JP4826023B2 - フィルタ濾材、それを用いたフィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィルタ濾材の製造方法 - Google Patents
フィルタ濾材、それを用いたフィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィルタ濾材の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリテトラフルオロエチレンからなる多孔膜を用いたフィルタ濾材、それを用いたフィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィルタ濾材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の集積度や液晶の性能が高くなるにつれ、クリーンルームの清浄度は、近年益々高いレベルが要求され、粒子捕集効率のより高いエアフィルタユニットが求められている。
【0003】
これまで、そのようなエアフィルタユニットに用いられる高性能エアフィルタ、特に、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、ULPA(Ultra low Penetration Air)フィルタ等は、ガラス繊維を湿式抄紙したフィルタ濾材を折って作られていた。
【0004】
しかし、空調装置に係る送風動力費を更に低減するべく、エアフィルタユニットの圧力損失の低減、また、より高い清浄空間を実現するための捕集効率の向上が望まれているが、ガラス繊維からなるエアフィルタユニットでは、より高性能(同一圧力損失であれば捕集効率がより高く、同一捕集効率であれば圧力損失がより低い性能)を実現することは非常に困難になっている。
【0005】
そこで、より高性能のエアフィルタユニットを製造するために、ガラス繊維濾材よりも高性能であるポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)からなる多孔膜を用いたエアフィルタユニットが既に提案されており、PTFE多孔膜を用いることにより、ガラス繊維濾材を用いたULPAフィルタに比べて同一捕集効率で2/3の圧力損失になることが報告されている(特開平5−202217号公報、WO94/16802号公報、WO98/26860号公報)。
【0006】
また、PTFE多孔膜を用いたエアフィルタユニットは、その製造方法や加工方法により性能を更に向上させることができるが、このようなエアフィルタユニットに用いるためのより高性能なPTFE多孔膜が既に提案されている。単体(フィルタ濾材とするための通気性支持材がラミネートされていないもの)での性能が高いPTFE多孔膜は、特表平9−504737号公報、特開平10−30031号公報、特開平10−287759号公報及びWO98/26860号公報において提案されており、これらの公報には、フィルタ濾材の性能の指標であるPF(Performance Factor)値が高いPTFE多孔膜が開示されている。また、特開平10−287759号公報には最高PF値が32のPTFE多孔膜が示されている。
【0007】
PTFE多孔膜のPF値を高めるには、これまでPTFE多孔膜の繊維径を小さくすればよいと考えられてきたが、最近の研究によれば、単に繊維径を小さくしてもPF値の向上には限界があることがわかっている(15th ICCCS International Symposium予稿集 p454〜p463 O.Tanaka他)。この原因は、PTFE多孔膜の繊維径を小さくすると、確かに単一繊維捕集効率ηは1を超え大きくなるが、近傍の繊維と干渉して実際の単一繊維捕集効率ηは計算上のηに比べ小さくなってしまうためである。
【0008】
ここで、この文献(15th ICCCS International Symposium予稿集)を参照しながら、この原因について説明する。
【0009】
図7に、従来の濾材の繊維61とこの繊維61に捕集される粒子63との関係を示すとともに、図8に、PTFE多孔膜を構成する繊維71とこの繊維71に捕集される粒子73との関係を示す。図中、濾材を構成する繊維61,71の繊維径をdfとし、この繊維から所定距離だけ離れた位置における、この繊維により捕集され得る粒子が分布する幅をdeとする。この場合、濾材の単一繊維捕集効率ηは、
[数2]
η=de/df
で表される。
【0010】
図7に示すように、従来の濾材では、繊維径dfが比較的大きく、単一繊維捕集効率ηは1よりも小さくなるが、PTFE多孔膜は、繊維径dfが非常に小さいため、単一繊維捕集効率ηは1よりも大きくなる。
【0011】
このため、図8に示すように、1本の繊維の捕集可能領域Sが近傍の他の繊維の捕集可能領域S'と一部が重複し(図中、Pで示す領域)、1本の繊維当たりの捕集効率、即ち単一繊維捕集効率ηが減少してしまう。
【0012】
この結果、上述のように、PTFE多孔膜全体としての実際の単一繊維捕集効率は、理論上の単一繊維捕集効率(繊維同士の干渉により生じる捕集効率の低下を考慮しない単一繊維捕集効率)よりも小さい値となる。
【0013】
このような理由から、濾材の繊維径を小さくしても実際の単一繊維捕集効率が期待以上に大きくならないために、PF値を高めることは困難な状況にあり、これまでPTFE多孔膜のPF値は32が知られてはいたが、これを超えるようなPTFE多孔膜は知られていなかった。
【0014】
また、PTFE多孔膜をフィルタ濾材として使用するためには通気性支持材をラミネートすることが実質的に必要となっている。これは、取り扱い性の点からPTFE多孔膜単体の強度を向上させるとともに、濾材を所望の形状に加工するときに受ける損傷を防ぐ必要があるからである。しかし、PTFE多孔膜に通気性支持材をラミネートすると、PTFE多孔膜が厚み方向に圧縮され、PTFE多孔膜の繊維間距離が縮まる結果、実際のη値がさらに小さくなり、通気性支持材をラミネートしたPTFE多孔膜のPF値は、PTFE多孔膜単体のPF値に比べ小さくなってしまう。
【0015】
実際に、特開平10−30031号公報には、PF値が26.6のPTFE多孔膜に通気性支持材をラミネートをするとPF値が19.8になることが記載されている。従来において、PTFE多孔膜に通気性支持材をラミネートした濾材については、WO98/26860号公報ではPF値21.8のものが、15th ICCCS International Symposium予稿集ではPF値28のものが示されているが、これらを超えるものは知られていなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、通気性支持材がPTFE多孔膜の少なくとも片面にラミネートされたフィルタ濾材において、5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と、粒子径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超え、
