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JP4781954B2 - 浮体構造物 - Google Patents

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JP4781954B2 JP2006257189A JP2006257189A JP4781954B2 JP 4781954 B2 JP4781954 B2 JP 4781954B2 JP 2006257189 A JP2006257189 A JP 2006257189A JP 2006257189 A JP2006257189 A JP 2006257189A JP 4781954 B2 JP4781954 B2 JP 4781954B2
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Description

本発明は、浮体構造物、例えば、海洋資源掘削基地、浮体方式のレジャー施設やホテル等の浮体構造物に関するものである。
このような浮体構造物としては、例えば、特許文献1,2に開示されたものが知られている。
特許第2772109号公報 国際公開番号 WO2005/080189 A1
しかしながら、上記特許文献1,2に開示された浮体構造物を、海洋資源掘削基地、浮体方式のレジャー施設やホテル等に適用した場合、浮体構造物の動揺を所定の範囲内にまで低減させることができず、さらなる改良が求められていた。
ここで、動揺を励起する外乱は、風波によって浮体構造物に作用する変動風圧及び変動水圧で励起される比較的短い周期(数秒〜30秒)の動揺(6自由度方向)、及び潮流や海流などの流れによりカルマン渦が発生して励起される流れと直交方向の比較的長い周期(数十秒;浮体構造物の固有周期)の水平運動(VIM(Vortex Induced Motion))がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、浮体構造物の動揺を、例えば、海洋資源掘削基地、浮体方式のレジャー施設やホテル等に適した範囲内(例えば、文字を書くなどの作業、あるいは歩行に支障がなくなる範囲内、一般的には、ロール運動が3°〜5°以内)にまで低減させることができる浮体構造物を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明による浮体構造物は、浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積が、前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられている。
また、本発明による浮体構造物は、浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積が、前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられている。
さらに、本発明による浮体構造物は、浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、前記囲い壁に設けられたスリットの面積が、前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積、または前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられている。
これらの浮体構造物によれば、当該浮体構造物の動揺時において、浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面と、囲い壁の内周面との間に形成される空間の内部に滞留している水は、囲い壁の上端と浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間、または囲い壁の下端と浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間、もしくは囲い壁に設けられたスリットから外部に噴出することとなる。そして、これら隙間またはスリットは、その面積が、囲い壁の下端と浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間、囲い壁の上端と浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積、またはスリットの面積の、20%以下となるように設けられているため、浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面と、囲い壁の内周面との間に形成される空間の内部に滞留している水が、これら隙間またはスリットから外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されることとなる。
これにより、浮体構造物の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)を低減させることができる。
上記浮体構造物において、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面と、前記囲い壁の内周面との間に形成される空間を、周方向に複数の空間に区画する複数枚の隔壁を備えているとさらに好適である。
このような浮体構造物によれば、隔壁により水塊が浮体周方向へ逃げるのを防止することができ、隙間またはスリットから外部に噴出する際の渦損失の発生を効率的にすることができる。
これにより、浮体構造物の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
上記浮体構造物において、前記隔壁の面積の20%以下に相当する面積を有する開口部が前記隔壁に設けられているとさらに好適である。
このような浮体構造物によれば、当該浮体構造物の動揺時または横方向への移動時において、隔壁で区画された1つの空間の内部に滞留している水は、隔壁の開口部から隣の空間の内部に噴出することとなる。そして、この開口部は、その面積が、隔壁全体の面積の、20%以下となるように設けられているため、空間の内部に滞留している水が、隔壁の開口部から隣の空間の内部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されることとなる。このように隣の空間への速やかな水の移動がなされず、浮体本体の外周面または張り出し構造部の外周面と、囲い壁の内周面との間に形成される空間の内部に滞留している水が、これら隙間またはスリットから外部に噴出する際の大きな渦損失を効率的に行われる。
これにより、浮体構造物の動揺(特に、風浪によるヨー運動)を低減させることができるとともに、浮体構造物の横方向への移動を防止する(低減させる)ことができる。
また、隔壁それぞれに開口部を設けることにより、隔壁それぞれの軽量化を図ることができるとともに、浮体構造物全体の軽量化を図ることができる。
本発明によれば、浮体構造物の動揺を、例えば、海洋資源掘削基地、浮体方式のレジャー施設やホテル等に適した範囲内(例えば、文字を書くなどの作業、あるいは歩行に支障がなくなる範囲内、一般的には、ロール運動が3°〜5°以内)にまで低減させることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る浮体構造物の第1実施形態を、図1および図2を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図、(c)は(b)のI−I矢視断面図である。また、図2は、損失係数(縦軸)と流路断面積比(S0/S1:横軸)との関係を示すグラフである。
なお、図1中の符号WLは水面である。
図1(a)および図1(b)に示すように、浮体構造物1は、コラム(浮体本体)2と、ロワーハル(張り出し構造部)3とを主たる要素として構成されたものである。
コラム2は、例えば、鋼板によって構成された円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
ロワーハル3は、ロワーハル本体4と、囲い壁5と、隔壁6とを主たる要素として構成されたものであり、水面WLよりも下方に位置するコラム2の下端部に設けられている。
ロワーハル本体4は、コラム2の下端部に位置する外周面から、コラム2の半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視多角形状(本実施形態では八角形状)を呈する環状の構造物である。ロワーハル本体4の上面7および下面8はそれぞれ、コラム2の外周面と直交する方向に沿って延びており、上面7の外周端は、下面8の外周端よりも外方(半径方向外側)に位置するように形成されている。
