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JP4969869B2 - クロマトグラフィー用試験具及びその製造方法 - Google Patents

クロマトグラフィー用試験具及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、クロマトグラフィー用試験具及びその製造方法に関するものである。
試料中の被検出成分に特異的に結合する物質を用いて被検出成分を検出する試験具として、クロマトグラフィー用試験具が挙げられる。被検出成分の存在が疑われる試料をこの試験具の一部(試料添加部)に添加すると、試料は毛細管現象により試料添加部内を移動して、被検出成分と結合し得る標識物質を保持する標識物質保持部に到達する。被検出成分が存在する場合は、被検出成分が標識物質と結合して複合体を形成する。さらに、毛細管現象による試料の展開に伴って、この被検出成分−標識物質の複合体がクロマトグラフ媒体を移動し、被検出成分に結合し得る固定用物質を固定化した判定領域に到達すると、この複合体が固定用物質に結合する。このことにより、判定領域において標識物質−被検出成分−固定用物質のサンドイッチ状の複合体が形成される。
標識物質が有色の担体粒子(着色したラテックス粒子やコロイド状金属粒子など)を含む場合、標識物質が判定領域に捕捉されると判定領域が発色する。この判定領域の発色を観察することにより、試料中の被検出成分の検出を行うことができる。
クロマトグラフィーを用いて試料中の被検出成分を検出する際には、試料が適切に展開されたか否かを確認するために、通常、クロマトグラフ媒体にコントロール領域が設けられている。有色の担体粒子で標識されたコントロール物質(標識コントロール物質)を試料とともに展開することにより、コントロール領域に固定化されたコントロール物質に結合可能な物質と標識コントロール物質とが結合し、標識コントロール物質がコントロール領域に捕捉されることとなる。標識コントロール物質は有色であるので、コントロール領域に捕捉されるとコントロール領域が発色する。このコントロール領域の発色を観察することにより、試料が適切に展開されたか否かを確認することができる。
クロマトグラフィーを用いた試験具としては、例えば特許文献1記載の装置が挙げられる。特許文献1には、ハプテンとこのハプテンに特異的なリガンドとの組み合わせ(例えば、アビジン及びビオチンの組み合わせ)が内部コントロールとして用いられることが記載されている。この装置の内部コントロール領域の発色と、判定領域の発色とを比較することにより、試料中の被検出成分の定量を行うことができる。具体的には、この装置のニトロセルロース膜の一部にアビジンを塗布してコントロール部位を設け、標識粒子にはビオチンが感作されている。
試料が適切に展開されたか否かを確認するためのコントロールとしては、特許文献1に記載の内部コントロールと同様にビオチン及びアビジンを用いることができる。しかし、例えばヒトやトリの糞便を用いて調製した試料のようなビオチンを含む試料を用いると、試料中のビオチンが対照部に固定化されたアビジンと結合してしまうので、標識ビオチンが対照部のアビジンに結合できなくなる。また、ウイルス培養を行った鶏卵の成分を含む試料のようなアビジンを含む試料を用いた場合用いると、試料中のアビジンが標識ビオチンと結合してしまい、標識ビオチンが対照部のアビジンに結合できなくなる。よって、これらの場合には、対照部が発色しない又は発色しにくいので、試料が適切に展開されたか否かを判断できないことがある。
また、特許文献1には、2,4−ジニトロフェノール(以下、DNPとする)を粒子に吸着させ、抗DNP抗体をクロマトグラフ媒体に固定化することにより内部コントロールとすることができることが記載されている。しかしながら、担体粒子やクロマトグラフ媒体と上述のハプテンとの結合力は弱いため、ハプテンをこれらの物質に結合させにくく、結合しても分離しやすい。試料の展開中にハプテンがこれらの物質から分離した場合は、試料が適切に展開されたか否かを確認できない可能性がある。
特開2001−33454号公報
上記の現状に鑑み、本発明は、アビジン及び/又はビオチンを含む試料を用いても、試料が適切に展開されたか否かを判定できる対照部を備え、且つハプテンが分離しにくい対照部を有する薄層クロマトグラフィー用試験具を提供することを目的とする。
よって、本発明は、生体試料中の被検出成分を検出するためのクロマトグラフィー用試験具であって、前記被検出成分に結合可能な標識物質と対照用標識物質とを保持する標識保持部材と、前記被検出成分に結合可能な固定用物質を固定化した判定部及び前記対照用標識物質に結合可能な物質を固定化した対照部を有するクロマトグラフ媒体とを備え、前記対照部に、ジニトロフェノールと結合したウシ血清アルブミンが固定化されており、前記対照用標識物質が、抗ジニトロフェノール抗体を含むクロマトグラフィー用試験具である。
