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JP4983618B2 - カラーフィルタ用樹脂部材の選定方法およびこれを用いたカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ用樹脂部材の選定方法およびこれを用いたカラーフィルタの製造方法 Download PDF

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JP4983618B2
JP4983618B2 JP2008011333A JP2008011333A JP4983618B2 JP 4983618 B2 JP4983618 B2 JP 4983618B2 JP 2008011333 A JP2008011333 A JP 2008011333A JP 2008011333 A JP2008011333 A JP 2008011333A JP 4983618 B2 JP4983618 B2 JP 4983618B2
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Description

本発明はカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法に係り、特に表示品質に優れた液晶表示装置を可能とするカラーフィルタに用いる樹脂部材の選定方法に関する。
近年、フラットディスプレイとして、カラー液晶表示装置が注目されている。カラー液晶表示装置の一例として、ブラックマトリックス、複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる着色層、共通透明電極層および配向層を備えたカラーフィルタと、薄膜トランジスタ(TFT素子)、画素電極および配向層を備えた対向電極基板とを所定の間隙をもたせて向かい合わせ、この間隙部に液晶材料を注入して液晶層とした透過型の液晶表示装置がある。また、上記のカラーフィルタの基板と着色層との間に反射層を設けた反射型の液晶表示装置もある。
このようなカラー液晶表示装置では、液晶の配向不良、液晶に印加される電圧変化、表示面内の電圧のバラツキ等により液晶の配向状態が変化すると、表示不良が生じる。この表示不良には、次の焼付きと白ムラとがある。
焼付きは、同一画素に一定時間電圧を印加した後、電圧を低下、あるいは、切った場合、この画素の透過率が周辺の一定時間電圧を印加しなかった画素の透過率と異なるため、見た目にムラ状態が認識され、さらに、長時間放置してもムラ状態が継続する現象である。ノーマリーホワイトパネルにおける焼付き現象では、一定時間電圧を印加した画素が周辺画素よりも暗く見える。このような焼付き現象は、電圧印加の間にイオン性物質が電極に付着し、次に電圧を解除してもイオン性物質が電極上に吸着したままとなり、このイオン性物質による電圧が液晶に作用し続けることが原因と考えられる。
また、白ムラは、電圧を印加して黒画面を表示した際、表示領域の一部が透過率ゼロとならないため、ムラ状態が認識される現象である。これは、本来電極間に印加された電圧が一定に維持されるべきところ、液晶中にイオン性物質が存在すると、このイオン性物質が移動する、すなわち、電流が流れるため、電極間の電圧が降下することが原因と考えられる。
上記のような表示不良現象を引き起こすイオン性物質は、電極上に留まらず、液晶層の中を容易に移動すると考えられている。このイオン性物質の発生源としては種々の発生源が考えられ、表示不良を防止するために、製造工程で使用する薬液、大気、純水等に含まれる不純物管理や、装置、人体等からの発塵管理や、プロセス条件の最適化が行なわれている。また、カラーフィルタや対向電極基板の表面洗浄や、製造工程での紫外線照射・表面研磨等による残さ残さ等の不純物の除去が行なわれている。
このような対応により、表示不良現象は発生しにくくなったものの、長時間表示や、特に高温高湿下等の厳しい表示条件下では、依然として発生する確率が高いという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、液晶層へのイオン性物質の混入防止がより確実になされるカラーフィルタに用いるための樹脂部材の選定方法を提供することを目的とする。
本発明は、液晶表示装置の液晶層と接触する樹脂部材を上記のようなイオン性物質の発生源の一つと考え、樹脂部材から液晶層中に移行したイオン性物質による表示不良と相関のある特性として、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧保持率に着目してなされたものである。
すなわち、上記のような目的を達成するために、本発明は、液晶表示装置に用いるカラーフィルタを構成する樹脂部材であって、液晶に対して最近傍の位置となり得る樹脂着色層、該樹脂着色層を被覆する樹脂保護層、樹脂柱状凸部を形成するための樹脂部材の選定方法において、ガラス基板の表面に酸化インジウムスズ(ITO)からなる電極を設けた1組のITO基板の一方のITO基板のITO電極上に選定対象となる樹脂部材層を形成し、その後、ITO電極間距離が5〜15μmの範囲となるように両ITO基板を対向させ、周辺部をシール部材により封止し、両ITO基板間に液晶を封入して測定用液晶セルを作製し、該測定用液晶セルごとオーブン中で105℃、2.5時間放置することにより加熱処理を施して前記樹脂部材層に対して不純物強制抽出処理を行い、次いで、室温に戻した後、下記の測定条件で電圧保持率を測定し、測定した電圧保持率が90%以上となる樹脂部材を良品として選定するものであり、前記液晶は、不純物強制抽出処理前の状態において、前記測定用液晶セルで測定した電圧保持率が95%以上である液晶とするような構成とした。
