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JP4967215B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

この発明は、非水電解質二次電池に関し、特に、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された正極および負極を備えた非水電解質二次電池に適用して好適なものである。
近年、携帯電話、ノートブック型パソコンなどの各種の携帯電子機器の薄型化、小型化および軽量化に伴って、携帯電子機器のエネルギー源である電池、特に二次電池の高容量化に関する要求が高まっている。
また、従来実用化されている二次電池(例えば、鉛畜電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池)は、電解質として液体を使用しているため、電池からの液漏れの問題がある。このため、液漏れがない二次電池の実現化に関する要求も高まっている。
そこで、これらの要求に応えるべく開発されたのが、電解液によって膨潤した高分子ゲルを電解質として使用したポリマーリチウムイオン二次電池である(例えば、特許文献1参照)。このポリマーリチウムイオン二次電池は、電池からの液もれの心配がない、小型、軽量、薄型で高いエネルギー密度を実現可能である、という利点を有する。
以下、従来のポリマーリチウムイオン二次電池の構成について説明する。ポリマーリチウムイオン二次電池は、素電池(ユニットセル)を外装材に封止した構成を有する。この外装材は、アルミニウム箔のような金属薄膜(封入用容器)と、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムとから構成される。
素電池は、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された正極および負極の中間にセパレータが挟み込まれ、これらの電極およびセパレータとの間に電解質が充填されたサンドイッチ構造を有する。正極は、アルミニウム薄板からなる正極集電体上に、例えばLiCoO2と黒鉛とからなる正極活物質が積層されて構成される。負極は、銅薄板からなる負極集電体の上に、カーボン、コークス、グラファイト等からなる負極活物質が積層されて構成される。セパレータは、細孔を有する薄膜であり、ポリプロプレン、ポリエチレン等の材料からなる。電解質は、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの高分子ゲル状電解質である。
特許第3109497号公報
ところが、従来のリチウムイオン二次電池は、充放電レートを上げてサイクルを繰り返すと、サイクル劣化を早期に起こしやすい。この劣化の原因として、正極と負極とではLiイオンの受け入れ性が異なるため、充放電レートを上げてサイクルを繰り返すうちにセル内のLiイオン濃度のバランスが崩れることが考えられる。
したがって、この発明の目的は、充放電レートを上げてサイクルを繰り返した際に生じるサイクル劣化を抑制することができる非水電解質二次電池を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、
負極と、
正極と、
負極および正極の間に設けられたセパレータと、
負極上に塗布、含浸され、負極およびセパレータの間に設けられたゲル状の電解質と、
正極上に塗布、含浸され、正極およびセパレータの間に設けられたゲル状の電解質と
を備え
正極および負極をセパレータを介して合わせるように平たく巻いた素電池を有し、
素電池に熱をかけプレスすることにより、正極、負極、およびセパレータが一体型構造とされ、
負極側の電解質のLi塩濃度が、正極側の電解質のLi塩濃度に比して高く、
負極側の電解質の濃度が0.4mol/kg以上3.5mol/kg以下の範囲であり、正極側の電解質の濃度が0.3mol/kg以上2.5mol/kg以下の範囲であることを特徴とする非水電解質二次電池である。
この発明によれば、負極集電体側の電解質のLi塩濃度が、正極集電体側の電解質のLi塩濃度に比して高いため、充放電レートをあげてサイクルを繰り返した場合にも、Li塩濃度のバランスを保持することができる。
以上説明したように、この発明によれば、充放電レートをあげてサイクルを繰り返した場合にも、Li塩濃度のバランスを保持することができるため、充放電レートを上げてサイクルを繰り返した際に生じるサイクル劣化を抑制することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1は、この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す分解斜視図である。図2は、この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す斜視図である。図3は、封止材の構成の一例を示す斜視図である。この一実施形態による非水電解質二次電池は、素電池1を外装材2に収容し、外装材2の外周に備えられたヒートシール部5を熱溶着して封止して構成される。素電池1には、素電池1に備えられた正極と電気的に接続された正極端子リード3と、素電池1に備えられた負極と電気的に接続された負極端子リード4とが備えられ、これらのリード3,4は、外装材2の外部へと引き出されている。この一実施形態による非水電解質二次電池は、例えば固体電解質電池、あるいはゲル状電解質電池である。
外装材2は、金属薄膜の両面に対してプラスチックフィルムを貼り合わせた構成を有する。素電池1を封入する側のプラスチックフィルム(熱溶着樹脂層)としては、熱溶着することを考量して、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等のポリエチレン系樹脂が用いられる。
なお、非水電解質二次電池の形状は、図1および図2に示した角型に限定されるものではく、これ以外の形状であってもよい。角型以外の形状としては、例えば、円筒型、コイン型、ガム型、扁平型等が挙げられる。
