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JP4826887B2 - 液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ、およびその形成方法 - Google Patents

液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ、およびその形成方法 Download PDF

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JP4826887B2 JP2005313634A JP2005313634A JP4826887B2 JP 4826887 B2 JP4826887 B2 JP 4826887B2 JP 2005313634 A JP2005313634 A JP 2005313634A JP 2005313634 A JP2005313634 A JP 2005313634A JP 4826887 B2 JP4826887 B2 JP 4826887B2
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Description

本発明は、金属板に電子部品を収納するための凹部を形成した、いわゆるスティフナやヒートスプレッダーに用いるキャビティ型のパッケージに液冷熱交換器を一体に備えた電子部品用パッケージ、および、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの形成方法に関する。
近年、コンピュータ機器は小型化と高性能化がますます加速されている。ところが、高性能化に伴い、半導体素子や集積回路から発生する熱量も増大しており、その熱量の効率的な冷却方法がコンピュータ機器の更なる小型化と高性能化を押し進める上での課題となっている。高出力、高集積のチップ等を冷却するために、一般的には、パッケージには放熱のための放熱器を接合すると共に、必要に応じて冷却ファンにより強制空冷を行っている。
本出願人は、特開2001−127201号(特許文献1)において、パッケージに一体に肉薄の放熱フィンを有する放熱器を形成することにより、高い放熱効果を得ることができる放熱器付パッケージを提案した。図16および図17に上記放熱器付パッケージを示す。
パッケージ100は金属素材からなり、一方面100a側に略四角形の凹部102が形成され、凹部102の底面には、所定の板厚とした底板100cを形成し、全体としてキャビティ型に形成している。さらに、パッケージ100の他方面100b側には、複数の放熱フィン101aを有する放熱器101が一体に形成されている。この放熱器101は、パッケージ100の素材となる金属板の表面を肉薄に削ぐことによって放熱フィン101aを起立成形したものであり、略四角形の薄板状に形成された放熱フィン101aをパッケージ100の他方面100bから所定の角度をもたせて左右対称に起立形成させている。
パッケージ100の一方面100aには、TABやフレキシブルプリント基板、或いは通常のプリント基板等からなる配線基板103が接着剤等により接着固定されている。この配線基板103には、多数の端子部104と外縁に設けた外付け端子との間に図示しないプリント配線が施されている。さらに、パッケージ100の一方面100aに形成した凹部102には、半導体集積回路105のチップが収納されている。また、半導体集積回路105に設けられた多数の端子106は、配線基板103の端子部104とボンディングワイヤ107によって電気的に接続される。さらに、パッケージ100の凹部102に封止剤108を注入することにより、半導体集積回路105と上記ボンディングワイヤ107を封止している。そして、上記配線基板103の外縁に設けた外付け端子にはハンダボール109が配設され、図示しない電子装置の回路基板の所定位置にハンダボール109を加熱溶解することにより、配線基板103と電子装置の回路基板とを電気的に接続している。
このように、パッケージ100の他方面100b側に放熱器101を一体に形成することにより、パッケージ100の熱を直接放熱器101に伝えることから、熱伝達ロスを減少させて放熱効率を向上させることができる。パッケージ100の凹部102に収納した半導体集積回路105から発生する熱を放熱させるためには、放熱フィン101aの放熱面積を大きくする必要があることから、放熱フィン101aを高く形成しなければならない。この結果、パッケージ100が厚くなり、小型のコンピュータ等の電子機器に搭載することができない問題がある。一方、小さなパッケージ100の場合には放熱フィン101aを高く形成することができず、十分な放熱面積が得られないので、半導体集積回路5から発生する熱を放熱できない問題がある。
パッケージ100に放熱器101を突出形成していることから、凹部102に半導体集積回路105を収納するとき、或いは、配線基板103を接着固定するときに、放熱器101によってパッケージ100が不安定となる。このため、従来一般に使用されている自動化製造ラインが使用できず、特殊な製造ラインを設置しなければならず、多額の設備投資が必要になる重大な問題がある。
特開2001−127201号公報
