以下、図面を参照して、この発明にかかる受信装置およびこれを用いた被検体内情報取得システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を模式的に示す模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる被検体内情報取得システムは、被検体1の内部に導入して被検体1の消化管内を撮像するカプセル型内視鏡2と、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを受信する受信装置3と、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データに基づく被検体1内の画像を表示する画像表示装置5と、受信装置3と画像表示装置5との間の情報の受け渡しを行うための可搬記録媒体6とを有する。
カプセル型内視鏡2は、被検体の内部に導入され、被検体内を撮像し得る撮像機能と撮像した画像データを外部に送信する無線通信機能とを有する。具体的には、カプセル型内視鏡2は、被検体1に飲込まれ、被検体1の消化管内を蠕動によって移動する。これと同時に、カプセル型内視鏡2は、被検体1の消化管内の画像を逐次撮像し、得られた被検体1内の画像データを被検体1の外部の受信装置3に逐次送信する。
受信装置3は、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを受信し、受信した画像データを検査対象の被検体の画像データとして蓄積する。具体的には、受信装置3は、被検体の体表上に配置される受信アンテナ4a〜4hと、受信アンテナ4a〜4hを介して画像データを受信する受信器本体3aとを有する。受信器本体3aは、例えば被検体1に装着される際、または装着された後、可搬記録媒体6が着脱可能に接続され、この可搬記録媒体6に記録された情報を読み取る。この場合、受信器本体3aは、この可搬記録媒体6から読み取った情報をもとに、この被検体1を検査対象として初期設定する初期化処理を行う。このように初期化処理を行った受信器本体3aは、カプセル型内視鏡2から受信した画像データを検査対象の被検体1の画像データとして蓄積できるようになる。一方、受信器本体3aは、例えば受信アンテナ4a〜4hが接続され、かかる受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介してカプセル型内視鏡2から画像データを受信する。この場合、受信器本体3aは、かかる受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介し、被検体1内のカプセル型内視鏡2によって送信された無線信号を受信し、この無線信号に含まれる画像データ、すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを取得する。受信器本体3aは、被検体1を検査対象として初期設定した場合、かかるカプセル型内視鏡2から受信した画像データを被検体1の画像データとして逐次蓄積する。
受信アンテナ4a〜4hは、例えばループアンテナを用いて実現され、図1に示したように、被検体1の体表上の所定位置(例えばカプセル型内視鏡2の通過経路に対応する位置)に配置される。このように体表上に分散配置された受信アンテナ4a〜4hのいずれかは、例えば被検体1の消化管内を移動するカプセル型内視鏡2から無線信号を確実に受信でき、このカプセル型内視鏡2からの無線信号を受信器本体3aに送信する。なお、このような受信アンテナは、被検体1に対して1以上、望ましくは複数配置されればよく、その配置数量は特に8つに限定されない。
画像表示装置5は、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像等を表示するワークステーション等のような構成を有し、表示した画像をもとに医師または看護師が被検体の消化管内を検査し、診断するための処理機能を有する。具体的には、画像表示装置5は、所定のクレードルまたはケーブル等を介して受信装置3を接続し、この受信装置3に蓄積された画像データ、すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを取り込む。画像表示装置5は、かかる受信装置3から取り込んだ画像データに基づく画像、例えば被検体1の消化管内の画像を表示する。この場合、画像表示装置5は、CRTディスプレイまたは液晶ディスプレイ等によって画像を表示してもよいし、プリンタ等のように他の媒体に画像を出力してもよい。なお、画像表示装置5は、受信装置3に着脱可能に接続できるコンパクトフラッシュ(登録商標)等の携帯型記録媒体を媒介にして、受信装置3に蓄積された画像データを取り込んでもよい。
また、画像表示装置5は、可搬記録媒体6に記録させる被検体の患者情報を一元管理する管理手段として機能する。具体的には、画像表示装置5は、例えば複数の被検体の患者情報を一元管理し、所定のコネクタ等を介して可搬記録媒体6を接続した場合、これら複数の被検体の患者情報の中から検査対象の被検体の患者情報をこの可搬記録媒体6に保存する。
可搬記録媒体6は、受信装置3に取得させる検査対象の被検体の患者情報を消去可能に記録する可搬な記録媒体として機能する。具体的には、可搬記録媒体6は、例えばUSBメモリ等の所定のコネクタを有する可搬な記録媒体であり、受信装置3および画像表示装置3に着脱可能にそれぞれ接続できる。この場合、可搬記録媒体6は、所定のコネクタ等を介して画像表示装置5に接続され、この画像表示装置5によって一元管理される複数の被検体の患者情報の中から例えば被検体1の患者情報を消去可能に記録する。かかる被検体1の患者情報を記録した可搬記録媒体6は、被検体1に装着させる受信装置3(すなわち被検体1の内部に導入したカプセル型内視鏡2から画像データを受信する受信装置3)に接続され、この受信装置3に被検体1の患者情報を取得させる。その後、この可搬記録媒体6に残存する被検体1の患者情報は、受信装置3の制御に基づいて消去される。なお、上述した被検体の患者情報は、被検体を特定する特定情報であって、例えば被検体の患者名、患者ID、年齢、性別、生年月日等である。
つぎに、この発明の実施の形態1にかかる受信装置3の構成について説明する。図2は、この実施の形態1にかかる受信装置3の一構成例を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、受信装置3は、上述した受信アンテナ4a〜4hと受信器本体3aとを有する。受信器本体3aは、カプセル型内視鏡2からの無線信号を受信する受信アンテナを受信アンテナ4a〜4hのいずれかに切り替えるアンテナ切替部8と、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介して受信したカプセル型内視鏡2からの無線信号を画像信号に復調する受信回路9と、アンテナ切替部8のアンテナ切替動作を制御する切替制御回路10と、受信回路9によって復調された画像信号をもとにカプセル型内視鏡2による画像データを生成する信号処理回路11とを有する。また、受信器本体3aは、被検体の患者情報または画像データ等を送受信する通信部12と、通信部12に対する可搬記録媒体6の接続を検知する接続検知部13とを有する。さらに、受信器本体3aは、制御部18に対して指示する指示情報を入力する入力部15と、可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を表示する表示部16と、画像データ等の各種情報を蓄積する記憶部17と、受信装置3の各構成部の駆動と可搬記録媒体6の患者情報の消去処理とを制御する制御部18と、受信装置3の各構成部に駆動電力を供給する電源部19とを有する。
アンテナ切替部8は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続され、カプセル型内視鏡2からの無線信号を受信する受信アンテナを複数の受信アンテナ4a〜4hのうちのいずれかに切り替えるアンテナ切替動作を行う。アンテナ切替部8は、切替制御回路10によってアンテナ切替動作が制御され、受信アンテナ4a〜4hのいずれかと受信回路9とを電気的に接続する。この場合、アンテナ切替部8は、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介して受信した無線信号を受信回路9に出力する。
受信回路9は、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介して受信したカプセル型内視鏡2からの無線信号に対して所定の復調処理等を行い、この無線信号を画像信号に復調する。この画像信号は、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを含むベースバンド信号である。受信回路9は、得られた画像信号を信号処理回路11に出力する。一方、受信回路9は、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介して受信したカプセル型内視鏡2からの無線信号の受信電解強度を検出し、検出した受信電界強度を示すアナログ信号、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度表示信号)を生成する。受信回路9は、このような受信電界強度を示すアナログ信号をデジタル信号に変換して切替制御回路10に出力する。
切替制御回路10は、上述したアンテナ切替部8のアンテナ切替動作を制御するためのものである。具体的には、切替制御回路10は、受信回路9によって入力された例えばRSSIのデジタル信号をもとに、カプセル型内視鏡2からの無線信号の受信電界強度が最も高くなる受信アンテナを複数の受信アンテナ4a〜4hの中から選択し、このように選択した受信アンテナに切り替えるようアンテナ切替部8のアンテナ切替動作を制御する。
信号処理回路11は、受信回路9によって復調された画像信号に含まれる画像データを生成するためのものである。具体的には、信号処理回路11は、受信回路9から画像信号を受信し、受信した画像信号に対して所定の画像処理等を行ってフレーム単位の画像データを生成する。この画像データは、例えばカプセル型内視鏡2によって撮像された被検体1内の画像データである。信号処理回路11は、得られた画像データを制御部18に出力する。
通信部12は、例えばUSBコネクタ等の所定のインターフェースを有し、可搬記録媒体6のコネクタ6aを接続した場合、受信器本体3aと可搬記録媒体6との信号の送受信を行う。この場合、通信部12は、コネクタ6aを介して接続された可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を読み取る読取手段として機能する。通信部12は、かかる可搬記録媒体6から読み取った被検体の患者情報を制御部18に送信する。また、通信部12は、可搬記録媒体6内の被検体の患者情報を消去指示する制御信号を制御部18から受信し、受信した制御信号を可搬記録媒体6に送信する。この制御信号を受信した可搬記録媒体6は、保持している登録済みの被検体の患者情報を消去する。一方、通信部12は、例えばUSBケーブル等の所定のケーブルまたはクレードル等を介して画像表示装置5に接続される。この場合、通信部12は、制御部18から入力された画像データを画像表示装置5に送信する。すなわち、受信器本体3aに蓄積された画像データは、このような通信部12等を介して画像表示装置5に取り込まれる。
