JP4854341B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Description
印刷用塗工紙の印面を向上させるためには、紙中灰分を上昇させることが有効である。紙中灰分の上昇は、原紙の平滑性を向上させることによる塗工層の均一性を生みだすが、塗工印刷用紙では、原紙の紙中灰分を上昇させると、高灰分化によってオフセット印刷機内でブランケットに堆積する紙粉が多くなってしまったり、層間強度の低下により、熱による乾燥によってインキを乾燥するヒートセット型オフセット輪転機において、ブリスターのトラブルが多くなる問題点がある。
また、高填料化による紙力低下を抑制するために、澱粉やポリアクリルアミド(以下、PAMと略す)等の紙力増強剤等の薬品が使用されるが、大きな紙力向上効果を得るためには薬品の添加量を多くする必要があり、汚れ等の問題が発生する。
上記複合化アクリルアミド系共重合体における成分(A)と成分(B)の重量比率がA/B=2/98〜45/55であることが好ましい。成分(A)と成分(B)からなる複合化アクリルアミド系共重合体の添加量が、填料に対して0.1〜3.0固形分重量%であることが好ましい。また、塗工紙の密度は、0.4〜1.3g/cm3が好ましい。
複合化アクリルアミド系共重合体が最適である理由としては、複合化PAMは、イオン性及びポリマー構造面で異なる特性を有する(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性又は両性PAMからなり、当該多糖類のアニオン性で高分子量の広がり構造と、PAMのカチオン性及び親水的な特性によって、両者の特性を併せ持つポリイオンコンプレックスを形成するため、炭酸カルシウム等の填料粒子に対する適度な凝集効果とパルプスラリーへの高い親和性を発揮することがきるためであると考えられる。また、予備凝集填料を紙料に添加することによって、予め填料を凝集させているので、紙料中のアニオン性物質の影響を受けにくく、填料の歩留が大きく改善される。
すなわち、電荷特性の異なる特定の2成分を組み合わせた複合化PAMで炭酸カルシウム等の填料を処理した被覆化填料は適度の凝集効果があって、パルプスラリーとの親和性に優れ、あるいはパルプスラリーに内添される薬品との相性が良いため、高填料内添紙においても、少ない薬品量で大きな紙力増強効果を発揮することが可能である。
予備凝集用の填料は、公知のものを任意で使用でき、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂又は微小中空粒子等を1種類以上使用することができ、好ましくは炭酸カルシウム、さらに好ましくは軽質炭酸カルシウムである。
上記アニオン性多糖類(A)としては、酸置換基として、例えば、カルボキシル基、スルフェート基又はスルホネート基が導入されたデンプン類、アルギン酸類、セルロース類、ガム類等の誘導体を単用又は併用できる。
アニオン性多糖類の具体的な製造方法としては、各種多糖類にクロロ酢酸等のアニオン化剤を作用させることで、カルボキシル基を有する多糖類を製造できる。アニオン性多糖類の市販品としては、カルボキシメチルセルロース類(カルボキシメチルセルロース及びその塩;以下、CMCという)、アルギン酸類(アルギン酸及びその塩)、キサンタンガム、カルボキシメチルグアーガム、リン酸化グアーガム、カルボキシメチルデンプン又はリン酸デンプン等がある。本発明においては、当該アニオン性多糖類としては、CMC又はアルギン酸類が好ましい。
上記(メタ)アクリルアミド(a)としては、アクリルアミド(AMと略す)及び/又はメタクリルアミドが挙げられる。
上記カチオン性モノマー(b)は、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリレート、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート、ジアリルジアルキルアンモニウムハライドを始めとして、分子内にカチオン性基を1個乃至複数個有するものであり、例えば、4級アンモニウム塩基含有モノマーでは、下記の一般式(1)で示される化合物が代表例である。
(式(1)中、R1はH又はCH3;R2はC1〜C3アルキレン基;R3、R4、R5はH、C1〜C3アルキル基、ベンジル基、CH2CH(OH)CH2N+(CH3)3X−であり、夫々同一又は異なっても良い;AはO又はNHである。;Xはハロゲン、アルキルスルフェート等のアニオン)
上記1〜2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドは、アミノエチル(メタ)アクリルアミド等の1級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、又は、メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド又はt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドである。また、上記3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド(ジメチルアミノプロピルアクリルアミドはDMAPAAと略す)、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド又はジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを代表例とする。
上記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、又は4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートは、3級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド又は3級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートを塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸メチル、エピクロルヒドリン等の4級化剤を用いたモノ4級塩基含有モノマーであり、アクリルアミドプロピルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、メタクリロイロキシエチルジメチルべンジルアンモニウムクロリド(DMBQと略す)、アクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド又は(メタ)アクリロイロキシエチルトリエチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
前記両性PAMの構成単位であるアニオン性モノマー(c)は、α、β−不飽和カルボン酸類、α、β−不飽和スルホン酸類である。
上記不飽和カルボン酸類は(メタ)アクリル酸(アクリル酸はAAと略す)、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸(IAと略す)、(無水)シトラコン酸、そのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等である。