本発明が解決しようとする課題は、パッケージに一体に液冷熱交換器を備えることにより、小型化しても高い放熱効果を得ることができ、しかも、薄型扁平に形成することができる電子部品用パッケージおよびその形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に載の発明は、金属板の一方面側に電子部品を収納するための凹部が陥没形成されたパッケージであって、上記パッケージの他方面側には被冠部材を被冠することにより密閉構造に形成された中空部が形成され、上記パッケージと被冠部材は熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板によって形成されていて、上記パッケージと被冠部材のいずれか一方の内面には、上記中空部内に向けて上記金属板自体を掘り起こすことによって起立させた板状のフィンを所定の間隔で多数条形成されると共に各々の上記フィンの間に毛細管力を有する所定幅の溝部が形成され、上記中空部内に作動流体が封入された液冷熱交換器が形成されることを要旨とする。
また、請求項に記載の発明は、上記凹部を陥没形成するときに他方面側に突出形成される凸部を掘り起こすことにより起立させた複数条のフィンの間に多数条の上記溝部を形成することを要旨とする。
また、請求項に記載の発明は、金属板の一方面側に電子部品を収納するための凹部が陥没形成されたパッケージであって、上記パッケージは熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板から形成され、上記パッケージは、所定の板厚を有する上記金属板の一方面側からプレスにより上記板厚より浅い寸法とした凹部を押圧形成する凹部形成工程と、所定の角度を有した状態で掘り起こし工具の刃部を順次繰り返して移動させ上記金属板の他方面を順次掘り起こすことにより、多数条の板状のフィンを一体に連続して起立形成し、各々の上記フィンの間に毛細管力を有する所定の幅の溝部を形成した後、上記パッケージの他方面に多数条の上記フィンおよび溝部を覆うように封止部材を被冠して密閉構造に形成された中空部を形成すると共に、上記中空部内に作動流体を封入することを要旨とする。
また、請求項に記載の発明は、上記凹部形成工程により上記金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに他方面側に凸部を突出形成させ、上記凸部を上記掘り起こし工具によって掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成すると共に、上記フィンの間に上記溝部を形成したことを要旨とする。
た、請求項に記載の発明は、上記凹部形成工程により上記金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに他方面側に凸部を突出形成させた後、上記凸部を切削工具により除去して上記他方面側に平坦に形成し、この平坦な上記他方面の周縁を残して上記掘り起こし工具により掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成すると共に、上記フィンの間に上記溝部を形成したことを要旨とする。
また、請求項に記載の発明は、上記掘り起こし工具の刃部により上記金属板を掘り起こして先のフィンを一体に起立形成した後、上記掘り起こし工具により次のフィンを一体に起立形成するときに、上記掘り起こし工具の刃部を先のフィンよりも所定寸法手前で停止させて、先のフィンと次のフィンとの間に形成される溝部の底部の形状を断面略矩形状に形成すると共に、上記底部の一方の角部を鋭角に形成したことを要旨とする。
本発明によれば、電子部品用パッケージに一体に液冷熱交換器を備えたことにより、高い放熱効果を得ることが可能となり、しかも、薄型扁平に形成することができるので、液冷熱交換器を備えても小型化することができる。さらに、半導体集積回路等の電子部品から発生する熱を電子部品用パッケージから直接液冷熱交換器に伝達されるので、熱伝達ロスが大幅に減少し、電子部品を適正に冷却することが可能となる。
また、毛細管力を有する所定の幅の溝部を、パッケージまたは被冠部材の少なくとも一方の金属板自体を掘り起こすことによって所定の間隔で起立形成させる板状のフィン間に形成したので、中空部内に多数条の毛細管力を有する微細な幅の溝部が形成され、姿勢差による影響とばらつきが小さくなり、しかも冷却効率を高くすることができる。
さらに、溝部と凹部とが対向するように形成することにより、凹部に収納される電子部品から発生する熱を最も近い位置で液冷熱交換器により冷却することができ、放熱効果を最大限に発揮させることが可能となる。
パッケージまたは被冠部材は、金属板の一方面を、掘り起こし工具を用いて金属板の内方に向けて掘り下げることによって、板状のフィンを連続して一体に起立形成することにより、これら板状のフィンの間に溝部が形成されるので、微少幅の溝部であっても板状のフィンの起立間隔を設定することによって容易に形成することが可能となる。そして、中空内に作動流体を封入して開口端に封止部材を被冠することによって、高性能な液冷熱交換器を容易に形成することが可能となる。また、液冷熱交換器を電子部品用パッケージと一体に形成することができるので、コストを低減することが可能となる。
凹部形成工程により金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに突出形成される他方面側の凸部に溝部を形成することにより、溝部と凹部との対向位置を容易に決めることができる。しかも、他方面側に必然的に形成される凸部をそのまま利用することができるので、少ない工程によって液冷熱交換器付の電子部品用パッケージを安価に形成することができる。
また、凹部形成工程により金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに突出形成される他方面側の凸部を切削工具により除去した後に平坦な他方面側に溝部を形成すると、溝部の有効面積を大きくすることが可能となり、液冷熱交換器の冷却能力をさらに高めることができる。
