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JP4737088B2 - 過酸化物加硫可能な含フッ素エラストマー組成物 - Google Patents

過酸化物加硫可能な含フッ素エラストマー組成物 Download PDF

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JP4737088B2 JP2006527840A JP2006527840A JP4737088B2 JP 4737088 B2 JP4737088 B2 JP 4737088B2 JP 2006527840 A JP2006527840 A JP 2006527840A JP 2006527840 A JP2006527840 A JP 2006527840A JP 4737088 B2 JP4737088 B2 JP 4737088B2
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Description

本発明は、過酸化物加硫可能で、優れた流動性を有するなど加工性を改良した含フッ素エラストマー組成物および該組成物を加硫して得られる成形品に関する。
ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン(VdF−HFP)系やテトラフルオロエチレン(TFE)−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系の含フッ素エラストマーは、それらの卓抜した耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性を示すことから、過酷な環境下で使用されるO−リング、ガスケット、ホース、ステムシール、シャフトシール、ダイヤフラムなどとして自動車工業、半導体工業、化学工業などの分野において広く用いられている。
こうした用途に用いられる含フッ素エラストマーとしては、分子末端に高活性のヨウ素原子を有するヨウ素含有含フッ素エラストマーがある。このヨウ素含有含フッ素エラストマーは、分子末端のヨウ素原子により良好な加硫効率が可能で、加硫性に優れている。また、金属成分をもつ化学物質を添加する必要がないことから、パーオキサイド加硫成形品としても広く用いられている。
このように、パーオキサイド加硫可能な含フッ素エラストマー(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)は優れた性能を有しているものの、その組成物の加工方法は圧縮成形法またはトランスファー成形法が一般的で、サイクルタイムや廃棄物の点においては欠点を有している。一方、サイクルタイムの点で有利なインジェクション成形、およびさらに高度な成形法として樹脂など他部材との一体成形などが公知であるが、より良好な流れ性を目的にエラストマーを低粘度化する必要がある。しかし、ヨウ素移動重合法において連鎖移動剤および/または架橋サイトモノマーを増量することで低粘度化を達成しようとしても、重合速度が大幅に低下するため生産性が悪化し、重合開始剤の増量をもって解決しようとすると非ヨウ素および/または非臭素末端が相対的に増加し、加硫物の性能は低下する(たとえば、非特許文献1参照)。したがって、生産性と加硫物の物性をともに満足しうる含フッ素エラストマーは知られていなかった。
一方、ポンプ輸送可能な熱可塑剤加工機には液状ゴムが適しており、ヨウ素を含有する過酸化物加硫可能な液状含フッ素エラストマーは公知である(たとえば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。しかし、液状含フッ素エラストマーは液体としての取り扱いを目的としたもので、通常の成形方法を適用可能である本発明のものとは異なるものである。さらに液状含フッ素エラストマーのバンバリーミキサー、ニーダーなどの一般的なゴム練り装置での混練り作業は、粘着性などの理由で使用が難しく、インターナルミキサー、ロールミキサーにおいても、粘度を上げるために特殊な冷却機能を有する装置が必要である。さらに、コンパウンドに含有される空気の泡を取り除かなければ成形不良を引き起こす可能性が高い等の欠点がある。加えて、過酸化物加硫可能な液状含フッ素エラストマーはヨウ素を多量に含有するためコストが高く、加硫時には有害とされるガス発生量が多くなるなどの欠点も有する。
一方、パーオキサイド加硫系以外の加硫系、たとえばポリオール加硫系に好適な含フッ素エラストマーでの低粘度物は公知である(たとえば、特許文献7参照)。しかしポリオール加硫系は低粘度化によって圧縮永久歪みが悪化し、とくに二次加硫工程を省略した場合、実用に耐えないほど性能が悪化する問題があった。
また、ムーニー粘度の異なる3種類の含フッ素エラストマーを共凝固して得られる含フッ素エラストマーからなる過酸化物加硫可能な組成物により加工性を改善することが提案されているが(たとえば、特許文献8参照)、充分ではなかった。
さらに、含フッ素エラストマーの添加剤としてカーボンブラックなどの充填剤(フィラー)がしばしば用いられるが、フィラーの充填とともに組成物の粘度は上昇し、練り性および成形時の流動性が悪化するという問題があった。特に、導電性や放熱性などの機能を付与するためには多量の充填剤を配合しなければならないが、従来技術では粘度上昇やスコーチ、練り不良などの理由で、加工が非常に困難、または実質的に加工できなかった。この原因としては、従来のフッ素ゴムの粘度が高すぎるため、フィラーを高配合した場合の粘度上昇が著しい、または粘着性が不足しているため、フィラーとの親和性が乏しく、混練りしにくいことなどが挙げられる。
特開昭53−125491号公報 特開昭62−12734号公報 特開昭56−57811号公報 特開平10−67821号公報 特開平11−152311号公報 特表2001−508474号公報 国際公開第2004/009647号パンフレット 特開2000−34381号公報
建元 正祥 P19、86/6 ミクロシンポジウム、ラジカル重合におけるポリマーの構造規制、高分子学会(1986)
本発明は、これまでの一般的な成形法であった圧縮成形やトランスファー成形など、生産性に欠点のある成形法にしか適用できなかった含フッ素エラストマー組成物の流動性を大幅に改良することにより、加工性を改良した過酸化物加硫可能な含フッ素エラストマー組成物を提供する。さらに、該組成物を加硫して得られる成形品を提供する。
すなわち、本発明は、(A)フッ化ビニリデンに由来する構造単位および/またはテトラフルオロエチレンに由来する構造単位と少なくとも1種のさらなるモノマーに由来する構造単位とからなり、
(a)数平均分子量(Mn)が30,000〜70,000g/モル
(b)ヨウ素含有量が0.3〜1.0重量%
である含フッ素エラストマーおよび、
(B)有機過酸化物加硫剤
からなる含フッ素エラストマー組成物に関する。
ムーニー粘度(100℃におけるML1+10)が2〜30であることが好ましい。
前記含フッ素エラストマー(A)が、フッ化ビニリデンに由来する構造単位および、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、クロロトリフルオロエチレン、アルキル基にエーテル結合性酸素を有しても良いパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群から選択される1種以上のモノマーに由来する構造単位からなることが好ましい。
また、含フッ素エラストマーに充填剤を高配合する場合、前記含フッ素エラストマーに(A)100重量部に、前記有機過酸化物加硫剤(B)0.1〜10重量部、(C)多官能性加硫助剤0.1〜20重量部、(D)充填剤50〜300重量部を添加することが好ましい。
前記含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して、前記充填剤(D)の配合量Aが50〜300重量部である含フッ素エラストマー組成物であって、
