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JP4983395B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、着座者の背凭れとなるシートバックを備えた車両用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、着座者の背部を支持するシートバックの支持形状を中折れ状に変化させられるようにした技術が知られている。例えば、下記特許文献1には、着座者の肩甲骨のあたりを支持するシートバックの上半部が下半部に対して傾動可能に構成された技術が開示されている。この開示では、上半部の骨格を成す可動フレームが、シートバックの骨格を成すメインフレームの枠内部で傾動運動可能に支持されている。
したがって、可動フレームをメインフレームに対して前傾させることにより、上半部を下半部に対して前方に突出させることができ、シートバックによる支持形状を中折れ状に変化させることができる。これにより、後傾姿勢となっている下半部によって着座者の腰部を安楽した姿勢状態で支持する一方で、中折れした上半部によって背部を前に起こし上げて、着座者が車両前方を向いた姿勢状態となるように支持することができる。
また、上記の開示技術では、メインフレームを上下に分割して構成することなくシートバックを中折れさせることができるため、メインフレームの支持強度を担保してシートバックの中折れ構造を達成することができる。
特開平7−257248号公報
しかし、上記開示の従来技術では、上半部を前傾運動させてシートバックを中折れ動させると、上半部とヘッドレストとの間の距離が遠くなってしまう。すなわち、ヘッドレストは、シートバックのメインフレームに固定されて設置されている。したがって、シートバックの上半部が部分的に前方へ突出移動するのに対して、ヘッドレストの設置位置は変化しないため、両者の支持位置が互いに離間してしまうこととなる。これにより、着座者の頭部がヘッドレストに支持され難くなるため、着座者を十分に安楽させた姿勢状態で支持することができなくなる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、メインフレームを分割することなくシートバックの支持形状を中折れ状に変化させ、着座者の着座姿勢をより好適な安楽姿勢で支持できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、着座者の背凭れとなるシートバックを備えた車両用シートである。シートバックには、その骨格を成す門形のメインフレームに対し、着座者の背凭れ荷重を弾性的に受け止めることのできる可撓性を備えた線状の支持ワイヤが架設されている。この支持ワイヤは、着座者の背部を縦方向の広い範囲で受け止められるように、メインフレームの門形内部に縦方向に延びる格好で配設されている。メインフレームには、着座者の肩甲骨を支持する支持ワイヤの第1の支持部位をシートバックの後方側に向けて弾性的に屈曲変形させることのできる屈曲機構が設けられている。この屈曲機構の作動によって支持ワイヤの第1の支持部位が屈曲変形させられることにより、着座者の背部を支持するシートバックの支持形状が中折れ状に変化する。
この第1の発明によれば、支持ワイヤは、屈曲機構の作動によって、その着座者の肩甲骨を支持する第1の支持部位が屈曲を伴いながらシートバックの後方側に弾性変形する。これにより、着座者の背部を支持するシートバックの支持形状が中折れ状に変化する。このとき、シートバックは、メインフレームの形状や位置はそのままに、支持ワイヤによる支持位置をシートバックの後方側に引き込む格好でその支持形状を変化させる。これにより、着座者の腰部を支持する支点が後方側に引き下げられる。したがって、着座者の腰部や背部は、シートバック形状の内部に受け入れられる格好で、その中折れした支持形状によって支持される。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、支持ワイヤは、その縦方向の延設された上端部が、門形のメインフレームに対して前後方向に揺動運動可能にピン結合されている。
