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JP4749324B2 - 粒子状物質測定装置 - Google Patents

粒子状物質測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの排出ガスに含まれる粒子状物質の質量や成分等を測定する粒子状物質測定装置に関するものである。
従来、エンジンからの排出物質の1つである粒子状物質(PM:Particulate Mattersと称される場合もある。この明細書では以下PMとも言う。)の質量測定方法として周知なものの1つにフィルタ質量法がある。フィルタ質量法は、エンジン排出ガスの流路上にフィルタを配置してPMを捕集し、その捕集したPMの質量を秤量する方法であり、特定の標準物質が事実上存在しないPMにおいて、その質量を直接測定できることから、測定の確実性、正確性を期待できるものとして知られている。
さらに最近では、フィルタで捕集したPMを燃焼させ、そのガス濃度を分析することにより元々のPMの質量を算定するフィルタ燃焼法と称される質量測定方法が開発されてきている。このフィルタ燃焼法は、フィルタ質量法による測定に対して高い相関性を有するもので、フィルタ質量法による秤量の限界を超えた微量なPMであっても測定できる他、フィルタ水分量の安定化が不要であることから、手間もかからず比較的短い時間で測定できるという利点がある。
特開2006−153896号公報
しかし、このフィルタ燃焼法であっても、フィルタでPMを捕集し、それを加熱し、そこで発生するガスを分析し、フィルタを冷却する、という複数の工程が必要であるため、それをトータルした測定に要する時間は、1枚のフィルタの場合、約30秒から数分かかる。本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、フィルタ捕集と燃焼法を組み合わせ、しかもそのときのフィルタ燃焼法による測定時間を短縮することにより、究極的には連続測定を可能にすることをその主たる所期課題としたものである。
すなわち、本発明に係る粒子状物質測定装置は、加熱炉と、その加熱炉から延出する接続配管と、その接続配管の先端に連結されたフィルタ保持室とを備え、加熱炉に導かれて高温化された加熱用ガスが、接続配管を通過してフィルタ保持室に流入し、その内部に保持された捕集フィルタに吹き付けられて、当該捕集フィルタに捕集されているエンジン排出ガス中の粒子状物質を気化乃至燃焼させるように構成したものであって、前記加熱炉のガス導出部が、先端に向かって漸次内径が縮小し、その先端内径が接続配管の内径よりも小さい形状をなすものであることを特徴とする。
また、本発明に係る加熱炉は、内部を通過するガスを高温化するとともに、接続配管を介して連結されたフィルタ保持室内のフィルタに対し、その高温化ガスを吹き付けて当該フィルタを加熱するものであって、ガス導出部が、先端に向かって漸次内径が縮小し、その先端内径が接続配管の内径よりも小さい形状をなすものであることを特徴とする。
このようなものであれば、加熱炉から出た加熱用ガスは、細い流束となって進行し、フィルタに吹き付けられるまでの途中では接続配管の内面にほとんど接触しない。そして、接続配管の内面と流束との間は、流体の澱んでいる状態となる。
したがって、接続配管の温度を低く維持したままでも、加熱用ガスは、前記澱んだ流体による断熱効果作用とあいまって、接続配管に熱をほとんど奪われることなく、加熱炉で温められた温度をほぼ保ったまま、フィルタに到達することとなる。そしてその結果、従来に比べ非常にはやくフィルタの温度を上げ、PMの気化乃至燃焼を促進することができ、ひいては、測定時間の短縮を図ることができる。
加熱用ガスに効率よく熱を伝達するには、前記加熱炉の内部流路内に、複数の団塊状をなす、又は複数の団塊状部材を連ねて一体化した蓄熱部材を配置しておくことが好ましい。
前記フィルタ保持室に排出ガスが導かれ、フィルタによる粒子状物質の捕集がなされるように構成したものにおいては、PM捕集中に加熱炉からの熱影響が大きいと測定誤差を生じ得る。かかる現象をできるだけ避けるには、前記フィルタに対し、排出ガスの通過方向とは逆方向から前記加熱用ガスが吹き付けられるように構成したものが望ましい。