図4に、この発明の一実施形態による素電池1の構成の一例を示す。図4に示すように、この素電池1は、巻回型電池であり、主として、互いに対向された正極10および負極20と、正極10および負極20の間に設けられたセパレータ30と、正極10およびセパレータ30との間に設けられた正極側電解質41と、負極20およびセパレータ30との間に設けられた負極側電解質42とから構成される。
<正極10>
正極10は、正極集電体11と、この正極集電体11の両面または片面に形成された正極活物質層12とから構成される。正極集電体11は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特にアルミニウムが好ましい。
正極活物質層12は、正極活物質と結着剤とからなる。正極活物質としては、目的とする電池の種類を考慮して、例えば金属酸化物、金属硫化物または特定の高分子が用いられる。例えば目的とする電池がリチウムイオン電池である場合、正極活物質としては、例えばTiS2、MoS2、NbSe2、V25等のリチウムを含有しない金属硫化物あるいは酸化物や、LixMO2(式中Mは一種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上1.10以下である。)を主体とするリチウム複合酸化物等が用いられる。このリチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co,Ni,Mn等が好ましい。このようなリチウム複合酸化物の具体例としてはLiCoO2,LiNiO2,LiNiyCo1−yO2(式中、0<y<1である。),LiMn24等が挙げられる。これらリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度的に優れた正極活物質である。正極活物質層12には、これらの正極活物質の複数種を併せて使用してもよい。
また、結着剤としは、公知の結着剤を用いることができる。この結着剤としては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)等のフッ素系樹脂が挙げられる。なお、以上のような正極活物質を使用して正極活物質層12を形成するに際して、公知の導電剤を添加するようにしてもよい。その導電材としては、例えばグラファイト、カーボンブラック等の炭素粉末が挙げられる。
正極活物質層12の形成方法としては、例えば、粉体状の正極活物質をバインダーとともに溶剤と混合し、必要に応じてボールミル、サンドミル、二軸混練機等により分散塗料化した後、正極集電体11上に塗布して乾燥する方法が好適に用いられる。この場合、用いられる溶剤の種類は、正極集電体11に対して不活性であり、且つバインダーを溶解しうる限り、特に制限されず、例えばN−メチル−2−ピロリドン等の一般に使用される無機、有機溶剤の何れも使用できる。塗布装置は特に限定されず、例えばスライドコーティングやエクストルージョン型のダイコーティング、リバースロール、グラビア、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア、ロッドコーター、ブレードコーター等が使用できる。乾燥方法は特に制限されず、例えば放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機等が使用できる。
<負極20>
負極20は、負極集電体21と、この負極集電体21の両面または片面に形成された負極活物質層22とから構成される。負極集電体21は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特に銅が好ましい。
負極活物質層22は、負極活物質と結着剤とからなる。負極活物質層22を構成する負極活物質としては、リチウムをドープ/脱ドープできる材料が用いられる。このような材料としては、例えば難黒鉛化炭素系材料や黒鉛系材料の炭素材料が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料が挙げられる。これ以外にも、リチウムをドープ/脱ドープできる材料として、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO2等の酸化物が挙げられる。
また、結着剤としは、公知の結着剤を用いることができる。この結着剤としては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)等のフッ素系樹脂が挙げられる。
負極活物質層22の形成方法としては、上述の正極活物質層12と同様の方法を用いることができる。
<セパレータ30>
セパレータ30は、細孔を有する薄膜である。このセパレータ30を構成する材料としては、例えばポリプロプレン、ポリエチレン等が挙げられる。
<正極側電解質41、負極側電解質42>
正極側電解質41および負極側電解質42は、例えば高分子固体電解質である。高分子電解質の高分子材料は、特に限定されるものではないが、主にフッ素系ポリマーとして、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−テトラフルオロエチレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−トリフルオロエチレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−クロロトリフルオロエチレン)などおよびこれらの混合物が挙げられる。
正極側電解質41および負極側電解質42は、例えば固体電解質またはゲル状電解質である。この固体電解質、またはゲル状電解質は、高分子化合物、電解質塩および溶媒(ゲル状電解質の場合は、さらに可塑剤)からなる溶液を正極活物質層12または負極活物質層22に含浸させ、溶媒を除去し固体化したものである。すなわち、正極活物質層12および負極活物質層22に積層された固体電解質、またはゲル状電解質は、その一部が正極活物質層12および負極活物質層22に含浸されて固体化されている。
