JP4946149B2 - 異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び偏光素子 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は、高い二色比を有する異方性色素膜と、その異方性色素膜を得ることが可能な異方性色素膜用組成物、並びにその異方性色素膜を用いた偏光素子を提供することを目的とする。
(i)可視光を最も吸収する方向
(ii)可視光を最も透過する方向
まず、本発明の異方性色素膜用組成物及び異方性色素膜に用いられる、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物について説明する。なお、以下の記載では、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を「本発明の異方性色素膜用材料」或いは「本発明の材料」という場合がある。
本明細書において「電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物」とは、例えば参考文献1("An Electron-Deficient Discotic Liquid-Crystalline Material", K. Pieterse, et al., Chemistry of Materials, 2001年, Vol.13, p.2675)に記載されているような、比較的大きな電子親和力を有し、好ましくはベンゼンよりも大きい−20×10-40Cm2以上の四重極子モーメントQzz、更に好ましくは正の四重極子モーメントQzzを持つ盤状部分構造を有する化合物のことを言う。ここでzは、盤状化合物の分子面に垂直な座標軸を表わす。
参考文献3:"The electric structure of the azabenzenes an AB initio MO-SCF-LCAO study", J. Almlof et al., J. Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 1973年, Vol.2, p.51.
参考文献4:"Multiple contributions to potentials of mean torque for solutes dissolved in liquid crystal solvents", J. W. Emsley et al., Liquid Crystals, 1991年, Vol.9, p.649.
参考文献5:"The Molecular Zeeman Effect", D. H. Sutter, W. H. Flygare, Topics in Current Chemistry, 1976年, Vol.63, p.89.
参考文献6:"Quadrupole Moment Calculations for Some Aromatic Hydrocarbons", A. Chablo et.al., Chemical Physics Letters, 1981年, Vol.78, p.424.
参考文献7:A. D. Buckingham, Advances in Chemical Physics, 1967年, Vol.12, p.107.
例えば、以下の化合物の場合、一分子中に環構造が1つであり、この1つの環構造が電子親和性の高い置換基を有するため、一分子中における該環構造のモル%は、100モル%である。
本発明の異方性色素膜用組成物は、異方性色素膜を形成するために用いられる組成物であって、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物を含有する。更に、通常は溶媒と、必要に応じてその他の成分を含有する。
溶剤としては、水、水混和性のある有機溶剤、水と水混和性のある有機溶剤との混合溶剤などが挙げられる。有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類等が挙げられる。これらの溶剤は何れか一種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物としては、上述した電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物が用いられる。電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物は何れか一種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
本発明の組成物は、電子リッチである(Electron-Rich)化合物を含有するが、この電子リッチである(Electron-Rich)化合物は、通常は色素である(これを以下「電子リッチである(Electron-Rich)色素」という場合がある)。電子リッチである(Electron-Rich)色素とは、上述の参考文献1に記載の通り、比較的小さなイオン化ポテンシャルを有し、−20×10-40Cm2未満の四重極子モーメントQzzを持つ盤状部分構造を50モル%以上含む色素のことを言う。なお、四重極子モーメントQzzにつては上述した通りである。
本発明の組成物は、上述した溶剤、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物、及び電子リッチである(Electron-Rich)色素の他に、その他の成分を含有していてもよい。
以下の記載では、本発明の異方性色素膜について、組成に関する特徴、製造方法に関する特徴、及び物性に関する特徴に分けて、それぞれ説明を行なう。本発明の異方性色素膜は、これらの全ての特徴を満たしていることが好ましいが、これらの特徴のうち何れか一つの特徴でも満たす異方性色素膜は、他の特徴を満たさない、或いは他の特徴が不明である場合でも、本発明の異方性色素膜に該当するものとする。
本発明の異方性色素膜は、その組成面に着目した場合、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物を含有することを特徴とする。電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物及び電子リッチである(Electron-Rich)化合物については、前述の通りである。また、その比率も特に制限されるものではない。
本発明の異方性色素膜は、その製造方法に着目した場合、上述した本発明の異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を用いて形成されることを特徴とする。具体的には、本発明の異方性色素膜は、上述した本発明の組成物を用いて成膜することにより、作製することができる。成膜法としては、乾式成膜法及び湿式成膜法の何れを用いてもよいが、成膜に使用する本発明の組成物(水溶液)が液晶性を示す可能性がある場合には、湿式成膜法を使用することが好ましい。
乾式成膜法としては、例えば、本発明の組成物と高分子重合体を用いて未延伸フィルムを作製し、得られた未延伸フィルムを延伸する、という方法が挙げられる。未延伸フィルムを作製する手法としては、例えば、(a)高分子重合体を成膜してフィルムとした後に、本発明の組成物を用いて染色する手法、(b)高分子重合体の溶液に本発明の組成物を加えて原液を染色した後に成膜する手法等が挙げられる。上述の染色、成膜、延伸は、以下に説明する一般的な方法で行なうことができる。
一方、湿式成膜法としては、公知の各種の方法を用いることが可能であるが、例えば、本発明の組成物を塗布液として調製後、ガラス板などの各種基材に塗布、乾燥し、色素を配向、積層して得る方法などが挙げられる。
上述の乾式成膜法又は湿式成膜法により得られた本発明の異方性色素膜は、必要に応じ、保護層を設けて使用する。この保護層は、例えば、トリアセテート、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、トリアセチルセルロース又はウレタン系のフィルム等の透明な高分子膜により、本発明の異方性色素膜上にラミネーションして形成され、実用に供される。
