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JP4918037B2 - 陽イオン洗浄剤を使用した核酸を洗浄および単離するための方法 - Google Patents

陽イオン洗浄剤を使用した核酸を洗浄および単離するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、下記一般式に関する陽イオン洗浄剤を使用して核酸を洗浄および単離する方法に関する:
+1234- (I)
該式において、
Yは窒素またはリンを表わすことができ、
1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、C6−C26−アラルキル残基だけでなく、未分岐または分岐C1−C20−アルキル残基、C3−C6−アルケニル残基、C3−C6−アルキニル残基、および/または、C6−C20−アリル残基を表すことができ、ならびに
-は無機または有機の一価もしくは多価塩基酸の陰イオンを表わすことができる。
陽イオン化合物はアンモニア塩からなり、R1はより高級なアルキル残基、好ましくは12、14、16もしくは18炭素原子を有するものを表わし、ならびにR2、R3およびR4はそれぞれメチル基を表わす組成が好ましい。
さらに、R1がアラルキル基、好ましくはベンジル基を表し、R2はより高級のアルキル残基、好ましくは12、14もしくは16炭素原子を有するものを表し、およびR3ならびにR4はそれぞれメチル基を表わす組成が好ましい。
原則として、C1−C6−アルキルは、1〜6炭素原子を有する分岐または未分岐炭化水素残基を表わし、必要ならば該炭化水素残基は互いに同じものまたは異なりうる1またはそれ以上のハロゲン原子−好ましくはフッ素−で代用することができる。
次の炭化水素残基が例として引用される:
メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチル−プロピル。
より高級なアルキル残基は、分岐または未分岐C7−C20−アルキル残基を表し、必要ならば該アルキル残基は互いに同じものもしくは異なりうる1またはそれ以上のハロゲン原子−好ましくはフッ素−で代用することができる。
次の炭化水素残基が例として引用される:
分岐または未分岐ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびエイコサイル。
原則として、C3−C6−アルケニルは、1もしくはおそらくそれ以上の二重結合を持つ3〜6炭素原子を有する分岐または未分岐炭化水素残基を表わし、必要ならば該炭化水素残基は互いに同じものもしくは異なりうる1またはそれ以上のハロゲン原子−好ましくはフッ素−で代用することができる。
次の炭化水素残基が例として引用される:
2−プロペニル(アリル)、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロペニル。
原則として、C3−C6−アルキニルは、1もしくはおそらくそれ以上の三重結合を持つ3〜6炭素原子を有する分岐または未分岐炭化水素残基を表わし、必要ならば該炭化水素残基は互いに同じものもしくは異なりうる1またはそれ以上のハロゲン原子−好ましくはフッ素−で代用することができる。
次の炭化水素残基が例として引用される:
2−プロピニル(プロパルギル)、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、3−メチル―2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、3−メチル−3−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1,2−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−メチル−2−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、3−メチル−3−ペンチニル、4−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−4−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−2−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、1,3−ジメチル−2−ブチニル、1,3−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、2,3−ジメチル−2−ブチニル、2,3−ジメチル−3−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−1−ブチニル、2−エチル−2−ブチニル、2−エチル−3−ブチニル、1,1,2−トリメチル−2−プロピニル、1−エチル−1−メチル−2−プロピニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロピニル。
他に定義されない限り、アリルは、好ましくは1つまたは2つのヘテロ原子をおそらく含むことができる4〜22炭素原子を有する単核または多核芳香族残基を表す。
例は次のとおりである:
フェニル、ナフチル、アンスラシルおよびピロル、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジンまたはピラジンで、必要ならば該残基は1もしくはそれ以上のハロゲン原子−好ましくはフッ素−で代用することができ、またはアルキル基により互いに独立して1もしくは数回代用することができる。
アラルキルは上の定義に従って単核または多核性のアリル残基を意味し、C1−C6−アルキル、C3−C6−アルケニルもしくはC3−C6−アルキニルの橋状結合によって陽イオンの部分的な構造に結合せしめ、C1−C6−アルキル、C3−C6−アケニルおよびC3−C6−アルキニルの定義が結果的に適用する。本発明の目的として、ベンジル基が好ましい。
好ましい陰イオンは、臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩(Formiate)、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩またはコハク酸塩である。
