以下、本発明に係る印刷システム及び印刷システムの制御プログラムを具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態における印刷システム1の構成に関する説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る印刷システム1は、パーソナルコンピュータ10と、プリンタ30と、を含んで構成されている。パーソナルコンピュータ10と、プリンタ30とは、ローカルエリアネットワークNを介して、相互に接続されている。従って、当該印刷システム1においては、パーソナルコンピュータ10とプリンタ30は、相互にデータの送受信を実行し得る。
尚、本実施形態に係る印刷システム1は、図1に示すように、一のパーソナルコンピュータ10と、一のプリンタ30と、をローカルエリアネットワークNで接続して構成しているが、この態様に限定するものではない。即ち、複数台のパーソナルコンピュータ10、複数台のプリンタ30を接続し、印刷システム1を構成することも可能である。更に、当該印刷システム1において、パーソナルコンピュータ10とプリンタ30とを、USBケーブル等により接続するように構成することも可能である。
次に、印刷システム1を構成するパーソナルコンピュータ10の構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は、主としてパーソナルコンピュータ10の制御系を示すブロック図である。
パーソナルコンピュータ10は、ディスプレイ15、操作部18を備えている(図1参照)。ディスプレイ15は、各種情報に基づいて画像が表示される表示装置である。このディスプレイ15としては、CRTディスプレイや液晶ディスプレイを用いることができる。そして、操作部18は、ユーザによる各種の操作に用いられる。操作部18としては、例えば、キーボードやマウスが用いられる。
図2に示すように、パーソナルコンピュータ10は、制御部11を備えている。制御部11は、パーソナルコンピュータ10に関する制御の中枢を担う。そして、当該制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14を備えている。CPU12は、ROM13、RAM14に記憶されたデータテーブルや各種制御プログラム等に従って、各周辺装置を制御する中央演算処理装置である。
そして、ROM13は、各種制御プログラムやデータテーブル等が格納された書換不能なメモリである。具体的には、ROM13は、後述する音声読み上げ処理プログラム(図6参照)やステータス報知処理プログラム(図9参照)を格納している。又、ROM13は、インクの各色を示す「Black」「Magenta」等や、記録用紙のサイズを示す「A4」等の単語情報をデータベースとして格納している。これらの単語情報は、後述する残量報知テキスト生成処理(S43)や残量警告テキスト生成処理(S48)において、残量報知テキストや残量警告テキストを生成する際に参照される。
RAM14は、各種データを記憶するための書換可能なメモリである。このRAM14には、各種制御プログラムを実行した際に、CPU12による演算結果等が一時的に格納される。
そして、制御部11には、表示制御回路16、通信制御回路17、操作部18、音声制御回路19等が接続されている。表示制御回路16は、ディスプレイ15に接続されている。表示制御回路16は、制御部11からの信号に基づいて、ディスプレイ15の表示制御に用いられる。従って、パーソナルコンピュータ10は、オペレーティングシステム等の制御プログラムに従い、当該表示制御回路16を介して、後述するウィンドウ情報に基づくウィンドウをディスプレイ15に表示することができる。
通信制御回路17は、ローカルエリアネットワークNを介したプリンタ30との間のデータ通信に関する制御に用いられる。従って、パーソナルコンピュータ10は、通信制御回路17を介して、印刷データや印刷実行信号等の各種データや信号をプリンタ30に対して送信することができる。又、パーソナルコンピュータ10は、通信制御回路17を介して、プリンタ30から送信されるステータス情報等を受信し得る。このステータス情報の詳細については後述する。
そして、操作部18は、上述したように、ユーザによる各種操作に用いられる。上述したように、操作部18は制御部11に接続されているので、制御部11は、操作部18からの操作信号を受信し得る。そして、パーソナルコンピュータ10は、当該操作信号に基づいて、ユーザにより行われた操作に応じた制御を実現し得る。例えば、ユーザによって操作部18を用いた詳細設定操作が行われた場合、パーソナルコンピュータ10は、後述するステータスウィンドウ詳細設定処理(S22)を実行し得る。
音声制御回路19は、スピーカ20とも接続されている。従って、パーソナルコンピュータ10は、ROM13に格納されている制御プログラムに従って、当該音声制御回路19を介して、スピーカ20からの音声出力の態様を制御し得る。即ち、当該パーソナルコンピュータ10は、後述する音声読み上げ処理プログラムに従って、ディスプレイ15に表示されているウィンドウの文字を音声出力することができる。
次に、本実施形態に係る印刷システム1を構成するプリンタ30の基本的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図3は、主としてプリンタの制御系を示すブロック図である。
図3に示すように、プリンタ30は、印刷制御部31を有している。印刷制御部31は、プリンタ30全体に関する制御の中枢を担う。当該印刷制御部31は、CPU、ROM、RAM等により構成される。そして、印刷制御部31は、印刷制御部31のCPUにより、後述するプリンタ制御処理プログラム(図4参照)を実行することにより、印刷データの印刷等の各種制御を行う。プリンタ制御処理プログラムは、印刷制御部31のROMに格納されている。尚、後述するように、プリンタ制御処理プログラムを実行することで、印刷制御部31は、プリンタ30の状態(例えば、「Ready」「紙詰まり」等)を示すステータス情報(図5参照)をパーソナルコンピュータ10に送信し得る。
そして、プリンタ30は、印刷機構部32を有している。当該印刷機構部32は、搬送機構や印刷ヘッドを含んで構成されている。前記搬送機構は、記録用紙を所定の搬送経路に沿って搬送する。印刷ヘッドは、所謂インクジェットヘッドである。当該印刷ヘッドは、インクカートリッジから供給されたインクを選択的に吐出することによって、記録用紙上に印刷データに基づく印刷を施す。印刷ヘッド及び搬送機構の具体的構成は、既に公知であるため、その説明を省略する。
そして、本実施形態に係るプリンタ30は、「Black」「Magenta」「Cyan」「Yellow」の4色のインクを用いて、記録用紙に対する印刷を行う。これら4色のインクは、夫々、インクカートリッジに充填されている。つまり、印刷機構部32は、4つのインクカートリッジを有している。当該インクカートリッジは、各色単位で交換可能に構成されている。
更に、印刷機構部32は、インク残量検出部33を有している。インク残量検出部33は、各インクカートリッジに充填されているインクの残量を検出する。そして、当該インク残量検出部33は、印刷制御部31に接続されている。従って、印刷制御部31は、インク残量検出部33の検出結果に基づいて、各色のインク残量を取得し得る。尚、インク残量検出部33によるインク残量の検出方式については、既に公知であるため、その説明は省略する。
そして、印刷機構部32には、用紙カセットが配設されている。この用紙カセットには、所定サイズ(例えば、「A3」「A4」「B4」「B5」等)の記録用紙が積層状態で収納されている。当該プリンタ30において、印刷に際し、記録用紙は、搬送機構によって用紙カセットから搬送される。
更に、印刷機構部32は、用紙残量検出部34を有している。用紙残量検出部34は、用紙カセット内に収納されている記録用紙の残量を検出する。そして、当該用紙残量検出部34は、印刷制御部31に接続されている。従って、印刷制御部31は、用紙残量検出部34の検出結果に基づいて、用紙カセット内に収納されている記録用紙の残量を取得し得る。尚、用紙残量検出部34による用紙残量の検出方式については、既に公知であるため、その説明を省略する。
そして、プリンタ30は、通信制御回路35を有している。当該通信制御回路35は、ローカルエリアネットワークNと接続されている。この通信制御回路35は、ローカルエリアネットワークNを介した、プリンタ30とパーソナルコンピュータ10との間におけるデータの送受信に関する制御に用いられる。つまり、通信制御回路35は、パーソナルコンピュータ10から送信された印刷データや各種信号を受信する際に用いられる。又、通信制御回路35は、ステータス情報(図5参照)等をパーソナルコンピュータ10へ送信する際に用いられる。
