JP4788675B2 - 車両用サスペンションシステム - Google Patents
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そのサスペンションスプリングと並列的に設けられ、(a)ばね上部に連結されるばね上部側ユニットと、(b)ばね下部に連結されてばね上部とばね下部との接近・離間に応じた前記ばね上部側ユニットとの相対移動が可能なばね下部側ユニットと、(c)電磁式モータとを有し、その電磁式モータの力に依拠して前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対する力であるアブソーバ力を発生させる電磁式のショックアブソーバと、
そのショックアブソーバの作動を制御する制御装置と
を備えた車両用サスペンションシステムであって、
前記制御装置が、前記ショックアブソーバの作動を制御してばね上部とばね下部との距離であるばね上ばね下間距離を変更する際の電源から前記電磁式モータへ供給される電流である供給電流に基づいて、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの間の摩擦力を推定する摩擦力推定部を有することを特徴とする車両用サスペンションシステム。
前記ショックアブソーバが発生させるアブソーバ力を、少なくともばね上部の振動を減衰させるための減衰力として発生させる振動減衰制御を実行可能とされ、
その振動減衰制御における目標となるアブソーバ力である目標アブソーバ力を、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に基づき、その摩擦力が配慮された値に決定する目標アブソーバ力決定部を有する(1)項に記載の車両用サスペンションシステム。
前記目標アブソーバ力決定部が、目標アブソーバ力を、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対して推進力を発生させる場合に、ばね上部とばね下部との間に作用させるべき基準となるアブソーバ力である基準アブソーバ力よりも、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に応じた分大きな値となるように決定し、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対して抵抗力を発生させる場合に、前記基準アブソーバ力よりも、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に応じた分小さな値となるように決定する(2)項に記載の車両用サスペンションシステム。
前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力が設定限度以上となった場合に、前記ショックアブソーバが異常であると判定する失陥判定部を有する(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
(A)前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの一方の少なくとも一部を構成し、雄ねじが形成されたねじロッドと、(B)前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの他方の少なくとも一部を構成し、雌ねじが形成されて前記ねじロッドと螺合するナットとを備え、
前記ねじロッドとナットとの一方が、ばね上部とばね下部との相対移動に伴って回転可能とされ、前記電磁式モータが、前記ねじロッドとナットとの一方の回転に対して力を付与する構造とされ、
前記摩擦力推定部が、前記ねじロッドと前記ナットとの間の摩擦力を推定するように構成された(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
<サスペンションシステムの構成>
図1に、請求可能発明の第1実施例である車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
本サスペンションシステム10では、4つのスプリング・アブソーバAssy20の各々を独立して制御することが可能となっている。それらスプリング・アブソーバAssy20の各々において、通常時は、アクチュエータ26のアクチュエータ力が独立して制御されて、車体および車輪12の振動、つまり、ばね上振動およびばね下振動を減衰するための制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある)が実行される。また、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(以下、「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が実行される。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとのアクチュエータ力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して目標アクチュエータ力が決定され、アクチュエータ26がその目標アクチュエータ力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、以下の説明において、アクチュエータ力およびそれの成分は、ばね上部とばね下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが正の値,ばね上部とばね下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
