JP4951831B2 - 絶縁膜用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気特性、熱特性、機械特性に優れた絶縁膜材料に関するものであり、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜などとして適用できる。
【0002】
【従来の技術】
半導体用材料には、必要とされる特性に応じて無機材料、有機材料などが、様々な部分で用いられている。例えば、半導体用の層間絶縁膜としては、化学気相法で作製した二酸化シリコン等の無機酸化膜が使用されている。しかしながら、近年の半導体の高速化、高性能化に伴い、上記のような無機酸化膜では、比誘電率が高いことが問題となっている。この改良手段のひとつとして、有機材料の適用が検討されている。
【0003】
半導体用途の有機材料としては、耐熱性、電気特性、機械特性などに優れたポリイミド樹脂が挙げられ、ソルダーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜などに用いられている。しかしながら、一般にポリイミド樹脂はイミド環にカルボニル基を2個有していることから、耐吸水性、電気特性に問題がある。これらの問題に対して、フッ素あるいはフッ素含有基を有機高分子内に導入することにより、耐吸水性、電気特性を改良することが試みられており、実用化されているものもある。またポリイミド樹脂に比べて、耐熱性、耐吸水性、電気特性に関して、より優れた性能を示すポリベンゾオキサゾール樹脂があり、様々な分野への適用が試みられている。例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸からなる構造を有するもの、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンとテレフタル酸からなる構造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂等がある。
【0004】
しかし、さらに厳しい耐熱性、電気特性、耐吸水性等の向上を要求されている先端分野では、このような要求全てを満足する材料は、未だ得られていないのが現状である。つまり、優れた耐熱性を示すが、誘電率等の電気特性は十分ではない、またフッ素導入により電気特性は向上するものの、耐熱性の低下を招くといったことが起こっている。特に、半導体用層間絶縁膜として有機材料を適用する場合、無機材料に匹敵する耐熱性、機械特性、吸水性を要求され、その上で更なる低誘電率化が求められている。
【0005】
このような高性能化の要求に対して、無機材料である無機酸化膜の膜中に微細孔を開けることにより、低密度化を図り、比誘電率を低減させる方法が検討されている。空気の比誘電率は1であり、膜中に空気を導入して比誘電率を下げることはScheuerleinらの米国特許第3,883,452号公報(1975年5月13日発行)の約20μmの平均孔径を有する発泡重合体を生成させる方法から類推される。しかしながら、空気を膜中に導入することによって効果的な絶縁体にするためには、膜厚がサブマイクロメーターオーダーで、平均化された比誘電率を有する必要があり、そして膜自体の機械特性も各工程に耐え得るものでなければならい。このような問題を克服する無機材料が未だ得られていないのが現状である。
【0006】
一方、有機材料においては、サブマイクロメーターオーダーの微細孔を得る技術については、Hedrickらの米国特許第5,776,990号公報(1998年7月7日発行)には、ブロックコポリマーをサブマイクロメーターオーダーの微細孔を有する樹脂を生成させることが開示されている。ブロックコポリマーがサブマイクロメーターオーダーで相分離することは公知(T.Hashimoto, M.Shibayama, M.Fujimura and H.Kawai,"Microphase Separation and the Polymer-polymer Interphase in Block Polymers" in "Block Copolymers-Science and Technology",p.63, Ed. By D.J.Meier(Academic Pub., 1983))のことであり、天井温度の低いポリマー類が容易に分解することも、高分子化学の分野では、一般に良く知られていることである。しかしながら、比誘電率のみならず、機械特性、電気特性、耐吸水性、耐熱性を満足させながら、微細孔を有する樹脂組成物を得るためには、樹脂、ブロック化技術、熱分解性成分を組み合わせる、その選択が非常に限定され、すべての特性を満足できるものは得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体用途において、優れた耐熱性を維持し、低誘電率化を可能とする絶縁膜用樹脂組成物およびこれを用いた絶縁膜を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記のような従来の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定構造のポリアミドと、オリゴマーとを必須成分とする樹脂組成物が、本発明の目的を満たし得ることを見出し、さらに検討を進めて本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物(A)と、該化合物のアミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)と、一般式(3)で表されるジカルボン酸化合物(C)とを反応させてなるポリアミド(D)及びオリゴマー(E)を必須成分とする絶縁膜用樹脂組成物である。
【0010】
【化7】
(但し、式中のXは式(2)で表される構造より選ばれる基を表す。)
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
(但し、式中のYは式(4)または式(5)で表される構造より選ばれる基を表す。)
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】
