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JP4834337B2 - 水晶体前嚢カッター - Google Patents

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JP4834337B2
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Description

本発明は、白内障手術において行われる水晶体前嚢のためのカッターに関する。
水晶体が混濁しそれにより視覚が損なわれる疾患である白内障に対して、水晶体嚢の前部(前嚢)を切除して、水晶体皮質及び核を水晶体嚢から摘出し、残った水晶体嚢内に眼内レンズを嵌め込む(嚢内固定)治療法が普及している。一般に行われている、超音波水晶体乳化吸引術(PEA: Phacoemulsification and aspiration)を用いた白内障手術の流れの概略は次のとおりである(非特許文献1参照)。すなわち、麻酔の施された眼球の一部に、先ず、結膜の切開及び強角膜切開(角膜輪部付近の強膜から入り、強膜及び角膜と平行に角膜輪部を通った後、前房に開く切開)が加えられる。この強角膜切開によって形成されたトンネルを通して前房内に挿入される鈍針から粘弾性物質が注入され、それにより前房の深さが確保される。この状態で、散瞳させた瞳孔内に露出している水晶体前嚢が切開(前嚢切開)される。前嚢切開は、水晶体嚢のうち後嚢側及び赤道部付近の前部チン(Zinn)小体付着部位を残したまま、前嚢を丸くくり抜くように行われる。これは、眼内レンズを固定する足場として水晶体嚢の残部を用いるためだけでなく、水晶体のすぐ後ろに接している硝子体が前房側へと脱出する事態が、水晶体嚢の後部及び赤道部の残置によって防止できるためでもある。前嚢切開の後は、粘弾性物質の前房内再注入により前房の深さが維持された状態で、露出された水晶体皮質及びその後方の核に対して超音波水晶体乳化吸引術(PEA)装置のチップが挿入され、超音波破砕・吸引による溝形成、これに鉗子を挿入しての核分割、分割後の各部の更なる超音波破砕・吸引を行うことにより、水晶体の皮質及び核の摘出が完了する。その後は、残された水晶体嚢内に、折りたたまれた眼内レンズが挿入され、水晶体嚢内で伸展される。多くの眼内レンズは、レンズ機能を行う本体と、当該部分を定位置に支えるための脚である1対のループを備えており、これらのループが水晶体嚢の内側に突っ張った形で、レンズ本体が所定位置に固定される。眼内レンズ固定後、眼内灌流液により粘弾性物質が洗浄除去され、結膜の修復・閉鎖を経て、手術は完了する。
白内障手術において前嚢切開(CCC)は必須の手技であり、その完成度により核処理や眼内レンズ挿入に大きな影響を及ぼし、またその不出来は合併症の原因となる場合があるため、非常に重要なステップである。また、挿入する眼内レンズの種類により、CCCの口径を変化させる必要があるが、前房深度、チン小帯の脆弱、硝子体圧、散瞳の状態、虹彩後癒着などが、CCCの操作に影響を及ぼす。現状では、チストトームや前嚢鉗子によりCCCが行われているが、熟練度を要する作業であるため、術者のストレスは高い。具体的には、前嚢切開は、通常、前嚢中央部から先ず長さ2mm程度の切り目を入れることに始まり、その縁をチストトームの先端で引っ掛けあるいは鉗子で摘んで裏返しながら、方向及び速度を注意深く加減しつつ牽引し、それによって切開線を略円形に成長させてゆき、一周したところで切開線を合体させることによって完了する。切開線を成長させるに際しては、切開線が水晶体嚢の半径方向外方へ流れてしまわないよう、熟練と細心の注意とが要求される。水晶体嚢の半径方向外方へ切開線が流れると、これを引き戻す際にV字形のノッチが後に残る事となり易く、これは手術の失敗に直結し得る。すなわち、水晶体嚢の赤道部へ向かうそのようなV字形のノッチが水晶体嚢に存在すると、水晶体の超音波破砕・吸引時や眼内レンズの挿入操作時等に、水晶体嚢に作用する円周方向の引張応力が当該ノッチの先端部に集中し、そこから水晶体嚢が後嚢に至るまで破れて(後嚢破損)、眼内レンズの嚢内固定が不可能になるだけでなく、硝子体脱出を招いてしまうことがあるからである。白内障手術中に、後嚢破損及び硝子体脱出が起こった場合には、直ちに前部硝子体切除術という全く異なったタイプの手術に移行しなければならず、患者に与える身体負担及びリスクが非常に大きくなると共に、目的とした眼内レンズの嚢内固定が不可能となる。
このように、前嚢切開のステップにおいては、V字形のノッチが形成されないよう前嚢の切開線を概略円形に保つことが極めて重要であるが、切開線を進めて行く操作において、切開線は寧ろ水晶体嚢の半径方向へと流れ易いため、白内障手術に熟練していない施術者の場合、そのような失敗を冒す危険性が高い。前嚢切開の困難さを軽減する目的で、種々の器具ないし装置が提案されているが、実用的なものは未だ見られていない(特許文献1〜6)。
