以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図1から図22を参照して説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反さない範囲で、実施例において説明した以外のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
以下、本実施例におけるコンテンツマネジメントシステムの構成について、添付図面を参照して説明する。図1は、コンテンツマネジメントシステム(以降、CMSと称呼する)の構成を示している。1は作成されたコンテンツを一元管理するコンテンツ管理サーバである。コンテンツ管理サーバ1は、通信を接続される端末からのアクセスの制御を行うアクセス制御手段11と、ページ及びページを構成するコンテンツ(以降、総じてコンテンツと称呼する)のアクセス権管理や予め設定された公開日時におけるコンテンツ及びページの公開等の制御を行うデータの更新・削除等の管理をする制御データ管理手段12、制御データを蓄積する制御データ蓄積手段12a、編集中のコンテンツや作成が完了したコンテンツにおける編集データ(ファイル)を管理するコンテンツ編集データ管理手段13、編集データを蓄積する編集データ蓄積手段13a、後述のコンテンツ作成プログラムから送信される公開データを蓄積する公開データ蓄積手段14a、予め設定された公開日時に公開データ蓄積手段14aに蓄積された公開データを公開データとして公開サーバに転送するコンテンツ公開手段14、及び後に記載のコンテンツ作成プログラムを端末にダウンロードするためのコンテンツ作成プログラム配布手段15から構成される。
コンテンツ管理サーバ1の各蓄積種手段が蓄積する詳細なデータについて、図20〜22に基づいて説明する。図20は制御データ蓄積手段12aの詳細を示す説明図である。制御データ蓄積手段12aは、サイト共通設定データ12a1、サイト共通デザインテンプレート12a2を備え、更にページ制御データ12a3、コンテンツ制御データ12a4を各々のページ数分もしくはコンテンツ数分蓄積する。サイト共通設定データ12a1は、サイトタイトル、検索サイトによるキーワード及び紹介文、アクセス解析タグ、編集可能なユーザIDたる編集権者ID、ページを新規作成する際のデフォルトのページレイアウトを示すページレイアウトIDの初期値、更新日等を格納する。サイト共通デザインテンプレートとは、サイト全体に渡り共通で使う、CSSファイル、背景画像、その他画像パーツ群一式から構成される。ページ制御データ12a3は、ページを一意に識別するためのページ管理ID、ページタイトル、ページファイル名、コンテンツ配置位置の区分けを管理するページレイアウトを示すページレイアウトID、ページを公開サーバにアップロードする予定日時を示す公開日時、編集可能なユーザを示す編集権者ID、更新日を格納する。コンテンツ制御データ12a4は、コンテンツを一意に識別するためのコンテンツ管理ID、コンテンツ名、編集可能なユーザを示す編集権者ID、他のユーザの編集許可の是非を管理する他編集者許可フラグ、公開サーバへのアップロードの是非を管理する公開許可フラグ、及び更新日から構成される。以降、上記2種の制御データを合わせて単に制御データと称呼するが、その際は、選択されたページまたはコンテンツに対応する制御データを示すものとする。
図21は編集データ蓄積手段13aの詳細を示す説明図である。編集データ蓄積手段13aは、ページ編集データ13a1及びコンテンツ編集データ13a2から構成され、各々はページ数分、またはコンテンツ数分蓄積される。ページ編集データ13a1は、配置するコンテンツのコンテンツIDと、当該コンテンツIDごとの配置情報を格納する。コンテンツ編集データ13a2は、コンテンツの編集状態を復元し、公開データを生成するためのテキスト、画像及びその他のオブジェクトと、これらの配置情報を格納する。以降、上記2種の編集データを合わせて単に編集データと称呼するが、その際は、選択されたページまたはコンテンツに対応する編集データを示すものとする。
