JP4935578B2 - 船舶用耐食鋼材 - Google Patents
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Description
本発明において、船舶用耐食鋼材とは、厚鋼板をはじめとして、薄鋼板、形鋼および棒鋼等を含むものである。
また、本発明において、大入熱溶接とは入熱量が60kJ/cm以上の溶接を指し、REMは希土類元素を指すものとする。
しかしながら、それらの防食対策を講じても、バラストタンクの腐食状態は依然として激しい状態にある。
そのため、補修塗装までの期間をできる限り延長でき、かつ補修塗装作業をできるだけ軽減できる耐食性に優れた鋼材の開発が望まれている。
例えば、特許文献1には、C:0.20mass%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCu:0.05〜0.50mass%、W:0.01〜0.05mass%未満を添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
また、特許文献2には、C:0.20mass%以下の鋼材に、耐食性改善元素としてCu:0.05〜0.50mass%、W:0.05〜0.5 mass%を添加し、さらにGe,Sn,Pb,As,Sb,Bi,Te,Beのうちの1種もしくは2種以上を0.01〜0.2 mass%添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
さらに、特許文献3には、C:0.15mass%以下の鋼に、Cu:0.05〜0.15mass%未満、W:0.05〜0.5mass%を添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
特許文献5には、C:0.15mass%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCr:0.2〜5mass%を添加して耐食性を向上し、船舶のメンテナンスフリー化を実現しようとする提案がなされている。
特許文献6には、C:0.15mass%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCr:0.2〜5mass%を添加した鋼材を構成材料として使用すると共に、バラストタンク内部の酸素ガス濃度を大気中の値に対して50%以下の比率とすることを特徴とするバラストタンクの防食方法が提案されている。
特許文献8には、C:0.001〜0.025mass%の鋼に、Ni:0.1〜4.0mass%を添加することによって耐塗膜損傷性を向上させ、補修塗装などの保守費用を軽減する船舶用鋼材が開示されている。
特許文献10には、C:0.001〜0.2mass%の鋼において、Mo,WとCuとを複合添加し、不純物であるP,Sの添加量を限定することにより、原油油槽で生じる全面腐食、局部腐食を抑制した鋼が開示されている。
また、特許文献4の鋼材は、下地金属の耐食性を向上させるために、Pを0.03〜0.10mass%と比較的多量に添加しているため、溶接性および溶接部靭性の面から問題が残る。
さらに、特許文献5および特許文献6の鋼材はCrを0.2〜5mass%、特許文献7の鋼材はCrを0.5〜3.5mass%と比較的多く含有しているため、いずれも溶接性および溶接部靭性に問題がある他、製造コストが高くなるという問題があった。また、特許文献8の鋼材は、C含有量が比較的低く、Ni含有量が比較的高いため、製造コストが高くなるという問題があった。
しかるに、近年、溶接構造物の大型化に伴い、構造物の施工効率の向上と施工コストの低減の観点から溶接効率の向上が求められ、溶接入熱の増大が指向されてきた。その際、最も問題となるのは溶接ボンド部の靭性である。溶接ボンド部は、溶接時に溶融点直下の高温に曝され、結晶粒が最も粗大化しやすく、しかも溶接入熱が増大するに伴い冷却速度が低下するため、脆弱な上部ベイナイト組織が形成されやすくなる。さらに、溶接ボンド部では、ウィドマンステッテン組織や島状マルテンサイトといった脆化組織が生成しやすく、靭性が低下しやすい。
すなわち、特許文献11および特許文献12では、Ti量、N量およびTi量とN量の比であるTi/Nを規定し、TiN粒子とMnSを複合化して、オーステナイト粒の粗大化を抑制している。
特許文献13では、Ti量およびN量を規定し、TiN粒子とREMオキシサルファイドを複合してオーステナイト粒の粗大化を抑制している。
特許文献14では、REMとTiとを複合添加し、オーステナイトの粒成長を抑制している。
特許文献15および特許文献16では、Ti酸化物を微細分散させ、フェライト変態の核生成サイトとして利用している。
特許文献17では、溶接時の冷却過程でTiNなどの上に析出するBNをフェライト変態の核として利用している。
特許文献18および特許文献19では、CaやREMを添加して硫化物の形態制御を行っている。
Ti酸化物を用いる手段では、酸化物を均一かつ微細に分散させるのが困難なため、溶接部靭性のばらつきが大きくなる。