該含フッ素エラストマー組成物のムーニー粘度(121℃におけるML1+10)が120以下であり0.4A+4以下、かつ、4以上であることが好ましい。
前記充填剤(D)が、カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、シリカ、シリケート、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミナおよびカーボンナノチューブからなる群から選択される充填剤であることが好ましい。
また、本発明は、含フッ素エラストマー組成物を加硫して得られる成形品に関する。
本発明は、含フッ素エラストマー組成物の流動性を大幅に改善し、さらに耐スコーチ性も改善したことにより、生産性に優れたインジェクション成形法に好適に使用することができる含フッ素エラストマー組成物を提供することができる。さらに、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、ロールミキサー、インターナルミキサーなど通常の装置が利用可能であり、液状ゴムと比較して脱泡が容易に行うことができる。さらに、本発明の含フッ素エラストマー組成物は低粘度であるにもかかわらず加硫時のモジュラス(M100)や、成形物の圧縮永久歪み(CS)などの特性が改良されており、加工性と成形物の物性改良を両立できることを見出した。さらに、二次加硫を実施しなくても、充分満足できる特性を有しているため、高度な成形方法である樹脂や他種ゴムとの一体成形、二色成形が可能で、さらに複雑な形状を有するために流動性を必要とする部材の成形にも適していることを見出した。
本発明は、
(A)フッ化ビニリデンに由来する構造単位および/またはテトラフルオロエチレンに由来する構造単位と少なくとも1種のさらなるモノマーに由来する構造単位とからなり、
(a)数平均分子量(Mn)が30,000〜70,000g/モル
(b)ヨウ素含有量が0.3〜1.0重量%
である含フッ素エラストマーおよび、
(B)有機過酸化物加硫剤
からなる含フッ素エラストマー組成物に関する。
含フッ素エラストマー(A)の数平均分子量(Mn)は、30,000〜70,000g/モルであり、より好ましい下限は35,000g/モル、さらに好ましい下限は40,000g/モルであり、より好ましい上限は65,000g/モル、さらに好ましい上限は60,000g/モルである。含フッ素エラストマー(A)の数平均分子量(Mn)が小さすぎると、含フッ素エラストマー(A)が液状となり、通常のゴム用混練り装置または成形加工装置を使用できず、液状仕様の装置を用いる必要があるため好ましくない。また、含フッ素エラストマー(A)の数平均分子量(Mn)が70,000g/モルをこえると、卓越した流動性が発現できないため、従来技術同様、サイクルタイムや廃棄物の点で問題が発生する傾向がある。
また、同様の観点から、含フッ素エラストマー(A)のムーニー粘度(100℃におけるML1+10)は、3〜30であることが好ましい。
また、含フッ素エラストマー(A)の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)はとくに限定されるものではないが、1.3以上、4.0未満であることが、製造の容易さ、加工性のバランスの点で好ましい。
一方、含フッ素エラストマー(A)のヨウ素含有量は、0.3〜1.0重量%であり、0.35〜0.9重量%が好ましく、0.4〜0.8重量%がより好ましい。ヨウ素含有量がこの範囲であると、加工性、流動性のバランスがよいため好ましい。
含フッ素エラストマー(A)は、フッ化ビニリデンに由来する構造単位および/またはテトラフルオロエチレンに由来する構造単位と少なくとも1種のさらなるモノマーに由来する構造単位とからなるものであればとくに限定はされないが、これらの中でも、フッ化ビニリデン(VdF)に由来する構造単位を有するものが好ましい。
さらに、前記含フッ素エラストマー(A)に含まれる、すくなくとも1種のさらなるモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ビニルフルオライド、ヘキサフルオロイソブテン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、エチレン、プロピレン、アルキル基にエーテル結合性酸素を有しても良いパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群から選択される1種以上のモノマーであることが好ましい。
また、これらの中でも、前記含フッ素エラストマー(A)としては、フッ化ビニリデンに由来する構造単位に加えて、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、クロロトリフルオロエチレン、アルキル基にエーテル結合性酸素を有しても良いパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群から選択される1種以上のモノマー由来の構造単位を有することが、フッ素ゴムの特長である高温シール性、耐薬品性、低ガソリン透過性などを発揮するために好ましい。このうち、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)を含むものは、耐寒性を改良する目的に好適に用いることができる。
また、含フッ素エラストマー(A)は、
(A1)フッ化ビニリデンが40〜85モル%、
(A2)テトラフルオロエチレンが0〜30モル%、
(A3)ヘキサフルオロプロピレンおよび/または一般式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は、
Figure 0004737088
(Y1は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、X1はフッ素原子または水素原子、nは1〜4の整数である)で示される基、または、−ORf 2であり、Rf 2はエーテル結合性酸素原子を含んでもよい炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基である)
で示されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)15〜45%
を含むことが好ましい。
さらに、前記共重合体単位からなる含フッ素エラストマー(A)に、
(E)過酸化物加硫可能な成分である含ヨウ素連鎖移動剤単位0.01〜3重量%、
(F)一般式(2):
Figure 0004737088
(式中Y2は、ヨウ素原子または臭素原子、X2およびX3は同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子、Rf 2は炭素数0〜40の2価の好ましくは一部または全部がフッ素原子で置換されたアルキレン基であり、エーテル結合性酸素原子を含んでもよい)
で示される硬化部位モノマー単位0〜3重量%
を含むことが好ましい。
一般式(1)で示される化合物の中でも、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、CF2=CF−OCF2−OCF2CF2CF3、CF2=CF−OCF2CF2−OCF3などがとくに好ましい。