WO01/56519号公報 WO01/60266号公報 GB2247174号公報 EP0165657号公報 特開平10−213号公報 特開平8−275969号公報 大鹿哲郎編「超音波白内障手術ABC」、第1版、(株)メジカルビュー社、2002年4月10日、第78〜82頁及び第126〜129頁
上記の背景において、本発明は、熟練していない施術者であっても前嚢切開を容易且つ確実に行うことを可能にする手術器具の提供を目的とする。
本発明者は、前房内に挿入して、水晶体前嚢を円形にカットすることのできる器具を求めて検討し、径を伸縮させることのできる環状の枠と、当該枠に沿って動く刃とを備えた器具を構成できれば、上記目的を達成し得ることを見出した。本発明は、これを可能にする具体的構成について種々検討を加えた結果完成させたものである。
すなわち、本発明は以下を提供するものである。
(1)水晶体の前嚢切開を行うための水晶体前嚢カッターであって、
帯状の弾性ガイド部材と、該弾性ガイド部材がその長手方向にスライド可能に通されているものであるハンドルピースと、該ハンドルピース内に該弾性ガイド部材に沿ってスライド可能に通されている帯状の第1の弾性カッタープローブとを含んでなり、
該弾性ガイド部材は、該ハンドルピースの先端から突出しループを形成しつつ延びて再び該ハンドルピースの先端部に達しており、
該弾性ガイド部材をその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせて、該弾性ガイド部材のうち該ハンドルピースの先端から延びる部分の長さを調節することにより、該ループの大きさを増減させることができるものであり、
該第1の弾性カッタープローブはその先端部に、該弾性ガイド部材の該ハンドルピースの先端から突出している部分に対しその長手方向にスライド可能に係合した係合手段及び該弾性ガイド部材の幅方向に突出した刃を備えており、
該第1の弾性カッタープローブをその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることにより、該第1の弾性カッタープローブの先端部を、該弾性ガイド部材が形成するループに沿って移動させることができるものである、
水晶体前嚢カッター。
(2)該弾性ガイド部材が、その先端において該ハンドルピースの先端部に所定角度で固定されているものである、上記1の水晶体前嚢カッター。
(3)該弾性ガイド部材が、その先端において該ハンドルピースの先端部に、該弾性ガイド部材の幅方向の軸周りに回動可能に取り付けられているものである、上記1の水晶体前嚢カッター。
(4)該弾性ガイド部材が、該ハンドルピースの先端から突出しループを形成しつつ延びて再び該ハンドルピースの先端部に達した後、該ハンドルピース内を通って更に延びており、該更に延びている弾性ガイド部材部分を、その長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることが可能なものである、上記1の水晶体前嚢カッター。
(5)該ハンドルピース内に、該更に延びている弾性ガイド部材部分に沿ってスライド可能に通されている帯状の第2の弾性カッタープローブを更に含んでなり、
該第2の弾性カッタープローブはその先端部に、該弾性ガイド部材の該ハンドルピースの先端から突出している部分に対しその長手方向にスライド可能に係合した係合手段及び該弾性ガイド部材の幅方向に突出した刃を備えており、
該第2の弾性カッタープローブをその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることにより、該第2の弾性カッタープローブの先端部を、該弾性ガイド部材が形成するループに沿って移動させることができるものである、
上記4の水晶体前嚢カッター。
(6)弾性ガイド部材を所望の位置で固定することのできるストッパー手段を含むものである、上記1ないし5の何れかの水晶体前嚢カッター。
(7)該刃が、その前縁に沿って鋭利なエッジを備えると共に、該刃の先端に前方へと延びた部分よりなるガイド部を備えるものである、上記1ないし6の何れかの水晶体前嚢カッター。
本発明の水晶体前嚢カッターによれば、白内障手術に熟練していない施術者であっても、前嚢切開を容易且つ確実に行うことができるため、白内障手術の成功率及び安全性を高めることができる。
本発明において「水晶体」とは、ヒト、イヌ、ウシ、ウマその他の哺乳動物の水晶体をいい、特に好ましくはヒトの水晶体をいう。
本発明において帯状の弾性ガイド部材及び帯状の第1のカッタープローブは、好ましくは金属製である。弾性ガイド部材は、その一部がハンドルピースの先端から突出し、内径約2〜9mmの範囲で径が可変の概略円形のループを形成するように弯曲してハンドルピースの先端に戻ることを許容するに十分な弾性を備えたものとする必要がある。また、弾性ガイド部材は、強角膜切開により形成されたトンネルを通して眼球の前房内に挿入した上で、前房内で水晶体前嚢に対し平行なループを形成するものである関係上、帯の幅が約2mm以下のものとすることが好ましい。またその帯の厚みは、幅の1/4以下とするのが好ましい。
