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JP4925812B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンやパンティライナ、おりものシート、失禁パッド、オムツ等の吸収性物品に関する。
従来、吸収性物品には、漏れを防止することが要求されており、種々の提案がなされている。例えば、漏れを防止する方法の1つとして、吸収性物品の肌当接面と着用者の肌との間にできるだけ隙間を生じさせないことがある。隙間を生じさせないためには、吸収性物品が着用者の動きに密接に追随することが有効であり、伸長可能な吸収性物品が知られている(例えば特許文献1参照)。この吸収性物品は、可撓性を有し、下着と一緒に伸長及び伸縮することを特徴としている。
また、伸長性を有する吸収体も知られている(例えば特許文献2参照)。この吸収体は、超吸収性材料と繊維毛羽とで造られた多数の材料本体が、弾性糸を織って造られた伸縮性の層の間に二次元状に配置されているものである。
特表平10−508225号公報 特表平5−504699号公報
特許文献1記載の吸収性物品は、下着に取り付けた状態で、下着と一緒に伸縮することは想定しているが、吸収性物品が伸長した場合に吸収性能が低下することを防止する工夫がなんら施されていない。
特許文献2記載の吸収体はこれが伸長されると、吸収に関与する前記材料本体どうしの間に空隙が生じる。従って、該空隙を通じて液がすり抜けてしまい伸長前に比較して吸収性能が低下してしまう。
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収層と防漏層とを備え、実質的に縦長の吸収性物品であって、該吸収層は、肌当接面を形成する第1繊維層と、前記防漏層側に配された第2繊維層と、該両層間に位置する第3繊維層とが積層されて形成されており、該第3繊維層は、吸収性物品の長手方向に伸縮性を有し、前記第1繊維層は主として熱可塑性繊維から構成され、前記第2繊維層は主として親水性繊維から構成されており、前記第1繊維層と前記第3繊維層との間及び該第3繊維層と前記第2繊維層との間は、それぞれ、部分的に接合されており、前記防漏層は前記長手方向に伸長性を有し、吸収性物品全体として長手方向に伸縮性を有している吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品によれば、その長手方向に伸縮性を有するので着用者の肌にフィットし、着用者の動きに柔軟に追随してヨレず、良好な装着感を有する。
以下、本発明の吸収性物品の好ましい第1実施形態について、図1〜4を参照しながら説明する。
本実施形態の吸収性物品としての生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、吸収層10と防漏層11とを備え、実質的に縦長である。
また、本実施形態のナプキン1における吸収層10は、図3及び図4に示すように、肌当接面を形成する第1繊維層21と、防漏層11側に配された第2繊維層22と、該両層間に位置する第3繊維層23とが積層されて形成されており、第3繊維層23は、ナプキン1の長手方向に伸縮性を有し、第1繊維層21は主として熱可塑性繊維から構成され、第2繊維層22は主として親水性繊維から構成されており、第1繊維層21と第3繊維層23との間及び該第3繊維層23と第2繊維層22との間は、それぞれ、部分的に接合されており、防漏層11はナプキン1の長手方向に伸縮性を有し、ナプキン1全体としても長手方向に伸縮性を有している。本実施形態において、防漏層11は液不透過性の裏面シート3である。図2における丸に囲まれた吸収層10の要部を、拡大して図3に示している。
本実施形態のナプキン1における吸収層10について、更に説明すると、第1繊維層21及び第3繊維層23それぞれは、その平面視形状が、同形であり、縦長であってその長手方向がナプキン1の長手方向と一致している。第2繊維層22は、縦長でありその長手方向がナプキン1の長手方向と一致しており、その長さは第1繊維層21及び第3繊維層23と同じである。第2繊維層22の幅は、図1に示すように、第1繊維層21及び第3繊維層23よりも狭く形成されており、第3繊維層23の裏面シート3側の面における幅方向中央部に配されている。幅方向中央部とは、幅方向の両端部を含まない意味である。
前述したような構成を有する吸収層10は、その幅方向中央部においては3層構造を有しており、その幅方向両端部においては2層構造を有している。本実施形態において、吸収層10を構成する各繊維層は、不織布から形成されている。
第2繊維層22の幅は、ナプキン1の長手方向に亘り略一定である。第2繊維層22は、主として親水性繊維から形成されおり、液吸収保持性を有する。第2繊維層22の幅は、ナプキン1の幅の70〜95%であることが好ましく、80〜90%であること特に好ましい。ナプキン1の幅は、ナプキン1の幅が長手方向において一定でない場合には、その最大の幅である。
吸収層10の幅方向中央部において、第1繊維層21と第3繊維層23との間及び該第3繊維層23と第2繊維層22との間それぞれの部分的な接合は、エンボス加工による複数の接合部24,24…により接合されている。各接合部24において、第1繊維層21、第2繊維層22及び第3繊維層23は、図4に示すように、該3層が一緒に接合されており、吸収層10は一体的な繊維層となっている。
また、吸収層10の幅方向両端部において、第1繊維層21と第3繊維層23との間も、同様に、エンボス加工による複数の接合部24,24…により部分的に接合されている。
吸収層10と裏面シート3とは、その全周縁部において接着剤による接着又はヒートシール等の公知の接合方法により接合されている。
本実施形態の吸収層10において、第3繊維層23は、ナプキン1の長手方向に伸縮性を有すると共に、幅方向にも伸縮性を有している。
吸収層10は、第3繊維層23の上下に第1繊維層21及び第2繊維層22が前述したように部分的に接合されているので、吸収層10全体として、ナプキン1の長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有している。
また、本実施形態の裏面シート3は、ナプキン1の長手方向に伸縮性を有すると共に、幅方向にも伸縮性を有している。