接続検知部13は、可搬記録媒体6と通信部12との接続を検知するためのものである。具体的には、接続検知部13は、コネクタ6a等を介した可搬記録媒体6と通信部12との接続に伴う電気的な導通を検知することによって、可搬記録媒体6と通信部12とが接続された旨を検知する。接続検知部13は、このような可搬記録媒体6と通信部12との接続が行われた旨の接続検知結果を制御部18に通知する。
入力部15は、例えば複数の入力ボタン等を用いて実現され、操作者の入力操作に応じ、制御部18に指示する指示情報等を入力する。この場合、入力部15は、例えば、受信器本体3aを起動させる指示情報、カプセル型内視鏡2によって送信される無線信号の受信動作を開始または停止させる指示情報等を制御部18に入力する。
表示部16は、通信部12に接続された可搬記録媒体6内の被検体の特定情報を表示する表示手段として機能する。具体的には、表示部16は、液晶または有機EL等のディスプレイを用いて実現され、制御部18の制御に基づいて各種情報を表示する。この場合、表示部16は、例えば、通信部12を介して可搬記録媒体6から読み取られた被検体の患者情報を表示する。
記憶部17は、例えばHDDまたはフラッシュメモリ等の大容量メモリを用いて実現され、制御部18の制御に基づいて各種情報を保存する。この場合、記憶部17は、例えば、信号処理回路11によって生成された画像データ、制御部18によって登録された被検体の患者情報等を保存する。なお、記憶部17は、コンパクトフラッシュ(登録商標)またはSDメモリカード等の携帯型記録媒体を着脱可能に挿着できる構造を有するようにし、このような携帯型記録媒体に対して画像データ等を順次蓄積するように構成されてもよい。
制御部18は、処理プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、処理プログラム等が予め記録されたROMと、各処理の演算パラメータまたは制御部18に入力された各種入力情報等を記憶するRAMとを用いて実現される。制御部18は、入力部15によって入力された指示情報に基づいて受信装置3の各構成部の駆動を制御する。この場合、制御部18は、各構成部間の情報の入出力制御を行い、例えば表示部16による表示動作、記憶部17に対する情報保存動作または情報読み出し動作、通信部12の情報送受信動作等の制御を行う。また、制御部18は、接続検知部13の駆動を制御し、可搬記録媒体6と通信部12との接続が行われた旨の接続検知結果を接続検知部13から受信した場合、この可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を読み取るよう通信部12を制御する。この場合、制御部18は、この通信部12を介して可搬記録媒体6から被検体の患者情報を取得する。
また、制御部18は、可搬記録媒体6から取得した患者情報をもとに受信器本体3aの初期設定を行う初期化処理部18aと、可搬記録媒体6に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去する消去処理部18bとを有する。初期化処理部18aは、可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を取得した場合、この被検体の患者情報をもとに受信器本体3aを初期設定する初期化処理を行う。この初期化処理において、初期化処理部18aは、取得した患者情報を検査対象の被検体を特定するものとして更新し、受信器本体3aに登録する。制御部18は、この登録済みの被検体の患者情報を記憶部17に保存する。このように受信器本体3aが初期設定された場合、制御部18は、カプセル型内視鏡2からの画像データをこの登録済みの患者情報に特定される被検体の画像データとして記憶部17に順次蓄積する。
消去処理部18bは、初期化処理部18aが受信器本体3aを初期設定した場合、この受信器本体3aに登録済みの患者情報と同一のものを可搬記録媒体6から消去する。この場合、消去処理部18bは、可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報を消去指示する制御信号を生成し、通信部12を介してこの制御信号を可搬記録媒体6に送信する。可搬記録媒体6は、かかる消去処理部18bに生成された制御信号に基づいて、保持している登録済みの患者情報を消去する。このようにして、制御部18は、通信部12に着脱可能に接続された可搬記録媒体6の患者情報の消去処理を制御する。
つぎに、可搬記録媒体6に記録された患者情報をもとに受信器本体3aを初期設定し、可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報を消去させる制御部18の動作を説明する。図3は、受信器本体3aを初期設定するとともに可搬記録媒体6内の登録済みの患者情報を消去する制御を行う制御部18の処理手順を例示するフローチャートである。図3において、制御部18は、まず、通信部12に対して可搬記録媒体6が接続されたか否かを常時監視し、可搬記録媒体6と通信部12との接続を検知しなければ(ステップS101,No)、かかる可搬記録媒体6と通信部12との接続有無の監視を継続する。この場合、制御部18は、可搬記録媒体6と通信部12とが接続された旨の接続検知結果を接続検知部13から受信しなければ、可搬記録媒体6と通信部12との接続を検知しない。
一方、制御部18は、可搬記録媒体6と通信部12とが接続された旨の接続検知結果を接続検知部13から受信した場合、可搬記録媒体6と通信部12との接続を検知し(ステップS101,Yes)、この可搬記録媒体6に記録された患者情報を読み取る(ステップS102)。この場合、制御部18は、可搬記録媒体6から患者情報を読み取るよう通信部12の駆動を制御し、通信部12を介して可搬記録媒体6から患者情報を取得する。
つぎに、制御部18は、この可搬記録媒体6から取得した患者情報を表示部16に表示させ(ステップS103)、この表示部16に表示させた患者情報をもとに受信器本体3aを初期設定する初期化処理を実行する(ステップS104)。この場合、初期化処理部18aは、この表示部16に表示させた患者情報を検査対象の被検体(すなわち受信装置3を装着させる被検体)を特定するものとして更新し、これによって、この患者情報を受信器本体3aに登録する。制御部18は、この登録済みの被検体の患者情報を記憶部17に保存する(ステップS105)。
その後、制御部18は、可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報、すなわち受信器本体3aに登録済みの患者情報と同一のものを消去する制御を行う(ステップS106)。この場合、消去処理部18bは、この可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報を消去指示する制御信号を生成し、通信部12を介してこの制御信号を可搬記録媒体6に送信する。制御部18は、このような制御信号を可搬記録媒体6に送信することによって、この可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報を消去する消去処理を制御する。
つぎに、カプセル型内視鏡2を導入する検査対象の被検体1に受信装置3を装着させる場合を例示して、この実施の形態1にかかる被検体内情報取得システムの各構成部の作用について具体的に説明する。図4は、可搬記録媒体6に記録された検査対象の被検体1の患者情報を受信装置3に登録して受信装置3を初期設定する状態を例示する模式図である。以下、図4を参照しつつ、この実施の形態1にかかる被検体内情報取得システムの各構成部の作用について説明する。
可搬記録媒体6は、例えば医局R1に配置されている画像表示装置5に着脱可能に接続され、検査対象の被検体1の患者情報Aを消去可能に記録する。具体的には、画像表示装置5は、この患者情報Aを含む複数の被検体の患者情報(患者情報A,B,C,D…)を一元管理している。画像表示装置5は、コネクタ等を介して可搬記録媒体6を着脱可能に接続した場合、これら複数の被検体の患者情報の中から選択された被検体1の患者情報Aのコピー情報をこの可搬記録媒体6に書き込む。この場合、可搬記録媒体6は、被検体1の患者情報Aを消去可能に記録する。なお、画像表示装置5は、例えば医師または看護師等の検査者による患者情報の選択操作に応じて、これら複数の被検体の患者情報の中から可搬記録媒体6に書き込む患者情報を選択する。
また、画像表示装置5は、例えば患者情報Aを可搬記録媒体6に書き込んだ場合、この可搬記録媒体6によって患者情報Aが持ち出された旨を示すフラグを患者情報A(すなわち一元管理する元の患者情報A)に付する。このようにして、画像表示装置5は、複数の被検体の患者情報を一元管理するとともに、各患者情報が可搬記録媒体等によって持ち出された患者情報であるか否かについても管理する。
一方、被検体1の患者情報Aを消去可能に記録した可搬記録媒体6は、被検体1が待機する検査室R2に運ばれる。検査室R2に待機中の被検体1には、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを蓄積する受信装置3を装着される。この場合、受信アンテナ4a〜4hが被検体1の体表上に分散配置され、かかる受信アンテナ4a〜4hが接続される受信器本体3aが例えば被検体1の胴体に装着される。このような受信装置3は、被検体1に装着されることによって、被検体1の画像データを蓄積するためのものとして一意的に決定される。なお、被検体1に装着させる受信装置3は、所定の動作確認が予め行われたものであり、カプセル型内視鏡2が被検体1に導入されてから体外に排出されるまでの間、このカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを含む無線信号を正常に受信できる状態のものである。
ここで、被検体1の患者情報Aを消去可能に記録した可搬記録媒体6は、被検体1に装着させる受信装置3に着脱可能に接続される。具体的には、この可搬記録媒体6は、被検体1に受信装置3を装着させる際、または被検体1に受信装置3を装着させた後、この受信装置3の受信器本体3aに着脱可能に接続される。この場合、受信器本体3aの制御部18は、上述したステップS101〜S106の処理手順を行う。すなわち、制御部18は、この可搬記録媒体6に記録された患者情報Aを読み取るとともに表示部16に表示させ、その後、この表示した患者情報Aを検査対象の被検体1の患者情報として更新し、受信器本体3aに患者情報Aを登録する。検査者は、この表示部16に表示された患者情報Aを視認することによって、この受信器本体3aに登録される患者情報と検査対象の被検体1とが合致するか否かを容易に確認できる。また、制御部18は、記憶部17に患者情報Aを保存し、さらに、この可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報Aを消去する消去処理を制御する。この場合、可搬記録媒体6は、制御部18の制御に基づいて、この残存する登録済みの患者情報Aを消去する。その後、この登録済みの患者情報Aが消去された可搬記録媒体6は、受信器本体3aから取り外される。
