JP4736377B2 - 位相差制御層を有するカラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、カラーフィルタの新しい製造方法として、光触媒の作用により濡れ性が変化する物質を用いてパターンを形成するカラーフィルタの製造方法が本出願人において開発されてきた(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
また、これまでの光触媒の作用によるパターン形成体の製造方法は、ブラックマトリックスの形成と着色層の形成とで、少なくとも2回の露光工程が必要であり、コスト低減のためには、なお一層の工程の簡略化が求められている。さらに、着色層の下層に濡れ性変化成分層の濡れ性領域が存在するために、僅かながら着色層の透過率を低下させるという問題がある。
また、通常はフィルム状態として液晶セル外に貼り付けられて用いられる位相差制御層を、カラーフィルタと直接パターン状に積層することにより、カラーフィルタと位相差制御層との連続した製造が可能となり、製造コストが安く、かつ製造が容易な位相差制御層を有するカラーフィルタ及びその製造方法が可能となる。
さらに、本発明によれば、カラーフィルタによって外光反射が低く抑えられた高コントラストな表示が可能になり、R、G、Bの各色ごとに位相差制御層と積層させることにより、各色ごとに位相差量を変えて適正化しているので、波長分散のない位相差制御が可能となり、本発明の位相差制御層を有するカラーフィルタをディスプレイに用いることにより、反射防止や広い視野角を有する高品質のディスプレイが得られる。
図1は、本発明のカラーフィルタの第1の実施形態の一例を示す断面模式図であり、透明基板11と、透明基板11上にインクジェット方式により複数色を所定のパターンで設けた着色層23と、着色層23の境界部に位置するブラックマトリックス20とを少なくとも有し、ブラックマトリックス20上に濡れ性変化成分層13がブラックマトリックス20と略等しい幅で積層されており、着色層23上に位相差制御層24が積層されているカラーフィルタ10である。濡れ性変化成分層13は少なくともバインダーからなる層である。
図2は、本発明のカラーフィルタの第2の実施形態の一例を示す断面模式図であり、透明基板31と、透明基板31上に設けられたブラックマトリックス40と、ブラックマトリックス40上に濡れ性変化成分層33がブラックマトリックス40と略等しい幅で積層されており、ブラックマトリックス40の間の透明基板31上に位相差制御層44が形成され、位相差制御層44上に着色層43が積層されているカラーフィルタ30である。濡れ性変化成分層33は少なくともバインダーと光触媒からなる層である。
上記の実施形態においては、光触媒を含む層がカラーフイルタ基板側にない場合(第1の実施形態)と、光触媒を含む層がカラーフイルタ基板側にある場合(第2の実施形態)とに分けられるが、先ず、第1の実施形態と第2の実施形態に共通する項目について説明する。
透明基板11、31としては、従来カラーフィルタに用いられているものであれば特に限定されるものではない。例えば、石英ガラス、パイレックスガラス(登録商標)、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本発明において、透明基板は通常透明なものを用いるが、反射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能である。また、透明基板は、必要に応じてアルカリ溶出防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施したものを用いてもよい。
本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックス20、40が透明基板11、31上に形成されたものである。ブラックマトリックス20、40としては、従来カラーフィルタに用いられている金属薄膜であれば特に限定されるものではない。例えば、クロム、クロム/酸化クロム(透明基板側)の2層膜、酸化クロム/クロム/酸化クロムの3層膜等の金属薄膜を用いることができる。これらの金属薄膜は、通常スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み100〜200nm程度に成膜される。
本発明では、ブラックマトリックス20、40は、透明基板11、31上に形成された金属膜からなる遮光膜を、遮光膜上に設けられた濡れ性変化成分層の特定の親水性領域を介してエッチングして形成されたものである。
本発明において、ブラックマトリックス20、40上に設けられた濡れ性変化成分層13、33は、光触媒の作用により濡れ性が変化する層であり、紫外線露光前に液体との接触角が大きく、紫外線露光後に液体との接触角が小さく変化するような濡れ性変化層である。
本発明のカラーフィルタの製造方法において後述するように、濡れ性変化成分層13、33は、紫外線露光に伴う光触媒の作用により、その濡れ性変化成分層表面における水等の液体との接触角が低下するように濡れ性が変化する層であり、紫外線露光されたこの親水性領域を利用して、本発明では、遮光膜をパターン状にエッチングすることが可能となるからである。ここで、親水性領域とは、水を含む液体との接触角が小さい領域であり、また、撥水性領域とは、水を含む液体との接触角が大きい領域である。
本発明において、ブラックマトリックス20、40上の濡れ性変化成分層13、33は未露光部として残り、撥水性を示すものである。
このような範囲内とすることにより、紫外線露光部と未露光部との濡れ性に大きな違いを生じさせることができる。