振動減衰制御では、車体および車輪12の振動を減衰するためにその振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発生させるべく、アクチュエータ力の振動減衰成分FVが決定される。つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づいた制御と、擬似的なグランドフック理論に基づいた制御との両者を行う制御である。具体的には、車体のマウント部24に設けられたばね上縦加速度センサ176によって検出されるばね上縦加速度から計算される車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上速度Vsと、ロアアーム22に設けられたばね下縦加速度センサ178によって検出されるばね下縦加速度から計算される車輪12の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下速度Vgとに基づいて、次式に従って、振動減衰成分FVが演算される。
FV=Cs・Vs−Cg・Vg
ここで、Csは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインであり、Cgは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインである。つまり、Cs,Cgは、いわゆるばね上,ばね下絶対振動に対する減衰係数と考えることができる。
車両の旋回時においては、その旋回に起因するロールモーメントによって、旋回内輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、旋回外輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ロール抑制制御では、その旋回内輪側の離間および旋回外輪側の接近を抑制すべく、旋回内輪側のアクチュエータ26にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ26にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車速vとに基づいて推定された推定横加速度Gycと、横加速度センサ174によって実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=K1・Gyc+K2・Gyr (K1,K2:ゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制成分FRが、次式に従って決定される。
FR=K3・Gy* (K3:ゲイン)
車体の制動時等、減速時に発生する車体のノーズダイブに対しては、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが接近させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが離間させられる。また、車体の加速時に発生する車体のスクワットに対しては、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ピッチ抑制制御では、それらの場合の接近・離間距離を抑制すべく、アクチュエータ力をピッチ抑制力として発生させる。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、前後加速度センサ172によって実測された実前後加速度Gxが採用され、その実前後加速度Gxに基づいて、ピッチ抑制成分FPが、次式に従って決定される。
FP=K4・Gx (K4:ゲイン)
なお、ピッチ抑制制御は、スロットルセンサ180によって検出されるスロットルの開度、あるいは、ブレーキ圧センサ182によって検出されるマスタシリンダ圧が、設定された閾値を超えることをトリガとして実行される。
アクチュエータ26の制御は、それが発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力に基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、アクチュエータ力の振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定されると、それらに基づき、ばね上部とばね下部とに作用させるべき基準となるアブソーバ力である基準アブソーバ力FBが、次式に従って求められる。
FB=FV+FR+FP
そして、その基準アブソーバ力FBと、後に詳しく説明するばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力frとに基づき、その摩擦力frの影響が小さくなるように、次式に従って目標アクチュエータ力F*が決定される。
F*=FB±fr
なお、摩擦力frが配慮された目標アクチュエータ力F*の決定は、基準アブソーバ力FBの方向と、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動する方向(以下、「相対移動方向」と呼ぶ場合がある)とに基づいて行われる。具体的には、基準アブソーバ力FBの方向と相対移動方向とが同じ方向である場合には、摩擦力が基準アブソーバ力に対抗する力となることから、基準アブソーバ力より動摩擦力の分だけ大きな力を発生させ、基準アブソーバ力FBの方向と相対移動方向とが逆方向である場合には、摩擦力が基準アブソーバ力を補助する力となることから、動摩擦力の分だけ小さな力を発生させるのである。また、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとが相対移動していない場合、つまり、旋回時の車体のロール,加速・減速時の車体のピッチ等を抑制して、ばね上ばね下間距離を所定の距離に維持する力を発生させる場合には、摩擦力はそのばね上ばね下間距離を所定の距離に維持する力となることから、基準アブソーバ力より静止摩擦力の分だけ小さな力を発生させるのである。
