JP4730831B2 - 刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 - Google Patents
刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4730831B2 JP4730831B2 JP2006034973A JP2006034973A JP4730831B2 JP 4730831 B2 JP4730831 B2 JP 4730831B2 JP 2006034973 A JP2006034973 A JP 2006034973A JP 2006034973 A JP2006034973 A JP 2006034973A JP 4730831 B2 JP4730831 B2 JP 4730831B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- guide bush
- bar
- tool
- holding
- guide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 title claims description 86
- 238000003672 processing method Methods 0.000 title claims description 37
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 86
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 55
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 27
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 21
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 21
- 238000003754 machining Methods 0.000 claims description 17
- 238000007730 finishing process Methods 0.000 claims description 16
- 239000012467 final product Substances 0.000 claims description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 7
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 4
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- 238000007517 polishing process Methods 0.000 description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 229910003460 diamond Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010432 diamond Substances 0.000 description 2
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 2
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 2
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 2
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 2
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 238000012407 engineering method Methods 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000002955 isolation Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 230000036316 preload Effects 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Turning (AREA)
Description
旋盤としては、例えば、後記の特許文献1に記載の自動旋盤が知られている。この自動旋盤では、それぞれ刃物(切削工具)が取り付けられる複数の刃物台が、加工対象(ワーク)の素材中心に向って移動するように配設されている。この自動旋盤では、素材中心に移動させる刃物台を変更することで、素材の加工に用いる刃物を変更することができる。
このようにワークにたわみが生じると、ワークの加工精度が低下する。このため、ワークの張り出し量が大きい場合には、ワークの加工主軸から張り出している部分をガイドブッシュに挿通することによって支持して、たわみを防止した状態でワークの加工を施す。