(但し、式(2)及び式(5)中のZは式(6)で表される構造より選ばれる基を示す。また、式(2)、式(4)および式(6)の構造中、ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。)
【0015】
【化12】
【0016】
また、さらに本発明は、前記絶縁膜用樹脂組成物を、加熱処理して縮合反応および架橋反応せしめて得られるポリベンゾオキサゾールを主構造とする樹脂の層からなり、かつ微細孔を有してなる絶縁膜である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明においてポリアミド(D)は、ジアミノフェノール化合物(A)のアミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)を含有することにより、枝分かれ構造を有することとなり、これを必須成分とする樹脂組成物より得られる本発明の有機絶縁膜の密度は、枝分かれ構造ではない樹脂層よりも低減させることができる。これは内部の自由体積が増加した結果に他ならず、樹脂層全体の誘電率を低減させるものである。また、ポリアミド(D)内に、加熱により架橋するビフェニレン骨格を導入し、アミド基の閉環反応によるポリベンゾオキサゾールへの変換と共に、ビフェニレン骨格の架橋反応によって、樹脂構造を3次元化させることにより、高い耐熱性を有する樹脂を得ることができる。さらには、必須成分であるオリゴマー(E)を、樹脂加熱時において熱分解させ、揮散せしめることにより、ポリベンゾオキサゾールを主構造とする樹脂膜中に微細孔を形成させることができ、更に、樹脂膜の誘電率を低減することができる。このように耐熱性と電気特性を両立させた多孔質絶縁膜を得ることが本発明の骨子である。
【0018】
本発明で用いる、一般式(1)で表されるビスアミノフェノール化合物(A)としては、2,4−ジアミノレゾルシノール、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3'−ジアミノ−4,4 '−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェニル))フルオレン、9,9−ビス((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェニル))フルオレン、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシフェニルエーテル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシ−2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシ−5,5'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−5,5'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシ−6,6'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0019】
本発明で用いる、一般式(3)で表されるジカルボン酸の内、式(4)に表された構造を有するビフェニレン骨格を持つジカルボン酸化合物の例としては、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカルボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸等が挙げられ、得られるポリアミドの性能から、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、および2,7−ビフェニレンジカルボン酸が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
本発明で用いる、一般式(3)で表されるジカルボン酸の内、式(5)に表された構造を有するジカルボン酸化合物の例としては、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,3'−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−スルホニルビス安息香酸、3,4'−スルホニルビス安息香酸、3,3'−スルホニルビス安息香酸、4,4'−オキシビス安息香酸、3,4'−オキシビス安息香酸、3,3'−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2'−ジメチル−4,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニルジカルボン酸、2,2'−ジメチル−3,3'−ビフェニルジカルボン酸、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,3'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ビフェニルジカルボン酸、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−3,3'−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3―カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0021】
本発明においてポリアミド(D)中のジカルボン酸化合物(C)の割合としては、ジアミノフェノール化合物(A)に対して、50〜99モル%の範囲で反応させることが好ましい。99モル%よりも大きいと、結果としてd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)のポリアミド(D)中における含有率が低く、枝分かれ構造が少なくなり、密度の低下、つまり誘電率の低下が発現しなくなる恐れがある。50モル%よりも小さいと、得られる重合体の分子量が上がらず、未反応のジアミノフェノール化合物(A)が残存し、有機絶縁膜の成膜において問題が生じたり、或いは脆い有機絶縁膜になる恐れがある。
