JP4919568B2 - 短い配列の変異体を検出するためのアッセイ - Google Patents
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Description
発明の背景
重篤な感染症には、有効な抗生物質による早期の治療が必要である[Mandellら、(1995) Principles and practice of infectious diseases、第4版、Churchill Livingstone、New York]。培養試験、形態学的試験及び生化学的試験の組合せを用いる細菌の明確な同定には、通常、完了するまで数日を要するため、ほとんどの感染症は広域スペクトルの抗生物質を用いて経験的に治療される[Weinstein (1968) Pediatr. Clin. North Am. 15:141-156; Moellering (1974) In: Seminar on Gram-Negative Infections. St. Louis 1974:5; Cassiereら、(1998) Dis. Mon. 44:613-675]。多剤耐性細菌の出現は、この慣行の治療法の有効性を低下させた。特定の症候群のあらゆる病原微生物に対して信頼性が高く、有効である抗生物質(又は抗生物質の組合せ)を発見することはますます困難になってきている。この問題は、普通でない微生物(例えば、細菌、マイコプラズマ、ウイルス、又は寄生虫)が、1種以上のより普通の病原体により引き起こされるものと混同され得る感染性症候群をもたらす場合には、さらにひどくなる。より簡便で、より迅速な同定方法及びそれに続く病原体特異的治療法が、感染症の治療においてますます重要になっている[Casadevall (1996) Clin Infect Dis. 23:790-794]。米国特許第5,487,972号、同第5,538,848号、及び同第5,925,517号、国際特許出願公開WO 97/39008、並びに国際特許出願PCT/US99/17145は、その全体を参考として本明細書に含めるものとする。
【0002】
発明の概要
本発明は、DNA又はRNAの短い領域にハイブリダイズする複数のプローブを用いて、該領域のヌクレオチド配列を同定するための方法を提供する。ただし、該プローブの全部又は一部は、該領域に完全には相補的でない。本発明はまた、2つの核酸領域の一方又は双方の配列が未知のものである場合に、該領域の関係を評価するための方法も提供する。本発明による方法は、突然変異解析及び病原体同定を含む用途を有する。
【0003】
本発明の方法で用いるための標識されたオリゴヌクレオチドプローブは、各々が特定の核酸配列の複数の変異体又は対立遺伝子に結合するように設計される。本発明者らは、本発明の方法において有用なプローブを「雑な」(sloppy)プローブと呼ぶ。2つ以上のそのようなプローブは、組合せて用いる場合、存在しうる複数の変異体から1つの変異体の存在を検出するための手段を提供する。本発明は、広範囲の既知及び未知の微生物(例えば、細菌、マイコプラズマ、ウイルス、及び寄生虫)を同定することができ、容易に自動化することができる安価で迅速な診断法を提供する。さらに、該アッセイを用いて、癌、自己免疫疾患、もしくは代謝性疾患などの哺乳動物(例えば、ヒト)の疾患に関連する遺伝子変異体、又は任意の真核生物の遺伝子の変異を同定することができる。
【0004】
より具体的には、本発明は、サンプル中で、最大約50ヌクレオチド長の遺伝子又は任意の他の短いヌクレオチド配列の変異体を検出するための均一系アッセイを包含する。このアッセイは、(a) 第1領域を含む変異体を含有すると考えられるサンプルのアリコートを用意すること、(b) 該アリコートを含む反応混合物を形成させること、(c) 該変異体の第1領域にハイブリダイズし得る異なる標的結合配列を有する少なくとも2つ(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は15)のオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを用いて、該反応混合物をプロービングすること、ただし、これら異なるプローブは、該反応混合物中で、第1領域へのハイブリダイゼーションを示す別々に検出可能な蛍光シグナルを生成し得ること、(d) 該シグナルの強度を測定すること、(e) 該プローブにより放出された蛍光強度の少なくとも1つの比率を、該サンプル中の該変異体の存在又は非存在を示すものとして決定すること、を含む。
【0005】
前記反応混合物は増幅反応混合物であってよく、その場合、前記アッセイは、増幅反応混合物を形成させた後、サンプル中に存在するのであれば、第1領域を増幅することをさらに含む。増幅反応混合物は、一対のプライマー及び適当なDNAポリメラーゼを含むポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅混合物でありうる。プライマー結合領域は、細菌種同士間と同様に、遺伝子と変異体との間、又は変異体同士間で比較的に保存されている。本発明のアッセイで用いることができるPCR以外の増幅としては、限定されるものではないが、核酸配列に基づく増幅(NASBA)及び自動継続配列複製(3SR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)又は鎖置換増幅(SDA)などのQ-βレプリカーゼを介する増幅反応、転写反応及び複製反応が挙げられる。
