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JP4838469B2 - 導電体組成物 - Google Patents

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JP4838469B2
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Description

【0001】
本発明は、導電体組成物、およびマイクロエレクトロニクス回路中の部品、特に発熱要素の製造におけるそれら導電体組成物の使用に関する。これら組成物は、加熱される窓、たとえば自動車用ガラス(特に自動車用後部窓)における曇取り要素の製造において格別の用途を有する。
【0002】
ハイブリッドマイクロエレクトロニクス回路中の部品としての厚膜導電体の使用は、エレクトロニクス分野においてよく知られている。そのような部品の製造のための組成物は、通常ペースト様の固−液分散物の形態を採り、そこでは固相は、貴金属または貴金属の合金あるいはそれらの混合物の微細に分割された粒子と無機結合剤とを含む。その分散物の液体ビヒクルは、典型的には有機液体媒質であるが、水性ベースの液体媒質であってもよい。追加の材料を少量(一般的には、組成物の約3質量%未満)を添加して、組成物の特性を改質してもよく、およびこれら追加の材料は着色剤、レオロジー調節剤、接着強化剤および焼結調節剤を含む。
【0003】
厚膜導電体組成物の調製に用いられる金属は、典型的には銀、金、白金およびパラジウムから選択される。該金属は、単独で、あるいは焼成時に合金を形成する混合物としてのいずれもで用いることができる。一般的な金属混合物は、白金/金、パラジウム/銀、白金/銀、白金/パラジウム/金および白金/パラジウム/銀を含む。加熱要素の製造において用いられる最も一般的な系は、銀および銀/パラジウムである。無機結合剤は、典型的には、ガラスまたはケイ酸鉛のようなガラス形成材料であり、ならびに、該組成物内部での結合剤として、および該組成物と該組成物がその上に被覆される基板との間の結合剤としての両方で機能する。環境的配慮により、鉛を含有する結合剤の使用はそれほど一般的ではなくなってきており、および現在は、ホウケイ酸亜鉛またはホウケイ酸ビスマスのような無鉛結合剤がしばしば用いられる。有機媒質の役割は、微粒子成分を分散させること、および組成物の基板上への移動を容易にすることである。
【0004】
組成物の稠度およびレオロジーは、具体的な付着の方法に対して調整され、それら方法は、スクリーン印刷、刷毛塗り、浸漬、押出、吹付などを含んでもよい。典型的には、スクリーン印刷を用いて、組成物を付着する。通常は、アルミナ、ガラス、セラミック、エナメル、エナメル被覆されたガラスまたは金属基板のような不活性基板に対して、ペーストを付着させて、パターン形成された層を形成する。厚膜導電体層は、普通に乾燥され、そして次に通常約600℃と900℃との間の温度において焼成されて、液体ビヒクルを蒸発または焼失、および無機結合剤および金属成分を焼結または融解させる。また、直接的湿潤焼成、すなわち、焼成前に厚膜層を乾燥させない方法を用いて、パターン形成された層を生成してもよい。
【0005】
もちろん、導電性のパターンを、電源、抵抗体およびキャパシタのネットワーク、抵抗体、トリム電位差計、チップ抵抗、およびチップキャリアのような電子回路の他の部品と接続する必要がある。これは、一般的には、金属クリップ(典型的には銅を含む)を用いることにより実現され、その金属クリップは、該導電性層に直接隣接するか、あるいは該導電層の上のいずれかにハンダ付けされる。該導電性層の上にクリップがハンダ付けされる場合、取付けは、導電性パターン自身の上に直接的になされるか、あるいは該パターン上にオーバープリントされるハンダ付け可能な組成物(オーバープリント)上になされるかのいずれかである。オーバープリントは、通常、ハンダ付けにより金属クリップが取り付けられる導電性パターンの領域にのみ付着され、該領域は、一般的に「クリップ領域」と呼ばれる。電気伝導性層上にハンダ付けする能力は、加熱要素の製造における重要なパラメータである。なぜなら、それは、オーバープリントの必要性を排除するからである。しかし、基板上にペーストを結合するのに重要である無機結合剤が、ハンダの濡れを妨害し、そして、導電性層に対してハンダ付けされる金属クリップの劣悪な接着をもたらす。高い基板接着性と高いハンダ付け適性(すなわち、導電性パターンに対する金属クリップの接着力)との要求は、しばしば同時に満たすことが困難である。米国特許第5,518,663号は、長石族由来の結晶性材料を組成物に組み込むことによって、この問題に対する1つの解決法を提供している。
【0006】
パターン化された電気伝導性層の重要な用途は、自動車産業にあり、および特に、窓に対して恒久的に取り付けられ、および電圧源によって電力を供給される際に熱を発生させることができる電気伝導性グリッドにより、霜取りおよび曇取りができる窓の製造にある。迅速に窓の霜を取るために、その回路は低電圧電源(典型的には12ボルト)から大量の電力を供給することが可能でなければならない。そのような電源のための導電体パターンの抵抗率の必要条件は、一般的に約2〜約5μΩcmの範囲内(焼成後10μmにおいて5mΩ/□)である。この必要条件は、貴金属(特にこの用途に対して最も一般的に用いられる材料である銀)を含有する導電体により、容易に満たされる。