YnSiX(4−n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシ基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでYで示される基の炭素数は1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。
CF3 (CF2 )5 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )7 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )9 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )4 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )6 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )8 CH2 CH2 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (C6 H4 )C2 H4 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )3 (C6 H4 )C2 H4 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )5 (C6 H4 )C2 H4 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )7 (C6 H4 )C2 H4 Si(OCH3 )3 ;
CF3 (CF2 )3 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )5 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )7 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )9 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )4 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )6 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
(CF3 )2 CF(CF2 )8 CH2 CH2 SiCH3(OCH3 )2 ;
CF3 (C6 H4 )C2 H4 SiCH3 (OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )3 (C6 H4 )C2 H4 SiCH3 (OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )5 (C6 H4 )C2 H4 SiCH3 (OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )7 (C6 H4 )C2 H4 SiCH3 (OCH3 )2 ;
CF3 (CF2 )3 CH2 CH2 Si(OCH2 CH3 )3 ;
CF3 (CF2 )5 CH2 CH2 Si(OCH2 CH3 )3 ;
CF3 (CF2 )7 CH2 CH2 Si(OCH2 CH3 )3 ;
CF3 (CF2 )9 CH2 CH2 Si(OCH2 CH3 )3 ;
CF3 (CF2 )7 SO2 N(C2 H5 )C2 H4 CH2 Si(OCH3 )3
また、上記のオルガノポリシロキサンとともに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしない安定なオルガノシリコーン化合物を混合してもよい。
YnSiX(4−n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上を、加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合することによりオルガノポリシロキサンを得るのであるが、この一般式において、置換基Yとしてフルオロアルキル基を有する珪素化合物を用いて合成することにより、フルオロアルキル基を置換基として有するオルガノポリシロキサンを得ることができる。このようなフルオロアルキル基を置換基として有するオルガノポリシロキサンをバインダーとして用いた場合は、紫外線露光された際、接触する光触媒含有層中の光触媒の作用により、フルオロアルキル基の炭素結合の部分が分解されることから、濡れ性変化成分層表面にエネルギーを照射した部分のフッ素含有量を低減させることができる。
次に、本発明における着色層23、43について説明する。図1においては、遮光膜をエッチングして露出した透明基板上の開口部にインクジェット装置を用いて着色層用のインクを噴射し、それぞれ赤、緑、および青に着色し着色層23を形成したものである。図2においては、遮光膜をエッチングして露出した透明基板上の開口部にインクジェット装置を用いて位相差制御層用のインクを噴射し、位相差制御層44を形成し、その上にインクジェット装置を用いて着色層用のインクを噴射し、それぞれ赤、緑、および青の着色層43を形成したものである。
次に、着色層23、43と積層する位相差制御層24、44について説明する。本発明において、位相差制御層24、44は液晶性高分子が用いられ、配向膜を介して形成するのが好ましい。配向膜(図示せず)は位相差制御層24、44を構成する液晶性高分子を所定の方向に配列させるためのもので、ポリイミド樹脂等の配向膜材料を溶剤に溶解した溶液を調製し、インクジェット方式によって、図1においては各着色層上、図2においては透明基板31上に塗布し、次に、ラビング処理等の配向処理をすることにより配向膜として形成される。