図22は公開データ蓄積手段14aの詳細を示す説明図である。ページ単位に蓄積されるページ公開データ14a1、コンテンツ単位に蓄積されるコンテンツ公開データ14a2、一般的なウェブサイトの構成に準じて共通化された部品であるCSS(カスケードスタイルシート)ファイル及びサイト全体で用いる画像パーツ等の共通部品14a3、ページ公開データ14a1やコンテンツ公開データ14a2で用いられる画像等を格納する画像データ14a4から構成される。ページ公開データ14a1及びコンテンツ公開データ14a2は、対応するページ制御データ12a3、コンテンツ制御データ12a4に設定される公開日時以降になると、ウェブサイト公開サーバ3の公開スペース31に転送される。以降、上記2種の公開データを合わせて単に公開データと称呼するが、その際は、選択されたページまたはコンテンツに対応する公開データを示すものとする。
上記の制御データ、編集データ及び公開データは、後述のコンテンツ作成プログラム2のデータ送受信手段にて送受信される制御データ、編集データ及び公開データと同一のデータ構造を持つものであり、その詳細な説明を省略する。
図1における2は、図示しないコンテンツの作成を行うためのパーソナルコンピュータ(PC)等の作業端末であるコンテンツ編集用端末に導入されたコンテンツ作成プログラムである。コンテンツ作成プログラム2は、コンテンツ管理サーバ1のアクセス制御手段11にアクセスしログインするためのアクセス手段21、コンテンツ管理サーバ1と制御データ、編集データ、公開データ、及び種々のデータのやり取りをするためのデータ送受信手段22、取得したページやコンテンツの制御データの編集を行う制御データ更新手段23、データ送受信手段22によって取得され制御データ更新手段23によって更新される制御データ23a、取得したページやコンテンツを編集・復元するための編集データ更新手段24、データ送受信手段22によって取得され編集データ更新手段24によって更新される編集データ24a、編集データ24aをウェブサイト公開サーバ3に公開するに適した形式に変換する公開データ生成手段25、及び公開データ生成手段25により生成されるページまたはコンテンツの公開データ25aから構成される。制御データ23a、編集データ24a、公開データ25aは一時データとしてコンテンツ編集用端末に記録される。尚、一時データはコンテンツ作成プログラム2が終了してもそのまま保持し、次回起動時にコンテンツ管理サーバ1からデータをダウンロードしない場合は、一時データにて編集作業を再開する。
3は公開サーバであり、コンテンツ公開手段14によってアップロードされた公開スペース31を、インターネット上に公開するためのものである。4はサイト閲覧者が用いるPCであり、ウェブサイトブラウザ(以降、単にブラウザと称呼する)を搭載し、当該ブラウザによってウェブサイト公開サーバ3上に公開された公開スペース31を閲覧するためのものである。
続いて、本実施例のCMSの詳細な動作について、図2〜図19に基づいて説明する。まず、ウェブサイトを構成するページ及びコンテンツのうち、コンテンツの作成・編集・削除及びウェブサイト公開サーバ3へのアップロード等の動作について説明する。
図2はコンテンツ編集用端末に導入されたコンテンツ作成プログラム2から、コンテンツ管理サーバ1にログインする際の動作を示している。まず、ユーザはコンテンツ作成プログラム2を起動し、表示されるログイン画面において、事前に発行されるID及びパスワードを入力し、ログインボタンを押下する(S201)。コンテンツ作成プログラム2のアクセス手段21は、入力されたIDとパスワードをコンテンツ管理サーバ1のアクセス制御手段11に引き渡す(S202)。アクセス制御手段11は、このID及びパスワードが、図示しない予め記憶した認証データと合致するかを判別する(S203)。判別の結果をコンテンツ作成プログラム2で受け、認証されたか否かを識別し(S204)、正しく認証できていない場合は警告メッセージを表示し再度ID及びパスワードの入力を促し(S205)、正しく認証された場合は、編集可能な複数のウェブサイトから編集を所望するウェブサイトを選択するための編集サイト選択処理を引き続き行う(S206)。