上記不飽和スルホン酸類は、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート又は2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、その塩等である。
上記架橋モノマー(d)は共重合体の分子量を増し、灰分を歩留らせる活性点を増大させるために寄与し、メチレンビスアクリルアミド(MBAMと略す)、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、ジメチルアクリルアミド(DMAMと略す)又はメタクリロニトリル等が使用できる。
さらに、上記両性PAMでは必要に応じて、他のモノマーとして、アクリロニトリル等のノニオン系モノマーを使用しても差し支えない。
上記両性PAM(A)における成分(a)〜(c)の含有量は任意であって、特には制限されないが、共重合体に対する(メタ)アクリルアミド(a)の含有量は65〜98.8モル%、カチオン性モノマー(b)は1〜20モル%、アニオン性モノマー(c)は0.2〜15モル%が好ましい。
一方、成分(B)のうちのカチオン性アクリルアミド系共重合体(便宜上、カチオン性PAMという)は、(メタ)アクリルアミド(a)とカチオン性モノマー(b)を構成成分とする。
これらの(メタ)アクリルアミド(a)とカチオン性モノマー(b)は、上記両性PAMの構成モノマー成分として列挙した該当成分が使用できることはいうまでもない。
さらに、当該カチオン性PAMの構成成分(a)と(b)を夫々単用又は併用できる点は、前記両性PAMの場合と同じである。
複合化PAMは、成分(A)と(B)を混合して調製するか、成分(A)の存在下で成分(B)の構成モノマーを重合反応させて製造する。
上記混合方式での成分の組み合わせは次の(1)〜(3)の通りである。
(1)アニオン性多糖類と両性PAM
(2)アニオン性多糖類とカチオン性PAM
(3)アニオン性多糖類と両性PAMとカチオン性PAM
一方、上記重合方式のように、構成モノマーを共重合反応して成分(B)を製造する際に成分(A)を共存させて複合化PAMを製造することもできる。
すなわち、両性又はカチオン性PAMを製造する際の構成モノマーは、前述した通り、(a)アクリルアミド、(b)カチオン性モノマー、(c)アニオン性モノマーであるが、これらの構成モノマーをアニオン性多糖類の存在下で共重合反応させると、生成した両性又はカチオン性PAMの中にアニオン性多糖類が混在した状態になり、両者でポリイオンコンプレックスを形成することになる。
換言すると、本発明の複合化PAMは、カチオン性又は両性PAMを共重合反応して製造するに際して、アニオン性多糖類(A)を共重合反応前に添加しても良いし、共重合反応の後で添加しても差し支えなく、成分(A)と(B)の間でポリイオンコンプレックスを形成すれば良い。
アニオン性多糖類(A)が45重量%より多くなると、アニオンが過剰になって填料への吸着率が低下して、被覆化填料の粒子系が適正に増大せず、歩留りも低下する恐れがある。
電荷特性の異なる2種の複合が本発明の特徴であるため、アニオン性多糖類(A)が2重量%より少なくなると、この複合化の効果が低減する。
一方、3.0固形分重量%以上添加してもそれ以上の紙力向上効果が得られず、薬品使用コストが増加するのみであり、実用的ではない。
予備凝集物は、印刷用塗工紙の混合パルプ原料に添加される。抄紙工程では各種のパルプが混合されるミキサー以後、ヘッドボックス以前に添加されることが好ましい。ヘッドボックスへ添加することが最適である。
また、本発明においては、原紙上に塗工層を設ける前に、塗工層の原紙への浸透を抑制するため、表面処理剤を塗工しても良い。
表面紙力剤と表面サイズ剤からなる表面塗工剤を原紙に塗工する場合、表面紙力剤と表面サイズ剤との混合比率は公知の範囲で行えば良く、特に限定はない。
塗工原紙に表面塗工剤を塗工する装置はブレードコーター、ゲートロールコーター、サイズプレスコーター等公用のものであれば良く、特に限定はない。
これらの接着剤は、顔料100重量部に対して、5〜35重量部の範囲で使用されることが好ましい。35重量部を越える場合は、塗料の粘度が高くなり、配管やスクリーンを通過しづらくなるといった操業性の問題が生じる等のデメリットが生じ好ましくない。また、5重量部未満の場合は、十分な表面強度が得られず好ましくない。
本発明の塗工液には、助剤として分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、染料、蛍光染料等の通常使用される各種助剤を使用することができる。
湿潤塗工層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒータ、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ又はシリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。
得られる印刷用塗工紙の密度は、0.4〜1.3g/cm3の範囲であれば良く、通常の塗工印刷用紙の摩擦係数等を有するレベルであれば良い。
なお、実施例、比較例中の%は特に断りのない限り重量%を示す。
予備凝集填料はスタティックミキサーを用いて処理剤と填料を混合することで得た。
なお、填料及び予備凝集填料の平均粒子径はマルバーン(Malvern Instruments)社製マスターサイザー2000によって測定した。測定原理はレーザー回折法である。
以下では、本発明の複合化PAMの原材料としての両性又はカチオン性アクリルアミド系共重合体(PAM-1、PAM-2)、アニオン性アクリルアミド系共重合体(PAM-3)の合成例を述べる。
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、60%メタクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド18.6部、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド9.2部、イタコン酸3.9部、メチレンビスアクリルアミド0.1部、アリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-1を得た。
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、60%メタクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド40.5部、ジメチルアミノエチルメタクリレート18.9部、98%アクリル酸6.2部、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-2を得た。
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、98%アクリル酸33.2部、アリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-3を得た。
次に、上記合成例1、2で得られたPAM-1とアニオン性多糖類(CMC)とを混合調整し、複合化PAM-C1を製造する例を述べる。
また、アニオン性多糖類を使用せず、上記合成例3で得られたPAM-2(両性PAM)とPAM-3(アニオン性PAM)とを混合調整し、複合化PAM-C2を製造する例を述べる。
