JP4797227B2 - スイッチトリラクタンスモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数個の極を有する回転子と、複数個の極を有するとともに、固定子巻線を有する固定子とを含むスイッチトリラクタンスモータ(以下、SRモータと称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】
SRモータは、誘導モータや永久磁石同期モータに比べ構造が簡単なため、堅牢で安価なモータとして期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、SRモータでは、固定子と回転子の突極に起因するトルクリプルや騒音に問題があり、汎用化の妨げとなっている。具体的には、トルクに対するラジアル力が大きく、この力による固定子の変形量が大きく、ひいては振動・騒音の増大を招いている。
【0004】
そして、トルクリプルの低減策として、励磁相の切り替えタイミングを微妙に調整する方法{Charles Pollock, Chi−Yao Wu: ”Acoustic Noise Cancellation Techniques for Switched Reluctance Drives: Attention to Mechanical Behaviour”, IEEE Trans.on I.A., Vol.33, No.2, pp.477−484(1993)参照}が提案されているが、汎用性に問題があり、広く採用されるには至っていない。
【0005】
このほか、インダクタンスの空間高調波を考慮して駆動電流に適当な割合の第3高調波を重畳することにより、トルクリプルの改善ばかりでなく、トルク/アンペア2を向上させる方法{落合,小坂,松井:「RMの電流−トルク特性改善の考察」,電気学会回転機研究会 RM−97−15(1997)参照}も報告されている。
【0006】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、低騒音・低振動化を達成することができる構造のSRモータを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のSRモータは、複数個の極を有する回転子と、複数個の極を有するとともに、固定子巻線を有する固定子とを含むスイッチトリラクタンスモータにおいて、突極部に複数の磁気的な空隙を有し、前記複数の磁気的な空隙は、回転子の中心軸線と突極部の中心とを通る仮想的な平面を基準として対称に設定され、前記磁気的な空隙の数は3であり、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙は互いに等しい周方向長さを有し、周方向の中央部に位置する1つの空隙と周方向の端部寄りに位置する1対の空隙とを、回転子の中心軸線を基準として互いに異なる距離だけ離れた位置に形成したものである。
【0011】
請求項2のSRモータは、周方向の中央部に位置する1つの空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲とを、互いに異なる角度範囲に設定したものである。
【0012】
請求項3のSRモータは、周方向の中央部に位置する1つの空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲とを、互いに一部がオーバーラップする角度範囲に設定したものである。
【0020】
【作用】
請求項1のSRモータであれば、突極部に複数の磁気的な空隙を有しているので、SRモータの騒音・振動を増大させる主要因であるラジアル力を低減し、SRモータの低騒音・低振動化を達成することができる。
【0021】
さらに説明する。
【0022】
SRモータを励磁すると、トルクと共にラジアル力が発生する。そして、ラジアル力が固定子を縮ませ、励磁を切り換えるたびにSRモータが変形し、騒音を発生させる。また、ラジアル力は励磁している固定子極と回転子極が対向している全部分に発生し、トルクは固定子極と回転子極のエッジ部分に集中して発生する。つまり、ラジアル力は固定子極とラジアル極の対向面積が小さいほど小さくなる。
【0023】
そして、回転子極および/またはラジアル極に複数の空隙を設ければ、等価的に磁気的な対向面積を減少させることができ、回転に必要な駆動電源の出力周波数を上昇させることなくトルク/ラジアル力の比を改善することができる。この結果、SRモータの低騒音・低振動化を達成することができる。
