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JP4894169B2 - 作業車両の変速制御装置 - Google Patents

作業車両の変速制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、多段変速式の変速伝動部の変速段を自動切替制御する作業車両の変速制御装置に関するものである。
特許文献1に示されるように、変速比を多段に切替えが可能な変速伝動部を自動変速切替する変速制御装置が知られている。その変速伝動部は、エンジン回転数とアクセル操作とに応じた切替条件に沿って制御部となるコントローラが切替制御処理することにより、路上走行用の高速走行域における走行負荷状況と対応して適切なシフトアップ・シフトダウン動作が行われ、オペレータの意向を反映した変速切替によって操作性に優れた自動変速走行を可能とするものである。
しかしながら、上記変速制御装置は、路上走行における登坂の際等に、走行負荷の増加に応じてシフトダウン側に変速切替された場合は、エンジン回転の上昇とともに再びシフトアップ側に変速切替されることから、オペレータによるシフト操作が続行されていると、変速制御装置がシフトアップとシフトダウンを頻繁に繰り返すことによってハンチングが生じ、車両の操作性低下を招くという問題があった。
特開平2003−278903号公報
解決しようとする問題点は、走行負荷の増加に対して自動でシフトダウンされた際に、オペレータのシフト操作が続行されていてもシフトダウンとシフトアップとを繰り返すことなく、一定負荷の場合と同様の優れた操作性を確保しつつ自動変速走行することが可能な作業車両の変速制御装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、アクセルレバーの保持位置からアクセルペダルの踏み込み操作で出力回転数を増減調節可能なエンジンと、このエンジンのアクセル操作を検出するスロットル開度センサと、エンジンの出力回転数を検出するエンジン回転センサを設け、前記エンジンから受ける走行動力の変速比を多段に切替え可能な変速伝動部を設けると共に、前記エンジンの出力回転数が変速段毎に設定された基準エンジン回転数を超えたとき、若しくは下回ったときに前記変速伝動部の変速段を1段ずつシフトアップ/シフトダウンさせる制御部を備えた作業車両の変速制御装置であって、上記制御部には、同一変速段に亘るシフトアップ条件として、1段ずつ順にシフトアップさせる第一変速条件と、前記アクセル操作が無い状態でシフトダウンされた後に再シフトアップを抑制させる第二変速条件を有し、上記第二変速条件のシフトアップに係る基準エンジン回転数値を、第一変速条件のシフトアップに係る基準エンジン回転数値より大として、上記再シフトアップを抑制させると共に、上記制御部では第一変速条件を第二変速条件へ切り替えた後、前記エンジンのスロットル開度位置が所定の低回転位置に操作される迄、前記第二変速条件による判定を継続させる構成とし、さらに、上記制御部では、エンジン回転が自動シフトアップする回転の下限値以下でオペレータがアクセル踏込みを解除してアクセル開度指示が上記エンジンアイドル回転付近の所定回転数以下の状態が一定時間経過したとき、アクセルペダルが最大位置に踏み込まれスロットル開度センサによりスロットル開度が最大開度となった状態を検出したとき、第二変速条件により実際にシフトアップが実行されたときのいずれかの場合に、第二変速条件の操作を解除し第一変速条件に復帰することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、副変速が路上走行に適した変速位置にあり増速する場合であって、発生している車両加速度を演算し、変速伝動部の変速段を1段ずつシフトアップ/シフトダウンする制御のときは、前記制御部がこの車両加速度に基づき、発生直後のクラッチに与える初期圧と半クラッチ圧を制御することを特徴とする
