JP4950763B2 - プラズマ生成装置 - Google Patents
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Description
これらのフッ化物ガスは、原料として半導体製造装置に供給されて、消費されずに系外に排出される成分や、半導体製造装置内での反応によって副生成される成分があり、1台の装置から数L/minの割合で排出される場合もある。
これらのフッ化物ガスが未処理のまま大気中に放出されると、大気汚染などの公害、毒性などの人体被害を引き起こしたり、オゾン層破壊や地球温暖化の原因となったりするため、排出規制が強化されており、高効率な分解処理が望まれている。
燃焼処理方法はNOxやSOxが排ガス中に含まれることが課題であり、熱分解処理方法は1000℃以上の高温にしなければCF4を分解できないことが課題であり、乾式吸着方法は吸着飽和後の剤の処理方法が課題である。
また、前記3つの方法はいずれも除去効率を95%以上にできないことから、今後の高効率処理に適用することが困難である。また、超臨界水処理方法は装置が大掛かりになることが課題である。
大気圧プラズマ方法は、粒子間衝突が激しくなるため、ガス温度が高くプラズマ中における分子の分解が生じやすいが、同時に分解後の不安定なフッ素成分やカーボン成分がプラズマ生成装置出口で再結合する確率が高く再結合PFC、主にCF4を形成しやすくなる。従って、大気圧プラズマ方法は、除去効率を99%以上にすることが困難である。
例えば、本出願人は特許文献1において、減圧雰囲気でPFCをプラズマ分解し、減圧雰囲気のまま酸化カルシウム剤と反応させるPFC除去装置を開発し、CF4を除去効率99.99%で除去できることを示した。
高周波誘導結合プラズマは、高速に反転を繰り返す電磁界によって、イオンあるいは電子が往復移動し、移動中の粒子間衝突によってプラズマが維持されるため、コイルを放電領域外に設置することが可能である。
更に、内部に冷却水を流通させられる中空パイプで螺旋コイルを形成したり、主たるコイルの隙間に細いコイルを巻き付けたりすることで、電力損失およびプラズマ着火電力の低減や、コイルおよびチャンバの耐久性向上を図ることが可能であると提言されている(例えば、特許文献2、3参照)。
しかしながら、多種多様に変化する排ガスを処理するためには、高周波電源とコイルとの間に整合回路が設け、電源の出力インピーダンスを負荷インピーダンスに整合させる必要があるため、放電処理可能なガス条件が整合回路に依存するという課題がある。
つまり、広範囲で整合するためには調整範囲の大きな可変キャパシタンスまたは可変インダクタンスを設ける必要があるが、サーボモーターの性能が同じ場合には整合分解能が低下し、プラズマ放電の安定性が低下する。
請求項1にかかる発明は、ガス導入口とガス導出口を有する筒状反応容器に螺旋コイルを巻回し、この螺旋コイルの2箇所に形成した電極に高周波電源からの高周波電力を印加して筒状反応容器内でプラズマを発生させ、ガス導入口から導入したガス中の有害成分を分解するプラズマ生成装置であって、
前記高周波が1〜100MHzの範囲であり、
螺旋コイルの全巻数が、螺旋コイルの2箇所の電極間の巻数よりも多く、かつ、前記螺旋コイルの一部が、ガス導出口側の電極の外側に位置しており、
ガス導入口側の電極の外側に存在するコイルの巻数をLとし、2つの電極間のコイルの巻数をMとしたとき、L/Mが0.3以上であることを特徴とするプラズマ生成装置である。
また、請求項5にかかる発明は、前記螺旋コイルが、角柱状の中空パイプからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ生成装置である。
また、請求項6にかかる発明は、前記筒状反応器と前記螺旋コイルの間隙に、絶縁性かつ耐熱性の充填物が充填されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のプラズマ生成装置である。
また、ガス導出口側の電極の外側にコイルの一部が存在するものでは、PFC分解効率を向上させることが可能である。
この例のプラズマ生成装置は、アルミナや石英などの絶縁材料からなる円筒状反応容器1と、この円筒状反応容器1の外周面に巻回された導電性物質からなる螺旋コイル2と、前記螺旋コイル2に高周波電力を供給する高周波電源3と、この高周波電源3の出力インピーダンスを前記螺旋コイル2の負荷インピーダンスに整合させるための整合器4とから主に構成されている。なお、反応容器の形状は円筒状以外に角筒状でも良い。
また、螺旋コイル2には、その2箇所にそれぞれ電極が形成されており、前記ガス導入口1a側の電極は、前記整合器4を経て高周波電力を印加するための給電電極5とされ、前記ガス導出口側の電極は、印加した高周波電力を流出させるためのグランド電極6とされている。
高周波電源3の出力高周波の周波数が高くなるほど表皮効果が大きくなるため、電流が螺旋コイル1の表層のみを伝達するようになり、実質上の抵抗が大きくなるとともに電力損失が大きくなり、また、螺旋コイル1自体が発熱によって劣化しやすくなる場合がある。
充填物としては、シリコーン樹脂などが挙げられるが、絶縁性が高く耐熱性がある物質であればこれ以外の材料でも良い。
従来技術では、この計算によって決定した巻数を有する螺旋コイルを巻回し、この螺旋コイルの両端部にそれぞれ電極を設けて高周波電力を印加するようにしているが、主要部の外側に別のコイルを配することが好ましいことを知見した。
