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JP4872788B2 - 粗紡機におけるボビンレール昇降装置 - Google Patents

粗紡機におけるボビンレール昇降装置 Download PDF

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Description

この発明は粗紡機におけるボビンレール昇降装置に関し、特に、ボビンレールをトルク制御可能な駆動モータにより昇降する粗紡機におけるボビンレール昇降装置に関する。
一般的に、粗紡機にはボビンレールを昇降させるボビンレール昇降装置が備えられている。
ボビンレール昇降装置には、ラック・ピニオンギヤ等の昇降機構が備えられており、この昇降機構を介して機台に対して昇降するボビンレールが、昇降用モータにより昇降される。
従来の粗紡機では、ボビンレールは通常紡出時に昇降されるほか、満管となったボビンを空のボビンに交換する際にボビンレールを昇降させる。
フライヤに下向きのスピンドルが備えられている粗紡機の場合、ボビンの交換の際に、空ボビンが載置されたボビンレールを上昇させ、空ボビンにスピンドルを挿入する必要がある。
このとき、空ボビンがボビンレール上の正規の位置に設置されていないと、スピンドルが空ボビンと衝突することになる。
空ボビンとスピンドルが衝突した状態でボビンレールが上昇すると、ボビンレール昇降装置における昇降機構が損傷するおそれがある。
そこで、従来では、例えば、特許文献1に開示された技術によりボビンの挿入異常を検知するようにしている。
この技術では、ボビンレールのボビンホイール上に正常に挿入されたボビンの側方をボビンレールの長手方向に沿って光、超音波が進むように光電装置、超音波センサ等の検知装置が設けられている。
この技術によれば、ボビンホイール上にボビンを挿入した後、ボビンホイールを少なくとも1回回転させ、傾いた状態でボビンホイールに挿入されているボビンを検知装置で検知するとしている。
特開昭60−65128号公報(第1−3頁、図1−5)
しかしながら、従来の技術は、ボビンホイールに対するボビンの挿入異常をスピンドルに挿入する前に検知する技術であり、光電装置、超音波センサ等の検知装置を必要とする。
また、従来の技術では、例えば、検知装置が故障すると異常を検知することができなくなり、異常を検知することなくボビンレールが上昇することにより、スピンドルとボビンとが衝突することになる。
両者の衝突後もボビンレールが上昇することでボビンレール昇降装置が備えるラックやピニオンギヤ等の昇降機構が損傷することが回避できない。
さらに、検知装置を設けることができない粗紡機ではボビンレールの昇降時の異常を検知することが全く不可能である。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ボビンレールの昇降時における衝突等の異常が生じても、昇降機構の損傷を回避することができる粗紡機におけるボビンレール昇降装置の提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、昇降機構を介して昇降するボビンレールと、該ボビンレールを昇降させる昇降用モータと、該昇降用モータを駆動制御する制御手段とを有する粗紡機におけるボビンレール昇降装置において、前記制御手段は、紡出時における前記昇降用モータの高トルク制限値よりも低く設定された低トルク制限値を、前記紡出時以外の前記ボビンレールの昇降時における昇降用モータの出力トルクの制限値として設定する機能を有することを特徴とする。
本発明では、紡出時以外にボビンレールを昇降させるとき、昇降用モータの出力トルクの制限値が制御手段により低トルク制限値に設定される。
低トルク制限値は、紡出時における前記昇降用モータの高トルク制限値よりも低く設定されたトルクであることから、仮に、スピンドルとボビンとの衝突等が生じ、低トルク制限値に達するトルクが生じても、前記昇降用モータはそれ以上のトルクを出力することはできないから、前記昇降用モータがスリップして前記ボビンレールの昇降が停止する。
このように、低トルク制限値に達するトルクが生じる場合には、ボビンレール昇降が停止され、昇降機構が損傷するおそれは少ない。また、紡出時には、巻取りに伴う粗糸巻重量の増加やボビンレール反転時の衝撃的負荷に対応して、前記低トルク制限値よりも高い高トルク制限値が出力トルクの制限値として設定されるため、紡出に支障を来すこともない。なお、本発明における「紡出時」とは、ボビンに対する粗糸の巻き始めから巻き終わりまでを言う。