この第2の発明によれば、支持ワイヤの上端部がピン結合されていることにより、この上端部に近い第1の支持部位が屈曲変形し易くなる。
次に、第3の発明は、上述した第2の発明において、支持ワイヤの上端部は、門形のメインフレームの上腕部が延設された高さ位置でピン結合されている。
この第3の発明によれば、支持ワイヤは、メインフレームの上腕部が延設された高さ位置から下方に延びて配設される。
次に、第4の発明は、上述した第3の発明において、支持ワイヤは、メインフレームの門形内部に幅方向に複数本並べて配設されている。各支持ワイヤの上端部は、門形のメインフレームの上腕部が延設された高さ位置で幅方向に延びて架設されたロッドに掛着されてピン結合されている。
この第4の発明によれば、各支持ワイヤは、それらの上端部がロッドに掛着されることにより、それぞれ、メインフレームの上腕部が延設された高さ位置から下方に延びて配設される。
次に、第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、支持ワイヤは、着座者の肩甲骨を支持する第1の支持部位と下端部との間に位置する第2の支持部位が、メインフレームのサイドフレームとの間に掛着されたバネ部材によって弾性支持されている。
この第5の発明によれば、支持ワイヤは、第2の支持部位に掛着されたバネ部材により弾性支持されて初期位置に保持される。そして、支持ワイヤは、第1の支持部位がシートバックの後方側に向けて弾性変形する際には、バネ部材のバネ力が第2の支持部位に抵抗力として作用するため、第1の支持部位がこの作用を受けて局所的に屈曲変形し易くなる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、着座者の肩甲骨を支持する支持ワイヤの第1の支持部位をシートバックの後方側に弾性的に屈曲変形させる構成としたことにより、メインフレームを分割することなくシートバックの支持形状を中折れ状に変化させることができる。そして、このシートバックの中折れ動により、着座者の腰部を支持する支点を後方側に引き下げて、腰部や背部をシートバック形状の内部に受け入れた位置で支持することができる。したがって、着座者の背部がシートバックから前方に離れることなく支持されるため、着座者の背部全体をシートバックの支持形状に当て交って支持することができる。また、着座者が後傾して支えられる構成であるため、着座者の頭部をシートバックの上部位置に設置されたヘッドレストに容易に支持させることができる。これにより、着座者の着座姿勢をより好適な安楽姿勢で支持することができる。
更に、第2の発明によれば、支持ワイヤの上端部をピン結合したことにより、第1の支持部位を屈曲変形させ易くして、シートバックの支持形状を中折れさせ易くすることができる。
更に、第3の発明によれば、支持ワイヤの上端部をメインフレームの上腕部が延設された高さ位置でピン結合したことにより、支持ワイヤによって着座者の背部を縦方向のより広い範囲で受け止めて安楽姿勢で支持することができる。
更に、第4の発明によれば、支持ワイヤを幅方向に複数本並べて配設したことにより、支持ワイヤによって着座者の背部を幅方向のより広い範囲で受け止めることができる。そして、各支持ワイヤの上端部をメインフレームの上腕部が延設された高さ位置に架設したロッドに掛着させる構成としたことにより、ロッドによる異物感を感じさせることなく各支持ワイヤの上端部を合理的にピン結合させることができる。
更に、第5の発明によれば、支持ワイヤの第2の支持部位がバネ部材によって弾性支持される構成としたことにより、第1の支持部位を屈曲変形させ易くして、シートバックの支持形状を中折れさせ易くすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シート1の構成について、図1〜図4を用いて説明する。
ここで、図1には、本実施例の車両用シート1の概略構成が模式的に示されている。この車両用シート1は、着座者Pの背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション(図示省略)と、頭部を受け止めるヘッドレスト3と、を有する。このシートバック2は、図示しないリクライニング装置を介してシートクッションと連結されており、シートクッションに対する背凭れ角度の調整が行えるようになっている。そして、ヘッドレスト3は、シートバック2の上部位置に固定されて設置されている。
