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JP4822012B2 - 紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体 - Google Patents

紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体 Download PDF

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JP4822012B2
JP4822012B2 JP2007135659A JP2007135659A JP4822012B2 JP 4822012 B2 JP4822012 B2 JP 4822012B2 JP 2007135659 A JP2007135659 A JP 2007135659A JP 2007135659 A JP2007135659 A JP 2007135659A JP 4822012 B2 JP4822012 B2 JP 4822012B2
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Description

本発明は、拍動性を有する紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体、及びそれを用いた紐状の心筋細胞集合体の形成方法に関する。
現在、心筋の移植・再生治療の方法として、骨髄細胞に代表される体性幹細胞(組織幹細胞)を選別して患者の心臓に直接(注射)移植する方法が研究されている。また、ヒト以外の哺乳動物ではES細胞(胚性幹細胞)から心筋細胞へ効率的に分化させる研究もされている。近年、組織幹細胞(脂肪組織に含まれる未分化の細胞等)から効率的に心筋細胞へ誘導する研究もされ、心筋の移植・再生治療に用いる細胞ソースの範囲は広がりつつある。しかしながら、拍動性等の心筋の機能を再現した組織を人為的に構築する技術は未だ確立されていない。
再生医療などに用いるシート状細胞集合体を形成するための細胞培養支持体は種々提供されている(例えば特許文献1〜3)。ところが、これらの技術を用いて製造された心筋細胞シートは拍動性を有していない。初代心筋細胞(仔ラットから採取、コラゲナーゼ処理で結合織からフリーにした細胞)から従来の細胞培養支持体を用いて作製した心筋細胞シートは約半数の心筋細胞とその他血管内皮細胞や繊維芽細胞等が分散している。心筋細胞の1万個に1個程度でペースメーカー細胞の心筋細胞がある。ランダムにシート化された心筋細胞シートは細胞同士がギャップ結合で電気的に結合しているため、結合段階では複数のペースメーカー細胞から発生した電気信号が心筋細胞同士、異なる細胞間を経て伝わることで、拍動経路を形成する。コンフレントな細胞シートはペースメーカー細胞も含めほぼ最短経路で同期するが、電気信号の放射に方向性はない。このため、拍動に関しては全体で伸収縮を繰返すが方向性はない。
特開2004−170935号公報 特開2005−168494号公報 特公平6−104061号公報
心臓では洞房結節から発した活動電位の伝わる方向と左右2つの心室心房の収縮方向が決まっていることから一定方向に拍動することのできる心筋組織を提供することが求められている。そこで本発明は、心筋再生治療に用いることができる、拍動性等の心筋の機能を再現した細胞集合体、及びそれを製造するための細胞培養支持体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究した結果、細胞1個から十数個分の巾で長手方向に紐状に連結した心筋組織が一方向に拍動性を有することを見出した。このような紐状の心筋組織は、ペースメーカー細胞や外部の電極から与えた仮想心電を確実に紐の長手方向に沿って伝えることが可能である。本発明者らはまた、このような形状及び機能を有する心筋細胞集合体を形成するために適した細胞培養支持体の構造を見出した。
本発明は以下の発明を包含する。
(1)一方の表面に、少なくとも1つの線状の細胞接着性領域が形成された基板部を有する、紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体。