ポリテトラフルオロエチレンの分子量は600万以上であり、前記多孔膜は充填率が8%以下であり、前記多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下である、圧力損失が小さくかつ捕集効率が高い、高性能のフィルタ濾材を提供することである。
【0017】
本発明の第2の目的は、通気性支持材をPTFE多孔膜にラミネートしたフィルタ濾材をプリーツ加工してなるフィルタパックにおいて、圧力損失が小さくかつ捕集効率が高いフィルタパックを提供することである。
【0018】
本発明の第3の目的は、通気性支持材をPTFE多孔膜にラミネートしたフィルタ濾材をプリーツ加工してなるフィルタパックを枠体内に収納したエアフィルタユニットにおいて、圧力損失が小さくかつ捕集効率が高いエアフィルタユニットを提供することである。
【0019】
本発明の第4の目的は、上記のようなフィルタ濾材の効率的な製造方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のフィルタ濾材は、PTFEからなる多孔膜と、多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる通気性支持材とを備えている。そして、好ましくは、多孔膜の実際の単一繊維捕集効率ηは、多孔膜の物性から計算される単一繊維捕集効率ηの80%以上である。
【0021】
前述のように、PTFE多孔膜は、単一繊維捕集効率ηが1よりも大きいため、近傍の繊維との干渉により、実際の単一繊維捕集効率が理論上の単一繊維捕集効率より小さくなっている。
【0022】
しかし、後述するように、本発明者らによる鋭意研究の結果、例えばPTFEファインパウダーに対し所定の割合以上の液状潤滑剤を混合したものからPTFE多孔膜を作製することにより、従来のPTFE多孔膜に比べ充填率が小さく繊維間距離の大きいPTFE多孔膜が得られ近傍の繊維の干渉が小さくなることが見出された。即ち、このような製造方法により、好ましくは実際の単一繊維捕集効率が計算上の単一繊維捕集効率の80%以上に抑えられたPTFE多孔膜が得られることが明らかとなった。
【0023】
そこで、ここでは、このようなPTFE多孔膜をフィルタ濾材として用いることで、従来のPTFE多孔膜に比べ、好ましくは、単一繊維捕集効率の減衰の程度が抑えられた高性能のフィルタ濾材を得ることとしている。
【0024】
なお、本発明において、多孔膜の物性とは、後述の[数6]でのPTFE多孔膜に関する諸値をいう。
【0025】
請求項1に記載のフィルタ濾材は、PTFEからなる多孔膜と、多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる通気性支持材とを備えている。そして、このフィルタ濾材は、5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と、粒子径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超え、
ポリテトラフルオロエチレンの分子量は600万以上であり、前記多孔膜は充填率が8%以下であり、前記多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下であるものである。
【0026】
前述のように、従来のフィルタ濾材として、PF値が28のものが知られていたが、これを超えるPF値を有するものは知られていなかった。
【0027】
しかし、本発明者らの研究により、例えばPTFEファインパウダーに所定の割合以上の液状潤滑剤を加えてPTFE多孔膜を作製することにより、充填率が小さく空孔率の大きいPTFE多孔膜が得られることが見出された。
【0028】
このようなPTFE多孔膜は、従来のPTFE多孔膜に比べ圧力損失が低減されるとともに、繊維の捕集機能が膜の表層部分のみでなく内側の繊維によっても有効に発揮されるために捕集効率が大幅に向上されている。したがって、このPTFE多孔膜は、従来のPTFE多孔膜に比べPF値が大幅に向上している。
【0029】
そこで、ここでは、このようなPTFE多孔膜をフィルタ濾材として用いることで、PF値が飛躍的に向上した高性能のフィルタ濾材を得ることとしている。
【0030】
請求項1に記載のフィルタ濾材では、PTFEの分子量は600万以上である。
【0031】
PTFEの分子量に関しては、PF値の向上の観点からは特に制限されないが、分子量が低くなると延伸性が悪くなり、延伸時における多孔膜の破断や、作製したPTFE多孔膜に大きくむらが入る等、商業的にフィルタとして使用するのが困難となるため、分子量600万以上のPTFEを使用することが好ましい。
【0032】
また、請求項1に記載のフィルタ濾材では、多孔膜は充填率が8%以下である。
【0033】
PTFE多孔膜は、前述のように、充填率が大きいと、繊維間距離が小さくなり、近傍の範囲にある繊維同士が干渉し、フィルタ濾材の単一繊維捕集効率は理論上の単一捕集効率より小さくなってしまう。
【0034】
しかし、本発明者らの研究により、前述のような方法によりPTFE多孔膜を作製した場合は、充填率が小さく、この結果、繊維間距離が大きいものが得られることが見出された。
【0035】
そこで、このフィルタ濾材では、充填率が所定の値より低いもの、ここでは、充填率が8%以下であるものを対象としている。
【0036】
さらに、請求項1に記載のフィルタ濾材では、多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下である。
【0037】
PTFE多孔膜は、従来のガラス濾材等に比べ繊維径が小さいため、前述のように、PF値が高くなる一方で、充填率が大きいことによる単一繊維捕集効率の低下等の影響を受けやすい性質を有している。そして、このような性質は、PF値の高いものほど顕著に現れる。
【0038】
そこで、ここでは、繊維径が所定の値より小さいPTFE多孔膜のものを対象とし、このようなPTFE多孔膜を用いたフィルタ濾材においてPF値の高いものを得ることとしている。
【0039】
請求項2に記載のフィルタ濾材は、請求項1のフィルタ濾材において、通気性支持材は、両側の最も外側に熱ラミネートされている。