弾性ガイド部材を中に通すものであるハンドルピースは、その先端部が手術に際し前房内に挿入されることから、少なくとも先端部においてはできる限り径の細いスティック様の形状とすることが好ましい。先端部以外については、同様に径の細いスティック様の形状としてもよいが、眼球外に位置するものであるため、手に持って操作し易いよう太いステック様の形状としてもよく、又は、摘みやすくするために両側又は片側へ延びた翼を供えたステック様の形状、或いは全体として扁平な形状としてもよい。ハンドルピースには、弾性ガイド部材を長手方向にスライド可能に通す細長い第1の通路が形成されている。第1の通路は少なくともハンドルピースの先端を貫通しており、弾性ガイド部材は、この貫通部位を通ることによってハンドルピースの先端から前方へ突出して延びている。
ハンドルピースから前方へ突出して延びている弾性ガイド部材は、その先端がハンドルピースの先端部に再び達するように弯曲してループを形成するが、これは、弾性ガイド部材の先端をハンドルピースの先端部に、例えば所定角度で固定しておくことによって達成することができる。この場合、固定の角度は、ハンドルピースの先端から外部に突出している弾性ガイド部材が、その弾性と、ハンドルピースの先端部から受ける力との釣り合いによって概略円形のループを形成することとなるよう、適宜に設定すればよい。そのような設定は、当業者が材料の基本的な力学的特性データに基づく構造計算により、容易になし得る事項である。その固定は、その部分における弾性ガイド部材の延びる方向が、ハンドルピースからの突出部位における弾性ガイド部材の延びる方向と略平行又はこれに近いものとなるようにしておくことが好ましい。そうすることにより、ハンドルピースの先端から突出している弾性ガイド部材が、全体として概略円形のループを形成できるからである。このループの径は、ハンドルピースから突出している弾性ガイド部材の部分の長さに依存する。従って、ハンドルピースに沿って弾性ガイド部材をスライドさせて、ハンドルピースの先端から突出する部分の長さを調節することによって、ループの径を調節することができる。このような構造とすることにより、強角膜切開により形成されたトンネルを通してカッターの先端部を前房内へ挿入する際にはループの径を最小としておき、挿入後に所望の径まで拡大させ、前嚢切開後は、再びループの径を縮小させた上で、前嚢から抜去することが可能となる。従って、強角膜切開の幅を実質的に拡大する必要がない。
また、ハンドルピースから前方へ突出して延びている帯状の弾性ガイド部材は、その先端でハンドルピースの先端部に所定角度で固定される代わりに、その先端がハンドルピースの先端部に対して、帯状の弾性ガイド部材の幅に平行な軸周りに回動可能に取り付けられたものとしてもよい。弾性ガイド部材の先端を、ハンドルピースの先端部にそのように回動可能に取り付ける場合には、弾性ガイド部材がハンドルピースから突出する長さに応じてその先端部とハンドルピースとの間の角度が変化し得る。この場合、弾性ガイド部材の突出長さが最大となったときに概略円形のループが無理なく形成されることとなるように、弾性ガイド部材を構成しておけばよい。この場合、弾性ガイド部材の突出する長さがごく短いときは、弾性ガイド部材の先端はハンドルピースの先端部に対して横方向に立ち上がった、すなわちハンドルピース内の弾性ガイド部材の長手方向に対しては略垂直の方向をとることができ、それにより小さなループを形成する際に弾性ガイド部材に作用する大きな曲げ応力を減殺させることができる。また、弾性ガイド部材を更に引いた場合には、先端部は前方へと倒れこむため、横方向の幅を最小にすることができる。
ハンドルピースの先端部に対する、帯状の弾性ガイド部材の先端のそのような回動可能な取り付けは、例えば、ハンドルピースの先端部に当該軸方向のピンを支持させると共に、弾性ガイド部材の先端にこれを通すことのできる穴を設け、当該穴にピンを通すことによって達成できる。又は、弾性ガイド部材の先端に穴を設ける代わりに、弾性ガイド部材の先端を鉤状に曲げておきこれに当該ピンを掛けることによっても同じ目的を達成できる。
弾性ガイド部材は、また、ハンドルピースの先端から一旦突出してループを形成しハンドルピースの先端に再び達した後、ハンドルピース内を通って更に延びるものであってもよい。この場合、この、ループから更に延びている弾性ガイド部材の部分(「第2の腕」という。)を、ハンドルピースに備えられた第2の通路内で長手方向にスライド可能なものとしておくことができる。そのようにした場合、ハンドルピース内を通っている弾性ガイド部材の他方の部分(「第1の腕」という。)と第2の腕の双方を、ハンドルピースに対して前後にスライドさせることによって、ループの径を調節することが可能である。
