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JP4978738B1 - メタルハライドランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】波長365〔nm〕付近の紫外線発光を高めた紫外線照射用メタルハライドランプを提供する。
【解決手段】主に紫外線を発光するメタルハライドランプであって、前記ランプは、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕に強いスペクトルを発光させるために、希ガスと共に、少なくとも、水銀と鉄分とが封入されており、封入される前記鉄分は、ハロゲン化鉄(FeX2)としてのヨウ化鉄及び臭化鉄と、金属鉄とを含み、封入される量を、A:金属鉄の封入量、B:ヨウ化鉄の封入量、C:臭化鉄の封入量として夫々表現すると、金属鉄の量Aは、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄の量(B+C)は、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄における臭化鉄の比率{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、メタルハライドランプに関する。更に具体的には、本発明は、例えば、インキや塗料の乾燥工程、樹脂の硬化工程等に使用される光化学反応のための紫外線照射用メタルハライドランプに関する。
近年、紫外線照射用メタルハライドランプは、印刷工程、塗装工程、樹脂のシール工程等の様々な分野に利用されている。これらの工程で利用されるメタルハライドランプは、短時間で効率良く印刷、塗装、シール等の処理を行うため、一層高い照度のランプが開発されている。光源としては、高圧水銀ランプが主流であるが、最近では、高圧水銀ランプよりも紫外線領域での発光効率が高いメタルハライドランプが知られている。メタルハライドランプは、発光管内に、金属がハロゲン化合物として封入され、金属特有のスペクトルを発光する。
本発明者等は、このような紫外線照射用メタルハライドランプに関する次の特許文献を承知している。各文献において関連すると思われる箇所を引用して記載する。
特開昭50−044675号(公開日:1975年4月22日)「金属蒸気放電灯」(出願人:岩崎電気株式会社) 特開昭52−16886号(公開日:1977年2月8日)「金属蒸気放電灯」(特公昭58−018743号,特許第1,262,477号)(出願人:岩崎電気株式会社) 特開平02−072551号(公開日:1990年3月12日)「金属蒸気放電灯」(出願人:東芝ライテック株式会社) 特開平10−069883号(公開日:1998年3月10日)「金属蒸気放電灯」(出願人:岩崎電気株式会社) 特開2002−008588号(公開日:2002年1月11日)「金属蒸気放電灯」(特許第4,411,749号)(出願人:日本電池株式会社)
特許文献1には、発光管の内容積1cc当たり0.1×10 -6 〜1.0×10 -6 グラム原子のハロゲンと、該ハロゲンに対する原子比で1/2〜3倍の鉄を封入した金属蒸気放電灯の記載がある(特許請求の範囲)。
特許文献2には、アーク放電を維持するに十分な量の水銀並びに適量の希ガスと共にハロゲン、鉄及び錫を封入し、ハロゲンの封入量を発光管内容積1cm 3 あたり1.0×10 -5 〜1.0×10 -8 グラム原子とし、鉄及び錫の総量をハロゲンに対して原子比で1/2〜3とし、かつ鉄に対する錫の量を原子比で1/20〜3とし、280〜420〔nm〕の紫外線領域に光エネルギーを集中させた金属蒸気放電灯の記載がある(公告公報の特許請求の範囲)。
特許文献3には、発光管内に、水銀と希ガスに加えて、鉄、錫、およびハロゲンを封入した金属蒸気放電灯において、上記鉄、錫のほかに銀を添加し、これら鉄、錫、銀およびハロゲンの封入量を、グラム原子数で表してそれぞれ[Fe]、[Sn]、[Ag]および[J]とした場合、([Fe]+[Sn])/[J]<0.5であり、かつ(2[Fe]+2[Sn]+[Ag])/[J]>1とした金属蒸気放電灯の記載がある(特許請求の範囲)。
特許文献4には、発光管中に水銀と希ガスとハロゲンと、鉄,コバルト,ニッケルの一群の中から少なくとも一種以上の金属を発光物質として封入してなる金属蒸気放電灯において、水銀以外の封入金属の封入量を、A×D×V+B(Aは封入金属の原子価の逆数、Dは封入ハロゲンの密度で1×10 -5 〜1×10 -8 mol/cm3、Vは発光管の内容積cm3、Bは定数で0.7×10 -4 〜3.6×10 -4 mol)に設定した放電灯の記載がある(特許請求の範囲)。