また、本発明は、上記の粗紡機におけるボビンレール昇降装置において、前記紡出時以外の前記ボビンレールの昇降時に、前記ボビンレールの検出位置又は昇降速度と、予め設定された前記ボビンレールの目標位置又は目標速度との差が所定値を越えたとき、前記制御手段は前記ボビンレールが異常停止したことを認識するようにしてもよい。
この場合、ボビンレールの検出位置又は昇降速度と予め設定されたボビンレールの目標位置又は目標速度との差が所定値を越えないとき、制御手段はボビンレールの昇降に異常が無いと認識し、ボビンレールの昇降が継続される。
一方、ボビンレールの検出位置又は昇降位置と、予め設定されたボビンレールの目標位置又は目標速度との差が所定値を越えたとき、制御手段はボビンレールが異常停止したと認識する。
また、本発明は、上記の粗紡機におけるボビンレール昇降装置において、前記低トルク制限値は、少なくとも、空ボビンを載置した前記ボビンレールを昇降可能とするトルクであって、かつ、前記ボビンレールの異常停止時おける前記昇降機構の損傷を回避可能なトルクとしてもよい。
この場合、低トルク制限値が、少なくとも、空ボビンを載置した前記ボビンレールを昇降可能とするトルクであって、かつ、ボビンレールの異常停止時おける前記昇降機構の損傷を回避可能なトルクとしているから、空ボビンを備えたボビンレールを昇降することができるほか、低トルク制限値に至るまで出力トルクが昇降用モータに生じても昇降機構の損傷を招くことはない。
また、本発明は、上記の粗紡機におけるボビンレール昇降装置において、前記昇降用モータの出力トルクを検出するトルクセンサを備えるようにしてもよい。
この場合、トルクセンサが昇降用モータの出力トルクを直接検知して、検知された出力トルクが低トルク制限値に達したときに異常を検知する。
この発明によれば、ボビンレールの昇降時における衝突等の異常が発生しても、昇降機構の損傷を回避することができる粗紡機におけるボビンレール昇降装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る粗紡機におけるボビンレール昇降装置(以下、単に「ボビンレール昇降装置」と表記する。)について図面に基づき説明する。
図1は、第1の実施形態に係る粗紡機の要部を示す概略図である。
粗紡機の駆動系は、フライヤ駆動系、ボビン駆動系及びリフティング駆動系がそれぞれ単独で駆動される構成を有する。
図1に示すように、フライヤ駆動系におけるフロントローラ11は、回転軸12の一端に嵌着された被動歯車13と、主モータ14により回転駆動されるドライビングシャフト15との間に配設されたベルト伝動機構及び歯車列(いずれも図示せず)を介して回動される。
この実施形態の主モータ14はインバータ16により駆動制御される。
フライヤ17の上部には被動歯車19がスピンドル17cを軸心として一体回転可能に固定されている。
ドライビングシャフト15の回転はベルト伝動機構(図示せず)を介して回転軸20に伝達される構成となっている。
被動歯車19は回転軸20に嵌着された駆動歯車21を介してフライヤ17とともに回転駆動される。
ボビンレール22上に装備されたボビンホイール23には被動歯車24が固定されている。
被動歯車24と噛合する駆動歯車25が嵌着固定された回転軸26には、ドライビングシャフト15の回転力と、インバータ27を介して駆動制御される巻取用モータ28による回転力とが差動歯車機構29により合成されて伝達されるようになっている。
ボビン駆動系を駆動する巻取用モータ28は、粗糸巻層の増加に対応してボビンホイール23に装着されたボビンBの回転速度を減少させるように変速制御される。
また、巻取用モータ28が駆動停止された状態、すなわち、差動歯車機構29に対する巻取用モータ28からの入力が無い状態でボビンBが駆動される際、その回転速度がフライヤ17の回転速度と同一となるように設定されている。
この実施形態に係るボビンレール22の昇降機構は、リフティング駆動系の要素であるリフターラック30、ピニオンギヤ31、回転軸32を有する。
ボビンレール22にはリフターラック30が固定されている。
リフターラック30と噛合するピニオンギヤ31が固定された回転軸32にはドライビングシャフト34の回転が伝達される。
ドライビングシャフト34はサーボアンプ35を介して駆動制御される昇降用モータ36により駆動される。
昇降用モータ36はリフティング駆動系を駆動するサーボモータとして機能する。
そして、昇降用モータ36の正回転・逆回転の切り換えにより回転軸32の回転方向すなわちボビンレール22の昇降方向が変更されるようになっている。