次に、本実施形態に係るプリンタ30で実行されるプリンタ制御処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4は、プリンタ制御処理プログラムのフローチャートである。
このプリンタ制御処理プログラムは、印刷システム1を構成するプリンタ30全体の制御を行うための制御プログラムである。そして、当該プリンタ制御処理プログラムは、印刷制御部31により実行される。
プリンタ30に電源が投入されると、印刷制御部31は、先ず、初期化処理を実行する(S1)。この初期化処理(S1)では、印刷制御部31は、各種記憶領域(例えば、印刷バッファ等)の初期化等を実行する。初期化処理を終了すると、印刷制御部31は、S2に処理を移行する。
S2に移行すると、印刷制御部31は、制御信号受信処理を実行する。この制御信号受信処理(S2)では、印刷制御部31は、パーソナルコンピュータ10から送信された制御信号(例えば、印刷実行信号やステータス要求信号等)を受信する。印刷実行信号は、パーソナルコンピュータ10から送信された印刷データの印刷実行を意味する信号である。当該印刷実行信号は、当該印刷データと共に、パーソナルコンピュータ10から送信される。そして、ステータス要求信号は、当該プリンタ30の状態を示すステータス情報の送信を要求する信号である。制御信号受信処理(S2)は、何らかの制御信号を受信するまで実行される。制御信号受信処理(S2)を終了すると、印刷制御部31は、S3に処理を移行する。尚、この制御信号受信処理(S2)で受信される信号には、プリンタ30における制御信号も含まれる。
S3では、印刷制御部31は、制御信号受信処理(S2)でステータス要求信号を受信したか否かを判断する。具体的には、印刷制御部31は、通信制御回路35を介して、パーソナルコンピュータ10から送信されたステータス要求信号を受信したか否かを判断する。ステータス要求信号を受信している場合(S3:YES)、印刷制御部31は、ステータス情報送信処理(S4)に処理を移行する。一方、ステータス要求信号を受信していない場合(S3:NO)、印刷制御部31は、その他の処理(S5)に処理を移行する。
S4においては、印刷制御部31は、ステータス情報送信処理を実行する。このステータス情報送信処理(S4)では、印刷制御部31は、当該プリンタ30の状態を示すステータス情報を生成する。そして、印刷制御部31は、生成したステータス情報を、ステータス情報を要求したパーソナルコンピュータ10に対して送信する。ステータス情報を送信した後、印刷制御部31は、S6に処理を移行する。
ここで、ステータス情報送信処理(S4)で生成されるステータス情報について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図5は、ステータス情報の内容に関する説明図である。
図5に示すように、本実施形態に係るステータス情報は、プリンタ機種情報と、一般ステータス情報と、インク残量ステータス情報と、用紙残量ステータス情報と、により構成される。プリンタ機種情報は、当該プリンタ30の製造メーカや機種等を示す情報である。例えば、「B社製プリンタ Aタイプ」を示す情報がプリンタ機種情報となる(図11等参照)。尚、このプリンタ機種情報は、プリンタ30固有の情報であるので、印刷制御部31のROMに格納されている。
そして、一般ステータス情報は、当該プリンタ30の状態を示す情報である。具体的には、一般ステータス情報は、印刷可能な状態であるか否かを示す。更に、プリンタ30が印刷不能な状態である場合に、その原因(例えば、「紙詰まり」等)を示す。例えば、プリンタ30が印刷待機状態にある場合、一般ステータス情報は「Ready」を示す情報となる。又、印刷機構部32の機械的な故障により印刷不能な状態にある場合、一般ステータス情報は、「印刷不能」を示す情報となる。そして、記録用紙が印刷機構部32に詰まっている場合、一般ステータス情報は、「紙詰まり」を示す情報となる。これら一般ステータス情報は、印刷制御部31が印刷機構部32(例えば、搬送機構等)の状態を確認することで生成される(S4)。尚、これらの一般ステータス情報については、既に公知であるため、その説明を省略する。
インク残量ステータス情報は、当該プリンタ30に配設されている4つのインクカートリッジのインク残量を示す情報である。従って、当該インク残量ステータス情報は、「Black」「Magenta」「Cyan」「Yellow」の4色のインク残量を示す情報により構成される。そして、当該インク残量ステータス情報は、印刷制御部31により、インク残量検出部33の検出結果に基づき生成される。
そして、用紙残量ステータス情報は、当該プリンタ30の用紙カセットに収納されている記録用紙のサイズ及び残量を示す情報である。当該用紙残量ステータス情報は、印刷制御部31により、用紙残量検出部34の検出結果等に基づき生成される。尚、記録用紙のサイズは、用紙カセットにおける用紙サイズの設定に基づいて判別される。
S5においては、印刷制御部31は、その他の処理を実行する。当該その他の処理(S5)では、印刷制御部31は、制御信号受信処理(S2)で受信した制御信号に応じた処理を実行する。例えば、制御信号受信処理(S2)で印刷実行信号を受信した場合、印刷制御部31は、印刷データに基づいて、記録用紙に印刷を施す。その他の処理(S5)を終了すると、印刷制御部31は、S6に処理を移行する。
S6では、印刷制御部31は、プログラム終了信号を受信したか否かを判断する。プログラム終了信号を受信した場合(S6:YES)、印刷制御部31は、所定の終了処理を実行し、プリンタ制御処理プログラムを終了する。一方、プログラム終了信号を受信していない場合は(S6:NO)、印刷制御部31は、S2に処理を戻す。この場合、印刷制御部31は、新たな制御信号を受信するまで処理を待機し、新たに受信した制御信号に応じた処理を実行する(S3〜S5)。
次に、パーソナルコンピュータ10で実行される音声読み上げ処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図6は、本実施形態に係る音声読み上げプログラムのフローチャートである。尚、以下の説明において、パーソナルコンピュータ10には、電源が投入されており、オペレーションシステムによる制御がなされているものとする。
操作部18を用いたユーザの操作に基づいて、音声読み上げ処理プログラムの実行が開始されると、CPU12は、先ず、読み上げ対象監視処理を実行する(S11)。この読み上げ対象監視処理(S11)では、CPU12は、音声読み上げの対象となるウィンドウ及びコントロールが変更されたか否かを監視する。
ここで、音声読み上げの対象となるウィンドウ及びコントロールについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図7は、パーソナルコンピュータ10のディスプレイ15の表示画面の一例を示す説明図である。
ここで、本実施形態に係るパーソナルコンピュータ10には、ウィンドウシステムが採用されたオペレーティングシステムが搭載されている。そして、当該オペレーティングシステムには、ウィンドウマネージャが含まれている。ウィンドウマネージャは、ウィンドウシステムを管理するプログラムである。具体的には、ウィンドウマネージャを実行することで、パーソナルコンピュータ10は、ディスプレイ15上に表示されるウィンドウの挙動、大きさ、デザインの変更等を行う。尚、ウィンドウとは、ディスプレイ15上で、アプリケーションプログラム等に対して与えられる矩形状の表示領域である。各ウィンドウの表示内容は、夫々のウィンドウ情報に基づいて表示される。例えば、図7に示す文書作成プログラムの表示内容は、ウィンドウ情報に含まれるテキスト情報(つまり、「平成〇〇年県立〇〇高校同窓会のご案内〜」からなるテキスト情報)により表示される。これにより、当該パーソナルコンピュータ10は、図7に示すように、ユーザの操作に基づいて、ディスプレイ15に複数のウィンドウを表示することができる。
そして、図7に示すように、ディスプレイ15には、アクティブウィンドウ50と、非アクティブウィンドウ55が表示される。アクティブウィンドウ50とは、複数枚のウィンドウが開いているときに、現在使用されているウィンドウをいう。図7の場合、印刷ウィンドウがアクティブウィンドウ50に該当する。アクティブウィンドウ50では、ユーザによる指示入力が可能であり、通常、マウスのポインタやカーソル等が表示されている。そして、非アクティブウィンドウ55とは、ウィンドウシステムにおいて、現在作業中ではないウィンドウをいう。図7では、文書作成プログラムに係るウィンドウが非アクティブウィンドウ55に該当する。アクティブウィンドウ50と、非アクティブウィンドウ55は、操作部18を用いたユーザの操作に基づいて、ウィンドウマネージャにより変更される。
