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JP4733875B2 - 歩行ロボットの足機構及び歩行制御方法 - Google Patents

歩行ロボットの足機構及び歩行制御方法 Download PDF

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JP4733875B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多関節で構成された脚を有する歩行ロボットの足機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の歩行ロボットの足機構において、歩行安定性と接地面の柔軟性を確保する試みを行ったものとして、例えば、特許第2826858号公報、特開2000−176866号公報に記載されたものを挙げることができる。
【0003】
上記特許第2826858号公報には、6軸力トルクセンサと緩衝材を組み合わせ、かつ足底のエッジ部を曲面にした足底としたものが開示されている。
【0004】
この従来例の場合、緩衝材料の物性で決定される柔軟性であるために材料種別による選択自由度の制限があるとともに、足底のエッジ部の曲面を形成するための成形型等が必要で製造費用も高価であった。また、足底を床面に倣わすには、力センサを使ったコンプライアンス制御が必要であり、その応答帯域の制約から高速の歩行が困難となっていた。さらに、足底の接地反力センサとして6軸力トルクセンサを搭載する場合は、低価格化、軽量化が困難であった。
【0005】
上記特開2000−176866号公報には、足先端の接地部に回転自在自由度を持たせバネまたはバネ、ダンパを組み合わせ、接地部に接地検出センサを設けた足底としたものが開示されている。
【0006】
この従来例の場合、機械的リミッタが無いために、柔軟なバネ剛性に設定すると、常に足底が柔軟になってしまい、2脚のロボットに適用した場合、静的な立脚状態の保持が困難であった。また、接地センサしか具備していないため、接地位置の判定は可能であったが、その力を検出することができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例の問題点に鑑み、本発明者は、2足(脚)歩行ロボットで人間に近いエネルギーロスが少なく、ストライドの大きな自然な歩行では、歩行時に踵にあたる部位を浮かせた時期が発生する歩容となることに注目した。一方、静的に立脚する場合には、足底の接地面積が広くなるように踵を接地し、足底接地面内に静的な荷重を懸けると微細な上体部のバランス制御なしに安定な立脚が確保できる。人間は、これを実現するために、足首の関節のほかに、足の指の根元にも回転自由度(足指関節の回転自由度)を有しており、歩行時途中で踵を浮かせ足の指から先を接地させて支持している。
【0008】
この足指関節の自由度がない足機構の場合は、図4に示すようにベタ足で小さなストライドで歩行することを余儀なくされる。仮に、無理に踵を浮かした歩容をすると、図5のように接地面の小さな指先端のみで支持するため、足先端の材料に大きな応力が発生するため強度が必要であるとともに、接触面積が小さいために接地面のスベリを抑制するのが困難であった。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、大きなストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を迅速かつ柔軟に行わせること実現する歩行ロボットの足機構を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、大きなストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を実現する足機構を備えた歩行ロボットに対し迅速かつ容易な歩行制御を実現する歩行制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の歩行ロボットの足機構は、上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、前記足先部の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントの接地面における位置を検出するセンサ手段と、前記上体部が前記足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタと、前記上体部が前記指関節部周りに前記足先部から離れる方向に回転した際に、前記上体部に対し前記足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段と を備えることを特徴とする。