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JP4745591B2 - 粉砕時のアロマ成分を含有するコーヒー飲料の製造方法 - Google Patents

粉砕時のアロマ成分を含有するコーヒー飲料の製造方法 Download PDF

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JP4745591B2 JP2002330446A JP2002330446A JP4745591B2 JP 4745591 B2 JP4745591 B2 JP 4745591B2 JP 2002330446 A JP2002330446 A JP 2002330446A JP 2002330446 A JP2002330446 A JP 2002330446A JP 4745591 B2 JP4745591 B2 JP 4745591B2
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ユーシーシー上島珈琲株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーヒー飲料の製造方法に関する。詳しくは、風味、特にアロマに優れたコーヒー飲料を工業的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コーヒーは、独特な香りや風味を特徴とする嗜好性飲料である。コーヒーの特徴的な風味は飲用時のアロマとフレーバーで特徴付けられるが、一般家庭、喫茶店またはコーヒーショップ等の調理場に漂う香りもコーヒーの嗜好性を語る上で非常に重要である。この調理場に漂う香りは、ドリップ法、サイフォン法、エスプレッソ法等で抽出される抽出液そのものの香りに加え、焙煎コーヒー豆の粉砕時および粉砕後のコーヒー豆から発生する香りも関与している。
【0003】
近年、特に容器入りコーヒーでも、香りに対する要望が強く、とくにコーヒー豆粉砕時のフレッシュな風味を持つ製品が求められている。
【0004】
しかしながら、焙煎コーヒー豆が有する香気成分の多くは、粉砕中に大気中に放出され、粉砕後に残存する香気成分だけが熱水で抽出中に溶出される。しかも、抽出時においても、香気成分は大気中に放出される。
【0005】
焙煎コーヒー豆が有する揮発性成分の一つに炭酸ガスが存在するが、Heiss とRadtkeは、焙煎コーヒー豆を細かい粒度に粉砕した場合、粉砕後5分以内に45%が揮散することを報告している(例えば、非特許文献1を参照)。このことは、焙煎コーヒー豆が有するその他の揮発性の香気成分もそれぞれ任意の飽和蒸気圧に基づき大気中に揮散することを意味する。
【0006】
したがって、従来のコーヒー飲料の香り品質は粉砕後に残存する粉砕コーヒー豆中の香気成分の抽出液に対する溶解量によって決定され、嗜好的に不足する香気は、製造工程で香料などを添加することで補っている。
【0007】
この課題を解決するため、粉砕コーヒー豆の香気ガスを捕集するための技術が知られている。例えば、粉砕したコーヒー豆にキャリアガスを送り、香気成分をグリセリン、エタノール等で捕集する方法が知られているが、粉砕時に揮散する香気成分の捕集に関しては考慮されていない(例えば、特許文献1を参照)。また、エタノールを含む水溶液および不活性ガスを送給、接触させる方法が知られているが、この方法も粉砕時に揮散する香気成分の捕集に関しては考慮されていない(例えば、特許文献2を参照)。さらに、粉砕コーヒー豆を80〜120℃に加温するため、良質な風味のコーヒー抽出液を得るためには別途新しいコーヒー豆を必要とし、コスト高になる。また、コーヒー加工中に発生するガスを液体窒素により凝縮しアロマフロストを収集する方法も知られているが、この方法は設備装置が大掛かりになり、コスト高である(例えば、特許文献3を参照)。
【0008】
一方、コーヒー粉砕ガスを低温凝縮させて得られるアロマフロストには硫黄臭、キャベツ臭を有するアロマがあり、望ましくない香気(アロマ)として、温度−18℃〜−34℃での分留アロマ成分を廃棄し、コーヒーへの再添加をしないことが開示されている(例えば、特許文献4を参照)。さらに、このように得られた極低温の粉砕アロマフロストは安定性に欠け、不活性ガス雰囲気下での低温保存でも香の劣化が認められ、水を除去した食品オイルと混合することで安定性を保つことが開示されている(例えば、特許文献5を参照)。