次に、編集サイト選択処理に関するCMSの詳細な動作について、図3に基づいて説明する。コンテンツ管理サーバ1は、ログインされたIDによって編集可能なウェブサイトの一覧を作成し、コンテンツ作成プログラム2へ送信する(S301)。コンテンツ作成プログラム2は、送信されたウェブサイトの一覧を画面に表示し、ユーザに当該一覧から所望のウェブサイトを選択するよう促し、選択されたウェブサイトをコンテンツ管理サーバ1へ送信する(S303)。選択されたウェブサイトの関連情報(PC用サイトか携帯用サイトかを判別する情報、サイト名称、サイトURL、サイトURLのRootフォルダ等、ウェブサイトの基本情報及びアクセスに必要な情報)のうち、ログインIDに基づいた必要な情報をコンテンツ作成プログラム2に返却する(S304)。コンテンツ作成プログラム2のデータ送受信手段22は、返却されたウェブサイトの関連情報を一時データとして変数に保管する(S305)。以降、特に明示しない限り、コンテンツ作成プログラム2におけるデータのアップロードやダウンロードやその他情報の送受信は、全てデータデータ送受信手段22を介して行われるものとする。続いてウェブサイトの最新のコンテンツに関するデータ(制御データ、編集データ及び公開データ)のダウンロード処理を開始する。
続いて、上記制御データのダウンロード処理について、図4に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2は、最新のデータ(制御データ、編集データ及び公開データ)をコンテンツ管理サーバ1からダウンロードするか否かを選択するよう、ユーザに促す(S401)。ユーザの選択が最新のデータのダウンロードを行うとした場合、ダウンロード対象となるコンテンツの制御データ、編集データ及び公開データをコンテンツ編集用端末へ転送するよう、コンテンツ管理サーバ1に要求する(S402)。転送要求を受けたコンテンツ管理サーバ1は、ダウンロードの対象となる制御データ、編集データ及び公開データを、それぞれ制御データ蓄積手段12a、編集データ蓄積手段13a、公開データ蓄積手段14aから抽出し、コンテンツ作成プログラム2へ転送する(S403)。コンテンツ作成プログラム2は、ダウンロードした制御データ、編集データ及び公開データから、コンテンツを構成するページのリスト、及びコンテンツのリスト(以降、ページリスト、コンテンツリストと称呼する)を作成すると共に、図示しないサイト編集画面に表示を切り替える(S404)。作成したリストに基づき、取得したサイトの情報、ページリスト、コンテンツリストを更新し、図示しないサイト編集画面を表示し、サイト編集処理を行う(S405)。
続いて、上記サイト編集処理の初期動作である、サイトの共通設定(ウェブサイトのタイトル、検索キーワード等)の編集処理について、図5に基づいて説明する。まず図示しないサイト編集画面に表示される「共通設定」ボタンをクリックする(S501)。(但し、ログインIDに相当するユーザに共通設定の編集権限が設定されていない場合、同ボタンは使用できない。)続いて表示される図示しないサイト共通設定画面にて、サイト全体に関する初期値を入力し、設定反映ボタンのクリックをする(S502)。この初期値とは、主にウェブサイトのタイトル、検索キーワード、紹介文、及びアクセス解析用のタグ等である。入力されたデータを、制御データの1つであるsite.infoファイルに書き込む(S503)。更新されたsite.infoファイルをコンテンツ管理サーバ1に転送して上書きを行う(S504)。コンテンツ管理サーバ1の更新処理が完了したら、完了を示すレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は画面に処理完了のメッセージを表示する(S505)。ウェブサイトの共通設定の編集が終了したら、若しくは共通設定の編集権を持たない場合は、ページの編集及びページを構成するコンテンツの編集作業を行う。
続いて、コンテンツ作成プログラム2にて、新規コンテンツの作成、または既存コンテンツのコピーを行う動作について図6に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2は、図示しないコンテンツ編集画面を表示する。ユーザは当該画面に表示された「コンテンツ追加ボタン」をクリックする(S601)。コンテンツ作成プログラム2は、ユーザに空のコンテンツを新規に追加する、もしくは既存コンテンツのコピーから新たにコンテンツを作成する、の何れかの選択を促す(S602)。空のコンテンツからの新規作成を選択した場合、新たにコンテンツの制御データ23aを作成し、コンテンツリストを更新する。編集権者として操作中のユーザのIDを設定する(S603)。既存コンテンツのコピーを行う場合は、コピー元の制御データ23a、編集データ24a、公開データ25aをコピーし、各々のファイルの編集権者を操作中のユーザのIDに変更して更新する(S604)。