本発明により、従来のクロマトグラフィー用試験具では対照部の反応を正しく行うことが難しかった試料、例えばヒトの糞便試料などを用いても、対照部の反応を正しく行うことができる。また、本発明によると、ハプテンが分離しにくい対照部を備えた試験具が提供される。したがって、本発明のクロマトグラフィー用試験具では、検出結果をより信頼性のあるものとすることができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具に用いられる生体試料としては、哺乳類、鳥類などの動物から得られた試料や植物から得られた試料を挙げることができる。該生体試料は、動物から得られた試料、特にヒトを含む哺乳類から得られた試料及び鳥類から得られた試料がより好ましい。ヒトを含む哺乳類から得られた試料としては、血液、血清、糞便、尿、唾液、鼻腔吸引液、スワブなどが挙げられる。鳥類から得られた試料としては、血液、血清、卵、糞便、総排泄腔拭い液などが挙げられる。
本明細書における「生体試料」とは、生体から採取された試料だけでなく、この試料に前処理を施して調製された試料をも含む。また、「前処理」とは、生体から採取された試料を検出に適した状態に処理することである。前処理としては、例えば、生体から採取された試料に適当な前処理用試薬を添加してフィルターで濾過して濾液を得ることが挙げられる。また、生体から採取された試料中の被検出成分が微量である場合は、前処理として、検出前に被検出成分を増幅させることができる。
上記の前処理用試薬としては特に限定されず、精製水、生理食塩水、リン酸緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)緩衝液、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES)液、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIBES)液、3−(シアノヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)液、3−(モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)液、アミノ酸液などが挙げられる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具で検出し得る被検出成分としては、被検出成分に対する抗体を得ることができる物質であれば特に限定されず、細菌、原生生物や真菌などの細胞、ウイルス、タンパク質、多糖類などが挙げられる。例えば、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、ロタウイルス、カルシウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス、ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、肝炎ウイルス、重症急性呼吸器症候群の病原ウイルス(コロナウイルス)などのウイルス;マイコプラズマニューモニエ、大腸菌、スタフィロコッカスアウレウス、ストレプトコッカスニューモニエ、ストレプトコッカスピヨゲネス、マラリア原虫などの細胞;消化器系疾患、中枢神経系疾患、出血熱などの様々な疾患の病原体、これらの代謝産物;癌胎児性抗原やシフラなどの腫瘍マーカー;ホルモンなどが例示される。これらの被検出成分は、生体試料中に1種以上含まれてもよい。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、なかでも、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ロタウイルスおよびアデノウイルスから選択される1種以上のウイルスの検出に好適に用いることができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具においては、2,4−ジニトロフェノール(DNP)と結合したウシ血清アルブミン(以下、「DNP結合アルブミン」という)が前記対照部に固定化されており、対照用標識物質は、抗ジニトロフェノール抗体(以下、「抗DNP抗体」という)を含む。
対照用標識物質は、抗DNP体と担体とを含むことが好ましい。担体は粒子状であることが好ましく、例えば寒天、アガロース、架橋アガロース、架橋アルギン酸、架橋グアガム、ニトロセルロースやカルボキシルセルロースなどのセルロースエステル類、ゼラチン、架橋ゼラチン、ラテックス、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリレート共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体などの天然又は合成の樹脂及びその誘導体、ガラス(例えば活性化ガラス)、シリカゲル、カオリン、タルク、シリカ−アルミナ、アルミナ、硫酸バリウムなどの無機材料からなる粒子を色素分子、蛍光分子又は磁気粒子などで標識して得られる粒子、赤血球、金などの金属コロイドを挙げることができる。なかでも、色素分子、蛍光分子又は磁気粒子を有するラテックス粒子及び金コロイドが好ましい。