このようなガイドブッシュとしては、例えば後記の特許文献2に記載のガイドブッシュ装置や、後記の特許文献3に記載のロータリーガイドブッシュ等が知られている。
ここで、ガイドブッシュとワークの外周面との間には常に隙間を確保する必要がある。一方で、加工中のワークのたわみを最小限にするために、ガイドブッシュの内径は、ワークの外周面との間に形成される隙間が必要最小限となるように設定することが好ましい。
このため、上記のガイドブッシュ装置およびロータリーガイドブッシュには、いずれもワークの外径寸法に応じてワークの外周面との間の隙間を調整するための機構が設けられている。
しかし、引抜き材は、研磨材に比べて外形寸法のばらつきが大きい。また、引抜き材は、表面にうねりがあったり、軸線が湾曲している場合がある。このため、引抜き材を旋盤加工する際に、ガイドブッシュの内径を一定とした場合には、ワークにおいてガイドブッシュに支持される部位の外径や曲がり量によって、ガイドブッシュとワークの外周面との間の隙間が変わってしまい、高精度な加工が困難となる。
しかし、ガイドブッシュの内径調整作業を毎回の加工時に行うと、サイクルタイム(CT)が長くなって生産性が低下する。また、ワークの外径の変化量が内径調整機構による調整範囲を超えている場合には対応することができない。
このため、ガイドブッシュが設けられている旋盤では、ワークにおいて加工主軸に支持される範囲だけでなく、ガイドブッシュに支持される範囲についても加工を施すことができない。すなわち、ガイドブッシュが設けられている旋盤では、ガイドブッシュが設けられていない旋盤に比べてワークの残材が長くなり、ワークを効率的に利用することができないので、部品の製造コストに占める材料費の割合が高くなる。
すなわち、本発明は、旋盤による棒材の切削加工に用いられる刃物台切込装置であって、前記旋盤の主軸中心線回りに配置される刃物台と、前記主軸中心線周りに配置される複数のガイドブッシュ保持台と、前記刃物台および前記各ガイドブッシュ保持台とをそれぞれ独立して前記主軸中心線に対して進出退避させる移動機構とを有している刃物台切込装置を提供する。
同様に、この刃物台切込装置では、移動機構を動作させることによって、各ガイドブッシュ保持台をそれぞれ独立して旋盤の主軸中心線上に出し入れすることができる。すなわち、この刃物台切込装置では、任意のガイドブッシュ保持台に保持されるガイドブッシュを主軸中心線上に位置させて、このガイドブッシュによって主軸に保持されている棒材の支持を行うことができる。
そして、複数のガイドブッシュ保持台にそれぞれ内径や長さ、材質等、ガイドブッシュとしての特性の異なるガイドブッシュを保持させておき、主軸中心線上に進出させるガイドブッシュ保持台を切り換えることで、棒材の支持に用いるガイドブッシュを容易に変更することができる。例えば、棒材の振れ取り加工段階では、それほどガイドブッシュの形状精度が要求されず、使用による摩耗等で少々形状精度が劣化しても問題がなく、形状精度の維持をそれ程要求されないので、安価である焼入れ材からなるガイドブッシュを用いてもよい。また、棒材の仕上げ加工段階では、ガイドブッシュに高い形状精度とその維持が求められるので、例えば超硬合金やコンパックスダイヤモンド等の耐摩耗性材料や低摺動抵抗の材料からなるガイドブッシュや、低摩擦抵抗コーティングが施されたガイドブッシュ等、摩耗の生じにくい材質からなるガイドブッシュを用いてもよい。
さらに、複数のガイドブッシュ保持台を同時に主軸中心線に向けて進出させて、これらガイドブッシュ保持台に保持されるガイドブッシュによって棒材の軸線方向の複数箇所を支持することで、棒材の支持をより良好に行うことができ、棒材の加工精度が向上する。
また、各ガイドブッシュは、ガイドブッシュ保持台に対して軸線回りの回転を規制して設けられた固定ガイドブッシュとされていてもよく、また、ガイドブッシュ保持台によって軸線回りの回転を可能にして支持されたロータリーガイドブッシュとされていてもよい。
また、刃物台および各ガイドブッシュ保持台は、主軸中心を中心とする放射状に配置することが好ましい。この場合には、刃物台やガイドブッシュ保持台の移動装置による位置制御が、一軸制御で済むので、装置構成を簡略化することができる。
なお、刃物台およびガイドブッシュ保持台の設置数は任意である。
すなわち、この刃物台切込装置では、必要に応じて、刃物台とガイドブッシュ保持台の数を変更することができる。
このガイドブッシュ工具を刃物台に装着することで、この刃物台をガイドブッシュ保持台として利用することができる。すなわち、このガイドブッシュ工具を用いることで、従来の刃物台切込装置を、本発明の刃物台切込装置として使用することができる。
ここで、ガイドブッシュ工具の工具本体の取付部と刃物の取付部とが同一形状である、という表現の趣旨は、ガイドブッシュ工具の工具本体が刃物と同様にして刃物台に装着可能であるということであって、ガイドブッシュ工具の取付部と刃物の取付部とが細部にいたるまで全く同じ形状である、という意味ではない。すなわち、ガイドブッシュ工具の取付部と刃物の取付部は、刃物台による保持を可能にするための基本的な形状が同一であれば、他の部分についてはそれぞれの本来の用途に最適化された形状とされていてもよい。