(2)前記線状の細胞接着性領域の幅は培養しようとする細胞の幅の1〜19倍である、(1)記載の細胞培養支持体。
(3)前記線状の細胞接着性領域の幅は5〜40μmである、(1)記載の細胞培養支持体。
(4)前記一方の表面に、複数の線状の細胞接着性領域が形成されており、前記複数の線状の細胞接着性領域の間には細胞非接着性領域が形成されている、(1)〜(3)のいずれかに記載の細胞培養支持体。
(5)隣接する前記細胞接着性領域間の距離は30μm以上である、(4)記載の細胞培養支持体。
(6)前記一方の表面に、細胞接着性の天面を有する複数の凸条と、前記各凸条間に形成される凹溝とを備え、前記凹溝の内面は細胞非接着性である、(4)又は(5)記載の細胞培養支持体。
(7)前記線状の細胞接着性領域は、心筋を培養する条件下において細胞接着性となる環境応答性高分子化合物が前記一方の表面に線状に配置された領域である、(1)〜(6)のいずれかに記載の細胞培養支持体。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の細胞培養支持体の基板部上において心筋細胞を培養させる工程を含む、紐状の心筋細胞集合体の形成方法。
(9)(8)記載の方法により形成された紐状の心筋細胞集合体。
(10)(1)〜(7)のいずれかに記載の細胞培養支持体と、該培養支持体の基板部の表面の細胞接着性領域に接着してなる紐状の心筋細胞集合体とを含む、心筋細胞集合体接着細胞培養支持体。
本発明の細胞培養支持体を用いて形成された紐状の心筋細胞集合体は、その長手方向に沿って活動電位を伝えかつ拍動性を有し、長手方向に伸縮することができる。
本発明の紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体は、一方の表面に、少なくとも1つの線状の細胞接着性領域が形成された基板部を有する。
基板部の材質は通常細胞培養に用いられるガラス類、プラスチック類、セラミックス、金属等が挙げられるが、細胞培養が可能な材質である限りこれらには限定されない。基板部の表面または中間層に本発明の目的を妨げない限り任意の層を設けてもよいし、任意の処理を施してもよい。例えば、基板部表面にオゾン処理、プラズマ処理、スパッタリング等の処理技術を用いて親水化を施すことができる。
細胞培養支持体の全体的な形状は、本発明の所定の特徴を備えた基板部を有し、細胞培養の目的に適したものである限りどのようなものであってもよく、例えば、基板部のみからなるシート状のものや、基板部と、該基板部の外周部から起立した周壁部を備えた培養皿(シャーレ)等の形状のものが可能である。
本発明では、このような基板部の少なくとも一方の面に、少なくとも1つの線状の細胞接着性領域を形成する。当該線状の細胞接着性領域は、線状であれば特に限定されず、直線状であっても、曲線状であっても、折れ線状であっても、これらを組み合わせたものであってもよい。曲線状部分の曲率は一定である必要は無い。心筋細胞集合体は、細胞接着性領域に沿って形成される。
線状の接着性領域の横幅は、培養しようとする細胞の幅の1〜19倍であることが好ましい。具体的な数値で示すと線状の接着性領域の横幅は5〜40μmであることが好ましい。線状の接着性領域の長さは特に限定されないが、5mm〜750m、特に10mm〜300mmが好ましい。
基板部の一方の表面に、複数の線状の細胞接着性領域が形成されており、前記複数の線状の細胞接着性領域の間には細胞非接着性領域が形成されている形態がより好ましい。この形態の細胞培養支持体を用いると、複数の線状の細胞接着性領域のそれぞれに沿って複数の紐状の細胞集合体が形成され、隣接する細胞集合体間は細胞非接着性領域を介して隔離され互いに連結しないため、複数の細胞集合体を多数同時に得ることができる。隣接する細胞接着性領域間の距離は、心筋組織を形成する細胞が架橋し得ない距離であれば特に限定されないが、30μm以上が好ましく、40μm以上がより好ましい。