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の歩行ロボットの足機構は、上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、 前記足先部に設けられ、前記指関節部の回転軸からの距離が互いに異なる少なくとも2箇所でそれぞれ接地面からの垂直抗力成分を検出するセンサ手段と、前記上体部が前記足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタと、前記上体部が前記指関節部周りに前記足先部から離れる方向に回転した際に、前記上体部に対し前記足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の歩行制御方法は、踵接地センサを有する上記の足機構を備えた歩行ロボットの歩行を制御する歩行制御方法であって、前記踵接地センサを用いて支持脚が接地したか否かを判定する工程と、踵が接地した期間では足首関節部に対しコンプライアンス制御することで足底の接地面を床に倣わせて足底の面接触を保つ工程と、踵が床から浮いた時点では、指関節部の受動的回転自由度で足底と床の接地面の倣い動作が保証されるため、指関節部での検出反力が上体部の運動に必要な目標反力となるよう足首関節部に対し力制御することにより上体部の姿勢を制御する工程とを有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
【0017】
本発明の一実施例に係る歩行ロボットの足機構は、人間の足の指関節の機能を模擬した指関節部10を備える柔軟足機構であり、図6のような歩容を実現できる。すなわち、受動回転自由度を有する指関節部10を備えるため、踵を浮かせた状態で大きなストライドの広域接地の歩容が可能となる。
【0018】
まず、本発明の歩行ロボットの足機構の基本原理について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
【0019】
一般に、2足歩行ロボットの足首は足底を左右傾斜する自由度と前後に傾斜する自由度を有しているが、図1では本発明の基本原理を説明する都合上、膝にあたる回転軸と平行で足底を前後に傾斜させる自由度を有する足首関節部12のみを記載している。
【0020】
この足首関節部12は、アクチュエータでその角度や速度を能動的に制御できるのが一般的である。本発明の足機構では、この足首関節部12の能動回転自由度の他に、足指回転自由度を模擬した指関節部10を追加した。指関節部10は受動的に回転自在な自由度であり、外力負荷によって回転駆動される。
【0021】
図1において、(A)は指関節部10周りの回転角が下限位置である状態を示し、(B)は指関節部10が回転自在の状態を示す。
【0022】
ここでは、図1に示すように指関節部10より足底側に連結した部位を足先部4と呼び、その反対側部位を上体部2と呼ぶことにする。
【0023】
本発明の歩行ロボットの足機構において、指関節部10は、足首関節部12と平行で、足底面4aから上体部2側にオフセットした位置に設けている。すなわち、指関節部10は、上体部2に対し足先部4を足底面4aからオフセットした位置で受動的に回転自在に連結している。
【0024】
この指関節部10が常に回転自在であると、単に静止立脚したい場合でも、上体部2の姿勢安定のために常に足を前後に踏み出すなどの動的な姿勢制御をかけなければならず、計算機パワーやアクチュエータの電力を浪費する。そこで、本発明の足機構には、図1のように、指関節部10の回転自由度に機械的リミッタ14を設けて、足先部4に対し上体部2が指関節部10周りに回転する回転角が下限値以上となるようにしている。
【0025】
図2は、本発明の足機構の上体部が静止安定状態にある場合に、足先部の接地面におけるゼロモーメントポイントZMPの位置を検出する方法を示す。
【0026】
単に静止立脚する場合は、図2に示すように,上体部4から足先部2に作用する力Fのベクトル(上体部4の質量重心にかかる自重によって決定される)が、足先部4の足底面における指関節部10の下端位置から足底面の踵エッジ点Bの範囲に入っている間は、足首関節部12の角度を同じに保持しているだけで上体部2は静的に安定な状態を保つことが可能である。よって、静止立脚時の計算機パワーやアクチュエータの電力を削減できる。
【0027】
ここで、図2(B)の静止安定状態では、Fは足先部4の足底面にかかる上体部2からの力を示し、F1、F2はエッジ点A、Bにそれぞれ働く垂直抗力成分を示す。力のつりあいが成立するので、F=F1+F2である。
【0028】
また、L1、Lはそれぞれ、足先部4の足底面におけるエッジ点Aから、質量重心、エッジ点Bまでの距離を示すものとすると、エッジ点A周りのモーメントのつりあいも成立するので、FxL1=F2xLである。ここで、垂直抗力成分F1、F2は単軸力センサ(後述する)で検出され、Lは既知であるので、上の2式から、エッジ点Aから質量重心までの距離L1を求めることができる。
【0029】
図3は、本発明の足機構の上体部2が指関節部10で回転自在状態にある場合に、足先部の接地面におけるゼロモーメントポイントZMPの位置を検出する方法を示す。
【0030】
