JP4983816B2 - 自在継手 - Google Patents
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Description
このうちの1対のヨークは、それぞれが二股状に形成されている。
又、上記各円孔は、上記両ヨークの両端部に互いに同心に形成されている。
又、上記各軸受カップは、それぞれが有底円筒状であって、互いの開口を対向させた状態で、上記各円孔の内側に内嵌固定されている。
又、上記十字軸は、結合基部の外周面に4本の軸部を放射状に固設して成り、これら各軸部を上記各軸受カップ内に挿入した状態で、上記両ヨークと組み合わされている。
又、上記各ラジアル軸受は、上記各軸受カップの内周面と上記各軸部の外周面との間に設けられている。
又、上記各シールリングは、上記各軸部の基端部にそれぞれの基部を外嵌支持された状態で、これら各軸部の基端部と上記各軸受カップの開口部との間に設けられている。
そして、上記各シールリングは、これら各軸受カップの外周面のうちで開口寄り端部に全周に亙り当接するラジアルシールリップと、この軸受カップの開口端部に設けられた内向鍔部の外面に全周に亙り当接するスラストシールリップとを備える。
図1〜3は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明の特徴は、自在継手の運転時に発生する、十字軸9の軸部12と、ヨークの円孔10に内嵌した軸受カップ11との軸方向変位に拘らず、外部空間に存在する異物が間空間26に入り込む事を防止して、この異物が内部空間25に迄達する事を効果的に防止する為の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図9〜10に示した従来構造の第1例、或は、前述の図11に示した従来構造の第2例と同様であるから、重複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
(2) 図2に示した構造に関して、中立状態で、軸部12の先端面と軸受カップ11の底部23aの内面との間に存在する隙間30の最小厚さT30分、この軸受カップ11と上記軸部12とが中立状態から軸方向に相対変位する事に伴って変化する変化量△V252。
(3) 上記(1) で規定した変化量△V251の2倍、即ち、上記各部材22、11、15aの弾性変形に基づき、上記軸受カップ11に対して上記軸部12が軸方向に変位する全ストロークに基づく変化量△V253(=△V251×2)。
(4) 上記(2) で規定した変化量△V252の2倍、即ち、上記隙間30に基づき、上記軸受カップ11に対して上記軸部12が軸方向に変位する全ストロークに基づく変化量△V254(=△V252×2)。
そして、前記密閉空間29の容積V29を、この変化量△V251以上(V29≧△V251)確保すれば、軸受カップ11と上記軸部12とが中立状態から軸方向に相対変位して、前記異物が前記先端側のシール縁27aと上記軸受カップ11の外周面との当接部を通過しても、上記異物は、上記密閉空間29内に収まり切る。
自在継手の使用時に上記軸部12と上記軸受カップ11とは、軸方向に相対変位するが、この軸部12がこの軸受カップ11内に入り込む方向の変位は、理論上は、この軸部12の先端面がこの軸受カップ11の底部23aの内面に当接する迄可能である。実際の場合には、上記隙間30の最小厚さT30によっては(最小厚さT30が大きい場合には)上記軸部12の先端面が上記底部23aの内面に当接する以前に、前記ピン22の突っ張り力が自在継手の使用に伴って発生するスラスト荷重よりも大きくなって、上記軸部12の先端面と上記底部23aの内面とが当接しない場合もある。
逆に、上記最小厚さT30が小さい場合には、上記ピン22の突っ張り力が上記スラスト荷重よりも小さい間に、上記軸部12の先端面と上記底部23aの内面とが当接する場合も考えられる。この様な場合、この底部23aの弾性変形に基づき、上記軸部12が上記軸受カップ11内に入り込む方向に変位する余地はある。但し、この軸部12の先端面と上記底部23aの内面との当接部は、この底部23aのうちで、剛性が高い外径寄り部分である。この為、上述の様な弾性変形に基づく変位量は極く僅かで、殆ど無視できる。
以上の事を考慮すれば、前記両シール縁27a、27b同士の間に存在する密閉空間29の容積V29を、上記軸部12の先端面と軸受カップ11の底部23aの内面との間に存在する隙間30の最小厚さT30と上記軸部12の断面積との積である前記変化量△V252以上(V29≧△V252)確保すれば、軸受カップ11と上記軸部12とが中立状態から軸方向に相対変位して、前記異物が前記先端側のシール縁27aと上記軸受カップ11の外周面との当接部を通過しても、上記異物は、上記密閉空間29内に収まり切る。又、上記ピン22がへたった場合にも、上記異物の浸入防止を図れる。