核酸を単離する方法は当該分野においてよく知られている。したがって、当該分野で最も確立している方法の1つによれば、(部分的にさらにタンパク質分解酵素の使用により)強変性および減少条件下にある核酸を含む出発原料を可溶化すること、ならびに透析またはエタノール沈殿によって水層から放出せしめた核酸を単離することによって、DNAは生物学的出発原料−たとえば、細胞および組織のような−から単離される(J.サンブロック(Sambrock)、E.F.フリッチェ(Fritsch)およびT.マニアティス(Maniatis)、1989年、Cold Spring Harbor、“Molecular Cloning”)。
該方法の主な不利な点は、細胞および特に組織からの核酸の単離自体が非常に時間浪費的であるということを示し、ならびに頻繁に2日よりさらなる日数を費やしうるという事実に見出せる。さらに、該方法は、装置に相当な支出を必要とし、皮膚を刺激しまたは健康を害するフェノールもしくはクロロホルムのような物質の使用を含む。
該状況の観点で、代替方法が当該分野における初期段階に開発され、上記の核酸の抽出に含まれる不利な点が回避できるようにすることが意図されている。
すべての該方法は、アガロースゲルからDNA断片を予備的および分析的に洗浄するためのヴォゲルステイン(Vogelstein)およびガレスピー(Gillespie)によってはじめて開発および記載された方法(Proc. Natl. Acad. Sci, USA, 1979, 76, 615-619)に基づく。該方法は、カオトロピック塩(NaJ)の飽和溶液中に単離されるべきDNAバンドを含むアガロースを溶解することと、ガラス粒子にDNAを結合することとを兼ね備えている。次に、ガラス粒子に固定されたDNAは洗浄剤(20mMのトリス塩酸[pH7.2]、200mMの塩化ナトリウム(NaCl);2mMのEDTA;50%v/vのエタノール)で洗浄され、そしてその後担体粒子から脱着する。
該方法論は、今日までに一連の改良を受けており、現在において様々な出所の、核酸を抽出および洗浄する異なる方法に使用されている(マルコ(Marko), M.A., チッパーフィールド(Chipperfield), R. およびビルンボイム(Birnboim), H.G., Anal. Biochem., 121, (1982) 382〜387頁)。
したがって、多数の試薬の組合せ(いわゆるキット)が、該種の核酸抽出を実施するために市販されている。
ほとんどの該市販キットは、異なるカオトロピック塩類溶液の存在の下で無機担体類へ核酸を結合する十分によく知られた原理に基づいており、および担体材料として微細磨ガラス粉末の懸濁物(例えば、グラスミルク(Glasmilk)、 BIO 101、ラ ジョラ(La Jolla)、CA)、ダイアトミックアース(シグマ(Sigma))またはシリカゲル(ヨーロッパ特許616639号)でさえ使用する。
核酸を単離する方法は、原則的に多数の様々な応用に実用的であり、ブームら(Boom et al)に開示されている[EP389063A1]。 該ヨーロッパ特許出願において、DNA結合固体層のカオトロピック緩衝液とともに出発原料を保温することにより、核酸を含む出発原料から核酸を単離するための方法が記載されている。カオトロピック緩衝液は、出発原料の溶解およびさらに固体層への核酸の結合の両方を実現する。該方法はさらに小試料量から核酸を単離するために適しており、特にウイルスの核酸を単離する分野に実用性を見出す。
出発原料のおそらく困難な溶解により展開する問題は、(特に複合出発原料からのゲノムDNAの単離に対する)核酸単離用の一連の市販製品によって解決することができるが、しかしながら、該製品は出発原料の溶解をタンパク質分解酵素を使用する通常の緩衝液の中で実施するので、該方法はもはやブームらの開示による上の方法を特徴付ける古典的な「単一チューブ方法」ではないという主な不利な点を隠す。例えば、その後の遠心分離膜への核酸の結合に必要なカオトロピックイオンは、溶解が完了したとき、追加的に溶解調製物に加えられなければならない。カオトロピック塩類のタンパク質分解機能はよく知られており、および当然直ちに効率的な溶解に必要なタンパク質分解酵素を破壊するので、いかなる状況でも該カオトロピックイオンは溶解緩衝液の一部を形成することができない。
一連の不利な点にもかかわらず、カオトロピック塩類を使用する核酸単離方法は世界中で確立されており、市販製品を使用して大衆に利用されている。該システムは、実施するに際して非常に簡便であり、およびすべての場合において次の原理に従って進む:
・出発原料の溶解、その後の遠心分離カラム内の担体懸濁物上に配置されているガラスまたはシリカ膜の固体層への核酸の結合;
・結合せしめた核酸の洗浄、 および
・低イオン強度の緩衝液を用いた核酸の溶出;
すべての該システムは、カオトロピック塩類の存在で各々の担体表面に核酸を結合することに基づいており、つまり、少なくとも一つの緩衝溶液は主要要素としてカオトロピック塩を含む。ある状況の下では、該緩衝液には溶解緩衝液、または−タンパク質分解酵素を使用するシステムにおいて−溶解が完了した後に出発原料に加えられる必要な結合緩衝液をさらに適用できる。
負に帯電せしめた、中性もしくは塩基性タンパク質溶液を塩析するためのホフマイスター・シリーズは、適切なカオトロピック塩類の選択根拠を形成する。カオトロピック塩類は、タンパク質を変性し、水中で無極性物質の溶解度を増加し、および疎水的相互作用を破壊することで特徴付けられる。当該分野によれば、十分根拠のある該特徴は、選択された固体層への核酸の結合を促進するために、カオトロピック塩類緩衝液システムで水環境の多重構造の破壊ももたらす。核酸を単離するための最もよく知られた試薬類は、過塩素酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カグアニジニウム−イソ−チオシアン酸塩およびグアニジニウム塩酸塩である。しかしながら、それらは一方ではコスト強制的であり、および他方ではある程度まで有毒または刺激性である。
カオトロピック塩類の存在における無機担体類への核酸の結合の物理化学的な原理は、専門家団体で説明されている。無機担体類表面への核酸の結合は、核酸が無機材料、特にガラスまたはシリカ粒子の表面に吸着することによって水環境の多重構造を破壊することにある。カオトロピックイオンの存在は水環境の多重構造を破壊するために常に必要である。カオトロピック塩類の濃度が高い場合、反応はほとんど定量的に進む。記載せしめた該物理化学的知識の結果として、核酸の結合固体層へ核酸を結合するための高イオン強度カオトロピック塩類を備えた緩衝液組成をすべての市販システムは含まなければならないと当該分野の中で仮定されている。
