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JP4832775B2 - 水分散スラリー塗料 - Google Patents

水分散スラリー塗料 Download PDF

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Description

本発明は、水分散スラリー塗料に関し、詳細には、水中に分散された樹脂の貯蔵安定性、及び塗装時の作業性に優れる水分散スラリー塗料に関する。
スラリー塗料は、微粒子が水中に分散した形態を有するため、これを使用する際には微粒子同士の合着や沈降を抑制し、微粒子を水中で安定に分散させる必要がある。また塗装時の作業性を確保する必要がある。これらの目的からレオロジー調整剤が用いられる(特許文献1)。
しかし、従来のレオロジー調整剤では塗装時の作業性に適した粘性挙動を確保すると安定した分散状態を保つことができず貯蔵安定性が悪化し、貯蔵安定性が良好なものは塗装時の作業性に適した粘性挙動を確保することができないという問題があった。
特開平7−196953号公報
従って、本発明は、上記の問題を改善した、貯蔵安定性、および塗装時の作業性に適した粘性挙動を確保することの両方に優れた水分散スラリー塗料を提供することを目的とする。
斯かる実情に鑑み、本発明者は、鋭意研究を行った結果、アニオン性レオロジー調整剤(C1)及び非イオン性レオロジー調整剤(C2)を含有する水分散スラリー塗料が、微粒子を安定に分散し、かつ塗装時の作業性に適した粘性挙動を示すものであることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1> 水性媒体中に、活性水素を有する樹脂(a1)からなる微粒子(A)、界面活性剤(B)及びレオロジー調整剤(C)を含有してなる水分散スラリー塗料であって、該レオロジー調整剤(C)がカルボキシル基含有アクリル樹脂であるアニオン性レオロジー調整剤(C1)及びウレタン樹脂である非イオン性レオロジー調整剤(C2)を含有するものであることを特徴とする水分散スラリー塗料。
<2> 更に、硬化剤(a2)を含有する<1>記載の水分散スラリー塗料。
<3> アニオン性レオロジー調整剤(C1)と非イオン性レオロジー調整剤(C2)の合計重量が(a1)と(a2)の合計重量に対して0.5重量%以上3.0重量%以下であり、かつ(C1)と(C2)の合計重量に対して、該(C1)の重量比が50重量%以上80重量%以下である<1>又は<2>記載の水分散スラリー塗料。
> 界面活性剤(B)が、親水部と疎水部からなり、ブロックイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を親水部に有する反応性界面活性剤(E)である<1>〜<>のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
> 反応性界面活性剤(E)が、オキシエチレン基を該反応性界面活性剤(E)の重量に対して20重量%以上97重量%以下含有する<>記載の水分散スラリー塗料。
> 反応性界面活性剤(E)が、芳香環を含有する炭素数6以上100以下の炭化水素基を有する疎水部を有するものである<>記載の水分散スラリー塗料。
> 活性水素を有する樹脂(a1)が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂及びエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である<1>〜<>のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
> 微粒子(A)の体積平均粒径が0.5μm以上50μm以下である<1>〜<>いずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
> 微粒子(A)が、活性水素を有する樹脂(a1)の溶剤溶液を水中に分散し、該溶剤を脱溶剤することによって得られるものである<1>〜<>のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
10> <1>〜<>のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料を塗布し、焼き付けることによって得られる塗膜。
本発明の水分散スラリー塗料は、水中に分散された樹脂の貯蔵安定性、及び塗装時の作業性に優れる。
本発明の水分散スラリー塗料は、水性媒体中に、活性水素を有する樹脂(a1)からなる微粒子(A)、界面活性剤(B)及びレオロジー調整剤(C)を含有してなる水分散スラリー塗料であって、該レオロジー調整剤(C)がカルボキシル基含有アクリル樹脂であるアニオン性レオロジー調整剤(C1)及びウレタン樹脂である非イオン性レオロジー調整剤(C2)を含有するものであることを特徴とする。
本発明の水分散スラリー塗料において、水性媒体とは、水、または水混和性溶媒と水との混合溶媒をいう。水混和性溶媒とは、例えばアルコール系溶剤やケトン系溶剤などが挙げられる。具体的には、アルコール系溶剤:メタノール、イソプロパノール、エタノール、n−プロパノールなど、ケトン系溶剤:アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。上記水と水混和性溶媒との混合比率は、好ましくは100/0〜100/20であり、さらに好ましくは100/0〜100/5である。
(微粒子(A))
本発明において、活性水素基[アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、カルボン酸基、リン酸基、チオール基など]を含有する樹脂(a1)は、例えば、アクリル樹脂(a1−1)、ポリエステル樹脂(a1−2)、ポリウレタン樹脂(a1−3)、エポキシ樹脂(a1−4)等で、活性水素を含有したものが挙げられる。
後述する反応性界面活性剤(E)がブロックイソシアネート基を有する場合は、上記いずれの活性水素を有する樹脂に対しても反応性界面活性剤(E)は好ましく用いられるが、特にアクリル樹脂(a1−1)が好ましい。
反応性界面活性剤(E)がエポキシ基を有する場合は、アルコール性水酸基、カルボン酸基、アミノ基、チオール基の活性水素を有する樹脂に対して反応性界面活性剤(E)は好ましく用いられ、特にアルコール性水酸基、カルボン酸基の活性水素を有するアクリル樹脂(a1−1)が好ましい。
反応性界面活性剤(E)がアミノ基を有する場合は、アルコール性水酸基、アミノ基、チオール基の活性水素を有する樹脂に対して、反応性界面活性剤(E)は好ましく用いられ、特にアルコール性水酸基、アミノ基の活性水素を有するアクリル樹脂(a1-1)が好ましい。
反応性界面活性剤(E)が水酸基を有する場合は、アルコール性水酸基、アミノ基、チオール基の活性水素を有する樹脂に対して、反応性界面活性剤(E)は好ましく用いられ、特にアルコール性水酸基の活性水素を有するアクリル樹脂(a1-1)が好ましい。
上記樹脂(a1)の活性水素当量は、好ましくは50〜50,000、より好ましくは100〜10,000、さらに好ましくは200〜5,000である。
上記アクリル樹脂(a1−1)を構成するモノマーとしては、(i)[(メタ)アクリル酸又は水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル](a1−1−1)、及び(ii)[水酸基を有しない(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル](a1−1−2)、(iii)必要により他のモノマー(a1−1−3)が挙げられる。
アクリル系樹脂(a1−1)におけるモノマー(a1−1−1)、モノマー(a1−1−2)及びモノマー(a1−1−3)の重量%比は、好ましくは(1〜100)/(0〜80)/(0〜50)であり、より好ましくは(1〜50)/(1〜50)/(0〜20)である。
上記アクリル樹脂(a1−1)は溶液重合、塊状重合、懸濁重合などの公知の重合法により製造され、重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
上記モノマー(a1−1−1)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート、たとえば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
上記モノマー(a1−1−2)としては、例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、(メタ)アクリレート(シクロ)アルキルエステル[(メタ)アクリレートと炭素数1〜25のアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアクコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、1,4ブタンジオール、シクロヘキサノール、イソボルネオールなど)とのエステル]などが挙げられる。
これらのうち好ましいものはメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリルレートである。
上記モノマー(a1−1−3)としては、例えば、スチレンなどが挙げられ、これらのうち好ましいものは、スチレンである。
ポリエステル樹脂(a1−2)としては、例えば、低分子ポリオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとポリカルボン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジオール、低分子ジオールと低級アルコール(メタノールなど)の炭酸ジエステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールなどが含まれる。
上記低分子ポリオールとしては、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の低分子ジオールとして記載したものが挙げられる。
また、重量平均分子量5,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