ステップS603またはS604にて作成したコンテンツに、新規コンテンツ管理IDを付与する(S605)。コンテンツ管理IDは、他のユーザによって新規に作成されたコンテンツと重複することを防止するために「編集者のID+日時(ミリ秒単位)」とする。新規に作成されたコンテンツの制御データ23aをコンテンツ管理サーバ1にアップロードし、制御データ管理手段12は制御データ蓄積手段12aに登録する(S607)。登録が完了したら、コンテンツ管理サーバ1はコンテンツ作成プログラム2に処理の完了を示すレスポンスを送信し、コンテンツ作成プログラム2は画面上に処理が完了した旨を通知するメッセージを表示する。コンテンツリストには作成した新規コンテンツが追加され、当該コンテンツの編集画面が表示される(S608)。
次に、コンテンツの削除処理に関するCMSの動作について、図7に基づいて説明する。ユーザはコンテンツ作成プログラム2によって表示されたコンテンツ編集画面のコンテンツリストから削除を所望するコンテンツを選択する(S701)。選択されたコンテンツの制御データ23aにおいて、編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S702)。編集権がある場合は、削除要求とともにコンテンツIDをコンテンツ管理サーバ1に送信し、制御データ管理手段12によって、当該コンテンツが他のページ上に配置されていないかを判別する(S703)。配置されているページが存在する場合、制御データ管理手段12は、該当するページを抽出したページリストをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2は当該ページリストを表示すると共に、削除の最終確認メッセージを表示する(S704)。当該最終確認メッセージを表示後、最終的な削除指示をユーザに促し、再度削除の実行を指示された場合(S705)、もしくはステップS703にて他のページで削除対象のコンテンツが利用されていないと判別された場合は、削除対象のコンテンツに関連するファイル(制御用データ、編集用データ、公開用ソースファイル等)を図示しないコンテンツ編集用端末の記憶手段等から削除し、コンテンツリスト上からも削除する(S706)。コンテンツ編集用端末から削除対象のコンテンツに関するファイルの削除が行われた後、コンテンツ管理サーバ1に存在する削除対象のコンテンツに関するファイルを削除する(S707)。更に公開用サーバ3からも、削除対象のコンテンツに相当するソースファイルを公開スペース31から削除する(S708)。制御データ管理手段12は、削除対象コンテンツのファイル削除に関する処理を終えたら、処理が完了した旨のレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は、処理が完了した旨のメッセージを表示する(S709)。
続いて、コンテンツの編集を行う際のCMSの動作について、図8に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2によって表示されたコンテンツリストから、編集を所望するコンテンツを選択し、「コンテンツ編集」ボタンをクリックする(S801)。選択されたコンテンツの制御データ23aにおいて、編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S802)。編集権を有する場合、選択されたコンテンツの編集データ24aを読み込み、編集画面上で前回編集時の最後の状態を復元する。新規コンテンツであり編集データ24aが存在しない場合は、空の状態の編集画面を表示させる(S803)。種々のコンテンツ編集機能を利用し、画像・テキストを配置する(S804)。編集作業が完了し、または作業を途中で終了したら、「設定反映」ボタンをクリックする(S805)。編集中のコンテンツに関する各種データを制御データ23a、編集データ24a、公開データ25aとして更新する(S806)。更新されたファイルはコンテンツ管理サーバ1に送信され、制御データ管理手段12やコンテンツ編集データ管理手段13によって制御データ蓄積手段12a、編集データ蓄積手段13a更新され、公開データ蓄積手段15aに公開データ25aが上書き登録される(S807)。コンテンツ更新処理を終えたら、コンテンツ管理サーバ1はコンテンツ作成プログラム2に処理が完了した旨を示すレスポンスを送信し、これを受けたコンテンツ作成プログラム2は、更新処理が完了した旨のメッセージを表示する(S808)。