(電圧保持率の測定条件)
・印加電圧パルス振幅 :5V
・印加電圧パルス周波数:60Hz
・印加電圧パルス幅 :16.67msec
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、上述のいずれかの選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、基板上に複数色からなる樹脂着色層を所定のパターンで形成するような構成とした。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に複数色からなる着色層を所定のパターンで形成し、次いで、上述のいずれかの選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、少なくとも前記着色層を覆うように透明な樹脂保護層を形成するような構成とし、また、上述のいずれかの選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、前記樹脂保護層上の複数の所定部位に透明な樹脂柱状凸部を形成するような構成とした。
本発明によれば、特に高温高湿等の厳しい表示条件下での長時間表示であっても、焼付きや白ムラ等の表示不良の発生が防止され、表示品質に優れた液晶表示装置を可能とするカラーフィルタ用の樹脂部材の選定を確実に行うことができる。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1において、カラーフィルタ11は、基板12と、この基板12上に所定のパターンで形成された複数色からなる樹脂着色層13とを備え、この樹脂着色層13は、ブラックマトリックス14と、このブラックマトリックス14の非形成部位に設けられた着色膜15で構成されている。
このカラーフィルタ11は、樹脂着色層13上に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶表示装置に用いられ、この場合、樹脂部材としては、樹脂着色層13が液晶に対して最近傍の位置となる。本発明では、液晶表示装置の液晶層と接触する樹脂部材をイオン性物質等の不純物の発生源の一つと考え、樹脂部材から液晶層中に移行した不純物による表示不良と相関のある特性として、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧保持率に着目した。
すなわち、本発明では、白ムラや焼付き等の表示不良を防止するには、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率が90%以上に維持できる樹脂部材を良品として選定する。このように選定された樹脂部材を用いて樹脂着色層13を形成したカラーフィルタ11は、液晶表示装置に使用した場合、イオン性物質等の不純物が液晶中に溶出することがほとんどなく、特に高温高湿下での長時間表示(例えば、50℃、60%RHの条件下で200時間連続の画像表示)等の厳しい表示条件下であっても、焼付きや白ムラ等の表示不良の発生が防止され、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
ここで、上記の不純物強制抽出処理、電圧保持率の測定条件について説明する。
(不純物強制抽出処理)
図2に示すように、ガラス基板52,55の表面にITO(酸化インジウムスズ)電極53,56を設けた1組のITO基板51,54を準備し、一方のITO基板51のITO電極53上に、液晶に対して最近傍の位置となるカラーフィルタの樹脂部材層57(上記カラーフィルタ11では樹脂着色層13)を形成し、その後、ITO電極間距離が5〜15μmの範囲となるように他方のITO基板54を対向させ、周辺部をシール部材59により封止し、両ITO基板間に液晶58を封入し測定用液晶セル50を作製する。この樹脂部材層57は、カラーフィルタを構成する場合と同様の条件で形成するものであり、プリベークやポストベーク等の処理工程が必要な場合には、所定の条件で処理を行う。また、使用する液晶58は、不純物強制抽出処理前の状態において、上記の測定用液晶セル50で下記の電圧保持率測定条件で測定した電圧保持率が95%以上である液晶とする。
樹脂部材層57は、上記カラーフィルタ11では樹脂着色層13であり、ブラックマトリックス14と着色膜15を同時に形成してもよく、あるいは、ブラックマトリックス14単独、着色膜15単独、さらには、着色膜15を構成する各着色パターン15R、15G、15Bの各色毎に単独で樹脂部材層57を形成してもよい。本発明では、液晶に対して最近傍の位置となるカラーフィルタの樹脂部材は、いずれも、上記の規定を満足するものであることが必要である。
次に、測定用液晶セル50ごと加熱処理(オーブン中、105℃、2.5時間放置)を施して、樹脂部材層57に対して不純物強制抽出処理を行う。
(電圧保持率測定条件)
上記のように不純物強制抽出処理を施した測定用液晶セル50を室温に戻し、下記の条件で電圧保持率を測定する。
・ITO電極間距離 :5〜15μm
・印加電圧パルス振幅 :5V
・印加電圧パルス周波数:60Hz
・印加電圧パルス幅 :16.67msec
尚、カラーフィルタ11を液晶表示装置に用いる場合、上述のように樹脂着色層13上に共通透明電極層や配向層が設けられた状態で使用されるが、このような共通透明電極層や配向層の厚みは、通常0.01〜1μmと薄く、不純物を遮蔽する作用がほとんど期待できないため、樹脂着色層13を上記特性を有するものとする必要がある。