ここで、図2に示されるように、シートバック2は、その骨格を成すバックフレーム2Fが門形に形成されている。詳しくは、バックフレーム2Fは、鉄板製の2枚のサイドフレームFa,Faが互いに幅方向に離間して配置されており、これらの上端部間に鉄パイプ製のアッパフレームFbが架設された構成となっている。そして、このバックフレーム2Fの門形の内部には、着座者Pの背凭れ荷重を弾性的に受け止められるための構成として支持ワイヤ6が配設されている。ここで、バックフレーム2Fが本発明のメインフレームに相当し、アッパフレームFbが本発明の上腕部に相当する。
この支持ワイヤ6は、可撓性を有した一本のワイヤ部材がU字状に折曲された形状に形成されている。そして、この支持ワイヤ6のU字の各上端部には、先端が折り曲げられて成るフックAf,Afがそれぞれ形成されている。
そして、支持ワイヤ6は、これらフックAf,Afをバックフレーム2Fの上部位置に固定設置されたロッド7に掛着させることにより、このロッド7に吊り下げられるかたちでバックフレーム2Fの門形内部に配設されている。これにより、支持ワイヤ6は、各フックAf,Afの掛着構造によって、各上端部がロッド7に対して揺動運動可能にピン結合された状態で組み付けられている。
ここで、ロッド7は、アッパフレームFbの前方側の位置に延び出す格好で、アッパフレームFbが延設された高さ位置に沿って幅方向に延びて配設されている。このロッド7は、その両端部がクランク状に折り曲げられた形状に形成されており、アッパフレームFbに固定設置されたホルダー4,4と干渉しない位置まで前方側に延び出した状態で配設されている。そして、ロッド7は、その両端部がアッパフレームFbのパイプ部分に溶接されており、アッパフレームFbに一体的に固定されている。なお、ホルダー4,4は、ヘッドレスト3をシートバック2の上部に設置する際に、ヘッドレスト3を支えるステーを差し込むためのサポートを装着するための部品として機能するものである。
このロッド7は、上述したクランク状に折り曲げられた両肩側の部位が掛部7A,7Aとしてそれぞれ段差状に窪みのある形状に形成されており、この窪んだ掛部7A,7Aに支持ワイヤ6の各フックAf,Afがそれぞれ掛着されている。これにより、支持ワイヤ6が幅方向に位置ずれしないようにその幅方向の移動が規制された状態でロッド7に掛着されている。
また、上述した支持ワイヤ6は、そのU字の下端側の部位が、両サイドフレームFa,Fa間に架設された補強板5に対して2個の屈曲バネSb,Sbにより弾性的に支持されている。これら屈曲バネSb,Sbは、その前方側の端部が、支持ワイヤ6の下端側の縁部に一体的に結合されている。そして、屈曲バネSb,Sbの後方側の端部は、補強板5から切り起こされた掛部5A,5Aに引っ掛けられて掛着されている。
これら屈曲バネSb,Sbは、そのバネ力によって、常時は支持ワイヤ6の下端側の縁部を前方側に押し出した姿勢状態に保持している。そして、各屈曲バネSb,Sbは、支持ワイヤ6が着座者Pの背凭れ荷重によって後方側に押圧力を受けることにより、そのバネ形状を屈曲させるかたちで弾性的に撓み変形する。そして、各屈曲バネSb,Sbは、この押圧力が除荷されることにより、その復元力によって再び支持ワイヤ6の下端側の縁部を前方側に押し出した姿勢状態に戻すようになっている。
ところで、前述した支持ワイヤ6は、縦方向に延びる2本の縦ワイヤ6A,6Aと、各縦ワイヤ6A,6Aの下端部同士を繋ぐかたちで幅方向に延びる1本の横ワイヤ6Bと、がひと繋ぎに構成されている。これら縦ワイヤ6A,6Aは、バックフレーム2Fの門形内部において、互いが幅方向に広く離間した左右対称位置に配設されている。
そして、これら縦ワイヤ6A,6Aの間には、幅方向に延びる受圧ワイヤWr・・(・・は複数を表す。)が縦方向に複数並べて配設されている。これら受圧ワイヤWr・・は、支持ワイヤ6よりも細径で撓み易い構成となっており、各端部が各縦ワイヤ6A,6Aに結合されることにより各縦ワイヤ6A,6Aと一体的な構成となっている。