【0022】
また、ジカルボン酸化合物(C)が、式(4)で表される構造より選ばれる1種以上と式(5)で表される構造より選ばれる1種以上のカルボン酸化合物の混合物で、式(4)で表される構造より選ばれる1種以上のジカルボン酸の割合が、ジカルボン酸化合物(C)の総和に対し、5〜100モル%であることが望ましい。これは式(4)で表される構造より選ばれる1種以上のジカルボン酸が、加熱により架橋するビフェニレン骨格を有するため、アミド基の閉環反応によるポリベンゾオキサゾールへの変換と共に、ビフェニレン骨格の架橋反応によって、樹脂構造を3次元化させることにより、高い耐熱性を有する樹脂を得ることができるためである。式(4)で表される構造より選ばれる1種以上のジカルボン酸の割合が、ジカルボン酸化合物(C)の総和に対し5モル%より少ないときには、ビフェニレン骨格が少ないことになり、樹脂構造を3次元化させる効果が小さく、耐熱性が向上する度合が小さい場合がある。また、このビフェニレン骨格を有するポリアミド(D)に、従来から用いられてきた、架橋反応しないタイプの別のポリアミドを組み合わせて、相互侵入網目構造とすることによっても、同様に高耐熱性の樹脂を得ることが可能である。この場合、ビフェニレン骨格を持たないポリアミドは、前記ビスアミノフェノール化合物(A)の少なくとも1種と、式(5)に表された構造の中のいずれかを有するジカルボン酸化合物の少なくとも1種とを用いて、同様の方法により得ることが出来る。
【0023】
本発明で用いるジアミノフェノール化合物(A)のアミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)は、一般的な方法でクロリド化した化合物または活性エステル化した化合物を用いるのが好ましいが、一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物(A)のアミノ基に反応するものであれば良い。例えば、該化合物が、トリメシン酸、トリメリック酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、3,3’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−(1,1’−ヘキサフルオロイソプロピリデンビフェニル)テトラカルボン酸無水物、1,2,3,4,5,6−ベンゼンヘキサカルボン酸などの酸クロリド化合物や活性エステル化合物等が挙げられる。中でも、トリメシン酸、トリメリック酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、3,3’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸が、好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0024】
本発明において、ポリアミド(D)におけるジアミノフェノール化合物(A)のアミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)の割合は、ジアミノフェノール化合物(A)に対して2/d〜100/dモル%であることが好ましい。前記d価以上の有機基を有する化合物(B)の割合が2/dモル%よりも少ないと、アミノ基と反応するd価の有機基を有する化合物の導入量が少なくなり、枝分かれ構造は少なくなり、樹脂層全体の誘電率を低減させる効果が小さくなる恐れがある。また100/dモル%よりも多いと、ポリアミド(D)の一部で架橋反応が進行することがあり、その際、溶剤不溶となり、均一なワニスが得られず絶縁膜形成において、悪影響を及ぼす恐れがある。
【0025】
本発明の必須成分であるポリアミド(D)の製造は、ジアミノフェノール化合物(A)、アミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)、ジカルボン酸化合物(C)を反応させれば良く、その方法は問わないが、従来の酸クロリド法、活性化エステル法、ポリリン酸やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法を好適に用いることが出来る。
ジカルボン酸化合物(C)を酸クロリドとして反応させる場合には、d価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)も酸クロリドで、また、ジカルボン酸化合物(C)を活性エステル化合物として反応させる場合には、d価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)も活性エステル化合物であることが好ましい。
【0026】
ポリアミドの製造方法の中で、例えば酸クロリド法を以下に記述する。使用する酸クロリドは、N,N−ジメチルホルムアミド等の触媒存在下で、カルボン酸と過剰量の塩化チオニルとを、室温ないし130℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した後、残査をヘキサン等の溶媒で再結晶することにより得ることができる。こうして合成されたd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)の酸クロリド及びジカルボン酸化合物(C)の酸クロリドを、ビスアミノフェノール化合物(A)と共に通常N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶媒に、溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、室温ないし−30℃で反応させることにより、ポリアミド(D)が得られる。反応中の部分的なゲル化を防ぐためには、ビスアミノフェノール化合物(A)とd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)の酸クロリドを極性溶媒中で、予め十分に反応し、後にジカルボン酸化合物(C)の酸クロリドを追加添加する方法も好ましい。