CMC(アニオン性多糖類:A成分)とPAM-1(B成分)をそれぞれ1%溶液としてA/B=15/85の重量比で混合し、PAM-C1(複合化PAM)を得た。
[複合化PAM2(PAM-C2)]
アニオン性多糖類(CMC)を使用せずに、両性PAM(PAM-2:B成分)とアニオン性PAM(PAM-3:B成分)をPAM-2/PAM-3=85/15の重量比で混合し、PAM-C2を得た。
[予備凝集填料1]
填料を重質炭酸カルシウム(平均粒子径1.5μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、重質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径27μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、重質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径38μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.2の混合比で予備凝集させ、平均粒子径14μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/ PAM-C1=100/2.5の混合比で予備凝集させ、平均粒子径41μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.05の混合比で予備凝集させ、平均粒子径8μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C2とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C2=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径8μmの予備凝集填料を得た。
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤をCMCとし、軽質炭酸カルシウム/CMC=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径5μmの予備凝集填料を得た。
オフセット輪転機(東芝社B2T-600)を用い、880mm幅の巻取りを600rpmの速度で、両面カラー印刷を行い、ヒートセット方式で2万部印刷し、100部当たりのブリスター発生回数を測定した。また、印刷終了後のブランケット堆積紙粉をブランケット10cm×10cm四方あたりの紙粉採取量を測定した。さらに、印刷面感を目視で評価した(優:◎、良:○、やや劣:△、×:劣)。評価結果は表1に示す。
微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90)100部からなる顔料スラリーに、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)を25部添加後、さらに水を加えて固形分50%の塗工液1を得た。
微粒カオリン(J.M.Huber社製Japangloss)40部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90)60部からなる顔料100部に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダを添加して(対無機顔料 0.2部)セリエミキサーで分散し、固形分濃度70%の顔料スラリーを調整した。このようにして得られた顔料スラリーに、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度20℃、ゲル含量85%)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)6部を加えた後、さらに水を加えて固形分濃度60%の塗工液1を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が30%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料1をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中填料率が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料4をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料3をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに、前記の予備凝集填料2用の軽質炭酸カルシウムと複合化PAMとをヘッドボックスで別々に添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。なお、軽質炭酸カルシウムと複合化PAMの比率は予備凝集填料2の比率と同じとした。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が2%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が50%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料6をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この塗工原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料7をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、紙中灰分が15%の塗工原紙を得た。この印刷用原紙に塗工液1を両面塗工量が6g/m2となるようにゲートロールコーターで塗工し乾燥した後、塗工液2を両面塗工量16g/m2となるようにブレードコーターで塗工・乾燥し印刷用塗工紙を得た。
Claims (4)
- 原紙に顔料及び接着剤を含有する塗工層を設けてなる印刷用塗工紙において、(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド系共重合体とからなる複合化アクリルアミド系共重合体を用いて填料を処理して得られた、レーザー回折法による平均粒子径が10〜80μmの予備凝集填料を、紙中灰分として3〜40固形分重量%含有する原紙であり、上記成分(A)と成分(B)の重量比率が、A/B=2/98〜45/55であることを特徴とする印刷用塗工紙。
- 成分(A)と成分(B)からなる複合化アクリルアミド系共重合体の添加量が、填料に対して0.1〜3.0固形分重量%であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。
- 填料が、炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用塗工紙。
- 塗工紙の密度が、0.4〜1.3g/cm3以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
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