上記のカラーフィルタ11を構成する基板12としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
また、カラーフィルタ11の樹脂着色層13を構成するブラックマトリックス14は、着色膜15からなる表示画素部の間および着色膜15の形成領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックス14は、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させた樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであってもよい。
このようなブラックマトリックス14を形成するための樹脂材料が本発明の選定方法を通過するようにするためには、ブラックマトリックス14の形成時に使用する重合開始剤量、ポストベークの設定条件、パターニング露光完了後の後露光量等を調整して、樹脂の架橋度を高めることが好ましい。
尚、本発明では、上記のカラーフィルタ11においてブラックマトリックス14を備えないものであってもよい。この場合、着色膜15の非形成部位では基板12が露出してもよく、あるいは、基板12を覆うように着色膜15を形成してもよい。
また、カラーフィルタ11の樹脂着色層13を構成する着色膜15は、赤色パターン15R、緑色パターン15Gおよび青色パターン15Bが所望のパターン形状で配列されており、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、転写法等の公知の方法により形成することができる。また、着色膜15を、例えば、赤色パターン15Rが最も薄く、緑色パターン15G、青色パターン15Bの順に厚くすることにより、着色膜15の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしてもよい。
このような着色膜15を形成するための樹脂材料が本発明の選定方法を通過するようにするためには、着色膜15の形成時に使用する重合開始剤量、ポストベークの設定条件、パターニング露光完了後の後露光量等を調整して、樹脂の架橋度を高めることが好ましい。
尚、着色樹脂層13上に共通透明電極層を設ける場合、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。このような電極層の厚みは0.01〜1μm程度であり、上述のように、その外側に位置する樹脂部材から発生した不純物が液晶層に移行するのを遮蔽する作用はほとんど期待できない。
図3は、本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。図3において、カラーフィルタ11′は、基板12と、この基板12上に形成されたブラックマトリックス14′、および、ブラックマトリックス14′を覆うように所定のパターンで形成された複数色からなる樹脂着色層15′を備えている。
上記のカラーフィルタ11′を構成する基板12は、上述のカラーフィルタ11を構成する基板12と同様とすることができる。
カラーフィルタ11′を構成するブラックマトリックス14′は、樹脂着色層15′により覆われており、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであってもよい。
カラーフィルタ11′を構成する樹脂着色層15′は、この樹脂着色層15′上に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶表示装置に用いられた場合、樹脂材料として液晶の最近傍の位置となる。このため、上述のカラーフィルタ11の樹脂着色層13の着色膜15と同様に、この樹脂着色層15′用の樹脂材料としては、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率が90%以上に維持できる樹脂部材を良品として選定する。このように選定された樹脂部材を用いて樹脂着色層15′を形成したカラーフィルタ11′は、特に高温高湿下での長時間表示等の厳しい表示条件下であっても、焼付きや白ムラ等の表示不良の発生が防止され、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
このような樹脂着色層15′は、赤色パターン15′R、緑色パターン15′Gおよび青色パターン15′Bが所望のパターン形状で配列されており、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、転写法等の公知の方法により形成することができる。また、樹脂着色膜15′を、例えば、赤色パターン15′Rが最も薄く、緑色パターン15′G、青色パターン15′Bの順に厚くすることにより、樹脂着色膜15′の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしてもよい。
樹脂着色層15′を形成するための樹脂材料が本発明の選定方法を通過するようにするためには、樹脂着色層15′の形成時に使用する重合開始剤量、ポストベークの設定条件、パターニング露光完了後の後露光量等を調整して、樹脂の架橋度を高めることが好ましい。
図4は、本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。図4において、カラーフィルタ21は、基板22と、この基板22上に形成されたブラックマトリックス24および着色層25を備え、ブラックマトリックス24および着色層25を覆うように透明な樹脂保護層26が形成されている。