【0027】
本発明において、もう一方の必須成分であるオリゴマー(E)は、ポリアミドの熱分解温度より低い温度で熱分解し、分解物が気化するオリゴマーであれば、どのようなオリゴマーでも良い。具体的に例示すると、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシメチレン−オキシエチレン共重合体、ポリオキシメチレン−オキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン−オキシプロピレン共重合体等のポリオキシアルキレンや、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリα−メチルスチレン、ポリスチレン等が好適に挙げられる。必要により、末端に水酸基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基、シアノ基、メタクリル基等の、官能基を片末端または両末端に導入したものを用いることができる。また、ポリアミド樹脂あるいはポリベンゾオキサゾール樹脂末端のカルボキシ基、アミノ基、水酸基、または主鎖構造中の水酸基に反応させて共重合体として用いることも可能である。これら該有機化合物は単独あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
該オリゴマー(E)は、数平均分子量が100〜10000の範囲のものが好ましい。分子量が100未満であると、分解・気化した後の空隙が小さく潰れやすく、比誘電率の低減を発現させることができなくなる恐れがある。また分子量が10000を越えると、空隙が大きくなりすぎて絶縁膜の機械特性が極端に低下し、実用に供すことができなくなるといった問題が発生する恐れがある。
【0029】
本発明において、該オリゴマー(E)の配合量に関しては、ポリアミド(D)100重量部に対して、5〜40重量部を用いることが好ましい。5重量部未満であると絶縁膜中の空隙率が小さく、誘電率を低減させることが不十分となる恐れがあり、また、40重量部を越えると、膜中の空隙率が大きくなり膜の機械強度が極端に低下したり、空隙が連続し不均一となり、誘電率が場所により異なる等の問題が発生する恐れがある。
【0030】
本発明の絶縁膜用樹脂組成物は、前記ポリアミドとオリゴマーとを、混合することに得られる。また、必要により各種添加剤として、界面活性剤、シラン系に代表されるカップリング剤、酸素ラジカルやイオウラジカルを加熱により発生するラジカル開始剤等を添加し、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等の形成に用いることが出来る。
また、本発明におけるポリアミドは、感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物と一緒に用いることで、感光性樹脂組成物とすることが可能である。
【0031】
本発明の絶縁膜用樹脂組成物の使用方法としては、適当な有機溶媒に溶解させ、ワニスとして使用することが可能である。具体的に例示すると、当該樹脂組成物を有機溶媒に溶解させ、適当な支持体、例えば、ガラス、繊維、金属、シリコンウエハー、セラミック基板等に塗布する。その塗布方法は、浸漬、スクリーン印刷、スプレー、回転塗布、ロールコーティングなどが挙げられ、塗布後に加熱乾燥して溶剤を揮発せしめ、タックフリーな塗膜とすることができる。
【0032】
本発明の絶縁膜用樹脂組成物を溶解させる、有機溶媒としては、固形分を完全に溶解する溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等を、1種、または2種以上混合して用いることが出来る。その使用量としては、該ポリアミドと該有機化合物を完全に溶解し得る量ならば問題なく、その使用用途に応じて調整可能である。
【0033】
本発明の絶縁膜用樹脂組成物中の該ポリアミド(D)は、上記のようにして得られた塗膜を300℃、好ましくは350℃以上の温度で、更に加熱することにより、環化縮合反応及び架橋反応を生じ、ポリベンゾオキサゾール樹脂に変換され、また、該オリゴマー(E)は、このとき熱分解して、分解物が気化・揮散し、ポリベンゾオキサゾール樹脂膜に微細孔を形成し、多孔質絶縁膜を得ることができる。
【0034】
本発明のポリベンゾオキサゾールを主構造とし、微細孔を有してなる絶縁膜における、微細孔の大きさは、半導体用層間絶縁膜に用いる場合、少なくとも20nm以下、好ましくは5nm以下であることが望ましい。孔径が20nmより大きいと配線間に用いられた絶縁膜における空隙率が不均一になり、電気特性が一定とならない。また、絶縁膜の機械強度が低下し、接着性に悪影響が出る等の問題が発生する。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって何んら限定されるものではない。
【0036】
実施例及び比較例で作成したフィルムを用いて、特性評価のため、下記の方法により、誘電率、耐熱性、及びガラス転移温度を測定した。これらの結果は、表1にまとめて示した。
1.比誘電率
JIS−K6911に準拠し、周波数100KHzで、ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて測定を行った。
2.耐熱性
セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA220を用いて、窒素ガス200mL/分フロー下、昇温速度10℃/分の条件により、重量減少5%の時の温度を測定した。
3.ガラス転移温度(Tg)
セイコーインスツルメンツ(株)製DMS6100を用いて、窒素ガス300mL/分フロー下、測定周波数1Hz、昇温速度3℃/分の条件で、引張りモードで測定し、損失正接(tanδ)のピークトップ温度をガラス転移温度とした。
4.吸水率
5cm角、厚み10μmの試験フィルムを、23℃の純水に24時間浸漬した後の、重量変化率を算出した。
5.微細孔の有無確認とその孔径