続いて、コンテンツの制御データの編集処理のCMSの動作について、図9に基づいて説明する。図示しないコンテンツ情報設定画面において、制御データの編集を所望するコンテンツをコンテンツリストから選択し、「コンテンツ情報設定」ボタンをクリックする(S901)。選択したコンテンツの制御データ23aにおいて、編集権者IDと当該ログインユーザが一致するかを制御データ23aに基づいて識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S902)。一致する場合、選択されたコンテンツの制御データを読み込み、編集画面にて表示する(S903)。図示しないコンテンツ情報設定画面にて、必要箇所を変更する(S904)。編集できる項目として、例えばコンテンツ名、他のユーザに編集を行わせるか否かを示す他編集者利用許可フラグ、当該コンテンツの公開サーバへのアップロードを許可するか否かを示す公開許可フラグなどがある。編集が完了したら「設定反映」ボタンをクリックし設定内容を確定させる(S905)。更新されたデータに基づき、選択されたコンテンツの制御データ23aを更新する。コンテンツ名が変更された場合はコンテンツリストも更新する(S906)。更新された制御データ23aをコンテンツ管理サーバ1の制御データ管理手段12に送信する(S907)。制御データ管理手段12は送信された制御データ23aの制御データ蓄積手段への更新処理が完了したら、コンテンツ作成プログラム2に更新処理が終了した旨を示すレスポンスを送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて制御データの更新処理が終了した旨を示すメッセージを表示する(S908)。
次に、コンテンツの編集権を他のユーザに移譲する処理におけるCMSの動作について、図10に基づいて説明する。図示しないコンテンツ情報設定画面において、編集権の移譲を所望するコンテンツをコンテンツリストから選択し、「編集権引渡し」ボタンをクリックする(S1001)。選択されたコンテンツの制御データ23aにおいて、編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S1002)。当該ウェブサイトの編集者全てのID、及び氏名の選択リストを作成し、編集権変更画面として表示する(S1003)。編集権を引き渡す相手となる編集者のIDを選択し、「設定反映」ボタンをクリックする(S1004)。選択したコンテンツの制御データ23aの編集権者IDを、編集権変更後のIDに更新する(S1005)。コンテンツ作成プログラム2は更新された制御データ23aをコンテンツ管理サーバ1に送信し、制御データ管理手段12は、当該制御データ23aを制御データ蓄積手段12aに上書き更新する(S1006)。コンテンツ管理サーバ1は更新処理を終えたら、処理完了の旨のレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて、編集権移譲処理が完了した旨のメッセージを表示する(S1007)。以降、当該ログインIDによって、選択したコンテンツの編集を行うことはできず、編集権を移譲された側のIDに相当する編集者は、次回コンテンツ管理サーバ1から制御データ23a、編集データ24aをダウンロードすると、該当コンテンツの編集が可能となっている。
続いて、編集したコンテンツを公開するためのCMSの動作について、図11に基づいて説明する。ウェブサイト公開サーバ3へのアップロードを所望するコンテンツをコンテンツリスト上で選択し、「本番反映」ボタンをクリックする(S1101)。選択されたコンテンツの編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S1102)。編集権を有する場合は、選択されたコンテンツについて、コンテンツ管理サーバ1の公開用ソースファイルと、その中で使用されている画像パーツをウェブサイト公開サーバ3上の指定の場所に転送し、公開サーバ上の該当コンテンツが更新される(S1103)。更新処理を終え、コンテンツ管理サーバ1は処理終了を示すレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて、公開サーバへのアップロード処理が終了した旨のメッセージを表示する。