また、ポリカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸など)、これらのジカルボン酸のエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルなど]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ;ラクトンとしてはε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエステル化は、通常の方法、たとえば低分子ポリオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリエーテルポリオールを、ポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[たとえば無水物(無水マレイン酸、無水フタル酸など)、低級エステル(アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルなど)、ハライド等]と、またはその無水物およびアルキレンオキサイド(たとえばエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド)とを反応(縮合)させ、一方の構成成分であるポリオールを過剰に用いることで活性水素を末端に残存させる方法、あるいは開始剤(低分子ジオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリエーテルジオール)にラクトンを付加させる方法により製造することができる。
上記ポリエステル樹脂(a1−2)の具体例としては、例えば、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリカプロラクトンジオールまたはトリオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
水酸基含有ポリエステルの構成成分の比率は、ポリオールとポリカルボン酸の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]のモル比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1、より好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の構成成分の場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。重量平均分子量は、好ましくは1,000〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000、さらに好ましくは3,000〜15,000である。
ポリエステル樹脂(a1−2)の活性水素としては例えば、アルコールとカルボン酸の重縮合末端のアルコール性水酸基やカルボン酸基が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(a1−3)としては、例えば、ポリオールとジイソシアネートの重付加物などが挙げられる。
ジイソシアネートの具体例としては、上記に例示のものが挙げられる。ポリオールの具体例としては、例えば、活性水素原子含有多官能化合物にアルキレンオキサイド(以下AOと略記)が付加した構造の化合物およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
活性水素原子含有多官能化合物としては、例えば、多価アルコール(a1−3−1)、多価フェノール類(a1−3−2)、アミン類(a1−3−3)、ポリカルボン酸(a1−3−4)、リン酸類(a1−3−5)、ポリチオール(a1−3−6)などが挙げられる。
多価アルコール(a1−3−1)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖などの3〜8価の多価アルコールなどが挙げられる。
多価フェノール類(a1−3−2)としては、例えば、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンなどの多価フェノールのほかビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類などが挙げられる。
アミン類(a1−3−3)としては、例えば、アンモニア、炭素数1〜20のアルキルアミン類(ブチルアミンなど)、アニリンなどのモノアミン類;エチレンジアミン,トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン類;ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどの脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどの芳香族ポリアミン;およびモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類などが挙げられる。
ポリカルボン酸(a1−3−4)としては例えば、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸があげられる。
リン酸類(a1−3−5)としては例えば、燐酸、亜燐酸、ホスホン酸などが挙げられる。また、ポリチオール(a1−3−6)としてはグリシジル基含有化合物と硫化水素との反応で得られる多価ポリチオール化合物などが挙げられる。
上述した活性水素原子含有化合物は2種以上使用することもできる。
上述の活性水素原子含有化合物に付加するAOとしては、例えば、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、2,3−もしくは1,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(THF)、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、エピクロルヒドリンなどがあげられる。
AOは単独でも2種以上併用してもよく、後者の場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。これらのAOのうちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックおよび両者の混合系)である。
活性水素原子含有化合物へのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、無触媒でまたは触媒(アルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なわれる。
ポリオールの不飽和度は少ない方が好ましく、好ましくは0.1meq/g以下、より好ましくは0.05meq/g以下、さらに好ましくは0.02meq/g以下である。
ポリオールとジイソシアネートの比率は、水酸基[OH]とイソシアネート基[NCO]のモル比[OH]/[NCO]として、好ましくは2/1〜1/1、より好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の構成成分の場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。重量平均分子量は好ましくは1,000〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000、さらに好ましくは3,000〜15,000である。
ポリウレタン樹脂(a1−3)の活性水素としては例えば、活性水素原子含有化合物由来のウレタン化されていない活性水素や、ウレタン結合中の水素が挙げられる。
エポキシ樹脂(a1−4)としては、例えば、ポリエポキシド(a1−4−1)とポリカルボン酸(a1−4−2)との付加縮合物などが挙げられる。この付加重合の際、活性水素を含有する水酸基が発生する。
エポキシ樹脂(a1−4)の活性水素としては例えば、エポキシ化により生成するアルコール性活性水素が挙げられる。
ポリカルボン酸(a1−4−2)としては、上記に例示のものが挙げられる。また、ポリエポキシド(a1−4−1)は、脂肪族系、脂環族系、複素環系あるいは芳香族系のいずれであってよい。
芳香族系のポリエポキシド(a1−4−1)としては、例えば、多価フェノールのグリシジルエーテル体が挙げられ、例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体が挙げられる。
さらに、本発明において前記芳香族系のポリエポキシドとして、例えば、トリレンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテル体も含む。
複素環系のポリエポキシド(a1−4−1)としては、例えば、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。
脂環族系のポリエポキシド(a1−4−1)としては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンが挙げられる。また、脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシド化合物の核水添化物も含む。
脂肪族系のポリエポキシド(a1−4−1)としては、例えば、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。
多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、およびソルビトールポリグリシジルエーテルが挙げられる。
多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体としては、例えば、ジグリシジルアジペートが挙げられる。
グリシジル脂肪族アミンとしては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
また、本発明において脂肪族系としては、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体も含む。
これらのうち、好ましいのはビスフェノールAジグリシジルエーテルとアジピン酸との縮合物である。
付加縮合の際、活性水素を含有する基が発生するため、活性水素を有する樹脂(a1)の活性水素当量は50〜50,000となることにより、重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
本発明のスラリー塗料において、微粒子(A)は、活性水素を含有する樹脂(a1)からなり、さらに硬化剤(a2)を含有することが好ましい。樹脂(a1)と硬化剤(a2)とは、例えば、有機系溶剤に溶解させるか、溶融混練させることで混合されることが好ましい。
硬化剤(a2)としては、活性水素と反応し得る官能基が1分子中に2個以上含有された化合物であれば特に限定されず、例えば、上記に例示の有機ジイソシアネート等のイソシアネート基含有化合物、これらの変性物、ブロック化されていても良いイソシアネート基含有化合物、エポキシ基含有化合物、メラミン樹脂、シリルエーテル基含有化合物、(ヘミ)アセタール基含有化合物等が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、イソシアネート基含有化合物、及びブロック化されていても良いイソシアネート基含有化合物であり、さらに好ましくは、ブロック化されていても良いイソシアネート基含有化合物である。
特に好ましいものはブロック化されたHDIイソシアヌレート(トリマー)、及びブロック化されたIPDIイソシアヌレート(トリマー)である。