この場合には、ブッシュ保持部と取付部とは、ガイドブッシュ本体の軸線方向の位置がずれることになる。
すなわち、このガイドブッシュ工具を装着した刃物台を主軸中心線上に進出させた場合には、このガイドブッシュ工具のガイドブッシュ本体の位置は、この刃物台に刃物を装着した場合に刃先が位置する地点よりも、主軸中心線方向にずれることとなる。
このため、ガイドブッシュ工具が装着される刃物台切込装置が、各刃物台に装着される刃物を主軸中心線方向の同一位置に向けて進出させる構成であっても、ガイドブッシュ工具によって棒材を支持した際に、ガイドブッシュ本体が刃物と干渉せず、棒材の支持を良好に行うことができる。
そして、この棒材加工方法では、棒材の加工段階に応じてガイドブッシュ保持台を主軸中心線上に出し入れすることで、ガイドブッシュによる支持を行った状態での棒材の加工と、ガイドブッシュによる支持を行わない状態での棒材の加工とを切り換えて、常に適切な加工条件下で棒材の加工を行うことができる。
また、ガイドブッシュ保持台を主軸中心から退避させた状態では、棒材において主軸から突出された領域全体が露出されていて、この領域についても刃物による切削加工が可能となるので、棒材において従来のガイドブッシュを用いた加工では残材となってしまう部分をより短くすることができ、材料費を節約することができる。
そして、複数のガイドブッシュ保持台にそれぞれ内径や長さ、材質等、ガイドブッシュとしての特性の異なるガイドブッシュを保持させておき、現在の加工工程における棒材の支持に適したガイドブッシュによって棒材の支持を行うことで、常に適切な加工条件下で棒材の加工を行うことができる。
例えば、棒材の振れ取り加工段階では、それほどガイドブッシュの形状精度が要求されず、使用による摩耗等で少々形状精度が劣化しても問題がなく、形状精度の維持をそれ程要求されないので、安価である焼入れ材からなるガイドブッシュを用いる。また、棒材の仕上げ加工段階では、ガイドブッシュに高い形状精度とその維持が求められるので、例えば超硬合金やコンパックスダイヤモンド等の耐摩耗性材料や低摺動抵抗の材料からなるガイドブッシュや、低摩擦抵抗コーティングが施されたガイドブッシュ等、摩耗の生じにくい材質からなるガイドブッシュを用いる。
このようにこれらガイドブッシュ保持台に保持されるガイドブッシュによって棒材の軸線方向の複数箇所を支持することで、棒材の支持をより良好に行うことができ、棒材の加工精度が向上する。
次に、振れ取り工程を経て形状精度が高められた棒材を、棒材との間のクリアランスの小さい仕上げ用ガイドブッシュを用いて支持した状態で切削加工する(仕上げ工程)。
また、この棒材加工方法では、主軸中心線上に進出させるガイドブッシュ保持台を切り換えることで、棒材の支持に用いるガイドブッシュを容易に変更することができるので、サイクルタイムを最小限に抑えることができる。
この棒材加工方法で使用する第一および仕上げ用ガイドブッシュ保持台は、それぞれ一台のみに限定されるものではなく、それぞれ必要に応じた台数使用することができる。
第一および第二小径部は、径が小さい分、棒材の他の部位(最大外径部)に比べて強度が低いので、たわみが生じやすい。そこで、上記のように、第三仕上げ工程では、棒材の第一小径部の両側に位置する部位を、それぞれ棒材との間のクリアランスの小さい仕上げ用ガイドブッシュによって支持した状態で、第二小径部の形成を行う(第三仕上げ加工)。これにより、第一および第二小径部に加わるモーメントが低減されて、第一および第二小径部に生じるたわみが最小限になるので、第二小径部の加工精度が向上する。
この棒材加工方法では、まず、第一ガイドブッシュ保持台に保持されたガイドブッシュによって、棒材の主軸側の部分を支持し、この状態で、棒材の突出端側を切削加工する(突出端側加工工程)。
すなわち、この棒材加工方法では、棒材の主軸側の部分を支持した状態で棒材の突出端側の切削加工を行い、棒材の突出端側のみを支持した状態で、棒材の主軸側部分を切削加工する。
また、この棒材加工方法では、主軸中心線上に進出させるガイドブッシュ保持台を切り換えることで、棒材の支持に用いるガイドブッシュを容易に変更することができるので、サイクルタイムを最小限に抑えることができる。
ここで、この棒材加工方法で使用する第一および仕上げ用ガイドブッシュ保持台は、それぞれ一台のみに限定されるものではなく、それぞれ必要に応じた台数使用することができる。
本実施形態に係る刃物台切込装置1は、図1に示されるように、主軸中心線Aを中心として、周方向に配列された3つの刃物台ユニット2を備えている。
各スライダ4A,4Bは、ベース6に固定された2つのリニアガイド7によってそれぞれの直線移動動作を案内されている。また、図2に示すように、各スライダ4A,4Bには、刃物3A,3Bを着脱可能にして保持するための刃物保持装置CLが設けられている。この刃物保持装置CLとしては、一般的な刃物台切込装置に用いられる刃物保持装置、例えば刃物の工具本体(被保持部)を挟み込んで固定するクランプ装置等が用いられている。