【0009】
このことは、極低温で収集される香は極端に不安定であり、収集後の温度、水、酸素の存在により変質し悪臭になりかねない香成分が含まれるため、常温、5℃程度の冷蔵、−25℃程度の冷凍で流通・供給されるコーヒー飲料に添加して提供するには適さないといえる。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−252153号公報
【特許文献2】
特開平6−276941号公報
【特許文献3】
特開平5−211840号公報
【特許文献4】
米国特許第5,323,623号明細書
【特許文献5】
米国特許第3,821,447号明細書
【非特許文献1】
クラーク(R.J.Clarke)、コーヒー(COFFEE)第2 巻、「テクノロジー(TECHNOLOGY)」ELSEVIER APPLIED SCIENCE 1987,p.208 。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術の多くは、香料の製造に適した技術である。本発明の目的は、アロマに富むコーヒー飲料を製造するための良質かつ濃厚な香気成分の回収方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、コーヒー豆の粉砕時のアロマ成分を効率的に回収し濃縮する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明のコーヒーの濃縮アロマ溶液の製造方法は、下記工程:
(1)焙煎コーヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、
(2)工程(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガスを不活性ガスにより搬送して溶媒中に導入する工程、
(3)導入した前記粉砕ガスを前記溶媒で捕集してアロマ溶液を調製する工程、および
(4)前記アロマ溶液を加熱し、溶媒とともに蒸散する香気成分を冷却し凝縮させて濃縮アロマ溶液を調製する工程、
を含むことを特徴とする。
【0014】
前記工程(4)の濃縮アロマ溶液は、前記工程(3)のアロマ溶液の3〜20重量%であることが好ましい。
【0015】
本発明のコーヒー飲料の製造方法は、焙煎コーヒー豆からコーヒー成分を抽出するコーヒー飲料の製造方法において、
(1)前記コーヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、
(2)工程(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガスを不活性ガスにより搬送して溶媒中に導入する工程、
(3)導入した前記粉砕ガスを前記溶媒で捕集してアロマ溶液を調製する工程、
(4)前記アロマ溶液を加熱し、溶媒とともに蒸散する香気成分を冷却し凝縮させて濃縮アロマ溶液を調製する工程、
(5)粉砕ガスを捕集した後のコーヒー豆からコーヒー成分を抽出し、コーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーを調製する工程、および
(6)前記濃縮アロマ溶液と前記コーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーとを混合する工程
を含むことを特徴とする。
【0016】
前記工程(4)の濃縮アロマ溶液は、前記工程(3)のアロマ溶液の3〜20重量%であることが好ましい。
【0017】
本発明のコーヒーの濃縮アロマ溶液は、前記濃縮アロマ溶液の製造方法により得られることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のコーヒー飲料の製造方法は、前記濃縮アロマ溶液とコーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーとを混合することを特徴とする。
【0019】
[作用効果]