抗DNP抗体を上記の担体で標識する方法としては、当該技術において通常用いられている方法であれば特に限定されず、例えばイオン相互作用、疎水相互作用、共有結合などの物理的吸着や適切な架橋剤を用いる化学的結合により行うことができる。
担体としてラテックスを用いる場合、ラテックスと抗DNP抗体とを結合させる方法は特に限定されない。例えば、ラテックス表面に架橋剤を用いてタンパク質と結合するための官能基を導入し、この官能基に抗DNP抗体を結合させることができる。架橋剤としては、後述の架橋剤を用いることができる。
上記のDNPは、生体試料中の成分に対して実質的に反応性を有さない。生体試料中の成分としては、アビジン、ビオチンの他に、アミノ酸、タンパク質、核酸、ホルモンなどが例示される。クロマトグラフ媒体の対照部がDNPを備えることにより、どのような試料を用いても試料が適切に展開されたか否かを確認することができる。これにより、試料の由来となる動物種毎に試験具の対照部を設計し直す必要が無く、対照部の作製を共通化することができるため、製造コストを低減させることができる。
上記のDNPが結合するウシ血清アルブミン(BSA)は、DNPと結合するための官能基を有する。DNPと結合するための官能基としては、スルフヒドリル基、アミノ基およびカルボキシル基が挙げられる
上記のDNPBSAとの結合は、架橋剤を用いて行うことが好ましい。架橋剤は、DNPBSAとの結合に通常用いられる架橋剤であれば特に限定されない。具体的には、DNPに架橋剤を用いて官能基を導入し、この官能基をBSAが有する官能基と反応させることによりDNPBSAとを結合させることができる。BSAが有する官能基に架橋剤を用いてさらに別の官能基を導入することもできる。
より具体的には、BSAの末端のアミノ基に架橋剤を用いて導入したスルフヒドリル基を、DNPに架橋剤を用いて導入した、スルフヒドリル基と反応性が高い官能基、例えばマレイミド基と反応させることにより、DNPBSAとを結合させることができるが、この形態に限定されない。
上記の架橋剤として用い得る化合物としては、限定されないが、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、2−イミノチオラン、N,N’−o−フェニレンジマレイミド、N−スクシンイミジル S−アセチルチオアセテート(SATA)、N−スクシンイミジル S−アセチルチオプロピオネート(SATP)、N−スクシンイミジル 3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート、N−スクシンイミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、N−スクシンイミジル 6−マレイミドヘキサノエート、N−スクシンイミジル 4−ヨードアセチルアミノベンゾエート、N−スクシンイミジル3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N−スクシンイミジルm−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル 4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル (p−マレイミドフェニル)アセテート、N−スクシンイミジル 4−(p−マレイミドフェニル)ブチレートなどが挙げられ、これらの1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明のクロマトグラフィー用試験具に用いられる抗DNP抗体は、抗体作製の通常の技術に従って得ることができる。具体的には、DNPを適切なキャリアーと結合させ、得られたコンジュゲートでウマ、ウシ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、ラット、マウスなどの動物を免疫し、動物から血清を採取して抗ハプテン抗体を精製する方法を用いることができる。
DNP抗体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、これらを混合して用いてもよい。また、抗体のフラグメント及びその誘導体を用いることもできる。本明細書における「抗体」とは、抗体のフラグメント及びその誘導体をも含む。抗体のフラグメント及びその誘導体としては、Fab,Fab’,F(ab)2及びsFvフラグメントなど(Blazar et al., 1997, J. Immunol., 159: 5821-5833及びBird et al., 1988, Science, 242: 423-426)が例示される。抗体のサブクラスはIgGに限定されず、IgMなどでもよい。
