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JP4895771B2 - 減衰部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、減衰部構造に関し、特に、油圧緩衝器におけるシリンダ体内のピストン部への具現化に向く減衰部構造の改良に関する。
油圧緩衝器におけるシリンダ体内のピストン部への具現化に向く減衰部構造としては、従来から種々の提案があるが、基本的には、バルブシート部材たるピストン体に開穿された流路たるポートの下流側端を外周側撓み部で開閉可能に閉塞する環状リーフバルブを有してなるとしている。
そして、上記の減衰部構造にあって、環状リーフバルブは、背後側に配設されたコイルスプリングからの附勢力によって外周側撓み部がピストン体に押し付けられているときにポートを閉塞しているが、コイルスプリングの附勢力に打ち勝つことになるポートを介しての油圧作用があるときに外周側撓み部を撓ませてポートに通じる隙間をピストン体との間に出現させ、この隙間を作動油が通過することで、所定の減衰力を発生させるとしている。
一方、たとえば、特許文献1に開示されているように、近年のピストン部に具現化される減衰部構造にあって、環状リーフバルブは、外径を環状リーフバルブの外径より小さくしながら環状リーフバルブより撓み剛性を大きくするバルブ抑え部材を背面に隣接させてなるとし、しかも、このバルブ抑え部材の背面にコイルスプリングの言わば先端を当接させるとしている。
それゆえ、この特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、シリンダ体内におけるピストン速度が微低速領域にあるときには、環状リーフバルブの外周側撓み部が言わば小さく撓んで小さな隙間が出現されることになり、また、ピストン速度が上昇して中高速領域になると、バルブ抑え部材がコイルスプリングの附勢力に打ち勝って後退することになり、それゆえ、環状リーフバルブの外周側撓み部が言わば大きく撓むことになって大きな隙間が出現されることになり、それぞれの隙間を作動油が通過するとことで、所定の減衰作用が具現化されることになる。
特開平9‐291964号公報(明細書中の段落0055、同0056、同0062から同0069、図1、図3参照)
しかしながら、従前の減衰部構造を含めて上記した特許文献1に開示の減衰部構造を具現化するとき、きわめて精緻に取り組む場合には、製品たる油圧緩衝器における製品コストの上昇化が招来され易くなって、その油圧緩衝器の汎用性の向上を期待できなくなる危惧がある。
すなわち、まず、上記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、環状リーフバルブの背面に言わば全く撓まないバルブ抑え部材が隣接されてなるとしているが、このバルブ抑え部材は、コイルスプリングの附勢力をそのまま環状リーフバルブに伝達するとしており、その限りには、従前の減衰部構造と同様に、環状リーフバルブの背面にコイルスプリングの先端における端面が、すなわち、擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面が直接接触しているのと同じになる。
したがって、この前提の下に説明するが、環状リーフバルブの背面に接触するコイルスプリングの端面を看ると、多くの場合に、コイルスプリングの擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面が全周に亙って環状リーフバルブの平坦面からなる背面に均一に接触することはなく、いわゆる直径方向の強弱となる二箇所で接触するようになるのが実情である。
そのため、コイルスプリングからの附勢力を背面に受けている環状リーフバルブにおける外周側撓み部がクラッキング圧の作用で撓み始めるときを観察すると、環状リーフバルブにあっては、コイルスプリングからの附勢力を受けていない部分たる上記の二箇所以外の外周側撓み部が撓み始めることになる。
その結果、環状リーフバルブにあらかじめ設定されている作動状態が、すなわち、理論上、環状リーフバルブの外周側撓み部は、クラッキング圧の作用で全周に亙って均一に撓み始めるとされているのにも拘らず、この理論通りの撓み状態が具現化されず、したがって、設定通りの減衰力の発生を望めないと言い得ることになる。
そして、このような状況を打開するためには、コイルスプリングの端面を擦り切り仕上げするについていわゆる精緻に仕上げることで、コイルスプリングの端面が環状リーフバルブの平坦面からなる背面に全周に亙って均一に接触することになるようにするのが望ましいが、このことは実際には容易でなく、仮に実現するとなると、コイルスプリングにおける部品コストを高騰化させ、延いては、製品たる油圧緩衝器における製品コストを上昇化させ、その汎用性を期待できなくすることが危惧されることになる。
