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JP4883635B2 - 測定装置、測定方法、ならびに、プログラム - Google Patents

測定装置、測定方法、ならびに、プログラム Download PDF

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JP4883635B2 JP2007179276A JP2007179276A JP4883635B2 JP 4883635 B2 JP4883635 B2 JP 4883635B2 JP 2007179276 A JP2007179276 A JP 2007179276A JP 2007179276 A JP2007179276 A JP 2007179276A JP 4883635 B2 JP4883635 B2 JP 4883635B2
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本発明は、複数の送信局(典型的には放送局)が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して分解能の高い遅延プロファイルを取得するのに好適な測定装置、測定方法、ならびに、コンピュータを用いてこれらを実現するプログラムに関する。
従来から、地上ディジタル放送は、マルチパスなどの多重伝搬に強いOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex;直交周波数分割多重)通信を採用しており、これに関連する様々な技術が提案されている。このような技術は、以下の文献に開示されている。
特許第3598371号公報 特許第3605638号公報
ここで、[特許文献1]では、OFDM通信の信号処理において、復調により得られた信号空間ダイアグラムの複数の信号点や復調した信号の相対位相差でプロットされた信号空間ダイアグラムの複数の信号点の統計処理を行って、信号空間ダイアグラムにおける変動を抽出して、複数の信号点を分類し、情報の誤りが生じる確率が高い領域を信号空間ダイアグラムの中で定めて、その領域に含まれる信号点を統計処理から除外する技術が提案されている。
一方、[特許文献2]では、全帯域が複数のセグメントに分割され、伝送品質の異なる複数の情報をこの複数のセグメントのいくつかに振り分けて同時に伝送することによって階層構造を持たせたディジタル変調信号を、階層毎に分離し、少なくとも1つの階層の信号から伝送路の特性を抽出し、抽出した特性を用いて等化制御情報を生成し、これを用いて階層に分離したそれぞれの信号の等化を行う技術が提案されている。
そして、地上ディジタル放送が提供される地域は、大都市圏から全国各地へと順次拡大されている。
ここで、送信所からの放送波を受信するには、受信点での所要電界強度を満足することが必要である。しかし、ビル影や屋内、地下空間等では、送信所からの電波が効率よく伝搬しない。このため、移動体や携帯端末型の受信機など、アンテナ設置高が低い場合は受信電界強度が低下し、所要の電界強度を得られなくなる場合がある。
また、複数の経路から伝搬する到来波の遅延時間差が僅かである場合、受信点で合成される到来波の位相関係によっては帯域内の電力低下を招く場合があり、受信電界の十分な場所であっても、電界強度が低くなる領域が点在してしまう。
受信品質を改善するためには、送信所の電波を中継するギャップフィラー方式があるが、干渉妨害を発生させないために、到来している放送波の受信状況を正確に把握する必要がある。
しかし、現在のディジタル放送においては、一つの送信局をなすディジタル放送局から送信される信号のチャンネル幅は、およそ6MHzであり、OFDMキャリアの占有帯域幅は、およそ5.6MHzである。このため、一つの送信局から送信される信号を利用して遅延プロファイルを取得し、伝搬特性を解析すると、遅延時間分解能は1/5.6MHz = 0.17857×10-6sであり、通路差に換算すると、3.0×108m/s / 5.6MHz = 53.57mとなる。
上記のような距離分解能では、屋内規模の伝搬経路の解析を行うには不十分である。したがって、より分解性能が高い遅延プロファイルを取得するための手法が強く望まれている。
一方で、現行のディジタル放送では、複数の送信局から異なる信号が送信されるから、これを考慮し、かつ、利用することが望ましい。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して分解能の高い遅延プロファイルを取得するのに好適な測定装置、測定方法、ならびに、コンピュータを用いてこれらを実現するプログラムを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係る測定装置は、複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して、当該送信場所と、当該受信場所との間の遅延プロファイルを取得し、当該複数の送信局が送信するOFDM信号は、いずれも、既知のシンボル時間長、既知のサブチャネル周波数間隔を有し、互いに異なる帯域を占有し、受信部、周波数変換部、シンボル同期部、フーリエ変換部、周波数偏差取得部、周波数補正部、個別プロファイル取得部、シンボルタイミング補正部、連結プロファイル取得部を備え、以下のように構成する。
ここで、受信部は、当該受信場所にて観測される観測信号を受信する。
一方、周波数変換部は、当該複数の送信局ごとに、当該送信局に対して設定された変調周波数および搬送波周波数を用いて受信された観測信号を所定のベースバンド周波数に変換する。