さらに、上記の不利な点が回避されうることによって、カオトロピック物質の使用もしくはフェノールの使用なしで運用する適切な方法も当該分野において知られている。国際特許出願WO 00/034463は、複合出発原料から核酸を単離する該種の方法を開示する。該方法において、少なくとも1つのアンチカオトロピック塩成分を有しおよびいわゆるアルコール結合化学で作用する溶解/結合緩衝液システムが使用される(インバイテック(Invitek)、ベルリンによって製造されたInvisorb(登録商標)プラスミド・キット)。
しかしながら、アルコールの使用はまたいくつかの不利な点を有し、特に下記事項を含む:
・単離されるべきプラスミド−特にRNAとの汚染を防ぐために、アルコールと溶解試料の正確に決定された容量比は、プラスミドの単離のために非常に注意深く正確に維持されなければならない。
・カオトロピックおよびアルコール結合化学の両方ともが、エンドトキシンで強度に汚染されているDNA単離物という結果をもたらす。追加の洗浄工程は、固体層−通常ある膜への結合を維持することを可能にするために、大量のアルコールを含む緩衝液の使用で制限される。他の物質の使用を必要とする選択的な洗浄工程は、それゆえに、この目的にほとんど使用することができない。
・単離されたDNA中のエンドトキシン含量は、該方法で単離されたDNAのさらなる使用の―たとえば製薬への応用における問題に結びつく場合がある。
従って、本発明の目的は、上記の当該分野の不利な点を最初に克服することにある。
固体マトリックスに核酸を結合するために、一般式(I)の陽イオン洗浄剤の使用によって該問題は解決される。適切なマトリックス−例えばセルロースのような−は当該分野において知られている。本発明によれば、しかしながら、シリカまたはガラス繊維のマトリックスが好ましい。
本発明に係る方法シーケンス原理の主な特徴は、例としてプラスミド調製を使用して、以下のように記載することができる:
細菌は、実施上の目的のために、ペレットの形で存在した後に、該細菌を含む培地から最初に単離される。次の工程で、該ペレットは再懸濁緩衝液を使用して再懸濁される。この種の再懸濁緩衝液は当該分野において知られている(例えば:50mMのトリス−塩酸、pH 8.0、10mMのEDTA、RNase Aを有する)。
得られた再懸濁液は、たとえば、200mMの水酸化ナトリウム、1%のSDSのような溶解緩衝液と混合される(ここで使用することができる溶解緩衝液は、当該分野において当業者に同様に知られている)。溶解後、該調製物がとる形によって、該調製物は中性化緩衝液によって中和される。ここで使用することができる中性化緩衝液も、当該分野において大多数の当業者に親しまれている。該緩衝液は、例えば、5のpH価を有する3Mの酢酸カリウム水溶液のような緩衝液を含む。
必要ならば、生じた反応混合物はろ過される。適切なフィルターは当該分野において知られ市販されている(たとえば、キアゲン(QIAGEN)社、D−40724 ヒルデン(Hilden)からのQIAfilter(登録商標) ミディ(Midi))。その後、溶解物は一般式(I)の1つまたはそれ以上の化合物と好ましくは水溶液中において混合せしめ、および混合の後にシリカカラム、好ましくはいわゆるスピンカラムに置かれる(実施プロトコールによって、一般式(I)の化合物は、「より穏やかに溶解する」ため溶解緩衝液に既に加えることができる/さらにPart4参照) 。
全量を収容するためのスピンカラムの利用可能な容量が十分でない場合、液体の全量を収容することができる漏斗の形をしている希釈器具をスピンカラム上に置くことができる。反応混合物は移送されるか、もしくは真空の適用もしくは遠心分離することによりカラムを通して吸収され、必要とされた核酸、ここではプラスミドDNAは、表面、好ましくはシリカ表面に結合する。
必要ならば、カラムはその後洗浄緩衝液で数回洗浄される。この種の洗浄緩衝液も当該分野において知られており、たとえば「PE緩衝液」(キアゲン、ヒルデン)のような緩衝液を含む。
必要ならば遠心分離によって洗浄緩衝液の残留物をカラム材料から取り除くことができる。
最後に、結合せしめた核酸は、同様に当該分野において知られている溶出緩衝液を備えたカラムから溶出される。
したがって、本発明は核酸を単離および洗浄するための方法に関し、一般的に下記工程で記載することができる:
− 核酸を含む生物学的試料を溶解すること;
− 必要ならば、溶解に起因する調製物を中和すること;
− 得られた反応混合物と、一般式(I)の1つまたはそれ以上の化合物または該化合物の水溶液とを混合すること、および反応混合物をシリカ系マトリックスに接触させること;
− 核酸を洗浄すること;
− 核酸を単離すること。
さらに、本発明は、200mMの水酸化ナトリウムおよび1重量%/VのSDSを含む水溶液が溶解緩衝液として使用される上記の方法に関する。
さらに、本発明は2〜3Mの酢酸カリウム水溶液が中性化緩衝液として使用される上記の方法に関する。
さらに、本発明は、好ましくは300〜1000mM、特に好ましくは400〜800mM、格別に好ましくは500〜mMの食塩溶液が洗浄緩衝液として使用される上記の方法に関する。
さらに、本発明は、7.5のpH価を有する緩衝作用のある70〜90%のエタノール水溶液が洗浄緩衝液として使用される上記の方法に関する。
適切な緩衝液は当該分野において知られており、たとえば、トリス/塩酸、MOPSおよび他のものと同様の緩衝混合液を含む。
さらに、本発明は、無機マトリックスへの核酸の可逆的な結合のための一般式(I)の化合物の使用に関し、該マトリックスは金属酸化物もしくは金属混合酸化物に基づいた多孔性および/または非多孔性担体から構成することができ、および好ましくはケイ素酸素化合物、特に好ましくは二酸化ケイ素(シリカ)からなり、またはケイ酸塩からなり、またはガラス、シリカゲルもしくはゼオライトからなることができる。
さらに、無機マトリックスは酸化アルミニウム、二酸化チタンもしくは二酸化ジルコニウムからなることができ、または代替的に指定された金属酸化物の混合物を使用することができる。