回転軸32の端部にはボビンレール22の移動方向及び移動量を検知するロータリエンコーダ37が接続されている。
昇降用モータ36のドライビングシャフト34との間に歯車列を介在させてもよいほか、両者36、34を一体回転可能となるように連結してもよい。
また、ロータリエンコーダ37は、昇降用モータ36に付属したレゾルバ又はエンコーダであってもよい。
フロントローラ11と一体回転する被動歯車13の近傍には、フロントローラ11の回転数を検出するためのセンサ38が配設されている。
又、被動歯車19の近傍にはフライヤ17の回転数を検出するためのセンサ39が配設されている。
フロントローラ11から送り出された粗糸Rは、フライヤトップ17aから導糸管を通ってフライヤレッグ17bに導かれ、さらにフライヤレッグ17bの下部からプレッサ40を介してボビンBに導かれる。
この実施形態のプレッサ40は、プレッサパドル41にガイド孔42と、ガイド孔42に粗糸Rを案内するガイド溝43とが形成された構成のものが使用されている。
主モータ14及び巻取用モータ28は夫々に対応するインバータ16、27を介して制御手段45により制御され、昇降用モータ36はサーボアンプ35を介して制御手段45により制御される。
制御手段45は、CPU(中央処理部)46、プログラムメモリ47、作業用メモリ48及び入力インターフェース49、出力インターフェース50、入力装置51を有する。
CPU46はプログラムメモリ47に記憶された所定のプログラムを実行し、出力インターフェース50、インバータ16、27を介して主モータ14及び巻取用モータ28を制御するほか、出力インターフェース50、サーボアンプ35を介して昇降用モータ36を制御する。
紡出粗糸重量(ゲレン)、繊維種、撚数等の紡出条件を入力する入力装置51は制御手段45にキーボードとして一体に組み込まれている。
ロータリエンコーダ37及びセンサ38、39からの出力信号は、入力インターフェース49を介してCPU46に入力されるようになっている。
プログラムメモリ47は読み出し専用メモリ(ROM)よりなり、プログラムメモリ47にはプログラムとその実行に必要な各種データが記憶されている。
プログラムとしては粗糸巻き取り運転中の主モータ14、巻取用モータ28の制御プログラム、玉揚げ停止時の制御プログラム等がある。
各種データとしては、例えば、紡出運転時のボビンレール22の移動速度と、粗糸巻の巻径と、ボビンホイール23の回転速度との対応データがある。
作業用メモリ48は読み出し及び書き換え可能なメモリ(RAM)よりなり、作業用メモリ48には入力装置により入力されたデータやCPU46における演算処理結果等を記憶する。
作業用メモリ48はバックアップ電源(図示せず)を備えている。
玉揚げのための運転停止時の制御プログラムは、機台の運転を停止させる工程と、その後、玉揚げ位置までボビンレール22を下降させる工程とを備えている。
制御プログラムには、昇降用モータ36の出力トルクの制限値として、巻取りに伴う粗糸巻重量の増加やボビンレール反転時の衝撃的負荷に対応して設定される紡出時(巻始めから巻終わりまで)の高トルク制限値と、この高トルク制限値よりも低く設定された低トルク制限値とが設定されている。
紡出時以外のボビンレール22の昇降では、低トルク制限値が昇降用モータ36の出力トルクの制限値として設定される。
次に、粗紡機の作用について説明する。
粗紡機の運転に先立って紡出粗糸重量(ゲレン)、繊維種、撚数等の紡出条件が入力装置51を通じて入力される。
粗紡機の運転開始により、紡出条件に基づいて主モータ14、巻取用モータ28及び昇降用モータ36が所定の回転速度で同期して駆動される。
主モータ14の駆動に基づくドライビングシャフト15の回転によりフロントローラ11とフライヤ17は所定回転比を以ってそれぞれ一定速度で回転される。
ボビンホイール23は主モータ14の駆動に基づくドライビングシャフト15の回転と、巻取用モータ28の駆動に基づく回転とが差動歯車機構29で合成されて各時点におけるボビンBに対する粗糸Rの巻径に応じた速度で変速駆動される。
一方、ボビンレール22は昇降用モータ36の正回転・逆回転の切り換えに基づいて昇降される。
そして、フロントローラ11から紡出された粗糸RがボビンBに巻き取られていく。紡出運転中はセンサ38の出力信号に基づくカウント数がCPU46より計数される。
そして、センサ38の検出信号に基づくカウント数が紡出粗糸重量から求められた粗糸長と対応する値に達すると、粗糸巻が満管に達したと判断され、CPU46は玉揚げ時の停止制御を開始する。