上記構成により、走行負荷の増加に際しては変速伝動部を低速段側に切替え制御するとともに、高速段側に切替えるための切替基準が高負荷側(第二変速条件)に変更されることにより、高速段側への切替が抑えられる。第二変速条件は、例えば、基準エンジン回転数値を高負荷側として設定することができる
上記作業車両の変速制御装置は、制御部に設定された切替基準に基づき、スロットル開度等のオペレータ操作と対応して変速段切替処理をすることにより変速伝動部がオペレータ操作と走行負荷に応じた変速段に切替えられる。走行負荷の増加に際しては低速段側に切替えられるとともに、高速段側に切替えるための切替基準、例えば、基準エンジン回転数値が高負荷側(第二変速条件)に変更されることから高速段側への切替が抑えられる。
したがって、自動変速走行における走行負荷の増加に対して変速伝動部が低速段側に切替えられた場合は、オペレータのシフト操作が続行されていても高速段側への切替が抑えられるのでその後にシフトダウンとシフトアップとを繰り返すことがなく、一定負荷の場合と同様の優れた操作性を確保することができる。
また、エンジン回転が自動シフトアップする回転の下限値以下でオペレータがアクセル踏込みを解除してアクセル開度指示が上記エンジンアイドル回転付近の所定回転数以下の状態が一定時間経過したとき、アクセルペダルが最大位置に踏み込まれスロットル開度センサによりスロットル開度が最大開度となった状態を検出したとき、第二変速条件により実際にシフトアップが実行されたときのいずれかの場合に、第二変速条件の操作を解除し第一変速条件に復帰するので、オペレータの操作がない限りシフトアップしないという状況が改善され、違和感のない自動シフトアップが可能となる。
また、請求項2の構成により、現在発生位置でアクセル操作により発生している車両加速度に近い加速度を発生直後に継続することができるので発生フィーリングがよくなり、変速時ショックの問題を解決することができる。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る作業車両の1例を示す農用トラクタの側面図である。
農用トラクタ1は、前輪2、2と後輪3、3とを備えた機体の前部のボンネット内にエンジン4を搭載し、このエンジン4の回転動力をミッションケース5内の変速伝動部5aに伝達し、この変速伝動部5aで適宜減速された動力を前輪2、2と後輪3、3とに伝達するとともに、後部のPTO軸6を介して作業機6aに出力するように構成している。
また、ミッションケース5の上部に操縦席7を設けて操作部を構成する。
詳細には、図2に示すように、ステアリングハンドル11の前側に運転状態を表示するモニタ12を設け、同ハンドル11の下側に前後進切換の前後進切換レバー13とアクセルレバー14、ステアリングハンドル11の下方にクラッチペダル15とアクセルペダル16、左右のブレーキペダル17a,17b、操縦席7の側方に速度域を選択する操作具となる変速レバー18等が配置され、後述するHHポジションで制御部(コントローラ)8によりアクセルペダル16等の操作に応じて自動変速可能に構成される。その他、ステアリングハンドル11の近傍に、作業機昇降ワンタッチレバー19c、パーキングブレーキレバー19d、PTO変速レバー19e等を配置する。
変速伝動部5aは走行動力と作業機動力を伝達するギヤ機構であり、図3に示すように、エンジン4から主クラッチ21を介して動力を受ける前後進切替部22、その後段から走行動力を受けて前輪2,2と後輪3,3に伝達する主変速部23、副変速部24および二駆四駆切替制御用の前輪伝動クラッチ(二駆四駆切替クラッチ)25、また、前後進切替部22で分岐した作業機動力を後部のPTO軸6に伝達制御するPTO逆転クラッチ26、PTO変速部27等から構成される。前輪伝動クラッチ25による二駆四駆切替制御は、制御部8により、前輪と後輪の回転数が検出され、この差、即ち、スリップ状態に応じて行われ、前後輪駆動(4WD)と前後輪の一方駆動(2WD、図例は後輪駆動)とが切替えられる。
上記主変速部23は、たとえば、高低速のクラッチ切替可能な第一主変速機構と4速のギヤ切替可能な第二主変速機構を直列に連結して制御部8の指令に応じて全8速の変速域内で切替可能に構成する。上記副変速部24は、高中低の3つの速度域を選択可能に構成する。