【0040】
通気性支持材は、前述のように、PTFE多孔膜の形態を安定させ取り扱い性を向上させるために用いられるが、PTFE多孔膜を構成する繊維が後述のフィルタパック及びエアフィルタユニットの製造過程でダメージを受けるのを抑える観点からは、PTFE多孔膜がフィルタ濾材の外部に露出した状態のものは好ましくない。
【0041】
そこで、このフィルタ濾材では、フィルタ濾材の両側の最外層部分に通気性支持材をラミネートし、多孔膜が受けるダメージを抑えることとしている。
【0042】
このフィルタ濾材によれば、例えば、複数のPTFE多孔膜が積層されてなる複層構造のフィルタ濾材においても、最外層部分に通気性支持材がラミネートされているため、PTFE多孔膜が受けるダメージを有効に抑えることができる。
【0043】
請求項3に記載のフィルタ濾材は、請求項1または2のいずれかのフィルタ濾材において、通気性支持材は熱融着性不織布からなる。
【0044】
このフィルタ濾材では、通気性支持材は、PTFE多孔膜との熱ラミネート時に、一部がPTFE多孔膜に熱融着されるが、このような通気性支持材としては、フィルタ濾材の圧力損失に影響を与えないもの、例えばPTFE多孔膜の圧力損失よりかなり低い圧力損失のものであれば、従来のPTFE多孔膜を補強する目的で使用される公知のものを使用してもよい。
【0045】
通気性支持材は、好ましくは、少なくとも表面に熱融着性を有する不織布であり、更に好ましくは、芯鞘構造繊維(例えば、芯がポリエステルで鞘がポリエチレン、芯が高融点ポリエステルで鞘が低融点ポリエステルである繊維)からなる不織布である。
【0046】
請求項4に記載のフィルタ濾材は、請求項1から3のいずれかのフィルタ濾材において、多孔膜のPF値は35を超える。
【0047】
PTFE多孔膜は、前述のように、通気性支持材に熱ラミネートされてフィルタ濾材に加工される際にPF値の低下を伴うが、ここでは、フィルタ濾材のPF値よりも高いPF値を有するPTFE多孔膜を用いることにより、PF値が32を超えるフィルタ濾材を得ることとしている。
【0048】
請求項5に記載のフィルタ濾材は、請求項1から4のいずれかのフィルタ濾材において、多孔膜の実際の単一繊維捕集効率η 実際 は、多孔膜の物性から計算される単一繊維捕集効率η 計算 の80%以上である。
【0049】
なお、前記η 実際 及びη 計算 は下記式7及び6から求められる。
[数7]
η 実際 =-lnP/Δp/(-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn)×4πμu(1-α)/d f
ここで、P:実測透過率(%)/100、ΔP:実測圧力損失(Pa)
[数6]
η 計算 =2.7Pe -2/3 (1+0.39h -1/3 Pe 1/3 Kn)+0.624Pe -1 +1/2h[(1+R) -1 -(1+R)+2(1+R)ln(1+R)+2.86(2+R)R(1+R) -1 Kn]+1.24h -1/2 Pe -1/2 R 2/3
ここで、Pe=(3πμd p ud f )/[(1-α)CcKT]
Cc=1+2.514l/d p +0.8l/d p exp(-0.55d p /l) l=0.065(空気分子平均自由工程)
h=-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn α'=α/(1+σ)
Kn=2l/d f
R=d p /d f
μ=1.8×10 -5 (空気粘度)、K=1.38×10 -23 (ボルツマン定数)、T:絶対温度,d p :対象粒子径、u:測定風速、α:充填率、σ:繊維径分散
前述のように、従来のPTFE多孔膜は、単一繊維捕集効率が1よりも大きく、実際の単一繊維捕集効率が計算上の単一繊維捕集効率より小さくなるが、本発明者らの研究により、単一繊維捕集効率の減衰の程度が抑えられたフィルタ濾材を得られることが見出された。
【0050】
そこで、ここでは、このようなPTFE多孔膜を用いてPF値の高いフィルタ濾材を得ることとしている。
【0051】
請求項6に記載のフィルタ濾材は、請求項1から5のいずれかのフィルタ濾材において、フィルタ濾材は、濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.3μm以上の粒子の捕集効率が99.97%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタユニットに用いられる。
【0052】
このような性能を有するエアフィルタユニットは、一般に、HEPAフィルタとしての規格を有し、高い清浄度が要求される空間での使用に適したエアフィルタユニットとして近年そのニーズが高まっている。そして、上述の高性能のPTFE多孔膜を用いたフィルタ濾材は、このようなHEPAフィルタを得るのに適した性能を有している。
【0053】
そこで、ここでは、このようなPTFE多孔膜を用いて、HEPAフィルタとして使用可能なフィルタ濾材を得ることとしている。
【0054】
請求項7に記載のフィルタ濾材は、請求項1から6のいずれかのフィルタ濾材において、フィルタ濾材は、濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.1μm以上の粒子の捕集効率が99.9999%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタユニットに用いられる。
【0055】
このような性質を有するエアフィルタユニットは、一般に、ULPAフィルタとしての規格を有し、HEPAフィルタよりさらに高い清浄度が要求される空間での使用に適している。そして、上述の高性能のPTFE多孔膜を用いたフィルタ濾材は、このようなULPAフィルタを得るのに適した性能を有している。
【0056】
そこで、ここでは、このようなPTFE多孔膜を用いて、ULPAフィルタとして使用可能なフィルタ濾材を得ることとしている。
【0057】
請求項8に記載のフィルタパックは、所定の形状に加工された請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ濾材を含む。
【0058】
フィルタ濾材は、エアフィルタユニットに用いるために、波型形状等の所定の形状に加工されるが、ここでは、上述の高性能のフィルタ濾材を用いているため、高性能のフィルタパックが得られる。
【0059】
請求項9に記載のフィルタパックは、フィルタ濾材と、スペーサとを含んでいる。フィルタ濾材は、プリーツ加工された請求項1から7のいずれかに記載のものである。スペーサは、プリーツ加工されたフィルタ濾材の形状を保持するための、ポリアミドホットメルト樹脂からなるものである。