上体部2に可動部(図示せず)があり慣性力が発生する場合や、上体部2に外力が懸かる場合は、図3(A)、(B)に示すように、これらの力ベクトルと自重ベクトルのモーメント和が、
(1)指関節部10の周りに右回り(上体部2が踵を押し付ける方向)
(2)エッジ点A(つま先)を支点として右回り
(3)エッジ点B(踵)を支点として左回り
となっていれば、踵は足先部4に接地した状態で上体部2は安定となる。
【0031】
一方、2足歩行ロボットで前進の動歩行を実現するには、上体部2を前に転倒させる時期が必要である。本発明の足機構では、この上体部2の転倒を指関節部10を用いて行う。この上体部2の転倒は、指関節部10が受動回転自由度を有するであるため、足先部4を安定に面接地したまま、滑らかに実現できる。転倒が滑らかであることは、足底に発生する反力も滑らかな変化となるため、上体部2の姿勢制御も容易となる。
【0032】
上体部2を指関節部10の周りに転倒させる条件は、上述した上体部2の慣性力、上体部2に作用する外力、自重のベクトルのモーメントが、指関節部10の周りに右回り(上体部2が踵を押し付ける方向)となる。また、その際に、図3(A)に示したように、指関節部10が回転自在であることから、指関節部10を介して足先部4に伝わる力にはトルク成分が含まれず、指関節部10を始点とした力ベクトルFとなる。
【0033】
よって、足先部4が安定に面接地する条件は、力ベクトルFの足底面におけるゼロモーメントポイント(ZMP)の位置が、つま先エッジ点Aから踵エッジ点Bの範囲に入っていることである。上体部2の姿勢制御は、倒立振り子の制御で明らかなように、指関節部10から上体部2に作用する反力ベルトルFを適切に与えることで可能となる。なお、一般に上体部2の重力場との相対姿勢(鉛直からの傾斜角度)や、上体部2の運動状態(角速度、加速度など)は、制御したい上体部2に搭載した姿勢センサで検出される。
【0034】
足底が接地面でスベリを生じない場合で、全ての運動部の質量特性と運動状態が明らかな場合は、例えば、足首関節部12をどのように駆動すると、指関節部10にどのような力Fが作用するかを計算機内のシミュレーションで求めることができる。しかしながら、接地面のスベリ発生原理は、足底だけでなく、床側の摩擦条件も因子に含まれるため、実際に指関節部10に発生しているFを検出することが望ましい。
【0035】
本発明者の先願である特開2000−254888号公報(特願平11−63910)で知られるように、足底に垂直抗力のみを検出できる単軸力センサを最低3個以上配置すれば、足底平面上の垂直抗力成分の総和と、そのゼロモーメントポイント(ZMP)の位置を足底平面内で2次元的に検出できる。
【0036】
簡単に説明するために、足底の左右方向次元をなくし、横から見た足底で図3(B)のようにX−Zの方向を定義する。X方向のみのゼロモーメントポイント(ZMP)の位置を検出するのであれば、単軸力センサは最低2個あれば良く、前記した特開2000−254888号公報に開示された力センサを本発明の足機構の足先部4のエッジ点A、Bの位置に単軸力センサ20を設けることによって、これら単軸力センサ20の検出値F1、F2から、図3(B)のX方向のゼロモーメントポイントZMPの位置L1と、垂直抗力の総和と等価なFz(=F1+F2)とを検出することができる。
【0037】
また、ゼロモーメントポイントZMPの位置L1が分かれば、力ベクトルFの開始点が指関節部10に位置することと、足先部4の設計寸法Lt(エッジ点Aから指関節部10の下端位置までの距離)とH(足底面から指関節部10の中心までの高さ)から、指関節部10にかかる力ベクトルFの作用方向θを以下の式で算出できる。
【0038】
θ=arctan((L1−Lt)/H)
また、力ベクトルFの大きさは、このθとFz(垂直抗力の総和)から以下の式で算出できる。
【0039】
F=Fz/cosθ
よって、本発明の足機構と前記した特開2000−254888号公報に開示された力センサを組み合わせることで、上体部2に作用する力Fを検出することが可能となる。言い換えれば、Fを検出して目標値に近づくよう制御することで上体部2の姿勢を制御可能となる。
【0040】
また、図1のように足先部4の形状をつま先から踵まで伸ばした効果としては、静止立脚時などの機械的リミッタ14が接触している場合も、機械的リミッタ14が接触作用してない場合も、前記特開2000−254888号公報に示された足底センサを用いて垂直抗力を広範囲に測定することが可能になる点が挙げられる。
【0041】
次に、図19は、本発明の第1の実施例に係る歩行ロボットの足機構の構成を示す。
【0042】
図19に示したように、第1実施例の足機構には、足首関節部12、指関節部10、この指関節部10に設けられた1方向ロータリダンパ22とポテンショメータ24、上体部と足先部の間に設けられたと機械的リミッタ14とバネ16、足先部に設けられたマイクロスイッチ18と複数の単軸力センサ20が装備されている。以下、図7乃至図13を参照しながら、本実施例の足機構の各要素の構成、作用について説明する。
【0043】