【0007】
ある種の用途においては、より高い抵抗率を有する導電体組成物が必要とされる。特に、自動車における窓加熱要素の抵抗値の必要条件は、近く変更する必要があることが予想されている。なぜなら、自動車産業は、近い将来42および48ボルト電源の使用を受け入れることが予測されているからである。結果として、窓加熱要素を製造するのに用いられる導電性組成物は、典型的には約10μΩcmより大きい、好ましくは約12μΩcmより大きい、特に約20から約70μΩcmまでの範囲内のより高い抵抗率値を示すことが必要とされるであろう。
【0008】
多くの異なる材料を添加して、導電性組成物の比抵抗率を調整してもよい。たとえば、米国特許第5,162,062号および米国特許第5,378,408号に開示されるように、樹脂酸ロジウムおよび樹脂酸マンガンのような金属樹脂酸塩が、抵抗率を増大させるのに用いられてきている。加えて、貴金属(特に、白金およびパラジウムのような白金族金属)の含有量の増加もまた、比抵抗率を増大させるのに用いられてきている。銀/パラジウムおよび銀/白金組成物は、約2μΩcm(銀および結合剤のみを含む組成物のもの)から約100μΩcm(70:30のPd:Ag配合物について)までの抵抗率値を実現することができる。しかし、白金および/またはパラジウムを含む系は、著しくより高価であり、および自動車産業において用いられる窓加熱要素のような大表面積の被覆を必要とする用途において、それらの使用は法外に高いものとなる。加えて、高濃度のパラジウムを含有する組成物のようなある種の金属配合物は、適切なハンダ接着を実現するために、一般的に大量の銀(および典型的には少量の充填剤)を含有する組成物のオーバープリントを必要とする。典型的には2〜5μΩcmの抵抗値において動作し、主に銀から構成される慣用の導電性組成物は、オーバープリントを必要としない。なぜなら、無機結合剤の濃度を調整することにより、許容可能なレベルのハンダ接着力を達成することができるからである。
【0009】
高い抵抗率を達成するための他のより低コストのアプローチは、銀を含有する導電性組成物中に大量の充填剤を配合して、導電経路をふさぐことを伴う。充填剤は典型的には無機材料であり、および一般的に用いられるものはガラス(結合剤として用いられるものと同一であっても異なっていてもよい)およびアルミナ(または他の金属酸化物)である。しかし、そのようなアプローチは、ハンダ許容性およびハンダ接着力の低下をもたらす傾向がある。たとえば、組成物の約10質量%のアルミナまでにおいてのみ、適切なハンダ接着を維持することができる。しかしこのレベルは、抵抗率の測定可能な上昇のためには一般的に低すぎる。ガラス種の充填剤においては、ハンダ接着力の低下は、さらに低いレベルにおいて発生し、および繰り返しになるが、このレベルは抵抗率の測定可能な上昇のためには低すぎる。加えて、この問題点は、焼成中の層間の、具体的には導電性被膜からオーバープリント中へのガラスの転位のために、銀オーバープリントによって通常は改善することができない。
【0010】
導電体組成物のさらなる必要条件は、それらが化学的に耐久性を有し、および温度、湿度、酸および塩のような種々の環境条件に対する暴露に対して弾力的でなければならない。大量のガラス充填剤(特に無鉛ガラス充填剤)を含む組成物は、しばしばそれら要因に対して比較的不安定である。
【0011】
さらに考慮されるべき点は、被覆剤組成物の抵抗値が、パターン形成される導電性層の製造に用いられる焼成の温度と実質的に無関係であることが望ましいことである。たとえば、ガラス基板に対する導電性組成物の付着の場合、約620℃と680℃との間の温度における焼結および融解における該組成物の挙動は実質的に一定のままであるべきである。しかしながら、純銀の組成物の挙動に対応するこれら2つの温度の間における約10%までの抵抗率の変化は、一般的に許容される。抵抗値を著しく増大させるための大量の充填剤の使用は、一般的にこの必要条件を満足しない組成物をもたらす。
【0012】
さらなる追加の考慮すべき点は、抵抗率と組成物に添加される抵抗率調節剤の量との間の関係が、所望される抵抗率の目的範囲内で比較的に予測可能性が高いか、および/または実質的に直線状であることが望ましいことである。大量の充填剤を含む組成物の抵抗率は、一般的に、臨界濃度に到達するまでは、ほぼ直線状に増大する。この臨界濃度において、抵抗率調節剤のレベルがコンマ数質量%増大する時に、抵抗率は非常に速やかに増大する(しばしば1桁)可能性がある。結果として、そのような組成物において抵抗率の具体的数値を目標に設定することは困難である。
【0013】
前述の不利益を被ることのない、より高い抵抗率を有する電気伝導性組成物を提供することが、本発明の目的である。特に、増大した抵抗率を有し、同時に良好なハンダ付け適性を示す経済的な電気伝導性被覆剤組成物を提供することが本発明の目的である。
【0014】
したがって、本発明は、(a)電気伝導性材料、(b)1つまたは複数の無機結合剤および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、ここで、成分(a)、(b)および(c)は、液体ビヒクル、好ましくは有機媒質中に分散されている組成物を提供する。