このような構成の本発明によれば、フィルタ燃焼法において、粒子状物質の気化・燃焼時間を大幅に短くできるため、トータルとしての測定時間を短縮することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
この粒子状物質測定装置100は、図1に示すように、フィルタFに捕集されたPMに、高温化した加熱用ガス、すなわちNガス及びOガスをそれぞれこの順で時間差をあけて吹き付け、その気化・燃焼したガス中に含まれるCO、NOの質量を、NDIR(図1では示されていない)などの分析部で測定するようにしたものである。このときのCO量、SO量からPMを構成するSOF、硫酸塩、すすの質量を算出することができる。
この図1において、符号Rは、前記加熱用ガスを通過させてこれを高温化する加熱炉である。この加熱炉Rは、その内部構造を同図に示すように、内部流路を形成する管路71と、その周囲に巻き設けたヒータ72と、さらにそのヒータ72の周囲に設けた断熱材73と、管路71内に配設した蓄熱部材である複数の耐熱セラミックボール(例えばSiC球)74とを備えているものである。そして前記ヒータ72によって管路71及びセラミックボール74が所定温度にまで暖められることで、この加熱炉Rを通過する加熱用ガスが、管路71及びセラミックボール74から熱を与えられて、その温度が上昇する。
符号9は、フィルタ(捕集フィルタとも言う)Fを保持するフィルタ保持室である。フィルタFは、高温でも変化を起こさない例えば石英を素材として形成された薄い板状のものである。このフィルタFは、その面が加熱用ガスの流れ方向と直交するように、フィルタ保持室9内に配置されている。
符号10は、前記フィルタ保持室9と加熱炉Rとを接続する接続配管で、直線状をなしその内径が一定の円筒状のものである。なお、この接続配管10は、フィルタ保持室9に接続されている関係上、温度を上げることは好ましくない。分析時以外のときに、フィルタFの温度が上昇して、PMの気化等が生じてしまうと、測定誤差が生じうるからである。
以上のような構成により、加熱炉Rのガス導出部75から出た高温のガスが、接続配管10を通ってフィルタ保持室9の流入し、その内部のフィルタFに吹き付けられるようにしている。
しかして、この実施形態では、前記加熱炉Rのガス導出部75を、先端に向かって細くなる中空円錐状の形状にしている。より具体的には、ガス導出部75の内径が先端に向かって漸次縮小し、その先端内径が接続配管10の内径よりも小さい形状をなすように構成してある。なお、ガス導出部75の先端は、少なくとも断熱材73又はヒータ72よりも内側又は同一面になるように構成している。これはガス導出部75が外に突出して冷やされることを防止するためである。また、セラミックボール74は、このガス導出部75に一部が収容されてその先端近傍にまで配置されるように構成してある。
このようなものであれば、加熱炉Rから出た加熱用ガスは、図1に示すように、接続配管10の中心軸線C上を、細い流束となって進行し、捕集フィルタFに吹き付けられてそこで捕集フィルタFの全面に広がる。しかしてその途中では接続配管10の内面にはほとんど接触せず、接続配管10の内面と流束との間は、わずかに剥離したガスが残存するのみで、真空に近い状態となる。これは、シミュレーションで確認した結果である。
したがって、接続配管10の温度を低く維持したままでも、加熱用ガスは、前記真空空間による断熱効果作用もあいまって、接続配管10に熱をほとんど奪われることなく、加熱炉Rで温められた温度を保ったまま、捕集フィルタFに吹き付けられこととなり、従来に比べ格段にはやく(2倍以上)捕集フィルタFの温度を上げ、PMの気化乃至燃焼を促進することができる。そして、このようにPMの気化乃至燃焼時間を短くできることにより、ひいては、ガス分析時間の短縮を図ることができる。
また接続配管10の温度を低く保って構わないので、PMの捕集中において、接続配管10に接続されているフィルタ保持室9やフィルタFへの熱影響を低減でき、PMの捕集中での気化などを防止して、測定精度を担保できる。
<第2実施形態>
前記第1実施形態に係る粒子状物質測定装置100は、特に加熱炉、フィルタ保持部を中心とした構成を述べるにとどまったが、この構成を含んださらに全体の構成の一例について、この第2実施形態で説明する。なお、以下の符号中、第1実施形態に対応する部材には同一の符号を付しているが、この第2実施形態では、加熱炉、フィルタをそれぞれ複数に用いている関係上、加熱炉の符号をRからR1、R2、R3に、またフィルタの符号をFからF1、F2、F3に変えている。