このカラーフィルタ21は、樹脂保護層26上に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶表示装置に用いられ、この場合、樹脂部材としては、樹脂保護層26が液晶に対して最近傍の位置となる。したがって、本発明では、この樹脂保護層26用の樹脂材料として、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率が90%以上に維持できる樹脂部材を良品として選定する。このように選定された樹脂部材を用いて樹脂保護層26を形成したカラーフィルタ21は、高温高湿下での長時間表示等の厳しい表示条件下であっても、焼付きや白ムラ等の表示不良の発生が防止され、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
このカラーフィルタ21を構成する基板22は、上述のカラーフィルタ11を構成する基板12と同様とすることができる。
カラーフィルタ21を構成するブラックマトリックス24は、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであってもよい。
尚、本発明では、上記のカラーフィルタ21においてブラックマトリックス24を備えないものであってもよい。
また、着色層25は、赤色パターン25R、緑色パターン25Gおよび青色パターン25Bが所望のパターン形状で配列されており、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法等の公知の方法により形成することができる。また、着色層25を、例えば、赤色パターン25Rが最も薄く、緑色パターン25G、青色パターン25Bの順に厚くすることにより、着色層25の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしてもよい。
樹脂保護層26は、カラーフィルタ21の表面を平坦化するとともに、着色層25に含有される成分の液晶層への溶出を防止するために設けられたものであり、カラーフィルタ21が液晶表示装置に用いられたときに、ブラックマトリックス24および着色層25が液晶層と接することがないように、ブラックマトリックス24と着色層25を少なくとも覆うように形成される。このような樹脂保護層26は、アクリル共重合体等の樹脂材料を用いて形成することができる。この樹脂保護層26を形成するための樹脂材料が本発明の選定方法を通過するようにするには、樹脂保護層26の形成時に使用する重合開始剤量、ポストベークの設定条件、パターニング露光完了後の後露光量等を調整して、樹脂の架橋度を高めることが好ましい。樹脂保護層26の厚みは、使用される材料の光透過率、カラーフィルタ21の表面状態等考慮して設定することができ、例えば、0.1〜3.0μmの範囲で設定することができる。
図5は、本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。図5において、カラーフィルタ31は、基板32と、この基板32上に形成されたブラックマトリックス34および着色層35を備え、ブラックマトリックス34および着色層35を覆うように透明な樹脂保護層36が形成されており、さらに、ブラックマトリックス35の所定の複数の箇所には透明な樹脂柱状凸部37が上記の樹脂保護層36から突出するように形成されている。
このカラーフィルタ31は、樹脂保護層36上に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶表示装置に用いられ、この場合、樹脂部材としては、樹脂保護層36と樹脂柱状凸部37が液晶に対して最近傍、あるいは、接触する位置となる。したがって、本発明では、この樹脂保護層36用および樹脂柱状凸部37用の樹脂材料として、液晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施し、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率が90%以上に維持できる樹脂部材を良品として選定する。このように選定された樹脂部材を用いて樹脂保護層36と樹脂柱状凸部37を形成したカラーフィルタ31は、特に高温高湿下での長時間表示等の厳しい表示条件下であっても、焼付きや白ムラ等の表示不良の発生が防止され、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
このカラーフィルタ31を構成する基板32は、上述のカラーフィルタ11を構成する基板12と同様とすることができる。
カラーフィルタ31を構成するブラックマトリックス34、および、着色層35は、上述のカラーフィルタ21を構成するブラックマトリックス24、着色層25と同様とすることができる。尚、カラーフィルタ31は、ブラックマトリックス34を備えないものであってもよい。
また、カラーフィルタ31を構成する樹脂保護層36は、上述のカラーフィルタ21を構成する樹脂保護層26と同様とすることができる。