本発明のクロマトグラフィー用試験具においては、抗DNP抗体を含む対照用標識物質が標識保持部材に保持される。DNP抗体を含む対照用標識物質が標識保持部材に保持され、DNP結合アルブミンが対照部に固定化される。DNPのみをクロマトグラフ媒体に結合させるのは困難であるが、本発明においてはDNPBSAが結合しているので、BSAとクロマトグラフ媒体との物理的作用(例えばイオン相互作用、疎水相互作用など)により、DNP結合アルブミンをクロマトグラフ媒体の対照部に容易に固定することが可能である。
上より、DNP結合アルブミンを用いることによって、DNPをクロマトグラフ媒体に強固に結合させることができるため、DNPが分離することなく適切に試料の展開を確認することができる。
DNP結合アルブミンをクロマトグラフ媒体の対照部に固定化する場合、固定化する方法としては、DNP結合アルブミンを適切な溶媒に溶解したDNP結合アルブミン溶液をクロマトグラフ媒体に塗布し、適宜乾燥させる方法が挙げられる。DNP結合アルブミンの濃度、塗布する量としては特に限定されず、クロマトグラフィー用試験具の所望の感度に応じて適宜変更することができる。乾燥する時間及び温度は、DNP結合アルブミンに影響を及ぼさない時間及び温度であれば特に限定されず、例えば30〜55℃で20分〜1時間程度である。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、試料添加用部材を備えることが好ましい。該試料添加用部材は、レーヨン、グラスファイバー、セルロースファイバーなどの種々の素材で形成することができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、被検出成分に結合可能な標識物質と対照用標識物質とを保持する標識保持部材を備える。該標識保持部材は、グラスファイバー、セルロースファイバー、プラスチック(例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)ファイバーなどの種々の素材で形成することができる。
上記の標識保持部材に保持される被検出成分に結合可能な標識物質は、上記の被検出成分に特異的に結合するものが好ましく、上記の被検出成分に対する抗体を担体で標識したものがより好ましい。上記の被検出成分に対する抗体は、抗ハプテン抗体を得る方法と同様の方法で得ることができる。具体的には、被検出成分を必要に応じて適切なキャリアータンパク質と結合させ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、ラット、マウスなどの動物を免疫し、動物から血清を採取して抗体を精製する方法を用いることができる。被検出成分に結合する抗体は、ポリクローナル抗体でもよいが、モノクローナル抗体が好ましい。
上記の担体としては、上記の対照用標識物質について例示した担体を好適に用いることができる。被検出成分に対する抗体を担体で標識する方法としては、抗DNP抗体を担体で標識する方法と同様の方法を用いることができる。
上記の標識保持部材に保持される被検出成分に結合可能な標識物質及び対照用標識物質は、互いに異なる色に標識されても、同じ色に標識されてもよい。
被検出成分に結合可能な標識物質又は対照用標識物質を標識保持部材に保持させる方法としては、標識保持部材をこれらの標識物質を含む緩衝液に含浸させ、適宜乾燥させる方法が挙げられる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、被検出成分に結合可能な固定用物質を固定化した判定部及び対照用標識物質に結合可能な物質を固定化した対照部を有するクロマトグラフ媒体を備える。該クロマトグラフ媒体は、静電作用、疎水相互作用のような物理的作用によりタンパク質と結合できかつ毛管現象により試料を展開できる素材で形成されていればよい。そのような素材としては、ニトロセルロース、ナイロン(例えば、カルボキシル基やアルキル基を置換基として有してもよいアミノ基が導入された修飾ナイロン)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、セルロースアセテートなどが挙げられる。
上記のクロマトグラフ媒体において、判定部には被検出成分に結合可能な固定用物質が固定化される。該固定用物質は、被検出成分に結合可能な標識物質が被検出成分を認識する部位とは異なる部位で被検出成分を認識する。固定用物質としては、被検出成分に特異的に結合可能な抗体を用いることが好ましく、具体的には、被検出成分に結合可能な標識物質が結合する部位とは異なる部位で被検出成分に結合する抗体を用いることができる。
上記のクロマトグラフ媒体は、被検出成分の種類に応じて判定部を1つだけ備えてもよいし、2つ以上備えてもよい。2つ以上備える場合は、それぞれの判定部に異なる種類の被検出成分に結合可能な固定用物質が固定化される。