このように、受信装置3が検査対象の被検体1に対して一意的に決定され、その後、被検体1の患者情報Aがこの受信装置3の受信器本体3aに登録されるので、受信器本体3aは、カプセル型内視鏡2から受信した画像データをこの被検体1の画像データとして蓄積するように確実に初期設定できる。また、受信器本体3aに登録される患者情報が表示部16に表示されるので、検査者は、検査対象の被検体1と他の被検体とを取り違えることなく、受信器本体3aに対して検査対象の被検体1の患者情報Aを確実に登録させることができる。
このような患者情報Aをもとに初期設定された受信器本体3aは、カプセル型内視鏡2から受信した画像データを被検体1の画像データとして蓄積するようになる。なお、この受信器本体3aは、上述したように、この患者情報Aによって特定される被検体1に装着され、この被検体1に対して一意的に決定されている。したがって、この被検体1の内部にカプセル型内視鏡2が導入された場合、受信器本体3aは、検査対象の被検体1と他の被検体とを取り違えることなく、このカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データをこの被検体1の画像データとして正しく蓄積できる。
その後、この受信器本体3aに蓄積された被検体1の画像データは、この受信器本体3aまたは携帯型記録媒体を媒介にして、上述した医局R1の画像表示装置5に取り込まれる。この場合、画像表示装置5は、被検体1の画像データとともに被検体1の患者情報Aを取得し、上述した可搬記録媒体6によって持ち出された患者情報Aが画像データとともに戻されたことを把握する。画像表示装置5は、このように患者情報Aが戻されたことを把握した場合、一元管理している元の患者情報Aに付したフラグを削除する。一方、画像表示装置5は、取得した被検体1の画像データをもとに、被検体1の消化管内の画像を表示する。検査者は、画像表示装置5に表示させた被検体1の消化管内の画像を観察(検査)し、被検体1を診断する。
なお、この発明の実施の形態1では、制御部18は、可搬記録媒体6から取得した患者情報を表示部16に表示させるとともに登録していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、制御部18は、可搬記録媒体6から取得した患者情報を表示部16に表示させ、その後、この表示された患者情報を登録する指示情報を入力部15から入力された場合に、この患者情報を登録してもよい。
また、制御部18は、可搬記録媒体6から取得した患者情報を表示部16に表示させていたが、これに限らず、可搬記録媒体6から取得した患者情報を表示部16に表示させた後、登録済みの患者情報を表示部16に表示させてもよい。検査者は、この表示部16に表示された登録済みの患者情報を視認することによって、検査対象の被検体の患者情報が受信器本体3aに正しく登録されたか否かを確認できる。
さらに、この発明の実施の形態1では、可搬記録媒体6に1つの被検体の患者情報を消去可能に記録していたが、この発明はこれ限定されるものではなく、可搬記録媒体6に複数の被検体の患者情報を消去可能に記録してもよい。この場合、制御部18は、可搬記録媒体6に記録された複数の被検体の患者情報を取得し、これら複数の被検体の患者情報を表示部16に一覧表示させる。また、制御部18は、入力部15から入力された指示情報に基づいて、これら複数の被検体の患者情報の中から所望の被検体の患者情報を選択し、選択した被検体の患者情報を登録する。その後、制御部18は、この可搬記録媒体6に残存する複数の被検体の患者情報の中から登録済みの被検体の患者情報を消去させる。
以上、説明したように、この発明の実施の形態1では、検査対象の被検体を特定する患者情報を消去可能に記録する可搬記録媒体を媒介にして、この被検体の患者情報を取得するとともに表示し、この表示した被検体の患者情報を受信器本体に登録するようにし、さらに、この可搬記録媒体に残存する登録済みの患者情報を消去するように構成した。このため、この被検体に対して一意的に決められた受信器本体にこの被検体の患者情報を登録でき、カプセル型内視鏡から受信した画像データをこの被検体の画像データとして蓄積するように受信器本体を確実に初期設定できる。これによって、検査対象の被検体と他の被検体との取り違いを防止でき、カプセル型内視鏡によって撮像された画像データを検査対象の被検体の画像データとして正しく取得できる受信装置およびこれを用いた被検体内情報取得システムを実現することができる。
また、可搬記録媒体から取得した患者情報を表示するように構成している。このため、受信器本体に登録する患者情報とこの受信器本体を装着する検査対象の被検体とが合致するか否かを容易に確認できる。これによって、検査対象の被検体と他の被検体とを取り違えることなく、この発明にかかる受信装置の受信器本体に対して検査対象の被検体の患者情報を確実に登録させることができる。
さらに、カプセル型内視鏡によって送信された画像データを正常に受信できる状態であることが予め確認された受信器本体を被検体に装着させ、この受信器本体にこの被検体の患者情報を登録できるので、この受信器本体を初期設定した直後からカプセル型内視鏡からの画像データを受信器本体に順次蓄積させることができる。このため、被検体にカプセル型内視鏡を導入する際、または導入した後に、この受信器本体が正常に動作しない事態を抑制でき、被検体内に導入したカプセル型内視鏡からの画像データを受信器本体に蓄積させるまでの準備作業にかかる時間および労力を軽減できる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、可搬記録媒体6に記録された患者情報を表示する表示部16が受信器本体3aに対して一体的に組み込まれていたが、この実施の形態2では、可搬記録媒体6に記録された患者情報を一覧表示する外部モニタを受信器本体に対して着脱可能に接続し、この外部モニタに一覧表示された患者情報の中から受信器本体に登録する患者情報を選択するようにしている。
図5は、この発明の実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を示す模式図である。図5に示すように、この実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムは、上述した実施の形態1にかかる被検体内情報取得システムの受信装置3に代えて受信装置23を有する。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
受信装置23は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続された受信器本体23aと、例えばケーブル23c,23dを介して受信器本体23aに着脱可能に接続される外部モニタ23bとを有する。受信器本体23aは、ケーブル23dを介して外部モニタ23bから患者情報を受信し、この受信した患者情報をもとに初期設定する。この場合、受信器本体23aは、この患者情報によって特定される被検体の画像データを順次蓄積できるようになる。また、受信器本体23aは、上述した実施の形態1にかかる受信装置3の受信器本体3aと同様に、検査対象の被検体1に装着され、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介してカプセル型内視鏡2から無線信号を受信し、この無線信号に含まれる画像データ、すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを順次蓄積する。
外部モニタ23bは、カプセル型内視鏡2から受信器本体23aに受信された画像データをケーブル23cを介して受信し、この画像データに基づく画像をモニタ表示する。また、外部モニタ23bは、可搬記録媒体6に記録された1以上の患者情報を表示する外部表示手段として機能する。具体的には、外部モニタ23bは、例えば複数の被検体の患者情報を消去可能に記録した可搬記録媒体6を着脱可能に接続し、この可搬記録媒体6に記録された複数の被検体の患者情報を読み取るとともに、この可搬記録媒体6内の複数の被検体の患者情報を一覧表示する。この場合、外部モニタ23bは、一覧表示した複数の被検体の患者情報の中から選択された被検体の患者情報を受信器本体23aに送信する。その後、外部モニタ23bは、受信器本体23aの指示に基づいて、この可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去する。
つぎに、この発明の実施の形態2にかかる受信装置23の構成について説明する。図6は、この実施の形態2にかかる受信装置23の一構成例を模式的に示すブロック図である。図6に示すように、この受信装置23の受信器本体23aは、上述した実施の形態1にかかる受信装置3の受信器本体3aの接続検知部13に代えて接続検知部25を有し、表示部16に代えて表示部26を有し、制御部18に代えて制御部28を有する。また、受信器本体23aは、通信部24をさらに有し、ケーブル23c,23dを介して外部モニタ23bを着脱可能に接続する。この場合、可搬記録媒体6は、外部モニタ23bに対して着脱可能に接続される。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
ケーブル23c,23dは、例えばシリアル通信用のケーブルであり、USBコネクタ等の所定のインターフェースを有する。具体的には、ケーブル23cは、受信器本体23aの通信部24と外部モニタ23bの通信部31とに対して着脱可能であって、かかる通信部24と通信部31とを通信可能に接続する。一方、ケーブル23dは、受信器本体23aの通信部12と外部モニタ23bの通信部32とに対して着脱可能であって、かかる通信部12と通信部32とを通信可能に接続する。
通信部24は、ケーブル23cを着脱可能に接続するインターフェースを有し、このケーブル23cを介して外部モニタ23bに画像データを送信する。具体的には、通信部24は、受信回路9によって復調された画像信号を受信し、ケーブル23cを介してこの画像信号を外部モニタ23bにシリアル送信する。なお、この画像信号には、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データが含まれている。
接続検知部25は、ケーブル23cを介した通信部24と外部モニタ23bとの接続に伴う電気的な導通を検知することによって、通信部24と外部モニタ23bとがケーブル23cを介して接続された旨を検知する。この場合、接続検知部25は、通信部24と外部モニタ23bとの接続を検知すれば、この通信部24と外部モニタ23bとが接続された旨の接続検知結果を制御部28に送信する。一方、接続検知部25は、ケーブル23dを介した通信部12と外部モニタ23bとの接続に伴う電気的な導通を検知することによって、通信部12と外部モニタ23bとがケーブル23dを介して接続された旨を検知する。この場合、接続検知部25は、通信部12と外部モニタ23bとの接続を検知すれば、この通信部12と外部モニタ23bとが接続された旨の接続検知結果を制御部28に送信する。