そこで、これまでは、環状リーフバルブの外周側撓み部がクラッキング圧の作用で撓み始めるときに、環状リーフバルブの外周側撓み部が全周に亙って均一に撓まない現象が発現されるとしても、この現象は、瞬間的な現象であり、以降は、環状リーフバルブの外周側撓み部が全周に亙って均一に撓むと看ることができるから、上記した特許文献1に開示の減衰部構造を具現化する油圧緩衝器にあっては、設定通りの減衰力の発生状態を具現化し得るとしているのが現状である。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、いままでは問題視されなかった点を解決して、より完成度の高い油圧緩衝器を具現化し得て、その汎用性の向上を期待するのに最適となる減衰部構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の手段は、シリンダ体と、シリンダ体内にピストン体を介して摺動自在に挿入したピストンロッドと、上記シリンダ体内に上記ピストン体で 隔成したロッド側室及びピストン側室と、上記ピストン体に形成されて上記ロッド側室と上記ピストン側室とを連通する伸側ポート及び圧側ポートと、上記伸側ポートの下流側端に開閉自在に配設した環状のリーフバルブと、上記リーフバルブの背面に当接したこのリーフバルブより撓み剛性が大きいバルブ抑え部材と、上記バルブ抑え部材の背面側に配設して上記リーフバルブを閉じ方向に附勢するコイルスプリングと、を備えた油圧緩衝器における減衰部構造において、上記バルブ抑え部材の平坦面からなる背面と上記コイルスプリングの先端における擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面との間にコイルスプリングを形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成された弾性体を配設したことを特徴とするものである。
この場合、弾性体が皿バネからなり、あるいは、弾性体がゴム材または合成樹脂材でリング状に形成されてなるのが好ましい。
同じく、リーフバルブにおける内周側固定部がピストン体の内周側ボス部と、コイルスプリングの基端を担持するピストンナットの上端との間に挟持されていても良く、又は、環状リーフバルブがピストン体の軸芯部を貫通してコイルスプリングの基端を担持するピストンナットを螺装させるピストンロッドにおける下端嵌合部の外周に移動可能に介装されていても良い。
各請求項の発明にあっては、バルブ抑え部材の平坦面からなる背面とコイルスプリングの先端における擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面との間にコイルスプリングを形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成された弾性体を配設したから、この弾性体はコイルスプリングからの言わば二箇所に集中する傾向になる附勢力を分散するようにしてバルブ抑え部材を介して環状のリーフバルブの背面の全周に均一に作用するように機能する。
この為、コイルスプリングからの附勢力がリーフバルブの背面に対して二箇所より多くなる三箇所以上の部位で伝達される状況になり、したがって、リーフバルブは、周方向にほぼ均一の附勢力を受けた状態でピストン体との間に作動油の流路となる隙間を出現させることになる。
その結果、この発明によれば、コイルスプリングの先端における端面を従来通りの擦り切り仕上げにして、精緻に擦り切り仕上げしなくても済み、コイルスプリングにおける部品コストを高騰化させずして、製品たる油圧緩衝器における製品コストをいたずらに上昇化させないことが可能になる。
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1乃至図3、及び図5は請求項1の発明に対応する実施の形態を示し、図4は参考例を示す。
図1に係わる油圧緩衝器は、シリンダ体1と、シリンダ体1内にピストン体3を介して摺動自在に挿入したピストンロッド2と、上記シリンダ体1内に上記ピストン体3で 隔成したロッド側室R1及びピストン側室R2と、上記ピストン体1に形成されて上記ロッド側室R1と上記ピストン側室R2とを連通する伸側ポート3a及び圧側ポート3cと、上記伸側ポート3aの下流側端に開閉自在に配設した環状のリーフバルブ4と、上記リーフバルブ4の背面に当接したこのリーフバルブ4より撓み剛性が大きいバルブ抑え部材8と、上記バルブ抑え部材8の背面側に配設して上記リーフバルブ4を閉じ方向に附勢するコイルスプリング5と、を備えたものである。