(E)の含ヨウ素連鎖移動剤としては、モノヨードパーフルオロメタン、モノヨードパーフルオロエタン、モノヨードパーフルオロプロパン、モノヨードパーフルオロブタン〔たとえば、2−ヨードパーフルオロブタン、1−ヨードパーフルオロ(1,1−ジメチルエタン)〕、モノヨードパーフルオロペンタン〔たとえば1−ヨードパールフオロ(4−メチルブタン)〕、1−ヨードパーフルオロ−n−オクタン、モノヨードパーフルオロシクロブタン、2−ヨードパーフルオロ(1−シクロブチルエタン)シクロヘキサン、モノヨードパーフルオロシクロヘキサン、モノヨードトリフルオロシクロブタン、モノヨードジフルオロメタン、モノヨードモノフルオロメタン、2−ヨード−1−ハイドロパーフルオロエタン、3−ヨード−1−ハイドロパーフルオロプロパン、モノヨードモノクロロジフルオロメタン、モノヨードジクロロモノフルオロメタン、2−ヨード−1,2−ジクロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、4−ヨード−1,2−ジクロロパーフルオロブタン、6−ヨード−1,2−ジクロロパーフルオロヘキサン、4−ヨード−1,2,4−トリクロロパーフルオロブタン、1−ヨード−2,2−ジハイドロパーフルオロプロパン、1−ヨード−2−ハイドロパーフルオロプロパン、モノヨードトリフルオロエチレン、3−ヨードパーフルオロプロペン−1、4−ヨードパーフルオロペンテン−1、4−ヨード−5−クロロパーフルオロペンテン−1、2−ヨードパーフルオロ(1−シクロブテニルエタン)、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロ−n−ブタン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロ−n−ペンタン、1,7−ジヨードパーフルオロ−n−オクタン、1,2−ジ(ヨードジフルオロメチル)パーフルオロシクロブタン、2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタン、1−ヨード−1−ハイドロパーフルオロ(2−メチルエタン)、2−ヨード−2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、2−ヨード−2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテル、2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロイソプロピルエーテル、3−ヨード−2−クロロパーフルオロブチルパーフルオロメチルチオエーテル、3−ヨード−4−クロロパーフルオロ酪酸、ジヨードメタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,6−ジヨード−3,3,4,4−テトラフルオロヘキサン、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパンなどがあげられる。
これらの中でも、合成の容易さ、反応性、経済性、安定性の点で、ジヨードメタン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,6−ジヨード−3,3,4,4−テトラフルオロヘキサン、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,2−ジ(ヨードジフルオロメチル)パーフルオロシクロブタン、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパンがとくに好ましい。
一般式(2)で示される化合物は、ポリマー両末端以外の場所にヨウ素原子および/または臭素原子を導入することにより、架橋密度を上げ、圧縮永久歪みを改善する効果があるため、硬化部位モノマーとして用いられる。
また、一般式(2)以外にも、一般的に硬化部位モノマーとして用いられているものであれば、適宜好適に用いることができる。たとえば、具体的には米国特許第5674959号に開示されているような式:
CHR=CH−Z−CH2CHR−I
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Zは1個以上のエーテル酸素原子を任意に含有する線状もしくは分枝状の炭素数1〜18のパーフルオロアルキレン基、またはパーフルオロポリオキシアルキレン基である)
で示されるヨウ素化オレフィンや、特開昭62−12734号公報に開示されているような式:
XCH2CF2CF2(OCH2CF2CF2m(OCFYCF2nOCF=CF2
(式中、Xがヨウ素原子または臭素原子、mは0〜5の整数、nは0〜2の整数であり、Yはフッ素原子またはトリフルオロメチル基である)
で示される化合物などをあげることができる。さらに、ヨードエチレン、4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン、3−クロロ−4−ヨード−3,4 ,4−トリフルオロブテン、2−ヨード−1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(ビニルオキシ)エタン、2−ヨード−1−(パーフルオロビニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエチレン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヨード−1−(パーフルオロビニルオキシ)プロパン、3,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−ヨードペンテン、ヨードトリフルオロエチレン、パーフルオロ−4−ヨードブテンなども好適に用いることができる。
また、非共役ジエンも硬化部位モノマーと同等の効果があり、たとえば、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、3,3,4,4−テトラフルオロ−1,5−ヘキサジエン、3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロ−1,7−オクタジエンなどが好ましい。
本発明で用いる含フッ素エラストマー(A)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、セミバッチ式による水性乳化または懸濁重合法であり、反応槽内の気相部分における各モノマーの臨界温度、臨界圧力、およびそれぞれの組成比からPeng−Robinson式を用いて算出した臨界定数の若干の誤差を補正するための換算温度0.95以上、好ましくは、0.97以上、より好ましくは0.98以上、さらに好ましくは1.00以上、換算圧力0.80以上、好ましくは、0.85以上、より好ましくは0.90以上、さらに好ましくは1.00以上の条件下製造することが好ましい。気相部の混合モノマーが換算温度、換算圧力ともに上回ることにより、高いモノマー密度のもとでの重合が可能になり、開始剤由来の末端基が少ないポリマーが得られるため、圧縮永久歪みが大幅に改善される。特に本発明のように連鎖移動剤を比較的多量に使用する場合、反応速度が大幅に低下する一方で、開始剤を増量すれば前述の開始剤由来末端基が増加するため、生産性を犠牲に少ない開始剤で反応せざるを得ないという課題があったが、前述の換算温度・圧力ともに上回る条件下では物性と生産性の課題が解決できる。例えば特表平6−508161号では開始剤に対するヨウ素化物連鎖移動剤のモル比率として一般に3/1から20/1が好ましい範囲とされ、比率が大きいほど物性は良く、生産性は悪い方向であるが、驚くべきことに20/1を大幅に超えるような少量の開始剤しか用いない場合でも、公知であった同種の重合と比べても遥かに速い反応速度で重合できることを本発明では見出した。
ここで、換算温度とは、
換算温度 TR=T/Tc
(式中、Tは重合時の実際の温度であり、TcはPeng−Robinson式を用いて算出した臨界温度である)
により決定されるものであり、同様に換算圧力とは、
換算圧力 PR=P/Pc
(式中、Pは重合時の実際の圧力であり、PcはPeng−Robinson式を用いて算出した臨界圧力である)
により決定されるものである。
ここで、臨界温度および臨界圧力を決定するPeng−Robinson式について説明する。一般に、重合槽内の初期モノマー密度が高いほど得られるポリマーに組成分布が生じやすいこと、および、特に初期モノマーが臨界点付近からモノマー密度が急激に上昇することが知られている。ところが2成分以上のモノマーを共重合する場合、気相モノマー混合物の臨界点はモノマーの種類と組成比によって変動する。これを各モノマー単独の臨界温度、臨界圧力および初期モノマー組成比から混合モノマーの臨界点を算出する方法としてPeng−Robinson式を採用した。同式の原理はD.Y.Peng and D.B.Robinson,“A New Two−Constant Equation of state”,Ind.Eng.Chem.Fund.,Vol.15,(1976),p.59−64で述べられている。概要としては下記の式を原理としており、実際の計算にはAspen Plus(Aspen Tech社製)などのプロセスシュミレーターが使用できる。
