JP4976930B2 - 液体洗濯助剤組成物 - Google Patents
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Description
ここで、「除菌」とは、洗濯前、すでに被洗物に繁殖している菌を殺菌、洗浄等により除去することをいう。
「抗菌」とは、洗濯後、被洗物における菌の繁殖を抑制することをいう。
これに対し、たとえば、被洗物に対して抗菌効果を付与する方法としては、洗浄後のすすぎ段階で柔軟剤組成物を用いて、柔軟性付与効果と共に抗菌効果を付与する方法が一般的に行われている。
その他にも、抗菌成分として銀イオンを含む化合物、および、抗菌成分を含有する洗濯用の組成物を用いる技術が、数多く提案されている(たとえば、特許文献3〜9参照)。
また、特許文献3〜9に記載の抗菌成分を従来の洗浄剤組成物と共に用いた場合、被洗物に対する抗菌効果が未だ不充分である。さらに、銀イオンの影響により、被洗物の繊維が変色する問題がある。
したがって、銀イオンを含む化合物を含有する洗濯用の組成物を用いる場合、除菌効果および抗菌効果を充分に発現させることに加えて、銀イオンを含む化合物を洗濯用の組成物中に安定に配合すること、および洗濯乾燥後において被洗物の繊維が変色する等の銀イオンに起因する悪い影響を低減することが必要である。
すなわち、本発明の液体洗濯助剤組成物は、水溶性銀塩(a)と、下記一般式(b1)で表されるイミダゾール誘導体(b)と、水とを含有し、前記水溶性銀塩(a)中の銀イオンと前記イミダゾール誘導体(b)とのモル比(b)/(a)が(b)/(a)=5〜50であり、かつ、pHが5〜11であることを特徴とする。
また、本発明の液体洗濯助剤組成物においては、硫酸マグネシウム(d)をさらに含有することが好ましい。
本発明の液体洗濯助剤組成物は、水溶性銀塩(a)(以下、(a)成分という。)と、前記一般式(b1)で表されるイミダゾール誘導体(b)(以下、(b)成分という。)と、水とを含有する。
本発明において、(a)成分である「水溶性銀塩」とは、銀イオンとアニオン性イオンとからなる塩であり、水中で解離することにより銀イオンを放出可能な化合物をいう。
また、「水溶性」とは、本発明の液体洗濯助剤組成物に含有されていて、当該組成物が外観上均一で、透明性を維持できる程度であれば特に限定されず、20℃の水に対する溶解度が0.001質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが特に好ましい。
(a)成分として具体的には、硫酸銀、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、過塩素酸銀が挙げられ、硫酸銀、硝酸銀、酢酸銀が好ましく、安全性が高いことおよび臭気が良好なことから、硫酸銀が特に好ましい。
(a)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体洗濯助剤組成物中の(a)成分の含有量において、下限値は0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上がさらに好ましい。上限値は0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下がさらに好ましい。
(a)成分の含有量が0.001質量%以上であると、除菌効果がより向上する。また、抗菌効果がより向上する。(a)成分の含有量が0.5質量%以下であれば、液体洗濯助剤組成物の保存安定性がより向上する。また、除菌効果および抗菌効果が充分に得られ、経済面からも好ましい。
本発明において、(b)成分は、前記一般式(b1)で表されるイミダゾール誘導体である。
前記一般式(b1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、当該アルキル基の水素原子は、その一部または全部がアミノ基、カルボキシ基およびヒドロキシ基からなる群から選択される少なくとも1種の基で置換されていてもよい。
R1として具体的には、水素原子、前記少なくとも1種の基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
R2として具体的には、水素原子、前記少なくとも1種の基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
R3として具体的には、水素原子、前記少なくとも1種の基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、水素原子、アミノ基およびカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも1種の基で置換されている炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、水素原子、アミノ基およびカルボキシ基で置換されている炭素数1〜2のアルキル基がさらに好ましい。