電子部品用パッケージは、金属板の一方面側に電子部品を収納するための凹部が陥没形成される。上記パッケージの他方面側には、被冠部材を被冠することにより密閉構造に形成された中空部が形成される。そして、上記パッケージと被冠部材のいずれか一方の内面には、上記中空部内に向けて上記金属板自体を掘り起こすことによって起立させた所定の間隔の多数条の板状のフィンにより多数条の溝部が形成されると共に、上記中空部内に作動流体が封入された液冷熱交換器が形成される。そして、液冷熱交換器は、凹部に収納される半導体素子や集積回路等の発熱部品から発生する熱によって作動流体および蒸気の相変態や移動を繰り返し、発熱部品の温度上昇を抑制している。
上記パッケージと被冠部材は、熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板によって形成される。上記パッケージまたは被冠部材の少なくとも一方の内面には、上記中空部内に向けて上記金属板自体を掘り起こすことによって起立させた板状のフィンが所定の間隔で多数条形成され、各々の上記フィンの間には毛細管力を有する所定幅の複数条の溝部が形成される。
電子部品用パッケージは熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板から形成され、まず、凹部形成工程において、所定の板厚を有する上記金属板の一方面側からプレス等により上記板厚より浅い寸法とした凹部を押圧形成する。上記金属板は、所定の角度を有した状態で掘り起こし工具の刃部を順次繰り返して移動させ他方面を順次掘り起こすことにより、多数条の板状のフィンを一体に連続して起立形成し、各々の上記フィンの間に毛細管力を有する所定の幅の溝部を形成する。上記パッケージの他方面に多数条の上記フィンおよび溝部を覆うように封止部材を被冠して密閉構造に形成された中空部を形成すると共に、上記中空部内に作動流体を封入する。
上記溝部は、上記凹部形成工程により金属板の他方面側に突出形成した凸部を上記掘り起こし工具によって掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成し、これらの上記フィンの間に溝部を形成する。
また、上記溝部は、上記凹部形成工程により金属板の他方面側に突出形成した凸部を切削工具により除去して平坦に形成し、この平坦な上記他方面の周縁を残して上記掘り起こし工具により掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成し、これら上記フィンの間に溝部を形成する。
溝部の底部の形状を断面略矩形状に形成するときは、上記掘り起こし工具の刃部により上記金属板を掘り起こして先のフィンを一体に起立形成した後、次のフィンを一体に起立形成するときに、上記掘り起こし工具の刃部を先のフィンよりも所定寸法手前で停止させることにより、先のフィンと次のフィンとの間に溝部が形成される。このとき、底部の断面略矩形状は、上記底部の一方の角部が鋭角に形成される。
図1は、本発明における第1の実施例にかかる液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージを示す断面図、図2は、上記電子部品用パッケージの液冷熱交換器を示す平面図、図3は、電子部品用パッケージを示す一部断面斜視図である。
電子部品用パッケージ1(以下、パッケージ1と略記する)は金属板からなり、この金属板は、剛性を有すると共に、後述する配線基板等との熱膨張係数がマッチングし、しかも、熱伝導率が良好であり、かつ、塑性加工が可能な銅合金或いはアルミニウムが採用される。
パッケージ1は一方面1a側に略四角形の凹部2が形成され、凹部2の底面には、所定の板厚とした底板1cを形成し、全体としてキャビティ型に形成している。さらに、パッケージ1の他方面1b側には、液冷熱交換器20が一体に形成されている。パッケージ1の他方面1b側には、板状に形成されたフィン3が所定の間隔で多数条形成され、各々のフィン3の間に毛細管力を有する所定幅の複数条の溝部4が形成されている。そして、パッケージ1の他方面1b側には、多数条の溝部4を覆うように被冠部材5を被冠すると共に、被冠部材5の開口端とパッケージ1の他方面1b側の外周縁とを溶接やロー付或いは接着等の封止手段によって封止することにより、密閉構造に形成された中空部6が形成されている。この中空部6内には、液冷熱交換器20として作用する作動流体が封入されている。作動流体としては、純水、代替フロン、アセトン、メタノール、ヘリウム、窒素、アンモニア、ダウサムA、ナフタリン、ナトリウム等を使用することができる。
パッケージ1の一方面1aには、図1に示すように、TABやプリント基板等からなる配線基板7が固着されている。この配線基板7には窓孔が形成され、その周囲には線幅及びピッチが37μm程度の多数の端子部が形成されている。さらに、パッケージ1の一方面1aに形成した凹部2には、半導体集積回路8のチップが収納され、凹部2の底板1cに面接合状態で接着剤により固定されている。また、半導体集積回路8の上面には、上記配線基板7に形成した端子部と同じ線幅及びピッチの多数の端子が設けられている。そして、半導体集積回路8と配線基板7の端子部とは、ボンディングワイヤ9によって電気的に接続される。さらに、パッケージ1の凹部2に封止剤10を注入することにより、半導体集積回路8と上記ボンディングワイヤ9を封止している。
一方、配線基板7の外縁に設けた外付け端子にはハンダボール11が配設されている。そして、かかる集積回路部品が収納されたパッケージ1を図示しない電子装置の回路基板に装着するには、電子装置の回路基板の所定位置に仮固定した状態で加熱してハンダボール11を溶解し、配線基板7と電子装置の回路基板とを電気的に接続する。