【0024】
そして、前記複数の磁気的な空隙として、回転子の中心軸線と突極部の中心とを通る仮想的な平面を基準として対称に設定されたものを採用しているので、正転時、逆転時の何れの場合にも上記と同様の作用を達成することができる。
【0025】
そして、前記磁気的な空隙の数を3に設定し、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙として互いに等しい周方向長さを有するものを採用するのであるから、上記と同様の作用を達成することができる。
【0026】
さらに、周方向の中央部に位置する1つの空隙と周方向の端部寄りに位置する1対の空隙とを、回転子の中心軸線を基準として互いに異なる距離だけ離れた位置に形成しているので、3つの空隙の形成の自由度を高めることができるほか、上記と同様の作用を達成することができる。
【0027】
請求項2のSRモータであれば、周方向の中央部に位置する1つの空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲とを、互いに異なる角度範囲に設定しているので、請求項1と同様の作用を達成することができる。
【0028】
請求項3のSRモータであれば、周方向の中央部に位置する1つの空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙の、回転子の中心軸線を基準とする存在角度範囲とを、互いに一部がオーバーラップする角度範囲に設定しているので、請求項1と同様の作用を達成することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明のSRモータの実施の態様を詳細に説明する。
【0037】
図1はこの発明のSRモータの一実施態様の要部を示す概略縦断面図、図2はこの発明のSRモータの他の実施態様を示す概略縦断面図、図3はこの発明のSRモータのさらに他の実施態様を示す概略縦断面図、図4はこの発明のSRモータのさらに他の実施態様を示す概略縦断面図である。また、図5は従来のSRモータの一例を示す概略縦断面図、図6は比較例のSRモータを示す概略縦断面図である。なお、図1から図4、図6には回転子の一部のみを示している。
【0038】
これらのSRモータは、複数個の内向きの突極(固定子極)を有する固定子と、固定子極の数と異なる数の外向きの突極(回転子極)2を有する回転子1とを含んでいる。なお、回転子極の幅(周方向の長さ)をLr、高さ(半径方向の長さ)をdとし、回転子極の先端から空隙までの距離をr(=3mm)としている。そして、1対の空隙の外端部どうしの距離をx2(=2Lr/3)、1対の空隙の間に形成された磁束パスの幅をz2(=2mm)、回転子極の中心から1対の空隙の間に形成された磁束パスの中心までの距離をz3(=1.75mm)、3つの空隙のうち、中央部の空隙の幅をx1(=Lr/3)、図3における左右の空隙の外端部どうしの距離をx2(=2Lr/3)、図4における左右の空隙の外端部どうしの距離をx3(=x2+2)、図4における左右の空隙の内端部どうしの距離をx4(=x1−2)、図3、図4における中央部の空隙の回転軸側の端部と左右の空隙の回転軸から離れる側の端部との半径方向の距離をz4(=2mm)、図6における空隙の幅をx3(=2Lr/3)、空隙の高さをy1(=d/3)、にそれぞれ設定している。
【0039】
図5に示すSRモータは、回転子1の突極数が4であるとともに、固定子の突極数が6である。
【0040】
これに対して、図6の比較例では、回転子1の各回転子極2に、回転子1の回転軸と回転子極2の中心とを通る仮想的な平面を基準として対称な形状の1つの磁気的な空隙3を有している。
【0041】
これらに対して、図1および図2の実施態様では、各回転子極2に1対の磁気的な空隙3を設けている。そして、これらの実施態様では、一方の磁気的な空隙3の周方向の長さが他方の磁気的な空隙3の周方向の長さよりも長く設定されている(換言すれば、1対の磁気的な空隙3が非対称に設けられている)。また、図1の実施態様では、回転子1の回転軸を基準とする両空隙3の形成位置が互いに等しく設定されている(回転子1の回転軸を基準とする両空隙3の幾何学的中心の位置までの距離が互いに等しく設定されている)のに対して、図2の実施態様では、回転子1の回転軸を基準とする両空隙3の形成位置が互いに異なる位置に設定されている(回転子1の回転軸を基準とする両空隙3の幾何学的中心の位置までの距離が互いに異なる距離に設定されている。具体的には、例えば、周方向の長さが短い空隙3の外縁部と周方向の長さが長い空隙3の内縁部とが回転子1の回転軸を基準として互いに等しい位置となるように形成位置が設定されている)。