特に、本発明は、核酸の結合のための一般式(I)の化合物の使用に関し、該核酸は単一のヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドと同様に一重および/または二重鎖DNAおよび/またはRNAの形で存在することができ、ならびに、DNAの場合において、DNAは、すなわちゲノムDNA、プラスミドDNAおよび/または色素体DNA(plastide DNA)であり、ならびに、RNAの場合には、RNAがメッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)および/または核内低分子RNA(sn−RNA)である。
最後に、本発明は、少なくとも一般式(I)の化合物を含む、核酸の単離および/または洗浄用のキットに関する。
実施例:
本発明は、今後次の実施例によって例証される:
次の略語が使用される:
CTAB 臭化セチルトリメチルアンモニウム
臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム
TTAB 臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム
DoTAB 臭化ドデシルトリメチルアンモニウム
DTAB 臭化デシルトリメチルアンモニウム
OTAB 臭化オクチルトリメチルアンモニウム
GEL アガロースゲルの濃度計評価によって決定された収量
min 分(間)
PE緩衝液 市販の洗浄緩衝液 (キアゲン、D−40724 ヒルデン)
EC緩衝液 細胞培養における使用のための市販の緩衝液
(キアゲン、D−40724 ヒルデン)
RLT緩衝液 市販の溶解/結合緩衝液 (キアゲン、D−40724 ヒルデン)
EB緩衝液 市販の溶出緩衝液(キアゲン、D−40724 ヒルデン)
DP3緩衝液 市販の中性化緩衝液(キアゲン、D−40724 ヒルデン)
S3緩衝液 市販の中性化緩衝液(キアゲン、D−40724 ヒルデン)
CE3緩衝液 市販の抽出緩衝液(キアゲン、D−40724 ヒルデン)
OD 260nmにおける光度測定によって決定された収量。
(光学濃度)
RT 室温 (約20〜25°C)
X 多測定の平均値
パート1:
陽イオン洗浄剤を使用する核酸の洗浄および単離
他に述べられない限り、実施例1〜4は次のプロトコールに従って実施された:
「中規模」の大腸菌からのプラスミドDNA調製用プロトコール(1):
1.2mlの再懸濁緩衝液に細菌ペレットを再懸濁する;
2.2mlの溶解緩衝液を加え、−その後、約3分間溶解する;
3.2mlの中性化緩衝液を加えて、ひっくり返すことにより混合する;
4.QIAfilter(登録商標) ミディに直ちに移し、RTで3分間保温し、およびろ過する;
5.スピンカラム上に10mlの希釈器具を置き、QIAvac(登録商標)上に配置する;
6.溶解物に2mlの洗浄剤を加えて、徹底的に混合して、およびカラム上に置く;
7.混合物を通して吸収し、真空を除く;
8.希釈器具を廃棄する;
9.回収チューブの中にスピンカラムを置く;
10.750μlの塩緩衝液を加えることにより膜の選択的な洗浄をし、14,000rpmで1分間遠心分離する;
11.750μlのPE緩衝液を加えることにより膜を洗浄し、14,000rpmで1分間遠心分離する;
12.緩衝液残留物を除去するために14,000rpmで1分間もう一度遠心分離する;
13.1.5mlのエッペンドルフ(Eppendorf)チューブ上にスピンカラムを置く;
14.200μlのEB緩衝液で溶出する。膜上にピペットで移し、1分間保温し、遠心分離する(14,000rpmで1分)。
実施例1:いわゆる「アルコール」結合化学と比較して、洗浄剤を使用する本発明による結合化学の比較 。
本プロトコール(1)に従って、25mlのDH5α/pCMVβ培養液(高コピープラスミド)を2ml、2.5mlおよび4mlのそれぞれの洗浄剤(0.5Mの塩化ナトリウム中の4重量%)またはイソプロパノールで沈殿した:
表1および2
表3および4
上のデータが示すように、より高い収量と同じものに対するアルコール系結合と比較して、洗浄剤結合システムはより大きな安定性を有する。
実施例2:塩濃度による結合および選択性の制御
本実施例では、各場合において25mlのDH5α/pBRCMVβ培養液(低コピープラスミド)をプロトコール(1)に従って異なる塩濃度のCTABで結合した。
2回測定の平均値は下の表5および6の各場合に再現される:
表5および6
実験結果は、適切な塩濃度を選ぶことにより、要求された核酸の選択結合の最適条件を設定できることを明確に示す。さらに、0.8Mの塩化ナトリウム濃度に対する測光計および濃度計測定の同一価は、必要とされるプラスミドDNAだけがそれぞれの調製で発見されることになるという証拠を提供する。
実施例3:RNA汚染除去用の塩を含む洗浄緩衝液の使用。
陽イオン洗浄剤が「可溶性陰イオン交換体」とみなされる場合、該陽イオン洗浄剤は、膜に結合した後に不要な核酸を除去し、およびその後の追加的な結合選択性を得るためのステップ勾配(step gradient)によって可能であるべきである。
本例示では、各場合において50mlのDH5α/pBRCMVβ培養液(低コピープラスミド)をプロトコール(1)に従って0.8Mの塩化ナトリウム中の1%のCTABで膜に結合した。結合せしめたDNAは、その後異なる食塩濃度(プロトコール(1)の選択工程10)の洗浄緩衝液で洗浄された:
a)選択洗浄工程なし
b)300mMの塩化ナトリウム
c)600mMの塩化ナトリウム
d)800mMの塩化ナトリウム
表7および8
上の表に示された実験データは、図1中のグラフ形において再現される。膜上の洗浄剤核酸混合体が陰イオン交換体に結合せしめる核酸と同じ方法で作用することを該結果は示す。したがって、汚染は適切な塩濃度を備えた洗浄緩衝液を使用することにより選択的に除去されうる。
さらに、8より多くの炭素原子の鎖長を有する、上で特定されたすべての洗浄剤で、同一純度(OD/GEL価が実際に同一)のプラスミドDNAをシリカ膜に結合できることが示されている。同時に、該収量は、溶液の使用洗浄剤および使用塩濃度(イオン強度)に依存する。
ここで、結合はまたDNA沈殿の抑制が生じない低塩濃度で起こることが示されている。
実施例4:単離DNAの品質:
単離DNAの品質を評価するために、アルコール結合化学および陽イオン洗浄剤を有する結合の間で比較が実施された。結果は次の表9および10に示される:
a) エンドトキシン汚染用実験 (EU/μg DNA):
表9および10
アルコール結合化学を使用する場合のエンドトキシン含量は、シリカ技術によってDNA調製として通常の範囲にあるが、CTAB調製の場合の汚染は陰イオン交換カラムを使用してのみ通常達成せしめる範囲にある。