一方、ロワーハル本体4の側面9は、上方に位置する第1の垂直面10と、下方に位置する第2の垂直面11と、第1の垂直面10の一端(下端)と第2の垂直面11の一端(上端)とを連結(接続)する傾斜面12とを備えている。なお、第1の垂直面10の他端(上端)は、ロワーハル本体4の上面7の外周端と連結(接続)されており、第2の垂直面11の他端(下端)は、ロワーハル本体4の下面8の外周端と連結(接続)されている。
囲い壁5は、ロワーハル本体4の外周端(すなわち、ロワーハル本体4の側面9)に沿って配置された垂直な壁部であり、第1の垂直面10と囲い壁5の内周面との間が所定距離d1だけ離間し、第2の垂直面11と囲い壁5の内周面との間が所定距離d2だけ離間するように配置されている。すなわち、囲い壁5は、その内周面と第1の垂直面10の他端との間に幅d1の隙間が形成され、その内周面と第2の垂直面11の一端との間に幅d2の隙間が形成されるように配置されている。
また、囲い壁5は、その内周面と第1の垂直面10の他端との間に形成される隙間の面積S1が、その内周面と第2の垂直面11の一端との間に形成される隙間の面積S0の、例えば、20%以下、すなわち、S1/S0≦0.2となるように配置されている。
隔壁6は、ロワーハル本体4の側面9と囲い壁5の内周面とを連結(接続)する複数枚(本実施形態では20枚)の板状の部材であり、その中央部には開口部13が設けられている。また、開口部13は、その面積S3が、ロワーハル本体4の側面9と囲い壁5の内周面との間に位置する隔壁6全体の面積S2の、例えば、20%以下、すなわち、S3/S2≦0.2となるように形成されている。
本実施形態に係る浮体構造物1によれば、ロワーハル本体4の側面9と、囲い壁5の内周面と、隔壁6とで、複数個(本実施形態では20個)の水貯溜区画Aが形成されることとなる。水面下に配置されるために、各水貯溜区画Aの内部には多量の水(海水または淡水)が滞溜しており(各水貯溜区画Aの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物1の動揺時において、水貯溜区画Aの内部に滞留している水は、隣接区画への速やかな移動が妨げられ、浮体構造物1の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物1の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)を低減させることができる。
また、浮体構造物1の動揺時において、各水貯溜区画Aの内部に滞留している水は、囲い壁5の内周面と第1の垂直面10の他端との間に形成された隙間から外部に噴出することとなる。そして、この隙間は、その面積S0が、囲い壁5の内周面と第2の垂直面11の一端との間に形成された隙間の面積S0の、20%以下、すなわち、S1/S0≦0.2となるように設けられている。すなわち、この隙間は、図2に示すように、各水貯溜区画Aの内部に滞留している水が、囲い壁5の内周面と第1の垂直面10の他端との間に形成された隙間から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物1の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
さらに、浮体構造物1の動揺時または横方向への移動時において、各水貯溜区画Aの内部に滞留している水は、隔壁6の開口部13から隣の水貯溜区画Aの内部に噴出することとなる。そして、この開口部13は、その面積S3が、ロワーハル本体4の側面9と囲い壁5の内周面との間に位置する隔壁6全体の面積S2の、20%以下、すなわち、S3/S2≦0.2となるように設けられている。すなわち、この開口部13は、図2に示すように、各水貯溜区画Aの内部に滞留している水が、隔壁6の開口部13から隣の水貯溜区画Aの内部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物1の動揺(特に、風浪によるヨー運動)を低減させることができるとともに、浮体構造物1の横方向への移動を防止する(低減させる)ことができる。
さらにまた、隔壁6それぞれの中央部に開口部13を設けることにより、隔壁6それぞれの軽量化を図ることができるとともに、浮体構造物1全体の軽量化を図ることができる。
本発明に係る浮体構造物の第2実施形態を、図3を用いて説明する。
図3は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示すとともに、その一部を切り欠いた斜視図である。
図3に示すように、浮体構造物21は、コラム(浮体本体)22と、ロワーハル(張り出し構造部)23とを主たる要素として構成されたものである。
コラム22は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室Fが設けられている。
ロワーハル23は、ロワーハル本体24と、囲い壁25と、隔壁26とを主たる要素として構成されたものであり、水面WL(図1(a)参照)よりも下方に位置するコラム22の下端部に設けられている。
ロワーハル本体24は、コラム22の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム22の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視輪状(ドーナツ状)の構造物である。ロワーハル本体24の上面27および下面28はそれぞれ、コラム22の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面27の外周端は、下面28の外周端よりも外方(半径方向外側)に位置するように形成されている。また、上面27の内周端は、下面28の内周端の直上に位置するように形成されており、上面27の内周端と下面28の内周端とは、第1の側面29で連結(接続)されており、第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル本体24の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30となっている。
一方、ロワーハル本体24の半径方向外側に位置する第2の側面31は、上面27の外周端と下面28の外周端とを連結(接続)するとともに、上面27から下面28に向かって縮径する傾斜面となっている。
囲い壁25は、ロワーハル本体24の外周端(すなわち、ロワーハル本体24の第2の側面31)に沿って配置された垂直な壁部であり、上面27の外周端と囲い壁25の内周面との間が所定距離d1(図1(a)参照)だけ離間し、下面28の外周端と囲い壁25の内周面との間が所定距離d2(図1(a)参照)だけ離間するように配置されている。すなわち、囲い壁25は、その内周面と上面27の外周端との間に幅d1の隙間が形成され、その内周面と下面28の外周端との間に幅d2の隙間が形成されるように配置されている。
また、囲い壁25は、その内周面と上面27の外周端との間に形成される隙間の面積S1が、その内周面と下面28の外周端との間に形成される隙間の面積S0の、例えば、20%以下、すなわち、S1/S0≦0.2となるように配置されている。
隔壁26は、ロワーハル本体24の第2の側面31と囲い壁25の内周面とを連結(接続)する複数枚(例えば、40枚)の板状の部材であり、その中央部には開口部32が設けられている。また、開口部32は、その面積S3が、ロワーハル本体24の第2の側面31と囲い壁25の内周面との間に位置する隔壁26全体の面積S2の、例えば、20%以下、すなわち、S3/S2≦0.2となるように形成されている。
本実施形態に係る浮体構造物21によれば、コラム22の内周面と、ロワーハル本体24の上面27とで、前述した水貯溜区画Aとは別の水貯溜区画Bが形成されることとなる。水貯溜区画Bの内部には多量の水(海水または淡水)が貯溜されており(水貯溜区画Bの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物21の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、速く流動できず浮体構造物の運動方向に対して抗力として作用し、浮体構造物21の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物21の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
また、浮体構造物21の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、導水口30から外部に噴出することとなる。すなわち、この導水口30は、図2に示すように、水貯溜区画Bの内部に滞留している水が、導水口30から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物21の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をより一層低減させることができる。
その他の作用効果は、前述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