【0042】
また、図3、図4の実施態様では、各回転子極2に3つの磁気的な空隙3を設けている。そして、これらの実施態様では、回転子1の回転軸を基準とする中央部の空隙3の形成位置と、両端部の空隙3の形成位置とが互いに異なる位置に設定されているとともに、両端部の空隙3の形成位置が互いに等しく設定されている(両端部の空隙3の外縁部が中央部の空隙3の内縁部よりも回転子1の回転軸に近くなるように形成位置が設定されている)。また、図3の実施態様では、両端部の1対の空隙3と中央部の空隙3との存在角度範囲が異なるように相対位置が設定されているのに対して、図4の実施態様では、両端部の1対の空隙3と中央部の空隙3との存在角度範囲がオーバーラップするように相対位置が設定されている。
【0043】
そして、以下の説明および図面において、図1の実施態様の時計回り方向の特性、反時計回り方向の特性をTypeJc、TypeJcc、図2の実施態様の時計回り方向の特性、反時計回り方向の特性をTypeKc、TypeKcc、図3の実施態様の特性をTypeL、図4の実施態様の特性をTypeM、図5の従来のSRモータの特性を6−4、図6の比較例のSRモータの特性をTypeIで表す。なお、以下の説明では、便宜上、反時計回り方向を正転、時計回り方向を逆転と、それぞれ定義する。
【0044】
図1から図4のそれぞれに示すSRモータの作用を説明する。
【0045】
先ず、騒音の評価関数NFを次のように定義する。
【0046】
評価関数NF=平均最大トルク/ラジアル力の最大値 ・・・(1)
この値が大きい程、同一トルクでの低騒音が期待できる。
【0047】
次いで、この評価関数NFの妥当性を説明する。
【0048】
6−4タイプのSRモータについて励磁している固定子極に発生するラジアル力fRと接線力fTとを有限要素法で解析した結果、図8に示す解析結果が得られた。解析の範囲は機械角−30°〜+30°、総起磁力は600A(300A×2極)である。図8の上方の太い黒線は固定子極の位置を、下方の太い黒線は回転子極の位置を示している。なお、ラジアル力と接線力を区別しやすくするため、接線力の値を反転させて表している。
【0049】
なお、回転子の基準位置(θ=0°)は、固定子極の中心と回転子極の凹部の中心とが一致した状態を、また、回転子位置45°(機械角)は固定子極と回転子極とが完全に重なった状態を示している。
【0050】
ラジアル力は励磁している固定子極と回転子極の対向している全部分に発生し、接線力は固定子極と回転子極が重なるエッジ部分に集中して発生していることが分かる。
【0051】
このラジアル力fRを積分したものが、この固定子極に発生するラジアル力FRであり、この回転方向の接線力fTを積分し、回転子半径(=Dr/2)および励磁極数(=2極)をかけたものが静トルクTである。
【0052】
図9にラジアル力FRと静トルクTを示す。図9から、静トルクの測定値と計算値がよく合っていることが分かる。ラジアル力については回転機の構造上の問題で測定できなかったが、静トルクもマクスウェルの応力より計算しており、静トルクが精度よく計算されていることから、ラジアル力も精度よく計算されているものと推測できる。
【0053】
放射音のパワーレベルは、放射面の振動速度uの自乗に比例する{福田他:「(社)日本機械学会編 機械騒音ハンドブック」,産業図書(1991)参照}。振動速度の主要因はラジアル力であることから、トルク一定条件のもとで、振動速度を測定し、評価関数の妥当性を検討する。比較には6−4タイプ(固定子突極数が6、回転子突極数が4のタイプ){図11中(A)参照}と12−8タイプ(固定子突極数が12、回転子突極数が8のタイプ){図11中(B)参照}を用いた。
【0054】
測定装置は図10に示すとおりであり、定盤30上において、SRモータ31の出力軸をトルク変換器32を介して負荷33に接続し、SRモータ31に圧電型加速度ピックアップ34を設け、圧電型加速度ピックアップ34からの出力をチャージアンプ35を通してFFT36に供給している。そして、トルク変換器32に対して動ひずみ測定器37を接続している。