b) エンドトキシン過敏細胞(Huh7)のトランスフェクション(Transfection)結果:
トランスフェクションは危機的な応用であり、使用プラスミドDNAが汚染(特にエンドトキシン)からできるかぎり離れていなければならない。細胞はスーパーフェクト(SuperFect)プロトコール(キアゲン、D−40724 ヒルデン)によってトランスフェクト(Transfect)された。陰イオン交換カラム(ウルトラピュア(Ultrapure) 100、キアゲン、D−40724 ヒルデン)によって単離されたプラスミドは対照(100%)として使用された。
達成された結果は、図2に示される。
トランスフェクションの結果は、CTABで単離されたDNAに対して約100%、つまり陰イオン交換カラム(ウルトラピュア 100)による調製物と同一の値を示した。
他方で、イソプロパノール結合での調製物は、高エンドトキシン価と一致した著しくより悪いトランスフェクション結果をもたらした(上を参照)。
パート2:細胞溶解物の事前清浄化の省略
他に述べられない限り、実施例5〜8は次のプロトコールに従って実施された:
(1.5mlの細菌培養のための)ある「小規模」での大腸菌からのプラスミドDNAの迅速調製用プロトコール(2):
1.150mlの再懸濁緩衝液中に細菌ペレットを再懸濁する;
2.150μlの溶解緩衝液を加える。約3分間溶解する;
3.150mlの中性化緩衝液を加え、ひっくり返すことにより混合する;
4.溶解物に300mlの洗浄剤を加えて、徹底的に混合し、カラム上に置く;
5.遠心分離する(14,000rpmで1分);
6.750μlのPE緩衝液を加えることにより洗浄し、14,000rpmで1分間遠心分離する。
7.緩衝液残留物を除去するために14,000rpmで1分間一度以上遠心分離する。
8.1.5mlのエッペンドルフチューブ上にスピンカラムを置く;
9.100μlのEB緩衝液で溶出する。膜の上にピペットで移し、1分間放置し、および遠心分離する(14,000rpmで1分間)。
実施例5:溶解物の清浄化を省略する場合における結合の最適化
本実施例で、各場合においての1.5mlのDH5α/pBRCMVβ培養液(高コピー)をプロトコール(2)に従って異なる塩濃度のCTABで結合した。2回測定の平均値を各場合に与える。
洗浄剤中の必要な塩濃度を溶解物の清浄化の結果に基づいて最適化した:
指定された塩濃度を備えた300μlの1%CTAB溶液を各場合において使用した。
図3からわかるとおり、最良の結果は1.2および1.4Mの塩化ナトリウムで得られた。該塩濃度で溶解物の清浄化を生ずるさらなる結合はないことはここで注目されるべきである。これとは対照的に、0.8Mの塩化ナトリウムは、溶解物清浄用の決定された最適濃度(実施例2参照)で、相当により悪い結果にこの場合結びついた。
実施例6:スピン型を用いた調製
本実施例では、各場合において1.5mlのDH5α/pCMVβ培養液(高コピー)をプロトコール(2)に従って1.2Mの塩化ナトリウムまたはイソプロパノール中の1%のCTABで沈殿した。
DP3緩衝液(3Mの酢酸アンモニウム、pH 5.5)およびS3緩衝液(2Mの酢酸カリウム、pH 5.5)は、中性化緩衝液として各場合において使用された。キアゲン有限会社からのQIAprep(クイアプレップ)調製は追加的な比較として使用された。
図4が示すとおり、イソプロパノールを使用する場合より陽イオン洗浄剤CTABを用いると2倍の収量が得られる。S3緩衝液を用いた調製物は、陽イオン結合に対してわずかにより低い収量のみを示し、および、これまで通りに、ODとGELの間において良好な一致を示した。これとは対照的に、イソプロパノールを使用した場合、ODにおいてあまりに高い過定量があった。
実施例7:自動化された、96ウェル型(well format)での調製。
本実施例において、DH5α/pCMVβ培養(高コピー)の振とうフラスコ培養液は、1.5mlの形で96ウェルプレート中に分注された。その後、DNA結合を形成するためにCTABまたはイソプロパノールを備えた分析ロボット(例えば、BR8000/キアゲン有限会社)で一度に1枚の96ウェルプレートが調製された。
最新のDP96プロトコールがイソプロパノールを用いて単離するために選択された(各場合において、100μlの溶解緩衝液、180μlのイソプロパノール;いわゆる「低容量プロトコール」)。CTABを用いる単離として、以前に使用されたスピンプロトコール(各場合において、150μlの溶解緩衝液、300μlのCTAB溶液)にできるかぎり近いプロトコール・バージョンが選ばれた。
OD260あたりの収量は、すべての96ウェルに対して決定された(表11および12を参照)。さらに、アガロースゲルの濃度計分析は、収量を決定するために一度に7ウェルに対して実施された。
図5は、7つの無作為に選ばれたウェルのODおよびGELの比較を示す。新しい結合化学の利点は、選択範囲に対する収量で明確に見られうる。ODとGELの間の一致は、両方の場合において等しく良好である。
該相違は、7つの選択された試料を用いるよりも96ウェルすべてで決定された以下の表11および12中の値においてそれほど明白でないが、それでもおよそ2〜3倍高い。
表11および12
実施例7:得られたDNAの品質:
異なる応用が単離されたDNAの品質を決定するために実施された:
a)制限分析
実施例7において単離されたプラスミドDNA試料は塩過敏制限酵素で分解された。基準として、陰イオン交換カラム(例えば、UP100/キアゲン有限会社)を使用して最初に単離したもの以外の同じプラスミドを使用した。すべての分解試料が0.7kbの予期せしめた追加バンドを有することを図6は明確に示す。基準試料との相違を検知することができなかった。
b)配列決定能力
以下の表13からわかるとおり、使用されたすべてのDNA試料は平均およそ800bpとなる非常にに良好な読み長さ(read length)を有する。個々の塩基の信号強度および判読可能の早期開始は、単離されたプラスミドDNAの品質が配列決定に対してあまりに良好に適しているということもまた示す。
c)エンドトキシン含量の測定:
シリーズ4の試料のエンドトキシン含量はLALカイネティックキット( LALKinetic Kit(キャンブレックス(Cambrex)) によって決定された。
使用DNAのエンドトキシンunits/μg:
該測定は、カオトロピック結合化学を備えた従来のシリカ調製と同じ桁のエンドトキシン汚染レベルをもたらした(実施例4参照)。