以下に、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力frを推定する方法について詳しく説明する。本サスペンションシステム10では、アクチュエータ26によって、乗員の乗降や荷物の積み降ろしを容易にするための制御として乗降時の車両の車高を変更する制御(以下、「乗降時車高変更制御」という場合がある)も実行されるようになっており、その制御の実行時に、摩擦力が推定されるようになっている。その乗降時車高変更制御では、イグニッションスイッチ160がOFFとされた場合に、ばね上ばね下間距離が、乗降時車高に対応するばね上ばね下間距離L0(以下、「乗降時距離L0」と呼ぶ場合がある)とされ、電子キーを携帯している乗員がセンサで検知できる範囲外に移動した場合に、制御開始前の元のばね上ばね下間距離、つまり、各車輪12においてエアスプリング28によって維持されるばね上ばね下間距離である基準距離LBに戻されるようになっている。逆に、電子キーを携帯している乗員がセンサで検知できる範囲内に入った場合に、ばね上ばね下間距離が、乗降時距離L0とされ、イグニッションスイッチ160がONとされた場合に、基準距離LBに戻されるようになっている。
F*=KP・ΔL+KI・int(ΔL)+KD・ΔL’
ここで、第1項,第2項,第3項は、それぞれ、目標アクチュエータ力F*における比例項成分(P項成分),積分項成分(I項成分),微分項成分(D項成分)を意味し、KP,KI,KDは、それぞれ、比例ゲイン,積分ゲイン,微分ゲインを意味する。また、Int(ΔL)は、ばね上ばね下間距離偏差ΔLの積分値に相当する。ちなみに、積分項成分によって、ばね上ばね下間距離を中立位置から変更した距離に維持する力が発生することになる。そして、通常のアクチュエータ26の制御と同様に、この目標アクチュエータ力F*より決定された目標デューティ比に基づく指令がインバータ146に送信され、インバータ146は、アクチュエータ力を制御するのである。
frS=k・(LB−L0)−|FA|
ここで、kは、エアスプリング28のばね定数である。なお、発生させているアクチュエータ力FAは、インバータ146内の通電電流センサ194の検出値に基づいて求めることができる。つまり、乗降時車高変更制御における通電電流は、バッテリ150からモータ54への供給電流であり、その供給電流irに基づき、次式に従って求めることができる。なお、KTは、モータ54のトルク定数である。
FA=KT・ir
また、その静止摩擦力frSから、動摩擦力frDも、式frD=C・frS(C:定数)に従って推定されるようになっている。
上述のようなアクチュエータ26の制御は、図4にフローチャートを示すアクチュエータ制御プログラムが、短い時間間隔(例えば、数msec〜数十msec)をおいてコントローラ142により繰り返し実行されることによって行われる。本サスペンションシステム10が配備されている車両は、電子キーを採用しており、車両に設けられたセンサ(図示省略)は、その電子キーが車両から所定範囲内に存在する場合にその電子キーを検知可能とされている。上記のプログラムは、そのセンサによって電子キーが検知されてから、電子キーが検知されなくなった後に一定時間(例えば、60sec)が経過するまでの間実行される。以下に、それら制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。なお、それらの制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ26の各々に対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ26に対しての本プログラムによる処理について説明する。
F*=KP・ΔL+KI・int(ΔL)+KD・ΔL’
そして、電子キーが検知されなくなるまで、あるいは、イグニッションスイッチ160がONとされるまで繰り返し実行され、ばね上ばね下間距離が乗降時距離L0となるまで変化させられて、その距離が維持されることになる。
上述のアクチュエータ制御プログラムを実行するECU140は、それらのプログラムに従う各種の処理を実行する各種の機能部を有していると考えることができる。詳しく言えば、図5に示すように、ECU140は、S17の処理を実行して振動減衰成分FV決定する機能部として、振動減衰制御部200を、S18の処理を実行してロール抑制成分FRを決定する機能部として、ロール抑制制御部202を、S19の処理を実行してピッチ抑制成分FPを決定する機能部として、ピッチ抑制制御部204を、それぞれ有している。また、ECU140は、S4〜S15の処理を実行して乗降時の車高を変更するためのアクチュエータ力を決定する機能部として、乗降時車高変更制御部206を有している。その乗降時車高変更制御部206は、S6〜S8の処理を実行してばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力frを推定する機能部として、摩擦力推定部208を、その摩擦力推定部208によって推定された摩擦力frが設定限度以上である場合にアクチュエータ26が異常であると判定する機能部として、失陥判定部210を、それぞれ有している。さらに、ECU140は、S21,S22の処理を実行して摩擦力推定部208によって推定された摩擦力frを考慮して目標アクチュエータ力F*を決定する機能部として、目標アクチュエータ力決定部212を有している。
なお、上記第1実施例においては、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力が、直接算出されて推定されていたが、例えば、(i)アクチュエータ26の作動を制御してばね上ばね下間距離を変更する際の実際の供給電流と、(ii)ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力が、アクチュエータ26の構造によって決まる摩擦力である設計摩擦力と同じ大きさである場合において、アクチュエータ26の作動を制御してばね上ばね下間距離を変更する際に必要とされる供給電流である必要供給電流との差分に基づいて、摩擦力の設計摩擦力からの変化分が推定されるようにしてもよい。