細胞接着性領域は、基板部の表面の所望の領域を適当な方法で処理して細胞接着性に加工して形成することができる。或いはまた、基板部表面自体が細胞接着性を有している場合には、基板部表面自体を細胞接着性領域として用いることができる。細胞は一般に疎水性表面に接着し易いことが知られている。そして、基材表面に細胞接着性を付与するための処理方法としては種々の方法が知られている。なかでも好ましい処理方法は、心筋を培養する条件下において細胞接着性となり、温度、pH、イオン濃度等の環境を変化させたときに細胞非接着性となる環境応答性高分子化合物を基板表面に線状に被覆することにより細胞接着性領域を形成する方法である。温度応答性高分子化合物を基材部の表面に線状の形状で被覆することは、通常の微細加工技術を用いて可能である。
環境応答性高分子化合物としては温度応答性ポリマー、pH応答性ポリマー、又はイオン応答性ポリマーが好ましく、温度応答性ポリマーが最も好ましい。
本発明に好適に使用できる温度応答性ポリマーは細胞培養温度下(通常、37℃程度)において疎水性を示し、培養した細胞シートの回収時の温度下において親水性を示すものが好ましい。なお、温度応答性ポリマーが、疎水性から親水性に変化する温度(水に対する臨界溶解温度(T))としては、特に限定されないが、培養後の細胞集合体の回収の容易さの観点からは、細胞培養温度よりも低い温度であることが好ましい。このような温度応答性ポリマー成分を含むことで、細胞培養時においては、細胞の足場(細胞接着面)が充分に確保されるため細胞培養を効率よく行うことができる。その一方、培養後の細胞集合体の回収時においては、疎水性部分を親水性に変化させ、培養された細胞集合体を細胞培養基材から分離させることで、細胞集合体の回収をより一層容易にすることができる。
本発明に好適に使用できる温度応答性ポリマーは具体的にはTが0〜80℃、好ましくは0〜50℃であるポリマーが好ましい。Tが80℃を越えると細胞が死滅する可能性があるので好ましくない。またTが0℃より低いと、一般に細胞増殖速度が極度に低下するか、または細胞が死滅してしまうため好ましくない。そのような好適なポリマーとしては、例えば特公平6−104061号公報に記載のポリマーが挙げられる。
具体的には適当なポリマーとしては、例えばポリ−N−イソ,プロピルアクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−n−プロピルアクリルアミド(T=21℃)、ポリ−N−n−プロピルメタクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−エトキシエチルアクリルアミド(T=約35℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド(T=約28℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド(T=約35℃)、及びポリ−N,N−ジエチルアクリルアミド(T=32℃)等が挙げられる。その他のポリマーとしては、例えばポリ−N−エチルアクリルアミド、ポリ−N−イソプロピルメタクリルアミド、ポリ−N−シクロプロピルアクリルアミド、ポリ−N−シクロプロピルメタクリルアミド、ポリ−N−アクリロイルピロリジン、ポリ−N−アクリロイルピペリジン、ポリメチルビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のアルキル置換セルロース誘導体や、ポリポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドとのブロック共重合体等に代表されるポリアルキレンオキサイドブロック共重合体や、ポリアルキレンオキサイドブロック共重合体が挙げられる。
これらのポリマーは、例えばモノマーの単独重合体がT=0〜80℃を有するようなモノマーの単独若しくは共重合により調製される。モノマーとしては例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、環状基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体、及びビニルエーテル誘導体等が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。また、増殖細胞の種類によってTを調節する必要がある場合や、被覆物質と細胞培養支持体との相互作用を高める必要が生じた場合や、細胞支持体の親水・疎水性のバランスを調整する必要がある場合などには、上記以外の他のモノマー類を更に加えて共重合してよい。更に本発明に使用する上記ポリマーとその他のポリマーとのグラフトまたはブロック共重合体、あるいは本発明のポリマーと他のポリマーとの混合物を用いてもよい。また、ポリマー本来の性質が損なわれない範囲で架橋することも可能である。