【0006】
本発明のアッセイで用いるオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブ、つまり雑な(sloppy)プローブは、均一系アッセイにおいて検出可能なシグナルを生成する、すなわち、未結合のプローブから標的にハイブリダイズされたプローブを分離する必要がない、蛍光標識プローブである。好適なプローブとしては、1対の蛍光体又は1つの蛍光体と1つの消光体からなる相互作用性の標識を有する二重標識プローブが含まれ、その結果、標的配列へのハイブリダイゼーション又は標的配列へのハイブリダイゼーションとアッセイにおける反応(例えば、PCR増幅におけるポリメラーゼによる切断)により、検出可能な蛍光シグナルが得られる。増幅の前、間、又は後に、プローブを増幅反応混合物に添加することができる。増幅、例えば、PCR増幅に用いるDNAポリメラーゼは、エキソヌクレアーゼ活性又はエンドヌクレアーゼ活性を有し、オリゴヌクレオチドプローブは、該プローブが第1領域にハイブリダイズする場合に該ポリメラーゼによって切断可能である。そのようなプローブの例は、TaqManTMプローブである[米国特許第5,487,972号及び同第5,538,848号]。あるいは、該プローブは、互いに相補的であり、それらが標的にハイブリダイズする場合ではなく、互いにハイブリダイズする場合に、互いに消光する線状プローブの対であってもよい[Morrison及びStols(1993) Biochemistry 32:309-3104]。
【0007】
最も好ましくは、雑なプローブは、米国特許第5,925,517号、国際特許出願公開WO97/39008及び国際特許出願PCT/US99/17145(これらの文献は全て、その全体を参考として本明細書に含めるものとする)に記載の二重標識ヘアピンプローブである。これらのヘアピンプローブは、互いに相補的な1対のアームにより挟まれた標的結合配列を含む。それらは、DNA、RNA、もしくはPNA、又は3つの全ての核酸の組合せであってもよい。さらに、それらは修飾されたヌクレオチド及び修飾されたヌクレオチド間結合を含んでもよい。それらは、一方のアーム上に第1の蛍光体を有し、他方のアーム上に第2の蛍光体を有してもよく、ここで、第2の蛍光体の吸収スペクトルは、第1の蛍光体の発光スペクトルと実質的に重複している。このプローブは増幅中に切断可能である必要はない。最も好ましくは、そのようなヘアピンプローブは、該プローブが溶液中で遊離している場合には光を出さないような、一方のアーム上に蛍光体を有し、他方のアーム上に消光体を有する「分子ビーコンプローブ」(molecular beacon probe)である。それらはまた、例えば、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)により相互作用する複数の蛍光体を一方のアーム上に有し、他方のアーム上に1つの消光体を有する波長シフト分子ビーコンプローブであってもよい。標的結合配列は、例えば、12〜50ヌクレオチド、又は25〜50ヌクレオチドの長さであってよく、ハイブリダイズするアームは4〜10ヌクレオチド又は4〜6(例えば、5もしくは6)ヌクレオチドの長さであってよい。分子ビーコンプローブは、Whitocombeら(1999)、Nature Biotechnology 17:804-807に記載のように、プライマーに連結することができる。
【0008】
本発明によるアッセイは、チップをベースとしたもの、すなわち、固相表面上の既知の位置に固定化した雑なプローブを用いるものであり得る。従来のチップをベースとした方法は、特定の配列に特異的な固定化プローブを用いるものである。本明細書に教示されるように、従来の固定化プローブの少なくとも一部を、雑な分子ビーコンプローブと置換し、複数のプローブへのハイブリダイゼーションのパターンから配列情報を引き出すことにより、必要とされる固定化プローブの数が1桁も減少し、ある種のアッセイにおいては2桁も減少する。
【0009】
本発明のアッセイにより検出される変異体は、第1領域と重複しない第2領域を含むことができる。その場合、該アッセイは、以下の追加のステップ:(f) 反応混合物中の核酸分子を、存在するのであれば、第2領域にハイブリダイズし得るが、第1領域にはハイブリダイズしない標的結合配列を有する1つの補足オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを用いてプロービングすること(ただし、該補足プローブは、アッセイ反応混合物中で、第2領域へのそのハイブリダイゼーションを示す検出可能なシグナルを生成することができ、少なくとも2つのプローブ及び補足プローブの各々により放出されたシグナルは別々に検出可能であること)、(g) 補足プローブにより放出されたシグナルを測定すること、及び(h) 補足プローブ及び少なくとも2つのプローブのうちの1つにより放出された蛍光強度の少なくとも1つの比率を、サンプル中の変異体の存在又は非存在を示すものとしてさらに決定すること、を含むことができる。この補足プローブは第2領域に特異的であり、すなわち通常の設計のものである。
【0010】