上記の観点から、液晶材料としては、ガラス転移温度を有し、該ガラス転移温度以下ではその液晶組織を固定化できる高分子液晶材料や、紫外線照射により3次元架橋して硬化可能な光重合型の液晶材料を用いることが好ましく、本明細書では、上記の液晶材料を液晶性高分子と称する。
次に、光触媒を含む層がカラーフィルタ基板側にない場合(第1の実施形態)と、光触媒を含む層がカラーフィルタ基板側にある場合(第2の実施形態)について説明する。
第1の実施形態においては、光触媒をカラーフイルタ基板側に設けない場合であり、光触媒層基体として別個に使用するものである。
この光触媒層基体は、透明なガラス基板等の基体と、この基体上に形成された光触媒を含有する光触媒層とを有するものである。このような光触媒層基体は、少なくとも光触媒層と基体とを有するものであり、通常は基体上に所定の方法で形成された薄膜状の光触媒層が形成されてなるものである。また、この光触媒層基体には、フォトマスクのようにパターン状に遮光部が形成されたものも用いることができる。
また、例えば透明なガラス基板等の上に光触媒含有層によりパターン状に形成されたものであってもよい。光触媒層をパターン状に形成する場合には、後述する紫外線露光工程において説明するように、光触媒層を濡れ性変化層と所定の間隔をおいて配置させて紫外線露光する際に、フォトマスク等を用いる必要がなく、全面に照射することにより、濡れ性変化層上に濡れ性の変化したパターンを形成することができる。この光触媒層のパターニング方法は、特に限定されるものではないが、例えばフォトリソグラフィ法等により行うことが可能である。
光触媒のみからなる光触媒層の場合は、濡れ性変化層上の濡れ性の変化に対する効率が向上し、処理時間の短縮化等のコスト面で有利である。一方、光触媒とバインダーとからなる光触媒層の場合は、光触媒層の形成が容易であるという利点を有する。
第2の実施形態においては、光触媒はバインダーとともにカラーフイルタ基板側の濡れ性変化成分層33に含まれるものであり、バインダーは前記の濡れ性変化成分層に例示した材料、すなわち、紫外線露光により光触媒の作用で濡れ性が変化する材料で、かつ光触媒の作用により劣化、分解しにくい主鎖を有するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等のオルガノポリシロキサンを挙げることができる。以下、具体例も、濡れ性変化成分層と同じである。
また、光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径は50nm以下が好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、光触媒を有する層をどこに設けるかで2方法に分けられる。すなわち、光触媒をブラックマトリックス用原版を形成したフォトマスク等の基体側に設ける方法と、あるいは光触媒をカラーフィルタ形成用基板側に設ける方法との2方法に分けられる。
第1の実施形態は、図3およびそれに続く図4に示すように、光触媒層を有するフォトマスク等の光触媒層基体で、濡れ性変化成分層を近接露光することにより、露光された部分のみを親水化して親水性領域を形成する方法である。
第2の実施形態は、図5およびそれに続く図6に示すように、光触媒を含有する濡れ性変化成分層をカラーフィルタ形成用基板側に設け、フォトマスクで露光することにより、露光された部分のみを親水化する方法である。
以下、それぞれの方法について説明する。
図3(a)に示すように、透明基板11の一主面上にスパッタリング法や真空蒸着法等の方法により遮光膜12を形成する。本発明においては、遮光膜12は金属膜であるが、その金属の金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物等の遮光性のある薄膜も含めるものである。
次に、遮光膜12が成膜されている透明基板の成膜面側に濡れ性変化成分層13を塗布する(図3(b))。
続いて、図3(c)に示すように、上記の光触媒層基体16の光触媒層15側と前記の濡れ性変化成分層13とを、光触媒反応により生じた活性酸素種等をその隙間に容易に発生させ作用させるために、200μm以下となるように間隙をおき、より好ましくは5〜20μmの間隔となるように配置した後、光触媒層基体16側から紫外線17で近接露光する。
図5(a)に示すように、透明基板31の一主面上にスパッタリング法や真空蒸着法等の方法により遮光膜32を形成する。本発明においては、遮光膜32は金属膜であるが、その金属の金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物等の遮光性のある薄膜も含めるものである。
次に、遮光膜32上に光触媒の作用により濡れ性が変化する少なくともバインダーと光触媒からなる濡れ性変化成分層33を塗布形成する(図5(b))。
(実施例1)
位相差機能付MVA(Multi−domain Vertical Alignment)用カラーフィルタを用い、MVAモードの液晶ディスプレイを製作した。
洗浄処理した基材としてのガラス基板(1737材、コーニング社製)上に、酸化クロムと金属クロムの2層膜を酸化クロム、金属クロムの順にスパッタ成膜し遮光膜を形成した。次いで、この遮光膜上に撥水性のフッ素系シリコーン樹脂(東芝シリコーン製、TSL8233およびTSL8114)を1000rpmで5秒間スピンコートし、150℃で10分間乾燥させ濡れ性変化成分層(厚み0.1μm)を形成した。