上記有機ジイソシアネート及び有機ポリイソシアネートのブロック化剤としては、上記に例示のブロック化剤、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
官能基を有する樹脂(a1)と硬化剤(a2)の比率は、(a1)の官能基と(a2)のイソシアネート基のモル比として、1/1以上2/1未満、好ましくは1.2/1以上1.8/1未満、さらに好ましくは1.3/1以上1.6/1未満である。
硬化剤(a2)は、水性媒体中に、又は微粒子(A)中に、又は(A)の溶液中に、加えられてもよい。
ブロック化されていても良いイソシアネート基含有化合物としては、例えば、上記に例示の有機ジイソシアネート、並びに、これらの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基またはオキサゾリドン基含有変性物など)、HDIイソシアヌレート、HDIビューレット、IPDIイソシアヌレート、IPDIビューレット、粗製MDI[粗製ジアミノジフェニルメタン{ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物}のホスゲン化物]、ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)、およびこれらのブロックイソシアネート化合物が挙げられる。
これらのうちで好ましいものはHDIイソシアヌレートおよびIPDIイソシアヌレートである。
ブロック化剤としては、上記に例示のブロック化剤、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
活性水素を含有する樹脂(a1)とブロックイソシアネート基を有する硬化剤(a2)の比率は、樹脂(a1)の活性水素と硬化剤(a2)のイソシアネート基のモル比として、好ましくは1/1以上2/1以下、より好ましくは1.2/1以上1.8/1以下、さらに好ましくは1.3/1以上1.6/1以下である。
エポキシ基含有化合物としては、例えば、脂肪族系、脂環族系、複素環系あるいは芳香族系のポリエポキシド化合物が挙げられ、上記に挙げたポリエポキシドが挙げられる。
これらのうち、好ましいのは多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体および多価フェノールのグリシジルエーテル体である。
活性水素を含有する樹脂(a1)とエポキシ基を有する硬化剤(a2)の比率は、(a1)の活性水素と(a2)のエポキシ基のモル比として、好ましくは1/1以上2/1以下、より好ましくは1.2/1以上1.8/1以下、さらに好ましくは1.3/1以上1.6/1以下である。
微粒子(A)は、例えば、上記樹脂(a1)、及び好ましくは硬化剤(a2)、の溶剤溶液を水中に分散し、該溶剤を脱溶剤する方法、又は、上記樹脂(a1)と好ましくはさらに硬化剤(a2)とを溶融混練したものを粉砕する方法によって得られる。また、界面活性剤(B)を含む水性媒体中に、樹脂(a1)および好ましくは硬化剤(a2)を溶剤に溶解したものを、分散させ、該溶剤を脱溶剤することにより、スラリー塗料の製造時において製造することもできる。
本発明のスラリー塗料において、微粒子(A)の粒子形状は不定形であっても球状であっても良いが、塗膜の平滑性、均一性の点で球状の方が好ましい。ここで球状というのは粒子の長径/短径の比率が1.0〜1.5の範囲にあるものを指す。
また、該微粒子(A)の平均粒径は、本発明のスラリー塗料中、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.5〜20μm、さらに好ましくは1.0〜10μmである。粒径の測定法は電子顕微鏡測定、沈降法、エレクトロゾーン法、動的光散乱法等があるが、測定粒度範囲の適合性より、動的光散乱法での測定が好ましい。
微粒子(A)は、平均の長径/短径比率が1.0〜1.5の球形であり、好ましくは1.0〜1.2である。長径/短径比率は光学顕微鏡を用いて粒子を観察し、Heywoodの定義により、粒子の平面図について輪郭に接する二つの平行線の最短距離を短径、それに直角方向の平行線の最大距離を長径とし、測定される値の長径と短径の比率を計算して求める。
活性水素を含有する樹脂(a1)を溶解させる有機系溶剤としては、たとえば、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤、ハロゲン系溶剤、エステル系またはエステルエーテル系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤、複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましいのはエーテル系溶剤またはエステルエーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤である。
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリンなどが挙げられる。
脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサンなどが挙げられる。
ハロゲン系溶剤としては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどが挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
エステルエーテル系溶剤としては、例えば、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
スルホキシド系溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
複素環式化合物系溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
本発明に用いる界面活性剤(B)としては通常の界面活性剤および反応性界面活性剤(E)が挙げられ、耐水性の観点から反応性界面活性剤(E)が好ましい。
通常の分散剤としてはアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤、および高分子型分散剤、およびこれらの併用が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、炭素数8〜24の炭化水素基を有するエーテルカルボン酸またはその塩[(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素基を有する硫酸エステルもしくはエーテル硫酸エステルまたはそれらの塩[ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムなど]、炭素数8〜24の炭化水素基を有するスルホン酸塩[ドデシルベンゼンするホン酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素基を1個もしくは2個有するスルホコハク酸塩、炭素数8〜24の炭化水素基を有するリン酸エステルもしくはエーテルリン酸エステルまたはそれらの塩[ラウリルリン酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素基を有する脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等]および炭素数8〜24の炭化水素基を有するアシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸グルセリン、モノラウリン酸ソルビタン等]、脂肪酸(炭素数8〜24)アルカノードアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、1:1型ラウリン酸ジエタノールアミド等]、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数1〜22)フェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数8〜24)アミンおよびアルキル(炭素数8〜24)ジアルキル(炭素数1〜6)アミンオキサイド[ラウリルジメチルアミンオキサイド等]等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型[塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等]、アミン塩型[ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等]等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
高分子型分散剤としては、ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダなどのカルボキシル基含有(共)重合体、並びに特開平07−133423号公報および特開平08−120041号公報に記載のウレタン結合もしくはエステル結合を有する高分子型分散剤など[例えば、ポリカプロラクトンポリオールとポリエーテルジオールをポリイソシアネートで連結させたものなど]が使用できる。
これらの高分子型分散剤の数平均分子量は通常3,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜100,000である。
これらの通常の界面活性剤のうちで好ましいものは、高分子型分散剤およびノニオン性界面活性剤であり、さらに好ましいものはカルボキシル基含有(共)重合体である。
(界面活性剤(B))
本発明に用いる界面活性剤(B)としては、疎水部及び親水部からなり、ブロックイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を親水部に有する反応性界面活性剤(E)が好ましい。疎水部としては、芳香環を有する炭素数6〜100の炭化水素基を有する反応性界面活性剤(E)が好ましい。親水部としては、上記以外にオキシエチレン単位、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種の基が好ましい。
以下、親水部として、オキシエチレン単位を有する反応性界面活性剤(E)を本発明における反応性界面活性剤(E1)、親水部として、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種の基を有する(E)を本発明における反応性界面活性剤(E2)、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種の基を有する(E1)を本発明における反応性界面活性剤(E3)とする。
反応性界面活性剤(E)は、これを使用して得られた水性分散体から得られる皮膜の耐水性の観点から、ブロックイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上を反応性界面活性剤(E)1分子あたり好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜15個、特に好ましくは1〜10個、最も好ましくは1〜5個含有する。