本発明のコーヒーの濃縮アロマ溶液の製造方法によると、粉砕時および粉砕直後に放出されるアロマ成分を積極的に捕集し濃縮することにより、簡便かつ低コストで、粉砕時のアロマに富む濃縮アロマ溶液を製造することができる。このようにして得られた本発明の濃縮アロマ溶液は、あらゆるコーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーと混合することにより、粉砕時のアロマに富むコーヒー飲料を提供することができる。本発明のコーヒー飲料の製造方法によると、粉砕時および粉砕直後に放出されるアロマ成分を積極的に捕集し濃縮してコーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーに還元することにより、簡便かつ低コストで、粉砕時のアロマに富むコーヒー飲料を製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、本発明の工程(1)〜(3)で使用される装置の一例を示す。密閉され外界と遮断された粉砕機1と、ガス捕集装置2と、送ガスポンプ3とからなり、その間はシリコン製、テフロン(登録商標)製またはステンレス製等の配管10で接続されている。粉砕機1にはガス入口4が設けてあり、三方コック5により不活性ガス6または送ガスポンプ3通過後の粉砕ガスを導入したり、循環させることができる。
【0022】
密閉された粉砕機としては、粉砕中に発生するガスが装置外に放出されない構造を有するものであれば特に制限されるものではない。たとえば、金属製またはプラスチック製の密封容器の胴体下部に回転式のステンレス製等のカッター9を備え、胴体横にガス入口4、上部にガス出口8を設けたもの(大型機としてはスカニマ社製、混合粉砕装置ターボミキサSRB-50)、あるいは通常のロール型の粉砕機(ビュラー社製SKV1250 )等を外界と遮断されたハウジング内(ハウジングにはガス入口とガス出口を設けている)に設置したもの等が挙げられる。
【0023】
粉砕機1にコーヒー豆7を充填し、所定の時間、所定の回転数で粉砕する(工程1)。
【0024】
粉砕時ならびに粉砕後に発生するコーヒー粉砕ガスを、ガス出口8からガス捕集装置2に導入する(工程2)。
【0025】
このとき、粉砕と同時または粉砕後に粉砕機1内にガス入口4から不活性ガス6を導入し、発生したコーヒー粉砕ガスを搬送させる。
【0026】
前記不活性ガスは特に制限されるものではないが、扱いやすさや費用の点から窒素ガスまたは炭酸ガスであることが好ましく、窒素ガスがより好ましい。
【0027】
粉砕機1のガス出口8は、ガス捕集装置2の配管10と接続しており、配管10は、ガス捕集装置2内の下方部で開口している。粉砕ガスは、ガス出口8から配管10を通って配管10の先端の開口部からガス捕集装置2内の溶媒中に導入される。
【0028】
ガス捕集装置2は、ガラスまたはステンレス製の密封容器で、内部に溶媒を充填でき、溶媒充填後に埋没される位置に小孔径の開口部を有する配管10を配置する。必要に応じて、ガス捕集装置2は複数個連結することができる。
【0029】
ガス捕集装置2内の溶媒に導入された粉砕ガスは、溶媒との接触中にガスに含まれるアロマ成分が溶媒に捕集される(工程3)。
【0030】
アロマ成分が捕集された粉砕ガスは、溶媒を通過し、当該装置上部に設けられたガス捕集装置出口11から送ガスポンプ3により搬出され、三方コック12により装置外に排出されるか、または粉砕機のガス入口4に再度導入され、粉砕コーヒー豆を通過して再度溶媒に導入される。
【0031】
また、ガス捕集装置2は、所定の温度に設定された恒温槽13中に設置することにより、捕集溶媒の温度を一定範囲内に調節することができる。
【0032】
ここで得られた捕集溶媒は、本発明のアロマ溶液となる。
【0033】
次に、工程(1)〜(4)を含むコーヒーの濃縮アロマ溶液の製造方法について説明する。
【0034】
工程(1)について
コーヒー豆の粉砕サイズは、粉砕時に溶媒に吸収・捕集される香気成分の量とその後の抽出操作の容易性を考慮して、予め実験的に最適の範囲を決めるのが好ましい。例えば、粒度の細かい場合、単位時間当たりの水に対する香気成分の捕集量は多くなる。しかしながら、あまりに細かい粒度では通常のドリップ型、カラム型の抽出器を用いて抽出した場合、粉砕コーヒー豆が抽出液の通過を閉塞させて抽出品質に問題を発生させることがある。一般的な工業用ドリップ抽出機を用いた場合、粉砕コーヒー豆の粒度は、1.7mm(10mesh)以上が4〜60%、好ましくは5〜50%、より好ましくは5〜15%が適している。
【0035】
粉砕コーヒー豆の粒度は、標準ふるいを用いたふるい振盪器で粉砕コーヒー豆を分画し、分画した豆の重量を測定して、粒度分布を求める。