被検出成分に結合可能な固定用物質を判定部に固定化する方法としては、上記の対照用標識物質に結合可能な物質を対照部に固定化する方法と同様の方法を用いることができる。
クロマトグラフ媒体の判定部及び対照部は、ライン状、円状、方形状などに形成することができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具では、試料添加用部材と標識保持部材とが接触し、試料添加用部材及び標識保持部材の何れか又は両方とクロマトグラフ媒体とが接触するのが好ましい。具体的には、(a)試料添加用部材と標識保持部材とが接触し、標識保持部材とクロマトグラフ媒体とが接触する形態、(b)試料添加用部材と標識保持部材とが接触し、試料添加用部材とクロマトグラフ媒体とが接触する形態、および(c)試料添加用部材と標識保持部材とが接触し、試料添加用部材とクロマトグラフ媒体とが接触し、標識保持部材とクロマトグラフ媒体とが接触する形態とが挙げられる。これらの(a)〜(c)のそれぞれの形態の一例を、図1に示す。
上記のように各部材が接触することにより、試料添加用部材に添加された試料が被検出成分に結合可能な標識物質及び対照用標識物質と接触し、クロマトグラフ媒体へと展開することができる。また、試料添加用部材、標識保持部材及びクロマトグラフ媒体での試料の展開を促進することが可能である。試料添加用部材と標識保持部材、標識保持部材とクロマトグラフ媒体又は試料添加用部材とクロマトグラフ媒体との間には、それぞれ、試料の展開をさらに促進できるような部材を有してもよい。
上記の試料添加用部材、標識保持部材およびクロマトグラフ媒体を上記のように接触させる方法としては特に限定されないが、例えば粘着性を有する基材上にこれらの部材を適宜接触させて配置することにより接続することができる。該基材には、プラスチック、紙、ガラスなど種々の材質のものを用いることができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、上記のクロマトグラフ媒体、試料添加用部材および標識保持部材の他に、吸収部材を備えることができる。吸収部材は、セルロース、グラスファイバーなどの種々の素材で形成することができる。該吸収部材を有することにより、試料の展開速度が速くなる。
上記のクロマトグラフ媒体、試料添加用部材、標識保持部材及び任意に吸収部材には、上記の不織布や多孔体以外にも、毛管現象により試料を展開可能な種々の構造のものを用いることができる。
本発明のクロマトグラフィー用試験具は、次の:
DNPが結合したBSAを前記クロマトグラフ媒体に固定化する工程、及び
抗DNP抗体を含む対照用標識物質を前記標識保持部材に保持させる工程
を含む方法により製造することができる。
これらの工程を行う順序は特に限定されない。
上記の製造方法は、試料添加用部材に標識保持部材を接続する工程、及び試料添加用部材及び前記標識保持部材の何れか又は両方にクロマトグラフ媒体を接続する工程をさらに含むことが好ましい。これらの工程を行う順序は特に限定されない。また、これらの工程は、上記の2つの工程の後に行うのが好ましい。
本発明は、また、DNPが結合したBSA抗DNP抗体との反応を対照反応として用いることを含む、生体試料中の被検出成分のクロマトグラフィーによる検出方法でもある。
本発明を、以下の実施例に従って詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の形態に限定されない。
以下の製造例及び比較製造例において用いた緩衝液は、次のとおりである。
洗浄用緩衝液:10mMリン酸緩衝生理食塩水,pH6.0
結合用緩衝液:10mMリン酸緩衝生理食塩水,pH7.0
ブロッキング用緩衝液:10%BSA含有10mMリン酸緩衝生理食塩水,pH7.0
保存用緩衝液:7%BSA、10%スクロース、10mMリン酸緩衝生理食塩水,pH8.0
製造例1:抗DNP抗体−DNPの反応を用いるクロマトグラフィー用試験具の製造
(A)抗DNP抗体感作ラテックスの調製
(1)赤色ラテックス粒子(粒径0.19μm、JSR社製G0103R、ポリスチレンラテックス粒子)の10%分散液0.1mLに、洗浄用緩衝液1.9mLを加え、攪拌混和した。
(2)得られた分散液を氷水中で冷却しながら超音波破砕機(Ultrasonic homogenizer US-600T、日本精機製作所)を用い、V-LEVEL:200μA、先端チップ:φ7mmの条件で、30秒照射及び30秒インターバルのサイクルを4回行うことにより処理した。
(3)1−エチル3−(3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド) (EDAC)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を、それぞれ0.05Mおよび0.027Mになるように洗浄用緩衝液に溶解した。