本実施形態のナプキン1は、その長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有する吸収層10及び裏面シート3から形成されているので、ナプキン1全体としても長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有している。
ナプキン1は、このような伸縮性を有するので、その着用時には、着用者の体の3次元曲面に立体的にフィットすることができ、更に着用者の体の動きに柔軟に追随し、着用者の肌との密着性が維持される。
ナプキン1は、ショーツ等の下着(以下、単にショーツともいう)における股下部の内側に固定されて使用される。一般に、ショーツ等の下着に装着されている生理用ナプキンは、着用者の動きに追随し、下着の布地と同様に伸張する必要がある。
本実施形態のナプキン1は、十分に高い伸縮性を発現する観点から、その長手方向及び幅方向それぞれに30%伸長時の伸長回復率が40%以上であることが好ましく、50%以上であることが特に好ましく、65%以上であることが一層好ましい。前述した伸長回復率は、吸収層10の長手方向及び幅方向、第2繊維層22が配されている部分及び配されていない部分において異なる場合があるが、測定された伸張回復率の値が前記範囲内であれば、十分な伸縮性が発現する。
前記伸張回復率は、例えば以下の方法で測定される。ORIENTEC社製の引張圧縮試験機TENSILON「RTA−100」を用い引張モードで測定する。先ず、ナプキン1をその全長×幅方向50mmの大きさに裁断し測定片を採取する。ナプキン1の長手方向の伸張回復率を測定するには、引張圧縮試験機に装着されたエアーチャック間に、該エアーチャック間の向きと測定片におけるナプキン1の長手方向とを合せて、測定片をセットし、引張圧縮試験機のロードセル(定格出力5kg)に取り付けられたチャックを100mm/分の速度で上昇させて、測定片を伸張させる。エアーチャック間に測定片をセットする際には、測定片の長手方向の両端部をそれぞれ5mmづつ上下のエアーチャックに挟み、エアーチャック間の距離(初期試料長)を、測定片の全長(ナプキン1の全長)から10mm減じた長さとする。
そして、測定片が初期試料長の30%伸びた時点、つまり、例えばエアーチャック間の距離(初期試料長)が200mm(ナプキン全長は210mm)であった場合は60mm伸びた時点で、チャックの移動方向を逆転させ、チャックを100mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。この間の操作によりロードセルで検出される荷重と、測定片の伸びとの関係をチャートに記録し、このチャートに基づき下記の式から伸張回復率(%)を求める。
伸張回復率=回復伸び戻り量/最大伸び長さ(上の例示では=60mm) ×100
ここで、回復伸び戻り量は、最大伸び長さ(=60mm)からチャックを下降させて、初めて荷重ゼロを記録したときの、最大伸び長さからのチャック移動距離で定義される。これは即ち、(最大伸び長さ)−(ナプキン伸長量)に対応し、引っ張られると永久伸張して回復できないサンプルほどこの値が小さく、伸びたら伸びっぱなしのサンプルではこの回復伸び戻り量は0となる。伸縮性に富み、元のナプキン長にまで復元できるサンプルの場合は、この回復伸び戻り量は(ナプキン伸張量が0となるため)最大伸び長さと等しくなる。従って伸張回復率は、0から100(%)の間で変動し、この値が大きいほど伸縮性に富むことになる。また、ナプキン1の幅方向の伸張回復率の測定は、測定片は長手方向50mmとし、幅方向はできればナプキン全幅とする。エアーチャック間の向きと測定片におけるナプキン1の幅方向とを合せること以外は同様である。
尚、サンプリングは特に支障がない場合はナプキン中央部が入るように切り出して作成する。外周のシール部分が硬い、弱いなどサンプリング上何らかの支障がある場合、(長手方向に測定する場合の)長さ、および(幅方向に測定する場合の)幅は、適宜調整可能である。
また、いわゆる「ギャザー」が長手方向側面に取り付けられたナプキンの場合、ナプキン自体の本質的な伸縮性を正しく計るため、ギャザー部分は含まないようにサンプリングして測定するのが望ましい。
長手方向又は幅方向の伸張性がほとんどない通常のナプキンの場合、そもそも30%伸張させることが不可能となる。引っ張り測定機での伸張応力が2kgを超える場合、またはこれ以下の引っ張り力でナプキンが破断する場合、「計測不能」として測定を終了する。
次に、前述したようにナプキン1の長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有する吸収層10の構成について、以下に詳述する。
吸収層10は、その幅方向中央部(第2繊維層22が配されている部分)において、図3及び図4に示すように、肌当接面側に配される第1繊維層21と裏面シート3側に配される第2繊維層22と、該両層間に位置する第3繊維層23とが積層されて所定パターンの接合部24で部分的に接合された繊維層積層体20からなる。繊維層積層体20における接合部24は、いわゆる千鳥状のパターンで配されており、個々の接合部24は、それぞれ平面視円形で不連続に形成されている。接合部24は、圧密化されており、繊維層積層体20における他の部位に比して厚みが小さく且つ密度が大きくなっている。
第1繊維層21は、接合部24以外の部分が肌側に凸状をなしている。即ち、繊維層積層体20を平面視した場合において、第1繊維層21の接合部24同士間に位置する部分(詳細には、四隅部に接合部24を有する略矩形状部分)が凸状(ドーム状)をなしており、それにより、多数の凸部26aが吸収層10の肌当接面側の面に形成されている。各凸部26aの内部は、第1繊維層21を構成する繊維で満たされており、また、接合部同士間における第1繊維層21と第3繊維層23との界面は、接合はされていないが全域に亘って密着した状態とされている。
第2繊維層22は、その多数の凸部26bが、吸収層10の裏面シート3側の面に形成されている他は、第1繊維層21と同様の構成となっている。
また、吸収層10は、その幅方向両端部において、肌当接面側に配される第1繊維層21と裏面シート3側に配される第3繊維層23とが積層されて所定パターンの接合部24で部分的に接合された繊維層積層体20´からなる。それぞれの構成は、吸収層10の幅方向中央部と同様である。