反応性界面活性剤(E)の親水部は、オキシエチレン単位[ポリオキシエチレン基等]、アニオン基、カチオン基、および両性イオン基のいずれか1種または2種以上の親水基を含有することが好ましい。
該親水基が特にオキシエチレン単位である場合には、オキシエチレン単位を反応性界面活性剤(E)の重量に対して好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上、特に好ましくは50重量%以上であり、好ましくは97重量%以下、さらに好ましくは85重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。オキシエチレン単位が20重量%以上97重量%以下であると、乳化力が強く、安定なスラリー塗料を得ることができる。
本発明に用いる反応性界面活性剤(E)は、1種以上の疎水部を含有することが好ましい。該疎水部としては、たとえば、炭素数6〜100またはそれ以上、好ましくは8〜80の、芳香環を有する炭化水素基が挙げられる。該芳香環を有する炭化水素基としては、例えば、スチレン化フェニル基、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど)の水酸基を除いた残基、およびこれら化合物にビニルモノマーを付加させたものなどが挙げられる。
該疎水部としてはまた、オキシエチレン単位以外の疎水性のオキシアルキレン単位、例えば、オキシプロピレン単位、オキシテトラメチレン単位等であってもよい。
ブロックイソシアネート基及び/又はエポキシ基を導入する方法は特に限定されないが、たとえば、二重結合を有するブロック化されていてもよいイソシアネートモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)を、他の不飽和モノマーと付加重合させる方法、末端に水酸基又はアミノ基を有するポリオキシアルキレンエーテル、ジイソシアネート及びブロック化剤からなるウレタン樹脂を合成する方法、末端に水酸基又はアミノ基を有するポリオキシアルキレンエーテルとジエポキシ化合物を反応させる方法等がある。
二重結合を有するイソシアネート化合物の具体例としては、たとえば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソシアネートプロピル(メタ)アクリレート、イソシアネートブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートヘキシル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、及び上記の2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート及び3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートである。
イソシアネート基のブロック化剤としては、例えば、ラクタム類(ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等)、フェノール類(フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール等)、オキシム類(メチルエチルケトンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等)、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノールシクロヘキサノール等)、ジケトン類(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等)、メルカプタン類(ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等)、ウレトジオン類(イソホロンジイソシアネートダイマー、ヘキサメチレンジイソシアネートダイマー等)、アミド類(アセトアニリド、酢酸アミド等)、イミド類(コハク酸イミド、マレイン酸イミド等)及び亜硫酸塩類(重亜硫酸ソーダ等)、及び上記の2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものとしては、アルコール類、ラクタム類、オキシム類、フェノール類が好ましく、特にメタノール、エタノール、メチルエチルケトンオキシムが好ましい。
上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)としては、エポキシ基と重合性ビニル基を分子内に含有する各種公知の化合物であれば特に限定されず、例えば、不飽和カルボン酸グリシジルエステル((メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等)、及び不飽和グリシジルエーテル(スチレン−p−グリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシスチレン、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、3,4−ジグリシジルオキシスチレン、2,4−ジグリシジルオキシスチレン、3,5−ジグリシジルオキシスチレン、2,6−ジグリシジルオキシスチレン、2,3−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,5−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,6−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,3,4−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、1,3,5−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、5−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、4−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、ビニルフロログリシノールトリグリシジルエーテル等)等が挙げられる。
上記他の不飽和モノマーとしては特に限定されず、脂肪族ビニル系炭化水素、脂環式ビニル系炭化水素、および芳香族ビニル系炭化水素を用いることができる。
脂肪族ビニル系炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、前記以外のα−オレフィン等が;脂環式ビニル系炭化水素としては、例えば、シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等が;芳香族ビニル系炭化水素としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルケトン、トリビニルベンゼン等が挙げられる。
水酸基又はアミノ基を導入する方法は特に限定されないが、例えば末端に水酸基又はアミノ基を有するポリオキシアルキレンエーテルとジイソシアネートからなるウレタン樹脂を合成する方法が挙げられる。
本発明における反応性界面活性剤(E1)は、ブロックイソシアネート基、エポキシ基、水酸基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を有するウレタン樹脂であることが好ましい。上記ウレタン樹脂(E1)は、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)と必要によりビニルモノマー(b2)とからなる付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)、有機ジイソシアネート(b4)、ポリオキシアルキレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)、並びにブロック化剤(b6)又はポリエポキシ化合物(b7)を主要構成要素としてなり、前記(b3)及び/又は前記(b5)にオキシエチレン基を含有し、前記(b3)及び/又は(b5)にブロックイソシアネート基、エポキシ基、水酸基、及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基が付加してなるウレタン樹脂である。(E1)は、必要に応じて、更に、伸長剤(b8)を用いたものであってもよい。
上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)との付加反応において、上記ビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)と、必要に応じて更に、イソシアネート基及びエポキシ基の双方を有しないビニルモノマー(b9)を用いても良い。
上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)としては特に限定されず、例えば、フェノール、アルキル(炭素数1〜18)フェノール(例えばノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクチルフェノール等)、アリールアルキル化フェノール(例えばクミルフェノール等)、ビスフェノール類のアルキル(炭素数1〜18)エーテル類(例えばビスフェノールAのモノメチルエーテル、ビスフェノールAのモノブチルエーテル、ビスフェノールSのモノブチルエーテル等)、及び上記の2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、フェノール、クミルフェノールである。
また、1価の芳香族アルコールとしては、例えば、ベンジルアルコール、2−ビフェニルエタノール、4−ビフェニルエタノール等が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、ベンジルアルコールである。
上記ビニルモノマー(b2)としては、上記で挙げた二重結合を有するイソシアネート化合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート及び3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートである。
上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)としては、エポキシ基と重合性ビニル基を分子内に含有する各種公知の化合物であれば特に限定されず、上述したエポキシ基を有するビニルモノマーを挙げることができる。
これらのうち、好ましいものは、スチレン−p−グリシジルエーテル及び2,3−ジグリシジルオキシスチレンである。
必要に応じて用いられるイソシアネート基及びエポキシ基の双方を有しないビニルモノマー(b9)としては特に限定されず、上記で挙げた不飽和モノマーを挙げることができる。