さらに、シンボル同期部は、当該複数の送信局のそれぞれについて周波数変換された観測信号を、当該送信局のサブチャネル周波数間隔の逆数をN分割したサンプリング周期で離散時間サンプリングし、当該送信局に対して設定されたシンボル区間に含まれるシンボルデータを抽出する。
そして、フーリエ変換部は、当該複数の送信局のそれぞれについて抽出されたシンボルデータをフーリエ変換してサブチャネルシンボルを取得する。
一方、周波数偏差取得部は、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルに含まれる既知シンボルから伝達関数を得て、当該伝達関数の時間経過から周波数偏差を求める。
さらに、周波数補正部は、当該複数の送信局のそれぞれについて求められた周波数偏差が極小に収束するまで、当該送信局について設定された変調周波数および搬送波周波数を補正して、周波数変換部に再度観測信号を周波数変換させ、シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせる。
そして、個別プロファイル取得部は、当該複数の送信局のそれぞれについて周波数補正がされた後、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルから、複素遅延プロファイルを求める。
一方、シンボルタイミング補正部は、当該複数の送信局のいずれか1つの基準局(1番目の局)について得られた複素遅延プロファイルを基準プロファイル(C1(m,τ))とし、当該複数の送信局のそれぞれについて、当該送信局(i番目の局)の占有帯域と当該基準局の占有帯域との周波数差だけ複素補正したものと、当該送信局について得られた複素遅延プロファイルと、の位相差が遅延時間に対して収束するまで、当該送信局について設定されたシンボル区間を移動して、シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせ、周波数補正部に再度周波数を補正させ、個別プロファイル取得部に再度基準プロファイルを取得させ、位相差取得部に再度位相差を取得させる。
さらに、連結プロファイル取得部は、取得されたすべてのサブチャネルシンボルのそれぞれについて、当該サブチャネルシンボルに対する送信局に対して得られた位相差の収束値だけ、当該サブチャネルシンボルから得られる伝達関数を補正し、当該補正されたすべての伝達関数を連結してから、複素遅延プロファイルを取得する。
また、本発明の測定装置において、シンボルタイミング補正部は、当該シンボル区間を、当該送信局のチャネル周波数間隔の逆数のN分割よりも小さい単位長で補正するように構成することができる。
また、本発明の測定装置において、連結プロファイル取得部は、取得されたすべてのチャネルシンボルに対する伝達関数を、所定のチャネル周波数間隔、所定のシンボル時間長に補正することにより連結し、当該補正されて連結されたすべての伝達関数から複素遅延プロファイルを取得するように構成することができる。
本発明のその他の観点に係る測定方法は、複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して、当該送信場所と、当該受信場所との間の遅延プロファイルを取得する測定装置にて実行され、当該複数の送信局が送信するOFDM信号は、いずれも、既知のシンボル時間長、既知のサブチャネル周波数間隔を有し、互いに異なる帯域を占有し、当該測定装置は、受信部、周波数変換部、シンボル同期部、フーリエ変換部、周波数偏差取得部、周波数補正部、個別プロファイル取得部、シンボルタイミング補正部、連結プロファイル取得部を備え、当該測定方法は、受信工程、周波数変換工程、シンボル同期工程、フーリエ変換工程、周波数偏差取得工程、周波数補正工程、個別プロファイル取得工程、シンボルタイミング補正工程、連結プロファイル取得工程を備え、以下のように構成する。
すなわち、受信工程では、受信部が、当該受信場所にて観測される観測信号を受信する。
一方、周波数変換工程では、周波数変換部が、当該複数の送信局ごとに、当該送信局に対して設定された変調周波数および搬送波周波数を用いて受信された観測信号を所定のベースバンド周波数に変換する。
さらに、シンボル同期工程では、シンボル同期部が、当該複数の送信局のそれぞれについて周波数変換された観測信号を、当該送信局のサブチャネル周波数間隔の逆数をN分割したサンプリング周期で離散時間サンプリングし、当該送信局に対して設定されたシンボル区間に含まれるシンボルデータを抽出する。
そして、フーリエ変換工程では、フーリエ変換部が、当該複数の送信局のそれぞれについて抽出されたシンボルデータをフーリエ変換してサブチャネルシンボルを取得する。
一方、周波数偏差取得工程では、周波数偏差取得部が、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルに含まれる既知シンボルから伝達関数を得て、当該伝達関数の時間経過から周波数偏差を求める。
さらに、周波数補正工程では、周波数補正部が、当該複数の送信局のそれぞれについて求められた周波数偏差が極小に収束するまで、当該送信局について設定された変調周波数および搬送波周波数を補正して、周波数変換部に再度観測信号を周波数変換させ、シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせる。
そして、個別プロファイル取得工程では、個別プロファイル取得部が、当該複数の送信局のそれぞれについて周波数補正がされた後、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルから、複素遅延プロファイルを求める。