次に、電子部品用パッケージ1に一体に備えた液冷熱交換器20について詳細に説明する。パッケージ1の他方面1b側に形成された多数条の溝部4は、図4(A)に示すように、底部の断面形状が略矩形状に形成されている。さらに、溝部4の少なくとも一方の角部が鋭角に形成されている。このように角部を鋭角に形成すると、毛細管力をさらに高めることができる。そして、フィン3の板厚tは0.1〜1mmに形成され、底部における溝部4の幅wは、十分な毛細管力を発生させるために0.01〜1.0mmに形成されている。また、溝部4の深さdは、0.1〜5.0mmに形成されている。また、底板1cの肉厚は、0.1〜2.0mmに形成されている。
溝部7の断面形状は、ややカーリングしている。これは、後述する掘り起こし工具の刃部によりパッケージ1の金属板自体を掘り起こすときに、フィン3がややカーリングして形成されているためであり、溝部4がフィン3の間に形成されることから、溝部4の断面形状はフィン3の断面形状により必然的に定められる。
図4(B)は、フィン3の変形例として、一部を拡大したフィン3を示し、図4(A)に示したフィン3よりも平板状に形成されている。フィン3の形状は、後述する掘り起こし工具の刃部の形状、或いは掘り起こし角度によって変化する。また、掘り起こし工具の刃部により形成されるフィン3は、底板1c側の基端から先端に至るに従って肉薄に形成されることから、溝部4の断面形状も底部から開口部に至るに従って幅w1がやや広くなるように形成される。
多数条の溝部4には毛細管力が付与される。即ち、複数条の溝部4に収容された作動流体は、凹部2に収納された半導体集積回路8のチップが発熱によって蒸気になり、中空部6内を蒸気流として溝部4の端部方向に流れることにより冷却されて凝縮し、液体状態に戻る。液体状の作動流体は、溝部4が有する毛細管力によって溝部4の中央部に向けて移動し、再び半導体集積回路8のチップが発熱によって蒸気になり、以後、このような蒸発と凝縮等の相変化を行うことによって半導体集積回路5を冷却する。
次に、上述した構成からなる液冷熱交換器20を備えたパッケージ1の形成方法について、図5乃至図7を参照しながら説明する。
まず、パッケージ1の形成方法を図5に基づいて説明する。パッケージ1に使用する上述した金属板は、パッケージ1を形成するために必要な板厚及び幅を有する平板状に形成されている。
図5(A)は、パッケージ1の素材となる平板状金属板からなる金属板12を示し、図5(B)は凹部形成工程を示している。金属板12は、プレス機(図示しない)のダイ13に対して位置決めした状態で載置した後、この金属板12の一方面12a側から上記プレス機に装着されたパンチ14を押圧することによって所定の深さの凹部2を形成する。
このように、凹部2を形成することにより、凹部2に存在していた肉が金属板12の他方面12b側に移行し、凹部2の深さとほぼ等しい高さhの凸部15が突出形成される。この凸部15の外形寸法Luは、凹部2の開口側寸法Ldよりもやや小さい相似形としている。このように相似形の寸法関係としたのは、凸部15が金属板12から切断することなく、常に連結状態を保持するためである。
上述のように形成されたパッケージ1の凸部15には、液冷熱交換器20の多数条の溝部4が形成される。以下、図6および図7に基づいて溝部4の形成方法を説明する。
掘り起こし工具30は、底面側の先端に刃部31が形成されている。この掘り起こし工具30は、パッケージ1の凸部15に対して後端側が高くなるように所定の角度θで傾斜させて図示しない駆動装置に取り付けられている。掘り起こし工具30の傾斜角度θは、フィン3の高さ、板厚、或いは、パッケージ1の材質等によって適宜に設定されるが、概ね5度から20度に設定される。
まず、金属板12を図示しないダイに位置決めした状態で載置する。図7(A)に示すように、掘り起こし工具30を凸部15の一方端側に当接させた後、駆動装置(図示しない)によって駆動される掘り起こし工具30を所定の角度で凹部2の方向に移動する。すると、図7(B)に示すように、掘り起こし工具30の先端の刃部31によって凸部15が掘り起こされ、肉薄なフィン3の先端が起立する。掘り起こし工具30をさらに所定の位置まで移動すると、図7(C)に示すように、凸部15が徐々に深く掘り起こされると共に、第1のフィン3aが所定の高さdに形成される。掘り起こし工具30によって掘り起こす深さは、凸部15の高さを超えないことが望ましい。さらに、第1のフィン3aが掘り起こされた跡には被加工面16が形成される。そして、第1のフィン3aを形成した後に、掘り起こし工具30を後退させて待機位置まで復帰させる。
以上のように、第1のフィン3aが起立形成された後に、次の第2のフィン3bを形成する。このとき、金属板12を図示右方の下流側に所定のピッチだけ送られて、上記ダイに位置が決められて固定する。そして、図7(D)に示すように、掘り起こし工具30の刃部31を被加工面16よりも上流側に当接させる。この当接位置は、被加工面16に所定の掘り起こし代tが得られる位置に設定される。因みに、掘り起こし代tは、0.01mm乃至0.5mm程度に設定している。
その後、掘り起こし工具30を所定の角度で凹部2の方向に移動させ、図7(E)に示すように、掘り起こし工具30の刃部31を所定のピッチpとなる位置まで移動して金属板12を掘り起こすことにより、肉薄な第2のフィン3bを起立形成させる。これによって、被加工面16が形成される。そして、掘り起こし工具30を再び後退させて待機位置まで復帰させる。
このように、以前に形成された第1のフィン3aと、次に形成された第2のフィン3bとの間には、溝部4が形成される。この溝部4は、底部の断面形状が略矩形状に形成されている。さらに、溝部4の図示右側の角部は鋭角に形成される。この角部の角度は、上記掘り起こし工具30の刃部31の角度にほぼ等しい90度未満に形成される。