この第2実施形態に係る粒子状物質測定装置100は、図2に示すように、内燃機関であるエンジン200の排出ガス中に含まれるPMの質量を測定するものであり、エンジン200の排気管201に接続されて、運転中のエンジン200から排出される排出ガスの一部が、直接又は希釈ユニット300により希釈されて導入される。
より具体的にこの粒子状物質測定装置100の内部構造を説明すると、この粒子状物質測定装置100は、図3に示すように、運転状態にあるエンジン200からの排出ガスが導入される導入ポートPI1と、その導入ポートPI1から3分岐する通過流路L11、L12、L13と、分岐した各通過流路L11、L12、L13にそれぞれ設けられたPM捕集用の捕集フィルタF1、F2、F3と、各フィルタF1、F2、F3を、排出ガスが通過している捕集状態、捕集されたPMが加熱されて気化乃至燃焼している加熱状態、冷却されている冷却状態の順にそれぞれ位相をずらせて遷移させる状態遷移機構6と、前記加熱状態にあるフィルタに連通し、PMが気化乃至燃焼して発生したガスを分析する分析部3と、を備えている。
捕集フィルタF1、F2、F3は、PMを燃焼させても自身が変化したりガスを発生したりしない耐熱性の高い、例えば石英などの材質で作られたものである。
次に、前記捕集状態、加熱状態、冷却状態をそれぞれ生成するための、通過流路L11、L12、L13等を含む装置内流体回路構成について説明する。
まず、捕集状態を作り出すために必要な捕集状態生成回路から説明する。この回路は、前記排出ガス導入ポートPI1と、その排出ガス導入ポートPI1から3分岐する通過流路L11、L12、L13と、各通過流路L11、L12、L13における捕集フィルタF1、F2、F3の下流にそれぞれ設けた第1開閉バルブV11、V12、V13とからなる。さらに、バルブV11、V12、V13の下流において各通過流路L11、L12、L13は合流して1本の統合流路Lとなり、その統合流路Lが排気ポートPOに接続されている。この統合流路L上には、ベンチュリ管などの一定流量Qallを流す定流量器4とルーツブロワなどの吸引ポンプ5とが設けられて、排気ポートPOにいる。
このような構成において、いずれかの1つのバルブV11(V12、V13)を開き、他のバルブV12、V13((V11、V13)、(V11、V12))を閉じることによって、その開いたバルブV11(V12、V13)が設けられている通過流路L11(L12、L13)のみに排出ガスが流れ込み、対応する捕集フィルタF1(F2、F3)が捕集状態となる。
加熱状態を作り出すために必要な加熱状態生成回路は、圧送されてくる加熱用ガスが流入する流入ポートPI2と、その流入ポートPI2から延出し途中で3分岐して、各通過流路L11、L12、L13の捕集フィルタF1、F2、F3よりも下流であって第1開閉バルブV11、V12、V13よりも上流にそれぞれ接続される加熱用ガス流路L21、L22、L23と、各加熱用ガス流路L21、L22、L23上に設けられた加熱炉R1、R2、R3と、その加熱炉R1、R2、R3の手前、すなわち前記流入ポートPI2側に設けられた第2開閉バルブV21、V22、V23とからなる。さらに、分岐前の加熱用ガス流路L2上には、加熱用ガス流量制御手段11を設けて、加熱用ガスの流量Q1を一定に制御している。
このような構成において、いずれか1つの第2開閉バルブV21(V22、V23)のみを開くと、加熱炉R1(R2、R3)を通って加熱された加熱用ガスが、対応する通過流路L11(L12、L13)に流れ込み、排出ガスの流れ方向で言えば下流側から捕集フィルタF1(F2、F3)に吹き付けられる。そして、そこに捕集されているPMを気化乃至燃焼させる。その際に発生するガスは、加熱用ガスとともに、通過流路L11(L12、L13)を排出ガスの流れ方向とは逆向きに進行し、一部は、その通過流路L11(L12、L13)の途中から分岐する分析ガス流路L41(L42、L43)を通って、ガス分析を行う分析部3に導かれる。残りはその通過流路L11(L12、L13)を排出ガスの流れ方向とは逆向きにさらに進行し、通過流路L11、L12、L13が3分岐する分岐点で排出ガスと合流して他の通過流路L12(L13、L11)に流れ込む。