さらに、シンボルタイミング補正工程では、シンボルタイミング補正部が、当該複数の送信局のいずれか1つの基準局(1番目の局)について得られた複素遅延プロファイルを基準プロファイル(C1(m,τ))とし、当該複数の送信局のそれぞれについて、当該送信局(i番目の局)の占有帯域と当該基準局の占有帯域との周波数差だけ複素補正したものと、当該送信局について得られた複素遅延プロファイルと、の位相差が遅延時間に対して収束するまで、当該送信局について設定されたシンボル区間を移動して、シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせ、周波数補正部に再度周波数を補正させ、個別プロファイル取得部に再度基準プロファイルを取得させ、位相差取得部に再度位相差を取得させる。
そして、連結プロファイル取得工程では、連結プロファイル取得部が、取得されたすべてのサブチャネルシンボルのそれぞれについて、当該サブチャネルシンボルに対する送信局に対して得られた位相差の収束値だけ、当該サブチャネルシンボルから得られる伝達関数を補正し、当該補正されたすべての伝達関数を連結してから、複素遅延プロファイルを取得する。
また、本発明の測定方法において、シンボルタイミング補正工程では、当該シンボル区間を、当該送信局のチャネル周波数間隔の逆数のN分割よりも小さい単位長で補正するように構成することができる。
また、本発明の測定方法において、連結プロファイル取得工程では、取得されたすべてのチャネルシンボルに対する伝達関数を、所定のチャネル周波数間隔、所定のシンボル時間長に補正することにより連結し、当該補正されて連結されたすべての伝達関数から複素遅延プロファイルを取得するように構成することができる。
本発明の他の観点に係るプログラムは、各種のコンピュータ、たとえば、ソフトウェアのダウンロードによって当該ソフトウェアに対応する各種の無線装置として機能するようなソフトウェアラジオを、上記の測定装置の各部として機能させるように構成する。
また、当該ソフトウェアラジオ等のコンピュータとは独立して、本発明のプログラムを記録した情報記録媒体を配布、販売することができる。また、本発明のプログラムを、インターネット等のコンピュータ通信網を介して伝送し、配布、販売することができる。
特に、当該ソフトウェアラジオ等のコンピュータがDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能な電子回路を有する場合には、本発明の情報記録媒体に記録されたプログラムを無線にて当該コンピュータに伝送し、当該コンピュータ内のDSPやFPGAにこれを実行させて、本発明の測定装置とすることができる。
本発明によれば、複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して分解能の高い遅延プロファイルを取得するのに好適な測定装置、測定方法、ならびに、コンピュータを用いてこれらを実現するプログラムを提供することができる。
以下に本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
まず、本実施形態において、考慮すべき事項について、検討する。
まず、キャリア間干渉は、移動受信のように周波数偏移が大きい場合には影響を無視することはできない。しかしながら、搬送波周波数の差が1Hz程度の場合には、キャリア間干渉の影響は無視することができる。
次に、複数の送信局が同じアンテナ(一つの送信塔)から信号を送信している場合には、同一の送信点とみなすことができる。一方で、東京タワーでは、異なるアンテナから各チャネルが送信されているが受信点までの距離が十分遠ければ、同一の送信点からの放射とみなすことができる。
この時、伝搬路が、ある特定の周波数帯域に限定されるような周波数特性を持たなければ、伝達関数はチャネル周波数に係らず一定である。
したがって、異なる送信局から送信される互いに独立したチャネルから伝達関数を求めたとしても、その伝達関数の間には高い相関関係が成り立つ。
そこで、本実施形態では、複数の隣接するチャネルを連結して、実効的に観測帯域を拡大することにより、遅延時間の分解能を向上させるのである。
各送信局は互いに非同期で信号を送信するから、本実施形態では、非同期のチャネルの受信信号についてチャネルごと(送信局ごと)に伝達関数を解析し、その後、連続する帯域とみなして周波数軸上の伝達関数を連結する。
ひとたび伝達関数が連結できれば、これらを一括でフーリエ解析することにより、遅延時間の分解能を向上させた遅延プロファイルを得ることができる。
ここで検討すべき事項は、各チャネルが非同期であることから、以下の状況が発生する。
(1)フレームタイミングが異なる。
(2)シンボル同期タイミングが異なる。
(3)同期回路に周波数の差分が残留する。
まず、現行のディジタル放送では、一つのフレームは204シンボルからなる。したがって、フレームタイミングが異なると、204シンボルのフレーム長で非同期となる。
たとえば、現行のディジタル放送では、1シンボルの時間長は、各送信局で共通で、1.008msであるから、フレームずれの最大量は204×1.008ms×1/2 = 102.816msであり、103ms程度となる。
次に、シンボル同期タイミングが異なると、複素遅延プロファイルの絶対位相が異なる。そして、主波の特定位置が異なる等シンボル位置がずれると、遅延した複数のパスの初期位相の値が異なってしまうため、単純に帯域連結をしてしまうと、チャネル位相連続性がくずれる結果となってしまう。
また、同期回路で周波数の差分が残留すると、差が僅かであれば伝達関数の情報が差分の周期で位相回転する。なお、この差分は、等化器で除去することも可能である。
以下、詳細に検討する。図1は、本実施形態に係る測定装置の概要構成を示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る測定装置において実行される測定処理の制御の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