これと対照的に、溶解物の清浄化のないアルコール結合化学に対する値はほぼ10より高い因数だった。
結論:
実施例5〜7が示すように、アルコール結合化学と近似の方法において(WO 03/040364も参照)、新しい結合化学も溶解物の清浄化を省略することを可能にし、とりわけ高生産性の応用または自動システムに関して大きな利点である。
実施例6が示すように、自動化プロトコール(2)は、あまりに容易に既存のシステムによって提供されうる。アルコール結合化学と比較して、陽イオン結合化学は、品質に関して同じかまたはよりよい―相当により高い収量でプラスミドDNAを生産する。
パート3:その後のDNA洗浄
任意サイズのDNAの洗浄に関するいくつかの例は以下に挙げられる。そうする際に、酵素反応後の遊離ヌクレオチドもしくはプライマーの分離およびより大きなDNA分子だけでなくプライマーの選択的な単離が対象とされた。
反対に述べられない限り、以下のプロトコール(3)に従って実施例9〜11は実施され、小規模のシリカ膜に結合するための陽イオン洗浄剤を備えたその後の洗浄シーケンスを表す。
サイズに依存するDNAの選択的結合用プロトコール(3)
1.試料を洗浄剤と混合する;
2.よく混合し、およびカラムに置く;
3.遠心分離する(14,000rpmで1分);
4.750μlのPE緩衝液を加えることにより洗浄し、14,000rpmで1分間遠心分離する。
5.緩衝液残留物を除去するために14,000rpmで1分間もう一度遠心分離する。
6.1.5mlのエッペンドルフチューブ上にスピンカラムを置く;
7.100μlのEB緩衝液で溶出する。膜の上にピペットで移し、1分間放置し、および遠心分離する(14,000rpmで1分間)。
与えられた実施例9〜11は、異なるDNA分子の結合を区別するために利用することができる3つの異なるパラメーターを実証する:
・使用洗浄剤の量
・pH価
・結合調製に含まれるイオン(陽イオン)
これらの3つのパラメーターは十分な組み合わせの選択肢を提供すべきであり、いくつかの要求された選択性を容易に達成することができる。
実施例9:100bp断片の選択的結合
各場合において2μgの100bp断片または20量体(mer)が50μlのEB緩衝液に溶かされ、TTAB溶液(各場合において300μl)の異なる希釈液で混合され、上記のプロトコール(3)に従ってさらに処理された。
図7中で示された結果は、20量体のほぼ定量的な消耗を使用洗浄剤量(ここでは:0.07%)により単独で達成することができることを示す。
実施例10:適切なpH価の選択による20量体オリゴヌクレオチドの選択的結合
各場合において1μgの20量体または100bp断片は、100μlのEB緩衝液(10mMのトリス/塩酸、pH 8.5)に溶かされ、そして300μlの0.05%の酢酸緩衝TTAB溶液(15mM酢酸/酢酸ナトリウム、pH価 5;7および9)で混合された。該試料は、上記のプロトコール(3)に従ってさらに処理された。
図8中で示された結果は回復を示し、およびそれゆえに、pH5において20量体および100bp断片の両方の結合を示す。これとは対照的に、20量体だけがより高いpH価で結合せしめた。これは、本発明による結合化学によって、適切なpH価の選択を通じてDNA断片の必要な単離を単独に達成することができることを示す。
実施例11:適切な陽イオンを選ぶことによる100bp断片の選択的結合もしくは非結合
各場合において2μgの20量体もしくは100bp断片もしくはpUC21プラスミドを、50μlのEB緩衝液(10mMのトリス/塩酸、pH 8.5)に溶かし、および50μlの約5.5のpH価で適切な酢酸溶液(以下のリストa〜dを参照)と混合した。これに、500mMの塩化ナトリウムにおける50μlの4%CTAB溶液を加え、上記のプロトコール(3)に従ってさらに処理した。
a)2Mの酢酸カリウム
b)1Mの酢酸マグネシウム
c)1Mの酢酸カルシウム
d)1Mの酢酸マンガン(II)
20量体はすべての場合において分離されたが、プラスミドpUC21は毎回結合されたままだった。使用する陽イオンに依存して、100bp断片を結合するか、または結合することができないかもしれない。
したがって、必要なDNA分子に対して、使用せしめる陽イオンの選択を通じてのみある一定の選択性が達成されうることを図9は示す。
パート4:(DNAと由来タンパク質を含めた)RNAの単離
以下では、生物学的材料からRNAを単離するためにどのような新しい結合化学を使用することができるかが示されるであろう。ここで、該溶解は、たとえばタンパク質を単離するために長く使用されているような、正常な穏やかな溶解緩衝液によって生じる。本発明によれば、しかしながら、該緩衝液は、一方ではRNAを安定させて、他方ではシリカ膜への結合を促進する陽イオン洗浄剤を含んでいる。
該方法について、すべての核酸が初期の結合工程で結合され、および、その後、該核酸は既に知られている緩衝液で選択的に交互に溶出される。
高濃度のカオトロピック塩類でRNA分解酵素(RNases)を不活性化することによりDNAが安定せしめる知られた従来方法とは対照的に、陽イオン洗浄剤へ結合する場合において、該RNAは攻撃から保護される。これは、試料中のタンパク質の存在が該タンパク質の生物学的機能を保持し、およびさらにシリカスピンカラムの突破個体からの由来形で処理されうることを意味する。
これは、これまでに知られているシステムと比較して全く著しい利点を提供し、該試料は同時的なRNAの分解を備えた由来タンパク質の単離用に使用されている前半分と、およびタンパク質の同時的な変性を備えた核酸単離用に使用されている後半分に分割されなければならなく、試料の該後半分は、各場合に廃棄されなければならないという不利な点とともに、異質試料材料が分割されるときに、あまりに容易に変造された結果に導くことができる。
本発明に係る方法によって、全く同一の溶解物からのRNAおよびタンパク質レベルの機能的な研究を実施することもまた初めて可能である。好都合に、ゲノムDNAも単離され、分析中に非常に重要になることができ、該分析における観察は遺伝的背景(変異)の原因のために確かめられる。
他に述べられない限り、下記の実施例12および13は次のプロトコールに従って実施された:
試料からのRNA、ゲノムDNA(gDNA)および由来タンパク質の単離用プロトコール(4)
(12ウェル細胞培養型用プロトコール)
1.培地を除去し、1mlのEC緩衝液で細胞を洗浄する;
2.5分間氷上でプレートを冷却する;