【0060】
フィルタ濾材は、エアフィルタユニットに用いるために、通常、プリーツ加工されるとともにプリーツ間隔を保持するためのスペーサが設けられるが、上述の高性能のフィルタ濾材を用いているため、ここでも、高性能のフィルタパックが得られる。なお、プリーツ加工とは、後述するように、フィルタ濾材を交互に折り返して波型(または襞状)の形状に形成することをいう。
【0061】
請求項10に記載のエアフィルタユニットは、請求項8または9に記載のフィルタパックと、フィルタパックが収納される枠体とを備えている。
【0062】
フィルタパックは、所定の枠体内に収納されてエアフィルタユニットに加工されるが、上述の高性能のフィルタパックを用いているため、高性能のエアフィルタユニットが得られる。
【0063】
請求項11に記載のフィルタ濾材の製造方法は、PTFEからなる多孔膜と多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされた通気性支持材とを備え、5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と粒子径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超え、
ポリテトラフルオロエチレンの分子量は600万以上であり、前記多孔膜は充填率が8%以下であり、前記多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下であるフィルタ濾材の製造方法である。
【0064】
この製造方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程とを備えている。第1工程では、PTFEファインパウダーに、PTFEファインパウダー1kg当たり20℃において380ml以上の液状潤滑剤を混合して混合体を得る。なお、本発明において、液状潤滑剤の量は20℃での値である。第2工程では、混合体を圧延し次いで液状潤滑剤を除去して未焼成テープを得る。第3工程では、未焼成テープを延伸して多孔膜を得る。第4工程では、多孔膜の少なくとも両側に通気性支持材を熱ラミネートする。
【0065】
前述のように、本発明者らの最近の研究により、PTFE多孔膜においてPF値の高いものを得るには、単に多孔膜の繊維径を小さくしても、その向上の程度に限界があることが明らかにされた。
【0066】
そして、本発明者らの鋭意研究の結果、分子量が600万以上のPTFEファインパウダーに対し、液状潤滑剤をPTFEファインパウダー1kg当たり20℃において380ml以上加えてペースト押出した後、圧延を行ったPTFEシートから液状潤滑剤を乾燥して得られるPTFE未焼成シートを、さらに長手方向に延伸し、その後幅方向に延伸することを特徴とする方法でPTFE多孔膜を得ることにより、従来では得られなかった高いPF値をもつPTFE多孔膜を得ることができることが見出された。
【0067】
PTFE多孔膜の作製には、PTFE多孔膜の非溶融加工性を保持するためにPTFEファインパウダーに対し液状潤滑剤が混合されるが、この液状潤滑剤の量に関しては、これまでの本発明者らによる検討の結果、液状潤滑剤の混合量を多くしていくと、他の条件が従来と同一の作製条件によりPTFE多孔膜を作製した場合、多孔膜の圧力損失が低下していくことが明らかにされた。そして、この原因について更に検討された結果、次のようなことが判明した。即ち、液状潤滑剤の混合量を多くすると、ペースト押出及び圧延時にPTFEファインパウダーにかかる応力が緩和され、PTFEファインパウダーからの繊維発生点が減少する。その結果、未焼成テープを延伸すると、液状潤滑剤の混合量が多いものは、繊維の発生量が少なくなり多孔膜の空孔率が向上する、即ち、多孔膜の充填率が低下する。このために圧力損失が低下することが判明した。同時に、PTFE多孔膜のPF値も向上することが判明した。そして更に、本発明の製造方法によれば、PTFE多孔膜に通気性支持材を熱ラミネートした後においても、PF値が32を超えるフィルタ濾材を得ることができることが明らかとなった。
【0068】
本発明の製造方法により得られるフィルタ濾材のPF値が向上される理由については、次の通りである。単一繊維捕集理論によれば、一般に、充填率が大きくなると、さえぎりメカニズムによる粒子の捕集効率が向上して多孔膜自体のPF値が向上するが、実測した場合は、逆に充填率が小さい方がPF値が高くなる。この理由は、15th ICCCS International Symposium予稿集によると、充填率が大きくなると繊維間距離が小さくなるために、PTFE多孔膜のように繊維径が小さく単一繊維捕集効率ηが1を超えるものでは、近傍繊維の干渉が発生して実際の単一繊維捕集効率が繊維自体が持つ単一繊維捕集効率ηに比べ小さくなってしまうからである。逆に充填率が小さく繊維間距離が大きいと、近傍繊維の干渉領域が少なくなり、繊維自体が持つ単一繊維捕集効率ηがそのまま発揮されるようになるからである。
【0069】
このように、本発明のPTFE多孔膜は、実際の単一繊維捕集効率ηの減衰を抑えて、従来知られていたPF値が32を超え、さらには、後述するようにPF値が35を超えるものである。
【0070】
また、上述のように、PTFE多孔膜に通気性支持材を熱ラミネートする際に、通常行われるような少なくとも1つのロールが加熱された2つのロール間にPTFE多孔膜及び通気性支持材を通す方法では、厚み方向の圧縮が加わり、単一繊維捕集効率ηのロスが大きくなり、濾材としてのPF値が低下してしまう。
【0071】
そこで、本発明では、高いPF値を持つPTFE多孔膜のPF値を低下させないように、特開平6−218899号公報に示されるような、加圧することなく自重のみでPTFE多孔膜と通気性支持材とを重ねてラミネートする方法や、巻取テンションを弱める方法等、できるだけPTFE多孔膜の厚み方向に圧縮させないように熱ラミネートを行って高いPF値を持つフィルタ濾材を得ることとしている。
【0072】
請求項12に記載のフィルタ濾材の製造方法は、請求項11の製造方法において、第1工程では、PTFEファインパウダー1Kg当たり20℃において406ml以上の液状潤滑剤を混合する。
【0073】
前述のように、本発明者らの研究により、液状潤滑剤の量については、PTFEファインパウダーの単位重量あたりの混合量を多くすることにより充填率が低く抑えられたPTFE多孔膜を得ることができることが見出されたが、この場合の液状潤滑剤の量は、PTFEファインパウダー1Kg当たり20℃において406ml以上であることがより好ましいことが判明した。
【0074】
そこで、この製造方法では、PTFEファインパウダーに対する液状潤滑剤の混合量をかかる値にすることで、より充填率が抑えられ、より高いPF値を有するフィルタ濾材を得ることとしている。
【0075】
請求項13に記載のフィルタ濾材の製造方法は、請求項11または12の製造方法において、第3工程では、未焼成テープを長手方向に3倍以上20倍以下に延伸した後幅方向に10倍以上50倍以下に延伸することにより、未焼成テープを総面積倍率で80倍以上800倍以下に延伸する。
【0076】
この製造方法では、未焼成のPTFEテープを延伸する際に、かかる延伸倍率で延伸を行うことにより、高性能のPTFE多孔膜を備えたフィルタ濾材を得ることとしている。
【0077】
請求項14に記載のフィルタ濾材の製造方法は、請求項11から13のいずれかの製造方法において、通気性支持材は熱融着性不織布からなる。
【0078】
この製造方法では、特に、通気性支持材として熱融着生不織布を用いてフィルタ濾材を得る場合において、高性能のフィルタ濾材を得ることとしている。
【0079】
【発明の実施の形態】
[フィルタ濾材]
図1に、本発明の一実施形態が採用されたフィルタ濾材1を示す。
【0080】
このフィルタ濾材1は、PTFEからなる多孔膜3と、PTFE多孔膜の両面に熱ラミネートされる通気性支持材5とを備えている。
【0081】
PTFE多孔膜3の原料として用いられるPTFEの分子量は600万以上である。PTFE多孔膜3は、後述するフィルタ濾材の製造方法により得られ、実測による単一繊維捕集効率η(後述の[数7]により算出されるもの)は、計算上の単一繊維捕集効率η(後述の[数6]により算出されるもの)の80%以上である。
【0082】
PTFE多孔膜は充填率が8%以下であり、PTFE多孔膜3を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下である。また、PTFE多孔膜3の膜厚は、50μm以下であり、好ましくは1〜30μmである。
【0083】
このように構成されたPTFE多孔膜3のPF値は35を超えるものである。また、PTFE多孔膜3は、単枚に限らず、複数枚重ねてなるもの、或いは複数枚の多孔膜3と複数の通気性支持材5とが交互に積層されたもの等、複層構造のものであってもよい。
【0084】
さらに、PTFE多孔膜3は、例えばホモPTFE多孔膜と変性PTFE多孔膜とからなる複層構造のように、異種のPTFE多孔膜を組み合わせてなる複層構造を有するものであってもよい。
【0085】
通気性支持材5は、熱融着性を有する不織布からる。通気性支持材3は、本実施形態ではPTFE多孔膜3の両面に積層されているが、片面のみに積層されてもよい。また、通気性支持材5は、PTFE多孔膜3が複層構造のものである場合は、熱ラミネート時の多孔膜の繊維の損傷等を防ぐために、このような複層構造体の最外層部分に積層されることが好ましい。
【0086】
このように構成されたフィルタ濾材1は、5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と、粒子径0.10〜0.12μmのシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超えるものである。
【0087】
また、このフィルタ濾材1は、HEPAフィルタ(濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.3μm以上の粒子の捕集効率が99.97%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損失が50〜500Paであるエアフィルタユニット)、ULPAフィルタ(濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.1μm以上の粒子の捕集効率が99.9999%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損失が50〜500Paであるエアフィルタユニット)等の高性能エアフィルタユニットに用いることができる。
【0088】
[エアフィルタユニット]
図2に、本発明の一実施形態が採用されたエアフィルタユニット11を示す。
【0089】
このエアフィルタユニット11は、フィルタパック13と、フィルタパック13が収納される枠体15とを備えている。
【0090】
フィルタパック13は、図3に示すように、フィルタ濾材1と、スペーサ17とから構成される。
【0091】
フィルタ濾材1は、上述のものが用いられ、交互に折り返して波型形状に加工(プリーツ加工)されている。
【0092】
スペーサ17は、プリーツ加工されたフィルタ濾材1の波型形状を保持するためのものであり、ポリアミド等のホットメルト樹脂接着剤からなる。
【0093】
枠体15は、4本のアルミニウム製フレームを組み立てることにより得られ、内側にフィルタパック13が保持される。
【0094】
[フィルタ濾材の製造方法]
このフィルタ濾材の製造方法は、上述のフィルタ濾材1を製造するための方法であって、混合工程と、未焼成テープ作製工程と、延伸工程と、熱ラミネート工程とを備えている。
【0095】
混合工程では、PTFEファインパウダーに、PTFEファインパウダー1kg当たり20℃において380ml以上の液状潤滑剤を混合して、PTFEファイルパウダーと液状潤滑剤との混合体を得る。この液状潤滑剤の混合量は、好ましくは、PTFEファインパウダー1Kg当たり20℃において406ml以上である。
【0096】
未焼成テープ作製工程では、混合工程で得られた混合体をテープ状に圧延し次いで液状潤滑剤を除去して未焼成PTFEテープを得る。
【0097】
延伸工程では、この未焼成テープを延伸することによりPTFE多孔膜3を得る。延伸工程では、未焼成テープを長手方向に3〜20倍に延伸した後、幅方向に10〜50倍に延伸することにより、総面積倍率で80〜800倍に延伸する。
【0098】
熱ラミネート工程では、PTFE多孔膜3の両側に、上述の通気性支持材5を熱ラミネートする。なお、通気性支持材5は、上述のように、PTFE多孔膜3の片面にのみ積層されてもよいが、上述のような複層構造体である場合は最外層部分に積層されるのが好ましい。
【0099】
【実施例】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
[PTFEフィルタ濾材の製造]
<実施例1>