【0015】
本発明の組成物は、好ましくは約10μΩcmより高い、好ましくは約12μΩcmより高い、好ましくは約20から約70μΩcmまでの範囲内の、およびより好ましくは約20から約50μΩcmまでの範囲内のより大きな値の抵抗率値を示す。1つの実施形態において、抵抗率は約30から約40μΩcmの範囲内である。
【0016】
本発明の組成物は、たとえばスクリーン印刷の方法により基板上に厚膜導電性パターンを形成するためのペースト組成物としての使用に適当である。本発明の組成物は、特に自動車産業における使用のための、窓に取り付けられた電気伝導性グリッドにより霜を取るおよび/または曇を取ることが可能な窓の製造における部品として格別の用途を有する。
【0017】
本明細書において用いられる際に、術語「微細に分割される」とは、粒子が400メッシュ(米国標準ふるい比)のふるいを通過するのに十分に細かいことを意味することを意図している。少なくとも50%、好ましくは少なくとも90%、およびより好ましくは実質的に全ての粒子が、0.1から20μmのサイズ範囲内にあることが好ましい。好ましくは、実質的に全ての粒子の最大寸法は、約10μm以下、および望ましくは約5μm以下である。
【0018】
好ましくは、それら成分は、成分(a)、(b)および(c)の総量が組成物の約50から約95質量%であるような量で存在し、液体ビヒクルが組成物の約5から約50質量%の量で存在する。好ましい実施形態において、成分(a)、(b)および(c)の総量は、組成物の約60から約90質量%の範囲内、好ましくは組成物の約70から約85質量%の範囲内にある。
【0019】
成分(a)、(b)および(c)は、一般的に、本発明の組成物を調製するのに用いられる固相材料の実質的に全てを構成する。好ましくは、成分(a)は、組成物中に存在する全固体の約30から約99.4質量%まで、好ましくは約50から約98質量%まで、より好ましくは約60から約90質量%まで、およびより好ましくは約65から約75質量%までの量で存在する。好ましくは、成分(b)は、組成物中に存在する全固体の約0.5から約40質量%まで、好ましくは約2から約25質量%までの量で存在する。1つの実施形態において、成分(b)は、組成物中に存在する全固体の約10から約25質量%まで、およびより好ましくは約15から約25質量%までの量で存在する。別の実施形態において、成分(b)は、組成物中に存在する全固体の約2から約20質量%まで、およびより好ましくは約5から約15質量%までの量で存在する。好ましくは、成分(c)は、組成物中に存在する全固体の約0.1から約30質量%まで、好ましくは約2から約20質量%まで、より好ましくは約4から約16質量%まで、およびより好ましくは約6から約12質量%までの量で存在する。
【0020】
成分(a)の電気伝導性粒子は、本発明の組成物の製造に適当であるいずれの形態にあることもできる。たとえば、電気伝導性金属粒子は、金属粉末または金属フレーク、あるいはそれらの混合物のいずれの形態にあってもよい。本発明の1つの実施形態において、金属粒子は粉末およびフレークの配合物である。金属粉末またはフレークの粒度は、技術的有効性に関しては、それ自身としては厳密に重要ではない。しかし、粒度は、金属の焼結特性に影響を与え、そこではより大きな粒子は、小さい粒子よりも低速で焼結する。当該技術においてよく知られているように、異なるサイズおよび/または比率を有する粉末および/またはフレークの配合物を用いて、焼成時の導電体配合物の焼結特性を調整することができる。しかし、金属粒子は、その付着の方法(通常はスクリーン印刷である)に適切である大きさを有するべきである。したがって、金属粒子は一般的に大きさ約20μm以下、および好ましくは約10ミクロン未満であるべきである。通常、最小粒度は約0.1μmである。
【0021】
本発明の導電体組成物の電気伝導性成分(a)として好ましい金属は、銀である。約1μmより大きな銀粒子は、組成物に対してより大きな着色を与える。本発明の組成物は、少なくとも50質量%の1.0μmより大きな銀粒子を含有することが好ましい。銀は、通常高純度を有するものであり、典型的には99%超の純粋さである。しかし、導電性層またはパターンの電気的必要条件に依存して、それほど純粋でない材料を用いることができる。本発明の1つの実施形態において、成分(a)は、銀およびニッケルおよび/または適当な誘導体の混合物を含む。本発明のこの実施形態における使用のために適当な好ましいニッケル誘導体は、硼化ニッケル(Ni3B)である。典型的には、Ag:Niの比は、約1:1から約25:1まで、好ましくは少なくとも約1.5:1、およびより好ましくは約1.5:1から約3:1までである。
【0022】
本発明の組成物の成分(c)は、以下の形態:
(i)金属スズ粒子;
(ii)スズ含有合金の粒子;
(iii)熱の作用の下で実質的に金属へと変換されるスズの誘導体
の1つまたは複数にあるスズを含む。
【0023】