カラーフィルタ31を構成する樹脂柱状凸部37は、カラーフィルタ31を対向電極基板と貼り合わせたときにスペーサーとして作用するものである。この樹脂柱状凸部37は、例えば、感光性樹脂塗料を塗布し、所定のパターンで露光、現像し硬化することにより形成することができる。樹脂柱状凸部37は、上記の樹脂保護層36よりも2〜10μm程度の範囲で突出するように一定の高さをもつものであり、突出量は液晶表示装置の液晶層に要求される厚み等から適宜設定することができる。また、樹脂柱状凸部37の形成密度は、液晶層の厚みムラ、開口率、柱状凸部37の形状、材質等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、着色層35を構成する赤色パターン35R、緑色パターン35Gおよび青色パターン35Bの1組に1個の割合で必要十分なスペーサー機能を発現する。このような樹脂柱状凸部37の形状は特に制限はなく、円柱形状、角柱形状、截頭錐体形状等であってもよい。
このような樹脂柱状凸部37は、アクリル共重合体等の樹脂材料を用いて形成することができる。この樹脂柱状凸部37を形成するための樹脂材料が本発明の選定方法を通過するようにするには、樹脂柱状凸部37の形成時に使用する重合開始剤量、ポストベークの設定条件、パターニング露光完了後の後露光量等を調整して、樹脂の架橋度を高めることが好ましい。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
<カラーフィルタ用樹脂材料の調製>
(1)樹脂着色層用感光性塗料
各色の樹脂着色層用感光性塗料R1、R2、G1、G2、G3、B1、B2は、分散液組成物(必要に応じて顔料、分散剤、および溶剤を含有)にビーズを加え、分散機で3時間分散させ、その後ビーズを取り除いた分散液と、クリアレジスト組成物(ポリマー、モノマー、添加剤、開示剤および溶剤)とを混合したものであり、その組成を下記に示す。尚、分散機としては、ペイントシェーカーを用いた。
(赤色パターン用感光性塗料R1)
・赤顔料 … 4.8重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製クロモフタルレッドA2B)
・黄顔料 … 1.2重量部
(BASF製パリオトールイエローD1819)
・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 3.0重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 1.0重量部
・溶剤 … 79.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(赤色パターン用感光性塗料R2)
・赤顔料 … 4.8重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製クロモフタルレッドA2B)
・黄顔料 … 1.2重量部
(BASF製パリオトールイエローD1819)
・分散剤(ビックケミー製ディスパービック161)… 3.0重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(緑色パターン用感光性塗料G1)
・緑顔料 … 4.2重量部
(アビシア製モナストラルグリーン6Y−CL)
・黄顔料 … 1.8重量部
(BASF製パリオトールイエローD1819)
・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 3.0重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(緑色パターン用感光性塗料G2)
・緑顔料 … 4.2重量部
(アビシア製モナストラルグリーン9Y−C)
・黄顔料 … 1.8重量部
(BASF製パリオトールイエローD1819)
・分散剤(ビックケミー製ディスパービック161)… 3.0重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(緑色パターン用感光性塗料G3)
・緑顔料 … 4.2重量部
(アビシア製モナストラルグリーン6Y−CL)
・黄顔料 … 1.8重量部
(BASF製パリオトールイエローD1819)
・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 3.0重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 1.0重量部
・溶剤 … 79.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(青色パターン用感光性塗料B1)
・青顔料 … 6.0重量部
(BASF製ヘリオゲンブルーL6700F)
・顔料誘導体(アビシア製ソルスパース12000)… 0.6重量部
・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 2.4重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(青色パターン用感光性塗料B2)
・青顔料 … 6.0重量部
(BASF製ヘリオゲンブルーL6700F)
・顔料誘導体(アビシア製ソルスパース5000) … 0.6重量部
・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 2.4重量部
・モノマー(サートマー製SR399) … 4.0重量部
・ポリマー1 … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
尚、上記のポリマー1は、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。以下の他の塗料に用いられるポリマー1も同様である。
(2)保護層用塗料
下記組成の3種の樹脂保護層用感光性塗料P1、P2、P3を調製した。
(樹脂保護層用感光性塗料P1)