【0055】
また、測定ポイントは、図11中(A)、(B)に示す60°の範囲を図11中(C)に示すように1cm角に分割した各部の中央15箇所である。そして、回転数20rps、トルク15kg・cmとして各測定ポイントの振動速度を測定した。何れの測定ポイントにおいても大差は認められなかったが、測定値の平均値は表1に示すとおりであった。
【0056】
【表1】
【0057】
振動速度比は、6−4タイプが12−8タイプの2.30倍になっている。放射音のパワーレベルは振動速度uの自乗に比例することから、騒音レベルは振動速度比より、10log(2.30)2≒7.23となり、12−8タイプの方が約7dB低いと予想できる。
【0058】
ここではトルクを15kg・cm一定として比較しているので、6−4タイプについては総起磁力1200Aのときの計算値を用いる。また、12−8タイプの1200Aでは、平均最大トルクが15kg・cmの約半分であり、飽和を無視した場合のトルクは起磁力の2乗に比例することから、総起磁力を21/2倍の1200×21/2Aとして比較した。計算値を表2および図12に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
表1の振動速度比と表2の評価関数の逆数(1/評価関数)比を比べるとほぼ同じ値になっており、評価関数の妥当性が分かる。
【0061】
次いでSRモータの作用を説明する。
【0062】
小歯を設けると評価関数NFは改善されるが、駆動周波数が高くなる。そこで、回転子極の内部に磁気的な空隙を設けて等価的に対向面積を減少させる構成{図13中(A)〜(C)参照、以下、それぞれTypeA(ただし、x1=Lr/3、y1=d/3)、TypeB(ただし、回転子極の内端部からz1=1mm離れた位置から斜め外向きに1対の空隙を形成し、各空隙の周方向の外端部と回転子極の周方向の端部との距離をz1=1mmに設定している)、TypeC(ただし、x1=Lr/3)と称する}を考え、表3に示す解析モデルの仕様を用いて解析を行って、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を得た{図14中(A)〜(D)参照}ところ、TypeCのトルクはTypeAと比較して著しくリプルが大きく、TypeBは著しく起磁力が増加している事が分かる。また、最大ラジアル力は、TypeA、TypeB、TypeCの何れも図5に示すSRモータより約50〜80%低減されている。中でも、TypeA、TypeBは、回転子が最大ラジアル力発生位置から移動するにつれ、ラジアル力が滑らかに変化している。また、評価関数NFはTypeB>TypeA>TypeCの順に高くなっている。一般に、図14中(D)に示すように、ベクトルが左下に近づく程低騒音が期待できるが、トルクリプルなどを考慮するとTypeAまたはTypeBが低騒音化に適した形状である。
【0063】
【表3】
【0064】
なお、ラジアル力−平均トルクのベクトル図ではなく、ラジアル力−起磁力のベクトル図を採用している。これは、平均トルクのばらつきの影響を排除するためであり、平均トルクが所定値になるように起磁力を調整するので、磁気飽和の影響を加味した正確な評価を行うことができるとともに、起磁力の大きさ(小さいほど銅損が減り、好ましい)により効率への影響を加味した適切な形状選択ができる。
【0065】
次いで、TypeAにおいて、回転子極の先端から空隙までの距離rを変化させて(r=1、2、3、7mm)解析を行って、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を得た{図15中(A)〜(D)参照}ところ、空隙を回転子極の先端部に配置するほどトルクリプルが増加するがラジアル力が減少することが分かる。図15中(C)(D)から、回転子極内部の空隙が先端に近づくほど、最大ラジアル力が低減し、騒音の評価関数も改善されることが分かるが、磁気飽和の影響をも考慮すれば、空隙を回転子極の先端に配置することは好ましくない。
【0066】