次に、インクジェットを用いて、ノズルを露出した着色層形成部に合わせ、赤色、緑色、青色の顔料分散液を塗布し、赤色、緑色、青色の着色層と、着色層の境界部にブラックマトリックスとを有するカラーフィルタを得た。
次に、Aプレート位相差制御層用インキとして、両端に重合可能なアクリレート基を有するとともに中央部のメソゲンと上記アクリレートの間にスペーサを有する液晶材料を75重量部、光重合開始材としてイルガキュアIrg184(Chiba Speciality Chemicals製)を1重量部、溶剤としてのトルエン25重量部を混合して、重合性液晶インキを製作した。Cプレート位相差制御層用インキとしては重合性液晶材料を用い、上記Aプレート用インキに、カイラル材として両末端に重合可能なアクリレート基を有するカイラル剤を5重量部加えて製作した。
次にCプレート位相差用インキを、インクジェットを用いてAプレートと同様な手法によりAプレート上にCプレートを積層構成した。この時、各着色層で位相が一定になるように塗布量を変化させた。
上述Aプレート、Cプレートの各位相差層が積層された基板上に、表面保護層としての無色透明層を既存の手法を用いて構成した。次に電極としてITO膜をスパッタリングの手法により、200nm厚に形成した。
次にフォトリソグラフィ法により、リブ、柱をこの順で形成した。
位相差機能付MVA用カラーフィルタを用い、配向膜を製膜後、対向基板と間隙を設けて張り合わせ、負の誘電異方性をもつ液晶を注入してMVAモード液晶ディスプレイを得た。
イソプロピルアルコール30gと、バインダーとしてフルオロアルキルシランが主成分であるMF−160E(トーケムプロダクツ(株)製)0.4gとトリメトキシメチルシラン(東芝シリコーン(株)製、TSL8113)3gと、光触媒である酸化チタン水分散体であるST−K01(石原産業(株)製)20gとを混合し、100℃で20分間撹拌した。これをイソプロピルアルコールにより3倍に希釈し光触媒含有層用組成物とした。
次に、インクジェットを用いて、ノズルを露出した着色層形成部に合わせ、赤色、緑色、青色の顔料分散液を塗布し、透明基板上に赤色、緑色、青色の着色層と、着色層の境界部にブラックマトリックスとを有するカラーフィルタを得た。
次に、位相差制御層用インキとして、両端に重合可能なアクリレート基を有するとともに中央部のメソゲンと上記アクリレートの間にスペーサを有する液晶材料を75重量部、光重合開始材としてイルガキュアIrg184(Chiba Speciality Chemicals製)を1重量部、溶剤としてのトルエン25重量部を混合して、重合性液晶インキを製作した。
上記の位相差制御層を有するカラーフィルタを、円偏光機能付き液晶ディスプレイとして用いたところ、高品位な円偏光が得られた。
12、32 遮光膜
13、33 濡れ性変化成分層
14、34 フォトマスク
15 光触媒層
16 光触媒層基体
17、37 紫外線
18、38 親水性領域
19、39 エッチング液
20、40 ブラックマトリックス
21、41 開口部
22、42 インクジェット
23、43 着色層
24、44 位相差制御層
71 透明基板
73 濡れ性変化成分層
78 親水性領域
80 位相差制御層を有するカラーフィルタ
81a、81b 基板
84a、84b 位相差制御層
85a、85b 偏光板
86 液晶層
87 液晶ディスプレイ
Claims (21)
- 透明基板と、該透明基板上に複数色を所定のパターンで設けた着色層と、該着色層の境界部に位置するブラックマトリックスとを少なくとも有するカラーフィルタであって、前記ブラックマトリックス上に撥水性の濡れ性変化成分層が前記ブラックマトリックスと略等しい幅で積層されており、前記ブラックマトリックス及び濡れ性変化成分層の間の透明基板上に複数色からなる着色層が形成され、該着色層上に位相差制御層が積層されていることを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 透明基板と、複数色を所定のパターンで設けた着色層と、該着色層の境界部に位置するブラックマトリックスとを少なくとも有するカラーフィルタであって、前記ブラックマトリックス上に撥水性の濡れ性変化成分層が前記ブラックマトリックスと略等しい幅で積層されており、前記ブラックマトリックス及び濡れ性変化成分層の間の透明基板上に位相差制御層が形成され、該位相差制御層上に複数色からなる着色層が積層されていることを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層が液晶性高分子からなり、前記着色層の各色毎に合せた位相差を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層の厚みが、前記着色層の各色毎に異なることを特徴とする請求項3に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層が、2種類以上の複数の位相差制御層で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層は、光軸が前記位相差制御層に水平である正の複屈折特性を有する位相差制御層であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層は、光軸が前記位相差制御層に水平である正の複屈折特性を有する位相差制御層上に、さらに光軸が前記位相差制御層に垂直である負の複屈折特性を有する第二の位相差制御層が積層されたものであることを特徴とする請求項5に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記位相差制御層は、光軸が前記位相差制御層に水平である正の複屈折特性を有する位相差制御層上に、さらに光軸が前記位相差制御層に垂直である正の複屈折特性を有する第二の位