3.細胞を400μlの溶解緩衝液(1.6容量のCE3抽出緩衝液+1容量の8%TTABを水の中で)と混合し、室温で5分間維持する。
(由来タンパク質の単離に一般に使用されるいかなる緩衝液も、その後に適切な量の陽イオン洗浄剤に混合せしめる溶解緩衝液の基礎として使用される。)
4.細胞をこすり取り、溶解物を3倍量で上下にピペッティングすることにより均質化する;
5.市販のスピンカラム(例えば、RNイージー(RNeasy)スピンカラム/キアゲン有限会社)を使用して、溶解物を遠心分離する。
6.その後に別々に分析せしめるタンパク質分画は、突破個体で発見されることになる。
7.得られた核酸をたっぷり含んだスピンカラムは、350μlの市販カオトロピック緩衝液(例えば、RLT緩衝液/キアゲン有限会社)ですすがれる;
8.該突破個体は回収され、10工程でさらに処理される。
9.スピンカラムは、続いてPE緩衝液で洗浄され、およびカラム上に残っているgDNAがEB緩衝液で溶出される。
10.250μlの100%エタノールとともにRNAを含むRLT突破個体を混合する;
11.新しいRNイージースピンカラムを使用して遠心分離する
12.および、例えば、RNイージーミニ・ハンドブック、キアゲン有限会社/2001年6月記載からの「動物細胞からの合計RNAの単離用RNイージーミニ・プロトコール」/ステップ4、32頁によって、必要なRNAを単離する。
実施例12:RNAおよびDNAの単離
HeLa S3細胞は12ウェル細胞培養型において培養され、および各場合において4ウェルは2つの異なる共通のタンパク質溶解緩衝液(リストaおよびbを参照)および洗浄剤としてのCTABで溶解された。適切なRNイージー調製は参考 c)として使用された(キアゲン有限会社)。
a)100mMの塩化ナトリウム中に1%のCTABを備えたβ−ガラクトシダーゼ(β−G galactosidase)溶解緩衝液(以下を参照)(終濃度188mM)
b)300mMの塩化ナトリウム中に1%のCTABを備えたCE3細胞抽出緩衝液(終濃度804mM)
c)RNイージーミニ(キアゲン)

β−ガラクトシダーゼ溶解緩衝液:
10mMのトリス、pH 7.4
1mMのEDTA
100mMの塩化ナトリウム
5mMのMgCl2
1%のNP40
RNAとgDNAは、その後上記のプロトコール(4)に従って単離された。
特に調製a)およびc)の比較において、すでに知られた緩衝液の組み合わせで本発明に係る方法を用いて該RNAおよびDNAが同時に単離されうることを、図10および11に示された結果は明確に示す。ここでの収量および品質は確立されたシステムと比較可能である。
開発中に実施された最終375mMまでのCE3溶解緩衝液に対する塩化ナトリウム濃度の最適化もまた引き続き比較可能な結果に結びついた。
実施例13:単離されたタンパク質の品質
HeLa S3細胞は12ウェル細胞培養型で培養され、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を運ぶプラスミドでトランスフェクトされた。48時間後、細胞は上記のプロトコール(4)に従って溶解せしめ、各場合において4ウェルは2つの異なる共通のタンパク質溶解緩衝液(リストaおよびbを参照)で混合された。
β−ガラクトシダーゼ活性測定で使用された標準溶解緩衝液を備えた溶解は対照として使用された。
a)3%TTABを備えた溶解緩衝液
b)3%TTABを備え、その後にRNイージースピンカラムを使用して遠心分離された溶解緩衝液
c)標準β−ガラクトシダーゼ溶解緩衝液(組成は実施例12を参照)
タンパク質分画はその後TTABを沈殿するために3%のSDS溶液の一容量と混合された。酵素活性はSDS沈殿前後で測定された。
ウェルのβ−ガラクトシダーゼを備えた反応溶液の黄色呈色によって実証されたとおり(示されない)、得られたタンパク質は引き続き生物学的活性である。これは、高モル(highly molar)カオトロピックおよびその後目的としてRNA分解酵素の不活性化を有する強変性緩衝液で作用する当該分野において十分に知られている方法においては不可能である。
図1は、実施例3におけるRNA汚染除去用の塩を含む洗浄緩衝液の使用に関する実験データを示す。 図2は、実施例4における単離DNAの品質を評価するためのエンドトキシン過敏細胞のトランスフェクション実験に関する実験データを示す。 図3は、実施例5における溶解物の清浄化を省略する場合における結合の最適化に関する実験データを示す。 図4は、実施例6におけるスピン型を用いた調製に関する実験データを示す。 図5は、実施例7における自動化された96ウェル型を用いた調製に関する実験データを示す。 図6は、実施例7における得られたDNAの品質を評価するための制限分析に関する実験データを示す。 図7は、実施例9における100bp断片の選択的結合に関する実験データを示す。 図8は、実施例10における適切なpH価の選択による20量体オリゴヌクレオチドの選択的結合に関する実験データを示す。 図9は、実施例11における適切な陽イオンを選ぶことによる100bp断片の選択的結合もしくは非結合に関する実験データを示す。 図10は、実施例12におけるRNAおよびDNAの単離実験におけるRNA単離に関する実験データを示す。 図11は、実施例12におけるRNAおよびDNAの単離実験におけるgDNA単離に関する実験データを示す。

Claims (21)

  1. 溶解物から核酸を単離および洗浄するための方法であって、
    a)核酸を含む生物学的試料がカオトロピック物質を含まない溶解緩衝液で溶解され;
    b)必要ならば、溶解で得られる調製物がカオトロピック物質を含まない中性化緩衝液で中和され;
    c)得られた反応混合物がその後一般式(I)の1つもしくはそれ以上の化合物または該化合物の水溶液と混合され、およびカオトロピック物質の非存在下でケイ素系マトリックスと接触させられ;
    +1234- (I)
    (該式において、
    Yは窒素またはリンを表わすことができ;
    1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、C6−C26−アラルキル残基だけでなく、未分岐または分岐C1−C20−アルキル残基、C3−C6−アルケニル残基、C3−C6−アルキニル残基、および/または、C6−C20−アリル残基を表わすことができ;ならびに
    -は無機または有機の一価もしくは多価塩基酸の陰イオンを表わすことができる。)