そして、ウィンドウには、コントロール60が含まれ得る。このコントロール60とは、グラフィカルユーザインタフェース上の一構成要素(ウィジェット)であり、ラジオボタン等のボタン、テキストボックス、ドロップダウンリスト等が夫々一のコントロール60に該当する。図7に示す印刷ウィンドウには、印刷範囲の選択に用いられるラジオボタン等の複数のコントロール60が含まれている。
又、本実施形態においては、現在選択され、入力可能な状態にあるコントロール60を、フォーカスコントロール65という。フォーカスコントロール65であるか否かは、操作部18を用いたユーザの操作に基づいて、オペレーティングシステムにより変更される。
つまり、読み上げ対象監視処理(S11)では、CPU12は、操作部18からの操作信号に基づいて、アクティブウィンドウ50の変更又はフォーカスコントロール65の変更の有無を監視する。CPU12は、操作部18からの操作信号に基づいて、ウィンドウ又はコントロール60に対するユーザの操作を検知すると、読み上げ対象監視処理を終了し、S12に処理を移行する。
S12に移行すると、CPU12は、ユーザの操作により、アクティブウィンドウ50が変更されたか否かを判断する。具体的には、CPU12は、操作部18からの操作信号に基づいて、アプリケーションプログラムの起動又は別のウィンドウについての選択操作がなされたか否かを判断する。アクティブウィンドウ50が変更された場合(S12:YES)、CPU12は、S13に処理を移行する。一方、アクティブウィンドウが変更されていない場合(S12:NO)、CPU12は、S14に処理を移行する。
S13においては、CPU12は、アクティブウィンドウ読み上げ処理を実行する。アクティブウィンドウ読み上げ処理(S13)では、CPU12は、先ず、アクティブウィンドウ50に係るウィンドウ情報に含まれる全てのテキスト情報を取得する。そして、CPU12は、取得したテキスト情報から発音記号と韻律情報を含む記号化言語表現(symbolic linguistic representation)を出力する。その後、CPU12は、当該記号化言語表現に基づいて、当該テキスト情報に従った音声データを出力する。アクティブウィンドウ50に係るウィンドウ情報に含まれる全てのテキスト情報を読み上げると、CPU12は、アクティブウィンドウ読み上げ処理を終了する。アクティブウィンドウ読み上げ処理を終了した後、CPU12は、S16に処理を移行する。
S12の判断処理結果に基づいて移行するS14においては、CPU12は、フォーカスコントロール65が変更されたか否かを判断する。具体的は、CPU12は、操作部18からの操作信号に基づいて、新たに別のコントロール60がフォーカスコントロール65として選択されたか否かを判断する。フォーカスコントロール65が変更された場合(S12:YES)、CPU12は、S15に処理を移行する。一方、フォーカスコントロール65が変更されていない場合(S12:NO)、CPU12は、S16に処理を移行する。
S15では、CPU12は、フォーカスコントロール読み上げ処理を実行する。フォーカスコントロール読み上げ処理(S15)では、CPU12は、先ず、フォーカスコントロール65が含まれるウィンドウ情報を特定する。そして、CPU12は、当該ウィンドウ情報に含まれるフォーカスコントロール65に対応するテキスト情報を取得する。その後、CPU12は、取得したフォーカスコントロール65に係るテキスト情報を、記号化言語表現に変換して音声データとして出力する。例えば、図7に示す場合には、印刷範囲における「すべて」の語が音声データとして出力される。フォーカスコントロール65に対応するテキスト情報を読み上げると、CPU12は、フォーカスコントロール読み上げ処理を終了する。フォーカスコントロール読み上げ処理(S15)を終了すると、CPU12は、S16に処理を移行する。
S16に移行すると、CPU12は、プログラム終了信号を受信したか否かを判断する。プログラム終了信号を受信した場合(S16:YES)、CPU12は、所定の終了処理を実行し、音声読み上げ処理プログラムを終了する。一方、プログラム終了信号を受信していない場合は(S16:NO)、CPU12は、S11に処理を戻す。この場合、CPU12は、再度、読み上げ対象監視処理(S11)を実行する。
従って、パーソナルコンピュータ10においては、音声読み上げ処理プログラムが終了されるまで、ユーザの操作等に応じて、アクティブウィンドウ50、フォーカスコントロール65の内容が読み上げられる。
続いて、パーソナルコンピュータ10のディスプレイ15に表示されるステータスウィンドウ80について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図8は、ステータスウィンドウ80が表示されたディスプレイ15の一表示例を示す説明図である。
図8に示すように、ステータスウィンドウ80は、ステータスウィンドウ情報(図14、図15参照)に基づいて、ディスプレイ15上に一のウィンドウとして表示される。そして、当該ステータスウィンドウ80は、印刷システム1を構成するプリンタ30から取得したステータス情報に応じて、当該プリンタ30の状態を表示する。
当該ステータスウィンドウ80には、プリンタ機種名テキスト81、一般ステータステキスト82、インク残量グラフ画像83、用紙残量グラフ画像84、供給元リンクボタン85等が表示される。
プリンタ機種名テキスト81は、プリンタ30の機種名等(例えば、プリンタ30の製造メーカや機種等)の情報をテキスト表示したものである。プリンタ機種名テキスト81は、ステータスウィンドウ情報におけるプリンタ機種情報に基づいて表示される。このプリンタ機種情報は、ステータスウィンドウ情報に一般文字情報として含まれている。図5に示すように、当該プリンタ機種情報は、ステータス情報に含まれており、プリンタ30から送信される(S4)。例えば、「B社製プリンタ Aタイプ」のプリンタ30から、ステータス情報が送信されると、ステータスウィンドウ80には、「B社製プリンタ Aタイプ」の文字表示が、プリンタ機種名テキスト81として表示される。
一般ステータステキスト82は、プリンタ30の状態を示す情報をテキスト表示したものである。当該一般ステータステキスト82は、ステータスウィンドウ情報に一般文字情報として含まれる一般ステータス情報に基づいて表示される。図5に示すように、当該一般ステータス情報は、プリンタ30から送信されるステータス情報に含まれている(S4)。例えば、プリンタ30が印刷可能な状態である場合に、プリンタ30からステータス情報が送信されると、ステータスウィンドウ80には、「Ready」の文字表示が一般ステータステキスト82として表示される。
インク残量グラフ画像83は、プリンタ30に配設されたインクカートリッジのインク残量を示す情報を画像表示したものである。当該インク残量グラフ画像83は、4色のインクの残量を柱状グラフにより示している。当該インク残量グラフ画像83は、インク残量ステータス情報に基づいて表示される。即ち、インク残量グラフ画像83では、インク残量ステータス情報が示す各インクの残量に応じて、グラフ画像の示す内容が変更表示される。そして、インク残量ステータス情報も、プリンタ30から送信されるステータス情報に含まれる(図5参照)。
又、インク残量グラフ画像83は、「BK」「Y」「C」「M」の文字を示す色名識別表示83Aを含んでいる。これらの色名識別表示83Aは、夫々「Black」「Yellow」「Cyan」「Magenta」の各色のインクを示し、対応する色のインクに係る柱状グラフの近傍に表示される。そして、初期設定では、当該色名識別表示83Aは、インク残量グラフ画像83内にテキスト表示される。
そして、用紙残量グラフ画像84は、プリンタ30の用紙カセット内に収納されている記録用紙の残量を示す情報を画像表示したものである。当該用紙残量グラフ画像84は、用紙カセット内に収納された記録用紙の残量を段階的にグラフ化した画像により示している。当該用紙残量グラフ画像84は、用紙残量ステータス情報に基づいて表示される。即ち、用紙残量グラフ画像84では、用紙残量ステータス情報が示す用紙カセット内の記録用紙の残量に応じて、グラフ画像の示す内容が変更表示される。そして、用紙残量ステータス情報も、プリンタ30から送信されるステータス情報に含まれる(図5参照)。
又、用紙残量グラフ画像84は、「A4」等の記録用紙のサイズを示す用紙サイズ識別表示84Aを含んでいる。この用紙サイズ識別表示84Aは、図8等に示すように、用紙残量グラフの近傍に表示される。そして、初期設定では、当該用紙サイズ識別表示84Aは、用紙残量グラフ画像84内にテキスト表示される。