図7は、本発明に係る歩行ロボットの足機構が、図1に示した様に復帰手段を有しない場合の歩行状態を示す。図8は、本実施例の足機構における復帰手段の構成、作用を説明する図である。図7、図8において、(A)は支持脚期間の足機構の状態を示し、(B)は遊脚期間の足機構の状態を示す。
【0044】
図1に示した例では、受動回転自由度を有する指関節部10は完全に自由に回転できるため、脚を浮かせるべき遊脚期において踵側が垂れ下がる。このため、遊脚の床面からの退避高さが小さいと、図7のように踵を引きずってしまう恐れがある。このような現象は歩容を見栄えの悪いものにするとともに、引きずる際の摩擦がロボットの姿勢制御からみれば外乱として働き好ましくない。
【0045】
そこで、本実施例の足機構には、図8のように、足先部4と上体部2の間で、例えばコイルバネのようなもので、機械的リミッタ14の下限位置の方向に足先部4を引き戻そうとする力を発生する機能を有する復帰手段16を装備している。無論、このコイルバネに代えて、トーションバネやマグネット等を復帰手段16として用いてもよい。
【0046】
復帰手段16の復帰力は、上体部2に比較して極めて軽い足先部4のみを、遊脚期間でひきつけることができる程度の小さな力でよい。よって、バネで復帰手段16を構成したとしても小さなもので構成できる。この復帰力が小さいということは、足底を設置した際に、このバネから指関節部10の周りに作用するトルクが小さいことになり、慣性や質量が足先部4に対して十分に大きな上体部2をもつ歩行ロボットの場合は、復帰手段16の復帰力により生じるトルク成分が上体部2の姿勢制御に大きく影響することはない。
【0047】
図9は、本発明に係る歩行ロボットの足機構がダンパ手段を有しない場合の遊脚開始期の歩行状態を示す。図10は、本実施例の足機構におけるダンパ手段を示す。図10において、(A)は本実施例の足機構においてダンパ手段を設けた指関節部の平面図を示し、(B)は前記指関節部の正面図を示す。
【0048】
図9に示したように、本発明に係る歩行ロボットの足機構が復帰手段16を有する場合、支持脚から遊脚に推移する遊脚開始期に、足先部4の復帰の速度が速いとつま先が下がり、足底の前方先端を接地面に引っ掛け、遊脚の振り出し動作に支障をきたす場合がある。これを避けるには、支持脚から遊脚に推移し、足先の軌道を接地面から十分に離反してから遊脚として振り出しを行わなければならない。これは遊脚の振り出しとして与えられる時間が短くなり、より高速の遊脚振り出し動作が必要となることや、その離反動作そのものでエネルギ損失が大きくなる。
【0049】
そこで、上述の問題を解決するため、本実施例の足機構においては、復帰手段16の復帰力により機械リミッタ14の下限位置方向に足先部4が復帰する際に、遊脚に推移したあと、再度支持脚になるまで復帰するようなダンピング力を上体部2に作用するダンパ手段22を設けている。このようなダンパ手段22の例としては、図10に示したように、1方向のロータリダンパ等がある。
【0050】
図11は、本実施例の足機構における下限位置検出手段18を示す。
【0051】
本実施例の足機構は、受動回転自由度を有する指関節部10が機械的リミッタ14の下限位置に位置していることを検出する下限位置検出手段18を装備している。このような下限位置検出手段18の例としては、図11に示したように、マイクロスイッチ等がある。このようなマイクロスイッチ18を搭載することで、機械的リミッタ14が足底に作用しない図3の回転自在状態に推移したことが正確に判別できる。これにより、上体の姿勢を制御するために必要な図3の力ベクトルFの制御を適切なタイミングで開始できる。
【0052】
図12は、本実施例の足機構における回転角度検出手段24を示す。図12において、(A)は本実施例の足機構においてダンパ手段22と同軸に回転角度検出手段24を設けた指関節部の平面図を示し、(B)は前記指関節部の正面図を示す。
【0053】
本実施例の足機構において、上体部2に搭載した角速度センサ(ジャイロ等)や加速度センサの出力を積分して傾斜角を求める姿勢センサでは、積分誤差や温度ドリフトが問題となる。足先部4が接地する床面の傾斜が既知の場合、機械的リミッタ14に接触してない状況では、足先部4の接地面が保証できるので指関節部10の回転角度を検出する回転角度検出手段22を装備することにより、床面に対する上体部の傾斜角度を算出することが可能となり、姿勢センサによる傾斜計算は不要となる。このような回転角度検出手段22の例としては、図12に示したポテンショメータや、レゾルバ、パルスエンコーダ等がある。
【0054】
また、回転角度検出手段22の検出値から算出した上体部2の傾斜角度データにより、姿勢センサによる傾斜角データのキャリブレーションをすることが可能となる。また、図11に示したマイクロスイッチ18を、基準ゼロ点のセンサとして利用することで、2相のインクリメンタルエンコーダも、指関節部10の絶対角度センサとして用いることができる。さらに、指関節部10の回転角度や角速度を検出できることから、図10に示したダンパ手段22や図8に示した復帰手段16により発生する指関節部10におけるトルク成分を推定することが可能となり、精密な上体部2の姿勢制御が可能となるとともに、バネ、ダンパの特性を調整し、この復帰力を上体部2の転倒速度抑制力として用いることができる。