次に、本実施形態の吸収層10を形成している第1繊維層21、第2繊維層22及び第3繊維層23を構成する繊維それぞれについて詳述すると、まず、第1繊維層21を構成する繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなる繊維が好適に用いられる。熱可塑性ポリマー材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。またこれらの熱可塑性ポリマー材料の組み合わせからなる芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維も用いることができる。
第2繊維層22を構成する繊維としては、吸水性を有する親水性材料からなる繊維が好適に用いられる。吸水性を有する親水性材料としては、レーヨン又はコットン繊維等の元来親水性を有する親水性繊維が挙げられる。また、疎水性材料を親水化処理して親水性繊維としたものも好ましい。更に、元来親水性を有する合成樹脂からなる親水性繊維も同様に好ましい。前述した親水性を有する繊維は、単独又は複数を混ぜて用いても良い。
また、第1繊維層21及び第2繊維層22を構成する繊維として、実質的に熱収縮性を有しないか、又は後述する第3繊維層23を構成する繊維の熱収縮温度以下で熱収縮しないものを用いる。
第3繊維層23を構成する繊維としては、主として熱可塑性ポリマー材料からなる熱収縮性繊維が好適に用いられる。また該繊維は、エラストマー的挙動を示すものが用いられる。そのような繊維の例としては、潜在捲縮性繊維が挙げられる。潜在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維を用いることで、熱収縮性とエラストマー的挙動の両者を同時に発現させることができる。
潜在捲縮性繊維は、例えば収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型複合繊維又はサイド・バイ・サイド型複合繊維からなる。その例としては、特開平9−296325号公報や特許2759331号明細書に記載のものが挙げられる。
吸収層10を構成する各繊維層の前記繊維の繊度は、1.0〜10dtex、特に1.8〜4.0dtexであることが、繊維の製造の容易さの点、及び吸収性物品の構成部材としての良好な感触を発現させる点から好ましい。
第1繊維層21及び第3繊維層23には、湿潤時の柔軟性を高めるために、例えばレーヨン、コットン、親水化アクリル系繊維、パルプ、高吸水樹脂繊維などの吸水性繊維を混綿することもできる。第2繊維層22には、湿潤時の剛性を高めるために、例えば熱収縮性繊維、高吸水樹脂繊維等の熱可塑性繊維を混綿することもできる。
第1繊維層21を構成する繊維の集合体の形態としては、例えばカード法によって形成されたウエブ、熱融着法によって形成された不織布、水流交絡法によって形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成された不織布、溶剤接着法によって形成された不織布、スパンボンド法によって形成された不織布、メルトブローン法によって形成された不織布、又は編地などが挙げられる。第1繊維層21が、カード法によって形成されたウエブの形態である場合には、不織布に、嵩高で且つ該ウエブを構成する繊維で満たされた凸部が形成され、また該繊維が凸部に沿うように配向する。一方、第1繊維層21が不織布又は編地の形態である場合には、中空のドーム状の凸部が形成される。特に、第1繊維層21が、カード法によって形成されたウエブを用いて構成されていると、第1繊維層21が極めて疎な構造となり、粘度の高い液の透過や保持が可能となる。また該第1繊維層21を厚み方向へ圧縮させたときの圧縮変形性も高くなる。粘度の高い液としては、軟便若しくは経血、対人用の清浄剤若しくは保湿剤、又は対物用の清浄剤が挙げられる。
カード法によって形成されたウエブとは、不織布化される前の状態の繊維集合体のことである。つまり、不織布を製造する際に用いられるカードウエブに加えられる後処理、例えばエアスルー法やカレンダー法による加熱融着処理が施されていない状態にある、繊維同士が極めて緩く絡んでいる状態の繊維集合体のことである。カード法によって形成されたウエブを第1繊維層21に用いる場合に、第1繊維層21と他の繊維層を接合させると同時に、または接合させた後、第1繊維層21中の繊維同士を、熱融着若しくは溶剤による接着又は機械的に交絡させる。
第2繊維層22を構成する繊維の集合体の形態としては、例えばレーヨン又はコットン繊維等の元来親水性を有する親水性繊維からなる繊維の集合体の場合には、カード法によって形成されたウエブ、水流交絡法によって形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成された不織布、又は編地などが挙げられる。また、疎水性材料を親水化処理して得られた親水性繊維か又は元来親水性を有する合成樹脂からなる親水性繊維の繊維集合体の場合には、前述した第1繊維層21の説明と同様の繊維の集合体の形態が挙げられる。尚、各不織布等についての説明は、前述した説明が適宜適用される。
第3繊維層23を構成する繊維の集合体の形態としては、(1)潜在捲縮性繊維を含み且つカード法によって形成されたウエブ、または(2)熱収縮性を有する不織布として、熱融着法によって形成された不織布、水流交絡法によって形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成された不織布、溶剤接着法によって形成された不織布、スパンボンド法によって形成された不織布、メルドブローン法によって形成された不織布が挙げられる。ここで、熱収縮性を有する不織布とは、所定温度での加熱によって収縮する性質の不織布のことである。更に、(3)熱収縮性を有するネットが挙げられる。
本実施形態のナプキン1において、第2繊維層22は、図3及び図4に示すように、吸水性ポリマー41を含んでおり、吸収層10の吸収性が高められている。第2繊維層22に散布されている吸水性ポリマーの坪量は、200g/m2以下、特に30〜150g/m2であることが、第2繊維層22の柔軟性を確保しつつ液吸収保持性を向上する上で好ましい。吸水性ポリマー41は、粒子状、粉状又は繊維状等の形状を用いることができる。吸水性ポリマー41として、粒子状又は粉状の形状を用いる場合には、吸水性ポリマー41は第2繊維層22に散布されて担持されるので、吸水性ポリマー41は、図3及び図4に示すように、主として凸部26bの表面近傍に位置している。