本発明の異方性色素膜は、その物性に着目した場合、以下の(a),(b)のうち少なくとも一方を満たすことを特徴としている。
(b)800〜900cm-1にあるCH面外変角振動に対する下記(i)及び(ii)の2方向からの偏光吸収の比YY/YZの値が1.8以上である。
(i)可視光を最も吸収する方向
(ii)可視光を最も透過する方向
異方性色素膜の膜面に平行で、可視光を最も吸収する方向をX方向、可視光を最も透過する方向をY方向とする。
X方向に偏光した赤外光を膜面に垂直に入射して得られる赤外吸収スペクトルの970cm-1近辺のピーク強度をAxとし、Y方向に偏光した赤外光を膜面に垂直に入射して得られる赤外吸収スペクトルの970cm-1近辺のピーク強度をAyとした時に、チルト角は下記式で計算される。
異方性色素膜の膜面に平行で、可視光を最も吸収する方向をX方向、可視光を最も透過する方向をY方向とする。
Y方向に偏光した赤外光をX方向に60°傾けて入射して得られる赤外吸収スペクトルにおいて、800〜900cm-1の領域に見られるC−H面外変角振動ピークをLorentzian法によってn個のピークにピーク分離した時に、各ピーク強度をYYi(i=1〜n)とする。
同様に、Y方向に偏光した赤外光をY方向に60°傾けて入射して得られる赤外吸収スペクトルにおいて、800〜900cm-1の領域に見られるC−H面外変角振動ピークをLorentzian法によってn個のピークにピーク分離した時に、各ピーク強度をYZi(i=1〜n)とする。
ここで、YYiとYZiのピーク位置及びピーク反値幅は同じになるようにする。
得られたYYi(i=1〜n)及びYZi(i=1〜n)から、YY/YZ比は次の式で計算される。
本発明の偏光素子は、上述した本発明の異方性色素膜を用いたものである。具体的には、本発明の異方性色素膜は、LCDやOLED等の各種の表示素子の偏光フィルター等を形成する場合には、これらの表示素子を構成する電極基板などに直接、本発明の異方性色素膜を形成したり、本発明の異方性色素膜を形成した基材をこれら表示素子の構成部材として用いればよい。
位相差フィルムとしての機能を有する層は、例えば特許第2841377号公報、特許第3094113号公報などに記載の延伸処理を施したり、特許第3168850号公報などに記載された処理を施したりすることにより形成することができる。
拡散フィルムとしての機能を有する層は、上記の保護層に微粒子を含む樹脂溶液をコーティングすることにより、形成することができる。
なお、以下の記載において、「部」は「重量部」を示す。
二色比(D)=Az/Ay
Az=−log(Tz)
Ay=−log(Ty)
Tz:異方性色素膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty:異方性色素膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率
水72部に、下記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩25部と、下記式(II−1)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物3部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。スピンコート法により表面にポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板(75mm×25mm、厚さ1.1mm、膜厚約80nmのポリイミド配向膜に、予め布でラビング処理を施したもの)に、上記の異方性色素膜用組成物を、ギャップ5μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水69部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩30部と、下記式(II−2)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水69部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩30部と、下記式(II−3)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水69部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩30部と、下記式(II−4)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、ギャップ5μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水66部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩33部と、下記式(II−5)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、実施例4と同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水70.3部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩27部と、下記式(II−6)で表わされる、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物2.7部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、実施例4と同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水63部に、上記式(I−1)で表わされる色素のリチウム塩37部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水82部に、下記式(I−2)で表わされる色素のナトリウム塩16部と、下記式(II−7)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物2部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、ギャップ10μmのアプリケーター(井元製作所社製)で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水85部に、上記式(I−2)で表わされる色素のナトリウム塩15部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水75部に、下記式(I−3)で表わされる色素のリチウム塩24部と、下記式(II−8)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水80部に、上記式(I−3)で表わされる色素のリチウム塩20部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水79部に、下記式(I−4)で表わされる色素のリチウム塩20部と、下記式(II−9)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水80部に、上記式(I−4)で表わされる色素のリチウム塩20部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水84部に、下記式(I−5)で表わされる色素のリチウム塩15部と、下記式(II−10)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水85部に、上記式(I−5)で表わされる色素のリチウム塩15部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水81部に、下記式(I−6)で表わされる色素のリチウム塩18部と、下記式(II−11)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水84部に、上記式(I−6)で表わされる色素のリチウム塩16部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物(本発明の材料)を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水81部に、下記式(I−7)で表わされる色素のリチウム塩18部と、下記式(II−12)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水84部に、上記式(I−7)で表わされる色素のリチウム塩16部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物(本発明の材料)を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水84部に、下記式(I−8)で表わされる色素のリチウム塩15部と、下記式(II−13)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物1部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水86部に、上記式(I−8)で表わされる色素のリチウム塩14部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水70部に、下記式(I−9)で表わされる色素のリチウム塩24部と、下記式(II−14)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水65部に、上記式(I−9)で表わされる色素のリチウム塩35部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水80部に、下記式(I−10)で表わされる色素のリチウム塩12部と、下記式(II−15)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物8部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水65部に、上記式(I−10)で表わされる色素のリチウム塩35部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水80部に、下記式(I−11)で表わされる色素のリチウム塩10.4部と、下記式(II−16)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物9.6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水80部に、上記式(I−11)で表わされる色素のリチウム塩20部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水75部に、下記式(I−12)で表わされる色素のリチウム塩13部と、下記式(II−17)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物(本発明の材料)12部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水65部に、上記式(I−12)で表わされる色素のリチウム塩35部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水80部に、下記式(I−13)で表わされる色素のリチウム塩10部と、下記式(II−18)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物10部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水80部に、上記式(I−13)で表わされる色素のリチウム塩20部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
水80部に、下記式(I−14)で表わされる色素のリチウム塩10.4部と、下記式(II−19)で表わされる電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物9.6部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物(本発明の組成物)を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜(本発明の異方性色素膜)を得た。
水80部に、上記式(I−14)で表わされる色素のリチウム塩20部を加えただけで、電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物を加えず、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、異方性色素膜用組成物を得た。この異方性色素膜用組成物を、実施例1と同様の基板に、同様の方法で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性色素膜を得た。
Claims (8)
- 電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物、電子リッチである(Electron-Rich)化合物、及び溶剤を含有する異方性色素膜用組成物であって、
該溶剤が、水、水混和性のある有機溶剤、及び水と水混和性のある有機溶剤との混合溶剤からなる群より選ばれるいずれかであり、
該電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物が、該溶剤に対して0.1%以上の溶解性を持ち、
該電子リッチである(Electron-Rich)化合物が、該溶剤に対して0.1〜50%の何れかの濃度域でリオトロピック液晶相を形成する化合物である
ことを特徴とする、湿式製膜用の異方性色素膜用組成物。 - 前記の電子リッチである(Electron-Rich)化合物が色素である
ことを特徴とする、請求項1記載の異方性色素膜用組成物。 - 該色素がアゾ系色素である
ことを特徴とする、請求項2記載の異方性色素膜用組成物。 - 前記の電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物が、芳香族系化合物又はアザ複素環式化合物である
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の異方性色素膜用組成物。 - 前記の電子不足である(Electron-Deficient)盤状化合物が、アントラキノン誘導体又はアントラキノン誘導体を部分構造として含むアゾ色素である
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の異方性色素膜用組成物。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載の異方性色素膜用組成物を用いて形成された
ことを特徴とする、異方性色素膜。 - 800〜900cm-1にあるCH面外変角振動に対する下記の(i)及び(ii)の方向からの偏光吸収の比YY/YZの値が1.8以上である
ことを特徴とする請求項6に記載の異方性色素膜。
(i)可視光を最も吸収する方向
(ii)可視光を最も透過する方向 - 請求項6又は7に記載の異方性色素膜を用いた
ことを特徴とする、偏光素子。
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