まず、数平均分子量650万のPTFEファインパウダー(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンファインパウダーF104U」)1kg当たりに、押出液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製「アイソパー」)を20℃において406ml加えて混合した。
【0100】
次に、この混合物をペースト押出により丸棒状に成形した。そして、この丸棒状成形体を70℃に加熱したカレンダーロールによりフィルム状に成形し、PTFEフィルムを得た。このフィルムを250℃の熱風乾燥炉に通して押出助剤を蒸発除去し、平均厚み200μm、平均幅150mmの未焼成フィルムを得た。
【0101】
次に、この未焼成PTFEフィルムを、図4に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率5倍で延伸した。未焼成フィルムはロール21にセットし、延伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き取った。また、延伸温度は250℃で行った。なお、図4において、23〜25はロール、26,27はヒートロール、28〜32はロールをそれぞれ示す。
【0102】
次に、得られた長手方向延伸フィルムを、連続クリップで挟むことのできる図5の左半分に示す装置(テンター)を用いて幅方向に延伸倍率45倍で延伸し、熱固定を行った。この時の延伸温度は290℃、熱固定温度は360℃であった。
【0103】
上記のPTFE多孔膜の両面に、下記の不織布A,Bを用いて、図5の右半分に示す装置によって熱融着することにより、フィルタ濾材を得た。
不織布A:ユニチカ株式会社製「エルベスS0403WDO」PET/PE芯/鞘不織布、目付40g/m2
不織布B:ユニチカ株式会社製「エルベスT0403WDO」PET/PE芯/鞘不織布、目付40g/m2
【0104】
なお、図5において、34は巻出しロール、35は予熱ゾーン、36は延伸ゾーン、37は熱固定ゾーン、39はラミネートロール、41は巻取ロールをそれぞれ示す。
【0105】
またこの時の熱融着条件は、以下の通りであった。
加熱温度:200℃ ライン速度:15m/分
【0106】
<実施例2>
液状潤滑剤の量をPTFEファインパウダー1kg当たり20℃において430mlとした以外は実施例1と同様にしてフィルタ濾材を作製した。
【0107】
<比較例1>
液状潤滑剤の量をPTFEファインパウダー1kg当たり20℃において317mlとした以外は実施例1と同様にしてフィルタ濾材を作製した。
【0108】
<比較例2>
液状潤滑剤の量をPTFEファインパウダー1kg当たり20℃において355mlとした以外は実施例1と同様にしてフィルタ濾材を作製した。
【0109】
実施例1,2及び比較例1,2の多孔膜及び濾材の性能値を表1に示す。なお、表1において、減衰率はη実測値をη計算値で割った値である。
【0110】
【表1】
表1に示すように、実施例1,2は、充填率、平均繊維径、圧力損失及び減衰率が比較例1,2に比べ小さく、捕集効率及びPF値が比較例1,2に比べ大きくなっている。このことから、PTFEファイパウダー1kg当たりの液状潤滑剤の混合量が多くなると、充填率、圧力損失、圧力損失及び減衰率を従来に比べ低く抑えられるとともに捕集効率及びPF値が向上されることが分かる。
【0111】
また、実施例2は、いずれの物性においても実施例1より優れた値を示しており、これにより、液状潤滑剤の混合量を多くすることによる効果の増大が認められる。
【0112】
[エアフィルタユニットの製造]
<実施例3>
実施例1で製造したフィルタ濾材を、レシプロ折り機で高さ5.5cmにプリーツ加工し、プリーツ後90℃の温度をかけて折りくせをつけた。この後、プリーツされたフィルタ濾材を一旦開き、ポリアミドホットメルト樹脂製のスペーサを塗布し、再度プリーツ状にレシプロ立ち上げ機で立ち上げ、大きさ58cm×58cmに切断して、フィルタパックを得た。この時のプリーツ間隔は、3.125mm/1プリーツであった。
【0113】
次に、外寸61cm×61cm、内寸58cm×58cm、厚さ6.5cmのアルマイト加工アルミニウム製枠を用意し、この枠体内にプリーツ加工されたフィルタパックを入れ、ウレタン接着剤でフィルタパック周囲とアルミニウム枠とをシールしてエアフィルタユニットを作製した。
【0114】
<比較例3>
比較例1で製造したフィルタ濾材を用いた以外は実施例3と同様にして、エアフィルタユニットを作製した。
【0115】
実施例3と比較例3とのエアフィルタユニットの物性の比較を表2に示す。
【0116】
【表2】
表2に示すように、実施例3は、比較例3に比べ圧力損失が抑えられ、捕集効率が高く、この結果、PF値は大幅に高くなっている。したがって、PTFEファインパウダーに対する液状潤滑剤の混合量を多くすることにより、PF値が飛躍的に高められたエアフィルタユニットが得られることが分かる。
【0117】
[PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の圧力損失(Pa)]
PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の測定サンプルを、直径100mmのフィルタホルダーにセットし、コンプレッサーで入口側を加圧し、流速計で空気の透過する流量を5.3cm/秒に調整した。そして、この時の圧力損失をマノメータで測定した。
【0118】
[PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の捕集効率(%)]
PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の測定サンプルを直径100mmのフィルタホルダーにセットし、コンプレッサーで入口側を加圧し、流量計で空気の透過する流量を5.3cm/秒に調整した。この状態で上流側から0.10〜0.12μmの粒子濃度が108個/300mlのシリカ粒子を流し、下流側に設置したパーティクルカウンター(PMS LAS−X−CRT PARTICLE MEASURING SYSTEM INC.(PMS)社製、以下同じ)によって、粒子径0.10〜0.12μmの透過粒子数を求め、上流と下流との粒子数の比率を求めた。すなわち、上流の粒子濃度をCi、下流の粒子濃度をCoとしたときに下式により計算される測定サンプルの捕集効率を求めた。
[数3]
捕集効率(%)=(1−Co/Ci)×100
【0119】