検出しようとする変異体は、哺乳動物遺伝子などの真核生物遺伝子の変異体であり得る。従って、該変異体は、哺乳動物遺伝子の体細胞変異体、例えば、癌遺伝子(ras突然変異など)であってよい。あるいは、該変異体は、代謝性疾患(例えば、鎌状赤血球貧血、サラセミア、嚢胞性線維症、ゴシェ病など)に関連する哺乳動物の対立遺伝子もしくは体細胞の突然変異(例えば、グロビン遺伝子の対立遺伝子)、又は自己免疫疾患(例えば、慢性関節リウマチ(RA)、多発性硬化症、インスリン依存性糖尿病(IDDM)、筋ジストロフィー(MD)、重症筋無力症(MG)、もしくは全身性エリテマトーデス(SLE))に関連する対立遺伝子もしくは体細胞の突然変異(例えば、主要組織適合複合体(MHC)遺伝子、免疫グロブリン(Ig)遺伝子、もしくはT細胞受容体(TCR)遺伝子)であってもよい。
【0011】
あるいは、前記遺伝子は微生物(例えば、細菌、ウイルス、又は寄生虫)の対立遺伝子であってもよい。適当な遺伝子ファミリーの一例は、可変性の種特異的領域間にある高度に保存されたDNA配列を含むリボソームRNA(rRNA)遺伝子のファミリーである[Woese (1987) Microbiol. Rev. 51:221-271]。様々な微生物に由来するDNAを、保存領域に対する一対のプライマーを用いて増幅した後、種特異的配列を分析することにより種の確認を行うことができる[Pace (1997) Science, 276:734-740]。細菌の遺伝子はマイコバクテリウムの遺伝子であってよい。マイコバクテリウムの16S rRNA遺伝子の対立遺伝子[Kirschnerら、(1993) J. Clin. Microbiol. 31:2882-2889; Vaneechoutteら、(1993) J. Clin. Microbiol. 31:2061-2065; Koxら、(1995) J. Clin. Microbiol. 33:3225-3233]を、マイコバクテリウムの種の同定に用いることができる。さらに、rRNA対立遺伝子を用いて、淋菌(Gonococci)及びクラミジア(Chlamydia)の種を定義することができる[Kluytmansら、(1991) J. Clin. Microbiol. 29:2685-2689; Iwenら、(1995) J. Clin. Microbiol. 33:2587-2591]。rpoB又は熱ショックタンパク質などの他の保存された遺伝子を、細菌種の同定に用いることもできる[Telentiら、(1993) Clin. Microbiol. 31:175-178; Molletら、(1997) Mol. Microbiol. 26:1005-1011]。
【0012】
本発明はまた、サンプル中の上記遺伝子変異体のいずれかを検出するための上記プローブの組合せを含む試薬のキットをも包含する。キットの実施形態は、所定の位置に固定化された、雑なプローブ、好ましくは雑な分子ビーコンプローブを有するチップを含む。また、該チップは、補足プローブ又は他の通常のプローブを含んでもよい。
【0013】
本明細書で用いる「遺伝子の変異体」とは、遺伝子の対立遺伝子変異体及び体細胞突然変異体、並びに、遺伝子の種特異的、亜種特異的、及び株特異的な変異体を含むと理解される。本発明のアッセイで用いられる「少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプローブ」がハイブリダイズする該変異体の「第1領域」は、1個以上のヌクレオチド置換、1個以上のヌクレオチド付加、又は1個以上のヌクレオチド欠失により、遺伝子又はその他の変異体の等価な領域とは異なっていてもよい。少なくとも2つのオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブは、該変異体の第1領域と等価な遺伝子の領域に結合することができるものであってよいが、必ずしもそうである必要はない。用語「変異体」は、関連配列の相補体を含むと理解される。
【0014】
本明細書で用いる「サンプル」は、1つ以上の細胞(真核もしくは原核)、組織、細胞もしくは組織の溶解物、体液、排泄物(例えば、尿もしくは糞)、微生物のコロニーもしくはプラーク、上記の供給源のいずれかから精製もしくは半精製された核酸(例えば、DNA、cDNA、もしくはRNA)を含む溶液、増幅反応混合物中のもしくはそれから単離された増幅(PCRなどの)産物であってよい。
【0015】
本明細書で用いる「反応混合物」は、本発明のアッセイにおけるステップとして、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブ(及び、場合により1つの補足オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブ)を用いて探索(probing)を行う溶液である。該反応混合物は、例えば、「サンプルのアリコート」のみで構成される溶液であってもよいし、バッファー成分などの他の成分を含んでいてもよい。該反応混合物は、増幅(例えば、PCR)反応混合物であってもよく、増幅反応にとって必要な成分、例えば、ヌクレオチドもしくはデオキシヌクレオチド、増幅プライマーもしくはプロモーター、及び酵素(例えば、DNAポリメラーゼ)を含むことができる。アッセイが増幅反応を含む場合、増幅の前、途中、又は後に、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを増幅反応混合物に添加することができる。
【0016】