Peng−Robinson式の概略は下記の通りである。
Figure 0004737088
ここで、上記式中のai、biは、それぞれ以下のように定義する。
i=αi0.45724R2ci 2/Pci
αi(T)=[1+mi(1−Tci 0.5)]2
i=0.37464+1.54226ωi−0.26992ωi 2
i=0.0778RTci/Pci
また、各パラメータは下記のことを表す。
P :圧力
T :温度
m :体積
R :気体定数
i :モノマー成分iの組成比
ci:モノマー成分iの臨界温度
ci:モノマー成分iの臨界圧力
ωi :モノマー成分iの偏心因子
具体的な計算例として、重合槽内組成がVdF/HFP=36/64(モル%)であるときのPeng−Robinson式による臨界温度、臨界圧力計算をAspen Plus Ver.11.1を用いて行なったところ、Tc=87.7℃、Pc=3.05MPaであった。前記換算温度0.95、換算圧力0.80による変換を行なうと、この場合の重合条件は、T=69.7℃以上、P=2.44MPa以上である。
また、重合槽内組成中4重量%以下であるモノマーについては、Peng−Robinson式による計算に考慮する必要はない。
また、前記式から算出される条件式を満たす温度および圧力の中でもさらに好ましい重合温度は、10〜120℃であり、特に好ましくは30〜100℃であり、好ましい重合圧力は、3MPa以上であり、より好ましくは3.5MPa以上であり、さらに好ましくは4MPa以上である。また、圧力の上限値は、特に限定はないが、モノマーの取扱いや、反応設備コストなどを考慮すると15MPa以下が好ましく、12MPa以下であることがより好ましい。
さらに、攪拌することが好ましい。攪拌することによって、ポリマー粒子中のモノマー濃度を、重合を通して高く維持できるためである。
攪拌の手段としては、たとえばアンカー翼、タービン翼、傾斜翼なども使用できるが、モノマーの拡散とポリマーの分散安定性が良好な点からフルゾーンやマックスブレンドと呼ばれる大型翼による攪拌が好ましい。
攪拌装置としては、横型攪拌装置でも縦型攪拌装置でもよい。
反応系は、実質的にモノマー相部分を有することが好ましい。ここで、実質的にモノマー相を有するとは、重合容器の体積に対して、水などの媒体が占める体積が90%以下の状態で重合を行うことを示し、好ましくは80%以下である。体積が90%を超えると、モノマーが媒体に供給されにくく、重合速度が低下する、あるいはポリマー物性が悪化する傾向がある。
さらに、重合速度を速くする手段として、国際公開第00/01741号パンフレットに記載されているシード重合法が好ましい。
本発明に使用する反応槽は、加圧下に重合を行なうので、耐圧容器を使用する。この反応槽内に乳化重合用の目的とするポリマーと同じ組成のポリマー粒子を含む水性媒体(通常は純水)を入れ、液相部分とする。
反応槽はこの液相部分と気相部分とから構成されており、気相部分を窒素などで置換したのち重合性モノマーを導入する。ついで反応槽内、とくに液相部分を攪拌して重合性モノマーを気相部分から液相部分に供給する。液相部分に供給されたモノマーはポリマー粒子中に浸透し、ポリマー粒子内の重合性モノマー濃度を上げる。気相部分にモノマーを供給しつづけることにより、ポリマー粒子中のモノマー濃度が飽和状態となる(液相部分へのモノマー供給速度が平衡状態になるとも言える)ので、重合開始剤とヨウ素化合物を投入して重合を開始する。
重合を継続していくとモノマーが消費され、生成ポリマー粒子中のモノマー濃度が低下していくため、ポリマー粒子中に常にモノマー(追加モノマー)を供給し続ける。
追加モノマーの比率は、追加されるモノマーおよび目的とするポリマーの組成によるが、重合初期の反応槽内モノマー組成を一定に保つ比率であることが好ましい。
また、重合終了時に含フッ素ポリマー粒子数が水1gあたり5×1013個以上になることが好ましく、粒子数が水1gあたり1.0×1014個以上であることがより好ましい。粒子数が、5×1013個未満であると、反応速度が低下するだけでなく、粒径が大きく不安定となり、重合槽へのポリマー付着が増加する傾向がある。
重合終了時の粒子数を多くする重合方法としては、シード重合法の他に、特公昭63−8406号公報、特公昭62−288609号公報に記載されているマイクロエマルション法や、一般的な方法として乳化剤の増量などがあげられる。
また、得られた含フッ素エラストマーに、さらに結晶性セグメントを逐次重合して得られるセグメント化エラストマーは、熱可塑性プラスチックなどに好適に用いられる。
結晶性セグメントとしては、特に限定されないが、テトラフルオロエチレン、パーフルオロ(プロピル)ビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、エチレン(ET)、プロピレン、ブテン、フッ化ビニリデンなどのモノマーの組み合わせが好ましい。
本発明で使用される含フッ素エラストマーの製造方法において、重合開始剤として油溶性ラジカル重合開始剤、または水溶性ラジカル開始剤を使用できる。
本発明で用いる油溶性ラジカル重合開始剤としては、通常周知の油溶性の過酸化物が用いられ、たとえばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパーオキシカーボネート類、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル類、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類などが、また、ジ(ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−ヘキサデカフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロバレリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−デカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル−ω−ハイドロヘキサデカフルオロノナノイル−パーオキサイド、ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル−ω−クロロ−デカフルオロヘキサノイル−パーオキサイド、ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル−パーフルオロブチリル−パーオキサイド、ジ(ジクロロペンタフルオロブタノイル)パーオキサイド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テトラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ペンタクロロテトラデカフルオロデカノイル)パーオキサイド、ジ(ウンデカクロロドトリアコンタフルオロドコサノイル)パーオキサイドなどのジ[パーフルオロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類などが代表的なものとしてあげられる。
しかし、代表的な油溶性開始剤である、ジ−イソプロピルパーオキシカーボネイト(IPP)やジ−n−プロピルパーオキシカーボネイト(NPP)などのパーオキシカーボネイト類は爆発の危険性がある上、高価であり、しかも重合反応中に重合槽の壁面などのスケールの付着が生じやすいという問題があるので、水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