以上、コンテンツの作成・編集・削除及びウェブサイト公開サーバ3へのアップロードの手順について詳述した。続いて、上記したCMSの動作によって作成されたコンテンツを配置して構成する、ウェブサイトのページの作成・編集・削除及びウェブサイト公開サーバ3へのアップロードの手順について詳述する。
CMSのページの新規作成処理について、図12に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2が表示する図示しないページ編集画面の「ページ追加」ボタンをクリックする(S1201)。空のページを新規に追加するか、既存のページのコピーを作成するかを選択する(S1202)。新規追加を選択した場合、新規ページ用の制御データと公開用データを作成し、ページリストを更新する(S1203)。既存ページのコピーを選択した場合、コピー元のページの制御データ、編集データ及び公開データをコピーし、管理ID及び編集権者IDをログイン中のユーザのIDに変更し、ページリストを更新する(S1204)。以上のようにして作成された新規ページに対して、ページ管理IDを発行する(S1205)。コンテンツの新規作成の場合と同様に、ページIDも「編集者ID+日時(ミリ秒)」とする。作成された制御データ23a、編集データ24a、及び公開データ25aを、コンテンツ管理サーバ1に転送する(S1206)。コンテンツ管理サーバ1は各々のファイルを制御データ蓄積手段12a、編集データ蓄積手段13a、公開データ蓄積手段14aに更新する。ファイルの転送が終わったら、コンテンツ管理サーバ1は転送終了を示すレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は、新規ページの作成が完了した旨のメッセージを表示し、ページリストに新規に作成したページを追加し、ページ情報設定画面を表示する(S1207)。
続いて、CMSのページの削除動作について、図13に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2が表示する図示しないページ編集画面の「ページ削除」ボタンをクリックする(S1301)。選択されたページの制御データ23aにおいて、編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S1302)。削除の最終確認メッセージを表示する(S1303)。ユーザが選択した削除の最終確認を判別する。OKの場合は処理を継続、NOの場合は削除処理を中断する(S1304)。削除対象のページに関連するファイル(制御データ23a、編集データ24a、公開データ25a)を図示しないコンテンツ編集用端末から削除し、コンテンツ作成プログラム2のページリストから削除対象ページを削除する(S1305)。コンテンツ作成プログラム2からコンテンツ管理サーバ1へ、削除指示と共に削除対象となるページのページIDを送信し、削除対象のページに関連するデータを、制御データ蓄積手段12a、編集データ蓄積手段13a、公開データ蓄積手段14aから削除する(S1306)。削除対象となるページに対応する公開データを公開用サーバ3の公開スペース31から削除する(S1307)。コンテンツ管理サーバ1における削除処理が終了したら、コンテンツ作成プログラム2に削除処理完了を示すレスポンスを送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は、ページ削除完了の旨のメッセージを表示する(S1308)。
次に、CMSのページ編集動作について、図14に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2が表示するページリストから編集を所望するページを選択する(S1401)。編集を所望するページの編集権限を、ユーザが有しているか否かを識別する。編集権限を有している場合は処理を続行し、有していない場合は警告を表示して処理を中断する(S1402)。編集対象となるページの制御データ21を読み込み、ページ情報設定画面に現在の設定内容を表示する(S1403)。編集対象となるページの編集データ24aを読み込み、前回編集時の最後の状態で、コンテンツ配置画面を復元する(S1404)。但し、新規作成したページである等の理由により編集データが編集データ蓄積手段13aに存在せず、ダウンロードがなされていない場合は、空の状態のコンテンツ配置画面を表示させる。