【0036】
粉砕時の温度は、アロマ成分を含むコーヒー粉砕ガスの発生量に影響を与える。一般的には、雰囲気温度の上昇により気体の拡散速度は増加するため、粉砕ガス発生量は増加し、短時間で捕集量を稼げるが、80℃以上の温度で行うと当該コーヒー豆から抽出されるコーヒー液の品質を劣化させる可能性があり、80℃未満の温度で最適な条件を決めることが好ましい。
【0037】
工程(2)について
放出されたコーヒー粉砕ガスは、ガス捕集装置内の溶媒に導入・接触させる。溶媒の種類は特に制限されないが、水、水性溶媒、油脂、アルコール等が挙げられる。溶媒の量は、少なすぎるとアロマ成分の捕集効率が低下し、多すぎると工程(4)での濃縮操作に時間を要するので、両者のバランスを考慮し、溶媒に応じて適宜設定することができる。水の場合、溶媒の量は、通常焙煎コーヒー豆の重量に対して10〜30倍程度である。
【0038】
アロマ成分の溶媒に対する溶解量は、一般に溶媒を低温にすることにより増加するが、低温下での溶媒の物性と捕集されるアロマ成分の量と質を考慮し、1℃〜50℃、好ましくは1℃〜25℃、より好ましくは1℃〜5℃に調整する。
【0039】
粉砕コーヒー豆への不活性ガスの流速ならびに循環される粉砕ガスの流速は、コーヒー粒子の内部からのコーヒー表面へのアロマ成分の拡散速度を促す目的で適宜設定することができる。通常、粉砕コーヒー豆100g当たり0.1〜0.4L/分程度であれば、粉砕ガスの発生効率に影響を与えず、実際的な範囲である。
【0040】
また、粉砕コーヒー豆への不活性ガスおよび循環される粉砕ガスの流量または送風期間の増加は、粉砕コーヒー豆から新たな粉砕ガスの放散を増大させるが、一定の流量または送風期間を超えると次第に減少し、効果は低くなる。
【0041】
実際的には、粉砕コーヒー豆の粒子が1.70mm(10mesh)以上の粒径を12%〜60%程度含む場合、粉砕コーヒー豆100g当たり3.5〜30L送風することが好ましく、10〜25Lがより好ましい。
【0042】
工程(3)について
粉砕ガスの捕集に要する溶媒の量は、粉砕時に発生するアロマ量およびアロマ成分の溶解度等に応じて適宜設定されるものであり、特に限定されるものでない。
【0043】
アロマ成分と溶媒との接触は、ガス分散型の気泡塔もしくは泡鐘塔等または液分散型のスクラバーもしくは多管式濡れ壁塔等を用いることが好ましいが、効率的な接触を可能にする装置であれば、特に限定されるものではない。
【0044】
コーヒー粉砕ガスを搬送させて溶媒と接触させた後、接触後のコーヒー粉砕ガスを再度粉砕機に導入し、粉砕コーヒー豆と溶媒との間を循環させることが好ましい。循環させることにより、粉砕ガスの溶媒に対する接触効率やアロマ成分の捕集効率を高めると同時に、溶媒に吸収されなかった粉砕ガス中のアロマ成分は、再度粉砕コーヒー豆に吸着されるため、その後に行う抽出において抽出液の品質の向上に効果的である。
【0045】
このようにして粉砕ガスを捕集した溶媒は、アロマ溶液となり、下記工程(4)で濃縮される。
【0046】
工程(4)について
前記アロマ溶液を加熱し、溶媒とともに蒸散する香気成分を冷却し凝縮させて本発明の濃縮アロマ溶液を調製する。加熱温度は香気成分を蒸散可能な温度であれば特に制限はなく、溶媒に応じて適宜設定することができる。溶媒の加熱時の雰囲気は、大気圧下、減圧下または加圧下が挙げられるが、アロマの濃縮効率の点から大気圧下または加圧下が好ましい。蒸散した溶媒と香気成分は、凝縮器により冷却、凝縮させる。冷却温度は溶媒に応じて適宜設定することができるが、通常0〜10℃である。
【0047】
凝縮率は、アロマ溶液の3〜20重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。かかる範囲の凝縮率であれば、良質で濃厚な濃縮アロマ溶液が得られる。
【0048】
このようにして得られた本発明の濃縮アロマ溶液は、下記工程(6)で使用される。
【0049】
また、前記濃縮アロマ溶液は、あらゆる方法により製造されたあらゆる種類のコーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーと混合することにより、アロマに富むコーヒー飲料の製造に用いられる。本発明は、かかるコーヒー飲料の製造方法をも提供する。
【0050】