(株)日立製作所製透過型電子顕微鏡H−8000を用いて、フィルム断面を観察し、微細孔の有無を確認した。また、その孔径もあわせて測定した。
【0037】
(合成例1)
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン36.6g(0.1mol)を、乾燥したジメチルアセトアミド100gに溶解し、ピリジン19.8g(0.25mol)を添加した後、γ−ブチロラクトン10gに、トリメシン酸トリクロリド1.4g(0.0053mol)を溶解した溶液を、乾燥窒素下−15℃で、10分かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後反応溶液を冷却し、γ−ブチロラクトン35gに、イソフタル酸クロリド9.1g(0.045mol)及び2,6−ビフェニレンジカルボン酸クロリド12.5g(0.045mol)を溶解した溶液を、乾燥窒素下−15℃で、30分かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間撹拌した。その後、反応液をイオン交換水3リットルに滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ポリアミド51gを得た。得られたポリアミドの数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、24000であった。
【0038】
(合成例2)
合成例1において、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代わりに、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン56.5g(0.1mol)を、イソフタル酸クロリドと2,6−ビフェニレンジカルボン酸クロリドの代わりに、2,7−ビフェニレンジカルボン酸クロリド23.8g(0.086mol)を、トリメシン酸トリクロリドの量を2.1g(0.008mol)に変更した以外は、全て合成例1と同様にして、ポリアミド70gを得た。得られたポリアミドの数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、20000であった。
【0039】
(合成例3)
合成例1において、イソフタル酸クロリドと2,6−ビフェニレンジカルボン酸クロリドの量を、それぞれ9.9g(0.049mol)と13.6g(0.049mol)に変更し、トリメシン酸トリクロリドの量を無しにした以外は、全て合成例1と同様にして、ポリアミド52gを得た。得られたポリアミドの数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、22000であった。
【0040】
(合成例4)
合成例1において、トリメシン酸トリクロリドの代わりに、3,3’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラクロリド1.7g(0.005mol)に変更した以外は、全て合成例1と同様にして、ポリアミド52gを得た。得られたポリアミドの数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、23000であった。
【0041】
(実施例1)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、ポリメチルメタクリレート(数平均分子量5000)5重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン195重量部に溶解し、孔径0.2μmのテフロン(R)フィルターで濾過してワニスを得た。このワニスを、ガラス板上にドクターナイフを用いて塗布した。その後、オーブン中で、70℃/1時間、150℃/30分、300℃/2時間、375℃/1時間の順で加熱し、厚み10μmのフィルムを得た。
【0042】
(実施例2)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、ポリメチルメタクリレート(数平均分子量5000)35重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン165重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0043】
(実施例3)
合成例2で得たポリアミド100重量部を、ポリオキシプロピレン(数平均分子量7500)10重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン190重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0044】
(実施例4)
合成例2で得たポリアミド100重量部を、ポリオキシエチレン−オキシプロピレン共重合体(数平均分子量3500)15重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン185重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0045】
(実施例5)
合成例2で得たポリアミド100重量部を、ポリスチレン(数平均分子量2000)15重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン185重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0046】
(実施例6)
合成例4で得たポリアミド100重量部を、ポリメチルメタクリレート(数平均分子量5000)25重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン175重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0047】