pH応答性ポリマーおよびイオン応答性ポリマーは作製しようとする細胞集合体に適したものを適宜選択することができる。
細胞接着性領域における各種環境応答性高分子化合物の被覆量は、5〜80μg/cm、好ましくは6〜40μg/cmである。高分子化合物被覆量が80μg/cmを超過すると細胞は細胞培養支持体表面上に付着せず、逆に被覆量が5μg/cm未満だと細胞は単層の状態で培養され組織状とならず、また培養細胞を支持体から剥離回収するのも困難となる。このような高分子化合物被覆量は、例えばフーリエ変換赤外分光計全反射法(FT−IR−ATR法)、被覆部若しくは非被覆部の染色や蛍光物質の染色による分析、更に接触角測定等による表面分析を単独或は併用して求めることが出来る。
基板部の表面への環境応答性高分子化合物の被覆方法は、化学的方法や物理的方法を単独でまたは併用して行うことができる。被覆時に前記モノマーを使用する場合、そのモノマーは気体、液体、固体いずれの状態でも良い。また、ポリマーを使用する場合にはおいても、そのポリマーは、液体、固体状態のいずれの状態でも良い。これらのものを化学的な反応によって結合させる場合、電子線照射(EB)、γ線照射、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、さらに基板部の表面の素材と被覆材料が適当な反応性官能基を有する場合はラジカル及びイオン反応等の一般に用いられる有機反応、を用いることができる。物理的な相互作用による方法としては、被覆材料単独または基板部の表面の素材との相溶性の良いマトリックスを媒体とし、塗布、混練等の物理的吸着を用いる方法等があるが、これらに限られるわけではない。
細胞非接着性領域は、基板部の表面の所望の領域を適当な方法で処理して細胞接着性に加工することにより形成することができる。或いはまた、基板部表面自体が細胞非接着性を有している場合には、基板部表面自体を細胞非接着性領域として用いることができる。細胞は一般に親水性表面に接着し難いことが知られている。そして、基材表面に細胞接着性を付与するための処理方法としては種々の方法が知られている。なかでも好ましい処理方法は、親水性高分子化合物を基板表面に線状に被覆することにより細胞非接着性領域を形成する方法である。親水性高分子化合物を基材部の表面に線状の形状で被覆することは、通常の微細加工技術を用いて可能である。
親水性高分子化合物の例としては、天然物としては、BSA(ウシ血清アルブミン)をはじめとしたタンパク質天然高分子、キチン・キトサン、ヒアルロン酸等の糖鎖天然高分子が挙げられ、また、合成高分子としてはポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド等のアルキレングリコールが重合してなるポリマー、ポリアクリルアミド、プルロニックとして知られるポリエチレングリコール処理のトリブロックポリマー、各種アミノ酸ポリマー、ポリシロキサン(ハイドロゲルとして、又はシラン処理として基板部表面に付与される)が挙げられる。基板部表面への被覆方法としては、親水性高分子化合物のポリマー鎖の疎水部分又は親水部分と基板部表面との結合力を利用して、浸漬・キャスト等で基板部表面に親水性高分子化合物を吸着させる方法と、シランカップリング剤やグラフト重合を用いて基板部表面と親水性高分子化合物との間に化学結合を施し、長期に表面の親水性を維持する方法がある。本明細書に示す実施例では、アクリルアミドモノマーを基板部表面に電子線グラフト重合して親水性高分子表面を作製している。
次に複数の線状の細胞接着性領域と、線状の細胞非接着性領域とが交互に配置された基板部の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