なお、上述した第1実施形態および第2実施形態において、ロワーハル本体4,24の外周部における断面視形状を図4(a)ないし図4(h)に示すような形状とし、囲い壁5,25の断面視形状を図4(a)ないし図4(h)に示すような形状とするとともに、ロワーハル本体4,24と囲い壁5,25との位置関係が図4(a)ないし図4(h)に示すような位置関係となるように囲い壁5,25を配置してもよい。また、図4(a)ないし図4(h)中において、破線は、囲い壁25の大きさおよびロワーハル本体4,24と囲い壁5,25との位置関係を明確化するための基準線であり、隔壁6,26は、図面を簡略化するために省略している。
各本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第1実施形態または第2実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第1参考実施形態を、図5および図6を用いて説明する。
図5は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す斜視図で、図6は図5のVI−VI矢視断面図である。
図5および図6に示すように、浮体構造物41は、コラム(浮体本体)42と、ロワーハル(張り出し構造部)43とを主たる要素として構成されたものである。
コラム42は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。また、コラム42の外周面には、コラム42の高さ(軸線)方向に沿って延びる複数本(本実施形態では4本)の凸部(動揺低減手段)44と、同じくコラム42の高さ(軸線)方向に沿って延びる複数本(本実施形態では4本)の凹部(動揺低減手段)45とが設けられている。図6に示すように、凸部44および凹部45はそれぞれ、断面視略半球形状を呈する筋状の突起およびディンプル(窪み)であり、コラム42の周方向に沿って等間隔(本実施形態では90°間隔)になるように配置されている。
ロワーハル43は、コラム42の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム42の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視輪状(ドーナツ状)の構造物である。ロワーハル43の上面46および下面47はそれぞれ、コラム42の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面46の内周端は、下面47の内周端の直上に位置するように形成されているとともに、上面46の外周端は、下面47の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面46の内周端と下面47の内周端とは、第1の側面29で連結(接続)されており、この第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル43の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30となっている。この導水口30については第2実施形態のところで説明したので、ここではその説明を省略する。
一方、上面46の外周端と下面47の外周端とは、第2の側面48で連結(接続)されている。
本実施形態に係る浮体構造物41によれば、コラム42の外周面に沿って流れる風浪は、コラム42の外周面に設けられた凸部44および凹部45を通過する際、コラム42の外周面から離れていくように(剥離するように)流れていくこととなる。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物41の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
また、コラム42の内周面と、ロワーハル43の上面46とで、前述した水貯溜区画Aとは別の水貯溜区画Bが形成されることとなる。水貯溜区画Bの内部には多量の水(海水または淡水)が貯溜されており(水貯溜区画Bの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物41の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、速く流動できず浮体構造物の運動方向に対して抗力として作用し、浮体構造物41の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物41の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
さらに、浮体構造物41の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、導水口30から外部に噴出することとなる。すなわち、この導水口30は、図2に示すように、水貯溜区画Bの内部に滞留している水が、導水口30から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物41の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をより一層低減させることができる。
本発明に係る浮体構造物の第2参考実施形態を、図7を用いて説明する。
図7は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図で、(a)はVIMが問題とならない風浪が生じている場合の設置状態を示す図、(b)はVIMが問題となる風浪が生じている場合の設置状態を示す図である。
なお、図7(a)および図7(b)中の符号WLは水面、符号Gは海底面、符号Mは係留索である。
本実施形態に係る浮体構造物51は、第1参考実施形態のところで説明した凸部44および凹部45が、VIMが問題とならない風浪が生じている場合には水面WLよりも上方に位置し、VIMが問題となる風浪が生じている場合には水面WLよりも下方に位置するように配置されているという点で前述した第1参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第1参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。また、図7(a)および図7(b)中において、凹部45は、図面を簡略化するために省略している。
本実施形態に係る浮体構造物51によれば、VIMが問題とならない場合、コラム42の外周面から半径方向外側に張り出す凸部44が水面WLよりも上方に位置することとなる。
これにより、水面WL下で生じる流れ(潮流)に対する抵抗を低減させることができるとともに、係留索Mにかかる(加わる)張力を低減させることができて、係留索Mの長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態に係る浮体構造物51によれば、VIMが問題となるような風浪が生じた場合、浮体構造物51全体が風下側(あるいは下流側)に押し流されるとともに、海底面Gに向かって沈み込んで、凸部44および凹部45が水面WL下に位置する(没水する)こととなる。そして、コラム42の外周面に沿って流れる風浪は、コラム42の外周面に設けられた凸部44および凹部45を通過する際、コラム42の外周面から離れていくように(剥離するように)流れていくこととなる。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物51の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
なお、本実施形態において、浮体構造物51の浮き沈みの量が、例えば、コラム42の内部に設けられた浮き室の内部にバラスト水を注水したり、浮き室の内部に貯められたバラスト水を外部に排水したりすることにより調整可能とされているとさらに好適である。
本発明に係る浮体構造物の第実施形態を、図8を用いて説明する。
図8は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す平面図で、図6と同様の図である。
図8に示すように、浮体構造物61は、コラム(浮体本体)62と、ロワーハル(張り出し構造部)63とを主たる要素として構成されたものである。
コラム62は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
ロワーハル63は、コラム62の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム62の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視多角形状(本実施形態では八角形状)を呈する環状の構造物である。