これらのうち、好ましいものは、スチレンである。
上記付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)において、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、必要により上記イソシアネート基及びエポキシ基の双方を有しないビニルモノマー(b9)を付加させる方法としては特に限定されないが、フリーデルクラフツ反応によるのが好ましい。
フリーデルクラフツ反応の方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)に、ブロックイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、及び必要に応じてビニルモノマー(b9)を、公知のルイス酸触媒(例えば、塩化鉄、塩化アルミニウム等)を用いて重付加させる方法等が挙げられる。
本発明において、上記付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)はまた、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)及び必要により上記ビニルモノマー(b9)を付加させて得た付加反応物に、更にアルキレンオキサイドを付加させたものであってよい。
使用されるアルキレンオキサイド(以下,AOと略記、炭素数1〜30)としては特に限定されず、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−、1,3−又は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、α−オレフィン(炭素数4〜30)オキサイド、エピクロロヒドリン、スチレンオキサイド、及び上記の2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、EOである。付加様式はランダム、及び/又はブロックが好ましい。
アルキレンオキサイドの付加モル数は、好ましくは1〜30モル、より好ましくは1〜10モル、更に好ましくは1〜5モルである。
上記付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)において、構成単位である上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、上記ビニルモノマー(b9)、付加されたAOの重量比率は、好ましくは(1〜5)/(1〜20)/(0〜20)/(0〜50)であり、さらに好ましくは(1〜3)/(1〜10)/(1〜10)/(1〜25)である。
有機ジイソシアネート(b4)としては特に限定されず、例えば、
(1)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];
(2)炭素数4〜15の脂環族ジイソシアネート[例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];
(3)炭素数6〜14の芳香族ジイソシアネート[例えば、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート等];
(4)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[例えば、m−又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];
(5)これらのジイソシアネートの変性物[例えば、カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物等];
(6)およびこれら−1)〜−5)の2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち好ましいものはHDI、TDIおよびIPDIである。
ポリオキシアルキレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)は、上記反応性界面活性剤(E)の乳化力の観点から、ポリオキシエチレン単位をジオール及び/又はジアミン(b5)の重量に対して好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%、特に好ましくは70〜100重量%含有する。
上記ジオール及び/又はジアミン(b5)としては、例えば、末端水酸基のポリエーテルジオール(b5−1)、末端水酸基のポリエステルジオール(b5−2)、末端アミノ基のポリエーテルジアミン(b5−3)等が含まれ、ジオール成分のみ、ジアミン成分のみ、又は、ジオール成分及びジアミン成分の両方を使用することができる。
上記ポリエーテルジオール(b5−1)としては、例えば、低分子ジオール又は2価フェノールにAOが付加した構造の化合物及びこれらの2種以上の混合物等が使用できる。
上記低分子ジオールとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール(以下EGと略記)、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール(以下14BGと略記)、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール;環状基を有する低分子ジオール類[例えば、特公昭45−1474号公報記載のもの、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等]、及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
AOが付加されるべき上記2価フェノールとしては特に限定されず、例えば、炭素数6〜30の2価フェノールが使用できる。具体的には単環2価、例えば、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等;縮合環2価、例えば、ジヒドロキシナフタレン等;ビスフェノール、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルチオエーテル等;及びビナフトール;ならびにこれらのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン(塩素、臭素など)置換体(例えば臭素化ビスフェノールA)等が挙げられる。
上記ポリエステルジオール(b5−2)としては、例えば、数平均分子量1000以下の上記ポリエーテルジオール(b5−1)とジカルボン酸及び/又は低分子ジオールとを反応させて得られる縮合ポリエステルジオールのうち、ポリオキシエチレン単位を上記記載の如く含有するもの等が挙げられる。
低分子ジオールとしては、例えば、上記記載のものが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸など)、これらのジカルボン酸のエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルなど]及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
上記ポリエーテルジアミン(b5−3)としては、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をさらにアミノ基に変成することで得られるものを使用することができる。
末端ヒドロキシル基をアミノ基に変成する方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元しアミノアルキル化する方法(例えば、末端ヒドロキシル基を有する上記ポリエーテルジオール(b5−1)とアクリロニトリル又はノネンニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法)等が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元しアミノアルキル化する方法である。
上記ジオール及び/又はジアミン(b5)の水酸基及び/又はアミノ基1個あたりの数平均分子量は100〜10,000又はそれ以上であることが好ましく、より好ましくは400〜4,000である。
必要に応じて使用される伸長剤(b10)としては、例えば、水;上記に記載した低分子ジオール;ジアミン類[炭素数2〜6の脂肪族ジアミン(例えばエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミンなど)、炭素数6〜15の脂環式ジアミン(例えばイソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンなど)、炭素数6〜15の芳香族ジアミン(例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)など];モノアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミンなど)、ヒドラジン又はその誘導体(例えばアジピン酸ジヒドラジドなど)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは低分子ジオールであり、特に好ましいものはEGおよび14BGである。
また、停止剤(b11)としては特に限定されず、例えば、1価脂肪族アルコール(b11−1)、脂肪族モノアミン(b11−2)等が挙げられる。
上記アルコール(b11−1)としては、例えば、炭素数1〜18の飽和脂肪族1価アルコール(エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、2−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等)、炭素数1〜18の不飽和1価脂肪族アルコール(オレイルアルコール等)などが挙げられる。
上記モノアミン(b11−2)としては、例えば、炭素数1〜18の脂肪族モノアミン[オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン等]、炭素数1〜18の不飽和脂肪族モノアミン(オレイルアミン等)、炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基含有モノアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは1価脂肪族アルコールおよび脂肪族モノアミンであり、特に好ましいものは1価脂肪族アルコールである。
本発明において、上記ウレタン樹脂(L)としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004832775