水溶性ラジカル重合性開始剤としては、通常周知の水溶性の過酸化物が用いられ、たとえば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸などのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、t−ブチルパーマレエート、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどがあげられる。
水溶性ラジカル開始剤の添加量は、特に限定はないが、重合速度が著しく低下しない程度の量(たとえば、数ppm対水濃度)以上を重合の初期に一括して、または逐次的に、または連続して添加すればよい。上限は、装置面から重合反応熱を除熱出来る範囲である。
本発明で使用される含フッ素エラストマーの製造方法において、さらに乳化剤、分子量調整剤、pH調整剤などを添加してもよい。分子量調整剤は、初期に一括して添加してもよいし、連続的または分割して添加してもよい。
乳化剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが使用でき、とくにアニオン系界面活性剤の例として、パーフルオロオクタン酸(CF3(CF26COOH)、1,1,2,2−テトラハイドロパーフルオロヘキサンスルフォン酸(CF3(CF23CH2CH2SO3H)、1,1,2,2−テトラハイドロパーフルオロオクタンスルフォン酸(CF3(CF25CH2CH2SO3H)または、そのアンモニウム塩、あるいはアルカリ金属塩などが好ましい。
分子量調整剤としては、たとえばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチルなどのエステル類のほか、イソペンタン、イソプロパノール、アセトン、各種メルカプタン、四塩化炭素、シクロヘキサン、モノヨードメタン、1−ヨードエタン、1−ヨード−n−プロパン、ヨウ化イソプロピル、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパンなどがあげられる。
そのほか緩衝剤などを適宜添加してもよいが、その量は本発明の効果を損なわない範囲とする。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、以上説明した含フッ素エラストマー(A)に加えて、有機過酸化物加硫剤(B)からなり、さらには多官能性加硫助剤(C)を含んでもよい。
本発明で使用する有機過酸化物加硫剤(B)は、パーオキサイド加硫系の加硫剤であればよく、たとえばα,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物を用いればよい。有機過酸化物加硫剤(B)は、加硫性、取扱い性の点から、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。
加硫剤(B)の配合量はエラストマー100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。加硫剤が、0.01重量部未満であると、加硫度が不足するため、含フッ素成形品の性能が損なわれる傾向があり、10重量部を超える加硫剤は通常不要である。ただし、フィラーを高配合する場合、硬化性組成物の粘度を下げる為に、加硫剤(B)の配合量を0.5〜10重量部とするのが好ましい。
多官能性加硫助剤(C)としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリス(ジアリルアミン−s−トリアジン)、トリアリルホスファイト、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N′,N′−テトラアリルテトラフタラミド、N,N,N′,N′−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートなどがあげられる。これらの中でも、加硫性、加硫物の物性の点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
多官能性加硫助剤(C)の配合量は、エラストマー100重量部に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5.0重量部である。多官能性加硫助剤(C)が、0.01重量部より少ないと、加硫時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、10重量部をこえると、金型汚れや成形不良の原因になる。ただし、フィラーを高配合する場合、硬化性組成物の粘度を下げる為に、多官能性加硫助剤(C)の配合量を1.0〜20重量部とするのが好ましい。さらに通常の添加剤である充填材、加工助剤、カーボンブラックなどの無機充填剤や、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのような受酸効果のある金属塩、および本発明の架橋によって硬化する接着剤(シランカップリング剤、エポキシ、フェノール樹脂系)などを本発明の目的を損なわない限り使用してもよい。
また、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、そのムーニー粘度(100℃におけるML1+10)が2〜30の範囲が好ましく、より好ましい下限は3、とくに好ましい下限は4であり、より好ましい上限は25、とくに好ましい上限は20である。この際の好ましい配合条件は下記の通りである。
(配合条件1)
含フッ素エラストマー 100重量部
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 4重量部
パーヘキサ25B 1.5重量部
カーボンブラックMT−C 20重量部
また、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、ポリオール加硫またはポリアミン加硫を行うことも可能である。
加硫剤(B)としては、ポリオール加硫系ではたとえばビスフェノールAF、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ジアミノビスフェノールAFなどのポリヒドロキシ化合物が、パーオキサイド加硫系ではたとえばα,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物が、ポリアミン加硫系ではたとえばヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N′−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミンなどのポリアミン化合物があげられる。ただし、これらに限られるものではない。
加硫剤の配合量はエラストマー100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。加硫剤が、0.01重量部より少ないと、加硫度が不足するため、加硫物の性能が損なわれる傾向があり、10重量部をこえると、加硫密度が高くなりすぎるため加硫時間が長くなることに加え、経済的にも好ましくない傾向にある。
前記加硫剤(B)を用いる場合の加硫助剤(C)としては、各種の4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、環状アミン、1官能性アミン化合物など、通常エラストマーの加硫に使用される有機塩基が使用できる。具体例としては、たとえばテトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩;ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリブチルアリルホスホニウムクロリド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロリド、ベンジルフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドなどの4級ホスホニウム塩;ベンジルメチルアミン、ベンジルエタノールアミンなどの一官能性アミン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデク−7−エンなどの環状アミンなどがあげられる。