続いて、図示しないページ情報設定画面及びコンテンツ配置画面にて、必要項目の入力(ページタイトル、公開日時、編集権者ID等)、ページに配置するコンテンツの追加・変更・削除等の編集作業を行う(S1405)。編集が完了したら、「設定反映」ボタンをクリックする(S1406)。編集対象のページに関する制御データ23a、編集データ24a、公開データ25aを更新する(S1407)。コンテンツ作成プログラム2からコンテンツ管理サーバ1へ、編集対象のページに関連するデータを、制御データ蓄積手段13a、編集データ蓄積手段14a、公開データ蓄積手段15aに更新登録する(S1408)。コンテンツ管理サーバ1における編集処理が終了したら、コンテンツ作成プログラム2に編集処理完了を示すレスポンスを送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は、ページ編集完了の旨のメッセージを表示する(S1409)。その際、ページタイトルを変更した場合はページリストが更新される。
続いて、ページのレイアウト変更処理について、図15に基づいて説明する。図示しないページ情報設定画面にて、「レイアウト変更」ボタンをクリックする(S1501)。表示をレイアウト選択画面に切り替え、ページレイアウトのリストを表示する(S1502)。変更可能なページレイアウトを1つ選択し、「選択決定」ボタンをクリックする(S1503)。編集中のページの制御データ23aのレイアウトIDに、選択したレイアウトを示すIDを更新する。更新前後でレイアウトIDが異なる場合は、編集データ24aを削除し、コンテンツの配置情報をリセットする(S1504)。コンテンツ作成プログラム2からコンテンツ管理サーバ1へ、更新された制御データ23aを送信し、ページレイアウト更新処理として当該制御データ23aを制御データ蓄積手段12aへ更新し、編集データ24aが削除された場合は該当するデータを編集データ蓄積手段13aから削除する(S1505)。コンテンツ管理サーバ1におけるページレイアウト変更処理が終了したら、コンテンツ作成プログラム2にページレイアウト更新処理完了を示すレスポンスを送信し、これを受けてコンテンツ作成プログラム2は、ページレイアウト更新完了の旨のメッセージを表示する(S1506)。
次に、ページの編集権を他のユーザに委譲する処理について、図16に基づいて説明する。コンテンツ作成プログラム2が表示する図示しないページ編集画面の「編集権引渡し」ボタンをクリックする。選択されたページの制御データ23aにおいて、編集権者に相当するIDとログインIDが一致するかを識別する。一致する場合は処理を続行し、一致しない場合は警告を表示して処理を中断する(S1602)。当該ウェブサイトの編集者全てのID、及び氏名の選択リストを作成し、編集権変更画面として表示する(S1603)。編集権を引き渡す相手となる編集者のIDを選択し、「設定反映」ボタンをクリックする(S1604)。選択したページの制御データ23aの編集権者IDを、編集権変更後のIDに更新する(S1605)。コンテンツ作成プログラム2は更新された制御データ23aをコンテンツ管理サーバ1に送信し、制御データ管理手段12は、当該制御データ23aを制御データ蓄積手段12aに上書き更新する(S1606)。コンテンツ管理サーバ1は更新処理を終えたら、処理完了の旨のレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて、編集権移譲処理が完了した旨のメッセージを表示する(S1607)。以降、当該ログインIDによって、選択したページの編集を行うことはできず、編集権を移譲された側のIDに相当する編集者は、次回コンテンツ管理サーバ1から制御データ23a、編集データ24aをダウンロードすると、該当ページの編集が可能となっている。
続いて、ウェブサイト全体のデザインのテンプレートを、他のテンプレートに変更する処理におけるCMSの動作について、図17に基づいて説明する。図示しないサイト共通設定画面で「テンプレート選択」ボタンをクリックする(S1701)。図示しないデザインテンプレート選択画面に切り替え、変更可能なテンプレート一覧を表示する(S1702)。ユーザは所望のデザインテンプレートを選択し、「選択決定」ボタンをクリックする(S1703)。コンテンツ作成プログラム2は、コンテンツ管理サーバ1へ選択したテンプレートを示すIDを送信し、選択したデザインテンプレートに関連するファイルを更新する(S1704)。コンテンツ管理サーバ1は更新処理を終えたら、処理完了の旨のレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて、テンプレート変更処理が完了した旨のメッセージを表示する(S1705)。