また、図4および図5に示すように、いずれか一方の刃物3A(3B)を主軸中心線Aに向けて突出させるときには、他方の刃物3B(3A)は後退させられるようになっている。
これにより、この刃物台切込装置1では、移動機構5を動作させることによって、各ガイドブッシュ保持台HLをそれぞれ独立して主軸中心線A上に出し入れすることができる。すなわち、この刃物台切込装置1では、任意のガイドブッシュ保持台HLに保持されるガイドブッシュ工具21を主軸中心線A上に位置させて、このガイドブッシュ工具21によって主軸に保持されている棒材の支持を行うことができる。
ここで、ガイドブッシュ保持台HLによるガイドブッシュ工具21の位置決めは、刃物台ユニット2による刃物3A,3Bの位置決めと同様にして行われるので、高精度な位置決めを容易に行うことができ、主軸中心線A上へのガイドブッシュ工具21の出し入れを迅速に行うことができる。
また、この刃物台切込装置1では、ガイドブッシュ工具21が装着される刃物台ユニット2の数を変更することで、刃物台ユニット2とガイドブッシュ保持台HLの数を変更することができる。
工具本体23には、刃物3A,3Bの刃物台ユニット2への取付部(工具本体)と同一形状をなす被保持部23a(取付部)が設けられている。これにより、工具本体23は、刃物台ユニット2の刃物保持装置CLによって保持することが可能である。
本実施形態では、工具本体23は、刃物3A,3Bの工具本体と同様の四角柱形状とされており、その一端側が、刃物保持装置CLに保持される被保持部23aとされており、他端側が、ガイドブッシュ本体22が装着されるブッシュ保持部23bとされている。
これにより、ブッシュ保持部23bと被保持部23aとは、ガイドブッシュ本体22の軸線方向の位置がずれることになる。
すなわち、このガイドブッシュ工具21を装着した刃物台ユニット2を主軸中心線A上に進出させた場合には、このガイドブッシュ工具21のガイドブッシュ本体22の位置は、他の刃物台ユニット2に刃物を装着した場合に刃先3A,3Bが位置する地点よりも、主軸中心線A方向にずれることとなる。
このため、ガイドブッシュ工具21によって棒材を支持した際に、ガイドブッシュ本体22が刃物3A,3Bと干渉せず、棒材の支持を良好に行うことができる。
固定ガイドブッシュは、ロータリーガイドブッシュよりも構造が単純であるので、メンテナンスが容易である。また、固定ガイドブッシュは、ロータリーガイドブッシュよりも小型であるので、刃物台切込装置1の他の構成部材との干渉の問題が生じにくい。このため、ガイドブッシュ本体22として固定ガイドブッシュを用いた場合には、刃物台切込装置1の設計が容易となる。本実施形態では、ガイドブッシュ本体22として、固定ガイドブッシュを用いている。
また、単純に、工具本体23に設けられた貫通孔にガイドブッシュ本体22を締まり嵌めによって固定してもよい。
本実施形態に係る刃物台切込装置1を用いて被加工物の加工を行うには、いずれかの刃物台ユニット2のサーボモータ12を作動させる。サーボモータ12の作動により、ボールネジ11が回転させられ、該ボールネジ11に係合しているボールネジナット10A,10Bが推進される。
同様に、この刃物台切込装置1では、刃物台ユニット2に対して刃物3A,3Bのどちらか、もしくは両方の代わりにガイドブッシュ工具21を装着した場合においても、刃物とガイドブッシュ工具21との干渉が生じない。
まず、棒材Wから、小径部が二段階に形成された部品(すなわち小径部にさらに小径部が形成された部品)を製造する場合の棒材の加工方法について説明する。
この場合には、棒材Wの加工を行うにあたって、まず、各刃物台ユニット2のうち、三つの刃物台ユニット2に対して、刃物3A,3Bのうちのいずれか一方の代わりに、ガイドブッシュ工具21を装着する。これにより、これら三つの刃物台ユニット2を、それぞれ振れ取り用ガイドブッシュ保持台、第一仕上げ用ガイドブッシュ保持台、第二仕上げ用ガイドブッシュ保持台として利用する。
振れ取り用ガイドブッシュ保持台には、第一ガイドブッシュ工具21aを装着する。第一仕上げ用ガイドブッシュ保持台には、第二ガイドブッシュ工具21bを装着する。また、第二仕上げ用ガイドブッシュ保持台には、第三ガイドブッシュ工具21cを装着する。
第二ガイドブッシュ工具21bは、ガイドブッシュ本体22として、棒材Wとの間のクリアランスの小さい第一仕上げ用ガイドブッシュ22bが設けられたものである。第一仕上げ用ガイドブッシュ22bの内径は、振れ取り加工を行った棒材Wの外径寸法のばらつきを考慮した上で、棒材Wが自在に挿通可能な最小限の内径とされる。
第三ガイドブッシュ工具21cは、ガイドブッシュ本体22として、第一仕上げ用ガイドブッシュ22bよりもさらに小径の第二仕上げ用ガイドブッシュ22cが設けられたものである。
この状態から、図11に示すように、振れ取り用ガイドブッシュ保持台のみを主軸中心線Aに向けて前進させて、主軸SPに保持された棒材Wを、振れ取り用ガイドブッシュ22aによって支持した状態する。この状態で、いずれかの刃物台ユニット2に設けられた刃物によって棒材Wの切削加工を行う(振れ取り工程)。