また、TiNを用いる手段では、その分散制御に注意を要する。すなわち、微細TiNの生成量が少ない場合、結晶粒微細化作用が失われて、溶接部靭性が向上しない。
さらに、AlやCaを活用する手段では、酸化物がクラスター化し、破壊の起点となって靭性が低下する場合がある。
しかも、従来のCaやREMを使用した硫化物形態制御方法の場合、溶接入熱が60kJ/cm以上の大入熱溶接部では、高靭性を確保することが困難という問題があった。
しかしながら、溶接部は、溶接熱によりジンクプライマーが焼失するため、溶接後から本塗装までの間の防錆のために、タッチアップとしてジンクプライマーを再塗装する。ただし、本塗装までの期間が短い場合には、ジンクプライマーの再塗装を行わないこともある。
(1-1) 塗膜欠陥部でのさび層が、海水に含まれる塩化物イオンに対する保護皮膜となることが有効である。
(1-2) 塗膜欠陥部の低pH局部アノード部の腐食進行を抑制することが有効である。
(1-3) 腐食による鋼材からの溶出イオンが、鋼材表面へ吸着することが、腐食進行の抑制に有効である。
(1-4) 塗膜欠陥部の鋼材表面の低pH化を促進する元素、あるいは水素過電圧が小さく塗膜膨れを助長する元素の鋼中への含有を低減することが有効である。
(1-5) 上記(1-1)に対しては、鋼材が腐食するのに伴い、鋼材から溶出するイオンが酸素酸となって、さび層に取り込まれる合金元素の選択が有効であり、W,Moが有効である。
(1-6) 上記(1-2)に対しては、鋼材へのSn,Sbの含有が有効である。また、低pH環境で安定な腐食生成物となるFeWO4を形成するWが有効である。
(1-7) 上記(1-3)に対しては、WO4 2-となって、鋼材表面へ吸着するWが有効である。
(1-8) (1-4)に対しては、Cr,Cu,Ni,Coの低減が有効である。
実験方法として、3mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その後、その試験片の表面をショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、試験片表面に、タールエポキシ樹脂塗料(厚み:約100μm)の単層被膜を塗装した試験片を作製した。
ついで、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、下記条件の腐食試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積を測定した(図2参照)。
腐食試験は、実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬し、(35℃、5%NaCl溶液噴霧、2hr)→(60℃、RH25%、4hr)→(50℃、RH95%、2hr)を1サイクルとする試験を132サイクル行った。
塗装耐食性は、基本組成の試験片の塗膜膨れ面積を1.0とし、この面積に対する各元素を添加したときの塗膜膨れ面積の相対比で評価した。
(1-9) ACP={1−(0.8×W+0.5×Mo)0.3}×{1−(Sn+0.4×Sb)0.3}
×(1+Cr)×(1+0.7×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+0.5×Co) --- (1)
但し、W,Mo,Sn,Sb,Cr,Cu,Ni,Coはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
そして、このACP値が、0.50以下になるように、鋼中元素を調整することにより、所望の塗装耐食性が得られることが究明された。
WI=C+Mn/6+Cr/5+Mo/5+V/5+Ni/15+Cu/15+W/10+Co/15+Sn/2+Sb/2
≦0.50 --- (2)
但し、C,Mn,Cr,Mo,V,Ni,Cu,W,Co,Sn,Sbはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
(2-1) 大入熱溶接部とくに溶接ボンド部の靭性は、脆化組織の生成の有無に大きく影響される。
(2-2) 上記脆化組織の生成は、高温に加熱された領域におけるオーステナイトの粗大化抑制および冷却時にフェライト変態を促進するフェライト生成核の微細分散により防止できる。従来は、これらが不十分であったため、溶接部靭性の高位安定化を実現し得なかったものと考えられる。
(2-3) オーステナイトの粗大化抑制および冷却時のフェライト変態の促進のためには、TiNの微細分散が有効であるが、従来からのTi量やN量、さらにTi量とN量の比であるTi/Nのみの規定では、所望の溶接熱影響部組織を得られない場合があった。その場合、微細なTiN粒子の分散密度は小さい。
(2-4) 鋼中におけるTiNの分散状態は、Ti量やN量の他、TiNの析出過程が影響しており、溶解−鋳込み段階におけるスラブ冷却速度が影響している。すなわち、スラブ鋳込み速度やスラブサイズに起因して、スラブ冷却速度は変化するが、スラブ冷却速度が遅い場合には粗大TiNが生成し、スラブ冷却速度が速い場合には微細TiN粒子が分散生成する。