続いて、作成したページをウェブサイト公開サーバ3へアップロードする処理について、図18に基づいて説明する。図示しないページ編集画面にて「このページを本番反映」ボタンをクリックする(S1801)。コンテンツ作成プログラム2からコンテンツ管理サーバ1へ、当該ページのウェブサイト公開サーバ3へのアップロード指示を送信し、コンテンツ管理サーバ1はこれを受け、選択中のページに配置されているコンテンツのうち、ログインIDに該当するユーザ(即ち選択中のページの編集権者)に編集権のないコンテンツが存在し、且つ当該コンテンツの公開許可フラグがONになっていないものがあるかを判別する(S1802)。該当するコンテンツが存在する場合、そのコンテンツを除いてウェブサイト公開サーバ3へアップロードされることを確認するメッセージを表示し、ユーザに判断を促す。NGの場合は処理を中断する(S1803)。ステップS1802にて該当コンテンツが無いと判別された場合、若しくはステップS1803にてOKの場合、コンテンツ管理サーバ1の公開データ蓄積手段14aに蓄積された選択中のページの公開データを、ウェブサイト公開サーバ3の公開スペース31へ更新する(S1804)。選択中のページを構成するコンテンツのうち、公開許可フラグがNGのものを除いた全てのコンテンツについて、公開データ蓄積手段14aに蓄積されている公開データをウェブサイト公開サーバ3の公開スペース31に転送する。これにより選択したページ及びページを構成するコンテンツが公開状態となり、ウェブブラウザ搭載PC4によって外部からのアクセスが可能となり、ページの閲覧が可能となる(S1805)。コンテンツ管理サーバ1は更新処理を終えたら、公開完了の旨のレスポンスをコンテンツ作成プログラム2に送信し、コンテンツ作成プログラム2はこれを受けて、公開処理が完了した旨のメッセージを表示する(S1806)。
続いて、予め公開日時が設定されたページ及びコンテンツの、自動公開処理について、図19に基づいて説明する。コンテンツ管理サーバ1は毎時、制御データ蓄積手段13aに蓄積された制御データの公開日時設定をチェックし、現在時刻が設定された公開日時を越えている公開すべきページ及びコンテンツの存在を判別する(S1901)。公開すべきページ及びコンテンツが存在する場合、公開データ蓄積手段14aから該当ページ及びコンテンツの公開データを抽出し、ウェブサイト公開サーバ3の公開スペース31に転送、更新を行う(S1902)。ページの転送の際、そのページを構成するコンテンツのうち公開許可フラグがONになっていないものについては転送を行わず、公開許可フラグがONのものはウェブサイト公開サーバ3に転送される(S1903)。
以上のようなCMSによれば、サーバはコンテンツの管理を行うものとし、コンテンツの作成の全てはクライアント端末等に導入されたコンテンツ作成プログラム2において行うことができるので、既存のCMSのような、セキュリティのために動作を著しく制限されたブラウザベースの編集方法によらないため、自由度の高い編集が可能なコンテンツ作成プログラムを用いることができ、コンテンツ作成における自由度の向上を図ることができると共にサーバ・クライアント間の通信頻度を抑制することができる。また、編集中のコンテンツ及びページに関するデータをコンテンツ管理サーバ1に保持することで、編集者は自身が用いるPC等の編集環境が変わった場合であっても、容易に編集中のコンテンツやページの編集作業の再開を行うことができる
以上、本発明の一実施例について詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、コンテンツ作成プログラム2にて作成・更新した制御データ・編集データ・及び公開データを一時データとするとしたが、クライアント側にも保存することで、ログイン時及び制御データ・編集データ・公開データの取得の際は通信が必要であるものの、その後の編集作業においてはサーバとの通信を必要としないので、サーバ・クライアント間の通信が何らかの要因によって途絶えた場合であっても、クライアント側に保存することが可能となり、編集中の事故にも対応が可能となる。