そして、供給元リンクボタン85は、当該プリンタ30の消耗品(例えば、インクカートリッジや記録用紙)に関し、メーカ純正品を供給するメーカのインターネットサイトへのリンクが貼られているボタンである。この供給元リンクボタン85は、ステータスウィンドウ情報に含まれる供給元情報に基づいて表示される。図14等に示すように、供給元情報には、供給元文字情報と、供給元画像情報が含まれている。初期設定においては、供給元リンクボタン85表面の文字列は、供給元文字情報に基づいてテキスト表示されている。そして、当該供給元リンクボタン85に対する操作が行われると、パーソナルコンピュータ10は、インターネットブラウザを起動し、当該メーカのインターネットサイトを表示する。
尚、本実施形態に係るステータスウィンドウ80においては、更に、インク残量報知テキスト86A、インク残量警告テキスト86B、用紙残量報知テキスト87A、用紙残量警告テキスト87B等も表示され得る。この点については、のちに詳細に説明する。
次に、パーソナルコンピュータ10で実行されるステータス報知処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図9は、ステータス報知処理プログラムのフローチャートである。尚、以下の説明において、ディスプレイ15には、上述したステータスウィンドウ80が表示されているものとする。そして、本実施形態に係るステータスウィンドウ80の表示は、ユーザの表示指示操作や、プリンタ30におけるエラー(例えば、「紙詰まり」等)の発生に連動して行われる。
ステータス報知処理プログラムの実行が開始されると、CPU12は、先ず、詳細設定を実行するか否かを判断する(S21)。具体的には、CPU12は、操作部18からの操作信号に基づいて、ユーザによる詳細設定操作が行われたか否かを判断する。詳細設定操作が行われた場合(S21:YES)、CPU12は、S22に処理を移行する。一方、詳細設定操作が行われていない場合(S21:NO)、CPU12は、S23に処理を移行する。
詳細設定操作の実行によりS22に移行すると、CPU12は、ステータスウィンドウ詳細設定処理を実行する。このステータスウィンドウ詳細設定処理(S22)においては、CPU12は、先ず、詳細設定ウィンドウ90をディスプレイ15に表示する(図10参照)。図10に示すように、詳細設定ウィンドウ90には、複数の詳細設定項目が表示される。具体的には、後述する残量ステータステキストの表示、非表示に関する詳細設定項目(即ち、「表示設定」「非表示設定」)が詳細設定ウィンドウ90に表示される。又、残量詳細テキスト(即ち、色名識別表示83A、用紙サイズ識別表示84A)の読み上げの有無に関する詳細設定項目(即ち、「読み上げ 有」「読み上げ なし」)も詳細設定ウィンドウ90に表示される。これにより、ユーザは、操作部18を用いて、ステータスウィンドウ80の表示内容等に対して所望の詳細設定を行うことができる。ユーザの操作に基づいて、詳細設定内容をRAM14に格納すると、CPU12は、ステータスウィンドウ詳細設定処理を終了する。ステータスウィンドウ詳細設定処理(S22)を終了すると、CPU12は、S23に処理を移行する。
S23に移行すると、CPU12は、後述する残量ステータステキストの表示、非表示に関する詳細設定項目(以下、「残量ステータステキスト表示設定」という)が変更されているか否かを判断する。具体的には、CPU12は、RAM14を参照し、残量ステータステキスト表示設定が変更されたか否かを判断する。残量ステータステキスト表示設定が変更された場合(S23:YES)、CPU12は、S24に処理を移行する。一方、残量ステータステキスト表示設定が変更されていない場合(S23:NO)、CPU12は、S25に処理を移行する。
S24においては、CPU12は、ステータスウィンドウサイズ変更処理を実行する。このステータスウィンドウサイズ変更処理(S24)では、CPU12は、ディスプレイ15上に表示されるステータスウィンドウ80のサイズを、変更後の表示設定に基づいて、第1表示サイズ(図11参照)又は第2表示サイズ(図12参照)に変更する。ステータスウィンドウ80の表示サイズを変更した後、CPU12は、ステータスウィンドウサイズ変更処理を終了する。ステータスウィンドウサイズ変更処理を終了すると、CPU12は、S25に処理を移行する。
ここで、ステータスウィンドウサイズ変更処理(S24)で変更されるステータスウィンドウ80の表示サイズについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
上述したように、ステータスウィンドウ80は、ステータスウィンドウ情報(図14、図15参照)に基づいて、ディスプレイ15上に表示される。後述するように、本実施形態において、ステータスウィンドウ情報には、残量ステータス報知処理(S32)により、残量ステータス文字情報が追加される。この残量ステータス文字情報は、インク残量ステータス文字情報、用紙残量ステータス文字情報を含む(図15参照)。従って、CPU12は、当該ステータスウィンドウ80内に、上述したプリンタ機種名テキスト81〜供給元リンクボタン85に加え、残量ステータス文字情報に基づく残量ステータステキストを表示し得る(図12参照)。尚、前記残量ステータステキストは、インク残量報知テキスト86A、インク残量警告テキスト86B、用紙残量報知テキスト87A、用紙残量警告テキスト87Bを含む。
先ず、ステータスウィンドウ80における第1表示サイズについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図11は、第1表示サイズで表示されたステータスウィンドウ80の表示例を示す説明図である。尚、図11等のステータスウィンドウ80の表示例を示す説明図において、破線で示す部分は、実際にはステータスウィンドウ情報に存在していても、ディスプレイ15上には表示されていない部分を示す。
第1表示サイズは、残量ステータステキストが非表示となるように制限したステータスウィンドウ80の表示サイズである。具体的には、第1表示サイズは、ステータスウィンドウ80の右側境界が残量ステータステキスト表示位置の最左端の座標よりも左側となる位置に設定されたサイズである。これにより、残量ステータステキストの表示位置は、ステータスウィンドウ80の表示領域の外側に位置することになる。従って、図11に示すように、パーソナルコンピュータ10は、第1表示サイズでステータスウィンドウ80を表示することで、プリンタ機種名テキスト81〜供給元リンクボタン85のみを表示することができる。即ち、この場合、パーソナルコンピュータ10は、残量ステータステキストであるインク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87Aのみを非表示状態にすることができる。従って、「非表示設定」に設定変更された場合、S24において、ステータスウィンドウ80の表示サイズは、第1表示サイズに変更される。
次に、ステータスウィンドウ80における第2表示サイズについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図12は、第2表示サイズで表示されたステータスウィンドウ80の表示例を示す説明図である。
第2表示サイズは、残量ステータステキストを含むステータスウィンドウ情報に含まれる情報を全て表示するステータスウィンドウ80の表示サイズである。具体的には、第2表示サイズは、ステータスウィンドウ80の右側境界が残量ステータステキスト表示位置の最右端の座標よりも右側となる位置に設定されたサイズである。これにより、残量ステータステキストの表示位置は、ステータスウィンドウ80の表示領域内に位置する。従って、図12に示すように、パーソナルコンピュータ10は、第2表示サイズでステータスウィンドウ80を表示することで、プリンタ機種名テキスト81〜供給元リンクボタン85に加えて、インク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87Aを表示することができる。従って、「表示設定」に設定変更された場合、S24において、ステータスウィンドウ80の表示サイズは、第2表示サイズに変更される。
ステータス報知処理プログラムのS25に移行すると、CPU12は、残量詳細テキストの読み上げの有無に関する詳細設定項目(以下、「残量詳細テキスト読み上げ設定」という)が変更されたか否かを判断する。具体的には、CPU12は、RAM14を参照し、残量詳細テキスト読み上げ設定が変更されたか否かを判断する。残量詳細テキスト読み上げ設定が変更された場合(S25:YES)、CPU12は、S26に処理を移行する。一方、残量詳細テキスト読み上げ設定が変更されていない場合(S25:NO)、CPU12は、S27に処理を移行する。