また、フィン3a、3bの板厚は0.1〜1mmに形成され、底部における溝部4の幅wは、第1のフィン3aを形成した後に、第2のフィン3bを形成するとき、掘り起こし工具30を停止する位置によって設定される。この溝部4の幅wは、十分な毛細管力を発生させるために必要な0.01〜1.0mmに設定される。また、溝部4の深さdは、フィン3の高さと等しい0.1〜1.0mmに設定される。
さらに、金属板12に突出形成した凸部15に多数条のフィン3を起立形成すると共に、多数条の溝部4を形成するために、掘り起こし工具30を移動させて所定ピッチの上記フィン3を形成する。つまり、金属板12を下流側に送り、ダイに位置決め固定した後、掘り起こし工具30を移動させて凸部15にフィン3を起立形成する工程を繰り返すことによって、金属板12の凸部15には、複数条のフィン3が所定のピッチで連続して形成されると共に、所定の幅を有する多数条の溝部4が連続して形成され、図1および図2に示すパッケージ1が形成される。上述したように、金属板12の凸部15に多数条の溝部4を形成したことにより、パッケージ1の他方面1b側の周囲は、平坦に形成される。
一方、被冠部材5は、熱伝導率が良好であり、かつ、塑性加工が可能な銅合金或いはステンレス鋼、またはアルミニウム等の金属板を周知のプレス加工によって、図3に示すように略皿状に形成する、そして、被冠部材5の開口端をパッケージ1の他方面1b側の周囲に当接して、多数条の溝部4を覆うように被冠する。このとき、被冠部材5の内面とフィン3の先端との間は離間させている。そして、被冠部材5の開口端とパッケージ1の他方面1b側の外周縁とを溶接やロー付或いは接着等の封止手段によって封止することにより、パッケージ1の他方面1b側と被冠部材5との間には、密閉構造に形成された中空部6が形成される。
上述した金属板は、アルミニウムやアルミニウム合金、銅や銅合金あるいはステンレス鋼等のフープ状金属板を使用することができる。すなわち、図8に示すように、フープ状金属板40を図示しないダイに位置決めした状態で載置した後、前述した凹部形成工程により、金属板40の一方面側からプレス機に装着されたパンチ(図示しない)を押圧することによって所定の深さの凹部を形成し、この凹部に存在していた肉を金属板40の他方面側に移行し、凹部の深さとほぼ等しい高さの凸部41が突出形成される。そして、凸部41を前述した掘り起こし工具30の刃部31によって掘り起こし、所定の高さの肉薄なフィン42を起立形成する。
その後、フープ状金属板40を所定のピッチだけ送り、上記ダイに位置決め固定する。そして、掘り起こし工具30の刃部31を被加工面43よりも上流側であって、所定の掘り起こし代が得られる位置に当接させた後、掘り起こし工具30を所定の角度で移動させ、凸部41を掘り起こすことにより、先に起立形成した上記フィン42と所定ピッチ隔てた位置に肉薄な次のフィン41を起立形成させる。
このように、以前に形成されたフィン41と、次に形成されたフィン41との間には溝部44が形成される。この溝部44は、底部の断面形状が略矩形状に形成されている。さらに、溝部44の角部が鋭角に形成される。この角部の角度は、上記掘り起こし工具30の刃部31の角度にほぼ等しい90度未満の角度に形成される。
以上の溝部44の形成工程は、凸部41の全面に溝部44が形成されるまで繰り返される。ところが、フープ状金属板40の下流側となる凸部41の後端側に至ると、次第に被加工面43の削り代が短くなるため、図8に示すように、凸部41の後端側におけるフィン42aの高さが低くなり、溝部44aも浅くなる。また、各フィン42の間隔を一定のピッチに形成することにより、各溝部44の幅を一定にすることができる。そして、多数条の溝部44を形成した後、上記フープ状金属板40を次の凸部41の位置まで移送させた後、上述したように、掘り起こし工具30によって多数条のフィン42を起立形成すると共に、これらフィン42の間に多数条の溝部44を形成する。このように、フープ状金属板40に順次凸部41を突出形成した後、凸部41に多数条の溝部44を形成する溝部形成工程が順次繰り返される。
このように、所定間隔毎に形成した凸部41に溝部44が形成された後に、所定のカットラインの位置で切断することにより、また、必要に応じて所定形状に切断することによりパッケージ1が形成される。この切断工程は、1個の凸部41に溝部44が形成された直後に切断しても良く、また、複数個の凸部41に溝部44を形成された後に切断しても良い。なお、上述したように、凸部41の後端側における溝部44aが次第に浅くなっても実用上は問題ない。
図9および図10は、液冷熱交換器における作動流体の封止手段を示している。パッケージ1の他方面1b側と被冠部材5との間に形成される中空部6には作動流体が収容されると共に、中空部6の内部を所定の真空状態にしている。中空部6内を所定の真空状態とするためには、所定の真空状態とした真空炉の内部で作動流体を収容する作業を行う必要がある。ところが、真空状態においては作動流体が沸騰することがあり、注入が困難になる問題がある。また、中空部6内を密閉構造とするために、パッケージ1と被冠部材5とを封止する場合にも、真空炉内で作業を行う必要があるが、真空状態のために封止作業が著しく困難となる問題がある。このように、真空炉内で作業を行ったときには、作動流体が不足することがあり、蒸発部の作動流体の液量が不足して発熱部品の冷却が行われなくなり、発熱部品の温度が過度に上昇し、半導体素子や集積回路等と云った発熱部品の性能低下や故障などを招くことになる。また、パッケージ1と被冠部材5との封止が不完全なために、中空平板状の内部の真空度が低下すると共に、作動流体の相変態や移動が低下することにより熱の移動が低下し、液冷熱交換器としての冷却能力が著しく低下する問題が生ずる。