上記主変速部23と副変速部24の変速組合わせにより、図4に示す全24速の変速比を選択することができる。組合わせの決定は、変速切替のレバーポジションに応じて制御部8により選択される。その高速側から4段の範囲について路上速度域として自動変速制御を行う。
副変速部24を切替えるレバーポジションは、詳細には、図5の操作部(側部)機器配置斜視図に示すように、作業走行のための高中低の速度域と対応して「H」「M」「L」の3つのポジション(副変速位置)をレバーガイド18gに設定し、主変速部23を1段ずつ切替える変速アップスイッチ18u、変速ダウンスイッチ18dを変速レバー18に配置する。さらに、「H」ポジションには、路上走行用の「HH」サブポジションを付設する。この「HH」サブポジションは、副変速の「H」を保ったまま、主変速部23の切替位置を5速〜8速に限定し、すなわち、路上走行に適した変速位置だけ切替を可能とする。また、「HH」サブポジションでは、アクセル位置とスロットル位置に応じて主変速部23が制御部8により1段ずつ切替えられる自動変速制御が行われる。
上記構成の変速伝動部5aについての変速制御系の構成は、図6の入出力構成図に示すように、制御部8の入力部に、副変速部24の変速レバーの操作位置検出用の副変速SW1〜4のスイッチ群24L、24m、24h、24hh、増減速操作用の変速アップスイッチ18u、変速ダウンスイッチ18d、自動変速スイッチ(変速制御スイッチ)8a、主変速部23のギヤ位置検出用の主変速センサ群23p、スロットルセンサ4t等を接続する。また出力部には、クラッチを断接する昇圧用制御弁ソレノイド22b、主変速部23の1〜2速、3〜4速を切替駆動する主変速切替用制御弁ソレノイド群23a、23b、前後進切替部22を切替駆動する前後進切替用制御弁ソレノイド群22a、主変速部23のHi−Lo切替駆動用のHi−Lo切替用制御弁ソレノイド23cと接続する構成となっている。
自動変速スイッチ8aは、制御部8による自動変速処理の選択を操作するスイッチであり、この自動変速スイッチ8aが「入り」、副変速部24が「HHポジション」、前後進切替部22が「前進」である場合に、アクセル操作、エンジン負荷条件による主変速切替処理がなされる。
上記自動変速処理のための主変速部23の切替基準の一例を図7に示す。すなわち、エンジン回転、スロットル開度、余裕度合α、車速、継続時間を条件として主変速部23を4速の範囲で1段ずつ切替える。
余裕度合αは「スロットル開度−エンジン回転」と対比するべき切替基準であり、増速時がα>スロットル開度−エンジン回転、減速時はα<スロットル開度−エンジン回転を切替条件とする。エンジン回転は走行負荷と対応し、スロットル開度はアクセルペダル16と対応することから、このアクセルペダル16の踏込を介してオペレータの操作指示に応じた自動変速制御が行われる。
制御部8による制御処理は、上記自動変速制御を前提としてさらに、走行負荷によるシフトダウンが発生した時は、次回のシフトアップの条件を高負荷側に変更するように構成する。ここでは、スロットル指示がエンジン定格回転付近以上で実エンジン回転もエンジン定格回転付近以上の状態が一定時間経過することを条件にシフトアップするように構成する。
このように構成することにより、走行負荷によるシフトダウンの際は、エンジン回転がスロットル指示から離れている時(アクセルを踏んでいてもエンジン回転が上昇しない時)は自動的にシフトダウンされるとともに、次回のシフトアップの条件が高負荷側に変更されることにより、オペレータのシフト操作が維持されていてもシフトアップが抑えられる。
上記自動変速制御の制御手順を詳細に説明すると、図8のフローチャートに示すように、まず、変速制御スイッチ8a、副変速スイッチ群24P、前後進切替レバースイッチ、スロットル開度センサ4t等の各種センサ値や設定器値の読込み(S1)と後述の故障判定処理(S2)をする。続いて、所定条件をチェック(S3〜S6)し、全条件が満たされれば、すなわち、変速制御スイッチがオン、変速レバーが路上走行位置、前後進切替レバーが前進位置、スロットル設定位置が所定回転以上の全条件が満たされた場合に限りアクセル操作、エンジン負荷条件に応じた自動の主変速切替処理(S7)を行う。