本実施形態に係る測定装置101は、受信部102、周波数変換部103、シンボル同期部104、フーリエ変換部105、周波数偏差取得部106、周波数補正部107、個別プロファイル取得部108、シンボルタイミング補正部109、連結プロファイル取得部110を有する。
受信部102が、同じ位置から送信された複数の送信局から信号を受信すると(ステップS201)、周波数変換部103が、各送信局ごとに周波数変換を行う(ステップS202)。
そして、シンボル同期部104が各送信局ごとにシンボル同期のための切り出し位置で離散サンプリングして(ステップS203)、フーリエ変換部105が各送信局ごとに高速フーリエ変換を行う(ステップS204)。
そして、周波数偏差取得部106は、各送信局ごとに、フレーム同期を取り(ステップS205)、SP(Scattered Pilot)を抽出して(ステップS206)、各サブキャリアの伝達関数を求め(ステップS207)、その時間経過から周波数偏差を求める(ステップS208)。
そして、いずれかの送信局について、周波数偏差が収束していなければ(ステップS209;No)、周波数補正部107が当該送信局について周波数補正を行って(ステップS210)、ステップS202に戻る。
ここでステップS202に戻って以降の処理では、周波数補正を行った送信局についてのみ、ステップS202〜ステップS208の処理を繰り返せば良い。したがって、周波数変換部103、シンボル同期部104、フーリエ変換部105、周波数偏差取得部106、周波数補正部107の処理は、各送信局ごとに独立して計算処理を実行するのが典型的である。
一方、すべての送信局について周波数偏差が収束していれば(ステップS209;Yes)、個別プロファイル取得部108が、各送信局ごとに遅延プロファイルを求める(ステップS211)。
そして、ある基準局の遅延プロファイルに対する他の遅延プロファイルの位相差が一定の値に収束していなければ(ステップS212;No)、シンボルタイミング補正部109が、当該遅延プロファイルの位相差が収束するようにシンボル同期をとるための切り出し位置を補正して(ステップS213)、ステップS203に戻る。
一方、各遅延プロファイルの位相差が収束していれば(ステップS212;Yes)、連結プロファイル取得部110が、位相差の収束値だけ補正した伝達関数を連結して、遅延プロファイルを得る(ステップS214)。
以下、各信号について、理論的背景を参照しながら説明する。
(送信信号)
まず、ある1つの送信局、すなわち、1つのチャネルについて考える。時刻tにおける送信信号Q(t)は、以下のように表現できる。
Q(t) = Re〔Σm=-∞ g(t-mτs)・Σn=0 N-1{d(m,n)・r・exp(j 2π n f0(t-mτs))・exp(j 2π(fc + ΔfT)t)}〕
ここで、当該一つの送信局について、
mは、シンボル番号に、
nは、サブキャリア番号に、
Nは、サブキャリア総数に、
d(m,n)は、送信シンボルに、
τsは、サブキャリア周波数間隔の逆数に、
Σm=-∞ g(t-mτs)は、シンボルゲートに、
rは、振幅に、
f0は、サブキャリア周波数間隔に、
fcは、搬送波周波数に、
exp(j 2π n f0(t-mτs))は、キャリア周波数成分に、
exp(j 2π(fc + ΔfT)t)は、搬送波成分に、
ΔfTは、周波数差分に、
それぞれ相当する。
(受信信号)
到達遅延時間をτとすると、当該送信信号Q(t)に対する受信部102における受信信号R(t)は、Q(t)に登場するtをt-τに書き換えるとともに、伝搬路の影響を考慮して、以下のように表現できる。
R(t) = Σm=-∞ g(t-τ-mτs)・Σn=0 N-1{d(m,n)・r・exp(j 2π n f0(t-τ-mτs))・exp(j 2π(fc + ΔfT)(t-τ))・exp(jβ)} + Σn=0 N-1{ (An + jBn)・exp(j 2π(n f0 + fc)t)}
ここで、
βは、初期位相に、
An + jBnは、雑音成分に、
それぞれ相当する。
これを整理して、
R(t) = Σm=-∞ g(t-τ-mτs)・Σn=0 N-1{d(m,n)・r・exp(jβ)・exp(j 2π n f0(t-mτs))・exp(j 2π(fc + ΔfT)t)・exp(-j 2π(n f0 + fc + ΔfT)τ)} + Σn=0 N-1{ (An + jBn)・exp(j 2π(n f0 + fc)t)}
当該R(t)が、当該送信局から、受信装置(測定装置101)のアンテナに到達する信号である。
受信信号R(t)は、理論的にはアナログ信号であるが、適当な時間間隔Δtsampleでディジタルサンプリングし、その時系列データは、ハードディスク等の記憶装置に記憶する。そして、以降の処理では、時刻tがΔtsampleの整数倍である場合には、サンプリングした結果をそのままR(t)とし、時刻tがΔtsampleの整数倍でない場合には、適当な補間をおこなって、R(t)を得るものとする。当該補間には、線形補間・補外、スプライン補間・補外など、種々の補正技術を利用することができる。
(周波数変換)
さて、
exp(-j 2π f'ct)
を用いて、周波数変換部103が受信信号R(t)をベースバンド周波数に周波数変換した結果をS(t)とすると、S(t)は、以下のように表現できる。
S(t) = R(t)・exp(-j 2π f'ct)
= Σm=-∞ g(t-τ-mτs)・Σn=0 N-1{d(m,n)・r・exp(jβ)・exp(j 2π n f0(t-mτs))・exp(j 2π(fc + ΔfT)t)・exp(-j 2π(n f0 + fc + ΔfT)τ)}・exp(-j 2π f'ct) + Σn=0 N-1{ (An + jBn)・exp(j 2π(n f0 + fc)t)}・exp(-j 2π f'ct)