好ましくは、成分(c)の粒子は、金属スズ粒子および/またはスズ含有合金の粒子である。より好ましくは、成分(c)の粒子は、金属スズ粒子である。成分(c)がスズ含有合金を含む本発明の実施形態においては、前記合金がスズ/銀合金、特に共晶スズ/銀合金であり、特に約94と99質量%との間のスズを含有するスズ/銀合金、特に約97質量%のスズを含有するスズ/銀合金であることが好ましい。
【0024】
粒子の大きさは、一般的に約20μm以下、および好ましくは10μm以下であるべきである。通常、最小粒度は約0.1μmである。該粒子は、球形または回転楕円体または不規則の形状であってもよく、フレークまたは粉末の形態であってもよく、あるいは任意の他の適当なモルホロジーにあってもよい。
【0025】
本発明にしたがう添加剤としての金属スズ含有粒子の使用は、(i)高い抵抗率、(ii)高いハンダ接着力、(iii)大量の充填剤を用いて抵抗率を増大させる組成物に比較して、添加剤の濃度が増大するのに伴うより均一な抵抗率の上昇、および(iv)焼成温度による抵抗値の少ない変化を示す組成物を提供する。加えて、スズは比較的安価な材料であり、および抵抗率を増大させる経済的な方法である。
【0026】
本発明における使用に適当な無機結合剤は、焼結時に、ガラス(強化ガラスおよび積層ガラスを含む)、エナメル、エナメル被覆されたガラス、セラミック、アルミナまたは金属基板のような基板に対して、金属を結合させるのに役立つような材料である。フリットとしても知られる無機結合剤は、微細に分割された粒子を含み、および本発明の組成物中の鍵となる成分である。焼成中のフリットの軟化点および粘度に加えて、金属粉末/フレークおよび基板に対するその湿潤特性も、非常に重要な要因である。フリットの粒度は、厳密に重要ではなく、および本発明において有用なフリットは、典型的には約0.5から約4.5μmまでの、好ましくは約1から約3μmまでの平均粒度を有する。
【0027】
組成物を所望される温度(典型的には300〜700℃、特に580〜680℃)において焼成して、適切な焼結、湿潤および基板(特にガラス基板)に対する接着を実現することができるために、無機結合剤は約350℃と620℃との間の軟化点を有するフリットであることが好ましい。高融点フリットと低融点フリットとの混合物を用いて導電性粒子の焼結特性を制御することができることは知られている。特に、高融点フリットは低融点フリット中に溶解し、そして一緒になってそれらは、低融点フリットのみを含有するペーストに比較して、導電性粒子の焼結速度を遅くすると信じられる。この焼結特性の制御は、装飾用エナメル(装飾用エナメルは、通常、有機媒質中に分散される、1つまたは複数の顔料酸化物および不透明剤およびガラスフリットとから構成されるペーストである)上に組成物を印刷および焼成する時に、特に有利である。高融点フリットは、500℃より高い軟化点を有するものであるとみなされ、および低融点フリットは500℃より低い軟化点を有するものであるとみなされる。高融点フリットと低融点フリットの溶融温度の差は、少なくとも100℃、および好ましくは少なくとも150℃であるべきである。同様に、異なる溶融温度を有する3種以上のフリットの混合物を用いることも可能である。本発明において、高融点フリットと低融点フリットとの混合物を用いる際には、それらは通常4:1から1:4の質量比において用いられる。
【0028】
本明細書において用いられる際に、術語「軟化点」は、ASTM C338−57の繊維延長法により得られる軟化温度を意味する。
【0029】
適当な結合剤は、ホウ酸鉛、ケイ酸鉛、ホウケイ酸鉛、ホウ酸カドミウム、ホウケイ酸鉛カドミウム、ホウケイ酸亜鉛、ホウケイ酸ナトリウムカドミウム、ケイ酸ビスマス、ホウケイ酸ビスマス、ケイ酸ビスマス鉛、およびホウケイ酸ビスマス鉛を含む。典型的には、高含有量の酸化ビスマス(好ましくは少なくとも50質量%の酸化ビスマス、およびより好ましくは少なくとも70質量%の酸化ビスマス)を有する任意のガラスが好ましい。必要ならば、別個の層として酸化鉛を添加してもよい。しかしながら、環境的配慮から、無鉛結合剤が好ましい。ガラス組成(組成物A〜I)の例を以下の第1表に与え;酸化物成分は質量%にて与えられる。
【0030】
【表1】
Figure 0004838469
【0031】
ガラス結合剤は、慣用のガラス作成技術により、所望される成分(またはその前駆体、たとえばB23のためのH3BO3)を所望される比率で混合し、そして混合物を加熱して溶融物を形成することにより調製される。当該技術においてよく知られているように、ピーク温度まで、かつ溶融物が完全に液体になり気体の発生が停止するまでのような時間にわたって加熱が実施される。ピーク温度は、一般的に1100℃〜1500℃の範囲内、通常1200〜1400℃の範囲内である。次に、溶融物を冷却すること、典型的には低温ベルト上へまたは低温の流水中に注ぐことにより、溶融物を急冷する。次に、所望されるような磨砕により、粒度の低下を実施することができる。
【0032】
当業者によく知られているように、無機結合剤の一部として他の遷移金属酸化物を用いてもよい。特に、アルミナ基板のようにガラス以外の基板とともに、亜鉛、コバルト、銅、ニッケル、マンガンおよび鉄の酸化物または酸化物前駆体が一般的に用いられる。これらの添加剤は、ハンダ付けされる接着性を改善することが知られている。
【0033】
また、無機結合剤は、約4質量部までの以下の一般式を有する黄緑石に関連する酸化物のペーストを含有することもできる