基板部の実施形態の一例を図1aに示す。基板部(100)は、一方の表面に、天面(102)を有する複数の凸条(101)と、前記各凸条間に形成される凹溝(103)とを備える。各天面(102)は細胞接着性であり、線状の細胞接着性領域を形成する。凹溝(103)の内面は細胞非接着性であり、細胞非接着性領域を形成する。本発明のこの実施形態では、各天面(102)上で形成される紐状の心筋細胞集合体間の横方向の結合は、細胞非接着性の凹溝(103)が障害となって阻止される。天面の横幅及び長さはそれぞれ、線状の細胞接着性領域の横幅及び長さに対応し、線状の細胞接着性領域に関する横幅及び長さの寸法と同様の寸法が採用できる。天面に細胞接着性を付与する方法としては上述の方法が採用できる。凸条の形状は、図1aに示すような直線状には限定されず、細胞接着性領域に関して上述した種々の線状、例えば曲線状であっても、折れ線状であっても、これらを組み合わせたものであってもよい。凹溝の断面形状は図1aに示すような矩形状には限定されず、V字状、U字状、半円弧状、台形状、逆台形状等であってよい。凹溝内面に細胞非接着性を付与する方法としては上述の方法が採用できる。凹溝の開口幅(すなわち凸条間の距離)は、心筋組織を形成する細胞が架橋し得ない寸法であれば特に限定されないが、30μm以上が好ましく、40μm以上がより好ましい。凸条及び凹溝の形成方法は特に限定されず、当業者に公知の微細加工技術を採用することができる。
基板部の実施形態の他の一例を図3に示す。図3は、一方の平滑な表面に、複数の線状の細胞接着性領域(111)と細胞非接着性領域(112)とが交互に配置された基板部(110)の拡大した斜視図である。本発明のこの実施形態では、線状の細胞接着性領域(111)上で形成される複数の紐状心筋細胞集合体間の横方向の結合は、細胞非接着性領域(112)が障害となって阻止される。細胞接着性領域(111)及び細胞非接着性領域(112)の付与方法及び寸法については上述の通りである。
次に、上記細胞培養支持体を用いて紐状の心筋細胞集合体を形成する方法について説明する。
培養に用いる心筋細胞としては常法により調製された初代心筋細胞が好ましい。初代心筋細胞としては例えラット等の哺乳動物の新生児から採取し、コラゲナーゼにより結合織を処理したものが使用できる。初代心筋細胞の調製方法は種々の文献に記載された公知の方法が採用できる(例えば、初代新生ラット心筋細胞はKinugawa K, Shimizu T, Yao A, Kohmoto O, Serizawa T, Takahashi T. Transcriptional regulation of inducible nitric oxide synthase in cultured neonatal rat cardiac myocytes. Circ Res. 1997;81:911-921.に記載されている)。培養に用いる心筋細胞は、培養後の細胞集合体が心筋組織の機能を有するものである限り、心筋細胞以外の細胞種(例えば血管内皮細胞、繊維芽細胞等)を含んでいてもよい。
心筋細胞の培養は、上記細胞培養支持体を底面に備えた容器中に適当な培地を加え心筋細胞を播種し培養することにより行うことができる。心筋細胞集合体は通常は3〜4日で形成される。培養に用いる心筋細胞に心筋以外の細胞種が含まれている場合、培養期間を長くするとこれらの細胞種が過度に増殖して心筋細胞の機能が阻害されることがあるため、培養期間は長くとも1週間程度にすることが好ましい。
上記細胞培養支持体を用いて形成される本発明の紐状の心筋細胞集合体は、典型的には、太さが5〜40μm、長さが1〜30cmである。本発明の紐状の心筋細胞集合体は拍動性を有し、紐の長手方向に伸縮することができることから、心筋の再生に用いることができる。
培養後の心筋細胞集合体を細胞培養支持体から剥離する前の、細胞培養支持体と該培養支持体の基板部の表面の細胞接着性領域に接着してなる紐状の心筋細胞集合体とからなる複合体(本発明では「心筋細胞集合体接着細胞培養支持体」と称する)を製品として提供することもできる。基板部に接着した状態の心筋細胞集合体は形状が保持され簡便に運搬することができる。
細胞培養支持体の作製
実施例1〜8として、図1aに示すような、複数の凸条(101)と、該複数の凸条(101)間に形成された凹溝(103)とが一方の表面に形成された基板部(100)からなる細胞培養支持体を形成した。各凸条は細胞接着性の温度応答性ポリマーにより被覆された平坦な天面(102)を有する。