ここで、f'cは、受信側で想定する搬送波周波数であり、理想的にはfcに等しいものである。ただし、前述した通り、周波数には差分が生じるから、実際にはfcとf'cとは異なり、周波数補正を行う必要がある。
周波数補正値fadjが後述する手法によって求められたとすると、当該S(t)に対して、さらに周波数補正を行った結果S'(t)は、
S'(t) = S(t)・exp(-j 2π fadjt)
のように求めることができる。周波数補正は、この差分がなくなるまで繰り返し行い、補正がされた後には、S'(t)を新たなS(t)として、以降の処理で使用する。
上記のように、同期復調後の受信信号に周波数差が僅かに残っていると、時間経過と共に周波数差の分だけ伝達関数の位相が回転してしまう。そこで、後述するように、送信局ごとに伝達関数の周期変動を解析して上記のように逆補正を行えば、送信局ごとに非同期な伝達関数について、周波数成分の差を一致させることができるのである。
(離散時間サンプリング)
さて、周波数変換(周波数補正)が行われたら、シンボル同期部104が、離散時間サンプリングを行う。時刻t = pτs + k/(N f0) - Δtで離散サンプリングすることとなる。ここで、
pは、サブキャリア番号に、
kは、データのサンプル点番号に、
Δtは、シンボル切り出し位置の補正値に、
それぞれ相当する。
Δtは、当初は適当な初期値を採用し、以降の処理でより適切な推定値に更新していくことにより、シンボルタイミングを一致させるのである。
離散サンプリングの結果S(m,k)は、以下のように表現できる。
S(m,k) = Σn=0 N-1 d(m,n)・h'(m,k,n) + Σn=0 N-1 (An + jBn)・exp(j 2π n f0(mτs + k/(N f0))
ただし、
h'(m,k,n) = r・exp(jβ)・exp(j 2π(n f0 + Δf)k/(f0N))・exp(j 2π(Δf m τs - n f0 + fc + ΔfT)t);
Δf = ΔfT - ΔfR
であり、
ΔfRは、受信側の周波数ずれの成分に、
相当する。
詳細については後述するが、ここで簡単にΔtを補正する手法について説明する。すなわち、複数の送信局のうち、いずれか1つの送信局を基準送信局とする。そして、基準送信局の伝達関数から、精密な複素遅延プロファイルを求め、手法な伝搬パスを求める。
次に、当該送信局について、基準送信局との周波数差を補正する。各送信局のチャネル帯域幅をBw、送信局番号(チャネル番号)の差をchとすると、この周波数差はBw・chと表現できる。
そして、補正した主要パスの成分と、基準送信局以外の複素遅延プロファイル位相成分を比較し、位相の差のばらつきが最小となるように、シンボルの切り出し位置Δtをスライディングさせる。これにより、各送信局の間の相対位相差が求められるのである。
これらの処理を繰り返して、シンボル切り出し位置が収束すれば、それが所望のシンボルタイミング、ということになる。
図3は、シンボル切り出し位置をスライディングできる範囲を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、時間方向で有効シンボル区間(Effect symbol)の前には、ガードインターバル区間(G)が配置されており、両者の境界がk = 0に相当する。理想的なシンボル区間は、有効シンボル区間と一致しているが、実用的なシンボル区間は、Δtだけガードインターバフ区間(G)にスライドしていても良い。Δtは、シンボルタイミングの調整可能区間の範囲で、移動される。
(高速フーリエ変換)
上記のように離散サンプリングがされたら、時間多重されたシンボルデータS(m,k)を周波数軸上のマッピングデータに変換するため、フーリエ変換部105が高速フーリエ変換を行う。すなわち、
y(m,p) = (1/N)Σk=0 N-1 S(m,k)・exp(-j 2π k p/N)
ここで、
pは、サブキャリア番号に
相当する。
さて、y(m,p)を詳細に展開すると、
y(m,p) = d(m,p)・h(m,p,p) + Σn=0,n≠m N-1d(m,n)・h(m,p,n) + N(m,l);
となる。ここで、
Σn=0,n≠m N-1d(m,n)・h(m,p,n)は、サブキャリア間干渉項に、
N(m,p)は、雑音に、
それぞれ相当する。
多重伝搬がされるため、主な経路パスがP個あるとし、iを経路パス番号とすると、
h(m,p,n) = Σi=1 P wi(p,n)・φi(p,n)・f(m)
のように書くことができる。ここで、
wi(p,n)は、i番目のパスの振幅変動成分に、
φi(p,n)は、i番目のパスの位相変動成分に、
f(m)は、周波数振動成分に、
それぞれ相当し、具体的には、以下のように書くことができる。
wi(p,n) = ri・sin(παi(p,n))/παi(p,n);
φi(p,n) = exp〔(j π (n-p)f0 + Δf)/f0〕・exp(jβi)・exp〔-j 2π (n f0 + fc + ΔfTi〕;
f(m) = exp(j 2π Δf m τs);
αi(p,n) = 〔(n-p)f0 - Δf〕/f0
ここで、
βiは、i番目のパスの初期位相に
相当する。
(フレーム同期・SP抽出・伝達関数)
高速フーリエ変換が行われ、時間方向m、周波数方向pの受信シンボルy(m,p)が得られれば、フレーム同期をとることができる。
各フレームは、TMCC(Transmission Multiplexing Configration Control)に埋め込まれている同期バイトを読み出すことで確認でき、フレームの先頭位置を確定することができる。