さらに、前記距離rを一定(r=3mm)にし、空隙の深さyを変化させて{y=d/3、2d/3、d、4d/3:図16中(A)〜(D)参照:以下、TypeD、TypeE、TypeF、TypeGと称する}解析を行って、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を得た{図17中(A)〜(D)参照}ところ、トルク、ラジアル力に対する空隙深さの影響は余り見られない。また、評価関数はほぼ同じであり、ベクトル図では空隙深さに比例して起磁力が僅かながら増加する。図17中(C)(D)より評価は各モデルともほぼ同じであるが、回転子の軽量化の面では空隙が深い方が優れている。したがって、空隙深さは目的に応じた重量、強度を考慮して決定することが好ましい。
【0067】
さらにまた、図18中(C)に示すTypeDの空隙の幅x1を変化させて{x2=1.5・x1、x3=2・x1:図18中(A)(B)参照:以下、TypeH、TypeIと称する}解析を行って、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を得た{図19中(A)〜(D)参照}ところ、空隙幅の影響は大きく、トルクは、空隙幅が大きくなるとトルク分布が右肩上がりとなり、リプルが増加する。しかし、ラジアル力は空隙幅の増加に反比例して減少している。TypeH、TypeIでは電流切り換え時にラジアル力が著しく減少し、低騒音化の観点からは望ましい結果である。また、評価関数は空隙幅にほぼ比例して増加する。
【0068】
図1〜図4は、図6に示すTypeIを出発点として、幅広の空隙を分割し、空隙に非対称に磁束のパスを設けることにより空隙を2つにしたもの(図1参照)、2つの空隙のうち、小さい方の空隙を回転子の回転軸寄りにずらせたもの(図2参照)、分割された空隙数を3として左右の小さい空隙を回転子の回転軸寄りにずらせたもの(図3参照)、分割された空隙数を3として左右の小さい空隙を回転子の回転軸寄りにずらせるとともに、左右の小さい空隙を互いに接近する方向に長くしたもの(図4参照)である。
【0069】
そして、図1〜図4のモデルを用いて解析を行って、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を得た{図7中(A)〜(D)参照}ところ、トルク、ラジアル力はTypeL以外はほぼ同じ値でTypeIに次いで大きく、6−4の約3倍である。また、非対称なモデル(TypeJ、TypeK)は何れも逆転時に起磁力が20A程度減少する。
【0070】
したがって、正転および逆転を行うことが必要なSRモータであれば、図3(TypeL)または図4(TypeM)に示す構成(特に好ましくは図4に示す構成)を採用することが好ましく、正転または逆転のみを行うSRモータであれば、図1または図2に示す構成を採用することが可能である(もちろん、回転方向を逆転のみとする場合には図1もしくは図2の空隙を、回転子の回転軸と極の中心とを通る平面を基準に位置を反転させればよく、また、この場合であっても図3または図4に示す構成を採用できる)。
【0071】
また、3つの空隙に対して図1もしくは図2の考えを応用し、周方向の端部に位置する1対の空隙の形状を互いに非対称に設定することが可能である。
【0072】
以上には、複数個の空隙を回転子極に設ける場合についてのみ説明したが、固定子極に設けることが可能であるほか、回転子極および固定子極に設けることも可能である。ただし、回転子極に設けることが好ましい。
【0073】
図20はSRモータの他の実施態様および比較例の要部を示す概略縦断面図である。なお、図20中(B)(D)が実施態様を、(A)(C)が比較例を、それぞれ示している。また、図20中(A)〜(D)をa type、b type、c type、d typeで表し、空隙を形成していないものをnormalで表している。
【0074】
図20中(B)(D)に示すSRモータは、各回転子極2を回転軸および該回転子極の中心を通る平面により仮想的に区分し、回転方向に関して後側に位置する区分に周方向に対称な形状を有する磁気的な空隙3を設けている。また、図20中(A)(C)に示すSRモータは、各回転子極2を回転軸および該回転子極の中心を通る平面により仮想的に区分し、回転方向に関して前側に位置する区分に周方向に対称な形状を有する磁気的な空隙3を設けている。
【0075】
そして、図20中(C)(D)に示すSRモータは、図20中(A)(B)に示すSRモータと比較して、大きな空隙3を有している。具体的には、図20中(C)(D)に示す空隙3は回転子極2の該当する区分の外形の各辺よりも半径方向、周方向に1mmづつ小さい形状を有し、図20中(A)(B)に示す空隙3は回転子極2の該当する区分の外形の各辺よりも半径方向、周方向に2mmづつ小さい形状を有している。