R4として具体的には、水素原子、前記少なくとも1種の基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、水素原子、アミノ基およびカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも1種の基で置換されている炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、水素原子、アミノ基およびカルボキシ基で置換されている炭素数1〜2のアルキル基がさらに好ましい。
ここでいう「水溶性」とは、20℃の水に対する溶解度が0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが特に好ましい。
なお、(b)成分の立体構造は、特に限定されるものではなく、どのような光学異性体であっても用いることができる
液体洗濯助剤組成物中の(b)成分の含有量において、下限値は0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。上限値は10質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
(b)成分の含有量が0.01質量%以上であると、除菌効果、抗菌効果、および繊維変色抑制効果がより向上する。(b)成分の含有量が10質量%以下であれば、液体洗濯助剤組成物の保存安定性がより向上する。また、除菌効果、抗菌効果、および繊維変色抑制効果が充分に得られ、経済面からも好ましい。
モル比(b)/(a)において、下限値は5以上であり、10以上が好ましく、15以上がより好ましく、20以上がさらに好ましい。上限値は50以下であり、45以下が好ましく、40以下がより好ましく、35以下がさらに好ましい。
モル比(b)/(a)が5以上であると、除菌効果、抗菌効果、および繊維変色抑制効果が向上する。モル比(b)/(a)が50以下であれば、除菌効果、抗菌効果、および繊維変色抑制効果が充分に得られ、経済面からも好ましい。
水としては、水道水、精製水、蒸留水等を用いることができ、液体洗濯助剤組成物の液安定性(外観の均一性、透明性等)から、精製水、蒸留水が好ましい。
液体洗濯助剤組成物中の水の含有量において、下限値は50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。上限値は99質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、90質量%以下がさらに好ましい。
水の含有量が前記範囲内にあると、液体洗濯助剤組成物の液安定性または使用性に優れるため、好ましい。
本発明の液体洗濯助剤組成物においては、ポリカルボン酸またはその塩(c)(以下、(c)成分という。)をさらに含有することが好ましい。(c)成分を含有することにより、繊維変色抑制効果がより向上する。
(c)成分としては、たとえば、クエン酸塩、ポリアクリル酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩が好適なものとして挙げられる。なかでも、クエン酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩がより好ましく、クエン酸塩がさらに好ましい。
ポリカルボン酸の塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の金属塩、アンモニウム塩、またはモノ、ジ、もしくはトリのいずれかの低級アルカノールアミン塩等が挙げられ、金属塩が好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。
(c)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体洗濯助剤組成物中の(c)成分の含有量において、下限値は0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましい。上限値は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。
(c)成分の含有量が0.01質量%以上であると、繊維変色抑制効果がより向上する。(c)成分の含有量が10質量%以下であれば、液体洗濯助剤組成物の保存安定性がより向上する。
本発明の液体洗濯助剤組成物においては、硫酸マグネシウム(d)(以下、(d)成分という。)をさらに含有することが好ましい。(d)成分を含有することにより、抗菌効果がより向上する。また、(d)成分は、(a)成分との共存下においても沈殿物を生じることなく、安定に配合することができる。たとえば、(d)成分ではなく、塩化マグネシウムを用いた場合、塩化銀が生成して沈殿物となるため、液体洗濯助剤組成物の保存安定性が悪くなる。