S26においては、CPU12は、残量詳細テキスト表示変更処理を実行する。残量詳細テキスト表示変更処理(S26)では、CPU12は、残量詳細テキスト読み上げ設定の設定内容に応じて、インク残量グラフ画像83中の色名識別表示83A及び用紙残量グラフ画像84中の用紙サイズ識別表示84Aの表示態様を変更する。この時、CPU12は、残量詳細テキスト読み上げ設定の設定内容に基づいて、当該ステータスウィンドウ80に係るステータスウィンドウ情報におけるインク残量識別表示情報及び用紙残量識別表示情報の内容を変更する。
具体的に説明すると、「読み上げ 有」が設定されている場合、CPU12は、色名識別表示83A及び用紙サイズ識別表示84Aをテキスト表示する。この時、CPU12は、ステータスウィンドウ情報におけるインク残量識別表示情報及び用紙残量識別表示情報を、夫々、「BK」「Y」「C」「M」「A4」を示す文字情報として付加する。上述したように、音声読み上げ処理プログラムを実行する際に、CPU12は、ウィンドウ情報に含まれる文字情報を音声出力する。従って、この場合、CPU12は、音声読み上げ処理プログラムを実行することで、色名識別表示83A、用紙サイズ識別表示84Aの表示と同一内容を音声により出力し、ユーザに報知し得る。
一方、「読み上げ なし」が設定されている場合、CPU12は、色名識別表示83A及び用紙サイズ識別表示84Aを画像表示する。この時、CPU12は、ステータスウィンドウ情報におけるインク残量識別表示情報及び用紙残量識別表示情報を、夫々、「BK」「Y」「C」「M」「A4」の文字を表示する画像情報として付加する。上述したように、音声読み上げ処理プログラムを実行する際に、CPU12は、ウィンドウ情報に含まれる画像情報を音声出力することはない。従って、この場合、CPU12は、音声読み上げ処理プログラムを実行することで、色名識別表示83A、用紙サイズ識別表示84Aの表示内容に関する音声出力をすることはない。
残量詳細テキスト読み上げ設定に基づいて、インク残量識別表示情報及び用紙残量識別表示情報の内容を変更すると、CPU12は、残量詳細テキスト表示変更処理(S26)を終了する。残量詳細テキスト表示変更処理(S26)を終了すると、CPU12は、S27に処理を移行する。
S27においては、CPU12は、ステータス情報取得処理を実行する。このステータス情報取得処理(S27)では、CPU12は、先ず、ステータス要求信号をプリンタ30に対して送信する。上述したように、当該ステータス要求信号を受信すると、プリンタ30は、当該プリンタ30の現在の状況を示すステータス情報(図5参照)を当該パーソナルコンピュータ10に対して送信する(S4)。プリンタ30からのステータス情報を受信すると、CPU12は、当該ステータス情報をRAM14に格納する。その後、CPU12は、ステータス情報取得処理(S27)を終了し、S28に処理を移行する。
S28に移行すると、CPU12は、プリンタ30の一般ステータスが変化したか否かを判断する。具体的には、CPU12は、RAM14のステータス情報に含まれる一般ステータス情報を参照し、S28の判断処理を実行する。プリンタ30の一般ステータスが変化した場合(S28:YES)、CPU12は、S29に処理を移行する。一方、一般ステータスが変化していない場合(S28:NO)、CPU12は、S31に処理を移行する。
S29に移行すると、CPU12は、一般ステータス表示処理を実行する。この一般ステータス表示処理(S29)では、CPU12は、先ず、RAM14に格納されている一般ステータス情報を参照する。そして、CPU12は、ステータスウィンドウ情報(図14,図15参照)に含まれているステータス情報を、新たに取得した一般ステータス情報に更新する。その後、CPU12は、更新された一般ステータス情報に基づいて、一般ステータステキスト82をステータスウィンドウ80内に表示する。これにより、ステータスウィンドウ80には、更新された内容の一般ステータステキスト82が表示される。一般ステータス表示処理(S30)を終了すると、CPU12は、S30に処理を移行する。なお、ステータスウィンドウ情報に含まれる各種情報をステータスウィンドウ80内のどの位置に表示するかは、予め、ステータス報知処理プログラムにおいて規定されている。
S30においては、CPU12は、対象変更処理を実行する。この対象変更処理(S30)では、CPU12は、一般ステータステキスト82を強制的にフォーカスコントロール65に設定する。つまり、対象変更処理(S30)は、強制的に、一般ステータステキスト82に対応する一般ステータス情報を、読み上げ対象に設定する処理である。一般ステータステキスト82をフォーカスコントロール65に設定した後、CPU12は、対象変更処理(S30)を終了する。対象変更処理(S30)終了後、CPU12は、S31に処理を移行する。
上述したように、音声読み上げ処理プログラム(図6参照)では、フォーカスコントロール65が変更されると(S14:YES)、CPU12は、当該フォーカスコントロール65に係る文字情報に基づく音声を出力する(S15)。そして、一般ステータス情報は、ステータスウィンドウ情報において、一般文字情報として含まれている(図14等参照)。従って、この対象変更処理(S30)により一般ステータステキスト82をフォーカスコントロール65に設定すると、当該一般ステータステキスト82の内容が、一般ステータス情報に基づいて音声出力される(S15)。この結果、当該パーソナルコンピュータ10は、プリンタ30に係る最新の一般ステータスを音声により報知することができる。
S31では、CPU12は、プリンタ30の残量ステータスが変化したか否かを判断する。具体的には、CPU12は、RAM14のステータス情報に含まれるインク残量ステータス情報及び用紙残量ステータス情報を参照し、S31の判断処理を実行する。プリンタ30の残量ステータスが変化した場合(S31:YES)、CPU12は、S32に処理を移行する。一方、残量ステータスが変化していない場合(S31:NO)、CPU12は、S33に処理を移行する。
S32に移行すると、CPU12は、残量ステータス報知処理を実行する。この残量ステータス報知処理(S32)では、CPU12は、プリンタ30のインク残量、用紙残量を、ステータスウィンドウ80内の表示及び音声によりユーザに報知する。そして、CPU12は、後述する残量ステータス報知処理プログラム(図13参照)を実行することで、残量ステータス報知処理(S32)を行う。残量ステータス報知処理プログラムについては後述するため、その説明を省略する。残量ステータス報知処理(S32)を終了すると、CPU12は、S33に処理を移行する。
S33においては、CPU12は、プログラム終了信号を受信したか否かを判断する。プログラム終了信号を受信した場合(S33:YES)、CPU12は、所定の終了処理を実行し、ステータス報知処理プログラムを終了する。一方、プログラム終了信号を受信していない場合は(S33:NO)、CPU12は、S27に処理を戻す。この場合、CPU12は、再度、プリンタ30からステータス情報を取得する(S27)。従って、当該パーソナルコンピュータ10は、プリンタ30の状態が変化したことを条件に、ステータスウィンドウ80の表示更新、音声出力を実行する(S28〜S32)。これにより、ユーザは、ステータスウィンドウ80の表示及び音声出力により、最新のプリンタ30の状態を把握し得る。
次に、S32で実行される残量ステータス報知処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図13は、残量ステータス報知処理プログラムのフローチャートである。上述したように、残量ステータス報知処理(S32)に移行すると、CPU12は、残量ステータス報知処理プログラムの実行を開始する。
残量ステータス報知処理プログラムの実行を開始すると、CPU12は、先ず、残量ステータス画像生成処理を実行する(S41)。残量ステータス画像生成処理(S41)では、CPU12は、RAM14に格納されているステータス情報を参照する。そして、CPU12は、ステータス情報に含まれるインク残量ステータス情報、用紙残量ステータス情報(図5参照)に基づいて、インク残量ステータス画像情報、用紙残量ステータス画像情報を生成する。続いて、CPU12は、生成したインク残量ステータス画像情報、用紙残量ステータス画像情報をステータスウィンドウ情報に上書き追加する(図14参照)。その後、CPU12は、インク残量ステータス画像情報に基づくインク残量グラフ画像83、用紙残量ステータス画像情報に基づく用紙残量グラフ画像84を、ステータスウィンドウ80に表示する。インク残量グラフ画像83、用紙残量グラフ画像84をステータスウィンドウ80に表示した後、CPU12は、S42に処理を移行する。なお、インク残量グラフ画像83は、例えば、ステータス報知処理プログラムと共にROM13に記憶されているインク残量用のグラフパターン画像に対し、インク残量ステータス情報に基づくインク残量を適用することにより画像データを作成して表示する。