[式中、Qは、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)とブロックイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)との付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)の残基を、Gは、ウレア結合を有していてもよい有機ジイソシアネート(b4)の残基を、Xは、O又はNHを、Jは、ポリオキシエチレン単位を含有するポリオキシアルキレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)の残基を、Zは、水素、−COO−Qで表される基、または、−CO−Y(Yは、−OR1(R1:炭素数1〜18の1価アルコールの残基)又は−NR2R3(R2:炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基、R3:水素、炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基)である)を、それぞれ表す。mは、1〜500の整数である。]
本発明において、上記ウレタン樹脂(L)の製法は特に限定されず、通常のポリウレタン樹脂を製造する方法(ワンショット法または多段法)で、上記付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)〜ジオール及び/又はジアミン(b5)、必要に応じて上記伸長剤(b10)、および停止剤(b11)をウレタン化反応させることにより得られる。ウレタン化の反応温度は好ましくは30〜200℃、より好ましくは50〜180℃である。反応時間は好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜8時間である。
該ウレタン化反応は無溶剤系又はイソシアネートに不活性な有機溶剤中で行なうことが好ましい。該有機溶剤としては、例えば、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ジオキサン等が挙げられる。該有機溶剤はウレタン樹脂(L)を生成させたのち、蒸留法等により除去されるのが好ましい。
上記ウレタン化反応において、ヒドロキシル(OH)基及びアミノ基(NH2)と、上記有機ジイソシアネート(b4)のイソシアネート(NCO)基の当量比[(OH+NH2)/NCO比]は、好ましくは1:(0.8〜1.5)、さらに好ましくは1:(0.9〜1.3)である。NCO基の当量比が0.8〜1.5であると、得られるポリウレタン樹脂が適度の分子量となり、得られる樹脂水性分散体からの皮膜の耐水性が良好となる。
アニオン、カチオン、もしくは両性イオンを有する、本発明における反応性界面活性剤(E2)において、親水基としては、特に限定されず、例えば、アニオン基であればカルボン酸塩の基(−COO-+)、スルホン酸塩の基(−SO3-+)、硫酸エステル塩の基(−OSO3-+)、リン酸エステル塩の基(−OPO3-+,−OPO3 2-・2X+)等が(Xは、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩等)、カチオン基であれば第1級アミンの塩の基、第2級アミンの塩の基、第3級アミンの塩の基、第4級アンモニウム塩の基等が、両性イオン基ではベタイン基等の親水基が挙げられる。
親水基の含量は、上記反応性界面活性剤(E2)の重量に対して好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、特に好ましくは5重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下含有する。該親水基の含有量が0.1重量%以上50重量%以下であると、乳化力が強く、安定なスラリー塗料を得ることができる。
本発明における反応性界面活性剤(E2)は、好ましくは、例えば、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)とブロックイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)とからなる付加反応物の残基又はそのアルキレンオキサイド付加物の残基(b3’)と、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種のイオン基を主要構成要素としてなる。
アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種のイオン基は、残基(b3’)中のいずれの部位に付加されていてもよく、例えば、芳香環、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)により導入された水酸基、又は、この水酸基にアルキレンオキサイドが付加されたことにより導入された水酸基等に付加され得る。
本発明において、上記反応性界面活性剤(E2)の製法は特に限定されず、たとえば、上述した付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)の末端ヒドロキシル基を、アニオン化(E2−1)、カチオン化(E2−2)、両性イオン化(E2−3)することで得られる。
上記アニオン化(E2−1)の方法としては、例えば、上述の付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)の末端ヒドロキシル基の、無水硫酸、クロルスルホン酸等による硫酸エステル化、無水リン酸などによるリン酸エステル化などが挙げられる。反応温度は好ましくは20℃〜200℃、より好ましくは20℃〜100℃である。反応時間は好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜10時間である。
上記カチオン化(E2−2)の方法としては、例えば、アミノ化された上記付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)末端の、酸による中和、アルキル化剤による第4級化などが挙げられる。中和に用いる酸は特に限定されず、例えば、塩酸、酢酸などが挙げられる。また、第4級化に用いるアルキル化剤は、例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、ベンジルクロライド、長鎖アルキルクロライド、エピクロルヒドリン、ジメチル硫酸、エチレンオキサイド等が挙げられる。末端をアミノ化する方法としては、例えば上述の付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)のヒドロキシル基に、水酸化カリウム等のアルカリ触媒存在下、アクリロニトリルを10〜80℃で滴下して付加させた後、用いたアルカリ触媒を除去して、メタノール等の溶媒中で高圧下(例えば30〜100kg/cm2)、ニッケルやコバルト等の触媒を用いて水素添加する方法等が挙げられる。
中和反応の反応温度は、好ましくは20〜150℃、より好ましくは20〜100℃である。反応時間は好ましくは0.1〜20時間、より好ましくは0.1〜6時間である。
アルキル化剤による反応温度は、好ましくは50〜300℃、より好ましくは80〜150℃である。反応時間は好ましくは0.1〜20時間、より好ましくは0.1〜12時間である。
上記両性イオン化(E2−3)の方法としては、例えば、上記付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)の末端のアミノ基を上記アルキル化剤で第3級化した後、モノクロル酢酸ナトリウムの水溶液と反応させる方法、ビニル基含有エステルもしくはビニル基含有ニトリルを付加させた後、アルカリでケン化する方法などが挙げられる。ビニル基含有エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリロニトリル等が挙げられる。
また、末端OHのノニオン性の反応性界面活性剤(E1)を反応させ、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種の基を有するものは上述した本発明における反応性界面活性剤(E3)となる。その製造は、上述の反応性界面活性剤(E2)の製法に準じて行うことができる。
本発明における反応性界面活性剤(E3)において、アニオン基、カチオン基、又は両性イオン基の含量は、上記反応性界面活性剤(E3)の重量に対して好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、特に好ましくは5重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下含有する。該親水基の含有量が0.1重量%以上50重量%以下であると、乳化力が強く、安定なスラリー塗料を得ることができる。
本発明においては、数平均分子量1500以上30000以下の反応性界面活性剤が好ましく、特に2000以上20000以下のものが好ましい、
本発明において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて、ポリスチレン換算値として測定したものである。
反応性界面活性剤の数平均分子量を調整するには、原料となるモノマーのモル比等を変化させる、合成時の温度、時間、濃度を変化させる等の方法が挙げられる。
本発明において、界面活性剤(B)のHLBは、エチレン性不飽和単量体を乳化する力および樹脂微粒子を分散させて安定な水性分散体又は水性エマルジョンとする観点から、5〜40が好ましく、5〜20がさらに好ましい。界面活性剤(B)のHLBの調整は、たとえば上記界面活性剤(B)中の疎水基の種類とその含有量の調整および親水基の種類とその含有量の調整により行うことができる。該HLBは、例えば、藤本武彦著「全訂版新・界面活性剤入門」三洋化成工業株式会社、1992年発行の197頁に記載の小田の方法により求めることができる。すなわち、各官能基の無機性(親水性)又は有機性(疎水性)の数値を炭素原子数に基づいて評価した有機性と無機性の数値(この数値は、例えば、上記文献の第3・3・11表に掲載されている)を用いて、上記反応性界面活性剤(B)中の疎水基の種類とその含有量及び親水基の種類とその含有量から、その有機性の値と無機性の値を求め、以下の式によりHLBを計算する。
HLB=10×(無機性/有機性)
本発明の塗料において、界面活性剤(B)の含有量は、微粒子(A)および上記反応性界面活性剤(B)の合計重量に対して好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%、最も好ましくは1〜5重量%である。
(レオロジー調整剤)
本発明は、レオロジー調整剤としてアニオン性レオロジー調整剤(C1)と非イオン性レオロジー調整剤(C2)とを併用することを特徴とする。
アニオン性レオロジー調整剤(C1)
アニオン性基を有し、かつ特に一部又は完全に中和されていてもよい酸基を有するアクリル樹脂が挙げられる。酸基としては、特に限定されずカルボキシル基、スルホ基、リン酸基等が用いられるが耐水性の観点からカルボキシル基が好ましい。