玉揚げ停止制御では、機台の運転を停止させる工程と、その後、玉揚げ位置までボビンレール22を下降させる工程を経て、粗糸切断動作が完了する。
次に、満管に伴う玉揚げを行い、新たな空ボビンBをスピンドル17cに挿入する管替作業を行う。
玉揚げのとき、ボビンレール22は最下位に位置しており、満管になったボビンBをボビンレール22から外し、ボビンレール22を空ボビン挿入位置まで上昇し、ボビンレール22のボビンホイール23に空のボビンBを装着する。
この実施形態では、手作業により満管ボビンBをボビンレール22上から取り外し、新たな空ボビンBがボビンレール22上のボビンホイール23に装着される。
空ボビンBがボビンレール22にセットされると、空ボビンBにスピンドル17cを挿入するためにボビンレール22を上昇させる。
このとき、ボビンレール22を上昇させる昇降用モータ36の出力トルクの制限値は低トルク制限値に設定されている。
この実施形態では、紡出時の高トルク制限値を100%とすると、低トルク制限値は紡出時の高トルク制限値の33%程度としている。
ボビンレール22上の空ボビンBの一部が傾斜してセットされるなど、ボビンレール22上の空ボビンBが正規の姿勢でボビンホイール23にセットされていない場合、昇降用モータ36の駆動によりボビンレール22が上昇すると、スピンドルと空ボビンBが衝突する。
衝突しても昇降用モータ36がさらに駆動しようとするが、スピンドル17cと空ボビンBの衝突のために、昇降用モータ36のトルクが増大する。
このとき、昇降用モータ36の出力トルクの制限値は、低トルク制限値に設定されていることから、昇降用モータ36に低トルク制限値に達するトルクが生じると、昇降用モータ36がスリップする。
このため、昇降用モータ36のドライビングシャフト34が回転せず、回転軸32も回転しないことからボビンレール22は上昇を停止する。
この点について詳細に説明すると、制御手段45は、ロータリエンコーダ37から制御手段45へ送られるパルス信号と、サーボアンプ35が制御手段45から受ける位置指令のためのパルス信号を経時的にそれぞれ読み取っている。
ロータリエンコーダ37から制御手段45へ送られるパルス信号の累積はボビンレール22の昇降位置を示し、単位時間当たりのパルス信号はボビンレール22の昇降速度を示すことになる。
ロータリエンコーダ37からの単位時間当たりのパルス信号の減少は、ボビンレール22の昇降速度の低下を意味する。
パルス信号の累積が変化しない場合は、ボビンレール22の昇降位置の変化がない、つまり、ボビンレール22の昇降が停止していることを示す。
位置指令のために制御手段45からサーボアンプ35へ一定量のパルス信号が出されている一方で、ロータリエンコーダ37から制御手段45へ送られるパルス信号が少なくなると、両パルス信号の差が拡大するから、指令による目標位置(又は目標速度)と、実際の昇降位置(又は昇降速度)との差が大きくなる。
この差が所定値以上となった場合、低トルク制限値に達した後は、昇降用モータ36はスリップしてドライビングシャフト34は回転されないため、ボビンレール22の昇降が異常停止したと判断する。
この実施形態に係るボビンレール昇降装置によれば以下の効果を奏する。
(1)ボビンレール22が紡出時以外に昇降するとき、昇降用モータ36の出力トルクの制限値が低トルク制限値で設定されているから、仮に、管替工程中にスピンドル17cとボビンBとの衝突等が生じ、低トルク制限値に達するトルクが昇降用モータ36に生じても、昇降用モータ36は低トルク制限値より大きなトルクを出力することはできないから、昇降用モータ36がスリップする。従って、低トルク制限値に達するトルクが昇降用モータ36に生じる場合には、ボビンレール22の昇降が規制されるから、昇降機構が損傷するおそれは少ない。
(2)ボビンレール22の昇降位置又は昇降速度と、予め設定されたボビンレール22の目標位置又は目標速度との差が所定値を越えたとき、制御手段45はボビンレール22が異常停止しているとして異常を検知することができる。
(3)低トルク制限値が、少なくとも、空ボビンBを載置したボビンレール22を上昇可能とするトルクであって、かつ、ボビンレール22の異常停止時における昇降機構の損傷を回避可能なトルクとしているから、低トルク制限値に至るまでの出力トルクが昇降用モータ36に生じても昇降機構の損傷を招くことはない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るボビンレール昇降装置について説明する。