【0055】
図13は、本実施例の足機構に、上述した単軸力センサ20の代わりに、力トルクセンサ28を設けた例を示す。図13において、(A)は力トルクセンサ28を上体部2の足首位置に設けた例を示し、(B)は力トルクセンサ28を足先部4に設けた例を示す。
本実施例の足機構において、図2、図3に示した単軸力センサ20の代わりに、図13に示すように、足先部4の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントZMPの接地面における位置を検出するセンサ手段として、力トルクセンサ28を装備することも可能である。
図13に示した例の場合、力トルクセンサ28は市販品として入手でき、モジュール品として組み込むことが可能であり、交換が容易となる。また、6軸の力トルクの検出センサも市販されていることから、Z方向のトルクなどの検出も容易となり、歩行ロボットにおける上体の姿勢制御が、図2、図3に示した単軸力センサ20の場合に較べてより高度にできる。
【0056】
次に、図20は本発明の第2の実施例に係る歩行ロボットの足機構の構成を示す。図20に示したように、第2実施例の足機構には、足首関節部12、指関節部10、この指関節部10に設けられた1方向ロータリダンパ22とポテンショメータ24、上体部と足先部の間に設けられたと機械的リミッタ14とバネ16、上体部の踵位置に設けられた26と単軸力センサ20、足先部に設けられたマイクロスイッチ18と複数の単軸力センサ20が装備されている。
【0057】
以下、図14乃至図16を参照しながら、本実施例の足機構の各要素の構成、作用について説明する。なお、図19に示した前述の実施例の要素に相当する要素については、同一の参照符号を用い、その説明を省略する。
前述の実施例の足機構で説明した足先部は、つま先から踵までの一体であるため、図6に示したように、踵を浮かせた場合でも足先から踵までベタ足のように見られる歩容となり、人間に比較して見栄えの良くないものである。また、足先部が、指関節部10に対してアンバランスで、かつ重いため、上体部に対し足先部を復帰させる力を発生する復帰手段(バネ等)も大きなものが必要となる。
【0058】
そこで、図14のように踵と足先部を分離した構成にすることで、上記問題は解決できる。すなわち、第2実施例の足機構においては、足先部4と分離させた踵部6を、足先部4と共に接地面を形成するように上体部2の下面に設ける。指関節部10や機械的リミッタ14は、前述の第1実施例のものと同様に実現される。さらに、本実施例の足機構における足先部4の復帰方法やダンピングなども、前述の第1実施例と同じ方法で実現できる。
【0059】
図15は、図14に示した実施例の足機構の柔軟保持機構30を示す。図15に示したように、上体部2と足先部4の間に柔軟保持機構30がバネ等で構成され、この柔軟保持機構30は、上体部2が指関節部10の周りに足先部4から離れる方向に回転した際に、上体部2に対し足先部4を機械的リミッタ14の下限位置方向に復帰させようとする力を発生する。
【0060】
また、図20に示したように、第2実施例の足機構の場合、踵部6を接地した場合においても、床面からの反力を正確に検出するために、足先部4の垂直抗力成分を検出する単軸力センサ20を設けると共に、踵部6にスペーサ26を介して単軸力センサ20を設けることも可能である。前者の単軸力センサ20によって、つま先側の垂直抗力成分を検出し、後者の単軸力センサ20によって、踵の接地面側の垂直抗力成分を検出することができる。
【0061】
さらに、図示しないが、足先部と踵を分離したこの第2実施例の足機構の場合、前述の第1実施例と同様な方法で、力トルクセンサ28を設けることによって、力トルク検出を行なわせることも無論可能である。
【0062】
図16は、図14に示した第2実施例の足機構の指関節部に、ボールポイントなどの2自由度を有する指関節部10aを適用した例を示す。また、これに対応させて、2自由度を有する足首関節部12aを適用している。図16に示したように、この指関節部10aは、足先部4が鉛直方向に回転する受動回転自由度と、足先部4が左右方向に傾斜する自由度とを有し、足先部4が左右方向の傾斜に対しても安定に倣う自由度を持たせている。
【0063】
足先部4の復帰機構の例として、図16に示した例では、バネ30を上体部2と足先部4の間に配置している。前後方向傾斜に対する足先部4の復帰トルクはバネの強さと作用長さaで決定し、左右方向傾斜の足先部4の復帰トルクはバネの強さと作用長さc、bで決定する。これらの作用長さa、b、cを調整することで、独立に足先部の復帰トルクを簡易に設計することが可能である。
【0064】
同様に、図17は、図1に示した第1実施例の足機構の指関節部に、ボールポイントなどの2自由度を有する指関節部10aを適用した例を示す。この例の場合も、足先部4の復帰機構の例として、バネ30を上体部2と足先部4の間に配置している。その作用や構成は、図16に示した復帰機構と同様である。