表示部26は、受信器本体23aに登録済みの被検体の患者情報を表示するためのものである。具体的には、表示部26は、液晶または有機EL等のディスプレイを用いて実現され、制御部28の制御に基づいて登録済みの被検体の患者情報を表示する。すなわち、表示部26は、受信器本体23aに登録された現在の患者情報を検査者等に示すことができる。
制御部28は、上述した実施の形態1の受信器本体3aの制御部18とほぼ同様の機能および構成を有し、受信器本体23aの各構成部の駆動を制御する。この場合、制御部28は、上述した制御部18と同様に、各構成部間の情報の入出力制御を行い、例えば表示部26による表示動作、記憶部17に対する情報保存動作または情報読み出し動作、通信部12,24の情報送受信動作等の制御を行う。また、制御部28は、接続検知部25の駆動を制御し、通信部24と外部モニタ23bとの接続検知結果または通信部12と外部モニタ23bとの接続検知結果を接続検知部25から受信する。制御部28は、通信部24と外部モニタ23bとの接続検知結果を受信した場合、受信回路9によって復調された画像信号を外部モニタ23bに送信するように通信部24を制御する。また、制御部28は、通信部12と外部モニタ23bとの接続検知結果を受信した場合、受信器本体23aと外部モニタ23bとの間で被検体の患者情報等の各種情報を送受信するように通信部12を制御する。
また、制御部28は、上述した初期化処理部18aを有する。この場合、初期化処理部18aは、ケーブル23dを介して外部モニタ23bから取得した被検体の患者情報をもとに、受信器本体23aを初期設定する初期化処理を行う。制御部28は、この初期化処理によって受信器本体23aに登録された患者情報(登録済みの被検体の患者情報)を記憶部17に保存する。
このように受信器本体23aが初期設定された場合、制御部28は、上述した受信器本体3aの制御部18と同様に、カプセル型内視鏡2からの画像データをこの登録済みの患者情報に特定される被検体の画像データとして記憶部17に順次蓄積する。また、制御部28は、受信器本体23aが初期設定された場合、通信部12を介して外部モニタ23bに対し、登録済みの患者情報の消去処理を指示する指示情報(以下、消去指示情報と称する)を送信する。制御部28は、このような消去指示情報を外部モニタ23bに送信して、この外部モニタ23bに接続された可搬記録媒体6内に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去するよう外部モニタ23bを制御する。このような制御部28は、外部モニタ23bの制御を通して可搬記録媒体6の消去処理を制御する。
なお、この消去指示情報は、外部モニタ23bが可搬記録媒体6内に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去する消去処理のトリガーとなる情報であればよく、例えば、この登録済みの被検体の患者情報を消去指示する情報であってもよいし、受信器本体23aの初期設定が完了した旨を外部モニタ2bに対して通知する情報であってもよい。
一方、受信装置23の外部モニタ23bは、図6に示すように、ケーブル23cを介して受信器本体23aから画像信号を受信するための通信部31と、ケーブル23dを介して被検体の患者情報または消去指示情報を送受信する通信部32と、可搬記録媒体6と外部モニタ23bとの情報送受信を行う通信部33とを有する。また、外部モニタ23bは、受信器本体23aと通信部31,32との各接続および可搬記録媒体6と通信部33との接続をそれぞれ検知する接続検知部34と、制御部38に対して指示する指示情報を入力する入力部36と、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像または可搬記録媒体6に記録された患者情報を表示する表示部37とを有する。さらに、外部モニタ23bは、外部モニタ23bの各構成部の駆動を制御する制御部38と、外部モニタ23bの各構成部に駆動電力を供給する電源部38とを有する。
通信部31は、ケーブル23cを着脱可能に接続するインターフェースを有し、このケーブル23cを介して受信器本体23aから画像データを受信する。具体的には、通信部24は、ケーブル23cを介して受信器本体23aの通信部24と通信可能に接続され、この通信部24によって送信された画像信号を受信する。通信部31は、この画像信号を制御部38に送信する。なお、この画像信号には、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データが含まれている。
通信部32は、ケーブル23dを着脱可能に接続するインターフェースを有し、このケーブル23cを介して受信器本体23aの通信部12と通信可能に接続される。通信部32は、制御部38によって送信指示された被検体の患者情報を通信部24に送信し、この被検体の患者情報を制御部28に取得させる。また、通信部32は、通信部12を介して制御部28からの消去指示情報を受信し、この消去指示情報を制御部38に送信する。
通信部33は、例えばUSBコネクタ等の所定のインターフェースを有し、可搬記録媒体6のコネクタ6aを接続した場合、外部モニタ23bと可搬記録媒体6との信号の送受信を行う。この場合、通信部33は、コネクタ6aを介して接続された可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を読み取る読取手段として機能する。通信部33は、かかる可搬記録媒体6から読み取った被検体の患者情報を制御部38に送信する。また、通信部33は、可搬記録媒体6内の被検体の患者情報を消去指示する制御信号を制御部38から受信し、受信した制御信号を可搬記録媒体6に送信する。この制御信号を受信した可搬記録媒体6は、保持している登録済みの被検体の患者情報を消去する。
接続検知部34は、ケーブル23cを介した通信部24と通信部31との接続に伴う電気的な導通を検知することによって、通信部24と通信部31とがケーブル23cを介して接続された旨を検知する。これと同様に、接続検知部34は、ケーブル23dを介した通信部12と通信部32との接続に伴う電気的な導通を検知することによって、通信部12と通信部32とがケーブル23dを介して接続された旨を検知する。また、接続検知部34は、コネクタ6a等を介した可搬記録媒体6と通信部33との接続に伴う電気的な導通を検知することによって、可搬記録媒体6と通信部33とが接続された旨を検知する。このような接続検知部34は、ケーブル23cを介した通信部24と通信部31との接続を検知した場合、この通信部24と通信部31とが接続された旨の接続検知結果を制御部38に送信し、ケーブル23dを介した通信部12と通信部32との接続を検知した場合、この通信部12と通信部32とが接続された旨の接続検知結果を制御部38に送信する。また、接続検知部34は、コネクタ6a等を介した可搬記録媒体6と通信部33との接続を検知した場合、この可搬記録媒体6と通信部33とが接続された旨の接続検知結果を制御部38に送信する。
入力部36は、例えば複数の入力ボタン等を用いて実現され、操作者の入力操作に応じ、制御部38に指示する指示情報等を入力する。この場合、入力部36は、例えば、外部モニタ23bを起動させる指示情報、制御部38の制御モードを指示する指示情報、受信器本体23aに送信する被検体の患者情報を指示する指示情報等を制御部38に入力する。
表示部37は、制御部38の制御に基づいて、可搬記録媒体6から読み取られた1以上の被検体の特定情報を一覧表示し、または、受信器本体23aから受信した画像データに基づく画像(すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像)をモニタ表示する。具体的には、表示部37は、液晶または有機EL等のディスプレイを用いて実現され、制御部38の制御に基づいて各種情報を表示する。例えば、表示部37は、制御部38によって入力された画像データをもとに、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像をモニタ表示する。また、表示部37は、制御部38によって入力された1以上の患者情報をもとに、可搬記録媒体6内の1以上の被検体の患者情報を一覧表示する。検査者は、このような表示部37の表示画面を視認することによって、カプセル型内視鏡2から受信器本体23aに受信された画像データを確認でき、または可搬記録媒体6内の1以上の患者情報の中から検査対象の被検体の患者情報を選択することができる。
制御部38は、処理プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、処理プログラム等が予め記録されたROMと、各処理の演算パラメータまたは制御部18に入力された各種入力情報等を記憶するRAMとを用いて実現される。制御部38は、入力部36によって入力された指示情報に基づいて受信装置3の各構成部の駆動を制御する。この場合、制御部38は、各構成部間の情報の入出力制御を行い、例えば表示部16による表示動作、通信部31〜33の情報送受信動作等の制御を行う。また、制御部38は、接続検知部34の駆動を制御し、可搬記録媒体6と通信部33との接続が行われた旨の接続検知結果を接続検知部34から受信した場合、この可搬記録媒体6に記録された被検体の患者情報を読み取るよう通信部33を制御する。この場合、制御部38は、この通信部33を介して可搬記録媒体6から1以上の被検体の患者情報を取得する。一方、制御部38は、ケーブル23cを介して通信部24と通信部31との接続が行われた旨の接続検知結果を接続検知部34から受信した場合、通信部31を介して画像信号を受信し、この画像信号に対して所定の画像処理を行って画像データを生成する。制御部38は、このように生成した画像データを表示部37に送信し、この画像データに基づく画像を表示部37に表示させる。
また、制御部38は、制御モードを画像表示モードまたは初期化モードに切り替えるモード切替部38aと、表示部37に一覧表示させた1以上の患者情報の中から受信器本体23aに送信する患者情報を選択する情報選択部38bと、受信器本体23aからの消去指示に基づいて可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去する消去処理部38cとを有する。モード切替部38aは、入力部36から入力されたモード指示情報に基づいて制御モードを画像表示モードまたは初期化モードに切り替える。なお、この画像表示モードは、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像を表示部37に表示させる制御モードである。また、この初期化モードは、受信器本体23aを初期設定するための被検体の患者情報を表示部37に表示させ、この被検体の患者情報を受信器本体23aに取得させる制御モードである。