なお、いずれの場合についても変速レバー18、変速アップスイッチ18u,変速ダウンスイッチ18dによる主変速切替処理(S8)が適用される。
上記アクセル操作等による自動の主変速切替処理(S7)の具体例については、図9のフローチャートに示すように、走行負荷により、アクセル開度が一定であるにもかかわらず、4速から3速にシフトダウンした場合に限り負荷大を想定した変速条件(第二変速条件)を設定(S11,S12a)し、他の場合は通常の変速条件(第一変速条件)を設定(S12b)し、アップ/ダウン要求(S13)に応じてそれぞれ制御弁ソレノイド通電を制御(S14a,14b)し、すなわち、前後進切替クラッチ切り、主変速位置の1速増減速、前後進切替クラッチ入りの順で各機器を駆動する。S15は「操作解除」の判定であり、判定で元の変速条件(第一変速条件)に復帰する。
上記制御処理により、3速走行時に4速になる条件が成立し、自動で4速にシフトアップした場合において、4速走行ではかなり走行負荷がかかる状況(坂道等)では、切替基準が一定のままであれば3速にシフトダウンする可能性があり、結果として3速と4速間の切替が繰り返されることとなるが、このような現象を解消して安定走行が可能となる。
なお、基準エンジン回転数を異なる値とする構成に代えて車速値を大としたり、継続時間を長くとる構成としても良い。
また、図9のS15のように、「操作解除」により、走行負荷によるシフトダウンの後でも、通常の自動シフトアップの条件(第一変速条件)を復帰させることができる。元の変速条件(第一変速条件)への復帰の制御処理は以下のとおりである。
ここでは、エンジン回転が自動シフトアップする回転の下限値以下(例えば、3速の場合は2000rpm以下)で、オペレータがアクセル踏込みを解除してアクセル開度指示が上記エンジンアイドル回転付近の所定回転数以下の状態が一定時間経過したとき、若しくは、アクセルペダルが最大位置に踏み込まれスロットル開度センサ(4t)によりスロットル開度が最大開度となった状態を検出したとき、第二変速条件により実際にシフトアップが実行されたときに、通常の自動シフトアップ条件を復帰させる構成とする。
この制御処理により、オペレータの操作がない限りシフトアップしないという状況が改善され、違和感のない自動シフトアップが可能となる。
また、オペレータが増減速の変速アップスイッチ18u,変速ダウンスイッチ18dを操作した時に、通常の自動シフトアップ条件とすることによっても、同様の効果を得ることができる構成となっている。その他、主変速目標位置が適応主変速位置以外になった時に、例えば、走行負荷で4速から3速に、さらに3速から2速になった時に、次の3速から4速へのシフトアップを通常のシフトアップ条件とすることによっても通常のシフトアップ条件を復帰する構成となっている。
自動変速を適用する変速の組合せは、主変速部23の4速のうち、高速側の2速(3速と4速)およびHi−Loクラッチによる組合せを最高車速として構成する。すなわち、低速側から、1速のLo、1速のHi、2速のLo、2速のHi、3速のLo、3速のHi、4速のLo、4速のHiの順で高速となるので、その上位4速を使用することにより、スムーズな自動変速が可能となる。
次に、前記主変速部23のHi−Loクラッチによる切替えのクラッチ圧について説明する。自動変速の際に、Hi−Loクラッチのみによる切替について、主変速の切替わり相当の時間(想定時間)は主クラッチをオフしてからその後に昇圧させる構成とする。
詳細には、自動変速指示発生後、主変速切替わり想定時間(例えば、300〜400msec)は主クラッチの圧力をオフし、その後、通常の自動変速の昇圧パターンで主クラッチを接続する。このように圧力制御することにより、2速と3速との間の主変速を切替えて自動変速するフィーリングとほぼ同様に変速することができる。