特許文献5では、主発光金属元素として鉄、ハロゲンとして沃素が封入されている金属蒸気放電灯において、始動性能を低下させることなく450〜500nmの発光強度を増加させることを目的とする(要約、段落0008)。始動用希ガスとしてアルゴンガスを封入し、その分圧を5〜10〔torr〕とする(要約、段落0020)。発光管内に緩衝ガス用の水銀、発光金属としての鉄、ハロゲンとしての沃素と臭素、始動用の希ガスが少なくとも封入され、発光管内容積あたりに換算した封入原子数について、沃素を(I)、臭素を(Br)と表すとき、(Br)+(I)が2×10 -7 〜14×10 -7 (mol/cc)となっており、(Br):(I)で表される原子比が10:90〜30:70の範囲にある金属蒸気放電灯の記載がある(請求項1)。
これら先行技術文献と本発明とを簡単に比較すると、次のようになる。
特許文献1は、所定量のハロゲンと、該ハロゲンに対する原子比で1/2〜3倍の鉄を封入した金属蒸気放電灯の記載に留まる。
特許文献2は、所定量のハロゲンと、鉄及び錫の総量をハロゲンに対して原子比で1/2〜3とした金属蒸気放電灯の記載に留まる。
特許文献3は、ランプ内に、鉄と錫と銀とハロゲンとを封入している。更に、鉄、錫、銀、ハロゲンの量を特定している。
特許文献4は、水銀以外の封入金属の封入量を、ハロゲンとの関係で規定した放電灯の記載に留まる。
特許文献5は、始動性能に着目して、450〜500〔nm〕の発光強度を増加させることを目的とする。始動用希ガスのアルゴンを、5〜10〔torr〕の範囲と低圧にして始動性悪化分を相殺している。以下に説明する本実施形態とは異なる波長、希ガス圧力にある。更に、鉄分の封入に注目すると、実施例1において、(Fe)が6×10-7〔mol/cc〕、(Sn)が2×10-7〔mol/cc〕、(I)+(Br)が8×10-7〔mol/cc〕とされ、この数値より、(Fe)及び(Sn)は、いずれもハロゲン化鉄、ハロゲン化錫として存在することが明らかである。また、第2実施例では錫を鉛に置換しただけであり、第3実施例ではこれら錫又は鉛を鉄に置換しただけであり、金属量とハロゲン量の関係は変わらない。従って、ハロゲン化鉄とは別個に、金属の鉄を増量した本発明とは異なっている。
本発明は、インキや塗料の乾燥工程、樹脂の硬化工程等に使用される光化学反応のための紫外線照射用のメタルハライドランプを対象とする。一般に、波長100〜400〔nm〕のスペクトルを紫外線と称するが、本発明は、特に波長350〜380〔nm〕のスペクトルの紫外線(以下、中心の波長をとって「波長365〔nm〕付近の紫外線」ともいう。)を強く発光させるメタルハライドランプを対象としている。
本出願人は、金属蒸気放電灯の研究・開発に於いて、発光物質として鉄(Fe)に着目し、特許文献1において、所定量のハロゲンと、該ハロゲンに対する原子比で1/2〜3倍の鉄を封入した金属蒸気放電灯を提案している。更に、特許文献2において、鉄及び錫の総量を所定量のハロゲンに対して原子比で1/2〜3とし、かつ鉄に対する錫の量を原子比で1/20〜3を封入した金属蒸気放電灯を提案している。
鉄分を含むメタルハライドランプでは、アーク放電が発生している高温環境下で、鉄と電極を形成するタングステン(W)との間で反応が起こり、電極を損傷し劣化させる傾向が見られる。
上記課題に鑑みて、本発明は、波長365〔nm〕付近の紫外線の発光を高めた新規な紫外線照射用メタルハライドランプを提供することを目的とする。
本発明に係るメタルハライドランプは、主に紫外線を発光するメタルハライドランプであって、前記ランプは、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕に強いスペクトルを発光させるために、希ガスと共に、少なくとも、水銀と鉄分とが封入されており、前記鉄分は、ハロゲン化鉄(FeX2)としてのヨウ化鉄(FeI2)及び臭化鉄(FeBr2)と、金属の鉄(Fe)とを含み、前記鉄分の量を、A:金属の鉄(Fe)の封入量、B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量、C:臭化鉄(FeBr2)の封入量として夫々表現すると、金属の鉄(Fe)の量Aは、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)は、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内にある。
更に、上記メタルハライドランプでは、金属の鉄(Fe)の量Aは、0.5(B+C)≦A≦3.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)は、2.0×10-7≦(B+C)≦3.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあり、ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜60〔%〕の範囲内にあってもよい。
更に、上記メタルハライドランプでは、更に、前記希ガスとしてアルゴン(Ar)2.0〔kPa〕が封入されていてもよい。