・モノマー(サートマー製SR399) … 7.1重量部
・ポリマー1 … 8.8重量部
・エポキシ樹脂 … 9.7重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 1.0重量部
・溶剤(ジメチルジグリコール) … 37.0重量部
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 34.0重量部
(樹脂保護層用感光性塗料P2)
・モノマー … 7.1重量部
(日本化薬(株)製KAYARAD DPHA)
・ポリマー1 … 8.8重量部
・エポキシ樹脂 … 9.7重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤(ジメチルジグリコール) … 38.0重量部
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 34.0重量部
(樹脂保護層用感光性塗料P3)
・モノマー(サートマー製SR399) … 7.1重量部
・ポリマー1 … 8.8重量部
・エポキシ樹脂 … 9.7重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 2.0重量部
・溶剤(ジメチルジグリコール) … 36.0重量部
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 34.0重量部
(3)柱状凸部用感光性塗料
下記組成の3種の樹脂柱状凸部用感光性塗料S1、S2、S3を調製した。
(樹脂柱状凸部用感光性塗料S1)
・モノマー(サートマー製SR399) … 8.7重量部
・ポリマー1 … 10.9重量部
・エポキシ樹脂 … 12.1重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 1.0重量部
・開始剤 … 1.2重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 29.1重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 36.1重量部
(樹脂柱状凸部用感光性塗料S2)
・モノマー … 8.7重量部
(日本化薬(株)製KAYARAD DPHA)
・ポリマー1 … 10.9重量部
・エポキシ樹脂 … 12.1重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・開始剤 … 1.2重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 30.1重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 36.0重量部
(樹脂柱状凸部用感光性塗料S3)
・モノマー(サートマー製SR399) … 8.7重量部
・ポリマー1 … 10.9重量部
・エポキシ樹脂 … 12.1重量部
(油化シェルエポキシ製エピコート180S70)
・界面活性剤(日本油脂製ノニオンHS−210) … 2.0重量部
・開始剤 … 1.2重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア907)
・開始剤 … 1.0重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 28.1重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
・溶剤(酢酸−3−メトキシブチル) … 36.0重量部
<カラーフィルタ用樹脂材料の不純物強制抽出処理試験>
(1)測定用液晶セルの作製
ITO電極が形成された低膨張率無アルカリガラス基板(コーニング社製7059ガラス 100mm×100mm、厚み0.7mm)を準備し定法にしたがって洗浄した。
次に、ガラス基板のITO電極上に、調製した各色の樹脂着色層用感光性塗料R1、R2、G1、G2、G3、B1、B2、樹脂保護層用感光性塗料P1、P2、P3、樹脂柱状凸部用感光性塗料S1、S2、S3を、それぞれスピンコート法で塗布し、90℃、3分間の条件でプリベークし、額縁状フォトマスクで露光(100mJ/cm2)、0.05%KOH水溶液を用いたスプレー現像を60秒行った後、200℃、30分間のポストベークを行うことで、膜厚1.5μmの樹脂材料層をITO電極上に形成した。尚、樹脂着色層用感光性塗料R2、G2、B2、樹脂保護層用感光性塗料P2、および、樹脂柱状凸部用感光性塗料S3のポストベーク条件は230℃、30分間とした。
一方、対向電極基板として、ITO電極が形成された低膨張率無アルカリガラス基板(コーニング社製7059ガラス 100mm×100mm、厚み0.7mm)を準備し定法にしたがって洗浄した。
次に、ITO電極間距離が5〜15μmの範囲となるように、上述のように樹脂材料層を形成したガラス基板と対向電極基板とを対向させ、周辺部をシール部材により封止し、両基板間に液晶(メルクジャパン社製MLC−6846−000)を注入し、注入口を封止して、測定用液晶セルを作製した。
尚、使用した液晶は、不純物強制抽出処理前の状態において、上記の測定用液晶セルで下記の電圧保持率測定条件にて測定した電圧保持率が98%以上となるものであった。
(2)不純物強制抽出処理と電圧保持率の測定
上記の(1)で作製した測定用液晶セルごと加熱処理(オーブン中、105℃、2.5時間放置)を施して、樹脂部材層に対して不純物強制抽出処理を行った。
次に、上記のように不純物強制抽出処理を施した測定用液晶セルを室温に戻し、下記の条件で電圧保持率を測定し、結果を下記の表1に示した。