(d)成分としては、たとえば硫酸マグネシウム・7水塩などの含水塩も用いることができる。
液体洗濯助剤組成物中の(d)成分の含有量において、下限値は0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましい。上限値は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。
(d)成分の含有量が0.01質量%以上であると、抗菌効果がより向上する。(d)成分の含有量が10質量%以下であれば、液体洗濯助剤組成物の保存安定性がより向上する。
本発明の液体洗濯助剤組成物には、前記(a)〜(d)成分および水以外に、本発明の効果および液安定性を損なわない範囲で、液体洗濯助剤組成物の粘度、曵糸性などの液物性の調整、液安定性向上、または洗浄力向上による除菌効果の向上等の目的のために、界面活性剤、溶剤(ただし、水を除く。)、香料、pH調整剤等を適宜、配合することができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、メトキシポリオキシアルキレンアルカノエート、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエステル等のノニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤が好適なものとして挙げられる。なかでも、ノニオン界面活性剤がより好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがさらに好ましい。
溶剤(ただし、水を除く。)としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアルキレングリコールブチルエーテル、ポリアルキレングリコールフェニルエーテル等のグリコール系溶剤が好適なものとして挙げられる。
香料としては、たとえば特開2002−146399号公報に記載されているような、香料成分、溶剤および安定化剤等を含有する香料組成物が好適なものとして挙げられる。
pH調整剤としては、硫酸、水酸化ナトリウムが好適なものとして挙げられる。
液体洗濯助剤組成物のpHにおいて、下限値は5以上であり、5.5以上であることが好ましく、6.0以上であることがより好ましく、6.5以上であることがさらに好ましい。上限値は11以下であり、10以下であることが好ましく、9以下であることがより好ましく、8以下であることがさらに好ましい。
前記pHが5以上であると、特に繊維変色抑制効果が向上する。前記pHが11以下であれば、液体洗濯助剤組成物の保存安定性が向上する。また、当該液体洗濯助剤組成物を取り扱う上での安全性が高くなる。
本発明において、「液体洗濯助剤組成物のpH」は、25℃に調温した液体洗濯助剤組成物を直接、ガラス電極式pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)により測定した値を示す。
プラスチック製容器としては、ボトル容器、詰替え用のスタンディングパウチ等が挙げられる。ボトル容器としては、たとえば、特開2001−3100号公報に記載されたものが好適に挙げられ、材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレート等の樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂に顔料や紫外線吸収剤等が練り込まれ、紫外線の透過が極力抑えられたものが、液体洗濯助剤組成物の保存安定性の点から好ましい。スタンディングパウチとしては、たとえば、特開2000−72181号公報に記載されたものが好適に挙げられ、材質としては、厚さが100〜250μm程度の線状低密度ポリエチレンまたは15〜30μm程度の延伸ナイロン等が挙げられる。特に、層間にアルミ蒸着層等が挟み込まれ、紫外線の透過が極力抑えられたものが、液体洗濯助剤組成物の保存安定性の点から好ましい。
その使用方法としては、特に限定されるものではなく、たとえば、洗濯に使用する水に、洗濯用洗剤と共にこの液体洗濯助剤組成物を添加して使用する方法;水にこの液体洗濯助剤組成物を入れて希釈水を調製し、この希釈水中に被洗物を予め浸け置きした後、洗濯用洗剤で通常どおり洗浄する方法;被洗物の菌や汚れ等が付着した部分等にこの液体洗濯助剤組成物を直に塗布し、その後、この被洗物を通常どおり洗濯する方法等が挙げられる。
上記の例示した使用方法のうち、前者2つの方法のように、液体洗濯助剤組成物を水に入れて使用する場合には、その水、すなわち洗浄液中の液体洗濯助剤組成物の濃度は、特に限定されるものではなく、下限値が好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.10質量%以上であり、上限値は好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下である。液体洗濯助剤組成物の洗浄液中における濃度がこの範囲内にあると、除菌効果および抗菌効果が優れ、経済面からも好ましい。