ゲル状電解質は、例えば、リチウム塩を含む可塑剤と、2重量%以上〜30重量%以下のマトリクス高分子とからなる。また、エステル類、エーテル類、炭酸エステル類などを単独または混合して可塑剤の一成分として用いるようにしてもよい。また、ゲル状電解質を調整するにあたり、炭酸エステル類をゲル化するマトリクス高分子としては、ゲル状電解質を構成するのに使用されている種々の高分子が利用できるが、酸化還元安定性から、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子を用いることが好ましい。
高分子固体電解質は、リチウム塩とそれを溶解する高分子化合物とからなる。高分子化合物としては、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(メタクリレート)エステル系、アクリレート系、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子およびこれらの混合物が挙げられるが、酸化還元安定性から、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子が好ましい。
このようなゲル状電解質または高分子固体電解質に含有させるリチウム塩としては、通常の電池電解液に用いられるリチウム塩を使用することができる。そのリチウム化合物(塩)は、特に限定されるものではないが、例えば以下のものが挙げられる。
例えば、塩化リチウム臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩素酸リチウム、過塩素酸リチウム、臭素酸リチウム、ヨウ素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロほう酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、酢酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウム、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC(SO2CF33、LiAlCl4、LiSiF6等が挙げられる。これらリチウム化合物は単独で用いても複数を混合して用いても良いが、これらの中でLiPF6、LiBF4が酸化安定性の観点から好ましい。
負極20側に備えられた負極側電解質42のLi塩濃度が、正極10側に備えられた正極側電解質41のLi塩濃度に比して高くなっている。負極側電解質42の濃度が、好ましくは0.4〜3.5mol/kgの範囲であり、正極側電解質41の濃度が、好ましくは0.3〜2.5mol/kgの範囲である。この範囲に濃度を制御することにより、正極側電解質41および負極側電解質42のLiイオン濃度を最適化することができ、サイクル劣化および負荷特性低下を抑制することができる。
この発明の一実施形態によれば以下の効果を得ることをできる。
リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された正極10と、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された負極20と、正極10および負極20の間に設けられたセパレータ30と、正極10およびセパレータ30の間に設けられた正極側電解質41と、負極20およびセパレータ30の間に設けられた負極側電解質42とを備えた非水電解質二次電池において、負極側電解質42のLi塩濃度が、正極側電解質41のLi塩濃度に比して高いため、放電レートをあげてサイクルを繰り返した場合にも、素電池1内におけるLiイオン濃度のバランスを保持することができ、充放電レートを上げてサイクルを繰り返した際に生じるサイクル劣化を抑制することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、上述の実施形態と対応する箇所には同一の符号を付す。
(実施例1)
<負極の作製>
粉砕した黒鉛粉末90重量部と、結着剤としてPVDF10重量部とを混合して負極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、スラリー状の負極合剤を厚さ10μmの帯状銅箔21の両面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し、52mm×320mmの大きさに切り出した。
<正極の作製>
炭酸リチウムと炭酸コバルトとを0.5モル対1モルの比率で混合し、空気中において温度900℃で5時間焼成させて正極活物質であるLiCoO2を得た。そして、得られたLiCoO291重量部と、導電剤としての黒鉛6重量部と、結着剤としてのPVDF10重量部とを混合して正極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、このスラリー状の正極合剤を厚さ20μmの帯状アルミニウム箔11の両面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し50mm×300mmの大きさに切り出した。
<ゲル状電解質の作製>
同重量濃度36.6重量部の炭酸エチレン(EC)および炭酸プロピレン(PC)と、LiPF61.5mol/kgとからなる可塑剤に重量平均分子量Mw60万のポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)10重量部、そして炭酸ジメチル60重量部を混合溶解させたゾル状の電解質を得た。そして、このゾル状の電解質を負極20上に均一に塗布し、含浸させ、常温で8時間放置し、炭酸ジメチルを気化、除去し、塩濃度1.5mol/kgを有するゲル状電解質42を得た。また、同重量濃度39.1重量部の炭酸エチレン(EC)および炭酸プロピレン(PC)と、LiPF61.0mol/kgとからなる可塑剤を用いる以外のことは負極20と同様にして、塩濃度1.0mol/kgを有するゲル状電解質41を正極10上に得た。その後、正極10および負極20を厚さ15mm有するポリエチレン製セパレータ30を介して合わせるように平たく巻いて2Whの容量を持つ素電池1を得た。