(電圧保持率測定条件)
・ITO電極間距離 :5〜15μm
・印加電圧パルス振幅 :5V
・印加電圧パルス周波数:60Hz
・印加電圧パルス幅 :16.67msec
Figure 0004983618
<カラーフィルタの作製>
(1)カラーフィルタ試料1
カラーフィルタ用の基板として、100mm×100mm、厚み0.7mmのガラス基板(コーニング社製7059ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法によりクロムの薄膜(厚み0.15μm)を形成し、このクロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム薄膜のエッチングを行ってブラックマトリックスを形成した。
次に、上記組成の3種の着色層用感光性塗料R1、G3、B1を用いて着色層を形成した。すなわち、ブラックマトリックスが形成された上記の基板全面に、赤色パターン用の感光性塗料R1をスピンコート法により塗布して赤色感光性樹脂層を形成し、プリベーク(90℃、3分間)を行った。その後、所定の着色パターン用フォトマスクを用いて赤色感光性樹脂層をアライメント露光し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(200℃、30分間)を行って、ブラックマトリックスパターンに対して所定の位置に赤色パターン(厚み1.5μm)を形成した。
同様に、緑色パターン用の感光性塗料G3を用いて、ブラックマトリックスパターンに対して所定の位置に緑色パターン(厚み1.5μm)を形成した。さらに、青色パターン用の感光性塗料B1を用いて、ブラックマトリックスパターンに対して所定の位置に青色パターン(厚み1.5μm)を形成した。
これにより図1に示すような構造のカラーフィルタ(試料1)を得た。ただし、このカラーフィルタのブラックマトリックスは、図1のブラックマトリックス14と異なり、金属クロムからなる。
(2)カラーフィルタ試料2
着色層用感光性塗料として、上記組成の3種の感光性塗料R1、G1、B1を用いた他は、上記の試料1と同様にしてカラーフィルタ(試料2)を作製した。
(3)カラーフィルタ試料3
着色層用感光性塗料として、上記組成の3種の感光性塗料R2、G2、B2を用い、ポストベーク条件を230℃、30分間とした他は、上記の試料1と同様にしてカラーフィルタ(試料3)を作製した。
(4)カラーフィルタ試料4
上記のカラーフィルタ(試料1)のブラックマトリックスおよび着色層を覆うように上記組成の樹脂保護層用塗料P1をスピンコート法により塗布し、乾燥して、ポストベーク(200℃、30分間)を行うことにより、厚みが1.5μmの保護層を形成して、図4に示されるような構造のカラーフィルタ(試料4)を得た。
(5)カラーフィルタ試料5
上記のカラーフィルタ(試料1)のブラックマトリックスおよび着色層を覆うように上記組成の樹脂保護層用塗料P2をスピンコート法により塗布し、乾燥して、ポストベーク(230℃、30分間)を行うことにより、厚みが1.5μmの保護層を形成して、図4に示されるような構造のカラーフィルタ(試料5)を得た。
(6)カラーフィルタ試料6
上記のカラーフィルタ(試料1)のブラックマトリックスおよび着色層を覆うように上記組成の樹脂保護層用塗料P3をスピンコート法により塗布し、乾燥して、ポストベーク(200℃、30分間)を行うことにより、厚みが1.5μmの保護層を形成して、図4に示されるような構造のカラーフィルタ(試料6)を得た。
(7)カラーフィルタ試料7
上記のカラーフィルタ(試料5)の保護層を覆うように上記組成の樹脂柱状凸部用感光性塗料S1をスピンコート法により塗布し、プレベーク(100℃、3分間)を行った。その後、所定の柱状凸部用フォトマスクを用いて露光し、現像液(0.01%KOH水溶液)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(200℃、30分間)を行って、高さ5μmの柱状凸部を複数形成して、図5に示されるような構造のカラーフィルタ(試料7)を得た。
(8)カラーフィルタ試料8
樹脂柱状凸部用感光性塗料として、上記組成の樹脂感光性塗料S2を用い、ポストベーク条件を230℃、30分間とした他は、上記の試料7と同様にして、カラーフィルタ(試料8)とした。
(9)カラーフィルタ試料9
樹脂柱状凸部用感光性塗料として、上記組成の樹脂感光性塗料S3を用いた他は、上記の試料7と同様にして、カラーフィルタ(試料9)とした。
<液晶表示装置の作製>
上記の各カラーフィルタ(試料1〜9)上に酸化インジウムスズ(ITO)からなる透明共通電極を形成した。
また、透明基板として100mm×100mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製7059ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板上の所定の複数の個所に薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、各TFTのドレイン電極に接続するように透明画素電極を酸化インジウムスズ(ITO)により形成して、対向電極基板を作製した。
次に、上記のカラーフィルタの透明共通電極上と対向電極基板の透明画素電極を覆うようにポリイミド樹脂塗料を塗布、乾燥して配向層(厚み0.07μm)を設け、配向処理を施した。
次いで、これらのカラーフィルタと対向電極基板を用いて液晶表示装置(試料1〜9)を作製した。尚、液晶としてメルクジャパン社製MLC−6846−000を使用した。