別の態様として、本発明のコーヒー飲料の製造方法は、前記工程(1)〜(4)に加え、下記工程(5)および(6)を含むことを特徴とする。
【0051】
工程(5)について
粉砕ガスを捕集した後のコーヒー豆は、コーヒー抽出用に汎用されている抽出機に充填する。ここで、別途粉砕したコーヒー豆を前記コーヒー豆に補充してもよい。コーヒーの抽出は、常法により行う。
【0052】
抽出方法の一例として、コーヒー豆の乾燥重量1部に対して、90℃を超え100℃以下に加温された水を1〜18部ピストンフローで送液して抽出する。
【0053】
得られたコーヒー抽出液は、そのまま下記工程(6)で使用することができる。
【0054】
あるいは、前記コーヒー抽出液は、必要に応じて、減圧加熱濃縮、凍結濃縮または逆浸透膜濃縮などによってコーヒー濃縮液に加工されたり、さらに噴霧乾燥機または凍結乾燥機によって乾燥コーヒーに加工される。
【0055】
工程(6)について
工程(5)で調製されたコーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーは、調合用タンクに貯留、計量され、工程(4)で調製された濃縮アロマ溶液、必要に応じて希釈用水を混合することにより規定濃度に希釈され、コーヒー飲料が製造される。
【0056】
ここで混合される濃縮アロマ溶液は、濃縮アロマ溶液単独でもよく、または濃縮アロマ溶液にさらに粉乳、砂糖もしくは添加物等を溶解させたものでもよい。
【0057】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらの実施例等により限定されるものではない。
【0058】
[評価試験]
ガスクロマトグラフィー
a)試料の調製
実施例および比較例で得られた試料の10mlを22mlのバイアル瓶に採取し、密栓した。密栓したバイアル瓶を、Tekmar社製ガスクロマトグラフィー用オートサンプラにて80℃で20分間加温した後サンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析した。
【0059】
b)測定条件
測定装置:日立製ガスクロマトグラフィーG−3000
カラム:ジーエルサイエンス(株)製TC−WAX 0.53mm×30m
キャリヤーガス:ヘリウム
キャリヤーガス流量:1ml/分
カラム温度:40℃(5分)→220℃(5℃/分で昇温)
検出器:FID(検出器温度230℃)。
【0060】
ガスクロマトグラフィー分析によるピークの総面積を、総香気量として算出し、基準となる試料の値を100%として比較した。また、各ピークを分析時のカラム温度を基に下記のように3つのエリアに分類し、各エリア別のピーク面積を算出し、香気成分の構成を調べた。
【0061】
高沸点エリア:カラム温度101℃〜200℃
中沸点エリア:カラム温度41℃〜100℃
低沸点エリア:カラム温度40℃。
【0062】
(実施例1)
大気圧下での蒸散による濃縮アロマ溶液の製造
図1に示されるように、ポリスチレンの胴体の下部に回転式のステンレス製カッター9を備え、胴体横にガス入口4、上部にガス出口8を設けた300ml容量の密閉型粉砕機1を使用した。粉砕機1には、焙煎コーヒー豆70gを充填した。
【0063】
ガス捕集装置2は、予め沸騰冷却した5℃の純水1000gを充填したガラス製の1200ml容量捕集管を1本用い、5 ℃の冷水で満たした恒温槽13内に設置した。
【0064】
粉砕は、カッター9を13600rpmで20秒間回転させ、密閉状態で行った。
【0065】
粉砕と同時に、250ml/分の速度でガス入口4から窒素ガスを2分間送り、コーヒー粉砕ガスを窒素ガスで搬送し、ガス捕集装置2内の水に導入した。前記粉砕ガスは、小孔径の開口部を有する配管10から水中に導入され、水と接触した後、ガス捕集装置出口から排出された。その後、三方コック5を切り替え、窒素ガスの送風を停止した。ガス捕集装置出口から排出されたガスは、送ガスポンプ3により粉砕機1のガス入口4から再び粉砕機1に導入され、粉砕機とガス捕集装置との間の循環系で60分間循環し、アロマ成分を水に吸収・捕集させ、アロマ溶液1000gを得た。得られたアロマ溶液は、101kPaの大気圧下にて100℃の水蒸気を導入し加熱した。蒸散したアロマ成分を含む捕集液は、5℃の冷却管によって凝縮させ、前記アロマ溶液の11.0重量%を採取し、濃縮アロマ溶液を得た。
【0066】