(実施例7)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、分子量100のエチレンカーボナート10重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン190重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0048】
(実施例8)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、ポリオキシプロピレン(数平均分子量10000)40重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン160重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0049】
(比較例1)
合成例2で得たポリアミド100重量部を、N−メチル−2−ピロリドン200重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0050】
(比較例2)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:30000)10重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン190重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0051】
(比較例3)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、分子量88のエチレンカーボナート20重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン180重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0052】
(比較例4)
合成例1で得たポリアミド100重量部を、ポリオキシプロピレン(数平均分子量:7500)50重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン150重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0053】
(比較例5)
合成例3で得たポリアミド100重量部を、ポリメチルメタクリレート(数平均分子量5000)5重量部と共に、N−メチル−2−ピロリドン195重量部に溶解し、以下実施例1と同様にして、フィルムを得た。
【0054】
【表1】
【0055】
表1にまとめた、実施例および比較例の評価結果から、本発明の樹脂組成物は、優れた耐熱性と低吸水性を維持しながら、低誘電率化を可能とすることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の絶縁膜用樹脂組成物は、優れた熱特性、電気特性、吸水性を達成することができ、特に、誘電率の極めて低い絶縁膜を形成させることが可能となり、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等の用途に、好適に使用することができる。
Claims (8)
- 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物(A)と、該化合物のアミノ基と反応しうるd価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)と、一般式(3)で表されるジカルボン酸化合物(C)とを反応させてなるポリアミド(D)、及びオリゴマー(E)を必須成分とする絶縁膜用樹脂組成物であって、オリゴマー(E)が、オキシアルキレン、メチルメタクリレート、ウレタン、α−メチルスチレン、およびスチレンからなる群より選ばれた、少なくとも1種の繰り返し単位を有するものであり、さらに、オリゴマー(E)が、ポリアミド(D)100重量部に対して、5〜40重量部配合してなることを特徴とする絶縁膜用樹脂組成物。
- ジカルボン酸化合物(C)が、ジアミノフェノール化合物(A)に対して50〜99モル%の割合で反応させたことを特徴とする請求項1記載の絶縁膜用樹脂組成物。
- ジカルボン酸化合物(C)が、式(4)で表される構造より選ばれる1種以上と、式(5)で表される構造より選ばれる1種以上のカルボン酸化合物の混合物であり、式(4)で表される構造より選ばれる1種以上のジカルボン酸化合物の割合が、ジカルボン酸化合物(C)の総和に対し5〜100モル%の割合で反応させたことを特徴とする請求項1又は2記載の絶縁膜用樹脂組成物。
- d価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)が、ジアミノフェノール化合物(A)に対して2/d〜100/dモル%の割合で反応させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁膜用樹脂組成物。
- d価の有機基を有する化合物(dは3以上10以下)(B)が、トリメシン酸、トリメリック酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、および5,5'−ビスイソフタル酸の酸クロリド化合物並びに活性エステル化合物からなる群から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁膜用樹脂組成物。
- オリゴマー(E)が、100〜10000の数平均分子量を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁膜用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載された絶縁膜用樹脂組成物を、加熱処理して縮合反応および架橋反応せしめて得られるポリベンゾオキサゾールを主構造とする樹脂の層からなり、かつ微細孔を有してなることを特徴とする絶縁膜。
- 絶縁膜の微細孔の大きさが、20nm以下である請求項7記載の絶縁膜。
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