また、吸水性ポリマーとして、繊維状の形状を用いる場合には、第2繊維層22の形成する際に、該繊維層を構成する他の親水性繊維と共に、繊維状の吸水性ポリマーを混綿することが好ましい。また、架橋密度が低くゲル状に水和する吸水性ポリマーを、第2繊維層22にスプレー散布又はグラビア塗工することも好ましい。更に、アクリルモノマーを第2繊維層22を構成する繊維表面で重合し、吸水性ポリマー層を該繊維表面に形成することも好ましい。これらの場合には、吸水性ポリマーは、凸部26bの全体に位置することになる。
背景技術の項で述べた通り、伸長性を有する吸収体を形成することは種々の方法で可能である。しかし、伸長性を有する従来の吸収体は、そのままでは伸長時における吸収体の厚みが薄くなり、その吸収性能が低下してしまう。この理由は、吸収体の見かけ厚みの低下が、吸収体の吸収容量の低下に繋がるからである。従って、吸収体が伸長してもその吸収性能が低下しない工夫が必要となる。つまり、(イ)容易に引き伸ばすことが可能で、且つ引き伸ばしても構造が破壊されず、(ロ)引き伸ばしたときに吸収性能が低下しないような工夫が必要となる。そこで本発明においては、伸長性を有する吸収層10を吸水性材料として用い、更に、きわめて高い液吸収保持性を有する吸水性ポリマー41を、前記吸水性材料に多量に分散させる構成を有している。
本実施形態のナプキン1について、更に説明すると、ナプキン1の非肌当接面側には、ズレ止め材が塗布されており、ナプキン1の使用の際にショーツ内表面に固定されるものである。また、前記ズレ止め材は、ナプキン1の使用時までは剥離紙に覆われて保護されている。前記ズレ止め材は、ナプキン1における裏面シート3の非肌当接面側の面全体に、薄膜状に連続的に塗布されていることが、ショーツと確実に接着されるために好ましい。
前記ずれ止め材用粘着剤、ならびにナプキン構成用の接着剤は、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンなどのゴム系粘着剤や、ポリオレフィン系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤などのエラストマーが好ましく用いられるため、本質的に(ナプキンの伸縮性を阻害しない)伸縮特性を有している。更に全体の伸縮性を高めるために、ずれ止め粘着剤をスリット状、ビード状、ドット状等の離間されたパターンで塗工することも可能である。
次に、本実施形態のナプキン1を構成する各部材について更に説明すると、吸収層10の幅方向中央部(第2繊維層22が配されている部分)の厚みは、伸縮性及び柔軟性の観点からは特に制限されないが、下着と一体化して着用違和感を出さず、あたかも布地のような変形性/ドレープ性を発現するには1.1〜12mmであることが好ましく、1.4〜10mmであることが特に好ましい。
厚みは、測定機器には例えばダイヤルゲージ式の厚み計やレーザー変位計が用いられ、ナプキン中央部が入るようにして、荷重2.5g/cm2で測定する。このようにして測定された値は、厚さ方向における凸部同士の間の距離に相当する。
吸収層10を構成する各繊維層の坪量については、第1繊維層21の坪量は、10〜40g/m2、特に12〜30g/m2であることが、吸収層10に十分な嵩高感を付与し、また圧縮変形性、ひいては柔軟性を高くする点から好ましい。第3繊維層23の坪量は、15〜80g/m2、特に25〜60g/m2であることが、第1層1の坪量の場合と同様の理由、及びそれに加えて十分な通気性を確保する点から好ましい。第2繊維層22の坪量は、15〜100g/m2、特に25〜80g/m2であることが、吸収層10に十分な液吸収保持性を付与すると共に柔軟性を確保する点から好ましい。ここで、各繊維層の坪量とは、各繊維層を接合し吸収層10を形成する前のそれぞれの各繊維層の坪量のことである。
尚、以上の説明では各層が明瞭に分離した形態を想定して説明したが、ウェブ製造や結合の方法によっては、各層の繊維が相互に入り込んで一見不可分の一体層を形成する場合もある。例えば第3繊維層23の熱収縮が大きく、繊維歪みによって上下層に繊維が貫入する場合、該第3層23の熱収縮前に上下層を水流交絡によって一体化した場合、更に甚だしくはウェブ形成工程で、第1層21、第3層23、第2層22の繊維を順次気流搬送で堆積した場合(各層間で繊維が入り混じり、境界が無くなる)などが該当例である。これらにおいては、各層の正確な坪量を求めることは困難であるため、全体の坪量と、断面拡大観察による各層の繊維特徴から層厚みを判断し、目安とする。
裏面シート3の形成材料としては、伸縮性を有する樹脂フィルムや不織布シートが好ましい。例えば、樹脂フィルムとしてはウレタン樹脂フィルム又は伸縮性のポリオレフィン樹脂フィルムが挙げられ、不織布シートとしてはウレタン樹脂または伸縮性のポリオレフィン樹脂よりなるスパンボンド不織布、メルトブローン不織布、又はこれらを複合した不織布が挙げられる。
具体的には、ウレタン樹脂からなる坪量30g/m2程度のフィルムや不織布のような伸縮性を有するシートを使うことができる。また、伸縮性のポリオレフィン樹脂としては、メタロセンを触媒として用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体を使うことができる。
また裏面シートに用いる伸縮性のフィルム材料として、伸縮性と透湿性を兼ね備えた材料であるポリエステル系樹脂を用いることも好ましい。該樹脂は、日本合成(株)製樹脂「フレックマー(商品名)」として供給されるものが代表的である。
その他、裏面シート3の形成材料としては、後述する各種エラストマーを製膜して得られる伸縮性シートを好ましく用いることができる。尚該フィルムの坪量および強さは、用途に応じて任意に選択可能で、下着から引き剥がす際に破れなく、かつ柔軟で十分な伸縮性を有するには、概ね坪量20〜60g/m2、ウイングタイプとして更に好ましくは30〜55g/m2、ウイングなしタイプとして更に好ましくは25〜47g/m2である。
尚、本発明における防漏層は、伸縮性を有するものに代えて伸長性のみを有するものであっても良い。伸縮性を有しないが伸長性を有するシート材料としては、低密度ポリエチレンフィルムや、撥水性の合繊スパンレース不織布等を用いることができる。
吸水性ポリマー41としては、従来の吸収性物品において用いられている各種吸水性ポリマー粒子を特に制限なく用いることができるが、例えば下記のポリマーなどが挙げられる。ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等がある。