第2実施例の車両用サスペンションシステムは、そのハード構成が第1実施例のシステムと同様の構成であるため、本実施例の説明においては、第1実施例のシステムと同じ機能の構成要素については、同じ符号を用いて対応するものであることを示し、それらの説明は省略するものとする。本実施例のシステムは、第1実施例のシステムとはECU140によるアクチュエータ26の制御が、第1実施例のシステムとは相違する。具体的には、第1実施例のシステムは、摩擦力は、設定されたばね上ばね下間距離が維持されている時点での供給電流に基づいて推定されていたが、本実施例のシステムにおいては、ばね上ばね下間距離が、エアスプリング28の弾性力と分担荷重とが釣り合っている時の距離から変化を開始する時点での供給電流に基づいて推定される。以下に、摩擦力の推定方法について詳しく説明する。
frS=KT・ir
frD=C・frS
ちなみに、それら摩擦力frが推定された後には、S37において、目標供給電流i*は0とされるため、本実施例のシステムにおいては、ほとんど車高を変化させることなく摩擦力を推定することが可能である。
F*=FB±fr
また、推定された静止摩擦力frSは、アクチュエータ26の失陥判定にも用いられ、その静止摩擦力frSが、設定値fr0以上となった場合にアクチュエータ26に異常があると判定される(S38,S39)。
Claims (7)
- ばね上部とばね下部とを弾性的に連結するサスペンションスプリングと、
そのサスペンションスプリングと並列的に設けられ、(a)ばね上部に連結されるばね上部側ユニットと、(b)ばね下部に連結されてばね上部とばね下部との接近・離間に応じた前記ばね上部側ユニットとの相対移動が可能なばね下部側ユニットと、(c)電磁式モータとを有し、その電磁式モータの力に依拠して前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対する力であるアブソーバ力を発生させる電磁式のショックアブソーバと、
そのショックアブソーバの作動を制御する制御装置と
を備えた車両用サスペンションシステムであって、
前記制御装置が、前記ショックアブソーバの作動を制御してばね上部とばね下部との距離であるばね上ばね下間距離を変更する際の電源から前記電磁式モータへ供給される電流である供給電流に基づいて、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの間の摩擦力を推定する摩擦力推定部を有することを特徴とする車両用サスペンションシステム。 - 前記制御装置が、
前記ショックアブソーバが発生させるアブソーバ力を、少なくともばね上部の振動を減衰させるための減衰力として発生させる振動減衰制御を実行可能とされ、
その振動減衰制御における目標となるアブソーバ力である目標アブソーバ力を、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に基づき、その摩擦力が配慮された値に決定する目標アブソーバ力決定部を有する請求項1に記載の車両用サスペンションシステム。 - 前記制御装置が、振動減衰制御として、スカイフックダンパ理論に基づく制御を実行可能とされ、
前記目標アブソーバ力決定部が、目標アブソーバ力を、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対して推進力を発生させる場合に、ばね上部とばね下部との間に作用させるべき基準となるアブソーバ力である基準アブソーバ力よりも、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に応じた分大きな値となるように決定し、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの相対移動に対して抵抗力を発生させる場合に、前記基準アブソーバ力よりも、前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力に応じた分小さな値となるように決定する請求項2に記載の車両用サスペンションシステム。 - 前記制御装置が、
前記摩擦力推定部によって推定された摩擦力が設定限度以上となった場合に、前記ショックアブソーバが異常であると判定する失陥判定部を有する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。 - 前記摩擦力推定部が、設定されたばね上ばね下間距離が維持されている時点での供給電流に基づいて、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力を推定するように構成された請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
- 前記摩擦力推定部が、ばね上ばね下間距離が変化を開始する時点での供給電流に基づいて、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの間の摩擦力を推定するように構成された請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
- 前記ショックアブソーバが、
(A)前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの一方の少なくとも一部を構成し、雄ねじが形成されたねじロッドと、(B)前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの他方の少なくとも一部を構成し、雌ねじが形成されて前記ねじロッドと螺合するナットとを備え、
前記ねじロッドとナットとの一方が、ばね上部とばね下部との相対移動に伴って回転可能とされ、前記電磁式モータが、前記ねじロッドとナットとの一方の回転に対して力を付与する構造とされ、
前記摩擦力推定部が、前記ねじロッドと前記ナットとの間の摩擦力を推定するように構成された請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
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