(MxM’2-x)M”27-z
(式中、Mは、Pb,Bi,Cd,Cu,Ir,Ag,Yおよび57〜71の原子番号を有する希土類金属の少なくとも1つおよびそれらの混合物から選択され、
M’は、Pb、Biおよびそれらの混合物から選択され、
M”は、Ru、Ir、Rhおよびそれらの混合物から選択され、
Xは0〜0.5であり、および
Zは0〜1である)。
【0034】
黄緑石材料は、米国特許第3,583,931号に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書の一部をなすものとする。黄緑石材料は、本発明の組成物のための接着促進剤として機能する。ルテニウム酸銅ビスマス(Cu0.5Bi1.5Ru26.75)が好ましい。
【0035】
伝統的に、導電性組成物は鉛フリットをベースとしてきた。現在の毒性および環境規則を満たすためのガラス組成物からの鉛の除去は、湿潤性、熱膨張、美観および性能の必要条件を同時に満たしつつ、所望される軟化および流動特性を達成するのに用いることができる結合剤の種類を制限する恐れがある。米国特許第5,378,406号(その開示は、参照により本明細書の一部をなすものとする)は、構成成分Bi23、Al23、SiO2、CaO、ZnOおよびB23に基づく一連の低毒性無鉛ガラスを記載しており、それら全てを本発明の組成物中に用いてもよい。
【0036】
本発明の好ましい実施形態において、フリットは、本明細書第1表中の組成物Iである。
【0037】
以上に記載される組成物の成分(a)〜(c)は、通常は、液体ビヒクル中に分散されて、所望される回路パターンに印刷することができる半流動体ペーストを形成する。液体ビヒクルは、有機媒質であってもよいし、あるいは水をベースとするものであってもよい。好ましくは、液体ビヒクルは有機媒質である。任意の適当に不活性な液体を、有機媒質として用いることができる。液体ビヒクルは、固体および基板の許容可能な湿潤性、ペースト中の粒子の比較的安定な分散、良好な印刷性能、乱暴な取り扱いに耐えるのに十分な乾燥被膜強さ、および良好な焼成特性を提供するべきである。増粘剤、安定剤および/または他の一般的添加剤を伴うまたは伴わない種々の有機液体が、本発明の組成物の調製における使用に適当である。用いることができる有機液体の例は、アルコール類(グリコール類を含む);アセテート類、プロピオネート類およびフタレート類のようなそれらアルコール類のエステル類(たとえばジブチルフタレート);パイン油、テルピネオールなどのようなテルペン類;低級アルコール類のポリメタクリレート類のような樹脂の溶液;または、パイン油およびジエチレングリコールのモノブチルエーテルのような溶媒中のエチルセルロースの溶液である。また、ビヒクルは揮発性液体を含有して、基板に対する塗布の後の速やかな硬化を促進することもできる。
【0038】
好ましい有機媒質は、テルピネオール中のエチルセルロース(典型的には、9対1の比である)から成る増粘剤の組合せに基づき、必要に応じてたとえばジブチルフタレートまたはジエチレングリコールのモノブチルエーテル(ブチルCARBITOL(商標)として販売される)と組み合わせられる。さらに好ましい有機媒質は、エチルセルロース樹脂とα−、β−およびγ−テルピネオールの溶媒混合物(典型的には8〜15%のβおよびγ−テルピネオールを含有する85〜92%のα−テルピネオール)とに基づく。
【0039】
分散物中の固体に対する液体ビヒクルの比は、相当に変化することが可能であり、および最終的な望ましい配合物粘度により決定される。同様に、該配合物粘度は、系の印刷要件により決定される。通常、良好な被覆を達成するために、分散物は、前述のように約50から約95質量%、好ましくは約60から約90質量%の固体と、約5から約50質量%、好ましくは約10から約40質量%の液体ビヒクルとを含有する。
【0040】
本発明の組成物は、着色剤および染色剤、レオロジー調節剤、粘着促進剤、焼結阻害剤、未焼結状態調節剤、界面活性剤などのような、当該技術において知られているさらなる添加剤を追加的に含んでもよい。
【0041】
本発明の組成物の調製において、微粒子無機固体を液体ビヒクルと混合し、そして適当な装置(3本ロールミルまたは動力混合機のようなもの)を用い、当該技術においてよく知られている慣用の技術にしたがって分散して、懸濁液を形成する。得られる組成物は、たとえば10rpmおよび25℃において#5スピンドルを用いるブルックフィールドHBT粘度計で測定される際に、4秒-1の剪断速度において、一般的に約10〜500Pa・sの範囲内、好ましくは約10〜200Pa・sの範囲内、より好ましくは約15〜100Pa・sの範囲内の粘度を有する。本発明の組成物を調製するための一般的手順を以下に示す。
【0042】