ロワーハル63の外周端は、ロワーハル63の平面視における輪郭が、非対称となるように(全周囲方向からみて線対称とならないように)形成されている。本実施形態では、4本の(直線状の)短辺63aと、4本の(直線状の)長辺63bとが交互に配置されることにより形成されている。すなわち、ロワーハル63の平面視における輪郭が、一頂点(1本の短辺63aと1本の長辺63bとが交わる(接する)点)と、ロワーハル63の中心点と、この中心点を挟んで一頂点と反対の側に位置する他頂点とを結んだ直線の左側と右側とで非対称となるよう形成されている。
ロワーハル63の上面64および下面(図示せず)はそれぞれ、コラム62の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面64の内周端は、下面の内周端の直上に位置するように形成されているとともに、上面64の外周端は、下面の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面64の内周端と下面の内周端とは、第1の側面29で連結(接続)されており、この第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル63の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30となっている。この導水口30については第2実施形態のところで説明したので、ここではその説明を省略する。
一方、上面64の外周端と下面の外周端とは、第2の側面65で連結(接続)されている。
本実施形態に係る浮体構造物61によれば、どの方向からの風浪に対しても非対称であるため、VIMの発生が抑制されることとなる。例えば、本実施形態のロワーハル63の外周面に沿って流れる潮流あるいは海流などの流れが、ロワーハル63の第2の側面65を通過する際、頂点のところでロワーハル63の第2の側面65から離れていくように(剥離するように)流れていくこととなり、剥離した両方の流れは非対称であるためそれぞれ異なる振動を浮体構造物61に与えることとなる。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)がロワ−ハル63の外周面で相殺されるため、浮体構造物61に対するVIMを低減させることができるとともに、浮体構造物61の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
また、コラム62の内周面と、ロワーハル63の上面64とで、前述した水貯溜区画Aとは別の水貯溜区画Bが形成されることとなる。水貯溜区画Bの内部には多量の水(海水または淡水)が貯溜されており(水貯溜区画Bの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物61の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、浮体構造物61の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物61の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)を低減させることができる。
さらに、浮体構造物61の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、導水口30から外部に噴出することとなる。すなわち、この導水口30は、図2に示すように、水貯溜区画Bの内部に滞留している水が、導水口30から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物61の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
本発明に係る浮体構造物の第3参考実施形態を、図9を用いて説明する。
図9は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は張り出し構造部を収縮させた状態を示す側面図、(b)は張り出し構造部を展張させた状態を示す側面図、(c)は(a)のIX−IX矢視断面図である。
図9に示すように、浮体構造物71は、コラム(浮体本体)72と、張り出し構造部(動揺低減手段)73とを主たる要素として構成されたものである。
コラム72は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
張り出し構造部73は、複数本(本実施形態では9本)の支柱と、複数枚(本実施形態では3枚)の板状部材とを主たる要素として構成されたものであり、コラム72の下端面に設けられている。
各板状部材は、コラム72の直径と略同じ直径を有する円盤状の部材であり、これら板状部材のうち、最も上方(コラム72の側)に位置する第1の板状部材74は、複数本(本実施形態では3本)の第1の支柱75を介してコラム72の下端面に固定されている。 また、板状部材のうち、中間(第1の板状部材74と第3の板状部材78との間)に位置する第2の板状部材76は、複数本(本実施形態では3本)の第2の支柱77を介して第1の板状部材74に取り付けられている。さらに、板状部材のうち、最も下方(海底面G(図7(a)および図7(b)参照)の側)に位置する第3の板状部材78は、複数本(本実施形態では3本)の第3の支柱79を介して第2の板状部材76に取り付けられている。
第2の支柱77は、その一端(下端)が第2の板状部材76の上面に固定され、その他端(上端)が自由端とされているとともに、第1の板状部材74の周端部に形成され、第1の板状部材74を板厚方向に貫通する第1の貫通孔80を貫通するように配置されている。そして、この第2の支柱77は、第1の板状部材74に設けられた第1の駆動機構(図示せず)により、第1の板状部材74の板厚方向(鉛直方向)に移動できるように構成されている。
第3の支柱79は、その一端(下端)が第3の板状部材78の上面に固定され、その他端(上端)が自由端とされているとともに、第1の板状部材74の周端部に形成され、第1の板状部材74を板厚方向に貫通する第2の貫通孔81と、第2の板状部材76の周端部に形成され、第2の板状部材76を板厚方向に貫通する第3の貫通孔(図示せず)とを貫通するように配置されている。そして、この第3の支柱79は、第2の板状部材76に設けられた第2の駆動機構(図示せず)により、第2の板状部材76の板厚方向(鉛直方向)に移動できるように構成されている。
すなわち、図9(a)に示す張り出し構造部73が収縮した状態から、第1の駆動機構および第2の駆動機構を作動させて、第2の支柱77および第3の支柱79を下方に送り出すことにより、第2の板状部材76および第3の板状部材78を降下させて、張り出し構造部73を図9(b)に示す展張した状態にすることができる。また、図9(b)に示す張り出し構造部73が展張した状態から、第1の駆動機構および第2の駆動機構を作動させて、第2の支柱77および第3の支柱79を上方に送り出すことにより、第2の板状部材76および第3の板状部材78を上昇させて、張り出し構造部73を図9(a)に示す収縮した状態にすることができる。
本実施形態に係る浮体構造物71によれば、この浮体構造物71が風浪等により鉛直(上下)方向に動揺(移動)しようとした場合、展張された板状部材74,76,78が、浮体構造物71の鉛直方向の動揺を抑える(抑制する)抵抗板として作用する(働く)。
これにより、浮体構造物71の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動、ヒーブ運動)を低減させることができる。
また、図9(b)に示すように、板状部材74,76,78を支持する支柱75,77,79が側方から見て非対称となるように配置されており、これら支柱75,77,79の外周面に沿って流れる潮流は、これら支柱75,77,79の外周面を通過する際、これら支柱75,77,79の外周面から離れていくように(剥離するように)流れていくこととなる。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物71の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
本発明に係る浮体構造物の第4参考実施形態を、図10および図11(a)を用いて説明する。
図10は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示すとともに、その一部を切り欠いた斜視図で、図11(a)は図10の要部拡大断面図である。
なお、図11(a)中の符号WLは水面である。
図10に示すように、浮体構造物81は、コラム(浮体本体)82と、ロワーハル(張り出し構造部)83とを主たる要素として構成されたものである。
コラム82は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室Fと、開口部(動揺低減手段)84を介して外部と連通する複数の空間(動揺低減手段)85が設けられている。
空間85はそれぞれ、コラム82の外周面から内方(半径方向内側)に向かって、幅方向(横方向)および高さ方向(縦方向)ともに先細となるように形成された空間であり、コラム82の周方向に沿って等間隔に配置されている。