そして、 上記バルブ抑え部材8の平坦面からなる背面と上記コイルスプリング5の先端における擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面との間にコイルスプリングを形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成された弾性体9を配設したことを特徴とするものである。
以下詳細に説明する。
すなわち、油圧緩衝器にあって、油圧緩衝器が単筒型あるいは複筒型のいずれに形成されるとしても、シリンダ体1内には、ロッド体たるピストンロッド2の図中でも下端側となる下端側が出没可能に挿通されてなるとしている。
そして、シリンダ体1内に位置決められているピストンロッド2の下端嵌合部2aには、シリンダ体1内に摺動可能に収装されるピストン部が保持されてなるとし、このとき、ピストン部を形成するバルブシート部材たるピストン体3がシリンダ体1内に上流側たるロッド側室R1と下流側たるピストン側室R2とを画成するとしている。
そしてまた、ピストン体3は、ロッド側室R1のピストン側油R2への連通を許容する流路たる伸側ポート3aを開穿させてなるとし、この伸側ポート3aの図中で下端となる下流側端を伸側減衰バルブとされる弁体たる環状リーフバルブ4で開閉可能に閉塞してなるとしている。
このとき、環状リーフバルブ4は、この環状リーフバルブ4の背面側に配設されるコイルスプリング5の附勢力によって外周側撓み部がピストン体3に着座され、上記の伸側ポート3aを閉塞するとしている。
そして、このコイルスプリング5は、図示するところでは、図中で下端となる基端がピストンロッド2の下端嵌合部2aに螺装されるピストンナット6の下端鍔部6aに担持されてなるとし、このピストンナット6は、その上端で環状リーフバルブ4の内周側固定部4aをピストン体3の内周側ボス部3bとの間に挟持するとしている。
ちなみに、環状リーフバルブ4のピストン体3への配設状態についてであるが、この発明が意図するところからすれば、環状リーフバルブ4がピストン体3の軸芯部を貫通してコイルスプリング5の基端を担持するピストンナット6を螺装させるピストンロッド2における下端嵌合部2aの外周に移動可能に介装されるとする浮動構造に配設されてなるとしても良い。
また、図示する実施形態にあって、ピストン体3は、ピストン側室R2のロッド側室R1への連通を許容する流路たる圧側ポート3cを有してなると共に、この圧側ポート3cの図中で上端となる下流側端を伸側チェック弁たる環状リーフバルブ7で開閉可能に閉塞するとしている。
このとき、環状リーフバルブ7は、ノンリタンスプリング7aで背後側から附勢されてピストン体3に着座するとしているが、上記の伸側ポート3aへのロッド側室R1からの作動油の流入を妨げないように開口7bを有してなるとしている。
それゆえ、以上のように形成されたピストン部にあっては、バルブシート部材たるピストン体3がシリンダ体1内を上昇する伸側作動時に、上流側たるロッド側室R1の作動油がピストン体3に開穿の伸側ポート3aに流入すると共にこの伸側ポート3aの下流側端を開閉可能に閉塞する弁体たる環状リーフバルブ4の外周側撓み部をコイルスプリング5の附勢力に抗するようにして撓ませてピストン体3との間に隙間を出現させ、したがって、作動油がこの隙間を介して下流側たるピストン側室R2に流出することになって、所定の伸側減衰力が発生することになる。
ちなみに、後述するところでもあるが、図示する実施形態では、環状リーフバルブ4の外周側撓み部は、ピストン速度が微低速領域にあるときにコイルスプリング5を撓ませることなくして撓んで、微低速領域の伸側減衰力を発生させるとしている。
そして、上記と逆に、ピストン体3がシリンダ体1内を下降する圧側作動時には、ピストン側室R2の作動油がピストン体3に開穿の圧側ポート3cに流入すると共にこの圧側ポート3cの下流側端を開閉可能に閉塞するチェック弁たる環状リーフバルブ7を撓ませてピストン体3との間に隙間を出現させ、したがって、作動油がこの隙間を介してロッド側室R1に流入することになる。
ちなみに、この圧側作動時における圧側減衰力については、多くの場合に、シリンダ体1のボトム端部に配設される図示しないベースバルブ部で発生されるとする。
ところで、上記したピストン部にあって、コイルスプリング5は、環状リーフバルブ4を背後側から附勢するものであるが、図示する実施形態では、環状リーフバルブ4の背面にはバルブ抑え部材8が配設されてなるとしており、それゆえ、コイルスプリング5の図中で上端となる先端は、基本的には、このバルブ抑え部材8を介して環状リーフバルブ4を附勢する態勢になるとしている。