特に定義しない限り、本明細書で用いる全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。相いれない場合は、定義を含む本明細書に従うものとする。好ましい方法及び材料を以下に説明するが、本明細書に記載されるものと類似するか、又は等価である方法及び材料を、本発明の実施又は試験に用いることができる。本明細書に記載される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、その全体を参考として本明細書に含めるものとする。さらに、材料、方法、及び実施例は単に例示のためのものであり、本発明を限定することを意図しない。
【0017】
本発明(例えば、サンプル中の細菌種の同定方法)の他の特徴及び利点は、以下の説明、図面及び特許請求の範囲から明らかであろう。
【0018】
好ましい実施形態の説明
本発明者らは、プローブ(「雑な」プローブとも呼ばれる)を、所与の標的配列の2つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、15、20、30、40、100、又は1000)の変異体に結合するその能力によって、アッセイにおいて用いて、存在しうる幾つかの変異体の中から目的の核酸配列セグメントの1つの変異体の存在を検出するか、又は2つ以上の変異体の存在でさえ検出することができることを見出した。プローブは、同アッセイにおいて2つ以上の組合せで用いられる。それらは標的結合配列において異なるため、異なる変異体に対するそれらの相対的な親和力は異なる。例えば、第1のプローブは、野生型配列に強力に結合し、第1の対立遺伝子に中程度に結合し、第2の対立遺伝子に弱く結合し、第3の対立遺伝子には全く結合しないが、第2のプローブは、野生型配列及び第1の変異体に弱く結合し、第2の変異体及び第3の変異体に中程度に結合する。さらなる雑なプローブは、その異なる標的結合配列に起因して異なる結合パターンを示す。従って、雑なプローブの組合せからの蛍光発光スペクトルは、異なる微生物の株又は種、並びに疾患及び体細胞突然変異に関連する哺乳動物組織中の遺伝子の対立遺伝子変異体を規定する。
【0019】
本発明によるアッセイを、本発明者らの最も好ましい雑なプローブ、すなわち、「雑な分子ビーコンプローブ」を用いて、以下に説明する。雑なプローブは、異なるDNA配列に結合した後、さまざまな強度の蛍光を再現可能に発生するため、例えば、単一の反応ウェル中で複数の病原体を同定する簡便、迅速、高感度の核酸増幅反応アッセイ(例えば、PCRに基づくアッセイ)において、それらの組合せを用いることができる。しかし、直接的に検出可能な量の未増幅の標的核酸を含むと考えられるサンプルに対しても該アッセイを行うことができることが理解されよう。この新規な種同定アッセイは、雑な分子ビーコンプローブなどの、一組の部分的にハイブリダイズする雑なシグナリングプローブ(各プローブは、異なる波長最適条件を有する光を発生する蛍光体で標識される)のスペクトルを解析することに基づいており、種特異的DNA配列の「識別特性スペクトル」(signature spectra)をもたらす。
【0020】
分子ビーコンプローブの操作原理
リアルタイムPCR反応において単一ヌクレオチドの正確さにより短いDNA配列を検出するための、「分子ビーコン」プローブと呼ばれるコンフォメーション依存性蛍光プローブの使用は、すでに記載されている[Tyagiら、(1996) Nat. Biotechnol. 14:303-308; Kostrikisら、(1998) Science 279:1228-1229; Piatekら、(1998) Nat. Biotechnol. 16:359-363]。図1を参照すると、分子ビーコンプローブ1は、アーム3及びアーム4に挟まれたループ2を含むヘアピン構造を有する一本鎖蛍光核酸分子である。ループ部分2は、標的DNA配列に相補的であるプローブ配列、つまり標的結合配列として働く。このプローブ配列を、ステム構造を形成するように互いにハイブリダイズする短いフランキングアーム配列3及び4内に埋め込む。特定の実施形態においては、一方のアーム配列又はその一部分も、標的と相補的であってよい。蛍光成分5を一方のアーム(最も好ましくは遊離の末端)に共有結合させ、非蛍光性の消光成分6を他方のアーム(この場合も、最も好ましくは遊離の末端)に共有結合させる。均一な溶液中では、消光体への蛍光体の接近により、該分子ビーコンがステム−ループのコンフォメーションにある場合、蛍光が最小となる。このループがその標的7にハイブリダイズすると、得られるプローブ−標的ヘリックス8の剛性のため、アーム配列が離れるようになる。それにより蛍光体5は消光体6から分離し、適当な波長の光で励起したとき、該蛍光体は明るい蛍光を発することができる。
【0021】