開口部84は、側方から見て矩形形状を呈しており、その幅は、空間85のどの位置における幅よりも小さくなるように形成されている。すなわち、開口部84は、開口部84と開口部84との間に、邪魔板(消波板:動揺低減手段)86が形成されるように設けられている。
ロワーハル83は、コラム82の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム82の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視輪状(ドーナツ状)の構造物である。ロワーハル83の上面87および下面88はそれぞれ、コラム82の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面87の内周端は、下面88の内周端の直上に位置するように形成されているとともに、上面87の外周端は、下面88の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面87の内周端と下面88の内周端とは、第1の側面29(例えば、図3参照)で連結(接続)されており、この第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル83の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30(例えば、図3参照)となっている。この導水口30については第2実施形態のところで説明したので、ここではその説明を省略する。
一方、上面87の外周端と下面88の外周端とは、第2の側面89で連結(接続)されている。
本実施形態に係る浮体構造物81によれば、コラム82の外周面に向かって入射してきた風波は、図11(a)に示すように、開口部84を通って空間85の内部に進入し、空間85の内方(半径方向内側)に位置する壁面(垂直面)に当たって反射した(跳ね返された)後、邪魔板86の内方(半径方向内側)に位置する壁面(垂直面)に向かって進み、邪魔板86の内方に位置する壁面に当たってさらに反射することとなる。このとき、開口部84を通って空間85の内部に進入してきた波が空間85の内方(半径方向内側)に位置する壁面に作用する波圧と、空間85の内方に位置する壁面に当たって反射された波が邪魔板86の内方(半径方向内側)に位置する壁面に作用する波圧と、邪魔板86の内方に位置する壁面に当たって反射された波が空間85の内方(半径方向内側)に位置する壁面に作用する波圧とが互いに相殺される。
これにより、浮体構造物81の動揺(特に、風浪によるロール運動)を低減させることができる。
また、コラム82の内周面と、ロワーハル83の上面87とで、前述した水貯溜区画Aとは別の水貯溜区画Bが形成されることとなる。水貯溜区画Bの内部には多量の水(海水または淡水)が貯溜されており(水貯溜区画Bの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物81の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、浮体構造物81の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物81の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)を低減させることができる。
さらに、浮体構造物81の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、導水口30から外部に噴出することとなる。すなわち、この導水口30は、図2に示すように、水貯溜区画Bの内部に滞留している水が、導水口30から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物81の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
なお、上述した第4参考実施形態において、邪魔板(消波板)86の断面視形状を図11(b)に示すような形状とし、邪魔板86がロワーハル82の外周面から外方(半径方向外側)に突出するような形態としてもよい。また、図11(b)中の符号WLは水面である。
本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第4参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第5参考実施形態を、図12を用いて説明する。
図12は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)および(c)は(a)のXII−XII矢視断面図である。
図12に示すように、浮体構造物91は、コラム(浮体本体)92と、ロワーハル(張り出し構造部)93と、VIM低減手段(動揺低減手段)94とを主たる要素として構成されたものである。
なお、図12(a)中の符号WLは水面である。
コラム92は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
ロワーハル93は、コラム92の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム92の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視略矩形形状(本実施形態では略正方形状)を呈する環状の構造物である。ロワーハル93の上面95および下面96はそれぞれ、コラム92の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面95の内周端は、下面96の内周端の直上に位置するように形成されているとともに、上面95の外周端は、下面96の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面95の内周端と下面96の内周端とは、第1の側面29で連結(接続)されており、この第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル93の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30となっている。この導水口30については第2実施形態のところで説明したので、ここではその説明を省略する。
一方、上面95の外周端と下面96の外周端とは、第2の側面48で連結(接続)されている。
VIM低減手段94は、コラム92の上に載置されたデッキ97とロワーハル93との間に立設されるとともに、垂直軸線周りに(デッキ97およびロワーハル93に対して)回動可能に取り付けられた支柱98と、水面WLよりも下方に位置する支柱98に取り付けられた、断面視翼型形状を呈する揚力発生板99とを備え、浮体構造物91の角部(隅部)にそれぞれ1つずつ、計4つ配置されている。そして、図12(b)および図12(c)に示すように、VIM低減手段94の支柱98はそれぞれ、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動される。
本実施形態に係る浮体構造物91によれば、流れに対して直交する方向に発生するVIMと、揚力発生板99で発生する揚力とが、互いに反対の方向に発生することとなる。
流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex
Induced Motion)の原因となる流体力は、流れに対して左右の位置の物体後流に交互に発生する渦(カルマン渦)によって誘起されるものである。この流体力は流れに対して直交する方向に周期的に変動する力となって、浮体本体を正負の方向に周期的に変動する運動すなわちVIMを発生させる。図12(b)に示すように、断面視翼の揚力発生板99を流れの方向の平行に向けて回転を固定させた状態にすると、揚力発生板99には浮体本体の運動方向によって迎角をもった相対的な流れが流入し、揚力発生板99に揚力が発生する。この揚力の方向は、浮体本体の運動方向とは逆の方向に作用するため、VIMを防止、低減する効果を発揮する。
図12(c)は図12(b)とは逆方向の運動方向の場合を表しており、流れの方向に対して平行に揚力発生板99の向きを固定しておくことによって、自動的に浮体本体の運動とは逆方向の揚力が発生する。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIMを低減させることができるとともに、浮体構造物91の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
また、コラム92の内周面と、ロワーハル93の上面95とで、前述した水貯溜区画Aとは別の水貯溜区画Bが形成されることとなる。水貯溜区画Bの内部には多量の水(海水または淡水)が貯溜されており(水貯溜区画Bの内部は多量の水(海水または淡水)で満たされており)、浮体構造物91の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、浮体構造物91の動揺を抑制するマスとして作用する。
