JP4978423B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents
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Description
(基材シート)
本発明の熱転写受像シートにおける基材シートとしては、紙類、プラスチックフィルム等が使用でき、紙類では、各種紙単体もしくは加工紙等いずれも使用可能で、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の他、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙などが挙げられ、合成紙では、ポリスチレン系合成紙やポリオレフィン系合成紙等が良好に使用できる。
本発明における熱転写受像シートにおける昇華性染料受容層は、180℃における動的粘弾性データの貯蔵弾性率G´[Pa]が1.0×105以上であり、かつ180℃における損失弾性率G″[Pa]が1.0×105以上であるバインダー樹脂を主成分として、構成される。上記の動的粘弾性データの測定方法は、測定機器としてティー・エー・インスツルメント・ジャパン製ARES 動的粘弾性測定器を用いる。測定条件は、パラレルプレート25mmΦ、歪み1%、振幅(周波数)1Hz、昇温速度2℃/min.で、受容層バインダー樹脂組成物の温度を30℃から200℃に昇温させることにより行う。また、一般に貯蔵弾性率G′は弾性成分で、高分子中でのコイルの振動や凝集体構造などの構造が生じることによって発生し、損失弾性率G″は粘性成分であり、静的の剪断応力と等価なものである。但し、本発明で、上記のARESで測定した値を示しているが、同様の原理、条件に基づき測定できる測定器具、方法であれば、それらで測定した値は、ARESで測定した値と同様に適用可能であり、ARESで測定された値に限定されるものではない。
染料受容層と基材シートの間に、必要に応じて中間層を設けることができる。中間層としては、その目的により如何なる材料を用いてもよい。例えば、樹脂に各種の白色顔料を加えたものを用いることにより、高い白色度を得ることができる。更に、蛍光増白剤や帯電防止剤等を必要に応じて添加することができる。また、基材シートと染料受容層との間の接着性を向上させる目的で、必要に応じて中間層を設けても良い。また、該接着性を向上させるために、基材シートの染料受容層と形成する側の面に予めコロナ放電処理、オゾン処理などの中間層を設けるための前処理を施しても良い。
基材シートの染料受容層を設けた面と反対の面に、熱転写受像シートの搬送性の向上や、カール防止などのために、裏面層を設けることができる。このような機能をもつ裏面層として、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハロゲン化ポリマー等の樹脂中に、添加剤として、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックスなどの有機系フィラー、及び二酸化珪素や金属酸化物などの無機フィラーを加えたものが使用できる。この裏面層として、上述の樹脂を硬化剤により硬化したものを使用することがさらに好ましい。硬化剤としては、一般的に公知のものが使用できるが、中でもイソシアネート化合物が好ましい。裏面層樹脂はイソシアネート化合物などと反応しウレタン結合を形成して硬化・立体化することにより、耐熱保存性、耐溶剤性が向上し、さらには、基材シートとの密着も良くなる。硬化剤の添加量は、樹脂1反応基当量に対して、1乃至2が好ましい。1未満であると、硬化終了するまでの時間が長くかかり、また、耐熱性、耐溶剤性が悪くなる。また、2より大きいと、成膜後に経時変化が起こったり、裏面層用塗工液の寿命が短いという不具合が生じる。
本発明の熱転写記録方法は、基材上に、熱移行性染料とバインダーを含有する染料層を設けた熱転写シートと、基材シート上に、昇華性染料受容層を形成してなる熱転写受像シートとを重ね、画像情報に応じて加熱して、前記染料を熱移行させることにより、受容層に画像を形成する熱転写記録方法において、熱転写記録の速度が、0.7〜2.0ms/lineであり、かつ使用する熱転写受像シートの染料受容層を構成するバインダー樹脂が180℃における動的粘弾性データの貯蔵弾性率G´[Pa]が1.0×105以上であり、かつ180℃における損失弾性率G″[Pa]が1.0×105以上であるようにした。
多官能ポリオール(タケラックA−969V、三井化学ポリウレタン(株)製)30部
イソシアネート(タケネートA−5、三井化学ポリウレタン(株)製) 10部
酢酸エチル 60部
坪量157g/m2のコート紙を用い、その片面にコロナ放電処理を施した後、その面に裏面グリップ層として高密度ポリエチレンを押し出しコート法にて塗布(坪量29.1g/m2)することによってコート紙に裏面層を設けた。
ポリエステルポリオール(東洋モートン(株)製、アドコート) 15.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2:1) 85.0部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインCN 日信化学工業(株)製、180℃の貯蔵弾性率G´[Pa]=1.2×105、180℃の損失弾性率G″[Pa]=2.0×105、塩ビ/酢ビ=89/11、数平均分子量・・42000、Tg・・75℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