酸基を有するアクリル樹脂としては以下に例示する酸基を含有するモノマーとその他のモノマーからなるアクリル樹脂が挙げられる。酸基を含有するモノマーの共重合比率は40%以上が好ましく、50%以上がさらに好ましい。酸基を含有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロキシプロピオン酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基を有するモノマー:ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレートなどのスルホ基を有するモノマー:モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)ホスフェート、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェートなどのリン酸基を有するモノマーが含まれる。また、これらのモノマーの、ナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩が挙げられる。ただし、アルカリ可溶性モノマーユニットの原料としてのモノマーはこれらに限定されるものではなく、重合性であり、かつ酸性の官能基またはその塩を有していればよい。また、使用される原料としてのモノマーは、1種でも、2種以上でもよい。これらの内、カルボキシル基を有するモノマーが好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。重量平均分子量としては1,000〜2,000,000が好ましく、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。
中和率としては塗工時のタレ性の観点から50%以上が好ましく、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは100%である。
中和剤としては、特に限定されないがアミノ基を有する化合物、アルカリ性水酸基を有する化合物が挙げられるが、耐水性の観点でアミノ基を有する化合物が好ましい。アミノ基を有する化合物としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノール等が挙げられるが、これらの内、耐水性の観点からジメチルアミノエタノール、トリエチルアミンが好ましい。
非イオン性レオロジー調整剤(C2)
非イオン性レオロジー調整剤としては、ウレタン結合等の水素結合を利用した会合型レオロジー調整剤と水溶性高分子からなる水溶性高分子型レオロジー調整剤が挙げられる。これらの内塗工性の観点から会合型レオロジー調整剤が好ましい。会合型レオロジー調整剤としては、水溶性ポリオキシエチレン、若しくは水溶性ポリオキシエチレンとジイソシアネートの重付加物と水酸基含有の疎水性基との反応生成物等が挙げられる。上記の内、耐水性の観点から水溶性ポリオキシエチレンとジイソシアネートの重付加物と水酸基含有の疎水性基との反応生成物が好ましい。重量平均分子量としては1,000〜300,000が好ましく、さらに好ましくは10,000〜100,000である。
(C1)と(C2)の比、(C)の割合
アニオン性レオロジー調整剤(C1)と非イオン性レオロジー調整剤(C2)の合計重量は、(a1)と(a2)の合計重量に対して塗装性と貯蔵時の安定性の観点から0.5重量%以上3.0重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1.0重量%以上2.5重量%以下、特に好ましくは1.5重量%以上2.0重量%以下であり、かつ(C1)と(C2)の合計重量に対して、該(C1)の重量比が塗装性と貯蔵時の安定性の観点から30重量%以上90重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは40重量%以上80重量%以下、特に好ましくは50重量%以上75重量%以下である。
(塗料)
本発明の塗料中の樹脂分は、塗装性の観点から好ましくは20〜75重量%、さらに好ましくは20〜60重量%であり、該分散体の25℃における粘度は塗装性の観点から好ましくは10〜100,000mPa・s、さらに好ましくは50〜5,000mPa・sである。また、該塗料中の樹脂粒子径は、0.1〜50μmである。
樹脂分が20〜75重量%であるとき、微粒子(A)の水中での分散性は良好となり、分散体粘度が10〜100,000mPa・sであるとき、塗料としての取り扱いが容易となる。また、微粒子(A)の平均粒径が0.1〜50μmであるとき、水中での粒子の沈降は無く、焼付け時の水分揮発および粘度調整が容易となる。
本発明のスラリー塗料には、目的とする用途に応じて必要により公知の添加剤(たとえば粘弾性調整剤、反応促進剤、動的表面張力調整剤、充填剤、増粘剤、耐熱もしくは耐候安定剤、レベリング剤、消泡剤、防腐剤、着色料など)を任意に含有させることができる。
反応促進剤としては、たとえばジアザビシクロオクタン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7などのアミン化合物、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸ジルコニウムなどの金属含有化合物が挙げられる。配合量はスラリー塗料に対して好ましくは0.05%以上5.00%以下、より好ましくは0.1%以上3%以下である。
動的表面張力調整剤としては、たとえばアセチレングリコール系動的表面張力調整剤、フッ素系動的表面張力調整剤やシリコーン系動的表面張力調整剤等が挙げられる。配合量はスラリー塗料に対して好ましくは0.05%以上20.0%以下、より好ましくは0.1以上10%以下である。
耐候安定剤としては、たとえばフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、オクチル化ジフェニルアミン、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート等のヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。配合量はスラリー塗料に対して好ましくは0.05%以上10%以下、より好ましくは0.5%以上3%以下である。
レベリング剤としては特に限定されないが、たとえば低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル共重合体、エチレン−メタクリル共重合体などのオレフィン共重合体、(メタ)アクリル共重合体、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。配合量はスラリー塗料に対して好ましくは0.2%以上6%以下、より好ましくは0.5%以上3%以下である。
必要により用いる着色料としては特に限定されないが、たとえば無機顔料、有機顔料、染料などが挙げられる。無機顔料としてはたとえば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化クロム、フェライト等が挙げられる。有機顔料としてはアゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系等のアゾ顔料、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、アンスラキノン系等の多環式顔料が挙げられる。染料としてはニグロシン系、アニリン系が挙げられる。配合量としては着色料の種類によって異なるが、スラリー塗料に対して好ましくは0.5%以上30%以下、より好ましくは1.0%以上10%以下である。
本発明の塗料を製造する方法としては、下記の方法が例示できるが、これらに限定されない。
−1−脱溶剤法[界面活性剤(B)を含む水性媒体中(水、またはメタノール、イソプロパノール等のアルコールやアセトン等のケトン溶剤の水混和性溶媒と水との混合溶媒)に、樹脂(a1)および必要により硬化剤(a2)を上記記載の有機系溶剤に溶解させたものを、ホモミキサー等で反応容器に分散させ、必要により最高100℃まで加熱しながら、0.1〜15Torrまで減圧して、水を残存させるよう、上記の水混和性溶媒及び有機系溶剤だけを脱溶剤し、平均粒径0.1μm〜50μmとした樹脂粒子を水中に分散させる方法];
−2−粉砕粒子分散法[樹脂(a1)、および必要により硬化剤(a2)を溶融混練し、冷却、粉砕し、平均粒径0.1〜50μmとした樹脂粒子を、界面活性剤(B)を含む水性媒体と、ディスパーサー等で反応容器に分散させる方法]。
上記−1−による製造における樹脂(a1)、および必要により硬化剤(a2)の、有機系溶剤中での濃度は、好ましくは20〜75重量%、より好ましくは40〜60重量%である。
また、上記−1−および−2−の製造法による樹脂(a1)、および必要により硬化剤(a2)の、分散体中での濃度は、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは30〜60重量%である。また、分散体の25℃粘度は、好ましくは50〜300,000mPa・s、より好ましくは100〜10,000mPa・s、さらに好ましくは1,000〜8,000mPa・sである。
また、上記製造法−1−における系内温度は好ましくは−5〜100℃、より好ましくは30〜80℃、脱溶剤は好ましくは0.1〜50時間、より好ましくは2〜10時間である。
上記の製造方法で用いる分散機としては、例えば、ホモミキサー、高圧ホモミキサー、ディスパーサー、高圧ホモジナイザー、スタティックミキサー、膜乳化機、フィルミックス、超音波分散機等が挙げられる。このうち好ましいのはホモミキサーである。
本発明の塗料は、従来の水性塗料用塗装設備、または溶剤塗料用塗装設備である、スプレー塗装機を使用して塗装することができ、新規の設備を必要としない。
塗膜形成方法は、被塗装物に対して、該塗料を、ウェット膜厚、好ましくは10以上200μm以下、より好ましくは10μm以上100μm以下となるようにスプレー塗布する。塗料がスプレーノズルから被塗装物まで浮遊する間に、塗料中の水分が揮発して樹脂分が増加する。被塗装物に塗着時の塗料樹脂分(重量%)は、塗着塗料量と加熱後の塗膜重量との差を塗着塗料量で除した値と100との差で表すことができ、好ましくは50重量%以上95重量%以下、さらに好ましくは60重量%以上90重量%以下であり、塗着した塗料中の樹脂分が50重量%以上であると、塗料のタレが発生せず、平滑な塗膜が作成できる。
塗装された被塗装物を、好ましくは100℃以上200℃以下、より好ましくは120℃以上180℃以下の温度で、好ましくは5分以上60分以下、より好ましくは5分以上30分以下、さらに好ましくは5分以上20分以下の時間加熱することで塗膜を形成することができる。
本発明の塗料を塗布し、焼き付けることによって得られる塗膜の被塗装物の膜厚は、好ましくは10μm以上150μm以下、より好ましくは15μm以上50μm以下である。
本発明の塗料は、特に自動車用トップコートとして、あるいは建築物や家電製品等、種々の製品の塗装に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