図9および図10に示す封止手段は、中空部6内に作動流体を容易に注入することができ、さらに中空部6内を容易に所定の真空状態にすることができるようにしている。
図9に示すように、被冠部材5の開口端のパッケージ1と接合する接合部には凹溝51が形成され、被冠部材5とパッケージ1の外縁部分を接合することによって凹溝51内に透孔52が形成される。上記凹溝52は、被冠部材5をプレス加工するときに形成することができる。また、上記凹溝51は、被冠部材5の相対向する各々の角部近傍の2個所形成しても良い。さらに、上記凹溝51は、パッケージ1の外縁部分に形成しても良く、また、被冠部材5とパッケージ1の外縁部分の両側に形成しても良い。
以上のように凹溝51によって形成された透孔52を使用した作動流体の封止方法について図10に基づいて説明する。まず、図示しない作動流体注入手段に接続された注入パイプ53の先端を透孔52に当接し、所定量の作動流体を注入する。この作動流体は、ウィックとして作用する溝部4の毛細管圧力により溝部4内に浸透する。なお、透孔52に例えば注射針のような注入針を挿入して作動流体を注入しても良い。
その後、図10(A)に示すように、図示しない脱気手段に接続された脱気用パイプ53の先端を透孔52に当接し、中空部6内を真空脱気する。そして、この中空部6内が所定の真空状態に脱気されたときに、図10(B)に示すように、凹溝51の透孔52に脱気用パイプ53を当接した状態で被冠部材5の接合部を上方からパンチ等の押圧工具54により押圧して透孔52を閉塞する。この結果、中空部6内は、作動流体が注入された状態で真空状態にすることができる。
図11は、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージをさらに薄型に形成した実施例を示している。すなわち、図11(A)は、凹部形成工程を示し、パッケージ1の素材となる平板状金属板からなる金属板12は、一方面12a側からプレス機(図示しない)に装着されたパンチを押圧することによって所定の深さの凹部2が形成される。そして、この凹部2を形成することにより、凹部2に存在していた肉が金属板12の他方面12b側に移行し、凹部2の深さとほぼ等しい高さの凸部15を突出形成する。その後、上記凸部15を例えばカッター55により凸部15を1回乃至複数回に分割して金属板12の他方面12bと同一平面になるまで削除する。そして、図11(B)に示すように、液冷熱交換器20の多数条の溝部4が、金属板12の他方面12b側に形成された平面に形成される。
溝部4の形成方法については、前述した図7に示した方法と同様であり、詳細な説明は省略し、本実施例における相違点のみを説明する。すなわち、図11(B)において、前述した形成方法と同様に、掘り起こし工具30を金属板12の他方面12bの所定位置に当接させた後、掘り起こし工具30を所定の角度で凹部2の方向に移動して金属板12を掘り下げることにより、肉薄なフィン3を起立させる。その後、掘り起こし工具30を上流側に後退させて、先にフィン3を起立形成することによって形成された被加工面を所定の掘り起こし代で掘り下げることにより、所定ピッチ隔てて次の肉薄なフィン3を起立させ、以後もこの動作を繰り返すことにより、金属板12の他方面12b側には多数条の溝部4が形成され、これによりパッケージ1が形成される。
このとき、多数条の溝部4は、パッケージ1の外周に平坦面が形成されるように、各端縁から所定寸法中心寄りに形成される。従って、掘り起こし工具30の幅はパッケージ1の幅よりも小さく設定され、掘り起こし工具30の両側に、平坦面が形成される。また、最初に形成する溝部4の位置は、図11(B)に示すように、パッケージ1の前端縁から所定寸法寸法中心寄りに設定され、最後に形成する溝部4の位置もパッケージ1の後端縁から所定寸法寸法中心寄りに設定される。
その後、パッケージ1の他方面12b側には、図11(C)に示すように、略皿状に形成された被冠部材5の開口端を当接すると共に、多数条の溝部4を覆うように被冠する。このとき、被冠部材5の内面とフィン3の先端との間を離間させている。そして、被冠部材5の開口端とパッケージ1の他方面1b側の外周縁とを溶接やロー付或いは接着等の封止手段によって封止することにより、パッケージ1の他方面1b側と被冠部材5との間には、密閉構造に形成された中空部6が形成される。
このように、パッケージ1の他方面12b側に突出形成される凸部15を削除して平坦面とし、この平坦面に多数条の溝部4を形成することにより、液冷熱交換器20を備えた電子部品用パッケージ1をさらに薄型に形成できる特徴がある。
図12および図13は、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージを薄型に形成するための他の実施例を示している。図12において、前述したパッケージと相違する点は、溝部の深さを異ならせたことである。すなわち、図12に示すパッケージ60は、フィン61の頂部を切削することによって平坦面61aを形成し、溝部62の断面形状を略四角形に形成すると共に深さを小さくしている。
この溝部62形成方法は、前述した形成方法と同様に、まず、図13(A)に示すように、金属板12をダイ70に位置決めした状態で載置した後、掘り起こし工具30によって金属板12の一方面を掘り起こす工程を繰り返すことによって、所定の高さとした多数条のフィン61を形成すると共に各フィン61の間に溝部62を形成する。その後、図13(B)に示すように、金属板12の一方面に形成されたフィン61の頂部を例えばグラインダー33等の切削工具により切削してフィン61の先端に平坦面61aを形成する。