なお、各通過流路L11、L12、L13から分岐する各ガス分析流路L41、L42、L43上には、第4開閉バルブV41、V42、V43が設けられているので、対応するバルブV41(V42、V43)のみを開いて、発生した前記ガスを分析部3に導入可能にしておく必要がある。付言しておくと、ガス分析流路は1本に統合され、その統合されたガス分析流路L4上に、ドライヤ2、分析部3、分析ガスの流量Qmを制御する分析ガス流量制御装置4がこの順で配置されている。分析部3は、例えばNDIRなどを利用したものであり、発生したガスを測定して得られたCO及びSOの質量からPMの質量(又は濃度)を算出するものである。
冷却状態を作り出すための冷却状態生成回路は、常温状態の冷却用ガスが導入されるガス流入ポートPI2と、その流入ポートPI2から延出し途中で3分岐して、各通過流路L11、L12、L13の捕集フィルタF1、F2、F3よりも下流であって第1開閉バルブV11、V12、V13よりも上流にそれぞれ接続される冷却用ガス流路L31、L32、L33と、各冷却用ガス流路L31、L32、L33にそれぞれ設けられた第3開閉バルブV31、V32、V33とからなるものである。また、分岐前の冷却用ガス流路L3上には、冷却用ガス流量制御手段12を設けている。この冷却用ガス流量制御手段12は、ベンチュリ4の流量Qallが多少変動しても、排出ガスの流入流量Qinが一定になるように、冷却用ガスの流量Q2を制御するものである。
このような構成において、いずれか1つの第3開閉バルブV31(V32、V33)のみを開くと、冷却用ガスは、対応する通過流路L11(L12、L13)に流れ込み、捕集フィルタF1(F2、F3)に、排出ガスの流れ方向で言えば、下流側から吹き付けられる。このようにして捕集フィルタF1(F2、F3)を冷却した冷却用ガスは、その通過流路L11(L12、L13)を排出ガスの流れ方向とは逆向きにさらに進行し、通過流路L11、L12、L13の分岐点から排出ガスと合流して他の通過流路L12(L13、L11)に流れ込む。
なお、流量制御手段13は、ベンチュリ4の流量Qallが温度や絶対圧によって多少変動しても、トータル流量、すなわちQall-Q3の値が一定になるように、そのQ3を制御するものである(定流量器4に流れ込むガスの総流量Qallは、Qin+Q1+Q2+Q3-Qmであり、Qall-Q3を一定に保っておけば、Q1、Qmが一定であるから、前述したようにQ2を制御することで、Qinを制御できる)。
ところで、以上に説明した加熱状態生成回路及び冷却状態生成回路の構成から明らかなように、この実施形態では、加熱用ガス流路L21、L22、L23と冷却用ガス流路L31、L32、L33との始端部分である流入ポートPI2が共通化されており、加熱用ガスと冷却用ガスとは共通したガスを用いることができるようにしてある。そして流路が途中から分岐して、加熱用ガス流路L21、L22、L23を流れるガスは加熱炉R1、R2、R3で高温化されて加熱用ガスとなり、冷却用ガス流路L31、L32、L33を流れるものは、そのまま冷却用ガスとなるように構成している。なお、これら加熱用ガス流路と冷却用ガス流路とを別個に設け、異なるガスを用いるようにしても構わない。
状態遷移機構6は、図3に示すように、例えば、CPU、メモリ、入出力チャネルなどから構成された専用乃至汎用のいわゆるコンピュータであり、そのメモリに格納したプログラムにしたがってCPUが動作してバルブ制御信号を出力し、前記流体回路における各バルブV11〜V43を開閉制御するものである。
具体的なバルブV11〜V43の開閉制御のタイミングチャートを図4、各状態を図5〜図7に示す。
まず図5に示すように、第1フィルタF1が捕集状態にあるときに、第2フィルタF2は加熱状態にあり、第3フィルタF3は冷却状態にある。そして次の状態遷移により、第1フィルタF1は加熱状態、第2フィルタF2は冷却状態、第3フィルタF3は捕集状態となる(図6参照)。さらにその次の状態遷移により、第1フィルタF1は冷却状態、第2フィルタF2は捕集状態、第3フィルタF3は加熱状態となる(図7参照)。そしてこのサイクルを繰り返す。