さらに、導入口側部Lの巻回数Lは、主要部Mの巻回数Mの0.5倍以上とされ、導出口側部Nの巻回数Nは、主要部Mの巻回数Mの0.3倍以上とされることが好ましい。巻回数M、Nの上限値は、プラズマ生成装置の主要部である円筒状反応容器1の長さによって決められるが、通常いずれもMの15倍以下とされる。
圧力1Pa以下の低い希薄ガス雰囲気では、電離電子と粒子の衝突確率が低すぎるため、安定なプラズマの生成が困難である。一方、圧力が高すぎると、電子の助走距離すなわち衝突エネルギーや電離のしやすさが低下する。
以上の理由から、円筒状反応容器1の内部圧力は、0.1〜50Torr、より好ましくは1〜10Torrに設定する。また、排気ポンプに求められる排気能力は、排気ガス流量および容器内設定圧力から算出するが、数十%過剰な排気能力のポンプとコンダクタンス調整バルブを設けて、流量変動時の圧力変動を緩和することが有効である。
(例1・・・ガス導入口側部Lを設けた例)
円筒状反応容器として内径42mmのアルミナ製円筒状容器を用い、前記円筒状容器の側面外周に巻き付ける螺旋コイルとして1/4インチ銅製中空パイプを使用した。銅製中空パイプの内部には15℃の水を1.5L/minで流した。
つまり、供給電力利用効率を高くするために、2つの可変コンデンサ容量が調整されることを意味するが、安定した放電状態を得るためには、供給電力利用効率を高くできるコンデンサ容量の組合せが多い方がより好ましい。
主要部の巻数を10巻、ガス導入口側部の巻数を10巻とした実施例Aの螺旋コイルを用いると、供給電力0.5kWに対する利用効率を90%以上にできる領域が、第1の可変コンデンサの容量が45から100%である範囲であり、かつ第2の可変コンデンサの容量が0から80%である範囲に存在している。
これは、本整合回路の調整可能領域の1/3程度で、良好な結果が得られることを意味する。
これは、本整合回路の調整可能領域の1/7程度で、良好な結果が得られることを意味する。
これは、本整合回路の調整可能領域の1/50以下しか、良好な結果を得られないことを意味する。この結果は、ガス条件の変動による負荷インピーダンスの変動に対して、可変コンデンサの容量の調整を瞬時に細かく行わなければ、プラズマが失活することを意味しており、整合回路の負担が大きいことを意味する。
実施例1の場合、主要部Mの長さが100mmに相当することから、前記ガス導入口側部Lの巻数の比率L/Mは15以上にはできない。整合回路の調整可能領域は、実施例A、Bおよび比較例Cの結果を元に前記巻数の比率L/Mに比例して拡大すると仮定しても比率3.2で飽和することになる。導入口側部Lによる効果は、徐々に低下することが予想されることから、前記巻数の比率L/Mは3.2以下で十分な効果が得られると判断できる。
円筒状反応容器として内径42mmのアルミナ製円筒状容器を用い、前記円筒状反応容器の側面外周に巻き付ける螺旋コイルとして1/4インチ銅製中空パイプを使用した。銅製中空パイプの内部には15℃の水を1.5L/minで流した。
螺旋コイルの巻数は、両電極間(主要部)の巻数を10巻共通とし、ガス導出口側部の巻数を実施例Dでは11巻、実施例Eでは7巻、比較例Fでは4巻、比較例Gでは0巻とした。
主要部Mの巻数を10巻、ガス導出口側部Nの巻数を11巻とした実施例Dのコイルを用いると、供給電力1.0kWで10cc/minのCF4を99.9%の高効率で分解することができる。また、主要部Mの巻数を10巻、ガス導出口側部Nの巻数を7巻とした実施例Eのコイルを用いると、供給電力1.0kWで10cc/minのCF4を99.8%の高効率で分解することができる。
主要部の長さが100mmに相当することから、前記巻数の比率N/Mは15以上にはできない。なお、図5の結果より、前記巻数の比率N/Mの拡大効果は、徐々に低下しており、前記巻数の比率N/Mが1.1以下で十分な効果が得られると判断できる。
Claims (6)
- ガス導入口とガス導出口を有する筒状反応容器に螺旋コイルを巻回し、この螺旋コイルの2箇所に形成した電極に高周波電源からの高周波電力を印加して筒状反応容器内でプラズマを発生させ、ガス導入口から導入したガス中の有害成分を分解するプラズマ生成装置であって、
前記高周波が1〜100MHzの範囲であり、
螺旋コイルの全巻数が、螺旋コイルの2箇所の電極間の巻数よりも多く、かつ、前記螺旋コイルの一部が、ガス導出口側の電極の外側に位置しており、
ガス導入口側の電極の外側に存在するコイルの巻数をLとし、2つの電極間のコイルの巻数をMとしたとき、L/Mが0.3以上であることを特徴とするプラズマ生成装置。 - ガス導出口側の電極の外側に存在するコイルの巻数をNとし、2つの電極間のコイルの巻数をMとしたとき、N/Mが0.5以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ生成装置。
- 前記N/Mが1.1以下であることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ生成装置。
- 前記L/Mが3.2以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ生成装置。
- 前記螺旋コイルが、角柱状の中空パイプからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ生成装置。
- 前記筒状反応器と前記螺旋コイルの間隙に、絶縁性かつ耐熱性の充填物が充填されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のプラズマ生成装置。
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