これら受圧ワイヤWr・・は、互いに縦方向に一定の間隔を空けて配設されており、シートバック2の縦方向や幅方向の広い範囲に張り巡らされた状態となっている。そして、この受圧ワイヤWr・・の前面側の領域には、図示しない発泡ウレタン製のクッションパッドが付設されている。これにより、着座者Pの背凭れ荷重は、受圧ワイヤWr・・を介して各縦ワイヤ6A,6Aに支持されたクッションパッドによって柔らかく面で支持されるようになっている。
ここで、各受圧ワイヤWr・・間には、これらの幅方向の中央部を縦断するかたちで樹脂管より成る繋ぎ部材Cが配設されている。この繋ぎ部材Cは、各受圧ワイヤWr・・との交差部においてこれらと一体的に結合固定されており、各受圧ワイヤWr・・間の縦方向の間隔が変化しないように保持する機能を果たす。これにより、各受圧ワイヤWr・・は、着座者Pからの背凭れ荷重を受けても、それらの縦方向の間隔を広げたり狭めたりすることなく、一定の縦間隔を維持してクッションパッドを後側から支持するようになっている。
そして、上述した支持ワイヤ6の各縦ワイヤ6A,6Aと各サイドフレームFa,Faとの間には、引張バネSt,Stが掛着されている。これら引張バネSt,Stは、各縦ワイヤ6A,6Aに対し、後述する屈曲機構10との係合部位である第1の支持部位A1,A1よりも下方側の第2の支持部位A2,A2にそれぞれ掛着されている。ここで、各引張バネSt,Stが本発明のバネ部材に相当する。
これにより、支持ワイヤ6は、これら引張バネSt,Stのバネ力によっても、前方側に押し出された姿勢状態に保持されている。
ところで、バックフレーム2Fには、上述した支持ワイヤ6の各縦ワイヤ6A,6Aの一部を強制的に後方側に弾性変形させて屈曲させることのできる屈曲機構10が配設されている。この屈曲機構10は、回転ロッド11と、掛具12,12と、セクターギア13と、ピニオンギア14と、を有する。
詳しくは、回転ロッド11は、各サイドフレームFa,Fa間に軸回動運動可能な状態で架設されている。この回転ロッド11は、その両端部がクランク状に折り曲げられた形状に形成されており、各端部が各サイドフレームFa,Faに対して回動可能に軸支連結されている。そして、この回転ロッド11の図示向かって左側の端部には、外歯を有した扇形のセクターギア13が一体的に結合されている。
このセクターギア13は、サイドフレームFa上に設置されたピニオンギア14と噛合した状態で設けられている。このピニオンギア14は、サイドフレームFa上に設置された電気モータを駆動源に持つ駆動装置20から駆動力の伝達を受けることにより駆動回転するようになっている。したがって、駆動装置20によってピニオンギア14を駆動回転させることにより、このピニオンギア14と噛合状態のセクターギア13を介して回転ロッド11を軸回転させることができる。
そして、掛具12,12は、回転ロッド11の幅方向に延びた腕部分に溶着されて、この回転ロッド11に一体的に結合されている。これら掛具12,12は、それぞれ、板状部材の図示前端側の部位が横向きに折り返された形状に形成されている。そして、各掛具12,12は、図3に示されるようにそれらの折り返された面部が各縦ワイヤ6A,6Aの前面部に当て交われた状態とされている。詳しくは、各掛具12,12は、各縦ワイヤ6A,6Aにおける第2の支持部位A2,A2と上端部との間の第1の支持部位A1,A1の前面部に当て交われた状態となっている。
したがって、上記構成の掛具12,12は、図4に示されるように、回転ロッド11が図示時計回り方向に軸回動操作されることにより、この回転ロッド11と一体的となって図示時計回り方向に回動する。これにより、各掛具12,12は、各縦ワイヤ6A,6Aの第1の支持部位A1,A1をシートバック2の後方側(図示向かって右側)へと引き込んで、この第1の支持部位A1,A1を部分的に弾性的に屈曲変形させる。
ここで、各縦ワイヤ6A,6Aは、その上端部(フックAf,Af)のピン結合構造により、この上端部に近い第1の支持部位A1,A1が上記のような曲げ方向の負荷に対して屈曲変形し易くなっている。