【0076】
そして、SRモータの仕様を表3に示すとおりに設定して、総起磁力600A(300A×2)の場合のトルク、ラジアル力を有限要素法により解析した結果、図21中(A)〜(D)に示す解析結果が得られた。
【0077】
図21中(B)から分かるように、回転子極内の空隙3を大きくすると、明らかにラジアル力が減少し、特に励磁を切る直前の減少が著しい。そして、評価関数をより大きくできる{図20中(C)参照}。しかし、図21中(A)から分かるように、空隙3を大きくすると、その分トルクが犠牲になり、平均トルクが減少する。また、回転方向の前側の区分に空隙3を設けた場合{図20中(A)参照}には、トルクリップルが大きくなっていることが分かる。
【0078】
また、図21中(C)から分かるように、何れのタイプもnormalよりも評価関数NFが大きくなっているが、c type、d typeが特に大きくなっている。
【0079】
したがって、d typeが最も低騒音に適した形状である。
【0080】
また、この実施態様では回転子極に形成する空隙3を1つに設定しているため、最も大きな非磁性領域を形成できる周方向に対称な空隙形状{例えば、図20中(D)の四角形状の空隙)を採用した。これにより効果的に磁気的な等価対向面積と低減でき、ひいては大きな騒音低減効果を得ることができる。
【0081】
図22はSRモータのさらに他の実施態様の要部を示す概略縦断面図である。なお、図22中(A)(B)は固定子極4のみに空隙3を設けた実施態様を、図22中(C)は回転子極2および固定子極4の双方に空隙3を設けた実施態様を、それぞれ示している。また、図22中(A)〜(C)をe type、f type、g typeで表し、空隙を形成していないものをnormalで表している。
【0082】
図22中(A)(B)に示すSRモータは、各固定子極4を回転軸および該回転子極の中心と通る平面により仮想的に区分し、回転方向(回転子に対する相対的な回転方向)に関して後側に位置する区分に周方向に対称な形状を有する磁気的な空隙3を設けている。また、図22中(C)に示すSRモータは、各固定子極4および回転子極2を回転軸および該固定子極の中心を通る平面、回転子極の中心を通る平面により仮想的に区分し、回転方向(固定子については回転子に対する相対的な回転方向)に関して後側に位置する区分に周方向に対称な形状を有する磁気的な空隙3を設けている。
【0083】
そして、図22中(B)に示すSRモータは、図22中(A)(C)に示すSRモータと比較して、大きな空隙3を有している。具体的には、図20中(B)に示す空隙3は固定子極4の該当する区分の外形の各辺よりも半径方向に1.5mm、周方向に1mmづつ小さい形状を有し、図22中(A)(C)に示す空隙3は回転子極2、固定子極4の該当する区分の外形の各辺よりも半径方向、周方向に2mmづつ小さい形状を有している。
【0084】
そして、SRモータの仕様を表3に示すとおりに設定して、総起磁力600Aの場合のトルク、ラジアル力を有限要素法により解析した結果、図23中(A)〜(C)に示す解析結果が得られた。
【0085】
図21と図23とを比較して分かるように、回転子極2のみに空隙3を設けた場合と比較してややトルクリップルが大きくなっている。これは、励磁をしている固定子極4に直接空隙3を設けたためであると思われる。
【0086】
また、ラジアル力は、回転子極2に空隙3を設けた場合も固定子極4に空隙3を設けた場合も同様に減少している。
【0087】
さらに、図23中(C)のベクトル図に基づいて評価を行えば、ラジアル力が最も小さいのはf typeであるが、必要となる起磁力を考慮すればg typeが最も好ましい。しかし、平均トルクが15kg・cmでのラジアル力はdtypeの方が小さいので、回転子極2のみに空隙3を設けることが好ましい。
【0088】
なお、本発明の手法により例示しなかった他の極数の組み合せ、例えば、8−6タイプについても同様の低騒音効果を得ることができるとともに、回転子の強度を増すために、空隙中に非磁性の例えば、樹脂を充填しても同様の低騒音効果を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
請求項1の発明は、正転時、逆転時の何れの場合にもSRモータの騒音・振動を増大させる主要因であるラジアル力を低減し、SRモータの低騒音・低振動化を達成することができるという特有の効果を奏する。さらに、3つの空隙の形成の自由度を高めることができる。