情報選択部38bは、入力部36から入力された選択指示情報に基づいて、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報の中から受信器本体23aに取得させる患者情報を選択する。なお、この選択指示情報は、操作者による入力部36の入力操作に応じて制御部38に入力される指示情報であって、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報の中から所望の被検体の患者情報を選択指示する指示情報である。制御部38は、かかる情報選択部38bによって選択された被検体の患者情報を受信器本体23aに送信するよう通信部32を制御する。
消去処理部38cは、受信器本体23aの制御部28からの消去指示に基づいて、可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去する。具体的には、制御部38は、通信部32を介して制御部28から上述した消去指示情報を受信する。消去処理部38cは、この消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報を消去指示する制御信号を生成し、通信部33を介してこの制御信号を可搬記録媒体6に送信する。この場合、可搬記録媒体6は、この制御信号に基づいて、保持している登録済みの患者情報を消去する消去処理を行う。
つぎに、モード切替部38aによって制御モードを画像表示モードまたは初期化モードに切り替える制御部38の動作について説明する。図7は、制御部38の制御モードを選択するためのメニュー画面の一具体例を示す模式図である。
まず、制御部38は、例えば図7に示すように、制御モードを選択するためのメニュー100を表示部37に表示させる。この場合、制御部38は、通信部24と通信部31とが接続された旨の接続検知結果を受信していれば、通信部24と通信部31とが接続状態である旨を示す接続マーク103を表示させるとともに、画像表示モードを選択するための選択肢101をメニュー100内に表示させる。また、制御部38は、通信部12と通信部32とが接続された旨の接続検知結果と可搬記録媒体6と通信部33とが接続された旨の接続検知結果とを受信していれば、通信部12と通信部32とが接続状態であり且つ可搬記録媒体6と通信部33とが接続状態である旨を示す接続マーク104を表示させるとともに、初期化モードを選択するための選択肢102をメニュー100内に表示させる。さらに、制御部38は、電源部39の駆動電力の残量を示す電源残量マーク105を表示部37に表示させる。
つぎに、入力部36は、メニュー100の選択肢101,102のいずれかを選択指示する入力操作に応じて、画像表示モードを選択指示するモード指示情報または初期化モードを選択指示するモード指示情報を制御部38に入力する。具体的には、入力部36は、操作者によって選択肢101が選択された場合、画像表示モードを選択指示するモード指示情報を制御部38に入力し、操作者によって選択肢102が選択された場合、初期化モードを選択指示するモード指示情報を制御部38に入力する。
制御部38は、このようなモード指示情報を入力部36から入力され、取得したモード指示情報に基づいて、制御モードを画像表示モードまたは初期化モードに切り替える。この場合、モード切替部38aは、画像表示モードを選択指示するモード指示情報に基づいて制御モードを画像表示モードに切り替え、初期化モードを選択指示するモード指示情報に基づいて制御モードを初期化モードに切り替える。
画像表示モードに設定された制御部38は、通信部31を介して受信器本体23aから画像信号を受信し、この画像信号をもとに画像データを生成し、この画像データに基づく画像(すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像)を表示部37に表示させる。なお、制御部38は、カプセル型内視鏡2から受信器本体23aに取得された一連の画像を表示部37に表示し終えた場合、表示部37にメニュー100を再度表示させる。
一方、初期化モードに設定された制御部38は、通信部33によって可搬記録媒体6から読み取られた1以上の被検体の患者情報を表示部37に一覧表示させ、このように一覧表示された患者情報の中から受信器本体23aに登録させる被検体の患者情報を選択し、選択した被検体の患者情報を受信器本体23aに送信する。この場合、制御部38は、この被検体の患者情報を受信器本体23aに送信するよう通信部32を制御する。その後、制御部38は、受信器本体23aの制御部28から取得した消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去させる。なお、制御部38は、このように可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去し終えた場合、表示部37にメニュー100を再度表示させる。
つぎに、初期化モードに設定された外部モニタ23bの制御部38の動作と、外部モニタ23bから取得した被検体の患者情報をもとに受信器本体23aを初期設定する制御部28の動作とを説明する。図8は、初期化モードに設定された外部モニタ23bの制御部38の処理手順と、外部モニタ23bから取得した被検体の患者情報をもとに受信器本体23aを初期設定する制御部28の処理手順とを例示するフローチャートである。
図8において、まず、外部モニタ23bは、着脱可能に接続された可搬記録媒体6に記録されている1以上の被検体の患者情報を読み取り(ステップS201)、読み取った1以上の被検体の患者情報を一覧表示する(ステップS202)。この場合、制御部38は、モード切替部38aによって初期化モードに設定され、通信部33に接続された可搬記録媒体6に記録されている1以上の被検体の患者情報を読み取るよう通信部33を制御し、この通信部33を介して可搬記録媒体6から1以上の被検体の患者情報を取得する。そして、制御部38は、このように取得した1以上の被検体の患者情報を表示部37に一覧表示させる。
つぎに、外部モニタ23bは、表示部37に一覧表示された患者情報の中から所望の患者情報を選択指示する選択指示情報を入力したか否かを監視し、この選択指示情報を入力していなければ(ステップS203,No)、この選択指示情報の入力有無の監視を継続する。この場合、制御部38は、入力部36によって入力される選択指示情報の有無を監視し、入力部36から選択指示情報が入力されるまで、この選択指示情報の入力有無の監視を継続する。
一方、外部モニタ23bは、入力部36の入力操作によって選択指示情報を入力した場合(ステップS203,Yes)、この選択指示情報によって選択指示された被検体の患者情報を受信器本体23aに送信する(ステップS204)。この場合、制御部38は、入力部36から選択指示情報を入力する。情報選択部38bは、この選択指示情報によって選択指示された被検体の患者情報を表示部37に一覧表示された患者情報の中から選択する。制御部38は、かかる情報選択部38bによって選択された被検体の患者情報を受信器本体23aに送信するよう通信部32を制御する。これによって、この被検体の患者情報は、通信部12,32およびケーブル23dを介して受信器本体23aの制御部28に受信される。
その後、外部モニタ23bは、可搬記録媒体6内に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去指示する消去指示情報を受信器本体23aから受信したか否かを監視し、この消去指示情報を受信していなければ(ステップS205,No)、この消去指示情報の受信有無の監視を継続する。この場合、制御部38は、通信部12,32およびケーブル23dを介して受信器本体23aの制御部28から受信する消去指示情報の有無を監視し、受信器本体23aの制御部28から消去指示情報を受信するまで、この消去指示情報の受信有無の監視を継続する。
一方、受信器本体23aは、外部モニタ23bから被検体の患者情報を受信したか否かを監視し、この被検体の患者情報を受信していなければ(ステップS301,No)、この被検体の患者情報の受信有無の監視を継続する。この場合、制御部28は、通信部12,32およびケーブル23dを介して外部モニタ23bの制御部38から受信する被検体の患者情報の有無を監視し、外部モニタ23bの制御部38から被検体の患者情報を受信するまで、この被検体の患者情報の受信有無の監視を継続する。
その後、受信器本体23aは、上述したステップS204の処理によって外部モニタ23bから送信された被検体の患者情報を受信した場合(ステップS301,Yes)、この被検体の患者情報をもとに初期化処理を実行し(ステップS302)、この初期化処理によって登録された被検体の患者情報を保存する(ステップS303)。この場合、制御部28は、通信部12,32およびケーブル23dを介して外部モニタ23bの制御部38から被検体の患者情報を受信する。そして、制御部28は、上述したステップS104,S105と同様に、この被検体の患者情報を受信器本体23aに登録し、この患者情報によって特定される被検体を検査対象として初期設定するとともに、この受信器本体23aに登録した患者情報を記憶部17に保存する。
このように初期設定が完了した場合、受信器本体23aは、可搬記録媒体6内に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去させる消去指示情報を外部モニタ23bに送信する(ステップS304)。この場合、制御部28は、受信器本体23aの初期設定が完了した旨を把握し、この消去指示情報を外部モニタ23bに送信するよう通信部12を制御する。これによって、この消去指示情報は、通信部12,32およびケーブル23dを介して外部モニタ23bの制御部38に受信される。
一方、外部モニタ23bは、上述したステップS304の処理によって受信器本体23aから送信された消去指示情報を受信した場合(ステップS205,Yes)、この消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去する。(ステップS206)。この場合、制御部38は、通信部12,32およびケーブル23dを介して受信器本体23aの制御部28から消去指示情報を受信する。消去処理部38cは、この消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6に残存する登録済みの被検体の患者情報(すなわち受信器本体23aに登録済みの患者情報と同一のもの)を消去させる制御信号を生成し、通信部33を介してこの制御信号を可搬記録媒体6に送信する。これによって、可搬記録媒体6は、保持している1以上の患者情報の中から、この受信器本体23aに登録済みの患者情報を消去する。このように、受信器本体23aの制御部28は、外部モニタ23bの制御部38に対する消去指示を通して、可搬記録媒体6内の登録済みの患者情報を消去する消去処理を制御する。