加硫助剤の配合量はエラストマー100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5.0重量部であることがより好ましい。加硫助剤が、0.01重量部未満であると、加硫時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、10重量部をこえると、加硫時間が速くなり過ぎることに加え、加硫物の圧縮永久歪も低下する傾向がある。
さらに本発明の含フッ素エラストマー組成物に用いられる含フッ素エラストマーは、低分子量であるため、充填剤(D)を高配合しても、組成物の粘度上昇を著しく抑制することができ、かつ含フッ素エラストマーが粘着性を有するため、未加硫コンパウンドからフィラーが欠落する現象も大幅に抑制することができるものである
充填剤(D)としては、無機酸化物、カーボン、樹脂などをあげることができ、具体的にはカーボンブラック、オースチンブラック、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、シリカ、シリケート、クレー、ケイソウ土、モンモリロナイト、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、脂肪酸カルシウム、ポリエチレン、酸化チタン、ベンガラ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミナ、カーボンナノチューブ、金属繊維、金属粉末、導電性金属酸化物、耐熱エンプラ、PTFEを基にするテトラフルオロエチレンとエチレンからなるエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのフルオロポリマー、ポリイミドなどの樹脂フィラーなどをあげることができる。
このうち、クリーン性が要求される用途にはPTFEを基にするETFE、PVdFなどのフルオロポリマー、ポリイミドなどの耐熱樹脂、黒鉛化カーボンブラック、高純度合成石英シリカなどを用いることが好ましい。
帯電防止材、複写機用帯電ロール、高電圧遮断材料、電磁シールドなど導電性を必要とされる用途には導電性カーボンブラック、金属繊維、金属粉末、導電性金属酸化物などを用いることが好ましい。
コンピュータのCPUや、自動車のエンジン・モーター類などに用いられる放熱材として利用する場合は、酸化マグネシウム、アルミナのような金属酸化物の他に、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの窒化物、カーボンナノチューブなどが好適に用いられる。
充填剤(D)の添加量は、含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して、50〜300重量部であることが好ましく、60〜200重量部であることがより好ましい。充填剤が50重量部未満であると、放熱性で導電性などの特定の機能が充分に発揮できない傾向があり、300重量部以上ではゴムとの混合・練り工程において粘度が著しく上昇するため、成形不良をおこす傾向がある。
また、本発明の含フッ素エラストマー組成物としては、前記含フッ素エラストマー(A)100重量部、前記有機過酸化物加硫剤(B)0.1〜10重量部に、さらに、多官能性加硫助剤(C)0.1〜20重量部、充填剤(D)50〜300重量部を添加した含フッ素エラストマー組成物が好ましい。
さらに、本発明の含フッ素エラストマー組成物としては、含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して、前記充填剤(D)の配合量Aが50〜300重量部である含フッ素エラストマー組成物であって、
該含フッ素エラストマー組成物のムーニー粘度(121℃におけるML1+10)が120以下であり0.4A+4以下、かつ、4以上である含フッ素エラストマー組成物であることが高フィラー配合成形物の成形を容易に行える点から好ましい。
該含フッ素エラストマー組成物のムーニー粘度(121℃におけるML1+10)の上限値は、120以下であり0.4A+4以下であることが好ましく、0.4A−4以下であることがより好ましい。また、ムーニー粘度は80以下であることがより好ましく、50以下であることがさらに好ましい。下限値は、4以上であることが好ましく、7以上であることがより好ましい。ムーニー粘度が0.4A+4より大きいおよび/または120より大きい場合、混練り作業が困難になり、分散不良や、粘度上昇に伴う練り工程での発熱が原因でスコーチ、あるいは成形品の収縮が異常に大きくなる成形不良などのトラブルが発生しやすい傾向がある。一方、ムーニー粘度が4未満では組成物の粘度が低すぎるため、未加硫組成物の粘着や加硫時の発泡などの問題が発生しやすい傾向がある。
本発明の組成物の調製法および加硫法はとくに制限はなく、たとえば、圧縮成形、押出し成形、トランスファー成形などが適用できるが、特に射出成形や、さらに高度な成形法である樹脂との一体成形に適している。成形時は二次加硫を省略しても、圧縮永久歪み等が満足出来るレベルにある点が好ましい。
本発明の含フッ素エラストマー(A)と加硫剤(B)からなる組成物は、コーティング剤、金属、セラミック等の無機材料を含む基材にディスペンサー成形してなる基材一体型ガスケット、パッキン類、金属、セラミック等の無機材料を含む基材にコーティングしてなる複層品、磁気記録装置用ガスケット、燃料電池用シール材、クリーン設備用シール材として好適に用いられる。特に自動車用のガスケット類、例えばインテークマニホールドガスケット、エンジンヘッドガスケットなどの用途に好適に用いられる。さらに複雑な形状を有するために流動性を必要とする部材の成形にも適している。
また、本願発明のフィラーを高配合した含フッ素エラストマー組成物は、帯電防止材、複写機用帯電ロール、高電圧遮断材料、電磁シールドなど導電性を必要とされる用途として、また、コンピュータのCPUや、自動車のエンジン・モーター類などに用いられる放熱材として適している。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
<重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)>
装置:HLC−8000(東ソー(株)製)
昭和カラム:GPC KF−806M 2本
GPC KF−801 1本
GPC KF−802 1本
検出器:示差屈折率計
展開溶媒:テトラヒドロフラン
温度:35℃
試料濃度:0.1重量%
標準試料:単分散ポリスチレン各種((Mw/Mn)=1.14(Max))、TSK standard POLYSTYRENE(東ソー(株)製)
<ムーニー粘度およびムーニースコーチ>
ASTM−D1646およびJIS K6300に準拠して測定する。
測定機器:ALPHA TECHNOLOGIES社製 MV2000E型
ローター回転数:2rpm
測定温度:(ムーニー粘度) 100℃または121℃
(ムーニースコーチ)145℃
<圧縮永久歪み(CS)>
下記標準配合物を下記標準加硫条件1または2で1次プレス加硫および2次オーブン加硫してO−リング(P−24)を作製し、JIS−K6301に準じて、1次プレス加硫後の圧縮永久歪みおよび2次オーブン加硫後の圧縮永久歪み(CS)を測定する(25%加圧圧縮下に200℃で72時間保持したのち25℃の恒温室内に30分間放置した試料を測定)。
(標準配合1)
含フッ素エラストマー 100重量部
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 4重量部
パーヘキサ25B 1.5重量部
カーボンブラックMT−C 20重量部
(配合条件2)
含フッ素エラストマー 100重量部
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 4重量部