具体的には、縦45mm、横20mmの長方形基板の表面上に、表1に示す幅(A、図1b参照)を有する複数の凸条を互いに平行に、表1に示す間隔(B、図1b参照)で形成した。凹溝の深さ(C、図1c参照)は各実施例につき4μmと8μmの2種類を作製した。実施例7では一枚の基板表面に幅が異なる5種類の凸条を形成した。実施例7では凸条間の間隔は20μmに固定した。実施例7の基板の上面図を図2に示す。実施例8では一枚の基板表面に5種類の異なる間隔で互いに平行に配置された幅20μmの複数の凸条を形成した。
比較例として基板上に凹凸の微細パターンを設けない以外は実施例1〜8と同等に作製した細胞培養支持体を作成した。
Figure 0004822012
実施例1〜8の細胞培養支持体は、微細パターン加工は特開2005−84561号公報の実施例2記載の手順に従って、ソーダガラス板上に下記成形用樹脂組成物からなる凸条(101)をレジスト版によって形成することにより製造した。その手順を具体的に説明する。
厚みが6.35mmの合成石英板上に厚みが0.11μmのCr層を形成したものの上にフォトレジスト(クラリアントジャパン(株)製、品名;「AZ5218」)を一回スピンコートし、厚さ4μmのフォトレジスト層を形成した。さらに同じフォトレジストをスピンコートで2層の厚さ8μmのフォトレジスト層も形成した。EVG社製のマスクアライナーEV−620で所定のパターン状露光した後、東京応化社製の現像液TOK-NMD3の現像を経てレジストパターンを形成し、レジスト版(親版)とした。次に紫外線感光性の成型用樹脂(ザインクテック(株)製、品名;「SEL-XC」)をレジスト版上にコーティングし、樹脂側より高圧水銀灯を用いて、170mJ/cm2(365nm)の条件で紫外線照射して、成型用樹脂を硬化させ、樹脂版(子版)とした。レジスト版と樹脂版を剥離し、凹凸側から再度、高圧水銀灯を用いて、170mJ/cm2(365nm)の条件で紫外線照射した。
孫版用紫外線感光性の成型用樹脂組成物として次の組成のものを準備した。
Figure 0004822012
上記のように製造した成型用型を用いて、凹溝を有する側に表2に示す成型用樹脂組成物を滴下し、アンカー処理を施した厚みが1.1mmのソーダガラス板を、その処理面側が成型用型側となるようにして重ね合せた後、成型用型側より高圧水銀灯を用いて、170mJ/cm2(365nm)の条件で紫外線照射して、間の成型用樹脂組成物を硬化させた。その後、成型用型を剥離し、再度凹凸面へ高圧水銀灯を用いて、170mJ/cm2(365nm)の条件で紫外線照射して、図1に示すような微細パターン形成体を得た。得られた微細パターン形成体にはパターンの欠落がなく、また、剥離した成型用型の凹溝内には、硬化した成型用樹脂組成物の残留は無かった。
比較例の支持体は、微細バターンを設けないことを除いて実施例1〜8と同様に製造した。
上記で作製した基板の凹凸面に酸素プラズマ処理を施し、凹凸面の清浄性と一様の濡れ性を確保した。こうして得られた基板の凹凸面に、細胞培養条件下において細胞接着性を示す温度応答性ポリマー層を以下の手順で被覆した。
40重量%に調整したN−イソプロピルアクリルアミドのイソプロピルアルコール溶液を上記で作製した各基板の凹凸面上に21μl添加後、電子線を30Mrad照射することにより、各基板の凹凸表面上にポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを被覆した。電子線照射後、イオン交換水により、各基板を洗浄し、残存モノマー及び遊離ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを取り除き、クリーンベンチ内で乾燥し、さらに、エチレンオキサイド(EO)によりガス滅菌し、さらに十分に脱気を行うことにより細胞培養支持体を得た。
親水性ポリマーによる被覆
比較のために、細胞接着性を示す温度応答性ポリマーに代えて、細胞非接着性の親水性ポリマーであるポリアクリルアミドを被覆したものも作成した。ポリアクリルアミドにより被覆された細胞培養支持体は、上記の手順において40重量%に調整したN−イソプロピルアクリルアミドのイソプロピルアルコール溶液を20重量%に調整したアクリルアミドのメタノール溶液に置換する以外は同等の手順により作製した。
細胞培養支持体上を用いた紐状の細胞集合体の形成
上記で得られた各温度応答性ポリマー被覆細胞培養支持体をシャーレの底部に載せ、常法によりウシ大動脈血管内皮細胞を培養した(使用培地:ウシ胎児血清(FCS)を10%含むダルベッコー改変イーグル培地(DMEM)。37℃、5%CO下)。