つぎに、カプセル型内視鏡2を導入する検査対象の被検体1に受信装置23を装着させる場合を例示して、この実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの各構成部の作用について具体的に説明する。図9は、可搬記録媒体6に記録された複数の被検体の患者情報の中から検査対象の被検体1の患者情報を受信器本体23aに登録して受信器本体23aを初期設定する状態を例示する模式図である。図10は、外部モニタ23bの表示部37に患者情報を一覧表示した状態を例示する模式図である。以下、図9,10を参照しつつ、この実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの各構成部の作用について説明する。
可搬記録媒体6は、例えば医局R1に配置されている画像表示装置5に着脱可能に接続され、検査対象の被検体1の患者情報Aを含む複数の被検体の患者情報を消去可能に記録する。この場合、可搬記録媒体6は、画像表示装置5によって一元管理されている複数の被検体の患者情報(患者情報A,B,C,D…)の中から、例えば複数の被検体の患者情報A,B,Cを消去可能に記録する。画像表示装置5は、例えば複数の患者情報A,B,Cを可搬記録媒体6に書き込んだ場合、この可搬記録媒体6によって複数の患者情報A,B,Cが持ち出された旨を示すフラグを患者情報A,B,C(すなわち一元管理する元の患者情報A,B,C)にそれぞれ付する。
一方、複数の被検体の患者情報A,B,Cを消去可能に記録した可搬記録媒体6は、まず、被検体1が待機する検査室R2に運ばれる。検査室R2に待機中の被検体1には、カプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを蓄積する受信装置23を装着される。この場合、受信アンテナ4a〜4hが被検体1の体表上に分散配置され、かかる受信アンテナ4a〜4hが接続される受信器本体23aが例えば被検体1の胴体に装着される。さらに、外部モニタ23bが、ケーブル23c,23dを介して受信器本体23aに着脱可能に接続される。このような受信装置23は、被検体1に装着されることによって、被検体1の画像データを蓄積するためのものとして一意的に決定される。
なお、被検体1に装着させる受信装置23の受信器本体23aは、上述した実施の形態1にかかる受信装置3の場合と同様に、所定の動作確認が予め行われたものである。また、この受信器本体23aに接続される外部モニタ23bは、正常に動作可能であることを予め確認されたものである。
ここで、複数の被検体の患者情報A,B,Cを消去可能に記録した可搬記録媒体6は、被検体1に装着させる受信装置23に着脱可能に接続される。具体的には、この可搬記録媒体6は、被検体1に受信装置23を装着させる際、または被検体1に受信装置23を装着させた後、この受信装置23の外部モニタ23bに着脱可能に接続される。この場合、外部モニタ23bの制御部38は、上述したステップS201〜S206の処理手順を行い、受信器本体23aの制御部28は、上述したステップS301〜304の処理手順を行う。
具体的には、外部モニタ23bは、初期化モードに設定され、可搬記録媒体6に記録された複数の被検体の患者情報A,B,Cを読み取るとともに、これら複数の被検体の患者情報A,B,Cを表示部37に一覧表示する。この場合、表示部37は、例えば図10に示すように、可搬記録媒体6から読み取られた複数の患者情報を示す患者情報一覧110を表示する。検査者は、かかる患者情報一覧110を視認することによって、この受信器本体23aを装着させる被検体1の患者情報Aが含まれているか否かを容易に確認できる。なお、表示部37は、患者情報一覧110とともに、上述した接続マーク103,104および電源残量マーク105をさらに表示する。
この患者情報一覧110に被検体1の患者情報Aが含まれている場合、検査者は、図10に示すように、この患者情報一覧110の中から被検体1の患者情報Aを選択指示する選択指示情報の入力操作を行う。この場合、外部モニタ23bの入力部36は、この患者情報Aを選択指示する選択指示情報を制御部38に入力する。制御部38は、この入力部36によって入力された選択指示情報をもとに、患者情報一覧110の中から患者情報Aを選択し、選択した患者情報Aを受信器本体23aの制御部28に取得させる。
かかる外部モニタ23bによって送信された患者情報Aを受信した受信器本体23aの制御部28は、この取得した患者情報Aを検査対象の被検体1の患者情報として更新し、受信器本体23aに患者情報Aを登録する。この場合、制御部28は、この患者情報Aを記憶部17に保存し、この登録済みの患者情報Aを表示部26に表示させる。検査者は、この受信器本体23aの表示部26に表示された患者情報Aを視認することによって、受信器本体23aに登録された患者情報と受信器本体23aを装着させる被検体とが合致しているか否かを容易に確認できる。
また、受信器本体23aの制御部28は、外部モニタ23bに接続された可搬記録媒体6に残存する登録済みの患者情報Aの消去処理を制御する。この場合、制御部28は、この可搬記録媒体6内の登録済みの患者情報Aを消去指示する消去指示情報を外部モニタ23bの制御部38に送信する。外部モニタ23bの制御部38は、かかる制御部28から受信した消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6内の登録済みの患者情報Aを消去する。この場合、可搬記録媒体6は、複数の被検体の患者情報A,B,Cの中から登録済みの患者情報Aを消去する。
その後、残りの患者情報B,Cを消去可能に保持している可搬記録媒体6は、外部モニタ23bから取り外され、この患者情報B,Cによってそれぞれ特定される各被検体の受信装置に順次接続される。この場合、可搬記録媒体6は、各受信装置に対して被検体に合致する患者情報を順次供給する。このように、可搬記録媒体6は、複数の受信装置に対して順次供給する複数の患者情報を消去可能に記録することによって、例えば医局R1の画像表示装置5から患者情報を持ち出す回数を減らすことができ、被検体に装着させる受信装置に対して患者情報を供給する作業の煩雑さを軽減することができる。
一方、このような患者情報Aをもとに初期設定された受信器本体23aは、カプセル型内視鏡2から受信した画像データを被検体1の画像データとして蓄積するようになる。また、この受信器本体23aは、上述したように、この患者情報Aによって特定される被検体1に装着され、この被検体1に対して一意的に決定されている。したがって、この被検体1の内部にカプセル型内視鏡2が導入された場合、受信器本体23aは、検査対象の被検体1と他の被検体とを取り違えることなく、このカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データをこの被検体1の画像データとして正しく蓄積できる。
その後、この受信器本体23aに蓄積された被検体1の画像データは、この受信器本体23aまたは携帯型記録媒体を媒介にして、上述した医局R1の画像表示装置5に取り込まれる。この場合、画像表示装置5は、上述した実施の形態1の場合と同様に、可搬記録媒体6によって持ち出された患者情報Aが画像データとともに戻されたことを把握し、一元管理している元の患者情報Aに付したフラグを削除する。このことは、可搬記録媒体6によって持ち出された患者情報B,Cについても同様である。
以上、説明したように、この発明の実施の形態2では、1以上の被検体の患者情報を消去可能に記録した可搬記録媒体を媒介にして、この可搬記録媒体に記録された1以上の被検体の患者情報を取得するとともに一覧表示し、一覧表示した1以上の被検体の患者情報の中から所望の被検体の患者情報を選択し、この選択した被検体の患者情報を受信器本体に登録するようにし、さらに、この可搬記録媒体に残存する1以上の被検体の患者情報の中から、この受信器本体に登録済みの患者情報を消去するように構成した。このため、上述した実施の形態1と同様の作用効果を享受するとともに、この可搬記録媒体に複数の被検体の患者情報を消去可能に記録することによって、受信器本体に患者情報を登録させる作業の煩雑さを軽減することができる。
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態2では、被検体の患者情報を消去可能に記録した可搬記録媒体6を外部モニタ23bに着脱可能に接続し、外部モニタ23bを介して可搬記録媒体6内の患者情報を受信器本体23aに取得させていたが、この実施の形態3では、被検体の患者情報を消去可能に記録する記録媒体を外部モニタに配置し、この外部モニタの記録媒体を媒介にして受信器本体に被検体の患者情報を供給するようにしている。
図11は、この発明の実施の形態3にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を示す模式図である。図11に示すように、この実施の形態3にかかる被検体内情報取得システムは、上述した実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの受信装置23に代えて受信装置43を有し、可搬記録媒体6に代えて受信装置43の外部モニタ43bを媒介にして被検体の患者情報を受信器本体23aに取得させている。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
受信装置43は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続された受信器本体23aと、この受信器本体23aに対して着脱可能に接続される外部モニタ43bとを有する。外部モニタ43bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様に、ケーブル23c,23dを介して受信器本体23aに着脱可能に接続される。また、外部モニタ43bは、1以上の被検体の患者情報を消去可能に記録する情報記録機能と、保持している1以上の被検体の患者情報を表示する表示機能とを有する。すなわち、外部モニタ43bは、受信器本体23aに登録させる被検体の患者情報を表示する外部表示手段として機能するとともに、この被検体の患者情報を消去可能に記録する可搬の記録媒体としても機能する。
つぎに、この発明の実施の形態3にかかる受信装置43の構成について説明する。図12は、この実施の形態3にかかる受信装置43の一構成例を模式的に示すブロック図である。図12に示すように、受信装置43は、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bの通信部33に代えて記憶部44を有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
記憶部44は、HDDまたはフラッシュメモリ等の消去可能に情報を記録する記録手段を用いて実現され、制御部38によって記録指示された情報を消去可能に保存する。具体的には、制御部38は、所定のケーブル等を介して画像表示装置5と通信部32とが接続された場合、画像表示装置5によって一元管理されている1以上の被検体の患者情報を取得する。そして、制御部38は、かかる画像表示装置5から取得した1以上の被検体の患者情報を記憶部44に保存させる。この場合、記憶部44は、かかる制御部38によって記録指示された1以上の被検体の患者情報を消去可能に保存する。このような記憶部44は、外部モニタ43bが可搬であるため、画像表示装置5と受信器本体23aとの間での被検体の患者情報の受け渡しを行う可搬な記録媒体として機能する。