(4)得られたEDAC・NHS溶液0.1mLを(2)で処理した分散液に速やかに加えて、室温で15分間穏やかに攪拌した。
(5)次の方法によりラテックス粒子を洗浄した。
洗浄方法:高速遠心分離機にて30,000g、10分間遠心分離してラテックス粒子を沈殿させる。上清を除き、結合用緩衝液2mLを加え、上記の(2)と同様の条件により、超音波破砕機を用いてラテックス粒子を再分散させる。
(6)上記の(5)の工程を再び行なった。
(7)ラテックス粒子の分散液に、抗DNP抗体溶液(マウスIgGモノクローナル抗体、抗体濃度5mg/mL)100μLを穏やかに攪拌しながら加え、25℃で2時間攪拌した。
(8)上記の(5)の工程を行った。
(9)ブロッキング用緩衝液2mLを、穏やかに攪拌しながら加え、37℃で60分間インキュベーションした。
(10)高速遠心分離機にて30,000g、10分間遠心分離してラテックス粒子を沈殿させ、上清を除去し、保存用緩衝液2mLを加え、上記の(2)と同様の条件により、超音波破砕機を用いてラテックス粒子を再分散させた。
(11)ラテックス濃度が0.2%となるように保存用緩衝液で調整して、使用時まで2〜8℃で保存した。
(B)ハプテン結合タンパク質としてのDNP結合BSAの調製
DNP−マレイミドの調製
(1)N−DNP−L−リジン(東京化成社製、以下、「DNP−リジン」という) 16mgに、50%ジメチルホルムアミド0.45mLを加え、攪拌してDNP−リジンを溶解した。
(2)N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド(EMCS、同人化学社製) 15mgに、50%ジメチルホルムアミド0.45mLを加え、攪拌してEMCSを溶解した。
(3)上記のDNP−リジン溶液全量に、EMCS溶液0.23mLを加えて攪拌した。
(4)0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液1.6mLを加え、攪拌した。
(5)30℃で1時間反応させて、DNP−マレイミド溶液を得た。
DNP結合BSAの調製
(1)ウシアルブミン(プロテアーゼフリー、インタージェン社製) 0.052gを、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0) 2.6mLに溶解し、アルブミン溶液を得た。
(2)N−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテート(SATA、ピアス社製) 16mgを、50%ジメチルホルムアミド2mLに溶解し、SATA溶液を得た。
(3)アルブミン溶液全量にSATA溶液0.1mLを加えて攪拌し、30℃で30分間反応させた。
(4)得られた反応液に、1M Tris(pH7.0) 0.26mL、0.1M EDTA(pH7.0) 0.13mL及び1Mヒドロキシルアミン(pH7.0) 0.31mLをこの順序で加え、周囲温度(20〜30℃)で10〜20分間静置して反応させた。
(5)上記のDNP−マレイミド溶液1.6mLを加えて攪拌し、30℃で30分間静置して反応させた。
(6)得られた溶液をPD−10カラム(アマシャム社製)にかけ、アルブミンに結合しなかったDNPを除去した。
(7)回収したDNP結合BSAを、10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.0)で0.5mg/mLの濃度に調整した。
(C)抗アデノウイルス抗体感作ラテックスの調製
(1)青色ラテックス粒子(粒径0.3μm、JSR社製、ポリスチレンラテックス粒子)の10%分散液0.1mLに、結合用緩衝液1.9mLを加え、攪拌混和した。
(2)得られた分散液を氷水中で冷却しながら超音波破砕機(Ultrasonic homogenizer US-600T、日本精機製作所)を用い、V-LEVEL:200μA、先端チップ:φ7mmの条件で、30秒照射及び30秒インターバルのサイクルを4回行うことにより処理した。
(3)グルタルアルデヒドを0.1%になるように加え、25℃で1時間反応させた。
(4)次の方法によりラテックス粒子を洗浄した。
洗浄方法:高速遠心分離機にて30,000g、10分間遠心分離してラテックス粒子を沈殿させる。上清を除き、結合用緩衝液を加え、上記の(2)と同様の条件により、超音波破砕機を用いてラテックス粒子を再分散させる。
(5)このラテックス分散液に、抗アデノウイルス抗体(マウスIgGモノクローナル抗体)を100μg/mLになるように加え、25℃で2時間反応させた。
(6)上記の(4)の工程を再び行なった。
(7)得られた分散液を遠心し、上清を除去し、残った沈渣にタウリンを3%含むPBS(pH8.0)を添加し、さらにブロッキング用緩衝液を穏やかに攪拌しながら加え、37℃で一晩インキュベーションした。