培養開始5日後に、血管内皮細胞集合体が接着した各細胞培養支持体をシャーレごと20℃、5%CO下のチャンバー内に移した。顕微鏡で観察すると凸条天面に殆どの細胞が接着しており、温度変化によって、巾方向に天面の巾に応じた細胞個数を有し、且つ細胞間接着を有する紐状の細胞集合体が剥離した。凹溝に跨った細胞接着が深さ8μmのもので一部、4μmのもので頻繁に観察された。各実験結果を表3にまとめる。
Figure 0004822012
Figure 0004822012
形成された紐状細胞集合体の横方向の接着が凹溝の深さが4μmの場合に発生し易く、8μmの場合に発生し難いことは次のように説明できる。上述の細胞培養支持体の製造工程において遊離の温度応答性ポリマーをイオン交換水により洗浄する工程がある。凹溝の深さが4μmの場合には、この洗浄工程において遊離の温度応答性ポリマーがほぼ全て洗い流されると考えられる。一方、凹溝の深さが8μmの場合には、洗浄工程後も凹溝の底部には遊離の温度応答性ポリマーが残存しているものと考えられる。残存する遊離の温度応答性ポリマーは細胞非接着性のゲル状物となり、該ゲル状物が付着した表面は細胞非接着性となることから、凹溝の深さが8μmの場合には凹溝部は細胞非接着性となり、隣接する紐状の細胞集合体間の細胞接着が観察されなかったと考えられる。一方、凹溝の深さが4μmの場合には凹溝部は細胞接着性となり、隣接する紐状の細胞集合体間の細胞接着が頻繁に観察されたと考えられる。この説明の妥当性を確認する目的で、実施例1〜8と同様の基板を、イオン交換水によるスプレー洗浄に加えて超音波洗浄で15分洗浄し同様に乾燥滅菌した基板でもウシ大動脈血管内皮細胞を培養して評価した。超音波洗浄した温度応答性ポリマー被覆細胞培養支持体には深さ8μm、4μmともに培養5日後で凹溝及び凸条の全ての表面に細胞が接着し、20℃、5%CO下のチャンバー内に移すことで、多少の切れ目をもつが細胞シートとして剥離された。また、25μg/mLのHoechst33342エタノール液で核染色したところ、460nmの蛍光観察でも細胞接着状態は確認された。このことから上記仮説は妥当であることが確認された。
また、親水性ポリマー被覆細胞培養支持体についても、イオン交換水によるスプレー洗浄に加えて超音波洗浄で15分洗浄し同様に乾燥滅菌したものを用いて、ウシ大動脈血管内皮細胞の培養を試みた。しかしながら、超音波洗浄した親水性ポリマー被覆細胞培養支持体では細胞が全く接着しなかった。25μg/mLのHoechst33342エタノール液で核染色したところ、460nmの蛍光観察でも細胞が接着していないことが確認された。
以上の実験から、紐状の細胞集合体を得るためには、細胞培養支持体の基板部表面に、線状に形成された細胞接着性領域と、細胞非接着性領域とが交互に配置されていること必要であることが確認された。
温度応答性ポリマー、親水性ポリマーによるパターン被覆
次に、実施例1〜8と同様に凹凸が形成された基板部の凸条天面に温度応答性ポリマーを、凹溝の内面に親水性ポリマーをそれぞれ被覆(パターン被覆)したものを作製した。具体的手順は次の通りである。
実施例1〜8と同様に凹凸が形成された基板部の凹凸面にレジストフィルム(旭化成エレクトロニクス(株)製、品名;「サンフォートAQ1558」)を温度100℃、圧力4kgf/cm2、スピード1m/minでラミネートした。次に、凹凸基板部の親版を作製したものとネガ・ポジ反転したクロムマスクを位置合わせして、高圧水銀灯を用いて、100mJ/cm2(365nm)の条件で凸条天面に紫外線照射した。1%炭酸ナトリウム水溶液、温度30℃、スプレー圧力1.5kgf/cm2、時間:30secで現像して凹溝上のレジストフィルムを除去した。この凸条天面がマスクされた凹凸基板部に前出の方法で親水性ポリマーを被覆した後、基板洗浄に3%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、マスクレジストを除去した。さらに、イオン交換水によるスプレー洗浄に加えて超音波洗浄で15分洗浄・乾燥した。この凹凸基板部に上記の温度応答性ポリマーによる被覆方法で全面に被覆し、15分の超音波洗浄も含め良く洗浄、乾燥滅菌した。この支持体をシャーレに入れ、ウシ大動脈血管内皮細胞を培養したところ、支持体の凹凸深さ4μm、8μmに関わらず、凹溝間口が20μmあるパターンでは隣と連絡のないライン上の細胞接着が観察され、20℃、5%CO下のチャンバー内に移すことで紐状につながった細胞が剥離された。各実験結果を表4にまとめる。