ペーストの成分は、容器中で一緒に計量される。次に、それら成分を、機械式混合機によって激しく混合して、均一な配合物を形成し;次に、その配合物を3本ロールミルのような分散装置を通過させて、粒子の良好な分散を実現して、基板への付着(たとえば、スクリーン印刷)のために適当な稠度およびレオロジーを有するペースト状組成物を製造する。ペースト中の粒子の分散の状態を決定するために、Hegmanゲージが用いられる。この機器は、鋼のブロック中の溝(一端において25μm(1ミル)の深さがあり、他端において深さが0になるまで傾斜している)から構成される。その溝の長さ方向に沿ってペーストを引き下ろすのにブレードを用いる。凝集物の直径が溝の深さよりも大きいところの溝に、引掻傷が現れる。満足すべき分散物は、典型的には10〜18μmの1/4引掻の点を与える。良好に分散されるペーストを用いて溝の半分が露出される点は、典型的には3μmと8μmとの間である。>20μmの1/4引掻の点の測定値および>10μmの「ハーフ・チャネル」測定値は、劣悪に分散された乳化物を示す。
【0043】
次に、基板に対して、当該技術において知られている慣用の技術を用いて、典型的にはスクリーン印刷を用いて、約20〜60μm、好ましくは約35〜50μmの湿潤厚さまで、組成物を付着する。本発明の組成物は、慣用の方法において、自動印刷機または手動印刷機のいずれかを用いることにより、基板上に印刷することができる。好ましくは、200から350メッシュ毎インチのスクリーンを用いる、自動スクリーン印刷技術が用いられる。必要に応じて、焼成前に、印刷されたパターンを、約30秒から約15分までの時間にわたって、200℃未満、好ましくは約150℃において乾燥させる。無機結合剤および微細に分割された金属の粒子の両方の焼結を実施するための焼成は、好ましくは、約200〜500℃におけるビヒクルの焼失、引き続く約30秒から約15分までの時間にわたって継続される約500〜1000℃、好ましくは約600〜850℃の最大温度の期間を可能にする温度プロフィルを有する、良好に換気されるベルトコンベヤ炉において実施される。これに引き続いて、冷却サイクル、必要に応じて調節冷却サイクルを行って、過剰の焼結、中間温度における不要な化学反応、または急速すぎる冷却により発生する可能性がある基板の破損を防止する。アルミナ基板は、急速すぎる冷却に起因する破損を特に被りやすい。好ましくは全焼結手順を約2〜60分の期間に及んでもよく、そこでは焼成温度に到達するのに約1〜25分、該焼成温度において約10秒から約10分、および冷却に約5秒から約25分かける。強化ガラス基板の製造に関しては、一般的に調節冷却サイクルが用いられ、そこでは全焼結手順は典型的には約2から5分間に及び、焼成温度に到達するのに約1から4分かけ、引き続いて急速な冷却を行う。
【0044】
焼成後の厚膜の厚さは、典型的には約3μmから約40μmまで、好ましくは約8μmから約20μmまでである。
【0045】
本発明の組成物は、主として、自動車の窓、特にリアウインドウにおける曇り取りまたは霜取り要素のような窓内の加熱要素の製造における使用を意図している。同様に該組成物を用いて、窓中に他の導電的機能(印刷されたアンテナ)を組み込んでもよい。しかし、一般的に印刷回路および加熱要素を含む種々の他の用途において、被覆剤組成物を用いることができる。たとえば、本発明の組成物を温水暖房装置内のベースプレートとして用いてもよい。より低コストの加熱要素、特にスクリーン印刷可能な加熱要素に対する一般的ニーズが、電子および電気産業内に存在する。
【0046】
本発明のさらなる態様によれば、基板上の電気伝導性パターンの製造における使用のための、(a)電気伝導性材料、(b)1つまたは複数の無機結合剤および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、そこでは成分(a)、(b)および(c)は液体ビヒクル、特に有機媒質中に分散されている組成物が提供される。
【0047】
本発明のさらなる態様によれば、基板上の電気伝導性パターンの製造における使用のための、(a)電気伝導性材料、(b)1つまたは複数の無機結合剤および(c)スズの微細に分割された粒子を含む組成物の調製のための方法であって、該方法は、液体ビヒクル、好ましくは有機媒質中に成分(a)、(b)および(c)を分散する工程を含む。
【0048】
本発明のさらなる態様によれば、電気伝導性パターンの製造のための方法が提供され、該方法は、基板に対して、(a)電気伝導性材料、(b)1つまたは複数の無機結合剤および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、そこでは成分(a)、(b)および(c)は液体ビヒクル、好ましくは有機媒質中に分散されている組成物を付着する工程と、被覆された組成物を焼成して、該基板に対するそれら微細に分割された粒子の焼結を実施する工程とを含む。好ましくは、その方法は、スクリーン印刷方法である。
【0049】
本発明のさらなる態様によれば、典型的にはガラス(強化ガラスおよび積層ガラスを含む)、エナメル、エナメル被覆ガラス、セラミック、アルミナまたは金属基板であり、その1つまたは複数の表面上に電気伝導性パターンを有し、前記伝導性パターンが(a)電気伝導性材料、(b)1つまたは複数の無機結合剤および(c)スズを含む基板が提供される。
【0050】
本発明の組成物を評価するために、以下の試験手順を用いた。
【0051】
(接着力)