すると、当該送信局における各サブキャリアに配置されたパイロット信号の位置が正確に取り出せる。本実施形態では、SP(Scattered Pilot)を採用している。
図4は、SPが配置される様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、時間(Time;m)方向と周波数(Frequency;p)方向に通常のシンボル(本図白丸)のほかに、SP(本図黒丸)が分散配置されている。
このSP値は、送信時の既知データd(m,p)であり、SPが配置されているm,pにおける伝達関数は、以下のように計算できる。
g(m,p) = y(m,p)/d(m,p)
また、SPが配置されているm,pについては、時間軸方向、もしくは、周波数方向のいずれかに対する1次元補間、もしくは、2つの軸方法に対する2次元補間を行うことで、伝達関数g(m,p)を求めることができる。
(周波数補正)
上記のように各送信局についてg(m,p)が求められたら、各送信局についての周波数偏差を求める。
上記のように、求められた伝達関数g(m,p)を用いて、フーリエ変換を行う。シンボル区間のシンボル数Lに対して、フーリエ変換の結果は、以下の通りとなる。
G(m,n) = (1/L)Σk=0 L-1 g(k,n)・exp(-j 2π k n/L)
このG(m,n)のピークが、n = 0以外のところに出ている場合には、周波数偏差が存在することとなる。したがって、この場合には、このピークにおけるnの値npeakを用いて、
fadj = npeak/(τs L)
のように周波数差を打ち消すようにfadjを求め、周波数補正部107が周波数補正
S(t) ← S(t)・exp(-j 2π fadjt)
を行って(← は、いわゆる代入演算に相当する。)、周波数変換以降の処理を再度行うこととなる。
(シンボルタイミング補正)
送信局ごとのΔtは、隣接する送信局の遅延プロファイルの位相の連続性が保たれるように設定する必要がある。
各送信局の送信局番号(チャネル番号)chは、使用する周波数帯が低い順に0,1,2,…,S-1のように設定される。また、各送信局の送信帯域幅(チャネル帯域幅)Bwは、一定であるとする。
そうすると、チャネル番号0である基準送信局に対するチャネル番号chの送信局の周波数差は、ch・Bwとなる。
各送信局の複素遅延プロファイルは、当該送信局のサブキャリア数をNcとすると、τ = 0,1,…,Nc-1に対して、
C(m,τ) = (1/Nc)Σk=0 Nc-1 g(m,k)・exp(-j 2π k τ/Nc);
のように求めることができる。
この複素遅延プロファイルのピークが主要なパス成分となる。
さて、以下では、送信局番号chの遅延プロファイルをCch(m,τ)のように表記するものとする。
基準局の遅延プロファイルC0(m,τ)を当該chの送信局に対して連結の際の周波数差だけ補正した複素遅延プロファイルは、
C'0(m,τ) = C0(m,τ)・exp(-j 2π τ ch Bw / (f0Nc)
のように求めることができる。
したがって、0番目の基準局に対するch番目の送信局の位相差成分は、
θch(τ) = angle〔C'0(m,τ)*conj(Cch(m,τ))〕
のように求められる。ここで、
angle(・)は、複素数の偏角を求める演算であり、
conj(・)は、複素共役を求める演算であり、
*は、mについての相関演算である。
一般に、複素数zについて
|z| = |conj(z)| = (z conj(z))1/2
と絶対値を定めるときに、m,τをパラメータとする複素数a(m,τ),b(m,τ)について、上記の相関演算は、
a(m,τ)*b(m,τ) = |Σm a(m,τ)b(m,τ)|/〔|Σm a(m,τ)| |Σm b(m,τ)|〕;
a(m,τ)*b(m,τ) = |Σm a(m,τ)conj(b(m,τ))|/〔|Σm a(m,τ)| |Σm b(m,τ)|〕
のように計算する。
ch番目の送信局について、複素遅延プロファイルがピークとなるτをτchとすると、θchch)は、当該送信局chについて求められた主要パスの位相差成分ということになる。
そこで、θ11),θ22),θ33),…,θS-1S-1)が同じ値に収束するように、各送信局1,2,3,…のそれぞれについて、シンボル切り出し位置をスライディングさせて、シンボルタイミングを補正し、シンボル同期(離散サンプリング)からやり直す。この切り出し位置のスライディングには、ニュートン法や最急降下法などの計算手法を採用することができる。
一方、θ11),θ22),θ33),…,θS-1S-1)が同じ値に収束したら、各送信局について、伝達関数を位相差分だけ補正する。
すなわち、ch番目の送信局の伝達関数をg(m,n)としたとき、
θch = (1/Nc)Στ=0 Nc angle〔C'0(m,τ)*conj(Cch(m,τ))〕;
を求めて、補正後の伝達関数g'ch(m,n)を、
g'ch(m,n) = gch(m,n)exp(jθch)
のように得る。
(帯域連結)
各送信局について補正が終わったら、最後に、帯域連結を行う。
Nw = Bw/f0とすると、Nwは、サブキャリア数に相当する。また、本実施形態では、各送信局のサブキャリアは隣接していると想定するので、連結後の伝達関数は、
gw(m,ch・Nw + n) = gch(m,n)
のように書くことができる。
本質的には、gw(・,・)の値は、gw(時間,周波数)のような関係にあり、時間方向についてはシンボル同期、周波数方向については周波数同期でずれを除去しているから、あとは、適当な単位で2次元的な広がりの連結された伝達関数gwを求めれば良い。また、この際に、シンボル長やサブキャリア周波数間隔が異なる場合には、適当な補間や補外を行うこととなる。
帯域連結された高い分解能を持つ遅延プロファイルは、τ = 0,1,…,Nw・S-1について、