ちなみに、このバルブ抑え部材8は、環状リーフバルブ4より撓み剛性を大きくする素材で容易に撓まないように形成されてなると共に、外径を環状リーフバルブ4の外径より小さくしながら環状リーフバルブ4の背面に隣接されてなるとしている。
なお、バルブ抑え部材8の外径については、環状リーフバルブ4の外径とほぼ同一とされるとしても良く、この場合には、環状リーフバルブ4の外径より小さくなる上記の場合に比較して、環状リーフバルブ4における外周側撓み部をより抑え込む状態になり、したがって、環状リーフバルブ4における外周側撓み部を微低速領域で撓み難くすることになるであろう。
以上のように、図示する実施形態では、コイルスプリング5は、基本的には、バルブ抑え部材8を介して環状リーフバルブ4を背後側から附勢するとしているが、この発明を具現化するために、コイルスプリング5の先端とバルブ抑え部材8の背面との間に弾性体9を有してなるとしている。
そこで、以下には、この弾性体9について、また、この弾性体9が機能することについて少し説明するが、まず、弾性体9は、コイルスプリング5を形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成されてなるとしている。
これは、図2に原理的に示すように、コイルスプリング5と弁体たる環状リーフバルブ4との間に弾性体9を有しない場合には、コイルスプリング5の擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面が環状リーフバルブ4の平坦面からなる背面に接触するについて、前記したように、コイルスプリング5の端面において径方向の二箇所となり、このとき、図中に白抜き矢印で示すように、いずれか一方が環状リーフバルブ4に強く接触し、他方が環状リーフバルブ4に弱く接触する様相を呈することになるのは前述した通りである。
そして、そのために、コイルスプリング5からの附勢力を背面に受けている環状リーフバルブ4における外周側撓み部がクラッキング圧の作用で撓み始めるときを観察すると、環状リーフバルブ4にあっては、コイルスプリング5からの附勢力を受けていない部分たる上記の強弱となる二箇所以外の外周側撓み部が撓み始めることになるのも前述した通りである。
そこで、この発明では、図3に同じく原理的に示すように、コイルスプリング5と環状リーフバルブ4との間に弾性体9を配設するとするもので、この弾性体9の配設下にコイルスプリング5の附勢力が環状リーフバルブ4に作用するとしている。
このとき、弾性体9は、コイルスプリング5を形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成されてなるとし、したがって、この弾性体9は、コイルスプリング5からの言わば二箇所に集中する傾向になる附勢力を分散するようにして環状リーフバルブ4の背面の全周に均一に作用するように機能することになる。
それゆえ、環状リーフバルブ4の背面には、コイルスプリング5からの附勢力が二箇所より多い三箇所以上の部位に作用することになり、したがって、全周に均一に作用するような状況が現出されることになる。
ちなみに、このことは、たとえば、弾性体9が内部に流体を充満する柔軟なパイプ体をリング状にして形成されてなるとするとき、この弾性体9にコイルスプリング5の附勢力を作用すると、弾性体9は、この附勢力を均一にして環状リーフバルブ4に作用することになることからも明白と言える。
それゆえ、この発明にあっては、コイルスプリング5からの附勢力が環状リーフバルブ4の背面に周方向に均一に作用するようにするために、コイルスプリング5の端面をより精緻に擦り切り仕上げする必要がなく、したがって、コイルスプリング5における部品コストのいたずらな高騰化を回避できることになる。
そして、前述したことであるが、従前であれば、環状リーフバルブ4の外周側撓み部がクラッキング圧の作用で撓み始めるときに、環状リーフバルブ4の外周側撓み部が全周に亙って均一に撓まない現象が発現されるとしても、この現象は、瞬間的な現象であり、以降は、環状リーフバルブ4の外周側撓み部が全周に亙って均一に撓むと看ることができるから、全体として、設定通りの減衰力の発生状態を具現化し得るとしていたのに対して、この発明では、従前では無視されていた問題点を積極的に解決し得ることになるから、より完成度の高い油圧緩衝器を提供し得ることになる。
以上からすれば、弾性体9は、凡そコイルスプリング5と環状リーフバルブ4との間に配設されていれば良く、この観点からすれば、図4に示すように、弾性体9が弁体たるポペット10の平坦面からなる背面とコイルスプリング5の擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面との間に配設されてなるとしても良い。