本発明の水晶体前嚢カッターは、更に、弾性ガイド部材に沿ってハンドルピースにスライド可能に通されている帯状の第1の弾性カッタープローブを含む。第1の弾性カッタープローブは、弾性ガイド部材に沿ったスライドに伴って、少なくともその先端部が、弾性ガイド部材が形成するループに沿ってスライドできるよう、少なくとも先端部において弾性ガイド部材の、ハンドルピースの先端から突出している部分にスライド可能に係合している。スライド可能に係合する限り、このための係合手段の具体的構造は、適宜であってよい。例えば、第1の弾性カッタープローブの先端に、帯状の弾性ガイド部材の両側の縁に対してスライド可能に係合する鉤状の突起を設けておけばよい。それらの突起の先端は、弾性ガイド部材の反対側の面上で相互に離れていてもよく、相互に接触していてもよい。代わりとして、弾性ガイド部材を取り囲んでスライド可能に嵌合した環状物(例えば長方形断面の)を、第1の弾性カッタープローブの先端に熔接その他の適宜の手段で結合し一体化してもよい。
ハンドルピース内において、第1の弾性カッタープローブは、弾性ガイド部材が形成するループの内側でこれに沿ってスライドするように、弾性ガイド部材の2つの表面のうちループの内面を形成する側に通されることが好ましい。これは、そのようにしておけば、第1の弾性カッタープローブは、ハンドルピースの先端から突出するにつれて、弾性ガイド部材が形成するループの内面に押されてこれに沿って弯曲され、その結果、ループに沿った形でこれに密着してスライドできるからである。しかしながら、第1の弾性カッタープローブに適宜の間隔で弾性ガイド部材にスライド可能に係合する係合手段を設けておくならば、第1の弾性カッタープローブをループの外面に沿ってスライドさせることもできるから、この場合には、ハンドルピース内において、第1の弾性カッタープローブを、弾性ガイド部材の2つの表面のうちループの外面を形成する側に通すこともできる。そのような係合手段の形態は適宜であり、第1の弾性カッタープローブの先端部の係合手段について上述したものと同様であってよい。
弾性ガイド部材が、その第1及び第2の腕が共にスライド可能にハンドルピース内に通された形でループを形成する場合には、本発明の水晶体前嚢カッターは、第1の弾性カッタープローブに加えて、第1の弾性カッタープローブと同様な仕方で、弾性ガイド部材の第2の腕に沿ってスライド可能な仕方でハンドルピースに通された帯状の第2の弾性カッタープローブを含むことができる。すなわち、第2の弾性カッタープローブは、弾性ガイド部材の第2の腕に沿ってハンドルピース内にスライド可能に通され、第2の弾性カッタープローブの先端は、弾性ガイド部材が形成するループに沿ってスライドできるよう、少なくとも先端部において弾性ガイド部材にスライド可能に係合している。この係合のための具体的構造、及び、第2の弾性カッタープローブをループに対して常に重なった状態でスライドさせるための方法は、第1の弾性カッタープローブに関して上記したのと同様であってよい。第2の弾性カッタープローブを備える場合には、第1の弾性カッタープローブと第2の弾性カッタープローブとは、弾性ガイド部材が形成するループに沿って、それぞれ反対の方向からスライドすることができ、それぞれがループの略半周をスライドして動くだけで、それぞれの先端部によりループの全長をカバーすることができる。
第1の弾性カッタープローブは、先端部に刃を備えており、刃は、第1の弾性カッタープローブから、弾性ガイド部材の幅方向(横断方向)に突出している。刃は、水晶体前嚢カッターの先端部を眼球の前房内に挿入したとき、前房内で弾性ガイド部材によって前嚢上に所望の径に形成されるループから、下方に(すなわち前嚢表面に向かって)、弾性ガイド部材の縁よりも突出するように備えられる。
上記刃は、水晶体前嚢を切開するためのものであり、刃は、その鋭利なエッジが第1の弾性カッタープローブの長手方向(すなわち、弾性ガイド部材に沿ったスライドの方向)に沿うように設けられる。刃の具体的構成は適宜であってよく、例えば、円形刃(回転可能な又は固定された刃)、半円形、弓形、楔状(スライド方向の少なくとも一方に鋭利なエッジを有するもの)等の刃が挙げられる。第1の弾性カッタープローブがそのような刃を備えることにより、第1の弾性カッタープローブを弾性ガイド部材が形成するループに沿ってスライドさせるとき、水晶体前嚢がループに沿って概略円形に切開される。また、切開線の両端を繋ぐには、例えば、切開の開始位置において、先ず弾性ガイド部材に対して第1の弾性カッタープローブを相対的に静止させた状態で水晶体前嚢カッター全体を僅かに刃の方向に前進させて僅かな長さの切開線(長さは、ハンドルピース先端部付近の、ループ上における第1の弾性カッタープローブの先端の刃の可動範囲の両端間の距離より僅かに長い距離とする)を入れ、その上で第1の弾性カッタープローブをスライドさせて先端部を前進させることにより更に切開線を延長させる、という方法をとることができる。そうすることにより、最初に形成した切開線の末端と、第1の弾性カッタープローブの刃がループ上を一周し終わるときに刃が形成しつつある切開線の先端とを繋ぎ合わせて、概略円形の切り抜きを完成させることが可能となる。この繋ぎ合わせは、最初に形成した切開線の末端に対し、幾分外周側から回り込むようにして開線を斜めに交差させるように前進させれば、容易に行うことができる。