得られた濃縮アロマ溶液をガスクロマトグラフィーで分析し、香気量を測定した。
【0067】
(比較例1)
捕集溶媒量を減らすことによる濃厚捕集
実施例1において、香気捕集溶媒として予め沸騰冷却した5℃の純水200gを用いたこと以外は実施例と同様にしてアロマ溶液(濃厚香気液)200gを得た。
【0068】
得られた濃厚香気液は、さらに濃縮することなくガスクロマトグラフィーで分析し、香気量を測定した。
【0069】
実施例1と比較例1の結果を比較すると、実施例1による濃縮アロマ溶液は、比較例1の濃厚香気液に比べて良好なアロマが含まれる中沸点部のアロマ成分の回収率が高く、全香気成分の回収率も高かった。したがって、多量の捕集溶媒でアロマを捕集した後に濃縮する方法は、最初から少量の捕集溶媒でアロマを捕集した濃厚香気液を調製する方法よりも優れていることが示唆された。
【0070】
(実施例2)
減圧下での蒸散による濃縮アロマ溶液の製造
実施例1と同様にして、アロマ溶液1000gを得た。得られたアロマ溶液は、61kPaの減圧下にて87℃で蒸散させ、蒸散したアロマ成分を含む捕集液は、5℃の冷却管によって凝縮させ、前記アロマ溶液の11.6重量%を採取し、濃縮アロマ溶液を得た。
【0071】
得られた濃縮アロマ溶液をガスクロマトグラフィーで分析し、香気量を測定した。結果を下記表1に示す。
【0072】
【表1】
Figure 0004745591
表1より、液量を約9倍に濃縮した際の香気濃縮倍率は、実施例1での6.6倍に対して、実施例2では3.1倍となり、大気圧下での蒸散の方が高い。また、焙煎豆量当りの捕集量に換算した結果も同様であった。アロマ溶液の濃縮は、減圧下よりも大気圧下で行う方が望ましい。
【0073】
(実施例3)
実施例1において、濃縮アロマ溶液の採取量(ストリップ率)をアロマ溶液の5.5重量%としたこと以外は実施例1と同様にして濃縮アロマ溶液を得た。
【0074】
(実施例4)
実施例1と同様にして、ストリップ率をアロマ溶液の11.0重量%として濃縮アロマ溶液を得た。
【0075】
(実施例5)
実施例1において、ストリップ率をアロマ溶液の16.7重量%としたこと以外は実施例1と同様にして、濃縮アロマ溶液を得た。
【0076】
(実施例6)
実施例1において、ストリップ率をアロマ溶液の22.4重量%としたこと以外は実施例1と同様にして、濃縮アロマ溶液を得た。
【0077】
(評価結果)
実施例3〜6のそれぞれについて、ガスクロマトグラフィーによる分析結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
Figure 0004745591
表2より、ストリップ率が約10重量%の場合、アロマ溶液に含まれる約70%の香気成分が回収される。そして、ストリップ率を20重量%以上に増やしても香気成分の回収量は増加しない。以上の結果より、大気圧下での蒸散、凝縮によるアロマ溶液の濃縮は、5〜15重量%のストリップ率で行うことが適切である。
【0079】
(比較例2)
比較例1と同様の方法により得られた濃厚香気液を、減圧加熱濃縮にて製造されたコーヒー濃縮液(固形分43.6重量%)に加え、固形分濃度10重量%の濃縮コーヒー液を作製した。前記コーヒー液をイオン交換水にて飲用濃度(固形分1.2重量%)に希釈し、飲用サンプルを調製した。
【0080】
(実施例7)
実施例1において、濃縮アロマ溶液の採取量(ストリップ率)をアロマ溶液の5.0重量%としたこと以外は実施例1と同様の方法により得られた濃縮アロマ溶液を、減圧加熱濃縮にて製造されたコーヒー濃縮液(固形分43.6重量%)に加え、固形分濃度10重量%の濃縮コーヒー液を作製した。前記コーヒー液をイオン交換水にて飲用濃度(固形分1.2重量%)に希釈し、飲用サンプルを調製した。
【0081】
(比較例3)
実施例1と同様にして得たアロマ溶液を、さらに濃縮せずに、減圧加熱濃縮にて製造されたコーヒー濃縮液(固形分43.6重量%)に加え、飲用濃度(固形分1.2重量%)に希釈し、飲用サンプルを調製した。
【0082】
(実施例8)
実施例1において、濃縮アロマ溶液の採取量(ストリップ率)をアロマ溶液の20.0重量%としたこと以外は実施例1と同様の方法により得られた濃縮アロマ溶液を、減圧加熱濃縮にて製造されたコーヒー濃縮液(固形分43.6重量%)に加え、固形分濃度10重量%の濃縮コーヒー液を作製した。前記コーヒー液をイオン交換水にて飲用濃度(固形分1.2重量%)に希釈し、飲用サンプルを調製した。