更に、本発明に係るメタルハライドランプの製造方法は、前記ランプは、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕に強いスペクトルを発光させるために、希ガスと共に、少なくとも、水銀と鉄分とが封入されており、封入される前記鉄分は、ハロゲン化鉄(FeX2)としてのヨウ化鉄(FeI2)及び臭化鉄(FeBr2)と、金属の鉄(Fe)とを含み、封入される量を、A:金属の鉄(Fe)の封入量、B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量、C:臭化鉄(FeBr2)の封入量として夫々表現すると、金属の鉄(Fe)の量Aを、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)を、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}を、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内で決定し、封体加工工程で、石英管を所定の形状に加工し、発光部となる中央部の石英管両端に電極固定部となる石英管を接続し(封体加工工程)、電極を石英管内に封入し内部を真空に排気した後に微圧(数kPa程度)のアルゴンガスを封入した後に仮封止し(仮排気工程)、シール、溶封工程で、前記石英管に電極を固定し、排気工程で、前記石英管の中を排気した後、前記ハロゲン化物及び金属の鉄、その他鉄以外の金属ハロゲン化物、水銀及び希ガス(アルゴン等)等を封入して排気部を封じ、仕上げ工程で、前記石英管の両端にベースを固定している。
本発明によれば、波長365〔nm〕付近の紫外線の発光を高めた新規な紫外線照射用メタルハライドランプを提供することが出来る。
図1は、本実施形態に係るメタルハライドランプの断面模式図である。 図2は、第1段階の、発光物質として好ましい金属の鉄(Fe)の量Aを求める実験における各ランプの照度維持率をグラフ化したものである。 図3は、第2段階の、発光物質として好ましいハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)を求める実験における各ランプの照度の測定結果をグラフ化したものである。 図4は、第3段階の、発光物質として好ましいハロゲン化鉄(FeX2)(B+C)を構成するヨウ化鉄(B)と臭化鉄(C)の好ましい比率{C/(B+C)}を求める実験における各ランプの照度維持率をグラフ化したものである。 図5は、図1に示すランプの製造方法を説明するフローである。
以下、本発明の実施形態に付いて、添附の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同じ要素に対しては同じ符号を付与して、重複した説明を省略する。なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であって、本発明の範囲を何等限定するものではないことを承知されたい。
[メタルハライドランプ]
対象となるメタルハライドランプの形状等の物理的寸法は、特許文献4に開示するランプと同じである。図1は、このメタルハライドランプ10の断面模式図であり、石英製の発光管1の内部に一対の電極2,2を備え、各電極は、タングステン(W)又は2〔%〕程度の酸化トリウムを含有するトリエーテッドタングステンあるいは希土類酸化物をドープした酸化物ドープドタングステンから成る電極心棒の周りにタングステン線をコイル状に数回巻いた電極先端部2aを夫々形成している。各電極2,2は、モリブデン箔3,3を介して夫々外部リード線につながっている。発光管1の形状は、直管型であり、ランプ管内径は20mm、電極間距離(発光長)250mm、希ガスとしてアルゴン(Ar)2.0〔kPa〕(約15〔torr〕相当)が封入されている。発光管内に封入される発光物質に関しては、以下に説明する。
[発光物質の組成]
図1に示したランプに封入される発光物質の組成について説明する。発光物質として、金属の鉄(Fe)とハロゲン化鉄(FeX2)を使用する。FeX2は、ヨウ化鉄(FeI2)と臭化鉄(FeBr2)の混合物で構成する。
以下、発光物質に関する説明を分かり易くするため、各要素を記号化して、A:金属の鉄(Fe)の封入量とし、B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量とし、C:臭化鉄(FeBr2)の封入量として、表現する。従って、発光物質の鉄分=金属の鉄(Fe)+ハロゲン化鉄(FeX2)=金属の鉄(Fe)+ヨウ化鉄(FeI2)+臭化鉄(FeBr2)=A+B+C、と表現する。
(第1段階:金属の鉄Feの量に関する検討)