しかして、各フィルタF1(F2、F3)に着目すれば、捕集状態、加熱状態、冷却状態の順に状態遷移する。一方で、フィルタF1、F2、F3毎の状態位相は互いにずれていおり、特に1つのフィルタが捕集状態を終えると、空き時間なく次のフィルタが捕集状態となる。
したがって、このような構成であれば、いずれかのフィルタF1(F2、F3)が常に捕集状態となっており、PMの捕集もれがないうえ、3枚のフィルタF1、F2、F3が次々と加熱状態、すなわちガス分析状態となるので、従来のように1つのフィルタで分析するのに比べ、測定間隔を実質的に1/3に短縮することができる。また、第1実施形態で述べたように、加熱炉R1〜R3の特徴構成により、ガス燃焼時間をも短縮できるので、測定時間をさらに短くできる効果も重畳されて、その時間分解能を飛躍的に向上させることができる。
さらに言えば、この3つのフィルタを有した流体回路を基本構成として、複数の流体回路を並列に設け、各流体回路での位相をずらせることで、サンプリングタイムを1つのフィルタの場合の1/6(2つの流体回路の場合)、1/9(3つの流体回路の場合)・・・と言うぐあいに、さらに短縮することも可能である。
また、フィルタ燃焼法を基本的には利用しているので、PMの質量測定において精度と信頼性を担保でき、しかも天秤法のように、フィルタの着脱や水分量の安定化、あるいは水分量安定化のための大型機器が必要ないので、車両搭載も可能である。
そして本装置100を車両搭載した場合は、前述したように、測定の時間分解能を従来に比べ大幅に向上できるので、路上実走行など、エンジン200が動的に運転されている状況においてのPM排出量の時間変化を連続測定に近い状態で把握でき、従来ではなし得なかったエンジン200の動的解析やそれによる性能向上などに寄与できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではない。例えば流体回路構成の変更は適宜可能であるし、加熱炉を用いず、フィルタを保持しているフィルタ保持室を加熱するようにしてもよい。状態遷移機構もコンピュータのみならず、シーケンサなど、他の電気制御機器を用いて構わない。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
本発明の第1実施形態における粒子状物質測定装置の概略縦断面図。 本発明の第2実施形態における粒子状物質測定装置を含んだ全体計測システムを示す模式図。 同実施形態における粒子状物質測定装置の全体を示す流体回路図。 同実施形態におけるバルブ開閉タイミングを示すタイミングチャート。 同実施形態における粒子状物質測定装置の各状態を示す流体回路図。 同実施形態における粒子状物質測定装置の各状態を示す流体回路図。 同実施形態における粒子状物質測定装置の各状態を示す流体回路図。
符号の説明
100・・・粒子状物質測定装置
200・・・エンジン200
3・・・分析部
6・・・状態遷移機構
L11、L12、L13・・・通過流路
L2、L21、L22、L23・・・加熱用ガス流路
L3、L31、L32、L33・・・冷却用ガス流路
F1、F2、F3・・・捕集フィルタ
R1、R2、R3・・・加熱炉

Claims (3)

  1. 加熱炉と、その加熱炉から延出する接続配管と、その接続配管の先端に連結されたフィルタ保持室とを備え、加熱炉に導かれて高温化された加熱用ガスが、接続配管を通過してフィルタ保持室に流入し、その内部に保持された捕集フィルタに吹き付けられて、当該捕集フィルタに捕集されているエンジン排出ガス中の粒子状物質を気化乃至燃焼させるように構成したものであって、
    前記加熱炉のガス導出部が、先端に向かって漸次内径が縮小し、その先端内径が接続配管の内径よりも小さい形状をなすものである粒子状物質測定装置。
  2. 前記加熱炉の内部流路内に、複数の団塊状をなす、又は複数の団塊状部材を連ねて一体化した蓄熱部材を配置している請求項1記載の粒子状物質測定装置。
  3. 前記フィルタ保持室に排出ガスが導かれ、フィルタによる粒子状物質の捕集がなされるように構成したものであって、前記フィルタに対し、排出ガスの通過方向とは逆方向から前記加熱用ガスが吹き付けられるように構成してある請求項1又は2記載の粒子状物質測定装置。
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