図4は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、軸受カップ11と軸部12との間に組み付けた合成樹脂製のピン22aの形状を、上述した実施の形態の第1例の場合と異ならせている。本例の構造に組み込む上記ピン22aは、先端部に外向フランジ状の鍔部31を備えており、この鍔部31を、上記軸部12の先端面で挿入孔21の開口周囲部分に突き当てている。又、上記ピン22aの先端面中央部に、突部32を形成している。更に、上記ピン22aの基端部(図4の下端部)は、小径にして、上記挿入孔21の底面中央部に突き当てている。自在継手を組み立てて外力が作用しない中立状態では、この突部32が上記軸受カップ11の底部23aの内面中央部に当接し、上記鍔部31とこの底部23aの内面とは、微小隙間を介して互いに離隔する。これに対して、上記自在継手の使用に伴って、上記軸部12を上記軸受カップ11内に押し込む方向のスラスト荷重が加わると、上記突部32の弾性変形量(圧縮量)が増大し、上記鍔部31と上記底部23aの内面とが当接する。この状態では、上記ピン22aのスラスト方向の剛性が向上する。
図5〜6は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例は、合成樹脂製のピンを持たない構造に関し、本発明を適用した場合に就いて示している。本例の構造に組み込む軸受カップ11bは、底部23bの中央部を内側に膨出させる事により、この底部23bの内面中央部に、部分球面状の凸部33を形成している。そして、この凸部33の中央部を、軸部12の先端面中央部に当接させている。
図7は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例は、合成樹脂製のピンを持たず、しかも、軸部12の先端面と軸受カップ11の底部23aの内面との間にピン等の部材を設けず、これら両面同士の間を単なる空間とした構造に本発明を適用した場合に就いて示している。この様な構造の場合、自在継手に外力が加わらない中立状態では、シールリング15aを構成するスラストシールリップ19の弾力のみにより、上記軸部12と上記軸受カップ11との位置関係が中立状態となる。
2 ステアリングシャフト
3 自在継手
4 中間シャフト
5 ステアリングギヤユニット
6 入力軸
7 タイロッド
8a、8b ヨーク
9 十字軸
10 円孔
11、11a、11b 軸受カップ
12 軸部
13 結合基部
14 ラジアル軸受
15、15a シールリング
16 芯金
17、17a 弾性材
18、18a ラジアルシールリップ
19 スラストシールリップ
20 内向鍔部
21 挿入孔
22、22a ピン
23、23a、23b 底部
24 突条
25 内部空間
26 間空間
27a、27b シール縁
28 凹溝
29 密閉空間
30 隙間
31 鍔部
32 突部
33 凸部
Claims (2)
- それぞれが二股状に形成された1対のヨークと、これら両ヨークの両端部に互いに同心に形成された4個の円孔と、互いの開口を対向させた状態でこれら各円孔の内側に内嵌固定された、ぞれぞれが有底円筒状である4個の軸受カップと、結合基部の外周面に4本の軸部を放射状に固設して成り、これら各軸部をこれら各軸受カップ内に挿入した状態で上記両ヨークと組み合わされた十字軸と、これら各軸部の外周面とこれら各軸受カップの内周面との間に設けられた4組のラジアル軸受と、これら各軸部の基端部にそれぞれの基部を外嵌支持された状態で、これら各軸部の基端部と上記各軸受カップの開口部との間に設けられた4個のシールリングとを備え、これら各シールリングは、これら各軸受カップの外周面のうちで開口寄り端部に全周に亙り当接するラジアルシールリップと、この軸受カップの開口端部に設けられた内向鍔部の外面に全周に亙り当接するスラストシールリップとを備えたものである自在継手に於いて、上記各ラジアルシールリップが、先端部が二股に形成されて、軸方向に離隔した1対のシール縁を有するものであり、これら両シール縁同士の間に存在して内径側を上記軸受カップの外周面により塞がれた密閉空間の容積が、この軸受カップと上記軸部とが中立状態から相対変位する事に伴う、この軸受カップ内に存在して上記各シールリングにより外部空間と遮断された内部空間の容積の変化量以上である事を特徴とする自在継手。
- 軸受カップと軸部との相対変位に伴う内部空間の容積の変化量が、中立状態での軸部の先端面と軸受カップの底部内面との間に存在する隙間の最小厚さとこの軸部の断面積との積として求められる、上記内部空間の容積の変化量以下である、請求項1に記載した自在継手。
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