<液晶表示装置の評価>
作製した9種の液晶表示装置(試料1〜9)について、下記2種の高温高湿下での長時間表示を行い、下記の基準で表示品質を評価して結果を下記の表2に示した。
(画像表示条件)
・50℃、60%RHの条件下で200時間連続
・80℃、60%RHの条件下で500時間連続
(表示品質の評価基準)
○:焼付き及び白ムラがなく表示品質が極めて良好
×:焼付き及び白ムラがみられ、表示不良現象が認められる
Figure 0004983618
表2に示されるように、試料2〜5、7、8の各液晶表示装置は、構成するカラーフィルタがいずれも、液晶層と直接に接触する位置、あるいは、配向層や透明電極を介して液晶層の最近傍に位置する樹脂部材が、液晶と接触状態で不純物強制抽出処理を施し、その樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率を80%以上に保つ本発明のカラーフィルタであるため、50℃、60%RHの条件下で200時間連続の画像表示を行っても、表示不良現象が生じないものであった。
また、試料3、5、8の各液晶表示装置は、構成するカラーフィルタがいずれも、液晶層と直接に接触する位置、あるいは、配向層や透明電極を介して液晶層の最近傍に位置する樹脂部材が、液晶と接触状態で不純物強制抽出処理を施し、その樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧の保持率を90%以上に保つ本発明のカラーフィルタであるため、更に厳しい条件での画像表示(80℃、60%RHの条件下で500時間連続で画像表示)を行っても、表示不良現象が生じないものであった。
これに対し、試料1の液晶表示装置では、電圧保持率が80%未満の緑色パターンが液晶層と直接に接触し、また、試料6の液晶表示装置では、電圧保持率が80%未満の樹脂保護層が液晶層と直接に接触し、さらに、試料9の液晶表示装置では、電圧保持率が80%未満の柱状凸部が液晶層と直接に接触するので、共に焼付き及び白ムラがみられ、表示不良現象が認められた。
表示品質に優れた液晶表示装置と、これに用いるカラーフィルタの製造の有用である。
本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 不純物強制抽出処理と電圧保持率測定を行うための測定用液晶セルの構成を説明するための図である。 本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法の適用対象となるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
符号の説明
11,11′,21,21′,31…カラーフィルタ
12,22,32…基板
13…樹脂着色層
14,14′,24,34…ブラックマトリックス
15…着色膜
15′…樹脂着色層
25,35…着色層
26,36…透明保護層
37…樹脂柱状凸部
50…測定用液晶セル
53,56…ITO電極
57…樹脂部材層
58…液晶

Claims (4)

  1. 液晶表示装置に用いるカラーフィルタを構成する樹脂部材であって、液晶に対して最近傍の位置となり得る樹脂着色層、該樹脂着色層を被覆する樹脂保護層、樹脂柱状凸部を形成するための樹脂部材の選定方法において、
    ガラス基板の表面に酸化インジウムスズ(ITO)からなる電極を設けた1組のITO基板の一方のITO基板のITO電極上に選定対象となる樹脂部材層を形成し、その後、ITO電極間距離が5〜15μmの範囲となるように両ITO基板を対向させ、周辺部をシール部材により封止し、両ITO基板間に液晶を封入して測定用液晶セルを作製し、該測定用液晶セルごとオーブン中で105℃、2.5時間放置することにより加熱処理を施して前記樹脂部材層に対して不純物強制抽出処理を行い、次いで、室温に戻した後、下記の測定条件で電圧保持率を測定し、測定した電圧保持率が90%以上となる樹脂部材を良品として選定するものであり、前記液晶は、不純物強制抽出処理前の状態において、前記測定用液晶セルで測定した電圧保持率が95%以上である液晶とすることを特徴としたカラーフィルタ用樹脂部材の選定方法。
    (電圧保持率の測定条件)
    ・印加電圧パルス振幅 :5V
    ・印加電圧パルス周波数:60Hz
    ・印加電圧パルス幅 :16.67msec
  2. 請求項1に記載の選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、基板上に複数色からなる樹脂着色層を所定のパターンで形成することを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  3. 基板上に複数色からなる着色層を所定のパターンで形成し、次いで、請求項1に記載の選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、少なくとも前記着色層を覆うように透明な樹脂保護層を形成することを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  4. 請求項1に記載の選定方法によって良品として選定された樹脂部材を用いて、前記樹脂保護層上の複数の所定部位に透明な樹脂柱状凸部を形成することを特徴とした請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法。
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