第1段階で、発光物質として、好ましい金属の鉄(Fe)の量Aを求める実験を行った。具体的には、発光物質の鉄分=金属の鉄(Fe)+ハロゲン化鉄(FeX2)=A+(B+C)、において、ハロゲン化鉄の量(B+C)を一定にして、金属の鉄の量Aを、ゼロ〜(B+C)の15倍の間で変化させた複数個のランプを製造して評価した。アーク安定剤として少量のヨウ化錫(SnI2)を使用している。ハロゲン化鉄は、高温環境下では、タングステン(W)電極と激しく反応する。同様に、金属の鉄も、高温環境下では、タングステン(W)電極と反応する。従って、好ましい金属の鉄の量Aの評価は、ランプ照度の経時劣化特性を求めて行った。
Figure 0004978738
表1は、ハロゲン化鉄(FeX2)の封入量(B+C)を一定にし、封入物質中の金属の鉄(Fe)の量Aを変化させた各ランプに関するデータである。実験に使用したランプは、図1に示すランプである。なお、表1のサンプルNo.は、他の実験のサンプルとの重複を避けるため、10番台の番号を付与している。
ハロゲン化鉄(FeX2)の封入量(B+C)を3.1×10-7〔mol/cm3〕と一定にし、金属の鉄(Fe)の封入量Aを、ゼロ〜46×10-7〔mol/cm3〕と変化させた6種類のサンプルNo.11〜16を用意した。
照度の経時劣化を求めるため、いずれのサンプルも、ゼロ,500,1000,1500,2000時間経過時における波長365〔nm〕のランプ照度を測定し、各サンプルの製造直後(経過時間ゼロ)の照度(以下、「当初照度」という。)を100〔%〕とした相対値として求め、各経過時間の照度維持率〔%〕とした。図2は、この照度維持率をグラフ化したものである。
メタルハライドランプの寿命は、公称1,500時間程度と言われている。1,500時間経過時に、当初照度の80〔%〕以上を維持しているのは、サンプルNo.14,13,15であった。サンプルNo.16,12,11は、当初照度の80〔%〕未満に落ちている。
サンプルNo.11は、金属の鉄(Fe)の量A=ゼロである。サンプルNo.12は、金属の鉄(Fe)の量Aが最も少ないサンプルである。サンプルNo.16は、金属の鉄(Fe)の量Aが最も多いサンプルである。
最初に、サンプルNo.11(A=ゼロ)と他のサンプル(A≠ゼロ)との比較から、ハロゲン化鉄(B+C)に加えて、金属の鉄Aを含む方が、照度維持率が高いことが判明した。次に、照度維持率は、金属鉄の量Aが増加するサンプルNo.12〜14にかけて向上し、サンプルNo.14をピークに更にAが増加するNo.14〜16にかけて低下することが判明した。サンプルNo.13と15の間、サンプルNo.14付近にピーク値があると思われる。
サンプルNo.11のランプの照度維持率が比較的急速に劣化する理由は、ランプ管内には、鉄分はハロゲン化鉄(FeX2)として存在するが、高温環境下では、ハロゲン化鉄は電極のタングステンWと激しく反応して化合物を生成してしまうので、発光に寄与する鉄分が時間の経過と共に消失するためと考えられる。サンプルNo.12のランプも同様であり、僅かな金属の鉄(Fe)も高温環境下では徐々にタングステン(W)電極と反応するため、結局、発光に寄与する鉄分が比較的短期間に枯渇するためと考えられる。
サンプルNo.16の金属の鉄Feの量Aは、ハロゲン化鉄FeX2の量(B+C)の15倍に相当する。高温環境下では、過剰な金属の鉄とタングステン(W)電極とが反応し、時間の経過と共に電極自体が損傷され、アーク放電が阻害されて照度が劣化するものと考えられる。
図2に示す結果より、ランプの照度維持の観点から、好ましいランプは、1,500時間経過時に当初の照度の80〔%〕以上を維持するランプである。表1から、ハロゲン化鉄FeX2の封入量(B+C)に対する金属の鉄(Fe)の封入量Aの比率は、サンプルNo.13,14,15に対応するA/(B+C)=0.5〜10.0の範囲にあることが好ましい。Aで表すと、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲にあることが好ましい。
更に、2,000時間経過時でも当初照度の80〔%〕以上を維持するサンプルNo.13,14に対応するA/(B+C)=0.5〜3.0の範囲にあれば、一層好ましい。A(金属の鉄の量)で表すと、0.5(B+C)≦A≦3.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内となる。
(第2段階:ハロゲン化鉄FeX2の量に関する検討)
第1段階で、A(金属の鉄の量)の好ましい範囲が判明した。第2段階では、第1段階の鉄の量Aの範囲内で、発光物質として好ましいハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)を求める実験を行った。
具体的には、発光物質の鉄分=金属の鉄(Fe)+ハロゲン化鉄(FeX2)=A+(B+C)、において、Aを一定にして、(B+C)を変化させた各ランプに関する実験である。同時に、ハロゲン化鉄を、ヨウ化鉄(FeI2)単独で構成する場合(B単独)と、ヨウ化鉄(FeI2)+臭化鉄(FeBr2)の混合物で構成する場合(B+C)との比較実験も行った。アーク安定剤として少量のヨウ化タリウム(TlI)を使用している。