また、前記自動変速制御において、主変速が路上速の最下段の位置に入らない場合については、路上速範囲よりさらに低速側に1速シフトダウンさせて4速位置(主変速ギヤが2速でHiクラッチオンによる全8段シフトの中の低速側から4段目)に自動減速する構成となっている。このように変速することにより、2速が入らない場合に同一のギヤを使用するその下の1速にも入らないことによる走行停止を回避することができる。この場合の主変速モニタ表示は、路上速と同様に4段表示とし、1速の文字が点滅(または反転)表示とする。これにより、主変速異常であることをオペレータに判り易くすることができる。
次に、前記前後進切替クラッチのクラッチ圧力を制御する例について説明する。
クラッチに与える圧力は、クラッチ軸に与えるトルクと比例関係にあり、車両に与える加速度に換算される一方、アクセル操作で変化する実エンジン回転数は、ある主変速位置で車両の加速度を変更していることとなる。したがって、この加速度と変速直後の加速度とが大きく差があると変速時ショックとなるので、クラッチ昇圧ソレノイド22bへの通電を制御部8により制御することにより、そのような問題を解決することができる。
すなわち、主変速を油圧制御によって変速できる構成のもので、副変速位置には路上走行に適した変速位置を有する構成で、副変速が路上走行に適した変速位置HHにあるときに主変速23をアクセル操作と連動して自動変速するものにおいて、その制御処理手順を図11に示すように、増速する場合は、発生している車両加速度を演算し(A)、増速するタイミングが発生した時t1に、前記演算した加速度により発生直後のクラッチに与える初期圧と半クラッチ圧を図10に示すように変更する(B〜C)ようにする。
上記のように、増速時の加速度対応処理により、現在発生位置でアクセル操作により発生している車両加速度に近い加速度を発生直後に継続することができるので発生フィーリングがよくなるので、変速時ショックの問題を解決することができる。
次に、前記トラクタの一部油圧回路図の構成について説明する。図12に示すように、走行・ミッション系に使用する減圧弁31は単独に配置する一方で、メインリリーフバルブ32は別置きに構成する。このように構成することにより、減圧弁31の入口のラインフィルタ33(主に比例弁へのコンタミ対応)の大流量化によるリリーフ作動時の差圧強度を確保することができる。
また、前後進切替クラッチのクラッチポートに、圧力を強制的に抜くニュートラルバルブ(電磁比例減圧弁)34にを設ける。このように構成することにより、クラッチペダル踏込み、前後進切替レバーのニュートラル操作で確実に前後進切替22のクラッチ圧力を抜くことができる。
したがって、万が一、電磁比例減圧弁22v、22vの作動不具合が生じても安全である。
3・4速切替の油圧クラッチ23bおよびHi−Lo速切替の油圧クラッチ23cは、バルブを通じての固定流量とした後側潤滑油を放出する構成とする。このように構成することにより、油圧クラッチの潤滑油が確保されるとともに、二次圧側の圧力を保持できる流量を潤滑油として供給することができる。
前後進切替の油圧クラッチ22a、1・2速切替の油圧クラッチ23aには、パワステ36(パワーステアリング)の戻り油を低圧リリーフバルブ35により圧力をたて、オリフィス35aによる差圧分の流量を前側潤滑油として放出する構成とする。また、この時の不要な油は、ポンプPのサクション側に戻す。このように構成することにより、油圧クラッチの大流量潤滑を確保しつつ、ポンプ負圧を低減することができる。
次に、前記図8の故障表示について説明する。油圧クラッチを使用し、前後進切替が可能なトラクタにおいて、クラッチ圧を検出する圧力センサを設け、次の条件が成立した時にメータパネルに装備された液晶表示部に表示する構成とする。上記条件は、例えば、エンジン始動後60秒以上経過し、かつ、前後進シフトが入り、油圧クラッチへの昇圧が完了している状態で圧力センサが10kgf/平方cm以下の圧力値を10秒以上継続して検出した時であり、エンジン始動の判定は800rpm以上で行う。