この振れ取り工程では、棒材Wの表面を薄く削り取ることによって、図12に示すように、棒材Wに、主軸中心線Aとほぼ同軸となる略円筒面F1を形成する。また、この振れ取り工程では、振れ取り用ガイドブッシュ22aには、棒材Wにおいて刃物による加工部位よりも主軸SP側の部位を支持させる。
振れ取り工程が終了したら、振れ取り用ガイドブッシュ22aから棒材Wを引き抜いたのちに、振れ取り用ガイドブッシュ保持台を後退させる。
また、この棒材加工方法では、主軸中心線A上に進出させるガイドブッシュ保持台を切り換えることで、棒材Wの支持に用いるガイドブッシュを容易かつ迅速に変更することができるので、サイクルタイムを最小限に抑えることができる。
この場合には、各刃物台ユニット2のうち、二つの刃物台ユニット2に対して、刃物3A,3Bのうちのいずれか一方の代わりに、ガイドブッシュ工具21を装着する。これにより、これら二つの刃物台ユニット2を、それぞれ第一仕上げ用ガイドブッシュ保持台、第二仕上げ用ガイドブッシュ保持台として利用する。
第一仕上げ用ガイドブッシュ保持台には、第二ガイドブッシュ工具21bを装着する。また、第二仕上げ用ガイドブッシュ保持台には、第三ガイドブッシュ工具21cを装着する。
第一仕上げ工程が終了したら、第一仕上げ用ガイドブッシュ22bから棒材Wを引き抜いたのちに第一仕上げ用ガイドブッシュ保持台を後退させる。
これにより、図21に示すように、棒材Wにおいて主軸SPから突出した部分全体が露出される。
この状態で、いずれかの刃物台ユニット2に設けられた刃物によって棒材Wの切削加工を行うことで、棒材Wの主軸SP側の部位について切削加工を行う(第二仕上げ工程)。
また、図25に示されるように、2つのブラケット14A′,14B′を支持するリニアガイドとして共通のリニアガイド16を採用することとしてもよい。
また、移動機構5は、リニアモータ機構によって構成されていてもよい。
2 刃物台ユニット
3A,3B 刃物
5 移動機構
21 ガイドブッシュ工具
21a〜21c 第一〜第三ガイドブッシュ工具
22a 振れ取り用ガイドブッシュ(ガイドブッシュ本体)
22b 第一仕上げ用ガイドブッシュ(ガイドブッシュ本体)
22c 第二仕上げ用ガイドブッシュ(ガイドブッシュ本体)
23 工具本体
23a 被保持部(取付部)
23b ブッシュ保持部
23c 屈曲部
A 主軸中心線
CL 刃物保持装置(ガイドブッシュ保持装置)
HL ガイドブッシュ保持台
W 棒材
Claims (9)
- 旋盤による棒材の切削加工に用いられる刃物台切込装置であって、
前記旋盤の主軸中心線回りに配置される刃物台と、
前記主軸中心線周りに配置される複数のガイドブッシュ保持台と、
前記刃物台および前記各ガイドブッシュ保持台とをそれぞれ独立して前記主軸中心線に対して進出退避させる移動機構とを有している刃物台切込装置。 - 前記刃物台が、刃物を着脱可能にして保持する刃物保持装置を有し、
前記ガイドブッシュ保持台が、ガイドブッシュを着脱可能にして保持するガイドブッシュ保持装置を有し、
該ガイドブッシュ保持装置による前記ガイドブッシュの保持構造が、前記刃物保持装置による前記刃物の保持構造と同一構成とされている請求項1記載の刃物台切込装置。 - 刃物が着脱可能な複数の刃物台を有する刃物台切込装置に用いられるガイドブッシュ工具であって、
ガイドブッシュ本体と、
該ガイドブッシュ本体が設けられる工具本体とを有し、
該工具本体には、前記刃物の前記刃物台への取付部と同一形状をなす取付部が設けられ、前記ガイドブッシュ本体を保持するブッシュ保持部と前記取付部との間に、前記ガイドブッシュ本体の軸線方向に向けて屈曲する屈曲部が設けられているガイドブッシュ工具。 - 刃物を着脱可能にして保持する刃物保持装置を有し旋盤の主軸中心線回りに配置される刃物台と、ガイドブッシュを着脱可能にして保持するガイドブッシュ保持装置を有し前記主軸中心線周りに配置されるガイドブッシュ保持台と、前記刃物台および前記各ガイドブッシュ保持台とをそれぞれ独立して前記主軸中心線に対して進出退避させる移動機構とを有し、前記ガイドブッシュ保持装置による前記ガイドブッシュの保持構造が、前記刃物保持装置による前記刃物の保持構造と同一構成とされている刃物台切込装置に適用され、前記旋盤の主軸に一部を突出させた状態にして支持された棒材を加工する加工方法であって、
前記ガイドブッシュ保持台に、前記棒材の加工工程のうちのいずれか一工程に適した種類のガイドブッシュを保持させて、前記棒材の加工工程のうち、前記ガイドブッシュによる支持が必要な加工工程でのみ、前記ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて前進させて前記ガイドブッシュによって前記棒材を支持した状態で該棒材を切削加工する棒材加工方法。 - 旋盤の主軸に一部を突出させた状態にして支持された棒材の加工方法であって、
前記旋盤の主軸中心線回りに、複数の前記ガイドブッシュ保持台を、前記主軸中心線に対してそれぞれ独立して進出退避可能にして配置し、