かかる効果が得られる理由としては、次のように推測される。
本発明の液体洗濯助剤組成物は、水溶性銀塩(a)と、前記一般式(b1)で表されるイミダゾール誘導体(b)と、水とを含有する。当該液体洗濯助剤組成物を洗濯に使用すると、(a)成分から放出される銀イオン、または、水中で当該銀イオンと(b)成分とにより形成される「錯体」が被洗物に吸着する。これにより、洗濯後の被洗物において、除菌効果および抗菌効果が得られる。
また、当該液体洗濯助剤組成物においては、(a)成分中の銀イオンと(b)成分とのモル比(b)/(a)が(b)/(a)=5〜50であり、かつ、pHが5〜11である。このように、前記モル比(b)/(a)を、銀イオンに対して(b)成分の割合が過剰となる特定の割合とし、かつ、pHを特定の範囲に調整することにより、(b)成分による(a)成分から放出される銀イオンの捕捉の強さと、錯体の水溶性(液安定性)とをバランスよく備えた「錯体」が形成される。これにより、液体の剤型とした場合にも、上記のような銀イオンの影響(銀イオンの還元等の変質)による被洗物の繊維変色の抑制と、該組成物中の(a)成分もしくは前記錯体の析出、沈殿の抑制とが併せて実現できる。
これらの理由から、上記本発明の効果が得られると推測される。
また、本発明の液体洗濯助剤組成物においては、経時でもしくは高温保存下で銀イオンを含む化合物自体が析出、沈殿などすることなく、銀イオンを含む化合物を該組成物中に安定に配合することができる。
各例の液体洗濯助剤組成物を、表1〜3に示す組成に従って、各成分を常法により混合して調製した。
なお、表中の配合量の単位は質量%であり、液体洗濯助剤組成物の全質量を基準とする値を示す。また、表中の各成分の配合量は、純分換算としての値を示す。
pH調整剤の「適量」は、表中に示した液体洗濯助剤組成物のpHに調整するために用いた1N−硫酸または1N−水酸化ナトリウムの添加量を示す。
精製水の「バランス」は、総量が100質量%となるように調整したことを意味する。
液体洗濯助剤組成物のpHは、25℃に調温した各例の液体洗濯助剤組成物を直接、ガラス電極式pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)により測定した値を示す。
(b)/(a)(モル比)は、(a)成分中の銀イオンと(b)成分とのモル比を示す。
以下に、使用した原料について説明する。
・水溶性銀塩(a)
硫酸銀:試薬特級、東洋化学工業(株)製(分子量312);20℃の水に対する溶解度0.79質量%。
イミダゾール:日本合成化学工業(株)製(分子量68)。
1−メチルイミダゾール:日本合成化学工業(株)製(分子量82)。
2−メチルイミダゾール:日本合成化学工業(株)製(分子量82)。
1,2−ジメチルイミダゾール:日本合成化学工業(株)製(分子量96)。
ヒスチジン:(S)−α−アミノ−1H−イミダゾール−4−プロパン酸、商品名「L−ヒスチジン」、味の素(株)製(分子量155)。
2−フェニルイミダゾール:日本合成化学工業(株)製(分子量144)。
クエン酸3Na:クエン酸3ナトリウム・2水塩、商品名「精製クエン酸ナトリウム」、扶桑化学工業(株)製。
MGDA:メチルグリシン2酢酸三ナトリウム、商品名「トリロンM」、BASFジャパン(株)製。
硫酸マグネシウム:硫酸マグネシウム・7水塩、商品名「硫酸マグネシウム」、赤穂化成(株)製。
E715:ポリオキシエチレン(EO=15)ドデシルエーテル、商品名「EMALEX715」、日本エマルション(株)製;エチレンオキサイドの平均付加モル数15。
pH調整剤:1N−硫酸、試薬、関東化学(株)製。
pH調整剤:1N−水酸化ナトリウム、試薬、関東化学(株)製。
精製水。
得られた各例の液体洗濯助剤組成物に対して、以下に示す、除菌効果、抗菌効果、繊維変色抑制効果、および保存安定性の評価をそれぞれ行った。
タオル(綿100質量%、80g/枚)を成人男子10名に1枚ずつ渡し、1時間毎に顔から首周りをタオル全面で均等になるように擦らせ、8時間使用してもらった。こうしてタオル全面にほぼ均一に汚垢を付着させたものを8等分に裁断し、各々イオン交換水を含水率100質量%になるまで霧吹きにて噴霧した後、ジッパー付きビニール袋に密封し、25℃で3日間放置した。
(洗浄処理)
3日間の放置により菌を繁殖させた、使用者10人分のサンプル(タオル1/8×10枚)を、小型電気洗濯機(製品名:N−BK2、松下電器産業(株)製)を用いて、水道水(20℃、3°DH)4Lに、洗濯用洗剤(商品名:トップ、ライオン(株)製)と各例の液体洗濯助剤組成物とを、それぞれが洗浄液濃度0.067質量%になるように添加して、標準水流で10分間洗浄後、含水率100質量%まで脱水し、さらに3分間すすいだ後、含水率100質量%まで脱水を2回繰り返した。