パーヘキサ25B 1.5重量部
カーボンブラックMT−C 100重量部
(標準加硫条件)
混練方法 :ロール練り
プレス加硫 :160℃で10分
オーブン加硫:180℃で4時間(ただし、二次加硫なしのCS測定時は省略)
<100%モジュラス(M100)>
標準配合物を標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫して厚さ2mmのシートとし、JIS−K6251に準じて測定する。
<引張破断強度(Tb)および引張破断伸び(Eb)>
標準配合物を標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫して厚さ2mmのシートとし、JIS−K6251に準じて測定する。
<硬度(Hs)>
標準配合物を標準加硫条件で1次プレス加硫および2次オーブン加硫して厚さ2mmのシートとし、JIS−K6253に準じて測定する。
<加硫特性>
1次プレス加硫時にJSR型キュラストメータII型、およびV型を用いて160℃または170℃における加硫曲線を求め、最低粘度(ML)、加硫度(MH)、誘導時間(T10)および最適加硫時間(T90)を求める。
<ポリマーの平均粒子径測定>
マイクロトラック9340UPA(HONEYWELL社製)にて粒子径を測定する。
<粒子数計算>
上記ポリマーの平均粒子径の測定結果を用いて、下記式より粒子数を算出する。
Figure 0004737088
<組成分析>
19F−NMR(Bruker社製AC300P型)を用いて測定する。
<元素分析>
横河ヒューレットパッカード社G2350A型を用いて測定する。
<Peng−Robinson式計算>
Aspen Plus Ver.11.1(Aspen Tech社製)を使用する。各モノマーの臨界温度、臨界圧力、偏心因子は全てソフトに内蔵の値を使用する。
c : VdF 29.65℃、
TFE 33.3 ℃、
HFP 85.0 ℃
c : VdF 4.46 MPa/SQCM、
TFE 3.94 MPa/SQCM、
HFP 3.21 MPa/SQCM
ω : VdF 0.136、
TFE 0.226、
HFP 0.382
<スパイラルモールド試験>
標準配合条件のフルコンパウンドを下記の装置、条件で測定する。
スパイラルモールド:5.6×2×2000mm
テスト機:REP社 M46機
成形条件
ゴム温度:スクリュー側70℃、射出側80℃
射出量:30cc
射出速度:最大
射出圧力:6点測定
(500,750,1000,1250,1500,1690bar)
射出時間:20秒
金型温度:160℃
型締圧力:最大(140トン)
型締速度:最大
スクリュー回転数:70rpm
ノズルφ:2mm
参考例1
(シードポリマー粒子の重合)
攪拌装置として、電磁誘導攪拌装置を有する内容積1.8リットルの重合槽に、純水720g、10重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液290g、およびマロン酸ジエチル0.6gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧にした。この操作を3回繰り返し、減圧状態でVdF20gとHFP51gを仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついで、純水0.6gに溶解した過硫酸アンモニウム塩(APS)0.02gを窒素ガスにて圧入して重合を開始した。重合圧力を2MPaとし、重合時の圧力低下を補うため、VdF/HFP混合モノマー(78/22(モル%))の連続的に供給し、攪拌下に重合を行った。重合終了までに、215gのモノマーを槽内に供給した。
得られた乳濁液の重量は1233g、ポリマー濃度が18.1重量%であり、ポリマー粒子の数は、1.2×1016個/水1gの乳化液を得た。30分後に攪拌を止め、モノマーを放出して重合を停止した。
参考例2
(シードポリマー粒子の重合)
参考例1と同一の重合槽に、純水809g、10重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液200gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧にした。この操作を3回繰り返し、減圧状態でイソペンタン0.5mL仕込み、80℃での相内組成がVdF/TFE/HFP=29.0/13.0/58.0モル%、槽内圧を1.4MPaになるように各モノマーを仕込んだ。昇温終了後、純水20gに溶解した過硫酸アンモニウム塩(APS)0.67gを窒素ガスにて圧入して重合を開始した。重合圧力を1.4MPaとし、重合時の圧力低下を補うため、VdF/TFE/HFP混合モノマー(50/20/30(モル%))を連続的に供給し、攪拌下に重合を行なった。重合終了までに、320gのモノマーを槽内に供給した。
得られた乳濁液の重量は1285g、ポリマー濃度が24.8重量%であり、ポリマー粒子の数は、1.0×1016個/水1gの乳化液を得た。360分後に攪拌を止め、モノマーを放出して重合を停止した。
実施例1
参考例1同様の電磁誘導攪拌装置を有する内容積2.5リットルの重合槽に、純水1324gと参考例1で製造したポリマー粒子の水性分散液33.5gと10重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液19.1gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧にした。この操作を3回繰り返し、減圧状態で、VdF171gとHFP729gを仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついでオクタフルオロ−1,4−ジヨードブタン5.96gと純水15gに溶解したAPS0.068gを窒素ガスにて圧入して重合を開始し、(a)、(b)および(c)の条件で重合を継続し、3.4時間後に攪拌を止め、未反応モノマーを放出して重合を停止した。
(a)重合槽内組成VdF/HFP=36/64(モル%)に対するPeng−Robinson式による臨界温度・臨界圧力計算をAspen Plus Ver.11.1を用いて行ったところ、Tc=87.7℃、Pc=3.05MPaであった。さらに換算温度TR0.95、換算圧力PR0.80による変換を行なうと、T=69.7℃、P=2.44MPaとなり、本実施例の重合条件は、換算温度TR0.95以上かつ換算圧力PR0.80以上で実施している。
(b)VdF/HFP(95/5(モル%))モノマー混合物を連続的に供給し、気相部分の圧力を6MPaに維持した。また、重合終了までに、190gのモノマーを槽内に供給した。
(c)攪拌速度を560rpmで維持した。
(d)重合時間が3時間を過ぎた時点で、純水15gに溶解したAPS0.034gを仕込んだ。
得られた乳濁液の重量は1899g、ポリマー濃度が28.6重量%であり、ポリマー粒子の数は、2.6×1014個/水1gであった。このポリマー乳濁液を硫酸アルミニウムで凝固、脱水後、130℃の熱風乾燥機で15時間乾燥し、543gのエラストマーを得た。これをGPCで測定した重量平均分子量Mwは9.4万、数平均分子量Mnは4.8万、Mw/Mnは1.9であった。また、19F−NMRで測定した重合体の組成はVdF/HFP=77/23(モル%)で、元素分析によるヨウ素含有量は0.53重量%、100℃におけるムーニー粘度ML1+10は11であった。このエラストマーを標準配合条件1にてロール練りを行い、ムーニー粘度ML1+10が8のフルコンパウンドを得た。
実施例2
参考例1同様の電磁誘導攪拌装置を有する内容積1.8リットルの重合槽に、純水970gと参考例2で製造したポリマー粒子の水性分散液27gを仕込み、系内を充分に窒素置換したのち減圧にした。この操作を3回繰返し、減圧状態でVdF18g、TFE22g、HFP537gを仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついで、オクタフルオロ−1,4−ジヨードブタン2.8gと純水15gに溶解したAPS0.05gを窒素ガスにて圧入して重合を開始し、(a)、(b)、(c)の条件で重合を継続し、3.6時間後に攪拌を止め、モノマーを放出して重合を停止した。