(2-5) したがって、溶接熱影響部組織制御のための、より直接的な指標が必要であり、Ti:0.005〜0.030mass%、N:0.0015〜0.0070mass%に制御した上で、さらに鋼中に円相当直径で50nm以下の微細なTiN粒子が、単位面積当たり5×107個/cm2以上存在する場合に、溶接熱影響部の組織は微細な組織となり、溶接熱影響部靭性も良好となる。また、50nm以下の微細なTiN粒子を、5×107個/cm2以上得るための好適な製造条件としては、Ti量とN量を上記の範囲に調整した上で、スラブ冷却速度を1400〜1250℃の範囲で0.05℃/s以上に制御することが好ましい。
1.C:0.01〜0.25mass%、
Si:0.05〜0.50mass%、
Mn:0.1〜2.0mass%、
P:0.035mass%以下、
S:0.01mass%以下、
Al:0.10mass%以下、
Ti:0.005〜0.030mass%および
N:0.0015〜0.0070mass%
を含有し、かつ
W:0.01〜0.5mass%および
Mo:0.02〜0.5mass%
のうちから選んだ1種または2種を含有し、かつ
Sb:0.01〜0.07mass%、または
Sb:0.01〜0.07mass%およびSn:0.001〜0.2mass%
を含有し、さらにCu,Ni,CrおよびCoの混入をそれぞれ
Cu:0.05mass%未満、
Ni:0.05mass%未満、
Cr:0.05mass%未満および
Co:0.05mass%未満
に抑制し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、しかも鋼中に円相当直径で10〜50nmのTiN粒子が5×107個/cm2以上存在し、さらに下記(1)式で示すACP値が0.50以下、かつ下記(2)式で示すWI値が0.50以下を満足することを特徴とする大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
記
ACP={1−(0.8×W+0.5×Mo)0.3}×{1−(Sn+0.4×Sb)0.3}
×(1+Cr)×(1+0.7×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+0.5×Co) --- (1)
但し、W,Mo,Sn,Sb,Cr,Cu,Ni,Coはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
WI=C+Mn/6+Cr/5+Mo/5+V/5+Ni/15+Cu/15+W/10+Co/15+Sn/2+Sb/2
--- (2)
但し、C,Mn,Cr,Mo,V,Ni,Cu,W,Co,Sn,Sbはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
Nb:0.001〜0.1mass%、
Zr:0.001〜0.1mass%および
V:0.002〜0.2mass%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする上記1に記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
B:0.0002〜0.003mass%
を含有することを特徴とする上記1または2に記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
Ca:0.0001〜0.01mass%、
REM:0.0001〜0.015mass%、
Mg:0.0001〜0.01mass%および
Y:0.0001〜0.1mass%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
Se:0.0005〜0.50mass%
を含有することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
また、本発明によれば、上記の塗装耐食性に加え、大入熱溶接部靭性にも優れた船舶用耐食鋼材を得ることができる。
まず、本発明において、鋼材の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。
C:0.01〜0.25mass%
Cは、鋼材強度を上昇させるのに有効な元素であり、本発明では所望の強度を得るために0.01mass%以上の含有を必要とする。一方、0.25mass%を超える含有は、溶接熱影響部の靭性を低下させる。よって、Cは0.01〜0.25mass%の範囲とする。好ましくは0.03〜0.20mass%の範囲であり、さらに好ましくは0.05〜0.16mass%の範囲である。
Siは、脱酸剤として、また鋼材の強度向上を目的として添加される元素であり、本発明では0.05mass%以上を含有させる。しかしながら、0.50mass%を超える添加は、鋼の靭性を劣化させるので、Siの上限は0.50mass%とする。
Mnは、熱間脆性を防止し、鋼材の強度向上に有用な元素であるので、0.1mass%以上添加する。しかしながら、2.0mass%を超える添加は、鋼の靭性および溶接性を低下させるため、Mnは2.0mass%以下とする。好ましくは0.9〜1.6mass%の範囲である。