本実施形態のナプキン1は、伸縮性を有するショーツと併用されることが好ましい。例えば、ナプキン1が固定されるショーツの股下部は、ナプキン1の長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有していることが好ましい。ナプキン1が、その長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有するショーツと併用されることで、ナプキン1がショーツと一体となって着用者の動きに柔軟に追随することができ、ナプキン1と着用者の肌との間に隙間が生じにくくなり、体液が漏れることを効果的に防止する。
更に、ナプキン1と併用されるショーツは、前述した伸縮性を有することに加えて、股下部の内側に着用者の肌に向って隆起する凸部を有していることが好ましい。柔軟で伸縮性を有する本実施形態のナプキン1を、該ショーツの股下部の内側に固定すると、外観及び機能としては、中高部を有する吸収性物品と同様となり、ナプキン1の吸収性及び防漏性が更に高められる。
前述した本実施形態のナプキン1によれば、その長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有するので、着用者の3次元的曲面を有する肌にフィットし、着用者の動きに柔軟に追随してヨレず、良好な装着感を有する。
また、吸収層10には、吸水性ポリマーが配されており、液吸収保持性が特に高められている。
更に、前述したような股下部に伸縮性及び凸部を有するショーツと併用されることにより、吸収性及び防漏性を一層高めることができる。
次に第2及び第3実施形態の吸収性物品である生理用ナプキンを、図5〜図8を参照しながら説明する。第2及び第3実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図5〜図8において、図1〜図4と同じ部材に同じ符号を付してある。
本発明の好ましい第2実施形態の生理用ナプキン1において、吸収層10における第3繊維層23は、図5及び図6に示すように、更に第1繊維層21側の上層23aと第2繊維層22側の下層23bとから形成されており、該上層23aと該下層23bとは、部分的に接合されて一体的になっている。図5における丸に囲まれた吸収層10の要部を、拡大して図6に示している。
本実施形態の吸収層10において、上層23aの平面視形状は、第1繊維層21と略同形であり、下層23bの平面視形状は、第2繊維層22と略同形である。下層23bは、第2繊維層22と同様に、吸収層10の幅方向中央部に位置している。
上層23aと下層23bとは、該両繊維層間にホットメルト接着剤をスパイラル塗工して接着されている。
上層23a及び下層23bそれぞれは、ナプキン1の長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有している。該両繊維層については、前述した第1実施形態における第3繊維層の説明が適宜適用される。また、その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
本実施形態のナプキン1における吸収層10について、更に説明すると、吸収層10は、その幅方向中央部(第2繊維層22及び下層23bが配されている部分)において、図5及び図6に示すように、肌当接面側に配される第1繊維層21と該繊維層と隣接し且つ裏面シート3側に配される上層23aとが積層されて所定パターンの接合部24aで部分的に接合された繊維層積層体20aが形成されている。また、裏面シート3側に配される第2繊維層22と該繊維層に隣接し且つ肌当接面側に配される下層23bとが積層されて所定パターンの接合部24bで部分的に接合された繊維層積層体20bが形成されている。
繊維層積層体20aにおける第1繊維層21と上層23aとの接合部24aは、いわゆる千鳥状のパターンで配されており、個々の接合部24aは、それぞれ平面視円形で不連続に形成されている。接合部24aは、圧密化されており、繊維層積層体20aにおける他の部位に比して厚みが小さく且つ密度が大きくなっている。
また、繊維層積層体20bにおける下層23bと第2繊維層22との接合部24bも、前述した接合部24aと同様に形成されている。
繊維層積層体20aと繊維層積層体20bとは、前述したように接着されて一体化されている。尚、図5及び図6において、接合部24aと接合部24bとは、平面視した場合に、同じ位置に配されているが、接合部24aと接合部24bとは、異なる位置に配されていても良い。例えば、接合部24aと接合部24bとは、異なる接合パターンで形成されていても良い。
第1繊維層21は、上層23aとの接合部24a以外の部分が肌側に凸状をなしている。即ち、繊維層積層体20aを平面視した場合において、第1繊維層21の接合部24a同士間に位置する部分(詳細には、四隅部に接合部24aを有する略矩形状部分)が凸状(ドーム状)をなしており、それにより、図5及び図6に示すように、多数の凸部26aが吸収層10の肌当接面側の面に形成されている。各凸部26aの内部は、第1繊維層21を構成する繊維で満たされており、また、接合部同士間における第1繊維層21と上層23aとの界面は、接合はされていないが全域に亘って密着した状態とされている。
繊維層積層体20bも、前述した繊維層積層体20aと同様に形成されており、第2繊維層22は、下層23bとの接合部24b以外の部分が裏面シート3側に凸状をなしており、図5及び図6に示すように、多数の凸部26bが吸収層10の非肌当接面側の面に形成されている。
尚、吸収層10の幅方向両端部には、繊維層積層体20bは配されていない。
前述した本実施形態のナプキン1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が奏される。また、吸収層10の幅方向中央部において、繊維層積層体20aの接合パターンと繊維層積層体20bの接合パターンとを異ならせることができる。例えば、表面に液を残さず、さらっとするナプキン1を形成するために、繊維層積層体20bの接合パターンを繊維層積層体20aより緻密なパターンとし、該積層体20bの毛管力を高めることができる。
また、該積層体20bと上層との一体性をより高めるために、ホットメルト接着剤による接着の他に、エンボスまたは立体溝を併用して物理的に一体化してもよい。
本発明の好ましい第3実施形態の生理用ナプキン1において、吸収層10と裏面シート3との間には、図7及び図8に示すように、非伸縮性の吸収層としての液吸収保持性のポリマーシート42が配されている。また、本実施形態において、吸収層10における第2繊維層22には、吸水性ポリマーが含まれていない。