<封入工程>
サイズ7×14cm、厚さ100μmを有するラミネートシート2を、熱融着樹脂(高密度ポリエチレン)が内側となるよう長手方向に折り返し、4cm四方のサイズの素子容器部ができるように3方を熱溶着して、素電池1を封入した。なお、正極端子リード3および負極端子リード4とヒートシール部5とが交差する部分には樹脂片をあてがって、バリ等によるショートを避けるとともに、正極端子リード3および負極端子リード4とラミネートフィルム2との接着性を向上させた。最後に、正極10、負極20、セパレータ30が一体型構造となるように、熱をかけプレスした。
(実施例2)
負極側塩濃度0.4mol/kg、正極側塩濃度0.3mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例3)
負極側塩濃度3.5mol/kg、正極側塩濃度2.5mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例1)
負極側塩濃度1.5mol/kg、正極側塩濃度0.2mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例2)
負極側塩濃度0.3mol/kg、正極側塩濃度1.0mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例3)
負極側塩濃度3.0mol/kg、正極側塩濃度2.6mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例4)
負極側塩濃度3.6mol/kg、正極側塩濃度1.0mol/kgとする以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例5)
正極、負極、セパレータを一体型構造としない、すなわち、正極10、負極20、セパレータ30が一体型構造となるように熱をかけプレスする工程を省略する以外のことは、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
次に、上述のようにして得られた各実施例および比較例による非水電解質二次電池のサイクル特性および負荷特性を評価した。サイクル特性および負荷特性の評価方法を以下に示す。
<サイクル特性>
まず、1Cで充電を繰り返し行い、1サイクルおよび400サイクルの放電容量を測定した。そして、以下の式(1)を用いて400サイクル後の容量維持率(サイクル特性)を算出した。
容量維持率[%]=400サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量×100・・・(1)
<負荷特性>
まず、3Cおよび0.5Cでの放電容量を測定した。そして、以下の式(2)を用いて負荷特性を算出した。
負荷特性[%]=3Cでの放電容量/0.5Cでの放電容量×100・・・(2)
表1に、実施例および比較例による非水電解質二次電池の評価結果を示す。
Figure 0004967215
表1から、負極側塩濃度を0.4mol/kg〜3.5mol/kgの範囲にするとともに、正極側塩濃度を0.3mol/kg〜2.5mol/kgの範囲にすることにより、サイクル特性を80%以上、負荷特性を85%以上にできることが分かる。すなわち、サイクル劣化および負荷特性低下を抑制できることが分かる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
上述の一実施形態では、セパレータを備えた非水電解質二次電池に対してこの発明を適用した例について示したが、セパレータが省略された非水電解質二次電池に対してもこの発明は適用可能であることは言うまでもない。
この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す分解斜視図である。 この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す斜視図である。 封止材の構成の一例を示す斜視図である。 この発明の一実施形態による素電池の構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・素電池、2・・・外装材、3・・・正極端子リード、4・・・負極端子リード、10・・・正極、11・・・正極集電体、12・・・正極活物質、20・・・負極、21・・・負極集電体、22・・・負極活物質層、30・・・セパレータ、41・・・正極側電解質、42・・・負極側電解質

Claims (1)

  1. 負極と、
    正極と、
    上記負極および正極の間に設けられたセパレータと、
    上記負極上に塗布、含浸され、上記負極および上記セパレータの間に設けられたゲル状の電解質と、
    上記正極上に塗布、含浸され、上記正極および上記セパレータの間に設けられたゲル状の電解質と
    を備え
    上記正極および上記負極をセパレータを介して合わせるように平たく巻いた素電池を有し、
    上記素電池に熱をかけプレスすることにより、上記正極、上記負極、および上記セパレータが一体型構造とされ、
    上記負極側の電解質のLi塩濃度が、上記正極側の電解質のLi塩濃度に比して高く、
    上記負極側の電解質の濃度が0.4mol/kg以上3.5mol/kg以下の範囲であり、上記正極側の電解質の濃度が0.3mol/kg以上2.5mol/kg以下の範囲であることを特徴とする非水電解質二次電池。
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