本発明の水晶体前嚢カッターが第2の弾性カッタープローブをも備える場合には、前記の刃は、第2の弾性カッタープローブの先端部にも、同様の仕方で備えられる。この場合には、第1及び第2の弾性カッタープローブの先端を、それぞれループの約半分の範囲でスライドさせ、それぞれの最前進位置で切開線の末端同士を繋ぎ合わせればよい。またハンドルピースの先端部付近における切開線の末端同士の繋ぎ合わせは、単一の刃を有する場合について上記したのと同様に、第2又は第2の弾性カッタープローブを弾性ガイド部材に対して相対的に静止させた状態で水晶体前嚢カッター全体を僅かな距離だけ前進させて僅かな長さの切開線を入れておくことにより、行うことができる。
ハンドルピース内を延びる弾性ガイド部材は、これを摘んでハンドルピースに対してスライドさせることができるよう、例えば、末端をハンドルピースの手元側末端から突出させておくことができる。また弾性ガイド部材の操作を容易にするために、弾性ガイド部材の部分の一部(例えば手元側末端)に、摘み部を設けておくことができる。摘み部は、これを指で摘んで弾性ガイド部材のスライドを操作しやすいものであれば適宜の形状であってよく、例えば側方へ折り曲げることにより形成した鉤状部分、又は末端に取り付けたリング状部材であってよいが、それらに限られない。また、操作できる摘み部を設ける場合は、弾性ガイド部材の手元側末端がハンドルピースの手元側末端から突出している必要はない。例えば、ハンドルピースの途中で弾性ガイド部材を側方に突出させて摘み部としてもよい。また、弾性ガイド部材によるループの径を調節後に、弾性ガイド部材をその位置で固定できるようにするためには、ストッパー手段をハンドルピースに備えることができる。ストッパー手段は、弾性ガイド部材にその任意のスライド位置で係合し又はこれを圧迫することのできる機構として構成することができる。一具体としては、弾性ガイド部材の一方の(例えば上側の)縁に歯(例えばノコギリ状)を刻んでおき、この歯に対して爪を係合させることができるように、ハンドルピースの一部にスリットを設け、爪を備えたアームをハンドルピースに回動可能に設けて、アームを倒したときスリット内へと爪が挿入されて歯と係合するようにすればよい。
第1の弾性カッタープローブはその手元側を、ハンドルピースの手元側末端から突出させておくことができる。第1の弾性カッタープローブは弾性ガイド部材に沿ってハンドルピース内で前後にスライドすることから、この場合、第1の弾性カッタープローブの手前側末端は弾性ガイド部材の手前側末端よりも手前側に位置させ、且つ弾性ガイド部材に沿って第1の弾性カッタープローブの先端を最大限まで進めたときにもなお弾性ガイド部材の手前側末端よりも手前に位置することとなるようにしておくことが好ましい。また、操作しやすくするために、第1の弾性カッタープローブの手前側末端には、弾性ガイド部材の手前側末端と同様に、摘み部(例えば側方へ折り曲げた部分)を設けておくことができる。摘み部の形態は、弾性ガイド部材について上記したものと同様であってよい。
ハンドルピースの先端からの弾性ガイド部材の突出方向は、ハンドルピースの先端に対する、形成しようとするループの相対的位置に応じて設定すればよい。例えば、ハンドルピースの先端部の長手軸に接することとなるようにループを形成しようとする場合には、弾性ガイド部材はハンドルピースの先端からそのまま前方(先端部の長手方向)へ向けて突出すればよい。またハンドルピースの先端部の長手方向に中心が位置するようにループを形成しようとする場合には、弾性ガイド部材がハンドルピースの先端部から略側方へ突出するよう、例えば先端部において第1の通路を側方へと弯曲させて側方から弾性ガイド部材を突出させればよい。
弾性ガイド部材が、第1の腕及び第2の腕の双方をハンドルピース内にスライド可能に通しているものである場合には、ループの寸法は第1及び第2の腕のそれぞれをハンドルピースに対してスライドさせることによって調節することができる。この場合、第1及び第2の腕はハンドルピースからそれぞれ反対方向へ側方へ突出するよう、ハンドルピースの先端部において第1の通路及び第2の通路は、それぞれ側方へと弯曲させておくことが好ましい。
以下、実施例を参照して本発明を更に具体的に説明するが、本発明が実施例に限定されることは意図しない。
図1は、本発明の水晶体前嚢カッター1の一実施例の、前房中において水晶体前嚢を切開するため必要な径までループを拡大させた状態の、上方からの斜視図である。水晶体前嚢カッター1は、ハンドルピース2と、ハンドルピース2内にスライド可能に挿入された帯状の弾性ガイド部材3、及びハンドルピース2内に、弾性ガイド部材3に沿ってスライド可能に挿入された弾性カッタープローブ(第1の弾性カッタープローブ)4を含み、これら各構成要素は何れも金属製である。弾性ガイド部材3は、ハンドルピース2の先端から突出しており、略円形のループ5を形成した後、先端6においてハンドルピース2の先端部側面に熔接その他適宜の手段で一体に固定されている。図に示した状態におけるループ6の内径は、約9mmである。弾性ガイド部材は、図に示した位置から手元側へとハンドルピースに対してスライドさせることができ、それによりループ6の内径を約2mmまで縮めることができる。弾性ガイド部材3の作成には、このような径の増減を何度でも反復して行うに十分な弾性を有する材料が用いられる。