(菌数の測定)
次いで、上記洗浄・脱水の終了したサンプルに残存する菌数を、フードスタンプ(生菌数用:標準寒天、日水製薬(株)製)を用いて測定した。
菌数の測定方法としては、タオルの中心部分にフードスタンプの培地面を軽く押しつけ、キャップをし、25℃で3日間培養した後のコロニー数をカウントし、以下のように点数化した。
1点:コロニー数が10個未満。
2点:コロニー数が10個以上30個未満。
3点:コロニー数が30個以上100個未満。
4点:コロニー数が100個以上。
サンプル10枚それぞれにおいて、カウントされたコロニー数により、上記の基準で点数をつけた後、その平均値を求め、以下の基準で除菌効果を評価した。その結果を表1〜3に併記した。評価は、平均値が3.5点未満(◎、○、△)であれば、除菌効果が良好であると判定した。
◎:平均値が1.5点未満。
○:平均値が1.5点以上2.5点未満。
△:平均値が2.5点以上3.5点未満。
×:平均値が3.5点以上。
タオル(綿100質量%、80g/枚)を成人男子10名に1枚ずつ渡し、1時間毎に顔から首周りをタオル全面で均等になるように擦らせ、8時間使用してもらった。こうしてタオル全面にほぼ均一に汚垢を付着させたものを8等分に裁断し、使用者10人分のサンプル(タオル1/8枚×10枚)を、上記除菌効果の評価における洗浄処理と同様の洗浄処理により洗浄した。洗浄・脱水後、サンプルのタオル10枚をそれぞれジッパー付ビニール袋に密封し、25℃で3日間放置した。
3日間の放置後、サンプルに繁殖した菌数を、上記除菌効果における菌数の測定の方法と同様の方法により測定した。
抗菌効果は、上記除菌効果における基準と同様の基準により評価した。その結果を表1〜3に併記した。評価は、平均値が3.5点未満(◎、○、△)であれば、抗菌効果が良好であると判定した。
タオル(綿100質量%、80g/枚)を8等分に裁断したものをサンプルとして用いた。その1枚の中心部分に、各例の液体洗濯助剤組成物を0.15g滴下し、室内蛍光灯下で30分間放置した後、小型電気洗濯機(製品名:N−BK2、松下電器産業(株)製)を用いて、水道水(20℃、3°DH)4Lに、洗濯用洗剤(商品名:トップ、ライオン(株)製)を洗浄液濃度0.067質量%になるように添加して、標準水流で10分間洗浄後、含水率100質量%まで脱水し、さらに3分間すすいだ後、含水率100質量%まで脱水を2回繰り返した。
次いで、上記洗浄・脱水の終了したサンプルを、晴天の屋外に水平において、紫外線照射量が積算で0.1MJ/m2(UVケアメイトPRO(富士ゼロックス株式会社製)にて、波長280〜410nmの紫外線量を測定)になるまで天日干しした。この天日干し後のサンプルについて、液体洗濯助剤組成物を滴下した部分の変色(しみ)の程度を、10人のパネラーにより以下の基準で目視評価した。
1点:しみは認められなかった。
2点:僅かにしみが認められた。
3点:薄いしみが認められた。
4点:しみが明らかに認められた。
10人の点数の平均値を求め、以下の基準で繊維変色抑制効果を評価した。その結果を表1〜3に併記した。評価は、平均値が3.5点未満(◎、○、△)であれば、繊維変色抑制効果が良好であると判定した。
◎:平均値が1.5点未満。
○:平均値が1.5点以上2.5点未満。
△:平均値が2.5点以上3.5点未満。
×:平均値が3.5点以上。
各例の液体洗濯助剤組成物を50mL容量のスクリューバイアル瓶に充填して密封し、50℃の恒温槽内で1ヶ月間保存した後、液体洗濯助剤組成物の外観の変化を、以下の基準で目視評価した。その結果を表1〜3に併記した。評価は、○、△であれば、保存安定性が良好であると判定した。
○:ほぼ変化なし。
△:沈殿はないが、若干変色が認められた。
×:明らかに沈殿が認められた。
また、本発明の実施例1〜27の液体洗濯助剤組成物は、保存安定性が良好であることが確認できた。
また、実施例4および26の対比から、(d)成分を含有する実施例26の液体洗濯助剤組成物は、実施例4の液体洗濯助剤組成物に比べて、抗菌効果がより良好であることが確認できた。
本発明における(b)成分とは異なる(b’)成分を含有する比較例5の液体洗濯助剤組成物は、繊維変色抑制効果が悪く、また、保存安定性も悪いことが確認された。
本発明におけるモル比(b)/(a)が5未満の比較例2の液体洗濯助剤組成物は、繊維変色抑制効果が悪いことが確認された。
pHが5未満である比較例3の液体洗濯助剤組成物は、繊維変色抑制効果が悪く、pHが11超である比較例4の液体洗濯助剤組成物は、保存安定性が悪いことが確認された。
Claims (3)
- ポリカルボン酸またはその塩(c)をさらに含有する請求項1記載の液体洗濯助剤組成物。
- 硫酸マグネシウム(d)をさらに含有する請求項1または2記載の液体洗濯助剤組成物。
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