金属の鉄及びハロゲン化鉄の鉄分は、発光物質として照度を向上させるために封入されている。従って、最適なハロゲン化鉄の量(B+C)の評価は、ランプ照度の測定結果から行った。
Figure 0004978738
実験に使用したランプは、図1に示すランプである。表2に示すサンプルNo.21〜31において、発光物質に於ける金属の鉄(Fe)の量Aは、A=13×10-7〔mol/cm3〕と一定である。このAとして選択した値は、第1段階で、好ましい範囲内にあるサンプルNo.13,14,15のほぼ平均値である。なお、表2のサンプルNo.は、他の実験のサンプルとの重複を避けるため、20〜30番台の番号を付与している。
サンプルNo.21〜24は、ハロゲン化鉄(FeX2)として、ヨウ化鉄のみ(B単独)を使用し、臭化鉄(FeBr2)を使用していない。サンプルNo.25〜31は、ハロゲン化鉄として、ヨウ化鉄と臭化鉄との混合物(B+C)を使用している。
B単独のサンプルNo.21〜24では、Bを0.78×10-7〜2.3×10-7〔mol/cm3〕の範囲で徐々に量を多く変化させている。同様に、(B+C)のサンプルNo.25〜31では、(B+C)を0.62×10-7〜5.7×10-7〔mol/cm3〕の範囲で徐々に量を多く変化させている。
照度は、波長365〔nm〕用の照度計で測定した。測定データは、サンプルNo.21の照度を100〔%〕とし、他の測定データを相対値で表示してある。
図3は、この照度の測定結果を図示したグラフである。(B単独)と(B+C)とを比較すると、ハロゲン化鉄として同量の場合には全データが、(B単独)の照度より(B+C)の照度が高いことが判明した。
(B単独)の照度は、ヨウ化鉄の量が増加するサンプルNo.21〜23にかけて照度が向上している。しかし、更にヨウ化鉄の量を増加したサンプルNo.23〜24では、反対に照度は低下している。(B+C)の照度は、ハロゲン化鉄の量が増加するサンプルNo.25〜28にかけて照度が向上している。しかし、更にハロゲン化鉄の量を増加したサンプルNo.28〜31では、反対に照度は徐々に低下している。このように、(B単独)及び(B+C)の両方において、ハロゲン化鉄の量の増加より照度は向上し、一定量でピークを迎え、更に増加すると照度は低下する傾向が見られた。
ランプ内では、鉄分が発光物質である。従って、サンプルNo.21〜23及びNo.25〜28では、ハロゲン化鉄(FeX2)の増加に伴って照度が向上するものと思われる。一方、サンプルNo.23〜24及びNo.28〜31では、ハロゲン化鉄の量の増加より、照度が徐々に低下している。この原因は、照度のピークが波長365〔nm〕から外れて他の波長に移動したものと思われる。
(B単独)の相対照度の最高値は、B=1.8×10-7〔mol/cm3〕付近にあり、ほぼ115〔%〕である。従って、(B単独)と比較して、(B+C)を採用する利益を得るためには、(B+C)の相対照度が115〔%〕以上であることが好ましい。図3から(B+C)に関しては、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあることが好ましい。表2では、サンプルNo.26〜30の(B+C)列の四角で囲ったデータが該当する。更に、図3に示す相対照度が125〔%〕以上にある、2.0×10-7≦(B+C)≦3.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあれば、一層好ましい。
(第3段階:ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率に関する検討)
第1段階で、金属鉄の量Aの好ましい範囲が判明した。第2段階で、ハロゲン化鉄の量(B+C)の好ましい範囲が判明した。
第3段階では、第1段階で判明した鉄の量Aの範囲内及び第2段階で判明したハロゲン化鉄の量(B+C)の範囲内で、ハロゲン化鉄(B+C)を構成するヨウ化鉄(B)と臭化鉄(C)の好ましい比率を求める実験を行った。具体的には、封入物質の鉄分=金属の鉄(Fe)+ハロゲン化鉄(FeX2)=A+(B+C)、において、A及び(B+C)を第1段階及び第2段階で判明した範囲内でほぼ一定にし、(B+C)に対するCの比率{C/(B+C)}を変化させた各ランプに関する実験である。
金属の鉄(Fe)及びハロゲン化鉄(FeX2)の鉄分は、照度を向上させるために封入されている。一方、金属の鉄及びハロゲン化鉄は、タングステン(W)電極と反応する。従って、好ましいハロゲン化鉄の量に対する臭化鉄の量の比率{C/(B+C)}の評価は、ランプ照度と照度維持率の両面から行った。
Figure 0004978738