<染料受容層塗工液2>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインCH 日信化学工業(株)製、180℃の貯蔵弾性率G´[Pa]=1.2×105、180℃の損失弾性率G″[Pa]=1.7×105、塩ビ/酢ビ=86/14、数平均分子量・・38000、Tg・・73℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、染料受容層を下記組成にした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液3>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインTA2 日信化学工業(株)製、180℃の貯蔵弾性率G´[Pa]=1.0×105、180℃の損失弾性率G″[Pa]=8.2×104、塩ビ/酢ビ/その他=83/4/13、数平均分子量・・33000、Tg・・70℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、染料受容層を下記組成にした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液5>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインC 日信化学工業(株)製、180℃の貯蔵弾性率G´[Pa]=6.7×103、180℃の損失弾性率G″[Pa]=1.4×104、塩ビ/酢ビ=87/13、数平均分子量・・31000、Tg・・70℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、染料受容層を下記組成にした以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液6>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインCL 日信化学工業(株)製、180℃の貯蔵弾性率G´[Pa]=3.9×103、180℃の損失弾性率G″[Pa]=7.4×103、塩ビ/酢ビ=86/14、数平均分子量・・25000、Tg・・70℃) 20.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 79.0部
上記に作製した各実施例及び比較例の熱転写受像シートを用いて、三菱電機(株)製CP9000プリンター用の専用熱転写シートと組み合わせて、下記条件にて、熱転写記録を行い、下記条件にて、かすれの評価を行なった。但し、記録条件は高速記録1と高速記録2、標準的速度の記録の3種で行なった。(つまり、高速条件1と高速条件2、標準条件の3種の記録条件である。)
サーマルヘッド;F−3598(東芝ホクト電子工業(株)製)
印圧;5kg
発熱体平均抵抗値;5186(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印加電力;0.16W/dot
印字(記録)速度;0.7ms/line
印字幅;150mm
印加電圧;29V
印字開始温度;28(℃)
サーマルヘッド;F−3598(東芝ホクト電子工業(株)製)
印圧;5kg
発熱体平均抵抗値;5186(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印加電力;0.16W/dot
印字(記録)速度;2.0ms/line
印字幅;150mm
印加電圧;25V
印字開始温度;28(℃)
サーマルヘッド;F−3598(東芝ホクト電子工業(株)製)
印圧;5kg
発熱体平均抵抗値;5186(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印加電力;0.05W/dot
印字(記録)速度;5.0ms/line
印字幅;150mm
印加電圧;15V
印字開始温度;28(℃)
上記の実施例及び比較例による熱転写受像シートを用いて、上記条件にて、熱転写記録して得られた印画物について、熱転写画像の状態を目視にて観察し、かすれの程度、すなわち黒ベタの画像が正規のものに対し、色相の違い、ベタの画質などを調べた。
○:色相が黒色で問題なく、また均一なベタの画質であった。
×:色相で赤みが強い黒色の部分が生じて、画質として部分的にムラが生じていた。
Claims (1)
- 基材上に、熱移行性染料とバインダーを含有する染料層を設けた熱転写シートと、基材シートの少なくとも一方の面に昇華性染料受容層を形成してなる熱転写受像シートとを重ね、画像情報に応じて加熱して、前記染料を熱移行させることにより、受容層に画像を形成する熱転写記録方法において、熱転写記録の速度が、0.7〜2.0ms/lineであり、熱転写記録の印加電力が0.04〜0.16W/dotであり、かつ前記熱転写受像シートの受容層を構成するバインダー樹脂は180℃における動的粘弾性データの貯蔵弾性率G´[Pa]が1.0×10 5 以上であり、かつ180℃における損失弾性率G″[Pa]が1.0×10 5 以上であることを特徴とする熱転写記録方法。
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2007
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