ポリマーシート42は、その平面視形状が、縦長矩形であり、その長手方向がナプキン1の長手方向と一致している。ポリマーシート42は、その肌当接面側の面に、ホットメルト接着剤をスパイラルスプレー塗工して、吸収層10に接着されている。その他の構成は、前述した第1実施形態と同様である。
本実施形態のナプキン1について、更に説明すると、ポリマーシート42は、図7に示すように、ナプキン1を長手方向に前方部A、該長手方向中央領域である排泄部対向部B(使用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向領域を幅方向中央に有する部分)及び後方部Cに区分した際の排泄部対向部Bに配されている。特に、ポリマーシート42は、排泄対向部Bの幅方向中央部に配されることが好ましい。
ポリマーシート42は、その平面視形状が縦長矩形であり、その長手方向がナプキン1の長手方向と一致している。ポリマーシート42は、その寸法がナプキン1全体としての伸縮性を阻害しない大きさであれば、非伸縮性であっても良い。
ナプキン1の寸法に対するポリマーシート42の寸法比率は、長さ60%以下、さらに好ましくは20〜50%、幅50%以下、更に好ましくは10〜40%であることが、ポリマーシート42が非伸縮性であってもナプキン1の伸縮性を阻害しないので好ましい。また、ポリマーシート42を平面視した場合のナプキン1に対する面積割合は、6〜30%、特に10〜27%であることが、同様の理由及び液吸収性保持性を確保する上で好ましい。
前述したポリマーシート42としては、フラッフパルプ及び繊維に、吸収性ポリマーを混合してシート状に形成したシート等が用いられる。吸収性ポリマーの分散状態としては、吸収性ポリマーが層状に分散されているもの、三次元状に分散されているもののいずれも用いることができる。上記吸収性ポリマーとしては、前実施形態において説明したものと同様のものを用いることが好ましい。
また、上記ポリマーシート42に用いられる繊維としては、セルロース繊維、再生セルロース繊維、親水性合成繊維、複合繊維等、従来、吸収性物品の吸収層に用いられている各種の繊維を特に制限なく用いることができる。
更にポリマーシート42の断面形態も、図示したように一枚のシート形態でもよく、Cフォールド形態に折りたたんだもの、複数枚積層したものでも同様に好適に用いることができる。
前述した本実施形態のナプキン1によれば、排泄部対向部Bにポリマーシートが配されており、液吸収保持性が高められている。また、前述した第1実施形態のように、吸水性ポリマーを吸収層10に含ませる必要がないので、その製造が簡易となっている。また、前述した第1実施形態と同様の効果が奏される。
尚、本実施形態においては、吸収層10に吸水性ポリマーを含ませず、排泄部対向部Bにポリマーシート42を配したが、吸収層10に(第1実施形態同様に)吸水性ポリマーを含ませ、かつポリマーシート42に代えてパルプ積層体を同じ大きさ並び形状で配してもよい。このパルプ積層体には吸水性ポリマーが配されていても、配されていなくてもよい。
即ち、ナプキン1を平面視したときの中央部分には、排泄部対向部Bに、ナプキン1全体の伸縮性を損なわない範囲で非伸縮性の吸収部材を配してよく、それがポリマーシート42でもパルプ積層体や紙でもよい。その場合吸収層10には、中央部分の吸収容量に応じて、適宜吸水性ポリマーを補ってもよい。
次に、前述した本発明の吸収性物品の好ましい製造方法の一例について、要部の概略を以下に説明する。
前述した第1実施形態の生理用ナプキンを製造する好ましい製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
先ず、図9に示すように、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ熱収縮性を有し、更にエラストマー的挙動を示す繊維を主として含む繊維集合体からなる長尺状の第3繊維層23Aを形成して、該第3繊維層23Aの下に、該第3繊維層23Aと同一幅であり、該第3繊維層23Aとは別に形成された、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ実質的に熱収縮しないか又は第3繊維層23Aを構成する繊維の熱収縮温度以下で熱収縮しない繊維を主として含む繊維集合体からなる長尺状の第1繊維層21Aを重ね合わせ、更に、第3繊維層23A及び第1繊維層21Aよりも幅狭であり、親水性繊維からなり且つ実質的に熱収縮しないか又は第3繊維層23Aを構成する繊維の熱収縮温度以下で熱収縮しない繊維を主として含む繊維集合体からなる長尺状の第2繊維層22Aを、第3繊維層23Aにおける幅方向中央部の上に重ね合わせた繊維層複合体5を作製する。特に、第1繊維層21A及び第2繊維層22Aとして、繊維開繊用のカード機を用い繊維を開繊して形成されたカードウエブを用いることが前述した理由から好ましい。
こうして得られた繊維層複合体5における第1繊維層21A、第3繊維層23A及び第2繊維層22Aを所定パターンで多数の接合部24によって部分的に接合する。前記接合手段として、具体的には、熱エンボス、超音波エンボス、接着剤による接着などの各種接合手段が好ましい。各接合部の平面視形状は、円形、楕円形、三角形若しくは矩形又はこれらの組み合わせ等が好ましい。また、接合部の所定パターンとしては、千鳥格子状パターン又は菱形格子状パターン等が挙げられる。
次いで、前述したように作製した繊維層複合体5を、第2繊維層22Aを上側にしたまま、第3繊維層23Aを構成する繊維が熱収縮を開始する温度以上で1回目の熱処理をして、第3繊維層23Aを収縮させると共に接合部24によって取り囲まれた閉じた領域に位置する第1繊維層21A及び第2繊維層22Aそれぞれを凸状に突出させ、三次元的立体形状を形成する。1回目の熱処理において、第3繊維層23Aの熱収縮率は、後述する吸水性ポリマーが第2繊維層22A内に確実に担持される観点から、20〜70%、特に30〜60%とすることが好ましい。熱収縮率は面積収縮率であり、収縮前の基準面積S1、基準面積の収縮後の面積S2から下記の式にて求められる。
収縮率=(S1−S2)/S1×100
第3繊維層23Aを収縮させるには、例えば卓上型の恒温乾燥機や、熱接着不織布を製造する際に用いられるエアスルー熱処理機などが用いられる。