(8)高速遠心分離機にて30,000g、10分間遠心分離してラテックス粒子を沈殿させ、上清を除去し、保存用緩衝液2mLを加え、上記の(2)と同様の条件により、超音波破砕機を用いてラテックス粒子を再分散させた。
(9)ラテックス濃度が0.2%となるように保存用緩衝液で調整して、使用時まで2〜8℃で保存した。
(D)クロマトグラフ媒体の調製
(1)被検出成分に結合可能な固定用物質としての抗アデノウイルス抗体(マウスIgGモノクローナル抗体、ラテックスで標識する上記の抗アデノウイルス抗体とは異なる部位でアデノウイルスを認識する)を1mg/mLになるように10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)で調整した。
(2)ニトロセルロースメンブレン(ミリポア社製、ハイフローメンブレンHF135、幅1cm×長さ30cm)に、XYZ3000 (Biodot社製)を用いて、上記の(B)で得られた0.5mg/mLのDNP結合BSA溶液と、(1)の抗アデノウイルス抗体溶液とをそれぞれライン状に塗布し、乾熱乾燥機を用いて50℃で2時間乾燥させた。
(3)得られたメンブレンを1%ウシアルブミン−10mMリン酸緩衝液(pH7.0)中に1分間浸漬した。
(4)メンブレンを、0.01%SDS−5%スクロース−10mMリン酸緩衝液(pH7.0)中に5分間浸漬した。この工程を、緩衝液を交換してさらに3回行なった。
(5)メンブレンを乾熱乾燥機を用いて40℃で2時間乾燥させた。
(E)標識保持部材の製造
(1)上記の(C)で製造した抗アデノウイルス抗体感作ラテックスと、上記の(A)で製造した抗DNP抗体感作ラテックスとを、40:1(ラテックスの重量比)で混合した。
(2)この液を、ガラス繊維濾紙(20cm×1cm、ワットマン社製)に含浸させた後、30℃で2時間減圧乾燥させた。
(F)クロマトグラフィー用試験具の製造
上記の(D)で製造したクロマトグラフ媒体、(E)で製造した標識保持部材、試料添加用部材(ワットマン社製、ガラス繊維濾紙GF-AVA)及び吸収部材(ワットマン社製、ガラス繊維濾紙WF1.5)を、台紙に近いほうからこの順序で台紙に貼り付け、縦6cm、横6mmの短冊状に切断した。これをプラスチックケースに収納した。
比較製造例1:ストレプトアビジン−ビオチンの反応を用いる試験具の製造
(A)ストレプトアビジン感作ラテックスの調製
製造例1の(A)において、抗DNP抗体溶液の代わりにストレプトアビジン溶液(2mg/mL)を用いた以外は、製造例1の(A)と同様にして、ストレプトアビジン感作ラテックスを調製した。
(B)ビオチン結合BSAの調製
ビオチン−マレイミドの調製
(1)ビオチン(シグマ社製) 15mgに、0.1Mリン酸緩衝液0.4mLを加えた。
(2)N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド(EMCS、同人化学社製) 10mgに、50%ジメチルホルムアミド0.32mLを加え、攪拌してEMCSを溶解した。
(3)上記のビオチン溶液全量に、EMCS溶液0.2mLを加えて攪拌した。
(4)0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液1.4mLを加え、攪拌した。
(5)30℃で1時間反応させて、ビオチン−マレイミド溶液を得た。
ビオチン結合BSAの調製
(1)ウシアルブミン(プロテアーゼフリー、インタージェン社製) 0.027gを、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0) 2.6mLに溶解し、アルブミン溶液を得た。
(2)N−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテート(SATA、ピアス社製) 10mgを、50%ジメチルホルムアミド0.42mLに溶解し、SATA溶液を得た。
(3)アルブミン溶液全量にSATA溶液0.08mLを加えて攪拌し、30℃で30分間反応させた。
(4)得られた反応液に、1M Tris(pH7.0) 0.26mL、0.1M EDTA(pH7.0) 0.13mL及び1Mヒドロキシルアミン(pH7.0) 0.31mLをこの順序で加え、周囲温度(20〜30℃)で10〜20分間静置して反応させた。
(5)上記のビオチン−マレイミド溶液1.6mLを加えて攪拌し、30℃で30〜40分間反応させた。
(6)得られた溶液をPD−10カラム(アマシャム社製)にかけ、アルブミンに結合しなかったビオチンを除去した。
(7)回収したビオチン結合BSAを、10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.0)で1.0mg/mLの濃度に調整した。
(C)抗アデノウイルス抗体感作ラテックスの調製
製造例1の(C)と同様にして、抗アデノウイルス抗体感作ラテックスを調製した。
(D)クロマトグラフ媒体の調製