    d)該核酸が洗浄緩衝液で洗浄され;
    e)該核酸が単離される
    という点で特徴付けられる方法。
  2. 112、14、16または18炭素原子を有する高級アルキル残基を表わし、R2、R3およびR4はそれぞれメチル基を表わし、およびYは窒素を表わすという点で特徴付けられる請求項1に記載の方法。
  3. 1アラルキル残基を表し、R212、14または16炭素原子を有する高級アルキル残基を表し、およびR3およびR4はそれぞれメチル基を表わすという点で特徴付けられる請求項1に記載の方法。
  4. 対イオンXが臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩(Formiate)、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩またはコハク酸塩であるという点で特徴付けられる請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の方法。
  5. 200mMの水酸化ナトリウムおよび1重量%/VのSDSを含む水溶液が溶解緩衝液として使用されるという点で特徴づけられる請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の方法。
  6. 2〜3Mの酢酸カリウム水溶液が中性化緩衝液として使用されるという点で特徴付けられる請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の方法。
  7. 300〜1000mMの一般塩水溶液が洗浄緩衝液として使用され、および/または、70〜90%のエタノール水溶液が洗浄緩衝液として使用されるという点で特徴付けられる請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
  8. 一般式(I)の化合物を含む、カオトロピック物質の非存在下でのケイ素系マトリックスへの核酸の結合の促進剤
    +1234- (I)
    (該式において、
    Yは窒素またはリンを表わすことができ;
    1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、C6−C26−アラルキル残基だけでなく、未分岐または分岐C1−C20−アルキル残基、C3−C6−アルケニル残基、C3−C6−アルキニル残基、および/または、C6−C20−アリル残基を表すことができ;ならびに
    -は無機または有機の一価もしくは多価塩基酸の陰イオンを表わすことができる。)
  9. 112、14、16または18炭素原子を有する高級アルキル残基を表わし、R2、R3およびR4はそれぞれメチル基を表わし、およびYは窒素を表わすという点で特徴付けられる請求項8に記載の
  10. 1アラルキル残基を表し、R212、14または16炭素原子を有する高級アルキル残基を表し、およびR3ならびにR4はそれぞれメチル基を表わすという点で特徴付けられる請求項8に記載の
  11. 対イオンXが臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩(Formiate)、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩またはコハク酸塩であるという点で特徴付けられる請求項8〜10のうちのいずれか1項に記載の
  12. ケイ素系マトリックスが金属酸化物もしくは金属混合酸化物に基づく多孔および/または非多孔性担体から構成されるという点で特徴付けられる請求項8〜11のうちのいずれか1項に記載の
  13. ケイ素系マトリックスがケイ素−酸素化合物、またはケイ酸塩からなるという点で特徴付けられる請求項12に記載の
  14. ケイ素系マトリックスがガラス、シリカゲルまたはゼオライトからなるという点で特徴付けられる請求項12に記載の
  15. 核酸、特に一重ヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドだけでなく一重および/または二重鎖のDNAおよび/またはRNAの結合のための請求項8〜14のうちのいずれか1項に記載の
  16. DNAがゲノムDNA、プラスミドDNAおよび/またはプラスチドDNAであるという点で特徴付けられる請求項15に記載の
  17. RNAがメッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)および/または核内低分子RNA(sn−RNA)であるという点で特徴付けられる請求項15に記載の
  18. 下記部品を含む、核酸を単離および/または洗浄するためのキット。
    -カオトロピック物質を含まない水溶液中に存在する一般式(I)の化合物:
    +1234- (I)
    (該式において、
    Yは窒素またはリンを表わすことができ;
    1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、C6−C26−アラルキル残基だけでなく、未分岐または分岐C1−C20−アルキル残基、C3−C6−アルケニル残基、C3−C6−アルキニル残基、および/または、C6−C20−アリル残基を表すことができ;ならびに
    -は無機または有機の一価もしくは多価塩基酸の陰イオンを表わすことができる。)、および
    - 核酸を結合しうるケイ素系マトリックス、および
    - 必要ならばカオトロピック物質を含まない溶解緩衝液、および/または
    - 必要ならばカオトロピック物質を含まない中性化緩衝液。
  19. 112、14、16または18炭素原子を有する高級アルキル残基を表し、R2、R3およびR4はそれぞれメチル基を表わし、およびYは窒素を表わすという点で特徴付けられる請求項18に記載のキット。
  20. 1アラルキル残基を表し、R212、14または16炭素原子を有する高級アルキル残基を表し、およびR3ならびにR4はそれぞれメチル基を表わすという点で特徴付けられる請求項18に記載のキット。
  21. 対イオンXが臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩またはコハク酸塩であるという点で特徴付けられる請求項18〜20のうちのいずれか1項に記載のキット。
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