Cw(m,τ) = (1/(Nw・S))Σk=0 Nw・S-1 gw(m,k)exp(-j 2π k τ/(Nw・S)
のように計算することができる。
すなわち、S個の送信局から得られる遅延プロファイルの遅延時間分解能、距離分解能は、値Sに反比例し、送信局の数を増やせば増やすほど、分解能を高くすることができる。
上記のように、一旦アンテナを介して信号を受信し、これを時間長1/(N・f0)以下の長さでA−D変換した受信データを保存してしまえば、その後の周波数変換や高速フーリエ変換の処理は、すべて、公知のディジタル処理によって行うことが可能である。したがって、ディジタル信号処理プロセッサで実行したり、プログラムをCPUで動作させることによって、本発明の測定装置を実現することが可能である。
上記実施形態では、各送信局で、サブキャリア周波数間隔、サブキャリア数、シンボル時間長が等しく、各送信局の送信周波数帯域は、当該サブキャリア周波数間隔だけ離れて隣接しているものとして説明を加えているが、これらの条件が満たされない場合には、各送信局ごとの伝達関数が得られた後に、必要な点での値を、適当な補間や補外(たとえば線形補間・補外やスプライン補間・補外)により得れば、同様の条件に落としこみ、連結を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM信号を受信して分解能の高い遅延プロファイルを取得するのに好適な測定装置、測定方法、ならびに、コンピュータを用いてこれらを実現するプログラムを提供することができる。
本実施形態に係る測定装置の概要構成を示す模式図である。 本実施形態に係る測定装置において実行される測定処理の制御の流れを示すフローチャートである。 シンボル切り出し位置をスライディングできる範囲を示す説明図である。 SPが配置される様子を示す説明図である。
符号の説明
101 測定装置
102 受信部
103 周波数変換部
104 シンボル同期部
105 フーリエ変換部
106 周波数偏差取得部
107 周波数補正部
108 個別プロファイル取得部
109 シンボルタイミング補正部
110 連結プロファイル取得部

Claims (7)

  1. 複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)信号を受信して、当該送信場所と、当該受信場所との間の遅延プロファイルを取得する測定装置であって、当該複数の送信局が送信するOFDM信号は、いずれも、既知のシンボル時間長、既知のサブチャネル周波数間隔を有し、互いに異なる帯域を占有し、
    当該受信場所にて観測される観測信号を受信する受信部、
    当該複数の送信局ごとに、当該送信局に対して設定された変調周波数および搬送波周波数を用いて前記受信された観測信号を所定のベースバンド周波数に変換する周波数変換部、
    当該複数の送信局のそれぞれについて前記周波数変換された観測信号を、当該送信局のサブチャネル周波数間隔の逆数をN分割したサンプリング周期で離散時間サンプリングし、当該送信局に対して設定されたシンボル区間に含まれるシンボルデータを抽出するシンボル同期部、
    当該複数の送信局のそれぞれについて前記抽出されたシンボルデータをフーリエ変換してサブチャネルシンボルを取得するフーリエ変換部、
    当該複数の送信局のそれぞれについて前記取得されたサブチャネルシンボルに含まれる既知シンボルから伝達関数を得て、当該伝達関数の時間経過から周波数偏差を求める周波数偏差取得部、
    当該複数の送信局のそれぞれについて前記求められた周波数偏差が極小に収束するまで、当該送信局について設定された変調周波数および搬送波周波数を補正して、前記周波数変換部に再度観測信号を周波数変換させ、前記シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、前記フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、前記周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせる周波数補正部、
    当該複数の送信局のそれぞれについて前記周波数補正がされた後、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルから、複素遅延プロファイルを求める個別プロファイル取得部、
    当該複数の送信局のいずれか1つの基準局(1番目の局)について得られた複素遅延プロファイルを基準プロファイルとし、当該複数の送信局のそれぞれについて、当該送信局の占有帯域と当該基準局の占有帯域との周波数差だけ複素補正したものと、当該送信局について得られた複素遅延プロファイルと、の位相差が遅延時間に対して収束するまで、当該送信局について設定されたシンボル区間を移動して、前記シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、前記フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、前記周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせ、前記周波数補正部に再度周波数を補正させ、前記個別プロファイル取得部に再度基準プロファイルを取得させ、前記位相差取得部に再度位相差を取得させるシンボルタイミング補正部、
    前記取得されたすべてのサブチャネルシンボルのそれぞれについて、当該サブチャネルシンボルに対する送信局に対して前記得られた位相差の収束値だけ、当該サブチャネルシンボルから得られる伝達関数を補正し、当該補正されたすべての伝達関数を連結してから、複素遅延プロファイルを取得する連結プロファイル取得部