【0065】
次に、図18は、本発明の足機構を備える歩行ロボットの2足歩行支持脚の歩行制御処理を説明するフロー図である。
【0066】
本発明の足機構の歩行制御処理において、足首関節部12を使って、歩行ロボットの姿勢を制御できることの利点としては、人間のような関節構成であるとすれば、足首関節部12と指関節部10の間のリンク長さは、膝や大腿部のリンク長さに比較してはるかに短いため、足首関節部12による姿勢制御が歩幅(ストライド)に大きく影響しない点が挙げられる。これにより、様々なストライドの歩行制御が容易となる。
【0067】
また、本発明の足機構によれば、歩行ロボットの支持脚の接地点から腰までのリンク長さを長くすることができ、遊脚を振り出す際に、遊脚の足先が床に引っかかってつまずき、上体が転倒する危険を低減できる。よって、歩行中、足底を床面に倣わせるために常に足首関節部12をコンプライアンス制御するよりは、倣い動作をある期間は指関節部10の受動回転自由度で実現し、その期間は、足首関節部12を上体部の姿勢制御に用いるほうが安定歩行に有利である。
【0068】
また、コンプライアンス制御の制御帯域の制限で足底面と床面の接地状態が安定確保できなかった歩行速度においても、指関節部10の受動的な回転軸で確実な足底面との床面の接地状態が実現でき、滑らかな床反力変動が保証されるため指関節部10の力制御および上体部の動的な姿勢制御が容易となる。
【0069】
そこで、歩行中、殆どが両脚支持期となる、踵をついた期間は能動駆動できる足首関節部12でコンプライアンス制御を行って大まかな安定接地を確保し、殆ど踵が浮いた状態で、もっとも不安定となる片足支持期を、指関節部10の力制御で姿勢を安定にする方法が良い。
【0070】
図18に示した歩行制御処理では、踵接地センサを有する本発明の足機構を備えた歩行ロボットの支持脚が踵を着地している場合と、踵が浮いている場合の制御の流れを示した。すなわち、歩行制御処理が開始すると、まず、踵接地センサを用いて支持脚の踵が接地したか否かを判定する(S10)。
【0071】
ステップS10で踵が接地した期間と判定された場合、足首関節部12に対しコンプライアンス制御を行う(S11)。そして、所望の範囲に歩行ロボットの上体の重心を制御することによって、支持脚の足底の接地面を床に倣わせて足底の面接触を保つ(S12)。ステップS12を実行した後は、上記ステップS10の判定に戻る。
【0072】
一方、ステップS10で踵が床から浮いている期間と判定された場合、歩行ロボットの上体の運動を検出する(S13)。このとき、指関節部10の受動的回転自由度で足底と床の接地面の倣い動作が保証される。そして、歩行ロボットの上体の運動修正に必要な指関節部10の目標反力Fを算出する(S14)。実際の指関節部10における反力Fを単軸力センサ20等を用いて検出する(S15)。ステップS15で検出した指関節部10での検出反力Fが、ステップS14で算出した目標反力Fとなるように、足首関節部12に対し力制御を行う(S16)。これにより、歩行ロボットの上体部の姿勢を制御する。ステップS16を実行した後は、上記ステップS10の判定に戻る。
【0073】
上述した実施例の足機構の歩行制御処理によれば、踵をついた期間は能動駆動できる足首関節部12でコンプライアンス制御を行って大まかな安定接地を確保し、殆ど踵が浮いた状態で、もっとも不安定となる片足支持期を、指関節部10の力制御で姿勢を安定にするので、様々なストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を実現する足機構を備えた歩行ロボットに対し迅速かつ容易な歩行制御を行わせることが可能である。
【0074】
(付記1) 上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、前記足先部の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントの接地面における位置を検出するセンサ手段と、を備える歩行ロボットの足機構。
【0075】
(付記2) 前記センサ手段が、足先部に設けられ、前記指関節部の回転軸からの距離が互いに異なる少なくとも2箇所でそれぞれ接地面からの垂直抗力成分を検出する複数の単軸力センサからなることを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0076】
(付記3) 上体部が足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタを備えることを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0077】
(付記4) 上体部が前記指関節部周りに足先部から離れる方向に回転した際に、上体部に対し足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段を備えることを特徴とする付記3記載の歩行ロボットの足機構。