また、図2において前述したように、各縦ワイヤ6A,6Aは、第1の支持部位A1,A1の下方側の第2の支持部位A2,A2において、各引張バネSt,Stのバネ力によって曲げ変形する前の初期位置に弾性支持されている。これにより、各縦ワイヤ6A,6Aは、上記のような曲げ方向の負荷を受けた際には、各引張バネSt,Stのバネ力が第2の支持部位A2,A2に抵抗力として作用するため、第1の支持部位A1,A1がこの作用を受けて局所的に屈曲変形し易くなる。
更に、各縦ワイヤ6A,6Aを後方側に押圧する掛具12,12は、回転ロッド11と一体的に結合されており、各縦ワイヤ6A,6Aを押圧する前の常時は、これらの前面部に板面を面当たりさせた状態となっている。しかし、各掛具12,12は、各縦ワイヤ6A,6Aを押圧する時には、回転ロッド11との一体的な回転により、その姿勢向きを後傾させる。したがって、各掛具12,12は、各縦ワイヤ6A,6Aをその板面部の上縁側の角部位に線接触させた状態として後方側に押圧する。これにより、各縦ワイヤ6A,6Aは、第1の支持部位A1,A1において局所的な集中荷重を受けるため、屈曲変形し易くなっている。
したがって、図4に示されるように、各縦ワイヤ6A,6Aは、各掛具12,12に押圧されることにより、第1の支持部位A1,A1を屈曲変形させるかたちで全体が後方側に「く」符号状に撓み変形した形状に変化する。これにより、支持ワイヤ6によって着座者Pの背部を支持するシートバック2の支持形状が中折れ状に変化した状態となる。
このとき、シートバック2は、バックフレーム2Fの形状や位置はそのままに、支持ワイヤ6による支持位置をシートバック2の後方側に引き込む格好でその支持形状を変化させる。これにより、着座者Pの腰部を支持する支点が後方側に引き下げられる。したがって、着座者Pの腰部や背部は、シートバック2形状の内部に受け入れられる格好で、その中折れした支持形状によって支持される。したがって、このシートバック2に着座した着座者Pは、その背部の下半部を後傾させて腹部を圧迫しない安楽姿勢とした状態で、上半部だけを前に起こして着座者Pの視線を前方に向けた姿勢状態とすることができる。
なお、本実施例の使用方法については、上述したシートバック2の支持形状を中折れさせる運動によって説明されているため省略する。
このように、本実施例の車両用シート1によれば、着座者Pの肩甲骨を支持する支持ワイヤ6の第1の支持部位A1,A1をシートバック2の後方側に弾性的に屈曲変形させる構成としたことにより、バックフレーム2Fを分割することなくシートバック2の支持形状を中折れ状に変化させることができる。そして、このシートバック2の中折れ動により、着座者Pの腰部を支持する支点を後方側に引き下げて、腰部や背部をシートバック2形状の内部に受け入れた位置で支持することができる。したがって、着座者Pの背部がシートバック2から前方に離れることなく支持されるため、着座者Pの背部全体をシートバック2の支持形状に当て交って支持することができる。また、着座者Pが後傾して支えられる構成であるため、着座者Pの頭部をシートバック2の上部位置に設置されたヘッドレスト3に容易に支持させることができる。これにより、着座者Pの着座姿勢をより好適な安楽姿勢で支持することができる。
更に、支持ワイヤ6の上端部をピン結合したことにより、第1の支持部位A1,A1を屈曲変形させ易くして、シートバック2の支持形状を中折れさせ易くすることができる。
更に、支持ワイヤ6の上端部をバックフレーム2FのアッパフレームFbが延設された高さ位置でピン結合したことにより、支持ワイヤ6によって着座者Pの背部を縦方向のより広い範囲で受け止めて安楽姿勢で支持することができる。
更に、支持ワイヤ6を幅方向に複数本並べて配設したことにより、支持ワイヤ6によって着座者Pの背部を幅方向のより広い範囲で受け止めることができる。そして、各支持ワイヤ6の上端部をバックフレーム2FのアッパフレームFbが延設された高さ位置に架設したロッド7に掛着させる構成としたことにより、ロッド7による異物感を感じさせることなく各支持ワイヤ6の上端部を合理的にピン結合させることができる。