このような外部モニタ43bの制御部38は、ケーブル23dを介して通信部12と通信部32とが接続された旨の接続検知結果を接続検知部34から受信した場合、この通信部12と通信部32とが接続状態である旨を示す接続マークを表示部37に表示させるとともに、上述した初期化モードの選択肢102を表示部37に表示させる。また、制御部38は、記憶部44から読み出した1以上の被検体の患者情報を表示部37に一覧表示させ、上述した実施の形態2の場合と同様に、受信器本体23aに取得させる被検体の患者情報を選択する。さらに、制御部38は、受信器本体23aの制御部18から受信した消去指示情報に基づいて、記憶部44に残存する登録済みの被検体の患者情報を消去する。
以上、説明したように、この発明の実施の形態3では、上述した実施の形態2とほぼ同様の機能を有し、被検体の患者情報を消去可能に記録する記録媒体を可搬な外部モニタに配置し、この外部モニタの記録媒体を媒介にして受信器本体に被検体の患者情報を供給するように構成している。このため、上述した実施の形態2と同様の作用効果を享受するとともに、受信器本体に被検体の患者情報を供給する前に、記録媒体に消去可能に記録されている被検体の患者情報を容易に確認することができる。
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態2では、入力部36によって入力された選択指示情報をもとに、表示部37に一覧表示された被検体の患者情報の中から所望の被検体の患者情報を選択していたが、この実施の形態4では、被検体に装着させたRFIDタグに記録させた患者情報を読み取り、表示部37に一覧表示された被検体の患者情報の中からこの読み取った患者情報に合致するものを選択するようにしている。
図13は、この発明の実施の形態4にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を示す模式図である。図13に示すように、この実施の形態4にかかる被検体内情報取得システムは、上述した実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの受信装置23に代えて受信装置53を有する。また、検査対象の被検体1には、被検体1の患者情報Aが記録されたRFIDタグ121を取り付けたリストバンド120が装着される。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
受信装置53は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続された受信器本体23aと、この受信器本体23aに対して着脱可能に接続される外部モニタ53bとを有する。外部モニタ53bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様に、ケーブル23c,23dを介して受信器本体23aに着脱可能に接続され、コネクタ6a等を介して可搬記録媒体6を着脱可能に接続する。また、外部モニタ53bは、例えば被検体1に装着させたリストバンド120のRFIDタグ121に記録された患者情報(すなわち被検体1の患者情報)を読み取るRFID読取機能を有する。
つぎに、この発明の実施の形態4にかかる受信装置53の構成について説明する。図14は、この実施の形態4にかかる受信装置53の一構成例を模式的に示すブロック図である。図14に示すように、受信装置53は、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bの制御部38に代えて制御部58を有し、RFID処理部54とアンテナ55とをさらに有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
RFID処理部54は、例えば被検体1に装着させたリストバンド120のRFIDタグ121に記録された患者情報を読み取るRFID読取手段として機能する。具体的には、RFID処理部54は、アンテナ55が接続され、アンテナ55に電力を供給することによって、アンテナ55とRFIDタグ121との間で電波を送受信させる。RFID処理部54は、このような電波を介してRFIDタグ121から被検体1の患者情報を読み取る。RFID処理部54は、RFIDタグ121から読み取った被検体1の患者情報を制御部58に送信する。
制御部58は、上述した実施の形態2の外部モニタ23bの制御部38とほぼ同様の機能を有し、さらに、入力部36によって入力された指示情報に基づいてRFID処理部54の駆動を制御する。また、制御部58は、RFID処理部54から受信した患者情報をもとに、受信器本体23aに取得させる患者情報を選択する。このような制御部58は、上述したモード切替部38aと消去処理部38cとを有し、上述した情報選択部38bに代えて情報選択部58bを有する。
情報選択部58bは、RFID処理部54によって読み取られた患者情報をもとに、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報の中から受信器本体23aに取得させる患者情報を選択する。この場合、情報選択部58bは、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報のうち、このRFID処理部54によって読み取られた患者情報に合致するものを選択する。制御部58は、かかる情報選択部58bによって選択された被検体の患者情報を受信器本体23aに取得させる。
つぎに、初期化モードに設定された外部モニタ53bの制御部58の動作と、外部モニタ53bから取得した被検体の患者情報をもとに受信器本体23aを初期設定する制御部28の動作とを説明する。図15は、初期化モードに設定された外部モニタ53bの制御部58の処理手順と、外部モニタ53bから取得した被検体の患者情報をもとに受信器本体23aを初期設定する制御部28の処理手順とを例示するフローチャートである。図16は、外部モニタ53bがリストバンド120のRFIDタグ121に記録された患者情報を読み取る状態を例示する模式図である。
図15において、まず、外部モニタ53bは、上述したステップS201,S202と同様に、可搬記録媒体6に記録されている1以上の被検体の患者情報を読み取り、読み取った1以上の被検体の患者情報を表示部37に一覧表示する(ステップS401,S402)。つぎに、外部モニタ53bは、被検体1に装着させたリストバンド121のRFIDタグ121から患者情報を読み取らせる指示情報(以下、読取指示情報と称する)を入力したか否かを監視し、この読取指示情報を入力していなければ(ステップS403,No)、この読取指示情報の入力有無の監視を継続する。この場合、制御部58は、入力部36によって入力される読取指示情報の有無を監視し、入力部36から読取指示情報が入力されるまで、この読取指示情報の入力有無の監視を継続する。
一方、外部モニタ53bは、入力部36の入力操作によって読取指示情報を入力した場合(ステップS403,Yes)、この読取指示情報に基づいて、RFIDタグ121に記録された患者情報を読み取る(ステップS404)。具体的には、外部モニタ53bは、図16に示すように、被検体1に装着させたリストバンド120の近傍に把持され、このリストバンド120のRFIDタグ121に記録された被検体1の患者情報Aを読み取る。この場合、制御部58は、入力部36から読取指示情報を入力し、この読取指示情報に基づいてRFID処理部54の駆動を制御し、RFIDタグ121に記録された患者情報AをRFID処理部54に読み取らせる。制御部58は、このRFID処理部54によって読み取られた患者情報Aを取得する。
つぎに、外部モニタ53bは、このRFIDタグ121から読み取った患者情報をもとに、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報の中から受信器本体23aに取得させる患者情報を選択し、選択した患者情報を受信器本体23aに送信する(ステップS405)。この場合、情報選択部58bは、表示部37に一覧表示された1以上の被検体の患者情報(例えば患者情報A,B,C)のうち、このRFID処理部54によって読み取られた患者情報に合致する患者情報Aを選択する。制御部58は、かかる情報選択部58bによって選択された被検体1の患者情報Aを受信器本体23aに送信するよう通信部32を制御する。これによって、この被検体1の患者情報Aは、通信部12,32およびケーブル23dを介して受信器本体23aの制御部28に受信される。
その後、外部モニタ53bは、上述したステップS205,S206と同様に、受信器本体23aから上述した消去指示情報を受信したか否かを監視し、受信器本体23aから消去指示情報を受信した場合、この消去指示情報に基づいて、可搬記録媒体6内の登録済みの被検体の患者情報を消去する。(ステップS406,S407)。
なお、この発明の実施の形態4では、被検体の患者情報を記録させたRFIDタグをリストバンドに取り付けていたが、この発明はこれに限定されるものではなく、被検体の患者情報を記録させたRFIDタグは、被検体に携帯させるカードまたはケース等の携帯物に取り付けられてもよいし、衣服またはベルト等の被検体に装着させる装着物に取り付けられてもよい。すなわち、このRFIDタグは、この被検体に対して一意的に決定されていればよい。
また、この発明の実施の形態4では、受信器本体に着脱可能に接続される外部モニタにRFID処理部およびアンテナを配置していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、RFIDタグに記録された被検体の患者情報を読み取るRFID処理部およびアンテナを受信器本体に配置してもよい。この場合、上述した実施の形態1にかかる受信装置3の受信器本体3aにRFID処理部およびアンテナを配置し、このRFID処理部によって読み取られた患者情報をもとに、受信器本体3aに登録する患者情報を選択するように構成すればよい。
以上、説明したように、この発明の実施の形態4では、上述した実施の形態2とほぼ同様の機能を有し、また、被検体に対して一意的に決定されたRFIDタグに記録された患者情報を読み取り、一覧表示した1以上の被検体の患者情報の中からこの読み取った患者情報に合致する被検体の患者情報を選択し、選択した被検体の患者情報を受信器本体に登録させるように構成した。このため、上述した実施の形態2と同様の作用効果を享受するとともに、一覧表示した1以上の被検体の患者情報の中から受信器本体に登録させる被検体の患者情報を容易に選択することができる。
(実施の形態5)
つぎに、この発明の実施の形態5について説明する。上述した実施の形態2では、ケーブル23dを介して受信器本体23aと外部モニタ23bとの間での患者情報の送受信を行っていたが、この実施の形態5では、受信器本体と外部モニタとの間で赤外線通信を行って患者情報を送受信するようにしている。