また、捕集効率が非常に高いフィルタ濾材については、吸引時間を長くすることでサンプリング空気量を多くして、測定を行った。例えば、吸引時間を10倍にすると、下流側のカウント粒子数が10倍に上がり、測定感度が10倍になる。
【0120】
[PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の透過率(%)]
PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の透過率は、下式により求めた。
[数4]
透過率(%)=100−捕集効率(%)
【0121】
[PTFE多孔膜及びフィルタ濾材のPF値]
PTFE多孔膜及びフィルタ濾材のPF1値は、PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の圧力損失及び透過率を下式に代入することにより求めた。
[数1]
PF1値=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
【0122】
[PTFE多孔膜の膜厚]
膜厚計(1D−110MH型、ミツトヨ社製)を使用し、PTFE多孔膜を5枚重ねて全体の膜厚を測定し、その値を5で割った数値を1枚の膜厚とした。
【0123】
[PTFE多孔膜の充填率]
膜厚を測定したPTFE多孔膜を20×20cmに切り出し、重量を測定し、下記式より充填率を求めた。
[数5]
充填率(%)=[重量(g)/(400×膜厚(cm)×2.25(PTFEの比重))]×100
【0124】
[PTFE多孔膜の平均繊維径]
走査型電子顕微鏡(S−4000型 日立製作所製)を用いて、PTFE多孔膜の拡大写真(7000倍)を撮影する。この写真を4つ切り大に拡大し、写真上に縦、横それぞれ4本の同一長さ(長さ:縦24.5cm、横29.5cm)の直線を5cm間隔に引き、その直線上にあるPTFE繊維の直径を測定し、その平均をPTFE繊維の平均繊維径とした。
【0125】
[PTFE多孔膜の計算上の単一繊維捕集効率]
計算上の単一繊維捕集効率ηは一般の単一繊維捕集理論の下記に示した式により求めた。
[数6]
η=2.7Pe-2/3(1+0.39h-1/3Pe1/3Kn)+0.624Pe-1+1/2h[(1+R)-1-(1+R)+2(1+R)ln(1+R)+2.86(2+R)R(1+R)-1Kn]+1.24h-1/2Pe-1/2R2/3
ここで、Pe=(3πμdpudf)/[(1-α)CcKT]
Cc=1+2.514l/dp+0.8l/dpexp(-0.55dp/l) l=0.065(空気分子平均自由工程)
h=-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn α'=α/(1+σ)
Kn=2l/df
R=dp/df
μ=1.8×10-5(空気粘度)、K=1.38×10-23(ボルツマン定数)、T:絶対温度,dp:対象粒子径、u:測定風速、α:充填率、σ:繊維径分散
【0126】
[PTFE多孔膜の実測単一繊維捕集効率]
実際の単一繊維捕集効率ηは、一般の単一繊維捕集理論とPTFE多孔膜の性能値とから下記に示した式により求めた。
[数7]
η=-lnP/Δp/(-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn)×4πμu(1-α)/df
ここで、P:実測透過率(%)/100、ΔP:実測圧力損失(Pa)
【0127】
[エアフィルタユニットの圧力損失(Pa)]
図6に示す装置を用い、エアフィルタユニットを装着後フィルタ濾材を透過する風速が1.4cm/秒になるように調整し、その時のエアフィルタユニット前後の圧力損失をマノメータで測定した。
【0128】
なお、図6において、51は送風機、52,52'はHEPAフィルタ、53は試験用粒子導入管、54,54'は整流板、55は上流側試験用粒子採取管、56は静圧測定孔、57は供試エアフィルタユニット、58は下流側試験用粒子採取管、59は層流型流量計をそれぞれ示す。
【0129】
[エアフィルタユニットの捕集効率(%)]
図6に示した装置を用い、エアフィルタユニットを装着後フィルタ濾材を透過する風速が1.4cm/秒になるように調整し、この状態で上流側に粒子径が0.10〜0.12μmで濃度が1×109/ft3のシリカ粒子を流し、下流側の粒子径0.1〜0.12μmの粒子数をパーティクルカウンターで測定し、上流側と下流側との粒子数の比率を求めた。すなわち、上流の粒子濃度をCi、下流粒子濃度をCoとしたときに下式により計算される測定エアフィルタユニットの捕集効率を求めた。
[数3]
捕集効率(%)=(1−Co/Ci)×100
【0130】
[エアフィルタユニットの透過率(%)]
エアフィルタユニットの透過率は、下式により求めた。
[数4]
透過率(%)=100−捕集効率(%)
【0131】
[エアフィルタユニットのPF値]
エアフィルタユニットのPF2値は、エアフィルタユニットの圧力損失と透過率とを下式に代入することにより求めた。
[数1]
PF2値=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)] ×1000
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、PTFEファインパウダーに対し所定の割合以上の液状潤滑剤を混合することにより、充填率が低く抑えられ、PF値が32を超えるPTFE多孔膜を得ることができる。そして、このPTFE多孔膜を利用して、高性能のフィルタ濾材、フィルタパック及びエアフィルタユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態が採用されたフィルタ濾材1を示す縦断面図。
【図2】 本発明の一実施形態が採用されたエアフィルタユニット11を示す斜視図。
【図3】 本発明の一実施形態が採用されたフィルタパック13を示す斜視図。
【図4】 PTFEフィルムの長手方向への延伸に用いる装置を示す模式図。
【図5】 PTFEフィルムの幅方向への延伸に用いる装置(左半分)と、PTFEフィルムに不織布をラミネートする装置(右半分)とを示す模式図。
【図6】 エアフィルタユニットの圧力損失の測定装置を示す模式図。
【図7】 従来の濾材の繊維と、この繊維に捕集される粒子との関係を示す説明図。
【図8】 PTFE多孔膜を構成する繊維と、この繊維に捕集される粒子との関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 フィルタ濾材
3 PTFE多孔膜
5 通気性支持材
11 エアフィルタユニット
13 フィルタパック
15 枠体