これにより、当該ステータスウィンドウ80には、プリンタ30に係る最新の残量ステータスが、グラフ画像により表示される。この結果、インク残量グラフ画像83、用紙残量グラフ画像84を視認することで、ユーザは、プリンタ30のインク、用紙の残量に関する最新の状況をより容易に把握し得る。
S42に移行すると、CPU12は、プリンタ30におけるインク残量及び用紙残量が所定の警告基準値を下回っているか否かを判断する。具体的には、CPU12は、先ず、RAM14に格納されているインク残量ステータス情報及び用紙残量ステータス情報を参照する。これにより、CPU12は、プリンタ30における各色のインク残量及び用紙残量を取得し得る。その後、CPU12は、取得したインク残量、用紙残量と、夫々の警告基準値とを比較する。インク残量及び用紙残量が警告基準値を下回っていた場合(S42:YES)、CPU12は、S48に処理を移行する。一方、残量が警告基準値以上であった場合(S42:NO)、CPU12は、S43に処理を移行する。
ここで、図13に示すように、残量ステータス報知処理プログラムにおいては、S42の判断処理による判断結果に応じて、その後の処理が相違する。先ず、インク残量等が警告基準値以上であった場合(S42:NO)の処理(S43〜S47)について説明する。尚、インク残量に関する処理と、用紙残量に関する処理は、その対象が相違するのみであり、基本的な処理内容は同様である。従って、以下の説明においては、インク残量の場合を例として説明する。
S43においては、CPU12は、残量報知テキスト生成処理を実行する。この残量報知テキスト生成処理(S43)では、CPU12は、インク残量ステータス情報に基づいて、インク残量グラフ画像83の内容に対応するインク残量報知テキスト86Aに係るインク残量ステータス文字情報を生成する。残量報知テキスト生成処理を終了すると、CPU12は、S44に処理を移行する。
具体的に残量報知テキスト生成処理では、CPU12は、先ず、RAM14のインク残量ステータス情報を参照し、各色のインク残量を取得する。例えば、CPU12は、「Black:100%」「Yellow:55%」「Cyan:85%」「Magenta:85%」のインク残量を、インク残量ステータス情報から取得する。その後、CPU12は、ROM13に形成されている単語情報のデータベースから、取得したインク残量に対応する単語情報を抽出し、インク残量ステータス文字情報を生成する。上記の例の場合、CPU12は、「Black 100%」「Yellow 55%」「Cyan 85%」「Magenta 85%」により構成されるインク残量ステータス文字情報を生成する。そして、CPU12は、生成したインク残量ステータス文字情報を、ステータスウィンドウ情報に追加する(図15参照)。
上述したように、この残量報知テキスト生成処理(S43)においては、CPU12は、インク残量の場合と同様の処理により、用紙残量報知テキスト87Aに係る用紙残量ステータス文字情報を生成する。即ち、このS43では、CPU12は、用紙残量ステータス情報と、前記単語情報のデータベースにより、用紙残量報知テキスト87Aに係る用紙残量ステータス文字情報を生成する。そして、CPU12は、当該用紙残量ステータス文字情報を、ステータスウィンドウ情報に追加する。従って、残量報知テキスト生成処理(S43)を終了すると、ステータスウィンドウ情報には、残量報知テキストに係る残量ステータス文字情報が追加されている(図15参照)。
続くS44においては、CPU12は、残量報知テキスト表示処理を実行する。この残量報知テキスト表示処理(S44)では、CPU12は、ステータスウィンドウ情報に含まれるインク残量ステータス文字情報及び用紙残量ステータス文字情報に基づいて、インク残量報知テキスト86A及び用紙残量報知テキスト87Aをステータスウィンドウ80に表示する(図12等参照)。インク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87Aをステータスウィンドウ80に表示した後、CPU12は、残量報知テキスト表示処理(S44)を終了する。残量報知テキスト表示処理(S44)を終了した後、CPU12は、S45に処理を移行する。
これにより、上述の例の場合、「Black 100%」「Yellow 55%」「Cyan 85%」「Magenta 85%」から成るインク残量報知テキスト86A、「A4 75%」からなる用紙残量報知テキスト87Aが、残量報知テキスト表示処理(S44)により、ステータスウィンドウ80に表示される。この点、インク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87Aは、ステータスウィンドウ80が第1表示サイズで表示されている場合、ステータスウィンドウ80内に表示されることはなく、第2表示サイズで表示されている場合にのみ、ステータスウィンドウ80内に表示される(図11、図12参照)。
S45においては、CPU12は、対象変更処理を実行する。この対象変更処理(S45)では、残量報知テキスト(インク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87A)を強制的にフォーカスコントロール65として設定する。残量報知テキストをフォーカスコントロール65に設定した後、CPU12は、対象変更処理を終了し、S46に処理を移行する。尚、CPU12は、残量ステータスが変化した対象(インクや記録用紙)に対応する残量報知テキストをフォーカスコントロール65に設定する。
従って、この対象変更処理(S45)により、CPU12は、対象変更処理(S30)と同様に、フォーカスコントロール65である残量報知テキストに対応する残量ステータス文字情報を取得し、これに基づく音声出力を行う(S15)。この結果、ユーザは、消耗品(インク、記録用紙)の残量が変化したことを、音声により把握し得る。
S46に移行すると、CPU12は、供給元リンクボタン85上に供給元文字情報に基づくテキスト表示がなされているか否かを判断する。供給元リンクボタン85上にテキスト表示がなされている場合(S46:YES)、CPU12は、S47に処理を移行する。一方、供給元リンクボタン85上に供給元画像情報に基づく画像表示がなされている場合(S46:NO)、CPU12は、そのまま残量ステータス報知処理プログラムを終了する。この場合、供給元リンクボタン85上には、供給元画像情報に基づく画像表示がなされているので、供給元リンクボタン85がフォーカスコントロール65になったとしても、供給元情報が音声出力されることはない。
S47においては、CPU12は、供給元情報画像表示処理を実行する。供給元情報画像表示処理(S47)では、CPU12は、供給元リンクボタン85上の「Visit the Original Supplies website」の表示を、テキスト表示から画像表示に変更する。具体的には、CPU12は、先ず、供給元文字情報に基づいて表示されている上記表示を消去する。そして、CPU12は、供給元画像情報に基づいて、上記表示と同一内容を示す画像を供給元リンクボタン85上に表示する。このとき、CPU12は、ステータスウィンドウ情報に含まれている供給元文字情報に対して、「読み出し禁止設定」とする。
つまり、この供給元情報画像表示処理(S47)を実行することにより、供給元リンクボタン85上には、供給元画像情報に基づく画像表示がなされる。従って、この場合、供給元リンクボタン85がフォーカスコントロール65になったとしても、供給元情報が音声出力されることはない。
次に、インク残量等が警告基準値を下回った場合(S42:YES)の処理(S48〜S53)について説明する。尚、この場合も、インク残量に関する処理と、用紙残量に関する処理は、その対象が相違するのみであり、基本的な処理内容は同様である。従って、以下の説明においては、インク残量の場合を例として説明する。
S48においては、CPU12は、残量警告テキスト生成処理を実行する。この残量報知テキスト警告処理(S48)では、CPU12は、インク残量ステータス情報に基づいて、インク残量警告テキスト86Bに係るインク残量ステータス文字情報を生成する。残量警告テキスト生成処理を終了すると、CPU12は、S49に処理を移行する。
具体的に残量警告テキスト生成処理では、CPU12は、先ず、RAM14のインク残量ステータス情報を参照し、警告基準値を下回ったインクの色を特定する。そして、CPU12は、ROM13に形成されている単語情報のデータベースから、特定したインクの色等の必要な単語情報を抽出する。その後、CPU12は、注出した単語情報に基づいて、インク残量警告テキスト86Bに係るインク残量ステータス文字情報を生成する。
例えば、CPU12は、「Black」のインク残量が警告基準値を下回った場合、インク残量ステータス情報に基づいて、4色のインクから「Black」のインクを特定する。そして、CPU12は、データベースから抽出した単語情報を用いて、「Blackのインクカートリッジを交換してください」により構成されるインク残量ステータス文字情報を生成する。そして、CPU12は、生成したインク残量ステータス文字情報を、ステータスウィンドウ情報に追加する。