ガラス基板(寸法10.2cm×5.1cm×3mm)上の焼成された伝導性パターンに対して、350〜380℃のはんだごて温度において、70/27/3のPb/Sn/Agハンダを用いて、銅クリップ(Quality Product Gen. Eng. (Wickwar), UKから入手可能)をハンダ付けした。少量の緩やかな活性のロジンフラックス(ALPHA 615-25(登録商標、Alpha Metals Limited (Croydon, UK)のようなもの)を用いて、ハンダの湿潤を高め、および部品の組み立て中ハンダおよびクリップを適所に保持してもよく、その場合には、新規なフラックスの薄膜を包含する浅皿を用いて、フラックスをハンダに対して付着する。接着力は、0.75±0.1インチ毎分(1.91±0.25cm毎分)の引張速度のCHATTILLON(登録商標)引張試験器Model USTMによって測定し、そして接着破壊時の引張強さを記録した。8個の試料の接着破壊の平均値を決定した。接着力は、好ましくは10kgより大きく、より好ましくは15kgより大きく、およびより好ましくは20kgより大きくあるべきである。接着の主要な破壊のモードは以下のようなものである:
(a) クリップが導電性パターンから分離する(すなわち、劣悪なハンダ接着力)。
(b) 導電性パターンが基板から分離する(すなわち、劣悪な基板接着力)。
(c) ガラスの脱落/破壊(すなわちクリップと導電性層との間および導電性層と基板との間の結合力が基板の強度よりも大きい)。
(d) ハンダ内部の破壊。
【0052】
(抵抗値および抵抗率)
1Ωと900Ωとの間での使用のために較正されたGenRad Model 1657 RLCブリッジまたはその等価物を用いて、ガラス基板(寸法10.2cm×5.1cm×3mm)上の焼成された伝導性パターンの抵抗値を測定する。表面分析計(たとえば、バネにより荷重をかけられる針を用いて基板の表面を2次元的に分析し;いかなる高さの変化も針を偏向させ、そしてこの変化がチャート記録計のような記録計上に記録され;ベースラインと平均高さとの差が印刷厚さを与える接触測定装置であるTALYSURF(商標))のような厚さ測定器を用いて、導電性層の厚さを測定する。パターンの抵抗値は、導電トラックがハンダパッドに接続する点にプローブチップを配置することにより決定される。その層のバルク抵抗率(厚さで規格化される)は、そのパターンについて測定された抵抗値を、その中にある正方形の数で除算することにより決定される。ここで、正方形の数とは、導電性トラックの長さを該トラックの幅で除算したものである。抵抗率値は、任意の規格化された厚さ(典型的には10μm)において、mΩ/□として得られる。
【0053】
(粒度)
大きいHegman型の磨砕物の微細さゲージを用いて、ASTM D1210−79にしたがって、組成物中の粒度を測定する。
【0054】
(化学的耐久性)
この試験において、脱イオン水中の1%氷酢酸の溶液を用いる。その上に焼成された導電性パターンを有するガラス基板(50×100mm)を、該試験溶液で半分満たされたプラスチック容器内に挿入した。その容器を密封し、そして周囲温度にて放置したままにした。96時間、168時間および336時間後に試験基板を取り出し、乾燥し、そしてリフト試験にて分析した。そのリフト試験は、0.75インチ(19.1mm)幅のマスキングテープ(NICEDAY(商標))の付着、および約0.5秒以内に素早く除去することを含む。リフト試験の結果は、テープによって除去されたフィルム面積の概略のパーセントとして与えられる。
【0055】
以下の実施例を参照しながら、本発明について述べる。それらの実施例が限定的であることを意図しないこと、および本発明の範囲を離れることなしに細部の修正を行うことが可能なことは、理解されるであろう。
【0056】
(実施例)
(系列I)
導電性パターンの第1の系列を、前述の方法を用いて調製した。用いたスズの粒子は、325メッシュ以下の回転楕円体のスズ粒子であった(粒度分布D50は11.5μmであった(すなわち、粒子の50%は、11.5μm未満の直径を有する))。銀粒子は、50%の球形銀粒子(0.80〜1.40m2-1の表面積)と50%のフレーク状銀粒子(0.60〜0.90m2-1)との混合物であった。用いたガラスは、本明細書の第1表の組成物Iであった。液体ビヒクルは、ジエチレングリコールのモノブチルエーテル(ブチルCARBITOL(商標)として販売される)を組み合わせられる、(9:1の比の)テルピネオール中のエチルセルロースであった。基板は、フロートガラス(非強化)基板であった。焼成されたフィルムの厚さは、8から20μmまでであった。全ての部品を、660℃のピーク焼成温度を有するベルト炉を通して焼成し、別の記載がない限り、試料は約72秒をピーク温度において過ごした。炉中の全行程の通過時間は、約21分であった。
【0057】
それらパターンの抵抗率、ハンダ接着力、化学的耐久性、および抵抗値/焼成温度の関係を、前述の手順に従う組成の関数として測定した。そして、結果を以下の第2表、第3表、および第4表に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0004838469
【0059】
【表3】
Figure 0004838469
【0060】
【表4】
Figure 0004838469
【0061】
【表5】
Figure 0004838469
【0062】
データは、本発明のスズを含有する組成物が、導電性パターンの調製において以下の利点を有することを例証する:
(i)それらは、ハンダ接着力を維持しながら増大した抵抗性を示す導電性パターンの調製を可能にする。