製造例1の(D)において、DNP結合BSA溶液の代わりにビオチン結合BSA溶液を用いて製造例1の(D)を繰返し、抗アデノウイルス抗体とビオチン結合BSAとを固定化したクロマトグラフ媒体を得た。
(E)標識保持部材の製造
製造例1の(E)において、抗DNP抗体感作ラテックスの代わりにストレプトアビジン感作ラテックスを用いて製造例1の(E)を繰返して、抗アデノウイルス抗体感作ラテックスとストレプトアビジン感作ラテックスとが保持された保持部材を得た。
(F)試験具の製造
製造例1の(F)において、本比較製造例の(D)で製造したクロマトグラフ媒体および(E)で製造した標識保持部材を用いて、製造例1の(F)を繰り返して試験具を製造した。
実施例1及び比較例1
ヒト糞便100mgをリン酸緩衝液10mLに懸濁し、6000rpmで遠心分離して得られた上清を生体試料として用いた。5人のヒトから採取した5検体を用いた。なお、これらの生体試料は、ウイルス分離試験により、アデノウイルスが存在しないことが確認されている。
製造例1及び比較製造例1で得られた試験具に、スポイトを用いて生体試料5滴を滴下し、判定部及び対照部の着色を目視した。結果を表1に示す。
Figure 0004969869
表1において、「+」はライン状に着色が確認でき、「−」は確認できなかったことを示す。
表1より、比較製造例1の試験具では、何れの検体を用いても対照部の発色が確認されなかったことがわかる。これは、生体試料(糞便)中に含まれるビオチンがストレプトアビジン感作ラテックスに結合し、ストレプトアビジン感作ラテックスが対照部のビオチンに結合できなかったためであると考えられる。一方、製造例1の試験具では、何れの検体を用いても対照部の発色が確認された。これは、対照部に固定化した物質及び対照用標識物質の両方が生体試料中の成分と実質的に反応性を有さない物質であったために、対照用標識物質が対照部で適切に捕捉され、試料の展開が確認できたことを示す。
製造例2:抗DNP抗体−DNPの反応を用いるクロマトグラフィー用試験具の製造
製造例1の(C)において、抗アデノウイルス抗体の代わりに、抗インフルエンザ抗体(マウスIgGモノクローナル抗体)を用い、(D)において抗インフルエンザ抗体(マウスIgGモノクローナル抗体、(C)で用いた抗インフルエンザ抗体とは異なる部位でインフルエンザを認識する)を用いて製造例1を繰り返してクロマトグラフィー用試験具を製造した。
実施例2
ニワトリの総排泄腔拭い液を生体試料として用いた。これらの試料は、ウイルス分離試験により、5検体がインフルエンザ陽性(検体番号1〜5)、5検体がインフルエンザウイルス陰性(検体番号6〜10)と確認されている。
製造例2で得られた試験具に、スポイトを用いて生体試料5滴を滴下し、判定部及び対照部の着色を目視した。結果を表2に示す。
Figure 0004969869
表2において、「+」はライン状に着色が確認でき、「−」は確認できなかったことを示す。
表2より、インフルエンザウイルス陽性の試料(検体番号1〜5)及びインフルエンザウイルス陰性の試料(検体番号6〜10)の何れを用いても対照部の発色が確認されたことがわかる。これは、何れの試料を用いても試料が適切に展開されたことを示す。また、インフルエンザウイルス陽性の試料を用いた場合は判定部の発色が確認され、インフルエンザウイルス陰性の試料を用いた場合は判定部の発色が確認されなかったことから、試料中のインフルエンザウイルスを特異的に検出できたことが判る。
本発明のクロマトグラフィー用試験具の形態の例を示す。
符号の説明
1 試料添加用部材
2 標識保持部材
3 クロマトグラフ媒体
4 吸収部材

Claims (3)

  1. 生体試料中の被検出成分を検出するためのクロマトグラフィー用試験具であって、
    前記被検出成分に結合可能な標識物質と対照用標識物質とを保持する標識保持部材と、
    前記被検出成分に結合可能な固定用物質を固定化した判定部及び前記対照用標識物質に結合可能な物質を固定化した対照部を有するクロマトグラフ媒体とを備え、
    前記対照部に、ジニトロフェノールと結合したウシ血清アルブミンが固定化されており、前記対照用標識物質が、抗ジニトロフェノール抗体を含むクロマトグラフィー用試験具。
  2. 前記被検出成分がインフルエンザウイルス、コロナウイルス、ロタウイルス及びアデノウイルスからなる群より選択される1種以上である請求項1に記載のクロマトグラフィー用試験具。
  3. 標識保持部材及びクロマトグラフ媒体を備えたクロマトグラフィー用試験具を製造する方法であって、
    ジニトロフェノールと結合したウシ血清アルブミンを前記クロマトグラフ媒体に固定化する工程、及び
    抗ジニトロフェノール抗体を含む対照用標識物質を前記標識保持部材に保持させる工程
    を含むクロマトグラフィー用試験具の製造方法。
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