こうして1回目の熱処理が施された繊維層複合体5に、第2繊維層22Aの上から、該第2繊維層22Aの幅で吸水性ポリマー41を均一な坪量となるように散布する。第2繊維層22Aには、第3繊維層23Aの1回目の熱収縮により、所定のパターンで緩やかな凸部が形成されており、合わせて微視的には第2繊維層の繊維が3次元立体的に再配列すると共に繊維間隙が広がって、吸水性ポリマーが該凸部を構成する繊維内に入り込み易くなっている。
次いで前述したように吸水性ポリマーが散布された繊維層複合体5を、第3繊維層23Aを構成する繊維が熱収縮を開始する温度以上であり且つ吸水性ポリマーの融点よりは低い温度である2回目の熱処理をして、第3繊維層23Aを収縮させると共に接合部24によって取り囲まれた閉じた領域に位置する第1繊維層21A及び第2繊維層22Aそれぞれを更に凸状に突出させ、三次元的立体形状を完成し、吸収層連続体10Aを作製する。
このとき、第3繊維層23Aの熱収縮率は、熱収縮のコントロール、吸収層10Aの伸張回復性、凸部の形成に伴う嵩高性及び吸水性ポリマー41が第2繊維層22A内に取り込まれる点から、収縮前の基準面積S1に対して30〜85%、特に35〜70%とすることが好ましい。熱収縮率は前述したのと同様に求められる。
この2回目の熱処理により、散布された吸水性ポリマーが、第2繊維層22Aにおける各凸部26b内に取り込まれ、該凸部26bを構成する繊維間に保持される。
一方、別に用意した、その長手方向及び幅方向それぞれに伸縮性を有する樹脂フィルムからなる長尺状の裏面シート連続体3Aの片面に、ホットメルト接着剤をスパイラルスプレー塗工し、該片面を吸収層連続体10Aの第2繊維層22Aと対向させて、裏面シート連続体3Aと吸収層連続体10Aとを接着して、吸収性物品連続体1Aを作製する。
次に、こうして得られた吸収性物品連続体1Aを所定の間隔で且つ所定の幅でヒートシールする。該ヒートシールと共に、該ヒートシール同士の間に亘り、吸収性物品連続体1Aの長手方向両側縁をヒートシールする。
然る後、吸収性物品連続体1Aをその幅方向に亘るヒートシールの部分で切断し、複数の本発明の吸収性物品としての第1実施形態の生理用ナプキンを得る。該切断は、吸収性物品の長手方向の両端部が丸みを帯びるようにラウンドカットすることが好ましい。
尚、第3繊維層23Aが予め(即ち、他の層との接合前から)エラストマー的挙動を示す場合には、以下の好ましい他の製造方法を用いることが出来る。
第3繊維層23Aを伸張させた状態下に、第3繊維層23Aと第1繊維層21と第2繊維層22とを所定パターンの接合部によって部分的に接合させる。第3繊維層23Aの伸張状態を解放すると、前記接合部間に位置する第1繊維層21及び第2繊維層22それぞれが凸状に突出して三次元的立体形状に賦形される。その他は、前述した生理用ナプキンの製造方法と同様である。
第3繊維層23Aが予めエラストマー的挙動を示す場合としては、該繊維層が熱処理を受けて、不織布化されている場合等が挙げられる。
また、第3繊維層23Aとして、エラストマー繊維を含む繊維の集合体、エラストマーフィルム、エラストマーネットを用いることも出来る。第3繊維層23Aとしてこれらの材料を用いる場合には、前述した好ましい他の製造方法を用いて生理用ナプキンを製造する。エラストマーとして用いることの出来る材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、及び熱可塑性エラストマーとして知られる各種ゴム、例えばウレタン系、スチレン系、エステル系、オレフィン系、アミド系のハードセグメントを有するゴムや、メタロセンを触媒として用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。
また、前述した第2実施形態の生理用ナプキンを製造する好ましい製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法においては、第1繊維層21Aと第2繊維層22Aとが、1枚の第3繊維層23の上下に配されていたが、本製造方法においては、図10に示すように、2枚の第3繊維層23A,23Bを用い、一方の第3繊維層23Aの片面に第1繊維層21Aを重ね、他方の第3繊維層23Bの片面に第2繊維層22Aを重ねて、2枚の繊維層複合体5A,5Bを作製し、2枚の該繊維層複合体5A,5Bそれぞれを、前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法と同様に、部分的接合、熱処理を行なう。尚、長尺状の第3繊維層23Bの幅は、第2繊維層22Aと略同じである。また、吸水性ポリマーの散布は、第2繊維層22Aを有する一方の繊維層複合体のみに対して行なう。また、第1繊維層21Aを有する他方の繊維層複合体は、1回の熱処理で該第1繊維層21Aに凸状部を形成することが好ましい。
次に、2枚の繊維層複合体5A,5B同士を、第1繊維層21A又は第2繊維層22Aが配されていない側の面同士を対向させて、部分的に接合し、吸収層連続体10Aを作製する。該接合には、ドット状のエンボス、線状のエンボス、ホットメルト接着剤による接着等の公知の接合方法を用いることができる。尚、2枚の繊維層複合体5A,5B同士は、重ね合わせるだけで、部分的に接合しなくても良い。
然る後、こうして得られた吸収層連続体10Aを、前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法と同様にして、ヒートシール、切断して、本発明の吸収性物品としての第2実施形態の生理用ナプキンを得る。
また、前述した第3実施形態の生理用ナプキンを製造する好ましい製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法においては、吸水性ポリマーを第2繊維層22Aに散布したが、本製造方法では、吸水性ポリマーの散布を行なわないので、1回の熱処理で凸部の形成を行なう他は、前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法と同様にして、吸収層連続体10Aを作製する。
次に、別に用意したポリマーシート42を、その片面にホットメルト接着剤をスパイラルスプレー塗工し、該片面を吸収層連続体10Aの第2繊維層22Aと対向させて、所定の間隔で吸収層連続体10Aの幅方向中央部に接着し、前述した第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法と同様にして、裏面シート連続体3Aと接着し、吸収性物品連続体1Aを作製し、続いてヒートシール、切断して、本発明の吸収性物品としての第3実施形態の生理用ナプキンを得る。尚、吸収性物品連続体1Aを所定の間隔且つ所定の幅でヒートシールする際には、隣り合うポリマーシート42同士の間で行なう。