これにより、浮体構造物91の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)を低減させることができる。
さらに、浮体構造物91の動揺時において、水貯溜区画Bの内部に滞留している水は、導水口30から外部に噴出することとなる。すなわち、この導水口30は、図2に示すように、水貯溜区画Bの内部に滞留している水が、導水口30から外部に噴出する際、大きな渦損失が発生するように形成されている。
これにより、浮体構造物91の動揺(特に、風浪によるロール運動やピッチ運動)をさらに低減させることができる。
なお、上述した第5参考実施形態において、揚力発生板99の断面視形状を図13(a)ないし図13(c)に示すような形状としてもよい。
各本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第6参考実施形態を、図14(a)を用いて説明する。
図14(a)は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図である。
図14(a)に示すように、浮体構造物101は、コラム(浮体本体)102と、ロワーハル(張り出し構造部)103と、VIM低減手段(動揺低減手段)104とを主たる要素として構成されたものである。
なお、図14(a)中の符号WLは水面である。
コラム102は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
ロワーハル103は、コラム102の下端部に位置する内周面および外周面から、コラム102の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視略矩形形状(図12(b)および図12(c)参照)を呈する環状の構造物である。ロワーハル103の上面105および下面106はそれぞれ、コラム102の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面105の内周端は、下面106の内周端の直上に位置するように形成されているとともに、上面105の外周端は、下面106の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面105の内周端と下面106の内周端とは、第1の側面29(図12(a)ないし図12(c)参照)で連結(接続)されており、この第1の側面29の半径方向内側は、ロワーハル103の高さ方向(厚み方向)に貫通する導水口30(図12(a)ないし図12(c)参照)となっている。この導水口30については第2実施形態のところで説明したので、ここではその説明を省略する。
一方、上面105の外周端と下面106の外周端とは、第2の側面48で連結(接続)されている。
VIM低減手段104は、ロワーハル103の上面105から鉛直上方に向かって立設されるとともに、垂直軸線周りに(ロワーハル103に対して)回動可能に取り付けられた支柱107と、支柱107に取り付けられ、断面視翼型形状を呈する揚力発生板99とを備え、浮体構造物101の角部(隅部)にそれぞれ1つずつ、計4つ配置されている。そして、図12(b)および図12(c)を用いて説明したように、VIM低減手段104の支柱107はそれぞれ、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動される。
本実施形態に係る浮体構造物101の作用効果は、前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第7参考実施形態を、図14(b)を用いて説明する。
図14(b)は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図である。
図14(b)に示すように、浮体構造物111は、コラム(浮体本体)112と、ロワーハル(張り出し構造部)113と、VIM低減手段(動揺低減手段)114とを主たる要素として構成されたものである。
なお、図14(b)中の符号WLは水面である。
コラム112は、例えば、鋼板によって構成された中空円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
ロワーハル113は、コラム112の上端部に位置する内周面および外周面から、コラム112の半径方向内側および半径方向外側に延びるとともに周方向に沿って設けられた平面視略矩形形状(図12(b)および図12(c)参照)を呈する環状の構造物である。ロワーハル113の上面115および下面116はそれぞれ、コラム112の内周面および外周面と直交する方向に沿って延びており、上面115の外周端は、下面116の外周端の直上に位置するように形成されている。また、上面115の外周端と下面116の外周端とは、第2の側面48で連結(接続)されている。
VIM低減手段114は、ロワーハル113の下面116から鉛直下方に向かって立設されるとともに、垂直軸線周りに(ロワーハル113に対して)回動可能に取り付けられた支柱117と、支柱117に取り付けられ、断面視翼型形状を呈する揚力発生板99とを備え、浮体構造物111の角部(隅部)にそれぞれ1つずつ、計4つ配置されている。そして、図12(b)および図12(c)を用いて説明したように、VIM低減手段114の支柱117はそれぞれ、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動される。
本実施形態に係る浮体構造物111の作用効果は、前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第8参考実施形態を、図15を用いて説明する。図15は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図である。
本実施形態に係る浮体構造物121は、VIM低減手段94の代わりに、VIM低減手段(動揺低減手段)124が設けられているという点で前述した第5参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第5参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。また、図15中の符号WLは水面である。
VIM低減手段124は、ロワーハル123の上面95から鉛直上方に向かって立設されるとともに、垂直軸線周りに(ロワーハル123に対して)回動可能に取り付けられた支柱127と、支柱127に取り付けられ、断面視翼型形状を呈する揚力発生板99とを備え、浮体構造物121の角部(隅部)にそれぞれ1つずつ、計4つ配置されている。そして、図12(b)および図12(c)を用いて説明したように、VIM低減手段124の支柱127はそれぞれ、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動される。
また、VIM低減手段124の支柱127は、水平軸線周りに(ロワーハル123に対して)回動可能に構成されており、VIM低減手段124全体が、ロワーハル123の上端部に設けられた図示しない凹所(凹部)内に収容(格納)できるようになっている。すなわち、前述した駆動機構と別の駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)を作動させることにより、VIM低減手段124を凹所内に収容したり、あるいは凹所内に収容されたVIM低減手段124を展張することができるようになっている。
本実施形態に係る浮体構造物121によれば、例えば、この浮体構造物121を設置場所まで曳航しようとした場合に、抵抗体となるVIM低減手段124をロワーハル123の上端部に設けられた凹所内に収容することができて、曳航時における抵抗を低減させることができる。
また、浮体構造物121を浮きドック等にドックインさせようとした場合に邪魔となるVIM低減手段124をロワーハル123の上端部に設けられた凹所内に収容することができるので、浮体構造物121を円滑にドックインさせることができる。
その他の作用効果は、前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第9参考実施形態を、図16を用いて説明する。図16は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)は要部拡大断面図である。
図16に示すように、浮体構造物131は、コラム(浮体本体)132と、VIM低減手段(動揺低減手段)133とを主たる要素として構成されたものである。
なお、図16(a)中の符号WLは水面である。
コラム132は、例えば、鋼板によって構成された円筒形状の構造物であり、その内部には、密閉された複数の浮き室(図示せず)が設けられている。