    を備えることを特徴とする測定装置。
  2. 請求項1に記載の測定装置であって、
    前記シンボルタイミング補正部は、当該シンボル区間を、当該送信局のチャネル周波数間隔の逆数のN分割よりも小さい単位長で補正する
    ことを特徴とする測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の測定装置であって、
    前記連結プロファイル取得部は、前記取得されたすべてのチャネルシンボルに対する伝達関数を、所定のチャネル周波数間隔、所定のシンボル時間長に補正することにより連結し、当該補正されて連結されたすべての伝達関数から複素遅延プロファイルを取得する
    ことを特徴とする測定装置。
  4. 複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)信号を受信して、当該送信場所と、当該受信場所との間の遅延プロファイルを取得する測定装置にて実行される測定方法であって、当該複数の送信局が送信するOFDM信号は、いずれも、既知のシンボル時間長、既知のサブチャネル周波数間隔を有し、互いに異なる帯域を占有し、当該測定装置は、受信部、周波数変換部、シンボル同期部、フーリエ変換部、周波数偏差取得部、周波数補正部、個別プロファイル取得部、シンボルタイミング補正部、連結プロファイル取得部を備え、
    前記受信部が、当該受信場所にて観測される観測信号を受信する受信工程、
    前記周波数変換部が、当該複数の送信局ごとに、当該送信局に対して設定された変調周波数および搬送波周波数を用いて前記受信された観測信号を所定のベースバンド周波数に変換する周波数変換工程、
    前記シンボル同期部が、当該複数の送信局のそれぞれについて前記周波数変換された観測信号を、当該送信局のサブチャネル周波数間隔の逆数をN分割したサンプリング周期で離散時間サンプリングし、当該送信局に対して設定されたシンボル区間に含まれるシンボルデータを抽出するシンボル同期工程、
    前記フーリエ変換部が、当該複数の送信局のそれぞれについて前記抽出されたシンボルデータをフーリエ変換してサブチャネルシンボルを取得するフーリエ変換工程、
    前記周波数偏差取得部が、当該複数の送信局のそれぞれについて前記取得されたサブチャネルシンボルに含まれる既知シンボルから伝達関数を得て、当該伝達関数の時間経過から周波数偏差を求める周波数偏差取得工程、
    前記周波数補正部が、当該複数の送信局のそれぞれについて前記求められた周波数偏差が極小に収束するまで、当該送信局について設定された変調周波数および搬送波周波数を補正して、前記周波数変換部に再度観測信号を周波数変換させ、前記シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、前記フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、前記周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせる周波数補正工程、
    前記個別プロファイル取得部が、当該複数の送信局のそれぞれについて前記周波数補正がされた後、当該複数の送信局のそれぞれについて取得されたサブチャネルシンボルから、複素遅延プロファイルを求める個別プロファイル取得工程、
    前記シンボルタイミング補正部が、当該複数の送信局のいずれか1つの基準局(1番目の局)について得られた複素遅延プロファイルを基準プロファイルとし、当該複数の送信局のそれぞれについて、当該送信局の占有帯域と当該基準局の占有帯域との周波数差だけ複素補正したものと、当該送信局について得られた複素遅延プロファイルと、の位相差が遅延時間に対して収束するまで、当該送信局について設定されたシンボル区間を移動して、前記シンボル同期部に再度シンボルデータを抽出させ、前記フーリエ変換部に再度サブチャネルシンボルを取得させ、前記周波数偏差取得部に再度周波数偏差を求めさせ、前記周波数補正部に再度周波数を補正させ、前記個別プロファイル取得部に再度基準プロファイルを取得させ、前記位相差取得部に再度位相差を取得させるシンボルタイミング補正工程、
    前記連結プロファイル取得部が、前記取得されたすべてのサブチャネルシンボルのそれぞれについて、当該サブチャネルシンボルに対する送信局に対して前記得られた位相差の収束値だけ、当該サブチャネルシンボルから得られる伝達関数を補正し、当該補正されたすべての伝達関数を連結してから、複素遅延プロファイルを取得する連結プロファイル取得工程
    を備えることを特徴とする測定方法。
  5. 請求項4に記載の測定方法であって、
    前記シンボルタイミング補正工程では、当該シンボル区間を、当該送信局のチャネル周波数間隔の逆数のN分割よりも小さい単位長で補正する
    ことを特徴とする測定方法。
  6. 請求項4または5に記載の測定方法であって、
    前記連結プロファイル取得工程では、前記取得されたすべてのチャネルシンボルに対する伝達関数を、所定のチャネル周波数間隔、所定のシンボル時間長に補正することにより連結し、当該補正されて連結されたすべての伝達関数から複素遅延プロファイルを取得する
    ことを特徴とする測定方法。
  7. 複数の送信局が同じ送信場所から送信したOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)信号を受信可能なコンピュータを、請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置の各部として機能させることを特徴とするプログラム。
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