これらフィン61の高さは、頂部がパッケージ1の外周に形成される平坦面とほぼ同じに設定される。なお、フィン61の切削位置を適宜に設定することにより、溝部62の深さを任意に設定することができる。また、必要に応じて、部分的に溝部62の深さを変えることも可能である。
このように、フィン61の頂部を切削工具33により切削して先端に平坦面61aを形成したことによって、溝部62深さを任意に設定することが可能となり、最適な溝部を形成することが可能となる。また、フィン61の高さを小さくすることにより、パッケージ60を薄型にすることができる。また、フィン61の頂部をパッケージ60の外周の平坦面とほぼ同じに設定さすると、多数条の溝部62を覆うように被冠する被冠部材63も浅い略皿状に形成できるので、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ全体を薄型にできる特徴がある。
なお、図12および図13に示した実施例は、図11に示した実施例に基づいて、凸部を削除した他方面側に多数条の溝部62を形成したが、前述した図1に示す凸部に多数条の溝部62を形成しても、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ全体を薄型にできる。
図14および図15は、溝部を被冠部材の内面に形成した実施例を示している。図14において、パッケージ80は、図11(A)に示したように、パッケージ80の他方面が凸部15を削除することによって平坦に形成されている。
一方、被冠部材82は、パッケージ80と同様に熱伝導率が良好であり、かつ、塑性加工が可能な銅合金或いはステンレス鋼、またはアルミニウム等の金属板から形成される。また、被冠部材82は、前述した被冠部材と同様に、略皿状に形成され、内面側には板状に形成されたフィン83が所定の間隔で多数条形成され、各々のフィン83の間に毛細管力を有する所定幅の複数条の溝部81が形成されている。このフィン83および溝部81は、前述したパッケージの他方面に形成したフィンおよび溝部の形成方法と同様であり、その説明は省略する。被冠部材82は、平板状の金属板にフィン83および溝部81を形成した後に、略皿状に形成される。
そして、パッケージ80の他方面側に被冠部材82を被冠すると共に、被冠部材82の開口端とパッケージ80の他方面側の外周縁とを溶接やロー付或いは接着等の封止手段によって封止することにより、密閉構造に形成された中空部84が形成されている。この中空部84内には、液冷熱交換器として作用する純水、代替フロン、アセトン、メタノール、ヘリウム、窒素、アンモニア、ダウサムA、ナフタリン、ナトリウム等の作動流体が封入される。
また、図15に示すパッケージ90は、図5(B)に示した他方面に凸部15が形成されている。そして、上述した被冠部材82をパッケージ90の他方面側に被冠する。このとき、被冠部材82の開口内寸法は、パッケージ90に突出形成された凸部15の外径寸法と同じかやや大きく形成され、被冠部材82の開口が凸部15に圧入もしくは軽圧入される。そして、被冠部材82をパッケージ90の他方面側に被冠することにより、密閉構造に形成された中空部84が形成される。この中空部84内には、液冷熱交換器として作用する作動流体が封入される。
この図14および図15に示した液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージは、被冠部材82の内面側に形成された複数条の溝部81に毛細管力が付与され、作動流体は複数条の溝部81に収容される。凹部2または85に収納された半導体集積回路8のチップの発熱によって作動流体が蒸気になり、中空部6内を蒸気流として中空部84内の端部方向に流れて冷却され、凝縮して液体状態に戻り、溝部81が有する毛細管力によって中央部に向けて移動し、再び半導体集積回路8のチップが発熱によって蒸気になる蒸発と凝縮等の相変化を行うことにより半導体集積回路5を冷却することは前述した液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージと同様である。
以上説明した各実施例において、金属板を位置決め固定した状態で、掘り起こし工具を移動させることによって、フィンを起立形成すると共に溝部を形成するようにしたが、反対に、掘り起こし工具を固定し、金属板を移動させることによってフィンを形成するようにしても良く、金属板と掘り起こし工具が相対的に移動することによってフィンを起立形成することができる。また、溝部をパッケージまたは被冠部材のいずれか一方に形成したが、両方に形成して溝部どうしを離間させて対向させるようにしても良い。このように、本発明はこれら実施例に限定されることなく本発明を逸脱しない範囲において種々変更できる。
本発明は、特に、発熱する半導体集積回路等の電子部品を収納するパッケージに適用可能である。