VIM低減手段133は、コラム132の下面134から鉛直下方に向かって立設されるとともに、垂直軸線周りに(コラム132に対して)回動可能に取り付けられた支柱135と、支柱135に取り付けられ、断面視翼型形状を呈する揚力発生板99とを備え、周方向に沿って等間隔(本実施形態では90°間隔)にそれぞれ1つずつ配置されている(本実施形態では4つ配置されている)。そして、図12(b)および図12(c)を用いて説明したように、VIM低減手段133の支柱135はそれぞれ、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動される。
また、図16(b)に示すように、VIM低減手段133の支柱135は、垂直軸線方向に沿ってコラム132に対して進退可能に構成されており、VIM低減手段133全体が、コラム132の下端部に設けられた凹所(凹部)136内に収容(格納)できるようになっている。すなわち、前述した駆動機構と別の駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)を作動させることにより、VIM低減手段133を凹所136内に収容したり、あるいは凹所136内に収容されたVIM低減手段133を展張することができるようになっている。
本実施形態に係る浮体構造物131の作用効果は、前述した第8参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
なお、上述した第9参考実施形態において、VIM低減手段133および凹所136を図17に示すような形態としてもよい。すなわち、VIM低減手段133全体が水平軸線周りに回動可能に構成することもできる。
本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第9参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第10参考実施形態を、図18(a)および図18(b)を用いて説明する。図18は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は要部拡大図である。
本実施形態に係る浮体構造物141は、VIM低減手段94の代わりに、VIM低減手段(動揺低減手段)144が設けられているという点で前述した第5参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第5参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
VIM低減手段144は、図18(b)に示すように、底面視円形状を呈する円筒形状の部材であり、導水口30内に配置されている。
また、図18(a)に示すように、このVIM低減手段144は、垂直軸線方向に沿って導水口30に対して進退可能に構成されており、VIM低減手段144全体が、導水口30内に収容(格納)できるようになっている。すなわち、駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)を作動させることにより、VIM低減手段144を導水口30内に収容したり、あるいは導水口30内に収容されたVIM低減手段144を展張することができるようになっている。
さらに、VIM低減手段144が展張されたとき(図18(b)参照)にロワーハル93の下面96から下方に突出するVIM低減手段144の外表面には、断面視略半球形状を呈する突起(またはディンプル(窪み))145もしくは断面視略円形状を呈する貫通穴145が複数設けられている。
本実施形態に係る浮体構造物141によれば、VIM低減手段144の外表面に沿って流れる潮流は、VIM低減手段144の外周面に設けられた突起(またはディンプル(窪み))145もしくは貫通穴145を通過する際、VIM低減手段144の外周面から離れていくように(剥離するように)流れていくこととなる。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物141の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
また、本実施形態に係る浮体構造物141によれば、例えば、この浮体構造物141を設置場所まで曳航しようとした場合に、抵抗体となるVIM低減手段144を導水口30内に収容することができて、曳航時における抵抗を低減させることができる。
さらに、浮体構造物141を浮きドック等にドックインさせようとした場合に邪魔となるVIM低減手段144を導水口30内に収容することができるので、浮体構造物141を円滑にドックインさせることができる。
なお、上述した第10参考実施形態において、VIM低減手段144を図18(c)または図18(d)に示すような形状としてもよい。すなわち、VIM低減手段144が展張されたときにロワーハル93の下面96から下方に1枚(図18(c)参照)または2枚(図18(d)参照)の断面視翼型形状を呈する揚力発生板99を設けるようにすることもできる。そして、この場合、図12(b)および図12(c)を用いて説明したように、VIM低減手段144は、揚力発生板99で発生する揚力が、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させる方向に発生するように、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)により駆動されることとなる。
本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第10参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る浮体構造物の第11参考実施形態を、図19を用いて説明する。
図19は本実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。
本実施形態に係る浮体構造物151は、VIM低減手段94の代わりに、VIM低減手段(動揺低減手段)154が設けられているという点で前述した第5参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第5参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第5参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。また、図19(a)中の符号WLは水面である。
VIM低減手段154は、平面視扇形状を呈する膜状部材155と、この膜状部材155を垂直面に沿って収縮または展張させる支柱156とを備え、図19(b)に示すように、周方向に沿って等間隔(本実施形態では60°間隔)にそれぞれ1つずつ配置されている(本実施形態では6つ配置されている)。
膜状部材155の一辺は、水面WLよりも下方に位置するコラム92の外周面に取り付けられており、膜状部材155の他辺は、支柱156の外周面に取り付けられている。
支柱156の一端部は、図示しない駆動機構(例えば、電動モータや油圧モータ等)によって水平軸線周りに回動する駆動軸(図示せず)を介して、コラム92およびロワーハル93の接合部近傍に取り付けられており、支柱156の他端部は自由端とされている。また、本実施形態においては、図19(b)に示すように、流れと略平行となる方向に展張されるVIM低減手段154が(例えば、潮流センサーおよび制御器を介して)自動的に選択され、作動することとなる。
本実施形態に係る浮体構造物151によれば、この浮体構造物151が風浪等により横方向(流れに対して直交する方向)に動揺(移動)しようとした場合、展張された膜状部材155が、浮体構造物151の横方向の動揺を抑える(抑制する)抵抗板として作用する(働く)。
これにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物151の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
なお、上述した第11参考実施形態において、VIM低減手段155を図20に示すような位置、すなわち、ロワーハル93の下面に取り付けるようにすることもできる。
本実施形態に係る浮体構造物の作用効果は、前述した第10参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
さて、上述した各実施形態では、浮体本体として円筒形状の構造物または中空円筒形状の構造物を具体例として挙げて説明したが、本発明の浮体本体はこれらのものに限定されるものではなく、例えば、図21(a)および図21(b)に示すような船型形状とすることもできる。
浮体本体を船型形状とすることにより、流れに対して直交する方向に発生するVIM(Vortex Induced Motion)を低減させることができるとともに、浮体構造物の横方向(流れに対して直交する方向)への移動を防止する(低減させる)ことができる。