【0078】
(付記5) 前記復帰手段の復帰力により足先部が前記機械的リミッタの下限位置方向に回転した際に、上体部に対しダンピング力を発生するダンパ手段を、前記指関節部に設けたことを特徴とする付記4記載の歩行ロボットの足機構。
【0079】
(付記6) 足先部に対し上体部が前記機械的リミッタの下限位置に位置していることを検出する下限位置検出手段を備えることを特徴とする付記3記載の歩行ロボットの足機構。
【0080】
(付記7) 足先部に対し上体部が前記指関節部周りに回転した回転角を検出する回転角度検出手段を、前記指関節部に設けたことを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0081】
(付記8) 前記センサ手段が、前記上体部の足首位置に設けた力トルクセンサからなることを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0082】
(付記9) 前記センサ手段が、前記足先部に設けた力トルクセンサからなることを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0083】
(付記10) 前記足先部と分離した踵部を、前記足先部と共に接地面を形成するよう前記上体部の下面に設け、かつ、前記センサ手段が、少なくとも前記足先部及び前記踵部の接地面からの垂直抗力成分をそれぞれ検出する複数の単軸力センサからなることを特徴とする付記1記載のロボットの足機構。
【0084】
(付記11) 前記指関節部を2自由度の回転軸として形成し、前記足先部に対する前記上体部の左右方向の傾斜に対し姿勢を安定に保つための柔軟保持機構を備えることを特徴とする付記1記載の歩行ロボットの足機構。
【0085】
(付記12) 上体部が足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタを備えることを特徴とする付記10記載の歩行ロボットの足機構。
【0086】
(付記13) 上体部が前記指関節部周りに足先部から離れる方向に回転した際に、上体部に対し足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段を備えることを特徴とする付記12記載の歩行ロボットの足機構。
【0087】
(付記14) 前記復帰手段の復帰力により足先部が前記機械的リミッタの下限位置方向に回転した際に、上体部に対しダンピング力を発生するダンパ手段を、前記指関節部に設けたことを特徴とする付記13記載の歩行ロボットの足機構。
【0088】
(付記15) 踵接地センサと、上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、前記足先部の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントの接地面における位置を検出するセンサ手段とを有する足機構を備えた歩行ロボットの歩行を制御する歩行制御方法において、前記踵接地センサを用いて支持脚が接地したか否かを判定する工程と、踵が接地した期間では足首関節部に対しコンプライアンス制御することで足底の接地面を床に倣わせて足底の面接触を保つ工程と、踵が床から浮いた時点では、指関節部の受動的回転自由度で足底と床の接地面の倣い動作が保証されるため、指関節部での検出反力が上体部の運動に必要な目標反力となるよう足首関節部に対し力制御することにより上体部の姿勢を制御する工程とを有する歩行制御方法。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載した発明によれば、歩行ロボットの足機構が、上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、前記足先部の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントの接地面における位置を検出するセンサ手段とを備えるので、様々なストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を迅速かつ柔軟に行わせることが可能である。また、請求項2に記載した発明によれば、歩行ロボットの足機構が、上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、前記足先部に設けられ、指関節部の回転軸からの距離が互いに異なる少なくとも2箇所でそれぞれ接地面からの垂直抗力成分を検出するセンサ手段とを備えるので、様々なストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を迅速かつ柔軟に行わせることが可能である。
【0090】