17 スペーサ
Claims (14)
- ポリテトラフルオロエチレンからなる多孔膜と、
前記多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる通気性支持材とを備え、
5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と、粒子径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超え、
ポリテトラフルオロエチレンの分子量は600万以上であり、前記多孔膜は充填率が8%以下であり、前記多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下である、
フィルタ濾材。 - 前記通気性支持材は、両側の最も外側に熱ラミネートされている、請求項1に記載のフィルタ濾材。
- 前記通気性支持材は熱融着性不織布からなる、請求項1または2のいずれかに記載のフィルタ濾材。
- 前記多孔膜のPF値は35を超える、請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ濾材。
- 前記多孔膜の実際の単一繊維捕集効率η 実際 は、前記多孔膜の物性から計算される単一繊維捕集効率η 計算 の80%以上である、請求項1から4のいずれかに記載のフィルタ濾材。
なお、前記η 実際 及びη 計算 は下記式7及び6から求められる。
[数7]
η 実際 =-lnP/Δp/(-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn)×4πμu(1-α)/d f
ここで、P:実測透過率(%)/100、ΔP:実測圧力損失(Pa)
[数6]
η 計算 =2.7Pe -2/3 (1+0.39h -1/3 Pe 1/3 Kn)+0.624Pe -1 +1/2h[(1+R) -1 -(1+R)+2(1+R)ln(1+R)+2.86(2+R)R(1+R) -1 Kn]+1.24h -1/2 Pe -1/2 R 2/3
ここで、Pe=(3πμd p ud f )/[(1-α)CcKT]
Cc=1+2.514l/d p +0.8l/d p exp(-0.55d p /l) l=0.065(空気分子平均自由工程)
h=-0.5lnα'-0.52+0.64α'+1.43(1-α')Kn α'=α/(1+σ)
Kn=2l/d f
R=d p /d f
μ=1.8×10 -5 (空気粘度)、K=1.38×10 -23 (ボルツマン定数)、T:絶対温度,d p :対象粒子径、u:測定風速、α:充填率、σ:繊維径分散 - 濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.3μm以上の粒子
の捕集効率が99.97%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合
における圧力損失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタユニットに
用いられる、請求項1から5のいずれかに記載のフィルタ濾材。 - 濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.1μm以上の粒子の捕集効率が99.9999%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタユニットに用いられる、請求項1から6のいずれかに記載のフィルタ濾材。
- 所定の形状に加工された請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ濾材を含むフィルタパック。
- プリーツ加工された請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ濾材と、
前記プリーツ加工されたフィルタ濾材の形状を保持するための、ポリアミドホットメルト樹脂からなるスペーサと、
を含むフィルタパック。 - 請求項8または9に記載のフィルタパックと、
前記フィルタパックが収納される枠体と、
を備えたエアフィルタユニット。 - ポリテトラフルオロエチレンからなる多孔膜と前記多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされた通気性支持材とを備え、5.3cm/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と粒子径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記式
[数1]
PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(Pa)]×1000
(ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)である)
に従って計算されるPF値が32を超え、
ポリテトラフルオロエチレンの分子量は600万以上であり、前記多孔膜は充填率が8%以下であり、前記多孔膜を構成する繊維の平均繊維径は0.1μm以下であるフィルタ濾材の製造方法であって、
ポリテトラフルオロエチレンファインパウダーに、前記ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1kg当たり20℃において380ml以上の液状潤滑剤を混合して混合体を得る第1工程と、
前記混合体を圧延し次いで前記液状潤滑剤を除去して未焼成テープを得る第2工程と、
前記未焼成テープを延伸して前記多孔膜を得る第3工程と、
前記多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱ラミネートする第4工程と、
を備えたフィルタ濾材の製造方法。 - 前記第1工程では、前記ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1Kg当たり20℃において406ml以上の液状潤滑剤を混合する、請求項11のフィルタ濾材の製造方法。
- 前記第3工程では、前記未焼成テープを長手方向に3倍以上20倍以下に延伸した後幅方向に10倍以上50倍以下に延伸することにより、前記未焼成テープを総面積倍率で80倍以上800倍以下に延伸する、請求項11または12のフィルタ濾材の製造方法。
- 前記通気性支持材は熱融着性不織布からなる、請求項11から13のいずれかに記載のフィルタ濾材の製造方法。
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