Figure 0004822012
Figure 0004822012
細胞培養支持体上での紐状の初代心筋細胞集合体の作製
上記パターン被覆の手順でパターン被覆した凹凸基板部に初代心筋細胞をT. Shimizu et al.,Circ Res. 2002 Feb 22;90(3):e40.の方法で採取・調整し、コンフレントになる量を播種し、37℃、5%CO下のチャンバー内で4日間培養した。
具体的には、生後1日のウィスターラット(日生材社)の心室を採取しコラゲナーゼを含むハンクス液(Worthington 社のクラスII細胞培養試薬)で分離したのち、6%胎児ウシ血清、40%119培地(ギブコ社)、0.2%ペニシリン・ステレプトマイシン液、2.7mmol/Lグルコース、54%緩衝塩類液を入れた培養皿(ファルコン3002/ベクトンデッキンソン社製)に播種して培養した。該培養皿内底面には、上記パターン被覆の手順でパターン被覆した凹凸基板を接着・非接着パターン領域を上にして配し、播種細胞数は8×106個とした。播種後、培養皿を5%CO2下で37℃に調整したチャンバー内に入れ、4間培養を行った。
仔ラット心筋から調整された細胞はパターン被覆の凹凸基板部の凸条天面のみに接着し、自拍動が観察された。20℃、5%CO下のチャンバー内に移すことで紐状につながった拍動する細胞が剥離された。各実験結果を表5にまとめる。
Figure 0004822012
Figure 0004822012
本発明の細胞培養支持体の一実施形態における、平坦な細胞接着性の天面を有する複数の凸条と、該複数の凸条間に形成された凹溝とが一方の表面に形成された基板部の一部を拡大した斜視図である。 凸条の幅、凸条間の間隔(又は凹溝の幅)、凹溝の深さについての定義を示す図である。 実施例7の細胞培養支持体の基板部の上面図を示す。 本発明の細胞培養支持体の他の実施形態における、平滑な表面上に、線状の細胞接着性領域と細胞非接着性領域とが交互に配置された基板部の一部を拡大した斜視図である。
符号の説明
100,110・・・基板部、101・・・凸条、102・・・凸条の天面(細胞接着性領域)、103・・・凹溝、104・・・凹溝底面、111・・・細胞接着性領域、112・・・細胞非接着性領域

Claims (8)

  1. 一方の表面に、細胞接着性の天面を有する複数の凸条と、前記各凸条間に形成された、内面が細胞非接着性である凹溝とを備える、前記複数の凸条の天面が、複数の線状の細胞接着性領域を形成し、前記凹溝の内面が、前記複数の線状の細胞接着性領域の間の細胞非接着性領域を形成する基板部を有する、紐状の心筋細胞集合体を形成するための細胞培養支持体。
  2. 前記凹溝の幅が、一の前記凸条上に形成される心筋細胞集合体が、隣の凸条上に形成される心筋細胞集合体と架橋しないように30μm以上に設定されている、請求項1記載の細胞培養支持体。
  3. 前記複数の凸条の天面に、心筋を培養する条件下において細胞接着性となる環境応答性高分子化合物が配置されている、請求項1又は2記載の細胞培養支持体。
  4. 前記凹溝の深さは8μm以上である、請求項3記載の細胞培養支持体。
  5. 前記基板部と前記複数の凸条は一体成形されてなるものである、請求項1〜4のいずれか1項記載の細胞培養支持体。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の細胞培養支持体の基板部上において心筋細胞を培養させる工程を含む、紐状の心筋細胞集合体の形成方法。
  7. 請求項記載の方法により形成された紐状の心筋細胞集合体。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の細胞培養支持体と、該培養支持体の基板部の表面の細胞接着性領域に接着してなる紐状の心筋細胞集合体とを含む、心筋細胞集合体接着細胞培養支持体。
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