さらに、請求項5に記載した発明によれば、歩行ロボットの足機構の歩行制御方法が、踵接地センサを用いて支持脚が接地したか否かを判定する工程と、踵が接地した期間では足首関節部に対しコンプライアンス制御することで足底の接地面を床に倣わせて足底の面接触を保つ工程と、踵が床から浮いた時点では、指関節部の受動的回転自由度で足底と床の接地面の倣い動作が保証されるため、指関節部での検出反力が上体部の運動に必要な目標反力となるよう足首関節部に対し力制御することにより上体部の姿勢を制御する工程とを有するので、様々なストライドでエネルギーロスの少ない自然な歩容を実現する足機構を備えた歩行ロボットに対し迅速かつ容易な歩行制御を行わせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る足機構の基本原理を説明する図である。
【図2】本発明に係る足機構の基本原理を説明する図である。
【図3】本発明に係る足機構の基本原理を説明する図である。
【図4】従来の足機構で歩行を行わせた状態を示す図である。
【図5】従来の足機構で踵を浮かせた歩行を行わせた状態を示す図である。
【図6】本発明に係る歩行ロボットの足機構で踵を浮かせた歩行を行わせた状態を示す図である。
【図7】本発明に係る歩行ロボットの足機構が復帰手段を有しない場合の歩行状態を説明する図である。
【図8】本発明の一実施例に係る足機構が復帰手段を有する場合の歩行状態を説明する図である。
【図9】本発明に係る歩行ロボットの足機構がダンパ手段を有しない場合の歩行状態を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係る足機構のダンパ手段を示す図である。
【図11】本発明の一実施例に係る足機構の下限位置検出手段を示す図である。
【図12】本発明の一実施例に係る足機構の回転角度検出手段を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係る足機構の力トルクセンサを示す図である。
【図14】本発明の他の実施例に係る歩行ロボットの足機構の構成を示す図である。
【図15】図14に示した実施例の足機構の柔軟保持機構を示す図である。
【図16】図14に示した実施例の足機構に2自由度を有する指関節部を適用した例を示す図である。
【図17】図1に示した実施例の足機構に2自由度を有する指関節部を適用した例を示す図である
【図18】本発明の足機構を備える歩行ロボットの2足歩行支持脚の歩行制御処理を説明するフロー図である。
【図19】本発明の第1の実施例に係る歩行ロボットの足機構の構成を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施例に係る歩行ロボットの足機構の構成を示す図である。
【符号の説明】
2 上体部
4 足先部
4a 足底
6 踵部
10 指関節部
12 足首関節部
14 機械的リミッタ
16 バネ
18 マイクロスイッチ
20 単軸力センサ
22 一方向ロータリダンパ
24 ポテンショメータ
26 スペーサ
28 力トルクセンサ
30 柔軟保持機構

Claims (3)

  1. 上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、
    前記足先部の接地面における垂直抗力の総和、及びその垂直抗力のゼロモーメントポイントの接地面における位置を検出するセンサ手段と、
    前記上体部が前記足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタと、
    前記上体部が前記指関節部周りに前記足先部から離れる方向に回転した際に、前記上体部に対し前記足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段と、
    を備えることを特徴とする歩行ロボットの足機構。
  2. 上体部に対し足先部を足底の接地面からオフセットした位置で受動的に回転自在に連結する指関節部と、
    前記足先部に設けられ、前記指関節部の回転軸からの距離が互いに異なる少なくとも2箇所でそれぞれ接地面からの垂直抗力成分を検出するセンサ手段と、
    前記上体部が前記足先部に対し前記指関節部周りに回転する回転角が下限値以上となるよう制限する機械的リミッタと、
    前記上体部が前記指関節部周りに前記足先部から離れる方向に回転した際に、前記上体部に対し前記足先部を前記機械的リミッタの下限位置方向に復帰させようとする力を発生する復帰手段と、
    を備えることを特徴とする歩行ロボットの足機構。
  3. 踵接地センサを有する請求項1又は2記載の足機構を備えた歩行ロボットの歩行を制御する歩行制御方法において、
    前記踵接地センサを用いて支持脚が接地したか否かを判定する工程と、
    踵が接地した期間では足首関節部に対しコンプライアンス制御することで足底の接地面を床に倣わせて足底の面接触を保つ工程と、
    踵が床から浮いた時点では、指関節部の受動的回転自由度で足底と床の接地面の倣い動作が保証されるため、指関節部での検出反力が上体部の運動に必要な目標反力となるよう足首関節部に対し力制御することにより上体部の姿勢を制御する工程と、
    を有することを特徴とする歩行制御方法。
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