実験に使用したランプは、図1に示すランプである。第1段階の表1及び図2に示した(金属の鉄Feに関する検討)において、Aは、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内であることが好ましいと判明した。更に、第2段階の表2及び図3に示した(ハロゲン化鉄FeX2の量)において、(B+C)は、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕にあることが好ましいと判明した。この第3段階では、金属の鉄の量Aは、9.1×10-7〔mol/cm3〕と第1段階で求めた範囲内で一定にしている。ハロゲン化鉄の量(B+C)も、3.0×10-7〜3.2×10-7〔mol/cm3〕と第2段階で求めた範囲内でほぼ一定にしている。表3では、Aの列及び(B+C)の列の四角で囲んだデータが該当する。
この条件下で、ハロゲン化鉄の量に対する臭化鉄の量の比率{C/(B+C)}をゼロ〜74.2〔%〕の範囲で徐々に変化させている。アーク安定剤として少量のヨウ化錫(SnI2)を使用している。なお、表3のサンプルNo.は、他の実験のサンプルとの重複を避けるため、40番台の番号を付与している。
照度データは、波長365〔nm〕用の照度計で測定した。照度データは、Cが含まれていないサンプルNo.41の照度を100〔%〕とし、各ランプの照度を相対値で表示している。
評価としては、当初照度が、サンプルNo.41に対して有意差が認められる、即ち、10〔%〕以上照度が向上することが好ましい。この条件に関しては、サンプルNo.42を除く、サンプルNo.43〜48が該当した。これらのサンプルにより、ハロゲン化鉄の量に対する臭化鉄の量の比率が、ほぼ{C/(B+C)}≧5〔%〕の範囲内であることが好ましいことが判明した。
次に、照度の経時劣化を求めるため、いずれのサンプルも、ゼロ,500,1000,1500,2000時間経過時のランプ照度を測定し、各サンプルの当初照度を100〔%〕とし相対値を求め、各経過時間の照度維持率〔%〕とした。図4は、この照度維持率をグラフ化したものである。
図4に示す結果より、ランプの照度維持の観点から好ましいランプは、1,500時間経過時に当初照度の80〔%〕以上を維持するランプである。図4より、サンプルNo.44,45,43,46,47が該当した。表3より、これらのサンプルNo.43〜47の{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内にあることが好ましいことが判明した。これらのサンプルは、上述のサンプルNo.41に対して10〔%〕以上照度が向上する条件も満たしていた。
更に、図4を参照すると、2,000時間経過時でも当初照度の80〔%〕以上を維持するサンプルNo.44,45,43,46は一層好ましい。表3より、No.43〜46の{C/(B+C)}=5〜60〔%〕の範囲内にあれば、一層好ましいことが判明した。
{C/(B+C)}が、ゼロ又は非常に小さいサンプルNo.41,42は、上述の通り、当初照度に有意差はなく、且つ照度維持率も低かった。この結果より、{C/(B+C)}=ゼロ、即ち、ハロゲン化鉄をヨウ化鉄のみで構成(B単独)した場合、(B+C)と比較して、第2段階で判明した当初照度が低いことに加えて、第3段階で照度維持率も低いことが判明した。{C/(B+C)}が非常に小さいサンプルも同じ傾向にある。
{C/(B+C)}を徐々に高くしたサンプルNo.43〜45では、表3に示すように当初照度も116,117,119〔%〕と徐々に向上し、且つ図4に示すように照度維持率も向上している。しかし、更に、{C/(B+C)}を高くしたサンプルNo.45〜48では、当初照度は頭打ちになり、且つ照度維持率も低下している。即ち、ハロゲン化鉄をヨウ化鉄と臭化鉄との混合物(B+C)で構成した場合、ハロゲン化鉄の量に対する臭化鉄の量の比率{C/(B+C)}の最適なピークは、サンプルNo.45,46をカバーする{C/(B+C)}=35〜55〔%〕付近にあることが判明した。
ハロゲン化鉄をヨウ化鉄のみで構成した場合(B単独)は、ヨウ化鉄と臭化鉄の混合物で構成した場合(B+C)に比較して、当初照度及び照度維持率の両面で劣っていることが判明した。更に、臭化鉄の量を一定量まで増量することにより、照度及び照度維持率の両面で良い結果が得られることも判明した。しかし、ハロゲン化鉄における過剰な臭化鉄の比率は、ヨウ化鉄(FeI2)に比べて臭化鉄(FeBr2)の方が比較的反応性が高いため、タングステン(W)電極と反応しやすく、照度維持率の低下を招く結果になるものと思われる。
[メタルハライドランプの製造方法]
このメタルハライドランプの製造方法は、図5に示す通りである。
ステップS1の封体加工工程で、石英管(図1の符号1)を所望の形状に加工する。発光部となる中央部の石英管1の両端に電極固定部となる石英管を接続する。中央部の石英管には予め、封入物の投入通路と石英管内部の排気通路を兼ねる細管(排気管)が石英管に直交して融着接続されている(図示せず。)。
ステップS2の仮排気工程で、電極を封体内に封入し真空に排気した後に微圧のアルゴンなどの不活性ガスを封入する。
ステップS3のシール、溶封工程で、石英管に電極2,2を固定する。