弾性ガイド部材3は、その手元側において側方へ折れ曲がって摘み部10を形成している。摘み部10は、白内障手術の施術者が、弾性ガイド部材3をハンドルピース2に対してスライドさせるときに、指で摘み又は指を引っ掛けるために用いられるためのものである。摘み部10はまた、弾性ガイド部材3の手元側末端が、ハンドルピース2内には没入して操作不能となるのを防止する働きもする。
弾性カッタープローブ4は、その手元側において弾性ガイド部材3より手元側へと更に延びており、末端において側方へ折れ曲がって摘み部11を構成している。摘み部11の目的及び働きは、摘み部10と同様である。
弾性ガイド部材3と弾性カッタープローブ4は、ハンドルピース2内において、それぞれが別個の平行した独立の通路内に通されていてもよく、また、1本の共通の通路内に重ねて通されていてもよい。後者の場合には、通路の断面の輪郭は、弾性ガイド部材3と弾性カッタープローブ4とを重ねた断面形状に沿うものとすることができる。
図2は、図1に示した状態の水晶体前嚢カッター1の、下方からの斜視図であり、図3は、その部分的拡大図である。図に見られるように、弾性カッタープローブ4の先端部に備えられた、弾性ガイド部材3とスライド可能に係合する係合手段7には、その下面に、水晶体前嚢を切開するための略半円形の刃15が下方へと突出して備えられている。
図4〜図7は、水晶体前嚢を切開するための刃の種々の実施例についての、係合手段7及びこれに備えられた刃を含んだ部分の、図3と同じ視点からの拡大した斜視図である。図4は、鋭いエッジを円周上に備えた略半円形の刃15を、及び図5は鋭いエッジを隣接2辺に備えた三角形状の刃16を、それぞれ示す。図6は、下側及び前後に鋭いエッジを備えた楔状の刃17を示す。図7は、水晶体前嚢に刺入してその下に潜り込ませることによって、前嚢を捕捉しエッジへと確実に導くためのガイド部18gを備えた、本発明に特に適した刃18を示す。ガイド部18gは、刃18の先端(下端)からこれと一体に前方へ向かって延びた部分から構成されており、水晶体嚢への刺入を容易にするため、鋭利な先端を備えている。またガイド18gの根本側において、刃18は、その前縁に沿って鋭いエッジを有する。ガイド18gの先端からその根本までの間は、鋭利なエッジは不要である。刃18はこのような形態であるため、そのガイド部18gの先端を水晶体嚢に刺入して水晶体嚢の内面と平行に前進させるとき、ガイド部18gの上側に(図では、刃18と係合手段7の下面との間隙に)、水晶体嚢が挿入される形で捕捉される。従って、刃18のエッジ18eを前進させるとき、エッジ18eは常に水晶体嚢を捕らえることができるため、切開を容易且つ確実に進めることができる。
図3及び図4〜図7に示されているように、弾性カッタープローブ4の先端部に備えられた係合手段7は、弾性カッタープローブ4の幅方向(図において上下方向)に延びて帯状の弾性ガイド部材3の反対側へ回り込み弾性ガイド部材3を幅の両側で抱え込む横断面鉤状の突出部8、9を含んでいる。
図8は、弾性カッタープローブ4の先端部に備えられた係合手段7をハンドルピース2の先端部内に収納できるタイプの、水晶体前嚢カッター1の好ましい一実施例の、部分的に拡大した下方からの斜視図である。図において、ハンドルピース2の先端部には、係合手段7及びこれが有する刃15を受容れるに足りるサイズの陥凹部20が設けられており、弾性カッタープローブ4を最大限に後退させたときには、係合手段7及び刃15は、陥凹部20内に完全に収納される。このため、刃15の可動距離を増大させることができると共に、水晶体前嚢カッターの先端部の前房内へ出し入れが、刃15を収納した状態で行えることから、安全性が高い。
図9及び10は、別の一実施例の、部分的に拡大した上方からの斜視図、及びハンドルピース先端付近の上半分を切り欠いた斜視図である。これらの図に示されるように、本実施例においては、弾性ガイド部材3は、曲げられた鉤状の先端23を有しており、ハンドルピース2の先端部側面に設けられた窪み24内に設けられたピン25に、先端23が係合している。ピン25は、弾性ガイド部材3の幅方向(図において上下方向)に平行に取り付けられているため、弾性ガイド部材3はその先端23において、その幅方向に平行な軸周りに回動可能である。このため、本実施例では、弾性ガイド部材3の先端23に加わるモーメントが常に実質上ゼロであることから、弾性ガイド部材3の先端23は、ループ5の径の大小に応じて、ハンドルピースに対して最も無理のない角度をとることができる。従って、ループの径が、前嚢切開に適した径(内径約9mm)となるときに略円形のループ5が形成されるように、弾性ガイド部材3にその自然状態での弯曲形状を与えておけば、弾性ガイド部材3を手元側へ引き戻してループ5を縮小するとき、これに応じて弾性ガイド部材3の先端部23がハンドルピース2に対して回動して起き上がることができる。これは、弾性ガイド部材3のうちハンドルピースの先端から突出してループ5を形成している部分における、長手方向に沿った角度変化の総量を減らすこととなり、その結果、弾性ガイド部材3を手元側へ引き戻す際の抵抗力を減らすと共に、ループ5の径の縮小を容易にして、より小さい径にまでループを縮小することを可能にする。