本発明にかかる液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージを示す断面図である。 本発明にかかる電子部品用パッケージを示す平面図である。 本発明にかかる液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージを示す一部断面斜視図である。 (A)、(B)は、電子部品用パッケージにおける溝部を示す拡大断面図である。 (A)、(B)は、電子部品用パッケージに凹部および凸部を形成する工程を示す説明図である。 本発明にかかる電子部品用パッケージに溝部を形成する工程を示す斜視図である。 (A)乃至(E)は、本発明にかかる電子部品用パッケージの溝部の形成工程を示す説明図である。 フープ状金属板に溝部を形成する溝部形成工程を示す斜視図である。 本発明にかかる透孔を形成した電子部品用パッケージを示す一部断面斜視図である。 (A)、(B)は、本発明の液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージにおける作動流体封止方法を示す工程説明図である。 (A)、(B)、(C)は、液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの他の形成工程を示す説明図である。 本発明にかかる電子部品用パッケージに浅い溝部を形成した例を示す断面図である。 (A)、(B)は、図12における浅い溝部を形成する工程を示す工程説明図である。 本発明にかかる液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージにおいて、被冠部材に溝部を形成した実施例を示す断面図である。 本発明にかかる液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージにおいて、被冠部材に溝部を形成した他の実施例を示す断面図である。 従来の電子部品用パッケージを示す斜視図である。 図16に示す電子部品用パッケージを示す断面図である。
符号の説明
1 電子部品用パッケージ
1a 一方面
1b 他方面
2 凹部
3 フィン
4 溝部
5 被冠部材
6 中空部
7 溝部
8 半導体集積回路(電子部品)
9 筒部
12 金属板
15 凸部
16 被加工面
20 液冷熱交換器
30 掘り起こし工具
31 刃部
40 フープ状金属板
52 透孔


Claims (6)

  1. 金属板の一方面側に電子部品を収納するための凹部が陥没形成されたパッケージであって、
    上記パッケージの他方面側には被冠部材を被冠することにより密閉構造に形成された中空部が形成され、
    上記パッケージと被冠部材は熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板によって形成されていて、
    上記パッケージと被冠部材のいずれか一方の内面には、上記中空部内に向けて上記金属板自体を掘り起こすことによって起立させた板状のフィンを所定の間隔で多数条形成されると共に各々の上記フィンの間に毛細管力を有する所定幅の上記溝部が形成され、
    上記中空部内に作動流体が封入された液冷熱交換器が形成された液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ。
  2. 多数条の上記溝部は、上記凹部を陥没形成するときに他方面側に突出形成される凸部を掘り起こすことにより起立させた複数条のフィンの間に形成される請求項1に記載の液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージ。
  3. 金属板の一方面側に電子部品を収納するための凹部が陥没形成されたパッケージであって、
    上記パッケージは熱伝導率が良好なアルミニウムや銅からなる金属板から形成され、
    上記パッケージは、所定の板厚を有する上記金属板の一方面側からプレスにより上記板厚より浅い寸法とした凹部を押圧形成する凹部形成工程と、
    所定の角度を有した状態で掘り起こし工具の刃部を順次繰り返して移動させ上記金属板の他方面を順次掘り起こすことにより、多数条の板状のフィンを一体に連続して起立形成し、各々の上記フィンの間に毛細管力を有する所定の幅の溝部を形成した後、
    上記パッケージの他方面に多数条の上記フィンおよび溝部を覆うように封止部材を被冠して密閉構造に形成された中空部を形成すると共に、上記中空部内に作動流体を封入することを特徴とする液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの形成方法。
  4. 上記凹部形成工程により上記金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに他方面側に凸部を突出形成させ、上記凸部を上記掘り起こし工具によって掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成すると共に、上記フィンの間に上記溝部を形成した請求項に記載の液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの形成方法。
  5. 上記凹部形成工程により上記金属板の一方面側に凹部を押圧形成するときに他方面側に凸部を突出形成させた後、上記凸部を切削工具により除去して上記他方面側に平坦に形成し、この平坦な上記他方面の周縁を残して上記掘り起こし工具により掘り下げることにより多数条の上記フィンを一体に起立形成すると共に、上記フィンの間に上記溝部を形成した請求項に記載の液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの形成方法。
  6. 上記掘り起こし工具の刃部により上記金属板を掘り起こして先のフィンを一体に起立形成した後、上記掘り起こし工具により次のフィンを一体に起立形成するときに、上記掘り起こし工具の刃部を先のフィンよりも所定寸法手前で停止させて、先のフィンと次のフィンとの間に形成される溝部の底部の形状を断面略矩形状に形成すると共に、上記底部の一方の角部を鋭角に形成した請求項乃至5のいずれかに記載の液冷熱交換器を備えた電子部品用パッケージの形成方法。
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