分子ビーコンプローブは、本発明のアッセイで使用する際にいくつかの利点を有する。分子ビーコンは、増幅中に合成されるので、アンプリコンを検出することができる。リアルタイムPCRにおいては、例えば、分子ビーコン−標的ハイブリッドにより発生した蛍光は、実施したPCR熱サイクルの数の関数として蛍光強度をプロットする分光蛍光学的サーマルサイクラーにより測定することができる。図2は、本発明の方法において補足プローブとして用いることができる、対立遺伝子を識別する分子ビーコンプローブの一連のPCR反応を示した典型的なグラフであり、完全に一致した標的野生型DNAの出発量をいろいろに変え、また、プローブが本質的にはハイブリダイズしない単一ヌクレオチドによって相違する突然変異DNAの出発量も変えてある。図2のデータは、突然変異アンプリコンではなく、野生型アンプリコンの合成量が増加するにつれて、分子ビーコン−標的ハイブリッドによる蛍光も増加し、それにより特徴的な蛍光曲線が得られることを示している。試薬を、例えば、96穴マイクロタイタープレートのウェル、又は個々の反応チューブ中で混合した後、密封することができる。異なる標的結合配列を有する分子ビーコンを、異なる色の蛍光体を用いて標識し、同一アッセイにおいて同時に用いることができる。該プローブは、ハイブリダイズしない場合は発光しないため、バックグラウンドの蛍光が低く、複数のプローブからのシグナルの分離が改善される。増幅、分子ビーコンハイブリダイゼーション、及び分析は全て、同時に行う。
【0022】
雑な分子ビーコン
本発明の方法において有用な分子ビーコンプローブは、2つ以上の変異体にハイブリダイズし、本明細書においては「雑な」分子ビーコンプローブと呼ばれる。雑な分子ビーコンのプローブ配列(すなわち、ループ又は標的にハイブリダイズする配列)は、完全に一致した標的配列にのみハイブリダイズする分子ビーコンプローブのプローブ配列よりも長い。しかし、本発明の方法において用いられる雑な分子ビーコンは、特定の長さの標的にハイブリダイズする配列に限定されない。
【0023】
当業者であれば、最小限の試行錯誤により雑なプローブを容易に調製することができる。米国特許第5,487,972号に記載のTaqManTMプローブなどのランダムコイル(又は「線状」)のプローブについては、該プローブが、完全に一致した標的だけでなく、必要に応じて、1個又は数個のヌクレオチドにより異なる標的にも結合するのに十分なように、意図される標的に相補的なプローブ領域の長さは増加する。分子ビーコンプローブについては、プローブ領域の長さは増加するが、アームハイブリッドの長さは短く保持される。本発明者らは、長さ25〜50ヌクレオチドの範囲のループ配列及び長さ4〜6ヌクレオチドの範囲のアームハイブリッドが一般的には十分であり、プローブ設計のための優れた出発点を提供することを見出した。
【0024】
完全に相補的な標的と、広範囲のミスマッチした標的の双方に、PCRアッセイの典型的なアニーリング温度、40℃〜55℃にて強固にハイブリダイズし、蛍光を放つように、雑な分子ビーコンを容易に設計することができる。本発明者らは、プローブ領域に対する相補性の程度を変えながら、異なる標的アンプリコンを用いて雑な分子ビーコンを含むリアルタイムPCRアッセイを行った。図3A及び3Bは、M. tuberculosisの16S rRNA遺伝子の種特異的超可変領域に完全に相補的な45ヌクレオチドのプローブ領域を有するフルオレセイン(FAM)標識された分子ビーコン(図3A)か、又はM. xenopieの16S rRNA遺伝子の種特異的超可変領域に完全に相補的な45ヌクレオチドのプローブ領域を有するテトラクロロフルオレセイン(TET)標識された分子ビーコン(図3B)を用いるリアルタイムPCRアッセイの結果を示す。予想された通り、これらの雑な分子ビーコンは、リアルタイムPCR中に、完全に相補的な標的の存在下で強力に蛍光を放った。しかし、これらはまた、他のマイコバクテリウム種からの7つの他の部分的に非相補的なアンプリコンの存在下で用いた場合、広範囲の蛍光強度を示した。ゲル電気泳動により、蛍光強度の差異はアンプリコンの濃度の差異によるものではなく、むしろ、分子ビーコンがアッセイのアニーリング温度で結合するアンプリコンの割合によるものであることが示された。標的アンプリコンは、2〜8個の塩基対(プローブ領域と4〜18%が非相補的)でM. tuberculosis又はM. xenopieと異なる。
【0025】
ユニークな融点を有する分子ビーコン−標的ハイブリッドはそれぞれ、プローブ及びアンプリコンの規定の温度及び濃度で、対応するユニークなシグナル強度を有するであろう。従って、アンプリコン濃度の差異を制御し、かつバックグラウンド蛍光についてのウエル間の変化を制御することが可能である場合、限られた数の雑なプローブをプローブとして用いて、リアルタイムPCR反応において、c存在しうる多くの異なる標的配列を同定することができる。リアルタイムPCR中の蛍光強度は、反応物中に存在するプローブ及びアンプリコンの濃度により影響される。プローブの濃度を実験的に制御することができるが、各PCR反応では異なる量のアンプリコンが生成される。標的分子の濃度から独立した測定値を得るために、本発明によるアッセイは、少なくとも2つの異なる色の雑なプローブ、好ましくは分子ビーコンの蛍光の比を用いる。この比の算出においては、濃度パラメーターは相殺される。プローブの同一のマスターミックスを用いる限り、同一の標的アンプリコンにハイブリダイズする2つの異なる雑な分子ビーコンプローブの蛍光比は、10%未満から10,000倍以上の標的濃度の変化をもたらした。
【0026】
図4A、4B及び4Cについて言及すると、2種の雑な分子ビーコンプローブを含むマスターミックスが好ましかった。一方のプローブをTETで標識した。他方のプローブはFAMで標識した。このマスターミックスを、最大10 ngから最小1 pgまで変化させながら、8種の量の標的出発濃度を用いる一連のPCR増幅に用いた。TET標識されたプローブは、標的に完全に相補的であった。FAM標識されたプローブのループ配列は標的の近傍領域に完全に相補的であった。図4Aは、実施したPCRのサイクル数の関数としてTET標識プローブについて得られた蛍光強度を示す。図4Bは、実施したPCRのサイクル数の関数としてFAM標識プローブについて得られた蛍光強度を示す。図4Cは、TET強度とFAM強度の比をプロットしたものである。この比の非分散が明らかである。対照的に、2つの異なる標的アンプリコンにハイブリダイズする2種の雑な分子ビーコンの蛍光比は600%以上変化し得る。