図11は、弾性カッタープローブ3の係合手段37及びこれに設けられる刃の別の一実施例を示す、拡大した部分的斜視図である。図において、弾性ガイド部材3は省略されている。図において、刃30は、円形であり、係合手段37の片面に中心軸周りに回転可能に、ピン(図示せず)を介して取り付けられている。係合手段37において、横断面上鉤状の突出部38及び39のうち、刃30のある側の突出部39は、刃30との干渉を避けるために、係合手段7の後端寄りの部分に限定して設けられている。図12は、この係合手段37と弾性ガイド部材3との係合状態を示す、図11と同じ視点からの斜視図である。
図13は、本発明の別の一実施例の、使用時の最大径(内径約9mm)にまでループ45を拡大した状態の、上方からの部分的斜視図である。図から明らかなように、本実施例においては、ループ45は、ハンドルピース42の中心軸を含む平面に対して面対称に形成されている。また図において、弾性カッタープローブ44は、ハンドルピース42の先端部からループ45に沿って長く延びて、先端の係合手段47がループ45の全周の略3/4の位置にまで達している状態で示されている。弾性カッタープローブ44は、係合手段47がハンドルピース42の側面に当接するまで、更に前進させることができる。
図14は、本発明の更に別の一実施例の、使用時の最大径(内径約9mm)にまでループ55を拡大した状態の、下方からの斜視図である。図から明らかなように、本実施例においては、図13で示した実施例と同様に、ループ55は、ハンドルピース52の中心軸を含む平面に対して面対称に形成されている。また本実施例では、1対ある弾性カッタープローブ54が、ハンドルピース52の先端部から相互に反対方向側方へ突出している。このため本実施例では、各ハンドルピース54の先端部に備えられた係合手段57は、ループ55の略半周のみをそれぞれスライドできるようにしておけばよい。この場合、一方の係合手段57の可動範囲と、他方の係合手段57の可動範囲とを少なくとも一部で重複させておけば、ループ55の最遠点(即ち、ハンドルピースの対極にある点)においても、それぞれの刃60によって形成される切開線の末端同士を繋げることができる。
図15は、図14に示した実施例の、ハンドルピースの先端付近の一部を切り欠いた上方からの斜視図である。図において、弾性ガイド部材53は、ハンドルピース52の先端部から側方へ突出してループ55を形成した後、ハンドルピース52の先端部に反対側の側方から再び入りその後、ハンドルピース52内を長手方向に延びている。また、1対の(第1及び第2の)弾性カッタープローブ54は、それぞれハンドルピース52内を、弾性ガイド部材53の、平行して延びる第1及び第2の腕の間を通って延びている。これら、ハンドルピース52内を延びる弾性ガイド部材53及び弾性カッタープローブ54の各部分は、ハンドルピース2内において、それぞれが別個の平行した独立の通路内に通されていてもよいが、1本の共通の通路内に重ねて通されていてもよい。後者の場合には、通路の断面の輪郭は、弾性ガイド部材53の平行な1対の部分と弾性カッタープローブ54の平行な一対の部分とを重ねた断面形状に沿うものとすることができる。なお、図13に示した実施例は、弾性カッタープローブ44が1本のみ(第1の弾性カッタープローブ)である点で、本実施例と異なるが、その他の点については本実施例と同様である。
図16は、図13及び14に示した実施例の、上方からの斜視図である。図から明らかな通り、ハンドルピース52内をその手元側末端へと平行して延びる弾性ガイド部材53の2つの部分(第1及び第2の腕)は、ハンドルピースの手元側末端から突出して、それぞれが末端で折れ曲がって摘み部65を形成している。また、ハンドルピース52内をその手元側末端へと平行して延びる1対の弾性カッタープローブ54も、ハンドルピースの手元側末端から突出して、それぞれが末端で折れ曲がって摘み部66を形成している。
本発明によれば、白内障手術に熟練していない施術者であっても前嚢切開を容易且つ確実に行え、それにより白内障手術の成功率及び安全性を高めることができる、という特徴を備えた水晶体前嚢カッターが提供できる。