(ii)それらは、抵抗率の所定の増大において、焼成温度の変化に伴う抵抗値のより小さい変化を示す導電性パターンの調製を可能にする。
(iii)それらは、より高度の化学的耐久性を有する導電性パターンの調製を可能にする。
(iv)それらは、所望される抵抗率の目的範囲内において、抵抗率調節剤の量に対する抵抗値の予測可能性がより高い、および/または線形である導電性組成物の調製を可能にする。
【0063】
(系列II)
系列Iのスズ粒子を9.5μmの粒度分布D50を有するスズ粒子、または9.5μmの粒度分布D50を有するスズ/銀合金(97%スズ)の粒子に置換したことを除いて、系列Iに記載した方法により、第2の系列の導電性パターンを調製した。導電性パターンの特性を測定した。そしてそのデータを以下の第5表に示す。
【0064】
【表6】
Figure 0004838469
【0065】
データは、スズ/銀合金がハンダ接着を維持しながら増大した抵抗率を示す導電性パターンの調製を可能にすることを例証する。
【0066】
(系列III)
系列Iのスズ粒子を12.8μmの粒度分布D50を有するスズ粒子に置換したことを除いて、系列Iに記載した方法により、第3の系列の導電性パターンを調製した。導電性パターンの特性を測定した。そしてそのデータを以下の第6表に示す。
【0067】
【表7】
Figure 0004838469
【0068】
データは、本発明のスズを含有する組成物が、ハンダ接着力を維持しながら増大した抵抗率を示す導電性パターンの調製を可能にすることのさらなる証拠を提供する。

Claims (14)

  1. 電気伝導性パターンの抵抗率を増大することを目的とする基板上の電気伝導性パターンの製造における、(a)電気伝導性材料;(b)1つまたは複数の無機結合剤;および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、成分(c)は、スズを含有する合金の粒子を含み、該微細に分割された粒子は400メッシュ(米国標準ふるい比)のふるいを通過するのに十分に細かい寸法を有し、成分(a)、(b)および(c)は、液体ビヒクル中に分散されている組成物の使用。
  2. 電気伝導性パターンの抵抗率を増大する方法であって、該伝導性パターンの製造において、(a)電気伝導性材料;(b)1つまたは複数の無機結合剤;および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、成分(c)は、スズを含有する合金の粒子を含み、該微細に分割された粒子は400メッシュ(米国標準ふるい比)のふるいを通過するのに十分に細かい寸法を有し、成分(a)、(b)および(c)は、液体ビヒクル中に分散されている組成物を使用することを具えたことを特徴とする方法。
  3. 前記液体ビヒクルは有機媒質であることを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  4. 成分(c)は、金属スズ粒子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  5. 前記スズを含有する合金は、94と99質量%との間のスズを含有するスズ/銀合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  6. 前記電気伝導性粒子は、銀粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  7. 実質的に全ての粒子が、0.01から20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  8. 成分(a)、(b)および(c)の総量が、該組成物の50質量%から95質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  9. 成分(a)は、該組成物中に存在する全粒子の50から98質量%の量で存在することを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  10. 成分(b)は、該組成物中に存在する全粒子の2から25質量%の量で存在することを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  11. 成分(c)は、該組成物中に存在する全粒子の2から20質量%の量で存在することを特徴とする請求項1または2に記載の使用または方法。
  12. 電気伝導性パターンの製造は、基板に対して、(a)電気伝導性材料;(b)1つまたは複数の無機結合剤;および(c)スズの微細に分割された粒子を含み、成分(a)、(b)および(c)は、液体ビヒクル中に分散されている組成物を付着する工程と、被覆された基板を焼成して、該基板に対する前記微細に分割された粒子の焼結を実施する工程とを備えたことを特徴とする前記の請求項のいずれかに記載の使用または方法。
  13. スクリーン印刷方法であることを特徴とする請求項12に記載の使用または方法。
  14. 請求項2に記載の方法に従って作製されることを特徴とする製品。
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