【0027】
分子ビーコン−標的相互作用の数学的モデルは、これらの実験的観察を支持している。本発明者らは、標的濃度が十分に高い場合、蛍光が標的濃度と直線的な関係にあることを数学的に決定した。蛍光比(個々の蛍光強度の代わりに)を分析することにより、一度、PCRの直線期(又はプラトー)に到達すれば、濃度依存性は相殺される(図4C)。これにより、分子ビーコンハイブリダイゼーションの濃度非依存的測定が可能になる。濃度効果は、増幅を用いず、PCR以外の増幅、及び他の雑なプローブを用いるアッセイにおいて同様に排除される。
【0028】
マイコバクテリウム種を同定するために組合せて用いる雑な分子ビーコン
本発明によるアッセイは、実際のDNA配列が未知のものであっても、特定のDNAをユニークに同定する短いDNA配列の蛍光「フィンガープリント」をもたらす。8種の異なるマイコバクテリウム種をアッセイするのに用いた4種の雑な分子ビーコンプローブを用いる実施例を記載する。表1は、いくつかの種のマイコバクテリウムの16S rRNA遺伝子の超可変種特異的領域の配列を示し、M. tuberculosis (M.tb)とは異なるヌクレオチドを示している。
【0029】
【表1】
【0030】
本発明者らは、それぞれが1つの種に相補的な標的にハイブリダイズする配列(ループ)を有する、4種の別々に標識された雑な分子ビーコンプローブを調製した。5ヌクレオチドのアームを含む該プローブの配列を表2に示す。各々の場合における消光体(quencher)はDABCYLであった。
【0031】
【表2】
【0032】
4種の雑なプローブのマスターミックスを、8つの異なる種に対して試験した。図4Cに関連して記載したように、6つの可能性のある蛍光比を全て決定した。次いで、8つの異なるマイコバクテリウム種に由来する16S DNAのセグメントを、それぞれ別々のチューブ中で、4種の雑な分子ビーコンの全ての存在下で増幅させた。PCR反応は全て、それぞれの種を同定する超可変配列に隣接する保存配列にハイブリダイズする同一のセットのプライマーを用いた。蛍光をリアルタイムで測定した。これらの実験では、ABI 7700分光蛍光学的サーマルサイクラーは、反応ウェル中で、4種の蛍光体全ての合わせた発光から、それぞれの蛍光体の発光スペクトルを誘導する。次いで、これらのデータを用いて、それぞれの雑な分子ビーコンについて蛍光強度を算出した。各反応ウェル間のバックグラウンド蛍光の差異について正規化するために、各ウェルの最初の蛍光を、同じウェルでのPCR反応の終わりに最後に測定された蛍光から差し引いた。
【0033】
チューブ中に存在する各々2種の分子ビーコン間の蛍光値の比率を作成したところ、チューブ1個当たり6つの蛍光比が得られた。かくして、ユニークなセットの蛍光比(蛍光フィンガープリント)が、試験したそれぞれの種の16S DNA配列について誘導された(図5)。次いで、実験を3回繰り返した。図5は、3回の繰り返しから得られた平均の比を示す。図5はまた、該平均からはずれたデータを示す誤差バーをも含む。負の値のいくつかの比は、ABI蛍光算出の人為的な結果であり、蛍光の消失を意味するものではない。負の値を正確に用いて、蛍光比を算出することができる。
【0034】
各DNA配列は特徴的な蛍光フィンガープリントを生成した。重要なことに、蛍光比の多様性は標的アンプリコン間の配列多様性の程度に関係する。この比は、標的領域中の配列が2ヌクレオチド位置で互いに異なるのみであるM. tuberculosis及びM. marinumに最も類似していた(表1)。あまり近くない関連する種について得られた比は著しく異なっていた。続く実験により、このパターンの正確さを確認した。M. tuberculosis及びM. marinumの類似性にも拘わらず、3回のRHD/FAM比のうちのいずれも、これら2つの種の間で重複しなかったが、これは、この比がそれぞれの種にとってユニークであることを示していた。M. tuberculosisについては、RHD/FAM比は-0.23+/-0.01であったが、M. marinumについては、RHD/FAM比は-0.29+/-0.005であった。他の種は全て、少なくとも1つの蛍光比を有し、3回の測定値のいずれも他の種の比と重複しなかった。
【0035】
2つ以上の対立遺伝子又は対立遺伝子アンプリコンが同じ反応ウェル中に存在する場合、本発明のアッセイにおいて潜在的な問題が発生し、スペクトルの解析は極めて困難になる。そのような状況の例としては、(a) 特定の病原性微生物(例えば、マイコバクテリウム)の2つ以上の種、亜種、又は株を含むサンプル(例えば、組織、血液、排泄物、又は分泌物)の分析、及び(b) 目的の変異体配列についてヘテロである真核細胞に由来するDNAの分析が挙げられる。哺乳動物の組織、血液、又は他の体液を試験しようとする場合、関連する細菌種による感染の機会は少なく、従って、1つのサンプル中には1個の遺伝子変異体のみが発生する可能性が高い。細菌の遺伝子変異体がサンプル中で遭遇する場合、鋳型の供給源として個々のコロニーに由来するDNAを用いることにより、この問題を回避することができる。