Pは、鋼の母材靭性のみならず、溶接性および溶接部靭性を劣化させる有害な元素であるので、極力低減することが望ましい。特に、Pの含有量が0.035mass%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大きくなる。よって、Pは0.035mass%以下とする。好ましくは0.025mass%以下である。
Sは、鋼の靭性および溶接性を劣化させる有害な元素であるので、極力低減することが望ましく、本発明では0.01mass%以下に制限した。
Alは、脱酸剤として添加するが、0.10mass%を超える含有は、溶接部靭性に悪影響を及ぼすので、0.10mass%以下に制限した。
Nは、靭性に対して有害な成分であり、靭性の向上を図るためにはできるだけ低減することが望ましい。しかしながら、工業的には0.0010mass%未満に低減するのは難しい。一方、0.0080mass%を超えて含有させると、靭性の著しい劣化を招く。よって、本発明では、N量は0.0010〜0.0080mass%の範囲に限定した。
Wは、前述したように、ジンクプライマーが存在しない状態でも、エポキシ塗膜の存在下で耐食性を顕著に向上する。従って、本発明の鋼材においては、最も重要な耐食性向上元素の1つである。上記の効果は、W:0.01mass%以上の含有で発現する。しかしながら、W量が0.5mass%超えると、その効果が飽和する。よって、W量は0.01〜0.5mass%の範囲に限定した。好ましくは0.02〜0.3mass%の範囲である。
Wが、上記の耐食性向上効果を呈する理由は、鋼板が腐食するに伴って、生成する錆の中にWO4 2-が生成し、このWO4 2-の存在によって、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのが抑制され、さらに鋼板表面のアノード部などのpHが下がった部位で、難溶性のFeWO4が生成し、このFeWO4の存在によっても、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制され塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制されることによって、鋼板の腐食が効果的に抑制されるからである。また、WO4 2-の鋼材表面への吸着によるインヒビター作用によっても、 鋼の腐食が抑制されるからである。
Moが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、Wと同様、鋼板が腐食するのに伴って、生成する錆の中にMoO4 2-が生成し、このMoO4 2-の存在によって、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのが抑制され、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制されることによって、鋼板の腐食が効果的に抑制されるからである。
なお、Moに対し、Wは、低pH環境でも難溶性のFeWO4が生成し易く、また鋼材表面への吸着によるインヒビター効果が高いという利点があり、そのため、WはMoよりもその含有量が少なくても、優れた耐食性を発揮する。
SnおよびSbはいずれも、ジンクプライマーが存在しない状態でも、耐食性を向上させる効果がある。このSn,Sbの効果は、鋼板表面のアノード部など、pHが下がった部位での腐食を抑制するためである。この効果は、Snで0.001mass%以上の含有で、Sbで0.01mass%以上の含有で発現するが、Snが0.2mass%超え、Sbが0.07mass%超えでは、母材靭性および溶接熱影響部靭性を劣化させる。本発明では、これらSn,Sbのうち、Sbは必須成分として0.01〜0.07mass%の範囲で含有させる。一方、Snを含有させる場合には、Sbと複合させて、0.001〜0.2mass%の範囲で含有させるものとした。
Cu,Ni,CrおよびCoはいずれも、ジンクプライマーが存在しない状態で塗装耐食性を劣化させるため、塗装耐食性の観点からは、これらの含有量をできるだけ低減するのが好ましい。しかしながら、スクラップ等を使用した場合の不可避的不純物としての混入が避けられない元素である。そこで、発明者らは、これらの元素の許容範囲について検討したところ、Cu,Ni,Cr,Coはいずれも0.05mass%未満であれば、塗装耐食性に対する悪影響がほとんどなく、許容できることが判明した。より好ましくは、いずれも0.02mass%以下、さらに好ましくは0.01mass%以下である。
ACP値:0.50以下
ACP={1−(0.8×W+0.5×Mo)0.3}×{1−(Sn+0.4×Sb)0.3}
×(1+Cr)×(1+0.7×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+0.5×Co) --- (1)
但し、W,Mo,Sn,Sb,Cr,Cu,Ni,Coはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
