基材との比較も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカード基材の実施形態の層構成を示す図である。
【図2】本実施形態によるカード基材のサンプル(a),(b)の温度依存性を示すグラフである。
【図3】本実施形態によるカード基材のサンプル(c),(d)の温度依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 カード基材
11 コア
12 オーバーシート(O.S.)
Claims (2)
- 粘弾性の温度依存性の測定を行い、貯蔵弾性率をε'(Pa)、損失弾性率をε"(Pa)、その比をtanδ=ε"/ε'とした場合に、下記の条件1,条件2及び条件3に基づいて、70℃を越える環境下で使用可能な耐熱性があること、及び、下記の条件4,条件5に基づいて、エンボス適性があることを評価するカード基材の評価方法。
記
(条件1)
主成分の材料の保有するガラス転移点又は軟化点のいずれかを越える測定温度において、ε'がε"を上回り、かつ、測定温度範囲35℃以下におけるε'の常用対数値が8.5以上、ε"の常用対数値が8.5以下であること。
(条件2)
融点以下の温度範囲において、tanδの常用対数値が−0.5以下であること。
(条件3)
測定温度におけるε'の常用対数値と、測定温度範囲35℃以下におけるε'の常用対数値との差が、1以上大きくならないこと。
(条件4)
測定温度範囲30℃以上におけるtanδの、主成分の材料による、はじめに出る熱的変化のピークの常用対数値が、測定温度範囲35℃以下での常用対数値より1以上あがっていること。
(条件5)
測定温度範囲35℃以下でのtanδの常用対数値は、−1.5より小さいこと。 - 請求項1に記載されたカード基材の評価方法において、前記粘弾性の温度依存性の測定は、動的粘弾性測定装置を用いて、前記カード基材の断片を引っ張り治具に取り付けた状態で、正弦波振動を与えることにより行なうことを特徴とするカード基材の評価方法。
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