前述したポリマーシート42は、例えば、以下の方法で作製することができる。
まず、架橋パルプと繊維状ポリビニルアルコール(架橋パルプに対して3質量%)を湿式抄紙し、熱乾燥し坪量40g/cm2の長尺状のシート材を作製する。該シート材を2枚用意し、一方のシート材の上にホットメルト接着剤をスロットコートにて塗布し、その上に吸水性ポリマーを坪量40g/cm2で散布し、他方のシート材を重ねて、2枚の該シート材の間に吸収性ポリマーを挟み込んだ構成のポリマーシート複合体を作製する。
次に、前述しように作製したポリマーシート複合体を、長さ90mm、幅90mmの寸法に切断し、切断したポリマーシート複合体を、幅が30mmになるように3つ折りしてポリマーシート42を得る。
本発明の吸収性物品は、前述した実施形態又は製造方法に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、本発明の第2実施形態のナプキン1において、上層23aと下層23bとは、部分的に接合されて一体的になっていたが、部分的に接合されていなくても良い。
また、第3実施形態のナプキン1において、第2繊維層22に吸水性ポリマーを配していても良い。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンであっても良いが、パンティライナ、おりものシート又は失禁パッド等であっても良い。
前述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。また、前述した一の製造方法における説明省略部分及び一の製造方法のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
図1は、本発明の吸収性物品としての生理用ナプキンの第1実施形態を示す平面図である。 図2は、図1におけるX−X線断面図である。 図3は、図2の第1実施形態における吸収層の要部を模式的に示す概略斜視図である。 図4は、図3のY−Y線断面を示す拡大断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態の生理用ナプキンを示す図2に相当する断面図である。 図6は、図5の第2実施形態における吸収層の要部を模式的に示す図4に相当する拡大断面図である。 図7は、本発明の第3実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。 図8は、図7におけるZ−Z線断面図である。 図9は、第1実施形態の生理用ナプキンの製造方法の一例を示す模式図である。 図10は、第2実施形態の生理用ナプキンの製造方法の一例の要部を示す模式図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
10 吸収層
20 繊維層積層体
21 第1繊維層
22 第2繊維層
23 第3繊維層
23a 上層
23b 下層
24 接合部
26 凸部
11 防漏層
3 裏面シート
41 吸水性ポリマー
42 ポリマーシート

Claims (9)

  1. 吸収層と防漏層とを備え、実質的に縦長の生理用ナプキンである吸収性物品であって、
    前記吸収層は、肌当接面を形成する第1繊維層と、前記防漏層側に配された第2繊維層と、該両層間に位置する第3繊維層とが積層されて形成されており、
    前記第3繊維層は、捲縮した繊維から構成され、吸収性物品の長手方向及び幅方向に伸縮性を有し、前記第1繊維層は主として熱可塑性繊維から構成され、前記第2繊維層は主として親水性繊維から構成されており、
    第1繊維層及び第2繊維層は、互いに反対方向に向かって突出するドーム状の凸部を有し、第1繊維層の凸部と第2繊維層の凸部は、前記吸収層の表裏における対応する位置に形成されており、
    前記第1繊維層と前記第3繊維層との間及び該第3繊維層と前記第2繊維層との間は、それぞれ、部分的に接合されており、
    前記第1繊維層と前記第3繊維層との接合部は、前記吸収層の平面視において千鳥状のパターンでドット状に形成され、それぞれ、該第1繊維層の肌当接面側の面に形成された凹部の底部に位置しており、
    前記吸収層は、前記第2繊維層のみに吸水性ポリマーを含んでおり、
    前記防漏層は、エラストマー製の裏面シートから構成され、前記吸収層と該防漏層とが、該吸収層の周縁部において互いに接合されており、
    吸収性物品全体として長手方向及び幅方向に伸縮性を有している吸収性物品。
  2. 前記第1繊維層と前記第3繊維層との間及び該第3繊維層と前記第2繊維層との間それぞれの部分的な接合は、エンボス加工により接合されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記長手方向に30%伸長時の伸長回復率が40%以上である請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記第3繊維層は、主として熱収縮性繊維から構成されている請求項1〜3の何れか1項記載の吸収性物品。
  5. 前記親水性繊維は、レーヨン又はコットン繊維である請求項1〜4の何れか1項記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収層と前記防漏層との間に、非伸縮性の吸収層が配されている請求項1〜の何れか1項記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品の寸法に対する前記非伸縮性の吸収層の寸法比率は、長さ60%以下、幅50%以下である請求項記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収層と前記防漏層との間に、非伸縮性の吸収層が配されていない請求項1〜5の何れか1項記載の吸収性物品。
  9. 前記第3繊維層は、更に第1繊維層側の上層と第2繊維層側の下層とから形成されており、該上層と該下層とは、部分的に接合されて一体的になっている請求項1〜8の何れか1項記載の吸収性物品。
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