この ACP値は、塗装耐食性の指標となるものであり、塗装耐食性に有効なW,Mo,Sn,Sbの含有量が多いほど、また塗装耐食性に有害であるCr,Cu,Ni,Coの含有量が少ないほど、塗装耐食性は向上し、ACP値が0.50以下で所望の塗装耐食性を得ることができる。
WI=C+Mn/6+Cr/5+Mo/5+V/5+Ni/15+Cu/15+W/10+Co/15+Sn/2+Sb/2
--- (2)
但し、C,Mn,Cr,Mo,V,Ni,Cu,W,Co,Sn,Sbはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
このWI値は、溶接部靭性の指標となるものであり、このWI値が0.50以下の範囲での各元素の含有であれば、所望の溶接部靭性を得ることができる。
Nb:0.001〜0.1mass%、Zr:0.001〜0.1mass%およびV:0.002〜0.2mass%のうちから選んだ1種または2種以上
Nb,Zr,Vはいずれも、鋼材強度を高める元素であり、必要とする強度に応じて選択して含有させることができる。このような効果を得るためには、Nb,Zrはそれぞれ0.001mass%以上、Vは0.002mass%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Nb,Zrは0.1mass%を超えて、Vは0.2mass%を超えて含有されると、靭性が低下するため、Nb,Zr,Vはそれぞれ、上記の範囲で含有させることが好ましい。
Bは、鋼材の強度を高める元素であり、必要に応じて含有させることができる。上記の効果を得るためには、0.0002mass%以上含有させることが好ましいが、0.003mass%を超えて添加すると靭性が劣化する。よって、Bは0.0002〜0.003mass%の範囲で含有させることが好ましい。
Ca,REM,Mg,Yはいずれも、溶接熱影響部の靭性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。この効果は、Ca:0.0001mass%以上、REM:0.0001mass%以上、Mg:0.0001mass%以上、Y:0.0001mass%以上の含有で得られるが、Caは0.01mass%を超えて、REMは0.015mass%を超えて、Mgは0.01mass%を超えて、Yは0.1mass%を超えてそれぞれ含有されると、かえって靭性の低下を招くので、Ca,REM,Mg,Yはそれぞれ、上記の範囲で含有させることが好ましい。
Seは、鋼材の強度を高める元素であり、必要に応じて含有させることができる。この効果を得るためには、0.0005mass%以上含有させることが好ましいが、0.50mass%を超えて含有されると、靭性が劣化する。よって、Seは0.0005〜0.50mass%の範囲で含有させることが好ましい。
本発明では、上記の優れた塗装耐食性を備えた上で、さらに大入熱溶接を行ったとしても溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材を提供する。
この場合、TiとNを必須元素として含有させ、かつこのTi量およびN量を以下の範囲に制御する必要がある。
Tiは,Nとの親和力が強くTiNとして析出して、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト生成核として溶接熱影響部の高靭性化に寄与する。かような効果は、0.005mass%以上の含有で認められるが、0.030mass%を超えて含有されるとTiN粒子が粗大化して所望の効果が期待できなくなる。このため、Tiは0.005〜0.030mass%の範囲で含有させるものとする。
Nは、Tiと結合してTiNとして析出し、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト生成核として溶接熱影響部の高靭性化に寄与する。このような効果を有するTiNを必要量確保するためには、Nは0.0015mass%以上含有させる必要がある。一方、0.0070mass%を超えて含有されると、溶接熱によりTiNが溶解する温度まで加熱される領域では固溶N量が増加し、靭性の著しい低下を招く。このため、Nは0.0015〜0.0070mass%の範囲で含有させるものとする。
この場合、微細TiN粒子の析出形態は以下の範囲とする必要がある。
鋼中に円相当直径で10〜50nmの微細なTiN粒子が、個数で5×107個/cm2以上含有する場合、溶接時に高温に加熱される溶接熱影響部において、オーステナイト粒の粗大化が抑制され、また冷却時にフェライト変態が促進されて、熱影響部の組織は微細となり、靭性が向上する。TiN粒子径が50nmを超えた粒子、あるいは径が10〜50nmの粒子でもその個数が5×107個/cm2未満の場合には、オーステナイト粒の粗大化抑制効果が小さく、またフェライト変態促進効果が小さいため、満足いくほどの靭性向上効果は得られない。
なお、粒子径が10〜50nmのTiN粒子の個数について、特に上限を規定すべきものではないが、1×1012個/cm2以下程度とすることが好ましい。