ステップS4の排気工程で、発光管1の中を排気した後、次に説明する所定の組成のハロゲン化物及び金属の鉄、その他の水銀及び希ガス(アルゴン等)等を封入し、排気管をチップオフして封じる。ここで、金属の鉄は、高純度鉄試薬を用いている。
この段階で封入される鉄及びハロゲン化鉄は、上述の第1段階で金属の鉄の量Aを、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、第2段階でハロゲン化鉄の量(B+C)を、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、第3段階でハロゲン化鉄を構成するヨウ化鉄(FeI2)の量Bに対する臭化鉄(FeBr2)の量Cの好ましい比率{C/(B+C)}を、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内で決定する。
ステップS5の仕上げ工程で、石英管1の両端にベースを固定する。
[本実施形態の利点・効果]
(1) 第1段階の実験を通して、封入物質として、発光物質である鉄分に関して、好ましい金属の鉄(Fe)の量Aを求めることが出来た。好ましくは、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲である。更に好ましくは、0.5(B+C)≦A≦3.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲である。
(2) 第2段階の実験を通して、金属の鉄Feに対してハロゲン化鉄FeX2を追加して、発光物質である鉄分の増量することにより、照度を向上することが出来た。即ち、(B単独)及び(B+C)の両方において、ハロゲン化鉄の量の増加より照度は向上し、一定量で照度はピークを迎え、更にハロゲン化鉄の量を増加すると照度は低下する傾向があることが判明した。
(3) 第2段階の実験を通して、(B単独)と(B+C)で構成する場合とを比較して、ハロゲン化鉄(FeX2)として同量の場合、(B単独)より(B+C)の方が当初照度が高いことが判明した。
(4) 第2段階の実験を通して、第1の実験で得られた好ましい金属の鉄(Fe)の量Aの条件下で、好ましいハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)を求めることが出来た。
好ましくは、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内である。更に好ましくは、2.0×10-7≦(B+C)≦3.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内である。
(5) 第3段階の実験を通して、(B単独)と(B+C)とを比較すると、(B+C)の方が照度維持率の面で優れていることが判明した。
(6) 第3段階の実験を通して、ハロゲン化鉄(FeX2)を構成するヨウ化鉄(FeI2)の量Bと臭化鉄(FeBr2)の量Cとの好ましい比率{C/(B+C)}を求めることが出来た。
好ましくは、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内である。更に好ましくは、{C/(B+C)}=5〜60〔%〕の範囲内である。
上記(1)〜(6)で得られた発光物質の量に関するデータを基に封入物質の組成を決定することにより、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕で当初照度が高く、且つ照度維持率が高い、光化学反応のための紫外線照射用メタルハライドランプを製造することが可能となった。
[変形例・まとめ]
以上、本発明に係るメタルハライドランプの実施形態について説明したが、これらは例示であって、本発明を限定するものではない。本実施形態に対して当業者が容易に成し得る追加・削除・変更・改良等は本発明の範囲内である。
例えば、上述した実施形態では、第1段階で好ましい金属の鉄の量Aの範囲を求め、第2段階で、第1段階で得られたAの条件下で、好ましいハロゲン化鉄の量(B+C)の範囲を求め、第3段階で、第1段階及び第2段階で得られたA及び(B+C)の条件下で、好ましいハロゲン化鉄(B+C)に対する臭化鉄の量Cの比率{C/(B+C)}の範囲を求めた。しかし、本発明の範囲は、この決定順序に限定されない。
好ましい(B+C)の範囲の決定と、比率{C/(B+C)}の範囲の決定とは、(B+C)が時間的に先に決定され、{C/(B+C)}が後に決定される。しかし、Aの範囲の決定と、(B+C)の範囲の決定とは、いずれが先になされてもよい。本出願人は、特許文献1において、所定量のハロゲンと、該ハロゲンに対する原子比で1/2〜3倍の「鉄」を封入した金属蒸気放電灯を提案している。この経験に基づき、第1段階で、鉄の量Aを一定量にして、好ましい(B+C)の範囲を決定することも出来る。
従って、上述した実施形態で説明した順序を第1の発光物質の決定順序とすると、それ以外に次の第2及び3の変形例がある。
1.第2の決定順序
(第1段階)Aを一定量にし、(B+C)の範囲を決定し、