アクリル系ヒドロキシ官能性樹脂の調製
キシレンの250部を反応器に入れ、加熱して100℃とし、ついで、次に示されるような割合の混合物を約3時間滴下した。その間の反応は、窒素雰囲気下にて行った。この滴下終了後、2時間のあいだ、100℃に保持して、反応を続行した。
(1)スチレン 23 部
(2)メチルメタクリレート 23 部
(3)アクリル酸n−ブチル 20 部
(4)アクリル酸ヒドロキシエチル 33 部
(5)パーオキシD(日本油脂製、過酸化物) 1 部
反応終了後、減圧蒸留によって有機溶剤および残存モノマーを除去し、その後、真空乾燥させることにより、水酸基価161、数平均分子量12,000のアクリル系ヒドロキシ官能性樹脂(アクリル樹脂1)を得た。
ポリエステル系樹脂の調製
反応器にネオペンチルグリコール200部、エチレングリコール93部、テレフタル酸355部を投入し、230℃に加熱し生成する水を留去しながら2時間反応を進めた。その後0.2部のジブチルチンオキサイドを添加し、酸価が0.5以下になるまで反応を続けることで、本発明の塗膜に用いる、両末端に水酸基を有する、数平均分子量7000、水酸基価16.5mgKOH/g、水酸基価17のポリエステル樹脂(ポリエステル樹脂1)を得た。
分散液の調製
攪拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に4−α−クミルフェノール53部およびルイス酸触媒(水澤化学工業社製、Ga11eonEarth)23部を仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換し、90℃に昇温した。同温度にてスチレン181部を3時間かけて滴下し、さらに同温度にて5時間反応させた。これを30℃に冷却後、触媒を濾別することにより、スチレン7モルを4−α−クミルフェノール1モルに付加したもの(MW900)(B0−1)を220部を得た。B0−1にEOを付加したもの(EO含量45%;MW1800)22.1部、ポリエチレングリコール(MW6,000)73.7部、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと略記)4.1部、メチルエチルケトンオキシム(以下MEKオキシムと略記)0.4部を80℃で3時間反応させ、ポリオキシエチレン鎖MW5,500、オキシエチレン単位含量87重量%、MW30,000、疎水部の炭化水素基の炭素数71、HLB16.6のブロックイソシアネート基を含有する反応性界面活性剤[B−1]100部を得た。
さらに[B−1]3部を水100部に分散し、分散液1を得た。
実施例1
ビーカー内に、アクリル樹脂1を59部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)41部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、アニオン性レオロジー調整剤(C1)[「ボンコート3750−E」(カルボン酸含有アクリル樹脂、酸価262)、大日本インキ化学工業製」0.75部(ジメチルアミノエタノールにて100%中和)、非イオン性レオロジー調整剤(C2)[「プライマルRM−8W」(ウレタン変性ポリエーテル)、ロームアンドハース製]0.75部を加え、水分散スラリー塗料を得た。分散粒子の体積平均粒径は4.7μmであった。
実施例2
ビーカー内に、ポリエステル樹脂1を93部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)7部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、アニオン性レオロジー調整剤(C1)「ボンコート3750−E」大日本インキ化学工業製]0.75部(ジメチルアミノエタノールにて100%中和)、非イオン性レオロジー調整剤(C2)[「プライマルRM−12W」ロームアンドハース製」0.75部を加え、分散粒子の体積平均粒径が5.1μmである、目的の水分散スラリー塗料を得た。
実施例3
ビーカー内に、アクリル樹脂1を59部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)41部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部
、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、アニオン性レオロジー調整剤(C1)[「ボンコートHV−E」(カルボン酸含有アクリル樹脂、酸価258)、大日本インキ化学工業製]1.0部(ジメチルアミノエタノールにて100%中和)、非イオン性レオロジー調整剤(C2)[「プライマルRM−8W」(ウレタン変性ポリエーテル)、ロームアンドハース製]0.5部を加え、水分散スラリー塗料を得た。分散粒子の体積平均粒径は4.7μmであった。
実施例4
ビーカー内に、アクリル樹脂1を59部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)41部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、アニオン性レオロジー調整剤(C1)[「ボンコート3750−E」(カルボン酸含有アクリル樹脂、酸価262)、大日本インキ化学工業製]1.5部(ジメチルアミノエタノールにて100%中和)、非イオン性レオロジー調整剤(C2)[「プライマルRM−8W」(ウレタン変性ポリエーテル)、ロームアンドハース製]0.5部を加え、水分散スラリー塗料を得た。分散粒子の体積平均粒径4.7μmであった。
比較例1
ビーカー内に、アクリル樹脂1を59部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)41部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、非イオン性レオロジー調整剤(C2)[「プライマルRM−8W」(ウレタン変性ポリエーテル)、ロームアンドハース製]1.5部を加え、水分散スラリー塗料を得た。分散粒子の体積平均粒径4.7μmであった。
比較例2
ビーカー内に、アクリル樹脂1を59部、MEKオキシムブロックされたHDIトリマー(旭化成製、スミジュール)41部、およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを分散液1の100部に添加した後、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、体積平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、常温、減圧下で10時間脱溶剤した。次いでウレタン化触媒[「TEDA」、東ソー製]0.1部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、アニオン性レオロジー調整剤(C1)[「ボンコート3750−E」(カルボン酸含有アクリル樹脂、酸価262)、大日本インキ化学工業製]1.5部(ジメチルアミノエタノールにて100%中和)を加え、水分散スラリー塗料を得た。分散粒子の体積平均粒径4.7μmであった。
上記方法で得られた各水分散スラリー塗料について、下記試験方法により評価を行った。その結果を表1に示す。
<貯蔵安定性の測定>:JISK−5400−9−2に準拠し、水分散スラリー塗料を35℃の条件で1週間静置し、状態を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:異常なし(樹脂粒子が均一に分散している)
×:沈殿(硬い;樹脂粒子が沈殿し、その沈降物が強撹拌しても再分散不可能)
<粘性挙動の測定>:レオメトリック・サイエンティフィック製のフルードスペクトロメータARESを用いて粘度のせん断速度依存性を調べた。評価基準は以下の通り。
○:塗装時の作業性に適した粘性挙動を示す。
×:粘度が高く、スプレー塗装困難
Figure 0004832775
表1の結果から、本発明の水分散スラリー塗料は、微粒子が安定に分散され、かつ粘性挙動に優れることが判る。
本発明の水分散スラリー塗料は、水中に分散された樹脂の貯蔵安定性、及び塗装時の作業性に優れる。従って、本発明の塗料は、特に自動車用トップコートとして、あるいは建築物や家電製品等、種々の製品の塗装に用いることができる。

Claims (10)

  1. 水性媒体中に、活性水素を有する樹脂(a1)からなる微粒子(A)、界面活性剤(B)及びレオロジー調整剤(C)を含有してなる水分散スラリー塗料であって、該レオロジー調整剤(C)がカルボキシル基含有アクリル樹脂であるアニオン性レオロジー調整剤(C1)及びウレタン樹脂である非イオン性レオロジー調整剤(C2)を含有するものであることを特徴とする水分散スラリー塗料。
  2. 更に、硬化剤(a2)を含有する請求項1記載の水分散スラリー塗料。
  3. アニオン性レオロジー調整剤(C1)と非イオン性レオロジー調整剤(C2)の合計重量が(a1)と(a2)の合計重量に対して0.5重量%以上3.0重量%以下であり、かつ(C1)と(C2)の合計重量に対して、該(C1)の重量比が50重量%以上80重量%以下である請求項1又は2記載の水分散スラリー塗料。
  4. 界面活性剤(B)が、親水部と疎水部からなり、ブロックイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を親水部に有する反応性界面活性剤(E)である請求項1〜のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
  5. 反応性界面活性剤(E)が、オキシエチレン基を該反応性界面活性剤(E)の重量に対して20重量%以上97重量%以下含有する請求項記載の水分散スラリー塗料。
  6. 反応性界面活性剤(E)が、芳香環を含有する炭素数6以上100以下の炭化水素基を有する疎水部を有するものである請求項記載の水分散スラリー塗料。
  7. 活性水素を有する樹脂(a1)が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂及びエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
  8. 微粒子(A)の体積平均粒径が0.5μm以上50μm以下である請求項1〜のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
  9. 微粒子(A)が、活性水素を有する樹脂(a1)の溶剤溶液を水中に分散し、該溶剤を脱溶剤することによって得られるものである請求項1〜のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料。
  10. 請求項1〜のいずれか1項記載の水分散スラリー塗料を塗布し、焼き付けることによって得られる塗膜。
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