【0036】
この問題の代替的な解決法は、複数の容器(例えば、マイクロタイタープレートのウェル)中でPCR増幅を行うことであり、ここで、該容器の各々の中には、該DNAの1つ以下のゲノム等価物が存在する。元のサンプル中に存在する1つの変異体が、陽性の結果を示す(すなわち、有意な蛍光比を示す)容器中に存在する場合、値の単相分布が存在すべきであり、すなわち、該容器は全て、該方法の正確さの範囲内で類似した値をもたらすべきである。サンプル中に2つの変異体が存在する場合、陽性のPCR反応容器間には値の二相分布が存在すべきである。1セットの容器中では、この比は1つの変異体(例えば、野生型対立遺伝子)を示す第1の値の周囲にクラスターを形成し、第2のセットの容器中では、第2の変異体(例えば、突然変異対立遺伝子)を示す第2の値の周囲にクラスターを形成するであろう。3つの変異体が存在する場合は、三相分布が得られる。特定の群に入らない異常値をもたらす反応容器の内容物を単離し、アンプリコンを配列決定して、ウェル中の2つ以上のアンプリコンの存在について試験することができる。
【0037】
複数(例えば、3、4、5、6、8又は10)の雑なビーコンプローブの使用及び全ての可能性のある比率の算出により、例えば、2つ以上の候補標的配列に関して同一である単一の雑な分子ビーコン対の蛍光強度比の比率に起因する、識別の問題が克服される。
【0038】
波長シフト分子ビーコン
4種の異なる雑な分子ビーコンでは、多数多種の標的配列を高い正確さで識別するのには不十分である場合がある。同一のアッセイウェル中で同時に用いることができる異なる雑な分子ビーコンの数は、各蛍光体の発光スペクトルを識別する能力によってのみ限定される。蛍光による検出の感度を制限する要因の1つは、ほとんどの蛍光体の最適な発光波長が、その最適な励起波長(Stokesシフト)よりもわずかに数ナノメートルしか長くないということである。その結果、一部の励起光は散乱及び反射などのプロセスにより検出器に到達し、感度を制限するバックグラウンドシグナルの一因となる。励起光が検出器に到達する程度を最小化するには、レーザーなどの単色の光源がよく用いられる。しかし、これらの光源はいくつかの蛍光体を非常によく励起するが、他の蛍光体をあまり励起しないか、又は全く励起しないため、単色の光源は、同一の溶液中での多数の異なる蛍光体の使用を妨げる。例えば、一般的に用いられる青色アルゴンイオンレーザーは、その最適レベルの約2%でしかテキサスレッドを励起しないため、フルオレセインの励起には好適であるが、テキサスレッドの励起には好適ではない。
【0039】
波長シフト分子ビーコン(国際特許出願PCT/US99/17145、その全体を参考として本明細書に含めるものとする)により、一層異なるプローブを単色の光源と共に用いることが可能になる。波長シフト分子ビーコンプローブは、例えば、青色アルゴンレーザーにより励起され得るが、橙色波長、赤色波長、又は近赤外波長中で強力な蛍光を放つ。波長シフト分子ビーコンは、一方のアーム上にハーベスター(harvester)蛍光体及び発光(emitter)蛍光体を含み、他方のアーム上にDABCYLなどの消光体を含む。このハーベスター蛍光体、発光蛍光体、及び消光体を、互いに多数の位置に配置することができる。ハーベスター蛍光体は、利用可能な単色光源の波長範囲で高い吸光度を有するように選択される。発光蛍光体は、ハーベスター蛍光体の発光の波長範囲で高い吸光度を有するように選択される。青色アルゴンイオンレーザーはテキサスレッドを励起しないが、フルオレセインはテキサスレッドを励起する。従って、フルオレセインハーベスター蛍光体及びテキサスレッド発光蛍光体を有する波長シフト分子ビーコンは、同一の光源により非常によく励起される。標的に結合しない場合、ヘアピンコンフォメーションでは、消光体は蛍光を消光し、波長シフト分子ビーコンは、いずれかの蛍光体の発光範囲ではほとんど光を放たない。ハーベスター蛍光体により吸収される光エネルギーは、消光体部分に向かって効率的に流れ、熱として失われる。ループ中のプローブ配列がその標的に結合する場合、アームが引き離され、消光体はもはや有効ではなくなる。このコンフォメーションでは、ハーベスター蛍光体と発光蛍光体は相互作用する。ハーベスター蛍光体の蛍光は、その蓄積エネルギーが共鳴エネルギー転移(FRET)を介して適当な(FRET)距離に置かれる発光蛍光体に迅速に転移するため、回復されない。次いで、発光蛍光体は自身の特徴的な発光範囲で受け取ったエネルギーを放ち、それにより大きなStokeシフトをもたらす。
【0040】
本発明について好ましい実施形態を参考にしながら説明してきたが、本発明の精神を逸脱することなく様々な改変を為し得ることを理解すべきである。従って、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、分子ビーコンが検出プローブとして機能する物理的作用機構を示す図である。
【図2】 図2は、分子ビーコンプローブにより検出された、一連のPCR増幅におけるアンプリコンの数の、時間経過に対する増加を示した線グラフである。
【図3】 図3A及び3Bは、M. tuberculosis(ヒト型結核菌)(図3A)及びM. xenopie(図3B)中の標的配列に完全に相補的な、標的にハイブリダイズする配列を用いて、分子ビーコンプローブにより検出された、一連のPCR増幅におけるアンプリコンの数の、時間経過に対する増加を示した線グラフである。各線は、マイコバクテリウムの特定の種に由来する鋳型を含むPCRアッセイから得られたデータを示す。