(第2段階)(B+C)を一定量にし、Aの範囲を決定し、
(第3段階)A及び(B+C)を夫々一定量にし、{C/(B+C)}の範囲を決定する。
2.第3の決定順序
(第1段階)Aを一定量にし、(B+C)の範囲を決定し、
(第2段階)A及び(B+C)を夫々一定量にし、{C/(B+C)}の範囲を決定し、
(第3段階)(B+C)及び{C/(B+C)}を夫々一定量にし、Aの範囲を決定する。
本発明の技術的範囲は、添附の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
1:発光管、 2:電極、 2a:電極先端部、 3:モリブデン箔、 10:メタルハライドランプ、
A:金属の鉄(Fe)の封入量、 B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量、 C:臭化鉄(FeBr2)の封入量、

Claims (4)

  1. 主に紫外線を発光するメタルハライドランプに於いて、
    前記ランプは、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕に強いスペクトルを発光させるために、希ガスと共に、少なくとも、水銀と鉄分とが封入されており、
    前記鉄分は、ハロゲン化鉄(FeX2)としてのヨウ化鉄(FeI2)及び臭化鉄(FeBr2)と、金属の鉄(Fe)とを含み、
    前記鉄分の量を、A:金属の鉄(Fe)の封入量、B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量、C:臭化鉄(FeBr2)の封入量として夫々表現すると、
    金属の鉄(Fe)の量Aは、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内にあり、
    ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)は、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあり、
    ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内にある、メタルハライドランプ。
  2. 請求項1に記載のメタルハライドランプに於いて、
    金属の鉄(Fe)の量Aは、0.5(B+C)≦A≦3.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内にあり、
    ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)は、2.0×10-7≦(B+C)≦3.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内にあり、
    ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}は、{C/(B+C)}=5〜60〔%〕の範囲内にある、メタルハライドランプ。
  3. 請求項1又は2に記載のメタルハライドランプに於いて、更に、
    前記希ガスとしてアルゴン(Ar)2.0〔kPa〕が封入されている、メタルハライドランプ。
  4. メタルハライドランプの製造方法において、
    前記ランプは、紫外線の特に波長350〜380〔nm〕に強いスペクトルを発光させるために、希ガスと共に、少なくとも、水銀と鉄分とが封入されており、
    封入される前記鉄分は、ハロゲン化鉄(FeX2)としてのヨウ化鉄(FeI2)及び臭化鉄(FeBr2)と、金属の鉄(Fe)とを含み、
    発光物質の組成を決定する工程で、封入される量を、A:金属の鉄(Fe)の封入量、B:ヨウ化鉄(FeI2)の封入量、C:臭化鉄(FeBr2)の封入量として夫々表現すると、金属の鉄(Fe)の量Aを、0.5(B+C)≦A≦10.0(B+C)〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、ハロゲン化鉄(FeX2)の量(B+C)を、1.0×10-7≦(B+C)≦4.5×10-7〔mol/cm3〕の範囲内で決定し、ハロゲン化鉄(FeX2)における臭化鉄(FeBr2)の比率{C/(B+C)}を、{C/(B+C)}=5〜70〔%〕の範囲内で決定し、
    封体加工工程で、石英管を所定の形状に加工し、発光部となる中央部の石英管両端に電極固定部となる石英管を接続し、
    シール、溶封工程で、前記石英管に電極を固定し、
    排気工程で、前記石英管の中を排気した後、前記発光物質の組成を決定する工程で決定したハロゲン化物及び金属の鉄、その他の水銀及び希ガス(アルゴン等)等を封入して排気部を封じ、
    仕上げ工程で、前記石英管の両端にベースを固定する、メタルハライドランプの製造方法。
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