上記構成により、異常発生時に初期段階でオペレータに警告を行えるので、そのままクラッチが滑っている状況で使い続ける時間が短くなり、クラッチが焼ける故障に至る前の修理が可能となる。
したがって、バルブの洗浄等で対応することができる油圧関係のちょっとした異常(ごみ詰まり等)で圧力が低い状態になっている場合に、異常が判らずにそのまま使用し続けることによってクラッチが焼け、クラッチASSYの交換で多額の出費を強いられるという事態を防止することができる。
農用トラクタの側面図である。 操作部(前側)機器配置構成図である。 変速伝動部の伝動系統展開図である。 変速段の組合わせ構成表である。 操作部(側部)機器配置斜視図である。 制御系入出力図である。 変速段別の切替条件の構成一覧である。 変速処理のフローチャートである。 主変速切替のフローチャートである。 クラッチ圧特性図である。 クラッチ圧制御のフローチャートである。 自動変速装置の油圧回路図である。
1 農用トラクタ(作業車両)
2 前輪
2s 車速センサ
3 後輪
4 エンジン
4s エンジン回転センサ
4t スロットル開度センサ
5a 変速伝動部
8 制御部
8a 変速制御スイッチ(自動変速スイッチ)
14 アクセルレバー
16 アクセルペダル
18d 変速ダウンスイッチ(変速スイッチ)
18u 変速アップスイッチ(変速スイッチ)
18 変速レバー
22 前後進切替部
23 主変速部
23a 主変速ソレノイド群
23p 主変速センサ群
23b 油圧クラッチ
23c 油圧クラッチ
24 副変速部
25 前輪伝動クラッチ
α 余裕度合

Claims (2)

  1. アクセルレバー(14)の保持位置からアクセルペダル(16)の踏み込み操作で出力回転数を増減調節可能なエンジン(4)と、このエンジン(4)のアクセル操作を検出するスロットル開度センサ(4t)と、エンジン(4)の出力回転数を検出するエンジン回転センサ(4s)を設け、前記エンジン(4)から受ける走行動力の変速比を多段に切替え可能な変速伝動部(5a)を設けると共に、前記エンジン(4)の出力回転数が変速段毎に設定された基準エンジン回転数を超えたとき、若しくは下回ったときに前記変速伝動部(5a)の変速段を1段ずつシフトアップ/シフトダウンさせる制御部(8)を備えた作業車両の変速制御装置であって、
    上記制御部(8)には、同一変速段に亘るシフトアップ条件として、1段ずつ順にシフトアップさせる第一変速条件と、前記アクセル操作が無い状態でシフトダウンされた後に再シフトアップを抑制させる第二変速条件を有し、
    上記第二変速条件のシフトアップに係る基準エンジン回転数値を、第一変速条件のシフトアップに係る基準エンジン回転数値より大として、上記再シフトアップを抑制させると共に、
    上記制御部(8)では第一変速条件を第二変速条件へ切り替えた後、前記エンジン(4)のスロットル開度位置が所定の低回転位置に操作される迄、前記第二変速条件による判定を継続させる構成とし、
    さらに、上記制御部(8)では、エンジン回転が自動シフトアップする回転の下限値以下でオペレータがアクセル踏込みを解除してアクセル開度指示が上記エンジンアイドル回転付近の所定回転数以下の状態が一定時間経過したとき、アクセルペダルが最大位置に踏み込まれスロットル開度センサ(4t)によりスロットル開度が最大開度となった状態を検出したとき、第二変速条件により実際にシフトアップが実行されたときのいずれかの場合に、第二変速条件の操作を解除し第一変速条件に復帰することを特徴とする作業車両の変速制御装置。
  2. 副変速が路上走行に適した変速位置にあり増速する場合であって、発生している車両加速度を演算し、変速伝動部(5a)の変速段を1段ずつシフトアップ/シフトダウンする制御のときは、前記制御部(8)がこの車両加速度に基づき、発生直後のクラッチに与える初期圧と半クラッチ圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置。
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