(a)重合槽内組成VdF/TFE/HFP=6.5/5.0/88.5(モル%)に対するPeng−Robinson式による臨界温度・臨界圧力計算をAspen Plus Ver.11.1を用いて行ったところ、Tc=78.8℃、Pc=3.32MPaであった。さらに換算温度TR0.95、換算圧力PR0.80による変換を行なうと、T=61.2℃、P=2.66MPaとなり、本実施例の重合条件は、換算温度TR0.95以上かつ換算圧力PR0.80以上で実施している。
(b)VdF/TFE/HFP(68.0/23.8/8.2(モル%))モノマー混合物を連続的に供給し、気相部分の圧力を3.5MPaに維持した。また、重合終了までに、247gのモノマーを槽内に供給した。
(c)攪拌速度を560rpmで維持した。
得られた乳濁液の重量は1368g、ポリマー濃度が26.8重量%であり、ポリマー粒子の数は、9.5×1014個/水1gであった。このポリマー乳濁液を硫酸アルミニウムで凝固、脱水後、130℃の熱風乾燥機で15時間乾燥し、369gの含フッ素エラストマーを得た。これをGPCで測定した重量平均分子量Mwは6.7万、数平均分子量Mnは4.8万、Mw/Mnは1.4であった。また、19F−NMRで測定した重合体の組成はVdF/TFE/HFP=50.7/19.5/29.8(モル%)であった。
元素分析によるヨウ素含有量は0.32重量%、100℃におけるムーニー粘度ML1+10は14であった。このエラストマーを標準配合条件1にてロール練りを行い、ムーニー粘度ML1+10が11のフルコンパウンドを得た。
実施例3
実施例1で得られた含フッ素エラストマーを標準配合条件2にてロール練りを行った。分散状態は非常に良く、適度に粘着性があるため、未加硫組成物から充填剤はほとんど脱落することがなかった。121℃におけるムーニー粘度ML1+10が18のフルコンパウンドを得た。
実施例4
実施例1で得られた含フッ素エラストマーを実施例2で得られた含フッ素エラストマーにした以外は、実施例3と同様にして、121℃におけるムーニー粘度ML1+10が36のフルコンパウンドを得た。
実施例5
充填剤を酸化アルミニウム(アルミナビーズCB−40A/昭和電工(株)製)にした以外は、実施例3と同様にして、121℃におけるムーニー粘度ML1+10が3のフルコンパウンドを得た。
比較例1
ダイキン工業(株)製、G802(100℃におけるムーニー粘度ML1+10は42)をGPCで測定した重量平均分子量Mwは15.1万、数平均分子量Mnは7.7万、Mw/Mnは2.0であった。また、19F−NMRで測定した重合体の組成はVdF/HFP=78/22(モル%)で、元素分析によるヨウ素含有量は0.22%、100℃におけるムーニー粘度ML1+10は42であった。このエラストマーを標準配合条件にてロール練りを行い、ムーニー粘度ML1+10が38のフルコンパウンドを得た。
比較例2
WO2004/009647公報の実施例2に記載の方法で調製された含フッ素エラストマー(重量平均分子量Mwは10.7万、数平均分子量Mnは4.3万、Mw/Mnは2.5、19F−NMRで測定した重合体の組成はVdF/HFP=77/23(モル%)で、実質的にヨウ素を含まない。フルコンパウンド化はポリオール系配合とする必要があるため、同実施例のポリマー(100℃におけるムーニー粘度ML1+10=7)を用いて、同公報実施例6記載の標準配合1にてロール練りを行い、ムーニー粘度ML1+10が14のフルコンパウンドを得た。
比較例3
実施例1で得られた含フッ素エラストマーを比較例1で用いた含フッ素エラストマー(G−802/ダイキン工業(株)製)にした以外は、実施例3と同様にして、121℃におけるムーニー粘度ML1+10が73のフルコンパウンドを得た。組成物の粘度が非常に高く、121℃のムーニー粘度測定中にスコーチが発生した。
比較例4
実施例1で得られた含フッ素エラストマーをG−801(ダイキン工業(株)製)とした以外は実施例3と同様にして、121℃におけるムーニー粘度ML1+10が113のフルコンパウンドを得た。121℃のムーニー粘度測定中にスコーチが発生した。
比較例5
充填剤を酸化アルミニウム(アルミナビーズCB−40A/昭和電工(株)製)にした以外は比較例4と同様にして、121℃におけるムーニー粘度ML1+10が1のフルコンパウンドを得た。分散状態が非常に悪く、未加硫ゴムはフィラーが脱落しやすい状態であった。
実施例1〜4、比較例1、3〜5で得られたフルコンパウンドを標準加硫条件にて加硫した成形体の物性評価、および比較例2の加硫条件で得られたフルコンパウンドの加硫特性、常態物性を表1、2に示す。
Figure 0004737088
Figure 0004737088
実施例1および比較例1で得られたフルコンパウンドのスパイラル試験結果を表3に示す。
Figure 0004737088

Claims (6)

  1. (A)フッ化ビニリデンに由来する構造単位および/またはテトラフルオロエチレンに由来する構造単位と少なくとも1種のさらなるモノマーに由来する構造単位とからなり、
    (a)数平均分子量(Mn)が30,000〜70,000g/モル
    (b)ヨウ素含有量が0.3〜1.0重量%
    (c)分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.3以上で4.0未満、かつ
    (d)ムーニー粘度(100℃におけるML 1+10 )が2〜30
    である含フッ素エラストマー
    (B)有機過酸化物加硫剤
    (C)含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して0.01〜20重量部の多官能性加硫助剤、および
    (D)含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して60〜300重量部の充填剤
    からなる含フッ素エラストマー組成物。
  2. 前記含フッ素エラストマー(A)が、フッ化ビニリデンに由来する構造単位および、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、クロロトリフルオロエチレン、アルキル基にエーテル結合性酸素を有しても良いパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群から選択される1種以上のモノマーに由来する構造単位からなる請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  3. 前記含フッ素エラストマー(A)100重量部に対して、前記有機過酸化物加硫剤(B)0.1〜10重量部添加する請求項1または2記載の含フッ素エラストマー組成物。
  4. 前記含フッ素エラストマー組成物のムーニー粘度(121℃におけるML1+10)が120以下であり0.4A+4以下、かつ、4以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の含フッ素エラストマー組成物。
  5. 前記充填剤(D)が、カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、シリケート、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミナおよびカーボンナノチューブからなる群から選択される充填剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の含フッ素エラストマー組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の含フッ素エラストマー組成物を加硫して得られる成形品。
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