【0093】
請求項2の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
【0094】
請求項3の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のSRモータの一実施態様の要部を示す概略縦断面図である。
【図2】この発明のSRモータの他の実施態様を示す概略縦断面図である。
【図3】この発明のSRモータのさらに他の実施態様を示す概略縦断面図である。
【図4】この発明のSRモータのさらに他の実施態様を示す概略縦断面図である。
【図5】従来のSRモータの一例を示す概略縦断面図である。
【図6】比較例のSRモータを示す概略縦断面図である。
【図7】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図8】ラジアル力fRと接線力fTとを有限要素法で解析した結果を示す図である。
【図9】ラジアル力FRと静トルクTを示す図である。
【図10】測定装置の構成を示す図である。
【図11】6−4タイプと、12−8タイプと、測定ポイントとを示す図である。
【図12】評価関数値、およびラジアル力の最大値−平均最大トルクの関係を表すベクトル図を示す図である。
【図13】回転子極の内部に磁気的な空隙を設けて等価的に対向面積を減少させる構成を示す図である。
【図14】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図15】回転子極の先端から空隙までの距離に応じた、平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図16】空隙の深さを変化させた構成を示す図である。
【図17】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図18】空隙の幅を変化させた構成を示す図である。
【図19】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図20】SRモータの他の実施態様および比較例の要部を示す概略縦断面図である。
【図21】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、評価関数、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【図22】SRモータのさらに他の実施態様の要部を示す概略縦断面図である。
【図23】平均トルク一定時(15kg・cm)のトルク、ラジアル力、ラジアル力−起磁力のベクトル図を示す図である。
【符号の説明】
1 回転子 2 回転子極
3 空隙 4 固定子極
Claims (3)
- 複数個の極(2)を有する回転子(1)と、複数個の極(4)を有するとともに、固定子巻線を有する固定子とを含むスイッチトリラクタンスモータにおいて、
突極部(2)(4)に複数の磁気的な空隙(3)を有し、
前記複数の磁気的な空隙は、回転子(1)の中心軸線と突極部(2)(4)の中心とを通る仮想的な平面を基準として対称に設定され、
前記磁気的な空隙(3)の数は3であり、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙(3)は互いに等しい周方向長さを有し、
周方向の中央部に位置する1つの空隙(3)と周方向の端部寄りに位置する1対の空隙(3)とは、回転子(1)の中心軸線を基準として互いに異なる距離だけ離れた位置に形成されていることを特徴とするスイッチトリラクタンスモータ。 - 周方向の中央部に位置する1つの空隙(3)の、回転子(1)の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙(3)の、回転子(1)の中心軸線を基準とする存在角度範囲とは、互いに異なる角度範囲に設定されている請求項1に記載のスイッチトリラクタンスモータ。
- 周方向の中央部に位置する1つの空隙(3)の、回転子(1)の中心軸線を基準とする存在角度範囲と、周方向の端部寄りに位置する1対の空隙(3)の、回転子(1)の中心軸線を基準とする存在角度範囲とは、互いに一部がオーバーラップする角度範囲に設定されている請求項1に記載のスイッチトリラクタンスモータ。
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