上述したように、この残量警告テキスト生成処理(S48)においては、CPU12は、インク残量の場合と同様の処理により、用紙残量警告テキスト87Bに係る用紙残量ステータス文字情報を生成する。即ち、このS48では、CPU12は、用紙残量ステータス情報と、前記単語情報のデータベースにより、用紙残量警告テキスト87Bに係る用紙残量ステータス文字情報を生成する。そして、CPU12は、当該用紙残量ステータス文字情報を、ステータスウィンドウ情報に追加する。従って、残量警告テキスト生成処理(S48)を終了すると、ステータスウィンドウ情報には、残量警告テキストに係る残量ステータス文字情報が追加される(図15参照)。
続くS49においては、CPU12は、残量警告テキスト表示処理を実行する。この残量警告テキスト表示処理(S49)では、CPU12は、ステータスウィンドウ情報に含まれるインク残量ステータス文字情報及び用紙残量ステータス文字情報に基づいて、インク残量警告テキスト86B及び用紙残量警告テキスト87Bをステータスウィンドウ80に表示する(図12等参照)。インク残量警告テキスト86B、用紙残量警告テキスト87Bをステータスウィンドウ80に表示した後、CPU12は、残量警告テキスト表示処理(S49)を終了し、S45に処理を移行する。
これにより、上述の例の場合、「Blackのインクカートリッジを交換してください」から成るインク残量警告テキスト86Bがステータスウィンドウ80に表示される(図16参照)。又、用紙残量警告テキスト87Bに係る用紙残量ステータス文字情報が追加された場合には、例えば、「A4用紙を補充してください」から成る用紙残量警告テキスト87Bがステータスウィンドウ80に表示される(図17参照)。
S50では、CPU12は、対象変更処理を実行する。この対象変更処理(S50)では、残量警告テキスト(インク残量警告テキスト86B、用紙残量警告テキスト87B)を強制的にフォーカスコントロール65として設定する。残量報知テキストをフォーカスコントロール65に設定した後、CPU12は、対象変更処理を終了し、S51に処理を移行する。尚、CPU12は、残量ステータスが警告基準値となった対象(インクや記録用紙)に対応する残量報知テキストをフォーカスコントロール65に設定する。
従って、この対象変更処理(S50)により、CPU12は、対象変更処理(S30、S45)と同様に、フォーカスコントロール65である残量警告テキストに対応する残量ステータス文字情報を取得し、これに基づく音声出力を行う(S15)。この結果、ユーザは、消耗品(インク、記録用紙)について、補充、交換が必要であることを、音声により把握し得る。
S51に移行すると、CPU12は、供給元リンクボタン85上に供給元画像情報に基づく画像表示がなされているか否かを判断する。供給元リンクボタン85上に画像表示がなされている場合(S51:YES)、CPU12は、S52に処理を移行する。一方、供給元リンクボタン85上に供給元文字情報に基づく画像表示がなされている場合(S51:NO)、CPU12は、そのまま残量ステータス報知処理プログラムを終了する。この場合、供給元リンクボタン85は、供給元文字情報に基づくテキスト表示がなされた状態にある。従って、供給元リンクボタン85がフォーカスコントロール65になった場合、供給元情報文字情報に基づく音声出力がなされる。
S52においては、CPU12は、供給元情報テキスト表示処理を実行する。供給元情報テキスト表示処理(S52)では、CPU12は、供給元リンクボタン85上の「Visit the Original Supplies website」の表示を、画像表示からテキスト表示に変更する。具体的には、CPU12は、先ず、供給元画像情報に基づいて表示されている上記表示を消去する。そして、CPU12は、供給元文字情報に基づいて、上記表示と同一内容を示すテキストを供給元リンクボタン85上に表示する。このとき、CPU12は、ステータスウィンドウ情報に含まれている供給元文字情報を「読み出し可能設定」とし、供給元画像情報を「読み出し禁止設定」に設定する。
つまり、この供給元情報テキスト表示処理(S52)を実行することにより、供給元リンクボタン85上には、供給元文字情報に基づくテキスト表示がなされる。従って、この場合、供給元リンクボタン85がフォーカスコントロール65になった場合には、CPU12は、供給元文字情報を参照することができる。この結果、CPU12は、当該供給元文字情報に基づいて、「Visit the Original Supplies website」を音声出力し得る。これにより、当該印刷システム1によれば、消耗品(インク、記録用紙)の補充、交換が必要となった時点で、消耗品の供給元に関する情報をユーザに音声により報知することができる。従って、ユーザは、供給元メーカから必要な消耗品を容易に取得し得る。
以上説明したように、本実施形態に係る印刷システム1及び印刷システムの制御プログラム(即ち、プリンタ制御プログラム、ステータス報知処理プログラム等)は、インク残量ステータス画像情報及び用紙残量ステータス画像情報がステータスウィンドウ情報に含まれる場合に、各残量ステータス画像情報が表現する内容に対応する残量ステータス文字情報(インク残量ステータス文字情報及び用紙残量ステータス文字情報)をステータスウィンドウ情報に追加する(S43、S48)。従って、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、インク残量報知テキスト86A、用紙残量報知テキスト87A等をステータスウィンドウ80に表示し得る。
又、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、音声読み上げ処理プログラム(図6参照)により、ステータスウィンドウ情報に含まれる各種文字情報(例えば、一般ステータス情報等)を音声出力し得る。そして、上述したように、ステータスウィンドウ情報には、残量ステータス文字情報が追加されている。従って、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、残量ステータス文字情報を音声出力することができる。即ち、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、残量ステータス画像情報に基づくグラフ画像(インク残量グラフ画像83、用紙残量グラフ画像84)の表現内容を、残量ステータス文字情報に基づく音声出力により、ユーザに対して報知することができる。
つまり、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、健常者のみならず、視覚障害者に対しても、プリンタ30の状態の変化を報知し得る。即ち、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、プリンタ30の状態を広く万人に対して、適切に報知することができる。又、ユーザは、プリンタ30で使用される消耗品(インク、記録用紙)の残量を、視覚及び聴覚により把握することができ、もって、消耗品の残量に関して適切な措置(例えば、消耗品の補充、交換)を行い得る。
又、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、「残量ステータステキスト表示設定」を設定することにより、ステータスウィンドウ80の表示サイズを第1表示サイズ又は第2表示サイズの何れかに変更し得る(S21〜S24)。ステータスウィンドウ80を第1表示サイズで表示した場合、残量ステータステキストは、ステータスウィンドウ80内に表示されることはない(図11参照)。従って、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、ステータスウィンドウ80において、プリンタ30の状態(インク残量、用紙残量)に関する同一内容の情報を複数個所で表示して報知することはなく、必要最小限の表示で十分に報知し得る。尚、この場合も、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、残量ステータス文字情報に基づく音声出力を実行する。従って、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、ステータスウィンドウ80を第1表示サイズで表示した場合であっても、インク残量グラフ画像83等のグラフ画像の表示、残量ステータス文字情報に基づく音声出力により、ユーザの視覚、聴覚を介して、プリンタ30の状態を報知し得る。