図17は、この発明の実施の形態5にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を示す模式図である。図17に示すように、この実施の形態5にかかる被検体内情報取得システムは、上述した実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの受信装置23に代えて受信装置63を有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
受信装置63は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続された受信器本体63aと、この受信器本体63aに対して着脱可能に接続される外部モニタ63bとを有する。受信器本体63aは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の受信器本体23aと同様に、検査対象の被検体1に装着され、受信アンテナ4a〜4hのいずれかを介してカプセル型内視鏡2からの無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれる画像データ、すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像データを順次蓄積する。また、受信器本体63aは、上述したケーブル23cを介して外部モニタ63cを着脱可能に接続し、このケーブル23cを介して画像信号を外部モニタ63cに送信する。
外部モニタ63bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様に、ケーブル23cを介して受信器本体63aから画像信号を受信し、受信した画像信号をもとに画像データを生成し、得られた画像データに基づいた画像(すなわちカプセル型内視鏡2によって撮像された画像)をモニタ表示する。また、外部モニタ63bは、可搬記録媒体6を着脱可能に接続し、この可搬記録媒体6に記録された1以上の被検体の患者情報を読み取り、読み取った1以上の被検体の患者情報を一覧表示する。
このような受信器本体63aおよび外部モニタ63bは、被検体の患者情報または消去指示情報を送受信する赤外線通信機能を有する。この場合、外部モニタ63bは、一覧表示した1以上の被検体の患者情報の中から選択指示された患者情報を赤外線通信によって受信器本体63aに送信する。受信器本体63aは、この赤外線通信によって被検体の患者情報を受信し、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の受信器本体23aと同様に、受信した被検体の患者情報をもとに初期設定する。また、受信器本体63aは、上述した消去指示情報を赤外線通信によって外部モニタ63bに送信する。外部モニタ63bは、この赤外線通信によって消去指示情報を受信し、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様に、この消去指示情報に基づいて可搬記録媒体6内の登録済みの患者情報を消去する。
つぎに、この発明の実施の形態5にかかる受信装置63の構成について説明する。図18は、この実施の形態5にかかる受信装置63の一構成例を模式的に示すブロック図である。図18に示すように、受信装置63は、上述したように、受信器本体63aと外部モニタ63bとを有する。受信器本体63aは、上述した実施の形態2の受信器本体23aの通信部12に代えて赤外線通信部64を有し、制御部28に代えて制御部66を有する。一方、外部モニタ63bは、上述した実施の形態2の外部モニタ23bの通信部32代えて赤外線通信部65を有し、制御部38に代えて制御部67を有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
赤外線通信部64,65は、受信器本体63aと外部モニタ63bとの間で赤外線通信を行う赤外線通信手段として機能する。具体的には、赤外線通信部65は、制御部67によって送信指示された被検体の患者情報を赤外線通信によって赤外線通信部64に送信する。この場合、赤外線通信部64は、かかる赤外線通信部65によって送信された被検体の患者情報を受信し、受信した被検体の患者情報を制御部66に送信する。一方、赤外線通信部64は、制御部66によって送信指示された消去指示情報を赤外線通信によって赤外線通信部65に送信する。この場合、赤外線通信部65は、かかる赤外線通信部64によって送信された消去指示情報を受信し、受信した消去指示情報を制御部67に送信する。
受信器本体63aの制御部66は、上述した実施の形態2の受信器本体23aの制御部28と同様の機能を有し、上述した通信部12に代えて赤外線通信部64の駆動を制御する。なお、接続検知部25は、かかる制御部66の制御に基づいて、通信部24と通信部31との接続状態を検知し、この接続検知結果を制御部66に送信する。
外部モニタ63bの制御部67は、上述した実施の形態2の外部モニタ23bの制御部38と同様の機能を有し、上述した通信部32に代えて赤外線通信部65の駆動を制御する。なお、接続検知部34は、かかる制御部67の制御に基づいて、通信部24,31の接続状態および可搬記録媒体6と通信部33との接続状態をそれぞれ検知し、各接続検知結果を制御部67に送信する。このような外部モニタ63bの制御部67は、可搬記録媒体6と通信部33とが接続された旨の接続検知結果を接続検知部34から受信した場合、可搬記録媒体6と通信部33とが接続状態である旨を示す接続マークを表示部37に表示させるとともに、上述した初期化モードの選択肢102を表示部37に表示させる。
以上、説明したように、この発明の実施の形態5では、上述した実施の形態2と同様の機能を有し、ケーブルを介した有線通信に代えて赤外線通信によって、受信器本体と外部モニタとの間で被検体の患者情報または消去指示情報を送受信するように構成した。このため、上述した実施の形態2と同様の作用効果を享受するとともに、ケーブルを着脱可能に接続するコネクタの配置数を減らすことができ、受信器本体および外部モニタの防滴性を容易に確保することができる。
(実施の形態6)
つぎに、この発明の実施の形態6について説明する。この実施の形態6では、上述した実施の形態2にかかる受信装置23と同様の機能を有し、所望の情報を被検体に通知するための印刷物を出力するプリンタ機能を追加した受信装置にしている。
図19は、この発明の実施の形態6にかかる被検体内情報取得システムの一構成例を示す模式図である。図19に示すように、この実施の形態6にかかる被検体内情報取得システムは、上述した実施の形態2にかかる被検体内情報取得システムの受信装置23に代えて受信装置73を有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
受信装置73は、上述した受信アンテナ4a〜4hが接続された受信器本体23aと、この受信器本体23aに対して着脱可能に接続される外部モニタ73bとを有する。外部モニタ73bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様に、ケーブル23c,23dを介して受信器本体23aに着脱可能に接続される。また、外部モニタ43bは、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bと同様の機能を有し、さらに、被検体に対して所望の情報を通知するための印刷物を出力するプリンタ機能を有する。
つぎに、この発明の実施の形態6にかかる受信装置73の構成について説明する。図20は、この実施の形態6にかかる受信装置73の一構成例を模式的に示すブロック図である。図20に示すように、受信装置73は、上述した実施の形態2にかかる受信装置23の外部モニタ23bの制御部38に代えて制御部78を有し、プリンタ74をさらに有する。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
プリンタ74は、受信装置73を装着させる被検体に対して所望の情報を通知するための印刷物を出力する。具体的には、プリンタ74は、制御部78によって出力指示された情報を例えば紙等の媒体に印字し、この情報が印字されたプリント紙等の印刷物を出力する。なお、このような印刷物に示される情報として、例えば、被検体に対する注意事項、禁止事項、および受信装置73の返却時間(すなわち検査完了時間)等が挙げられる。
制御部78は、上述した実施の形態2の外部モニタ23bの制御部38と同様の機能を有する。また、制御部78は、入力部36によって入力される指示情報に基づいてプリンタ74の駆動を制御する。具体的には、制御部78は、被検体に対して通知する所望の情報が予め設定され、印刷物を出力指示する指示情報が入力部36によって入力された場合、この所望の情報が印字された印刷物を出力するようプリンタ74を制御する。このようにして、制御部78は、例えば被検体に対する注意事項、禁止事項、および受信装置73の返却時間(検査完了時間)等が印字された印刷物をプリンタ74に出力させる。なお、制御部78は、受信装置73の返却時間等が印字された印刷物をプリンタ74に出力させる場合、現在の時刻をもとにカプセル型内視鏡2が被検体の外部に排出される時刻(検査完了時刻)を算出し、この検査完了時刻を返却時間として印刷物に印字させる。
このような制御部78によって制御されたプリンタ74は、図21に示すように、例えば被検体1の患者情報A、被検体1に対する禁止事項、および受信装置73の返却時間を示すプリント紙130を出力できる。このプリント紙130は、受信装置73を装着させた被検体1に渡され、この被検体1に対してこれらの情報を通知する。このように、プリンタ74は、被検体に対して所望の情報を通知する印刷物を出力できる。
なお、この発明の実施の形態6では、外部モニタにプリンタを配置していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、受信器本体にプリンタを配置してもよい。この場合、受信器本体の制御部は、このプリンタの駆動を制御する機能をさらに備えればよい。
以上、説明したように、この発明の実施の形態6では、上述した実施の形態2と同様の機能を有し、さらに、被検体に対して通知する所望の情報を印字した印刷物を出力するように構成した。このため、上述した実施の形態2と同様の作用効果を享受するとともに、被検体に対する注意事項、禁止事項、受信装置の返却時間等の所望の情報を被検体に対して容易に通知することができる。
なお、上述した実施の形態1,2および実施の形態4〜6では、USBメモリ等の所定のコネクタを有する可搬記録媒体6を媒介にして被検体の患者情報を受信装置に供給していたが、これに限らず、コンパクトフラッシュ(登録商標)またはSDメモリカード等の所定のカードスロットに着脱可能に接続される可搬な記録媒体を媒介にして被検体の患者情報を受信装置に供給してもよい。この場合、かかる記録媒体を接続するカードスロットを受信器本体または外部モニタに配置すればよい。