図2は、第2の実施形態に係る粗紡機における駆動系の要部を示す概略図であり、図1とはリフティング駆動系における構成要素が異なる。
従って、第1の実施形態と共通の要素については、説明の便宜上、共通の符号を用いる。
また、第1の実施形態と共通の要素については、第1の実施形態の説明を援用してここでは説明を省略する。
第2の実施形態のボビンレール昇降装置は、昇降用モータ54が誘導モータであり、昇降用モータ54を駆動制御するインバータ55を有する。
インバータ55は昇降用モータ54をベクトル制御するが、具体的には、昇降用モータ54の各巻線の電流の大きさと位相で、トルクと回転数を推定し、推定されたトルクと回転数に基づいて電圧・周波数を変化させることにより、目的のトルク・回転数を得る制御となっている。
インバータ55は、予め設定した低トルク制限値に対応する電流値を越えないように昇降用モータ54の制御を行う。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果(1)、(3)と同等の作用効果を奏する。
さらに言うと、インバータ55が昇降用モータ54に対するベクトル制御を行うことにより、エンコーダが不要となり制御系の要素が簡略化される。
なお、本発明は、上記した第1、第2の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、管替工程中のボビンレールの上昇時に低トルク制限値を設定する場合について説明したが、低トルク制限値の設定時期については、ボビンレールの上昇時に限定されるだけでなく、下降時を含めた昇降全体について低トルク制限値を設定してもよい。これにより、制御手段は、紡出時以外のボビンレール下降時におけるボビンレールと他物品との衝突による異常をも認識することができる。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、いずれも昇降用モータのトルクを低トルク制限値により制限し、スピンドルと空ボビンの衝突時におけるボビンレールの昇降速度又は昇降位置に基づいて、ボビンレールが異常停止したと認識させ、衝突による異常を検知したが、例えば、トルクセンサにより実際のトルクを検知し、予め設定した低トルク制限値に達した時点で異常と認識するようにしてもよい。あるいは、トルクの変化率が急激変化して一定の変化率を越える場合に、ボビンレールの昇降に異常が生じたと制御手段に認識させてもよい。
第1の実施形態に係る粗紡機の要部を示す構成図である。 第2の実施形態に係る粗紡機の要部を示す構成図である。
符号の説明
17 フライヤ
17a フライヤトップ
17b フライヤレッグ
17c スピンドル
22 ボビンレール
23 ボビンホイール
30 リフターラック
31 ピニオンギヤ
32 回転軸
35 サーボアンプ
36、54 昇降用モータ
37 ロータリエンコーダ
45 制御手段
46 CPU(中央処理部)
47 プログラムメモリ
48 作業用メモリ
49 入力装置
50 出力インターフェース
55 インバータ
B ボビン
R 粗糸

Claims (4)

  1. 昇降機構を介して昇降するボビンレールと、該ボビンレールを昇降させる昇降用モータと、該昇降用モータを駆動制御する制御手段とを有する粗紡機におけるボビンレール昇降装置において、
    前記制御手段は、紡出時における前記昇降用モータの高トルク制限値よりも低く設定された低トルク制限値を、前記紡出時以外の前記ボビンレールの昇降時における昇降用モータの出力トルクの制限値として設定する機能を有することを特徴とする粗紡機におけるボビンレール昇降装置。
  2. 前記紡出時以外の前記ボビンレールの昇降時に、前記ボビンレールの検出位置又は昇降速度と、予め設定された前記ボビンレールの目標位置又は目標速度との差が所定値を越えたとき、前記制御手段は前記ボビンレールが異常停止したことを認識することを特徴とする請求項1記載の粗紡機におけるボビンレール昇降装置。
  3. 前記低トルク制限値は、少なくとも、空ボビンを載置した前記ボビンレールを昇降可能とするトルクであって、かつ、前記ボビンレールの異常停止時おける前記昇降機構の損傷を回避可能なトルクとすることを特徴とする請求項1又は2記載の粗紡機におけるボビンレール昇降装置。
  4. 前記昇降用モータの出力トルクを検出するトルクセンサが備えられていることを特徴とする請求項1記載の粗紡機におけるボビンレール昇降装置。
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