更に、支持ワイヤ6の第2の支持部位A2,A2が引張バネSt,Stによって弾性支持される構成としたことにより、第1の支持部位A1,A1を屈曲変形させ易くして、シートバック2の支持形状を中折れさせ易くすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、支持ワイヤの上端部が揺動運動可能にピン結合された構成を例示したが、剛結合されたものであってもよい。また、支持ワイヤの第2の支持部位において各サイドフレームとの間に引張バネが掛着された構成を例示したが、このバネ部材が設けられていない構成であってもよい。また、支持ワイヤの第1の支持部位を押圧する掛具が回転ロッドと一体的に結合されて、その回動時には姿勢状態を後傾させて支持ワイヤに線接触して押圧する構成を例示したが、面で接触する構成であってもよい。しかし、上述した各構成の場合には、第1の支持部位が屈曲変形し難くなるため、シートバックの支持形状が中折れ状に変化し難くなることに留意が必要である。
また、支持ワイヤの上端部を掛着させるロッドがバックフレームのアッパフレームが延設された高さ位置に沿って架設された構成を例示したが、アッパフレームよりも下側の位置で架設されていてもよい。しかし、この場合には、比較的剛性の高いロッドが着座者の背部が当たる部位に配置されることとなり、ロッドによる異物感を感じ易くなることがあるので留意が必要である。
実施例1の車両用シートの概略構成を表した模式図である。 車両用シートの骨組み構造を表した斜視図である。 図2のIII-III線断面図である。 シートバックを中折れさせた状態を表した模式図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートバック
2F バックフレーム(メインフレーム)
Fa サイドフレーム
Fb アッパフレーム(上腕部)
3 ヘッドレスト
4 ホルダー
5 補強板
5A 掛部
6 支持ワイヤ
6A 縦ワイヤ
6B 横ワイヤ
Af フック
Wr 受圧ワイヤ
C 繋ぎ部材
A1 第1の支持部位
A2 第2の支持部位
7 ロッド
7A 掛部
10 屈曲機構
11 回転ロッド
12 掛具
13 セクターギア
14 ピニオンギア
20 駆動装置
Sb 屈曲バネ
St 引張バネ(バネ部材)
P 着座者

Claims (5)

  1. 着座者の背凭れとなるシートバックを備えた車両用シートであって、
    前記シートバックにはその骨格を成す門形のメインフレームに対し着座者の背凭れ荷重を弾性的に受け止めることのできる可撓性を備えた線状の支持ワイヤが架設されており、
    該支持ワイヤは着座者の背部を縦方向の広い範囲で受け止められるように前記メインフレームの門形内部に縦方向に延びる格好で配設されており、
    該メインフレームには前記支持ワイヤの着座者の肩甲骨を支持する第1の支持部位をシートバックの後方側に向けて弾性的に屈曲変形させることのできる屈曲機構が設けられており、該屈曲機構の作動によって前記支持ワイヤの第1の支持部位が屈曲変形させられることにより着座者の背部を支持するシートバックの支持形状が中折れ状に変化することを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記支持ワイヤはその縦方向の延設された上端部が前記門形のメインフレームに対して前後方向に揺動運動可能にピン結合されていることを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項2に記載の車両用シートであって、
    前記支持ワイヤの上端部は前記門形のメインフレームの上腕部が延設された高さ位置でピン結合されていることを特徴とする車両用シート。
  4. 請求項3に記載の車両用シートであって、
    前記支持ワイヤは前記メインフレームの門形内部に幅方向に複数本並べて配設されており、該各支持ワイヤの上端部は前記門形のメインフレームの上腕部が延設された高さ位置で幅方向に延びて架設されたロッドに掛着されてピン結合されていることを特徴とする車両用シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用シートであって、
    前記支持ワイヤは、前記着座者の肩甲骨を支持する第1の支持部位と下端部との間に位置する第2の支持部位が前記メインフレームのサイドフレームとの間に掛着されたバネ部材によって弾性支持されていることを特徴とする車両用シート。
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