【図4】 図4A及び4Bは、ある濃度範囲の鋳型を含む一連のPCRアッセイにおける、一対の分子ビーコンプローブからの蛍光の、時間経過に対する増加を示した線グラフであり、図4Cは、図4A及び4Bから得られた蛍光比を示す。
【図5】 図5は、マイコバクテリウムの8つの異なる種のうちの1種に由来する鋳型DNA及び4つの異なる雑な分子ビーコンプローブを含む8種のPCRアッセイについて算出された蛍光強度の比を示した棒グラフである。
Claims (19)
- サンプル中の、遺伝子変異体間で異なる第1領域を有する短いヌクレオチド配列の複数の変異体の中から検出対象の遺伝子の変異体を同定するための均一系検出アッセイであって、
(a) 最大で50ヌクレオチド長の長さを有する前記の短いヌクレオチド配列を含有すると考えられるサンプルのアリコートを用意すること、
(b) 該アリコートを含む反応混合物を形成させること、
(c) 第1領域に対するプローブであるが互いに異なる標的結合配列を有する分子ビーコンプローブのセットを用いて該反応混合物をプロービングすること、ただし、該セットの各プローブは、異なる蛍光で標識されており、かつ25〜50ヌクレオチド長の標的結合配列を有する一本鎖ループ配列および該ループ配列を挟んで配置され互いにハイブリダイズする4〜6ヌクレオチド長のアーム配列を有し、さらにその各プローブは、2以上の変異体とハイブリダイズすることができ、かつハイブリダイゼーションの際の各変異体に対する結合親和力の程度がプローブ毎に異なるように相補性の程度を変えて設計されており、また該プローブは、該反応混合物中で、第1領域とのハイブリダイゼーションを示す検出可能な蛍光シグナルを生成し、各プローブにより放出されたシグナルは別々に検出可能であること、
(d) 該シグナルの強度を測定すること、及び
(e) 該反応混合物中に存在する分子ビーコンプローブの全ての対について放出された正規化した蛍光強度の比率を決定し、その蛍光強度比率の組み合わせを指標として該サンプル中の該変異体を同定すること、
を含む、前記アッセイ。 - 前記反応混合物が前記のプローブセットを含む増幅反応混合物であり、前記アッセイが、該増幅反応混合物を形成させた後、前記サンプル中に存在するのであれば、前記第1領域を増幅することをさらに含む、請求項1に記載のアッセイ。
- 前記増幅反応混合物が、プライマー対及びDNAポリメラーゼを含むPCR増幅混合物である、請求項2に記載のアッセイ。
- 前記プローブセットが前記増幅後に前記増幅反応混合物に添加される、請求項2に記載のアッセイ。
- 前記短いオリゴヌクレオチド配列が遺伝子配列である、請求項1に記載のアッセイ。
- 前記プローブが固相表面上の予め選択した位置に固定化される、請求項1に記載のアッセイ。
- 前記変異体が哺乳動物の遺伝子の変異体である、請求項1に記載のアッセイ。
- 前記変異体が微生物の遺伝子の変異体である、請求項1に記載のアッセイ。
- 前記微生物の遺伝子が細菌の遺伝子である、請求項8に記載のアッセイ。
- 前記細菌の遺伝子がマイコバクテリウムの遺伝子である、請求項9に記載のアッセイ。
- 前記変異体が癌遺伝子の変異体である、請求項7に記載のアッセイ。
- 前記変異体が代謝性疾患に関連する、請求項7に記載のアッセイ。
- 前記変異体が自己免疫疾患に関連する、請求項7に記載のアッセイ。
- サンプル中の遺伝子の複数の変異体のうちの1つを同定するための試薬キットであって、該遺伝子が変異体間で異なる第1領域を有し、該キットが、第1領域に対するプローブであるが互いに異なる標的結合配列を有する分子ビーコンプローブのセットを含み、ここで該セット中の各プローブは、異なる蛍光で標識されており、かつ25〜50ヌクレオチド長の標的結合配列を有する一本鎖ループ配列および該ループ配列を挟んで配置され互いにハイブリダイズする4〜6ヌクレオチド長のアーム配列を有し、さらにその各プローブは、2以上の変異体とハイブリダイズすることができ、かつハイブリダイゼーションの際の各変異体に対する結合親和力の程度がプローブ毎に異なるように相補性の程度を変えて設計されており、また該プローブは、第1領域へのハイブリダイゼーションを示す検出可能な蛍光シグナルを生成し、該プローブの各々により放出されたシグナルは別々に検出可能である、前記キット。
- 前記遺伝子がさらに、前記変異体の第1領域と重複しない第2領域を含み、前記キットが、第2領域に対する標的結合配列であるが第1領域にはハイブリダイズしない標的結合配列を有する1つの補足プローブをさらに含み、ここで、該補足プローブは、第2領域へのハイブリダイゼーションを示す検出可能なシグナルを生成することができ、前記のプローブセット中の各プローブ及び補足プローブの各々により放出されたシグナルが別々に検出可能である、請求項14に記載のキット。
- 前記遺伝子が哺乳動物の遺伝子または微生物の遺伝子である、請求項14に記載のキット。
- 前記遺伝子が細菌遺伝子、マイコバクテリウム遺伝子、および癌遺伝子からなる群より選択される、請求項14に記載のキット。
- 前記変異体が代謝性疾患に関連する、請求項14に記載のキット。
- 前記変異体が自己免疫疾患に関連する、請求項14に記載のキット。
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