相差制御層が積層されたものであることを特徴とする請求項5に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記ブラックマトリックスが、前記透明基板上に形成された金属膜からなる遮光膜を、該遮光膜上に設けられた前記濡れ性変化成分層の撥水性領域以外の領域をウエットエッチングして形成されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項8に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記濡れ性変化成分層は少なくともバインダーからなる層であることを特徴とする請求項9に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記濡れ性変化成分層は少なくともバインダーと光触媒からなる光触媒含有層であることを特徴とする請求項9に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記バインダーは、オルガノポリシロキサンを含有する層であることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記オルガノポリシロキサンが、フルオロアルキル基を含有するポリシロキサンであることを特徴とする請求項12に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記オルガノポリシロキサンが、YnSiX(4−n)(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基またはエポキシ基を示し、Xはアルコキシル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記光触媒が、酸化チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化ビスマス(Bi2 O3 )、および酸化鉄(Fe2 O3 )から選択される1種または2種以上の物質であることを特徴とする請求項11に記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記光触媒が酸化チタン(TiO2 )であることを特徴とする請求項15記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- 前記濡れ性変化成分層の厚みが0.001μm〜1μmの範囲であり、遮光膜をウェットエッチングして形成する場合には、より好ましくは0.01〜0.2μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の位相差制御層を有するカラーフィルタ。
- (1)透明基板上に金属膜からなる遮光膜を形成する工程と、
(2)前記遮光膜上に光触媒の作用により濡れ性が変化する少なくともバインダーを含む濡れ性変化成分層を形成する工程と、
(3)光触媒を含有する光触媒層を基体上に形成した光触媒層基体の前記光触媒層側と前記濡れ性変化成分層とを、200μm以下となるように間隙をおいて配置した後、前記光触媒層基体側から紫外線露光し、前記濡れ性変化成分層の露光部に紫外線露光前と比較して液体との接触角が低下した親水性領域をパターン状に形成する工程と、
(4)前記濡れ性変化成分層の親水性領域を介して前記遮光膜をウエットエッチングしてブラックマトリックスを形成するとともに、前記ウエットエッチングされた遮光膜上の濡れ性変化成分層をリフトオフして透明基板を露出させ、パターン状の開口部を形成する工程と、
(5)前記開口部にインクジェット方式で着色し、着色層を形成する工程と、
(6)前記着色層上に、インクジェット方式で液晶高分子からなる位相差制御層を積層させ、位相差制御層を形成する工程と、
を有することを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタの製造方法。 - 請求項18において、着色層を形成する工程(5)と、位相差制御層を形成する工程(6)を入れ替え、位相差制御層上に着色層を積層形成することを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタの製造方法。
- (1)透明基板上に金属膜からなる遮光膜を形成する工程と、
(2)前記遮光膜上に光触媒の作用により濡れ性が変化する少なくともバインダーと光触媒からなる濡れ性変化成分層を形成する工程と、
(3)遮光層パターンを有するフォトマスクにより、前記濡れ性変化成分層をパターン露光し、前記濡れ性変化成分層の露光部に紫外線露光前と比較して液体との接触角が低下した親水性領域を形成する工程と、
(4)前記濡れ性変化成分層の親水性領域を介して前記遮光膜をウエットエッチングしてブラックマトリックスを形成するとともに、前記ウエットエッチングされた遮光膜上の濡れ性変化成分層をリフトオフして透明基板を露出させ、パターン状の開口部を形成する工程と、
(5)前記開口部にインクジェット方式で着色し、着色層を形成する工程と、
(6)前記着色層上に、インクジェット方式で液晶高分子からなる位相差制御層を積層させ、位相差制御層を形成する工程と、
を有することを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタの製造方法。 - 請求項20において、着色層を形成する工程(5)と、位相差制御層を形成する工程(6)を入れ替え、位相差制御層上に着色層を積層形成することを特徴とする位相差制御層を有するカラーフィルタの製造方法。
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