上記した好適成分組成になる溶鋼を、転炉や電気炉等の公知の炉で溶製し、連続鋳造法や造塊法等の公知の方法でスラブやビレット等の鋼素材とする。なお、溶鋼に、取鍋精錬や真空脱ガス等の処理を付加しても良いことは言うまでもない。
ここで、連続鋳造法や造塊法等の方法で鋼素材とするときの、冷却速度は、微細なTiN粒子を分散析出させる観点からは、凝固過程における少なくとも1400〜1250℃の温度域の冷却速度を0.05℃/s以上とする必要がある。というのは、この温度域における冷却速度が0.05℃/sを下回ると、上で規定した「10〜50nmのTiN粒子の個数≧5×107個/cm2」を満足することができないからである。より好ましい冷却速度は0.10℃/s以上、さらに好ましくは0.15℃/s以上である。
なお、熱間圧延では、強度を確保するために、熱間仕上圧延終了温度および熱間仕上圧延終了後の冷却速度を適正化することが好ましく、熱間仕上圧延終了温度は700℃以上、熱間仕上圧延終了後の冷却は、空冷または冷却速度:150℃/s以下の加速冷却とすること が好ましい。なお、冷却後、再加熱処理を施してもよい。
さらに、上記の鋼板から、3mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その試験片の表面をショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、試験片表面にタールエポキシ樹脂塗料(約100μm)の単層被膜を塗装した試験片を作製した。
耐食性は、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、以下の条件の腐食試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積により評価した。
・腐食試験:実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬した、(35℃、5%NaCl溶液噴霧、2hr)→(60℃、RH25%、4hr)→(50℃、RH95%、2hr)を1サイクルとする試験を132サイクル行った。
表2に腐食試験結果と機械的特性調査結果を示す。
また、図3に、後述の表4および表6に示す結果も併せて、ACP値と塗膜膨れ面積との関係について調べた結果を示す。
さらに、上記の鋼板から、3mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その試験片の表面をショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、試験片表面にタールエポキシ樹脂塗料(約100μm)の単層被膜を塗装した試験片を作製した。
耐食性は、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、以下の条件の腐食試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積により評価した。
・腐食試験:実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬した、(35℃、5%NaCl溶液噴霧、2hr)→(60℃、RH25%、4hr)→(50℃、RH95%、2hr)を1サイクルとする試験を132サイクル行った。
(1)鋼板の板厚1/4tの位置より、ミクロ組織観察用サンプルを採取し、これを導電性カーボン樹脂に埋め込み、研磨した。
(2) その後、以下の条件で、電解研磨を行い、アルコール洗浄後、乾燥し、Ptコーティング(10秒程度)を行った。
・電解液:4%サリチル酸メチル−1%サリチル酸−1%TMAC−メタノール
・電解電位:−300mV(vs.SCE)
・電解量:0.5μm以上
(3) その後、加速電圧:30kVでSEM(走査型電子顕微鏡)観察を行った。倍率は、TiNの分布状況により決定するが、本調査では20000倍で観察を行った。観察視野は10視野とした。
(4) TiN粒子はSEM写真において、白く現出するので、この白い粒子を、画像解析装置を用い、観察した10視野について、粒径分布、密度を測定し、10視野分の面積について、粒径分布、密度を算出した。
なお、本手法の測定対象は10〜50nmの微細な粒子であり、μmオーダーの酸化物および硫化物の介在物は対象外としている。
表3に、TiN粒子の個数密度を示すと共に、表4に腐食試験結果と機械的特性調査結果を示す。
また、図4に、後述の表6に示す結果も併せて、TiN粒子個数密度と再現熱サイクルシャルピー衝撃試験における−20℃での吸収エネルギー値との関係について調べた結果を示す。
さらに、図4に示したとおり、TiN粒子個数密度が5×107個/cm2以上では、溶接部において良好な吸収エネルギー値が得られている。
さらに、上記の鋼板から、3mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その試験片の表面をショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、試験片表面にタールエポキシ樹脂塗料(約100μm)の単層被膜を塗装した試験片を作製した。