水晶体前嚢カッターの一実施例の上方からの斜視図 図1の水晶体前嚢カッターの下方からの斜視図 図1の水晶体前嚢カッターの部分的拡大図 水晶体前嚢を切開するための刃の一実施例を示す斜視図 水晶体前嚢を切開するための刃の別の一実施例を示す斜視図 水晶体前嚢を切開するための刃の別の一実施例を示す斜視図 水晶体前嚢を切開するための刃の別の一実施例を示す斜視図 水晶体前嚢カッターの一実施例の部分的に拡大した下方からの斜視図 水晶体前嚢カッターの別の一実施例の部分的に拡大した上方からの斜視図 図9の水晶体前嚢カッターのハンドルピース先端付近の一部を切り欠いた斜視図 係合手段及び刃の別の一実施例を示す、拡大した部分的斜視図 図11の実施例における弾性ガイド部材と係合手段との係合状態を示す斜視図 水晶体前嚢カッターの別の実施例の上方からの部分的斜視図 水晶体前嚢カッターの更に別の実施例の下方からの部分的斜視図 図14に示した実施例の、ハンドルピースの先端付近の一部を切り欠いた上方からの斜視図 図13及び14に示した実施例の、上方からの斜視図
符号の説明
1=水晶体前嚢カッター、2=ハンドルピース、3=弾性ガイド部材、4=弾性カッタープローブ、5=ループ、6=先端、7=係合手段、8〜9=突出部、10=摘み部、11=摘み部、15〜18=刃、18e=エッジ、18g=ガイド部、20=陥凹部、23=鉤状先端、24=窪み、25=ピン、30=刃、37=係合手段、38〜39=突出部、42=ハンドルピース、43=弾性ガイド部材、44=弾性カッタープローブ、45=ループ、47=係合手段、52=ハンドルピース、53=弾性ガイド部材、54=弾性カッタープローブ、55=ループ、57=係合部材、60=刃、65=摘み部、66=摘み部

Claims (7)

  1. 水晶体の前嚢切開を行うための水晶体前嚢カッターであって、
    帯状の弾性ガイド部材と、該弾性ガイド部材がその長手方向にスライド可能に通されているものであるハンドルピースと、該ハンドルピース内に該弾性ガイド部材に沿ってスライド可能に通されている帯状の第1の弾性カッタープローブとを含んでなり、
    該弾性ガイド部材は、該ハンドルピースの先端から突出しループを形成しつつ延びて再び該ハンドルピースの先端部に達しており、
    該弾性ガイド部材をその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせて、該弾性ガイド部材のうち該ハンドルピースの先端から延びる部分の長さを調節することにより、該ループの大きさを増減させることができるものであり、
    該第1の弾性カッタープローブはその先端部に、該弾性ガイド部材の該ハンドルピースの先端から突出している部分に対しその長手方向にスライド可能に係合した係合手段及び該弾性ガイド部材の幅方向に突出した刃を備えており、
    該第1の弾性カッタープローブをその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることにより、該第1の弾性カッタープローブの先端部を、該弾性ガイド部材が形成するループに沿って移動させることができるものである、
    水晶体前嚢カッター。
  2. 該弾性ガイド部材が、その先端において該ハンドルピースの先端部に所定角度で固定されているものである、請求項1の水晶体前嚢カッター。
  3. 該弾性ガイド部材が、その先端において該ハンドルピースの先端部に、該弾性ガイド部材の幅方向の軸周りに回動可能に取り付けられているものである、請求項1の水晶体前嚢カッター。
  4. 該弾性ガイド部材が、該ハンドルピースの先端から突出しループを形成しつつ延びて再び該ハンドルピースの先端部に達した後、該ハンドルピース内を通って更に延びており、該更に延びている弾性ガイド部材部分を、その長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることが可能なものである、請求項1の水晶体前嚢カッター。
  5. 該ハンドルピース内に、該更に延びている弾性ガイド部材部分に沿ってスライド可能に通されている帯状の第2の弾性カッタープローブを更に含んでなり、
    該第2の弾性カッタープローブはその先端部に、該弾性ガイド部材の該ハンドルピースの先端から突出している部分に対しその長手方向にスライド可能に係合した係合手段及び該弾性ガイド部材の幅方向に突出した刃を備えており、
    該第2の弾性カッタープローブをその長手方向に該ハンドルピースに対してスライドさせることにより、該第2の弾性カッタープローブの先端部を、該弾性ガイド部材が形成するループに沿って移動させることができるものである、
    請求項4の水晶体前嚢カッター。
  6. 弾性ガイド部材を所望の位置で固定することのできるストッパー手段を含むものである、請求項1ないし5の何れかの水晶体前嚢カッター。
  7. 該刃が、その前縁に沿って鋭利なエッジを備えると共に、該刃の先端に前方へと延びた部分よりなるガイド部を備えるものである、請求項1ないし6の何れかの水晶体前嚢カッター。
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