前記各ガイドブッシュ保持台に、それぞれ前記棒材の加工工程のうちのいずれか一工程における前記棒材の支持に適した種類のガイドブッシュを保持させて、前記棒材の加工工程のうち、前記ガイドブッシュによる支持が必要な加工工程でのみ、該加工工程での前記棒材の支持に適した前記ガイドブッシュを保持している前記ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて前進させて、該ガイドブッシュ保持台が保持している前記ガイドブッシュによって前記棒材を支持した状態で該棒材を切削加工する棒材加工方法。 - 前記棒材の同一の加工工程において複数の前記ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて前進させてこれらガイドブッシュ保持台が保持する前記ガイドブッシュによって前記棒材を支持した状態で該棒材を切削加工する請求項5記載の棒材加工方法。
- 前記ガイドブッシュ保持台として、振れ取り用ガイドブッシュ保持台と仕上げ用ガイドブッシュ保持台とを設け、
前記振れ取り用ガイドブッシュ保持台には前記棒材との間のクリアランスの大きい振れ取り用ガイドブッシュを保持させ、
前記仕上げ用ガイドブッシュ保持台には前記棒材との間のクリアランスの小さい仕上げ用ガイドブッシュを保持させ、
前記振れ取り用ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて前進させて前記振れ取り用ガイドブッシュによって前記棒材を支持した状態で該棒材を切削加工する振れ取り工程と、
前記仕上げ用ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて前進させて前記仕上げ用ガイドブッシュによって前記棒材を支持した状態で該棒材を切削加工する仕上げ工程とを行う請求項5記載の棒材加工方法。 - 前記仕上げ加工が、前記棒材の外径を最終製品の最大外径と同一にする第一仕上げ工程と、
前記棒材の中間位置に対して前記最大外径よりも小径の第一小径部を形成する第二仕上げ工程と、
前記第一小径部に該第一小径部よりも小径の第二小径部を形成する第三仕上げ工程とを有しており、
前記第三仕上げ工程では、前記棒材の前記第一小径部の両側に位置する部位をそれぞれ前記仕上げ用ガイドブッシュによって支持する請求項7記載の棒材加工方法。 - 前記ガイドブッシュ保持台として、第一ガイドブッシュ保持台と第二ガイドブッシュ保持台とを設け、
前記第一ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて進出させて、該第一ガイドブッシュ保持台に保持されたガイドブッシュによって前記棒材の前記主軸側の部分を支持し、この状態で前記棒材の突出端側を切削加工する突出端側加工工程と、
前記第一ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線から離間させた状態で前記第二ガイドブッシュ保持台を前記主軸中心線に向けて進出させて、該第二ガイドブッシュ保持台に保持されたガイドブッシュによって前記棒材の突出端側を支持し、この状態で該棒材の前記主軸側の部分を切削加工する主軸側加工工程とを有している請求項5記載の棒材加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006034973A JP4730831B2 (ja) | 2006-02-13 | 2006-02-13 | 刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006034973A JP4730831B2 (ja) | 2006-02-13 | 2006-02-13 | 刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011034772A Division JP5462204B2 (ja) | 2011-02-21 | 2011-02-21 | ガイドブッシュ工具および切削工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007210082A JP2007210082A (ja) | 2007-08-23 |
JP4730831B2 true JP4730831B2 (ja) | 2011-07-20 |
Family
ID=38488936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006034973A Expired - Fee Related JP4730831B2 (ja) | 2006-02-13 | 2006-02-13 | 刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4730831B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011098438A (ja) * | 2011-02-21 | 2011-05-19 | Seiko Instruments Inc | ガイドブッシュ工具および切削工具 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5138258B2 (ja) * | 2007-03-28 | 2013-02-06 | シチズンホールディングス株式会社 | ガイドブッシュを備えた数値制御旋盤及びこの数値制御旋盤を用いたワークの加工方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003245803A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-09-02 | Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd | 細物ワークの加工方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62199303A (ja) * | 1986-02-24 | 1987-09-03 | Citizen Watch Co Ltd | 自動旋盤 |