なお、図21(a)は浮体構造物の平面図、図21(b)は図21(a)のXXI−XXI矢視断面図であり、図中の符号165および符号166はそれぞれ、第1実施形態および第2実施形態のところで説明した囲い壁5,25および隔壁6,26に相当する囲い壁および隔壁である。
また、第1実施形態および第2実施形態のところで説明した浮体構造物1,21を、例えば、設置場所まで曳航しようとした場合に、水貯溜区画Aの内部空間を、例えば、ゴムや繊維等でできた水密部材167で塞ぐようにするとさらに好適である。
これにより、曳航時における浮体構造物の抵抗を低減させることができる。
さらに、第1実施形態および第2実施形態のところで説明した浮体構造物1,21では、面積S1を有する隙間が、囲い壁5,25とロワーハル4,24(またはコラム2,22)との間に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、面積S1を有する隙間を、囲い壁5,25にスリット状に形成することもできる。この場合、囲い壁5,25とロワーハル4,24(またはコラム2,22)との間の隙間は塞がれることとなる。
本発明の第1実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図、(c)は(b)のI−I矢視断面図である。 損失係数(縦軸)と流路断面積比(S0/S1:横軸)との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示すとともに、その一部を切り欠いた斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、図1(c)と同様の図である。 本発明の第1参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す斜視図である。 図5のVI−VI矢視断面図である。 本発明の第2参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図で、(a)はVIMが問題とならない風浪が生じている場合の設置状態を示す図、(b)はVIMが問題となる風浪が生じている場合の設置状態を示す図である。 本発明の第実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す平面図で、図6と同様の図である。 本発明の第3参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は張り出し構造部を収縮させた状態を示す側面図、(b)は張り出し構造部を展張させた状態を示す側面図、(c)は(a)のIX−IX矢視断面図である。 本発明の第4参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示すとともに、その一部を切り欠いた斜視図である。 (a)は図10の要部拡大断面図、(b)は本発明の別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)と同様の図である。 本発明の第5参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)および(c)は(a)のXII−XII矢視断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す要部拡大図である。 (a)は本発明の第6参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図、(b)は本発明の第7参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図である。 本発明の第8参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側面図である。 本発明の第9参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)は要部拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、図16(b)と同様の図である。 (a)は本発明の第10参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す側断面図、(b)要部拡大図、(c)は本発明の他の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、図18(b)と同様の図、(d)は本発明の別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、図18(b)と同様の図である。 本発明の第11参考実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、図19と同様の図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)はXXI−XXI矢視断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る浮体構造物の概略の構成を示す要部拡大断面図である。
1 浮体構造物
2 コラム(浮体本体)
4 ロワーハル本体(張り出し構造部)
5 囲い壁
6 隔壁
13 開口部
21 浮体構造物
22 コラム(浮体本体)
24 ロワーハル本体(張り出し構造部)
25 囲い壁
26 隔壁
32 開口部
41 浮体構造物
42 コラム(浮体本体)
43 ロワーハル(張り出し構造部)
44 凸部(動揺低減手段)
45 凹部(動揺低減手段)
51 浮体構造物
61 浮体構造物
62 コラム(浮体本体)
63 ロワーハル(張り出し構造部)
71 浮体構造物
72 コラム(浮体本体)
73 張り出し構造部(動揺低減手段)
81 浮体構造物
82 コラム(浮体本体)
83 ロワーハル(張り出し構造部)
84 開口部(動揺低減手段)
85 空間(動揺低減手段)
86 邪魔板(動揺低減手段)
91 浮体構造物
92 コラム(浮体本体)
93 ロワーハル(張り出し構造部)
94 VIM低減手段(動揺低減手段)
101 浮体構造物
102 コラム(浮体本体)
103 ロワーハル(張り出し構造部)
104 VIM低減手段(動揺低減手段)
111 浮体構造物
112 コラム(浮体本体)
113 ロワーハル(張り出し構造部)
114 VIM低減手段(動揺低減手段)
121 浮体構造物
123 ロワーハル(張り出し構造部)
124 VIM低減手段(動揺低減手段)
131 浮体構造物
132 コラム(浮体本体)
133 VIM低減手段(動揺低減手段)
141 浮体構造物
144 VIM低減手段(動揺低減手段)
151 浮体構造物
154 VIM低減手段(動揺低減手段)
165 囲い壁
166 隔壁

Claims (5)

  1. 浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、
    前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積が、前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられていることを特徴とする浮体構造物。
  2. 浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、
    前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積が、前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられていることを特徴とする浮体構造物。
  3. 浮体本体と、該浮体本体の下端部の周り、または前記浮体本体の下端に設けられた張り出し構造部の周りを周方向に沿って連続的に取り囲む板状の囲い壁とを備えた浮体構造物であって、
    前記囲い壁に設けられたスリットの面積が、前記囲い壁の上端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積、または前記囲い壁の下端と、前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面との間に形成される隙間の面積の20%以下となるように前記囲い壁が設けられていることを特徴とする浮体構造物。
  4. 前記浮体本体の外周面または前記張り出し構造部の外周面と、前記囲い壁の内周面との間に形成される空間を、周方向に複数の空間に区画する複数枚の隔壁を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の浮体構造物。
  5. 前記隔壁の面積の20%以下に相当する面積を有する開口部が前記隔壁に設けられていることを特徴とする請求項に記載の浮体構造物。
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