ちなみに、このとき、ポペット10は、バルブシート部材に開穿の流路中に尖端を臨在させながらコイルスプリング5の附勢力で流路の開口を開閉可能に閉塞するとしている。
そして、弾性体9は、図5に示すように、環状リーフバルブ4とバルブ抑え部材8との間に配設されてなるとしても良く、このとき、環状リーフバルブ4は、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に、ピストン体3に開穿の伸側ポート3aの下流側端を開閉可能に閉塞するとしている。
また、この発明にあって、弾性体9は、基本的には、コイルスプリング5を形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成されてなるとすることで足りるが、具体的には、図6中の(A)に示すように、皿ばね91からなるとし、あるいは、図6中の(B)および(C)に示すように、ゴム材あるいは合成樹脂材でリング状体92,93に形成されてなるとするのが良い。
このように、弾性体9が皿ばね91あるいはリング状体92,93からなるとする場合には、部品としての入手が容易になる点で有利となるであろうが、このとき、特に、リング状体92,93にあっては、いわゆる線の断面が実線図で示す正方形とされるのに代えて破線図で示す長方形とされたり、また、実線図で示す円形とされるのに代えては線図で示す長円形とされたりするなど任意の断面形状が選択されて良い。
すなわち、たとえば、図7中の(A)に示す弾性体94のように、外周面を傾斜面にする台形断面とし、また、(B)に示す弾性体95ように、外周面をいわゆる直面にしながら内周面を凸形の円弧面にする断面とし、さらには、(C)に示す弾性体96ように、外周面を直面にしながら内周面が山形にする断面とするとしても良く、この場合には、環状リーフバルブ4たる弁体の態様によっていわゆる使い分けをできる点で有利となる。
この発明による減衰部構造を具現化した油圧緩衝器におけるシリンダ内のピストン部を示す部分縦断面図である。 コイルスプリングからの附勢力の弁体への伝達状態を示す原理図である。 この発明による場合におけるコイルスプリングからの附勢力の弁体への伝達状態を図2と同様に示す図である。 参考例に係わる減衰部構造の部分縦断面図である。 弾性体がバネ抑え部材と弁体との間に配設された実施形態を図1と同様に示す半截図である。 (A),(B)および(C)は、それぞれ弾性体の断面図である。 (A),(B)および(C)は、それぞれ弾性体の半截断面図である。
符号の説明
1 シリンダ体
2 ピストンロッド
2a 下端嵌合部
3 バルブシート部材(ピストン体)
3a 伸側ポート(流路)
4 環状リーフバルブ(弁体)
5 コイルスプリング
6 ピストンナット
8 バルブ抑え部材
9 弾性体
10 ポペット
R1 ロッド側室(上流側)
R2 ピストン側室(下流側)

Claims (3)

  1. シリンダ体と、シリンダ体内にピストン体を介して摺動自在に挿入したピストンロッドと、上記シリンダ体内に上記ピストン体で 隔成したロッド側室及びピストン側室と、上記ピストン体に形成されて上記ロッド側室と上記ピストン側室とを連通する伸側ポート及び圧側ポートと、上記伸側ポートの下流側端に開閉自在に配設した環状のリーフバルブと、上記リーフバルブの背面に当接したこのリーフバルブより撓み剛性が大きいバルブ抑え部材と、上記バルブ抑え部材の背面側に配設して上記リーフバルブを閉じ方向に附勢するコイルスプリングと、を備えた油圧緩衝器における減衰部構造において、上記バルブ抑え部材の平坦面からなる背面と上記コイルスプリングの先端における擦り切り仕上げされた平坦面からなる端面との間にコイルスプリングを形成する素材における弾性よりも弾性に富む素材で形成された弾性体を配設したことを特徴とする油圧緩衝器における減衰部構造。
  2. 弾性体が皿バネからなり、あるいは、弾性体がゴム材または合成樹脂材でリング状に形成されてなる請求項1に記載の減衰部構造。
  3. リーフバルブにおける内周側固定部がピストン体の内周側ボス部と、コイルスプリングの基端を担持するピストンナットの上端との間に挟持され、又は、リーフバルブがピストン体3の軸芯部を貫通してコイルスプリングの基端を担持するピストンナットを螺装させるピストンロッドにおける下端嵌合部の外周に移動可能に介装されてなる請求項1又は2に記載の油圧緩衝器における減衰部構造。
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