又、ステータスウィンドウ80を第2表示サイズで表示した場合、残量ステータステキストは、ステータスウィンドウ80内に表示される。この場合、ユーザは、上記グラフ画像の表示及び音声出力に加え、インク残量報知テキスト86A等のテキスト表示によって、プリンタ30の状態を把握し得る。即ち、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、より確実にプリンタ30の状態をユーザに報知し得る。更に、ユーザは第1表示サイズ、第2表示サイズを任意に設定し得るので、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、ステータスウィンドウ80の表示サイズをユーザ所望のサイズで表示し得る(S21〜S24)。
そして、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、プリンタ30の状態が変化した場合に(S28、S31)、ステータスウィンドウ情報における一般ステータス情報、残量ステータスに関する情報を更新する(S29、S32)。従って、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、ステータスウィンドウ80におけるプリンタの状態を示す表示(例えば、一般ステータステキスト82、インク残量グラフ画像83、インク残量報知テキスト86A等)を最新の状態に更新し、最新のプリンタ30の状態を音声出力し得る。これにより、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、ステータス情報(一般ステータス情報、残量ステータス情報)が更新される度に、ユーザの視覚及び聴覚を介して、最新のプリンタ30の状態をユーザに報知し得る。
更に、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、一般ステータス情報、残量ステータス情報が更新されると、更新された内容に係る項目をフォーカスコントロール65に設定する(S30、S45、S50)。そして、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、フォーカスコントロール65が変更されると、変更された項目を音声出力する(S14、S15)。これにより、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、一般ステータス情報、残量ステータス情報が更新されると、更新された内容を音声出力し得る。この結果、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、プリンタ30の状態が変化した時点で、最新のプリンタ30の状態を音声により報知することができる。
更に、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、消耗品の残量が警告基準値以上の場合(S42:NO)、ステータスウィンドウ80における表示(例えば、インク残量報知テキスト86Aの表示)及び音声出力により、残量報知メッセージをユーザに報知する。これにより、ユーザは、的確に、消耗品の残量を把握し得る。この結果、ユーザは、プリンタ30の印刷の実行に際し、消耗品の残量等に基づいて、印刷の可否を適切に判断し得る。
そして、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、消耗品の残量が警告基準値を下回った場合(S42:YES)、ステータスウィンドウ80における表示(例えば、インク残量警告テキスト86Bの表示)及び音声出力により、残量警告メッセージをユーザに報知する。これにより、ユーザは、消耗品の交換、補充の必要性を的確に把握することができ、適切な措置(例えば、インクカートリッジの交換、記録用紙の補充)を行い得る。
そして、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、消耗品の残量が警告基準値以上の場合(S42:NO)、ステータスウィンドウ80の供給元リンクボタン85上の表示を、供給元画像情報に基づく画像表示とする(S46、S47)。これにより、供給元リンクボタン85に係る消耗品供給メーカの情報は、音声出力されることはない。一方、消耗品の残量が警告基準値を下回った場合(S42:YES)、供給元リンクボタン85上の表示を、供給元文字情報に基づくテキスト表示とする(S51、S52)。この場合、印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、供給元リンクボタン85に係る消耗品供給メーカの情報を音声出力する(S15、S53)。ここで、消耗品の残量が警告基準値以上である場合は、消耗品の供給元に関する情報は特に必要な情報ではない。しかしながら、消耗品の残量が警告基準値を下回った場合、消耗品の供給を受ける必要があるため、消耗品の供給元に関する情報の必要性は格段に高まる。即ち、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、消耗品の補充、交換が必要な状態となった適切なタイミングで、必要性の高い消耗品供給メーカに関する情報を音声によりユーザに報知し得る。
そして、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムは、残量詳細テキスト読み上げ設定を変更し得る(S21〜S26)。ここで、インク残量グラフ画像83内の色名識別表示83Aや、用紙残量グラフ画像84内の用紙サイズ識別表示84Aは、インク残量グラフ画像83や用紙残量グラフ画像84と結合して表示されることで初めて意味をなすことが多い。即ち、色名識別表示83Aに対応するインク残量識別表示情報に係る文字情報を音声出力しても、それのみでは、ユーザは、意味を把握できない場合が多い。つまり、当該印刷システム1及び印刷システムの制御プログラムによれば、ユーザは、音声化したとしても意味を把握しづらい用紙サイズ識別表示84A等に対応する音声化の有無を任意に選択し得る。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
本実施形態においては、消耗品の残量と警告基準値とを比較した結果に基づいて、残量ステータステキスト情報の内容を、「残量報知メッセージ」と「残量警告メッセージ」の何れかに変更したが、この態様に限定するものではない。
例えば、残量ステータステキスト情報の内容を「残量報知メッセージ」と同様の内容に固定しておき、S42の判断結果に応じて、音声出力の態様(例えば、音量、音質、再生速度、モノラル・ステレオ等)を変更してもよい。具体的には、消耗品の残量が警告基準値以上の場合は、「男声」により音声出力し、警告基準値を下回る場合は「女声」により音声出力するように構成し得る。又、消耗品の残量が警告基準値以上の場合は、「小さな音量」で音声出力し、警告基準値を下回る場合に「大きな音量」で音声出力することも可能である。更に、消耗品の残量が警告基準値以上の場合は「モノラル」で音声出力し、警告基準値を下回る場合に「ステレオ」で音声出力するように構成することも可能である。これらの態様によっても、ユーザは、出力された音声の音質の相違に基づいて、消耗品の残量に係るプリンタ30の状態を容易に把握し得る。
この点、消耗品の残量に基づく「残量報知メッセージ」と「残量警告メッセージ」の変更に加えて、上述した音声の出力態様の変更を組み合わせることも可能である。これにより、ユーザは、音声出力により提供されるメッセージの内容と、音声出力の態様に基づいて、消耗品の残量に係るプリンタ30の状態を更に容易に把握し得る。
又、本実施形態においては、「インク残量」と「用紙残量」に関する音声出力を同一の音声出力態様としていたが、「インク残量」に係る音声出力の態様と、「用紙残量」に係る音声出力の態様を相違させることも可能である。例えば、インク残量に関する音声出力を「女声」による出力とし、用紙残量に関する音声出力を「男声」による出力とすることも可能である。これにより、ユーザは、出力された音声の音質の相違に基づいて、容易に「インク残量に関するメッセージ」であるか、「用紙残量に関するメッセージ」であるかを判断し得る。
更に、インク残量報知メッセージの報知に関し、出力する音声の音質をインクの色毎に変更してもよい。これにより、ユーザは、出力された音声の音質の相違に基づいて、残量が報知されているインクの色を特定することができる。
又、本実施形態においては、ステータスウィンドウの詳細設定は、S21、S22においてのみ実行可能としたが、この態様に限定するものではない。即ち、ステータスウィンドウの詳細設定を常時受け付けるように構成することも可能である。更に、本実施形態においては、印刷システム1と印刷システムの制御プログラムとして構成していたが、印刷情報処理装置(即ち、パーソナルコンピュータ10)及び印刷情報処理装置の制御プログラムとして構成することも可能である。