【0083】
(比較例4)
減圧加熱濃縮にて製造されたコーヒー濃縮液(固形分43.6重量%)にイオン交換水を加え、飲用濃度(固形分1.2重量%)に希釈し、飲用サンプルを調製した。
【0084】
(官能評価)
実施例7、8および比較例2〜4のそれぞれの飲用サンプルについて、65℃で官能評価を行った。評価方法は、香りについて、強い:++、やや強い:+、普通:±、弱い:−、として専門パネラーにより評価し、最も評価の多かったものを示した。総合評価は、良い:◎、普通:○、悪い:×で示した。ガスクロマトグラフィーの香気面積値と官能試験の結果を表3に示す。
【0085】
【表3】
Figure 0004745591
実施例のサンプルは、アロマに富んだ芳香臭が強く、減圧加熱濃縮された原料コーヒー液に特有の加熱臭もマスキングされており、総合評価もよかった。また、実施例のサンプルは、香気面積値も大きかった。比較例のサンプルは、芳香臭が弱く、原料コーヒー液に特有の加熱臭が感じられ、総合評価も比較例3を除いてよくなかった。また、比較例のサンプルは、香気面積値も小さかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程(1)〜(3)で使用される装置の一例
【符号の説明】
1 粉砕機
2 ガス捕集装置
3 送ガスポンプ
4 ガス入口
5 三方コック
6 不活性ガス
7 コーヒー豆
8 ガス出口
9 カッター
10 配管
11 ガス捕集装置出口
12 三方コック
13 恒温槽

Claims (7)

  1. 下記工程:
    (1)焙煎コーヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、
    (2)工程(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガスを不活性ガスにより搬送して、コーヒー豆との重量比において、10倍から30倍量の水中に導入する工程、
    (3)導入した前記粉砕ガスを前記で捕集してアロマ溶液を調製する工程、および
    (4)前記アロマ溶液を加熱し、とともに蒸散する香気成分を冷却し凝縮させて濃縮アロマ溶液を調製する工程、
    を含むコーヒーの濃縮アロマ溶液の製造方法。
  2. 前記工程(4)の濃縮アロマ溶液が前記工程(3)のアロマ溶液の3〜20重量%である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程(1)の粉砕が80℃未満の温度で行われる請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 焙煎コーヒー豆からコーヒー成分を抽出するコーヒー飲料の製造方法において、
    (1)前記コーヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、
    (2)工程(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガスを不活性ガスにより搬送して、コーヒー豆との重量比において、10倍から30倍量の水中に導入する工程
    (3)導入した前記粉砕ガスを前記で捕集してアロマ溶液を調製する工程、
    (4)前記アロマ溶液を加熱し、とともに蒸散する香気成分を冷却し凝縮させて濃縮アロマ溶液を調製する工程、
    (5)粉砕ガスを捕集した後のコーヒー豆からコーヒー成分を抽出し、コーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーを調製する工程、および
    (6)前記濃縮アロマ溶液と前記コーヒー抽出液、コーヒー濃縮液または乾燥コーヒーとを混合する工程
    を含むことを特徴とするコーヒー飲料の製造方法。
  5. 前記工程(4)の濃縮アロマ溶液が前記工程(3)のアロマ溶液の3〜20重量%である請求項に記載の製造方法。
  6. 前記工程(1)の粉砕が80℃未満の温度で行われる請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 請求項1からまでのいずれかに記載の製造方法により得られたコーヒーの濃縮アロマ溶液。
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