耐食性は、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、以下の条件の腐食試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積により評価した。
・腐食試験:実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬した、(35℃、5%NaCl溶液噴霧、2hr)→(60℃、RH25%、4hr)→(50℃、RH95%、2hr)を1サイクルとする試験を132サイクル行った。
表5に、鋼材の凝固過程中、1400〜1250℃の温度域における冷却速度および鋼材中のTiN粒子の個数密度について調べた結果を示す。
また、表6に、腐食試験結果と機械的特性調査結果を示す。
これに対して、本発明のACP値を満たさないNo.C16の鋼の塗膜膨れ面積は、ベース鋼で あるNo.C15の鋼に対して、小さくなっているものの、その面積はベース鋼に対して50%超えであり、十分な塗装耐食性を有しているとは言えない。また、No.C15〜C17の鋼は、TiN個数粒子密度が本発明の下限未満となっている。従って、溶接部衝撃特性が50J以下であり、十分な衝撃特性が得られていない。
Claims (8)
- C:0.01〜0.25mass%、
Si:0.05〜0.50mass%、
Mn:0.1〜2.0mass%、
P:0.035mass%以下、
S:0.01mass%以下、
Al:0.10mass%以下、
Ti:0.005〜0.030mass%および
N:0.0015〜0.0070mass%
を含有し、かつ
W:0.01〜0.5mass%および
Mo:0.02〜0.5mass%
のうちから選んだ1種または2種を含有し、かつ
Sb:0.01〜0.07mass%、または
Sb:0.01〜0.07mass%およびSn:0.001〜0.2mass%
を含有し、さらにCu,Ni,CrおよびCoの混入をそれぞれ
Cu:0.05mass%未満、
Ni:0.05mass%未満、
Cr:0.05mass%未満および
Co:0.05mass%未満
に抑制し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、しかも鋼中に円相当直径で10〜50nmのTiN粒子が5×107個/cm2以上存在し、さらに下記(1)式で示すACP値が0.50以下、かつ下記(2)式で示すWI値が0.50以下を満足することを特徴とする大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
記
ACP={1−(0.8×W+0.5×Mo)0.3}×{1−(Sn+0.4×Sb)0.3}
×(1+Cr)×(1+0.7×Cu)×(1+0.5×Ni)×(1+0.5×Co) --- (1)
但し、W,Mo,Sn,Sb,Cr,Cu,Ni,Coはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%)
WI=C+Mn/6+Cr/5+Mo/5+V/5+Ni/15+Cu/15+W/10+Co/15+Sn/2+Sb/2
--- (2)
但し、C,Mn,Cr,Mo,V,Ni,Cu,W,Co,Sn,Sbはそれぞれ、各元素の成分含有量(mass%) - 鋼材が、さらに、
Nb:0.001〜0.1mass%、
Zr:0.001〜0.1mass%および
V:0.002〜0.2mass%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。 - 鋼材が、さらに、
B:0.0002〜0.003mass%
を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。 - 鋼材が、さらに、
Ca:0.0001〜0.01mass%、
REM:0.0001〜0.015mass%、
Mg:0.0001〜0.01mass%および
Y:0.0001〜0.1mass%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。 - 鋼材が、さらに、
Se:0.0005〜0.50mass%
を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。 - 前記鋼材の表面に、エポキシ系塗膜を塗装してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
- 前記鋼材の表面に、ジンクプライマー塗膜を塗装してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
- 前記鋼材の表面に、ジンクプライマー塗膜とエポキシ系塗膜とを塗装してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の大入熱溶接部靭性に優れた船舶用耐食鋼材。
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