JPH0692043B2 (ja) * | 1990-10-01 | 1994-11-16 | セイコー精機株式会社 | Nc複合自動旋盤 |
-
2006
- 2006-02-13 JP JP2006034973A patent/JP4730831B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003245803A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-09-02 | Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd | 細物ワークの加工方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011098438A (ja) * | 2011-02-21 | 2011-05-19 | Seiko Instruments Inc | ガイドブッシュ工具および切削工具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007210082A (ja) | 2007-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5138258B2 (ja) | ガイドブッシュを備えた数値制御旋盤及びこの数値制御旋盤を用いたワークの加工方法 | |
KR101443776B1 (ko) | 바 형상 또는 튜브형 공작물 절삭장치 | |
KR100952241B1 (ko) | 정밀 롤 선반 | |
JP2007331054A (ja) | 精密ロール旋盤 | |
CN110508832B (zh) | 多刀高效同步动平衡车削加工机床及加工方法 | |
KR102335713B1 (ko) | 공작 기계 | |
US20040211301A1 (en) | Machine tool assembly | |
TWI555606B (zh) | 工作機械 | |
JP5080120B2 (ja) | ポリゴン加工装置及びポリゴン加工方法 | |
JP4730831B2 (ja) | 刃物台切込装置、これに用いるガイドブッシュ工具、および棒材加工方法 | |
CN201040324Y (zh) | 倒角机 | |
JP5462204B2 (ja) | ガイドブッシュ工具および切削工具 | |
TW201924818A (zh) | 具倍數加工效率之櫛式車床 | |
JP4777137B2 (ja) | 精密ロール旋盤 | |
JP6002571B2 (ja) | 工作機械における切削加工方法 | |
JP5823181B2 (ja) | 研削盤 | |
CN109352027A (zh) | 一种带尾座支撑的双联长锥孔加工装置与加工方法 | |
JP6577861B2 (ja) | 工作機械 | |
JP5328011B2 (ja) | 歯車材料支持装置、歯車加工装置、及び歯車製造方法 | |
JP2005088142A (ja) | 旋盤 | |
JP4498631B2 (ja) | 主軸移動型自動旋盤 | |
JP4947777B2 (ja) | 刃物台ユニット、刃物台切込装置および自動旋盤 | |
JP4376815B2 (ja) | 自動旋盤及び加工方法 | |
CN204686038U (zh) | 数控车床双座组合刀台 | |
JP2012086306A (ja) | 円筒内面部の加工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080922 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101221 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110412 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110414 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110414 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4730831 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |