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JP4727938B2 - リビングラジカル重合開始基を持つポリリン酸の製造方法および用途 - Google Patents

リビングラジカル重合開始基を持つポリリン酸の製造方法および用途 Download PDF

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JP4727938B2
JP4727938B2 JP2004081431A JP2004081431A JP4727938B2 JP 4727938 B2 JP4727938 B2 JP 4727938B2 JP 2004081431 A JP2004081431 A JP 2004081431A JP 2004081431 A JP2004081431 A JP 2004081431A JP 4727938 B2 JP4727938 B2 JP 4727938B2
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Description

発明の詳細な説明
本発明はリビングラジカル重合開始基を持つポリリン酸の製造方法及び用途に関する。
一般に、加水分解や酵素反応により分解、消失する分解性プラスチックが環境保全や医療用具の材料として用いられている。しかし、一般の分解性高分子であるポリ乳酸やポリグリコール酸などの脂肪族ポリエステルは結晶性及び疎水性が高いため分解時間が非常に長く、特に医療用具として利用される場合、生体内の残存が問題となっている。そこで分解性に優れ、生体に害を与えない新しい分解性高分子が望まれている。
この様な背景の中から、水溶性高分子であるポリエチレングリコールなどと共重合し、結晶性を下げ親水性を増した脂肪族ポリエステルが報告されている。しかしながら、脂肪族ポリエステルの分解では低分子量のカルボン酸が多量に生成し、生体組織に悪影響を及ぼすという問題があった。
また、一般的にラジカル重合で合成した高分子の分子量はある程度の分布を持つため、分子形態が捉えにくく、異なった分子量の高分子の混在による物性への影響が問題であった。
発明者が解決しようとする課題
本発明の第1の目的は、生分解性に優れた枝分かれ高分子を製造する上で重要な材料となる、リビングラジカル重合開始基を側鎖に有するポリリン酸を提供することにある。
本発明の第2の目的は、リビングラジカル重合開始基を有する新規なポリリン酸の製造方法を提供することにある。
本研究の第3の目的は、リビングラジカル重合開始基を有する新規なポリリン酸の用途を提供することにある。
課題を決定するための手段
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、種々のアルキル鎖を有する環状リン酸化合物とリビングラジカル重合開始基を有する環状リン酸化合物をアニオン開環重合により、重合開始基を有するポリリン酸が得られることの知見を得て、またさらに、前記の新規なポリリン酸は優れた分解性を有し、容易に分子量分布の狭い枝分かれ高分子を製造する上で重要な原料となる知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)である。
(1)下記式[1]
Figure 0004727938
(式中Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示すXはハロゲン原子。Rは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。m、nは2から4の整数を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。pとqは各ユニットの割合を示し、p/qは1/99から99/1である。分子量1,000から50,000である。)で表されるポリリン酸。
(2)下記式[2]
Figure 0004727938
(式中R1は水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子。mは2から4の整数を示す。)で表される化合物
(3)下記式[3]
Figure 0004727938
(式中Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは1個の水酸基を有する炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子)で表される重合開始基を有する化合物と下記式[4]
Figure 0004727938
(式中Xはハロゲン原子であり、mは2から4の整数である。)
で表される環状リン酸化合物とを、有機塩基の存在下で反応させることを特徴とする下記式[2]
Figure 0004727938
(式中R、mは前記と同じであり、Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子)で表される環状リン酸化合物の製造方法。
(4)前記(2)の式[4]の環状リン酸化合物と、下記式[5]
Figure 0004727938
(式中Rは水素または直鎖または分岐鎮の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。nは2から4の整数である。)で表される環状リン酸化合物とをアルキルアルミニウム存在下で反応させることを特徴とする請求項1記載式[1]のポリリン酸の製造方法。
(5)請求項1に記載の式[1]で表されるポリリン酸に重合性化合物をグラフトした枝分かれ高分子の製造方法
(6)請求項5に記載の製造方法により製造された枝分かれ高分子。
(7)請求項1に記載の式[1]で表されるポリリン酸を用いなる生分解性材料。
発明実施の形態
第一の発明のポリリン酸は下記式[1]
Figure 0004727938
で表される基を有する重合体である。
ここで式中Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Xはハロゲン原子。Rは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。m、nは2から4の整数を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。pとqは各ユニットの割合を示し、p/qは1/99から99/1であり、望ましくは98/2から70/30である。分子量1,000から50,000望ましくは5,000から20,000のポリリン酸の合成が可能である。
第2の発明のポリリン酸の原料は、
下記式[2]
Figure 0004727938
で表される前記式[1]のポリリン酸の原料である。
ここで、式中Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子。mは2から4の整数を示す。
前記重合体の原料である環状リン酸化合物は、次の方法で容易に製造することができる。すなわち、下記式[3]
Figure 0004727938
(式中Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは1個の水酸基を有する炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子。)で表される重合開始基を有する化合物)で表される環状リン酸化合物と下記式[4]
Figure 0004727938
(式中Xはハロゲン原子であり、mは2から4の整数である。)
で表される環状リン酸化合物を有機塩基の存在下で反応させることを特徴とする下記式[2]
Figure 0004727938
(式中R、mは前記と同じであり、Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子)で表される環状リン酸化合物の製造方法である。
また、前記式[1]のポリリン酸の製造方法は、次のようにして容易に製造することができる。すなわち、前記式[2]と下記式[5]
Figure 0004727938
(式中Rは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。nは2から4の整数である。)で表される環状リン酸化合物をアルキル金属化合物存在下で反応させることを特徴とする前記式[1]で表される重合体の製造方法である。
前記式[1]で表される本発明の重合体を単体もしくは他の重合性化合物とリビングラジカル重合することにより容易に枝分かれ高分子を製造することができる。
また、前記式[1]で表される本発明の重合体は、リン酸エステル結合を有する重合体であって、生分解性材料として好適である。
さらに、本発明を詳細に説明する。式[1]においてAは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−であり、Bは式[3]で表される水酸基もしくはアミノ基を有する重合性化合物の残基である。式[1]および[3]のRは水素または炭素数1、2のアルキル基を示し、好ましくは、メチル基である。
式[3]で表されるBを残基とする1個の水酸基を持つ化合物としては、
ヒドロキシメチル−2−クロロイソブチレート、ヒドロキシメチル−2−ブロモイソブチレート、ヒドロキシメチル−2−ヨードイソブチレート、2−ヒドロキシエチル−2−クロロイソブチレート、2−ヒドロキシエチル−2−ブロモイソブチレート、2−ヒドロキシエチル−2−ヨードイソブチレート、3−ヒドロキシプロピル−2−クロロイソブチレート、3−ヒドロキシプロピル−2−ブロモイソブチレート、3−ヒドロキシプロピル−2−ヨードイソブチレート、4−ヒドロキシブチル−2−クロロイソブチレート、4−ヒドロキシブチル−2−ブロモイソブチレート、4−ヒドロキシブチル−2−ヨードイソブチレート、5−ヒドロキシペンチル−2−クロロイソブチレート、5−ヒドロキシペンチル−2−ブロモイソブチレート、5−ヒドロキシペンチル−2−ヨードイソブチレート、6−ヒドロキヘキシル−2−クロロイソブチレート、6−ヒドロキヘキシル−2−ブロモイソブチレート、6−ヒドロキヘキシル−2−ヨードイソブチレート、7−ヒドロキシヘプチル−2−クロロイソブチレート、7−ヒドロキシヘプチル−2−ブロモイソブチレート、7−ヒドロキシヘプチル−2−ヨードイソブチレート、8−ヒドロキシオクチル−2−クロロイソブチレート、8−ヒドロキシオクチル−2−ブロモイソブチレート、8−ヒドロキシオクチル−2−ヨードイソブチレート、9−ヒドロキシノニル−2−クロロイソブチレート、9−ヒドロキシノニル−2−ブロモイソブチレート、9−ヒドロキシノニル−2−ヨードイソブチレート、10−ヒドロキデシル−2−クロロイソブチレート、10−ヒドロキデシル−2−ブロモイソブチレート、10−ヒドロキデシル−2−ヨードイソブチレート、2−ヒドロキシエトキシエチル−2−クロロイソブチレート、2−ヒドロキシエトキシエチル−2−ブロモソブチレート、2−ヒドロキシエトキシエチル−2−ヨードイソブチレート、ポリ(エチレングリコール)−2−クロロイソブチレート(n=3〜10)、ポリ(エチレングリコール)−2−ブロモイソブチレート(n=3〜10)、ポリ(エチレングリコール)−2−ヨードイソブチレート(n=3〜10)、2−ヒドロキシエチル−2−クロロ−2−ペンチレート、2−ヒドロキシエチル−2−ブロモ−2−ペンチレート、4−ヒドロキシブチル−2−クロロ−2−ペンチレート、4−ヒドロキシブチル−2−ブロモ−2−ペンチレート、6−ヒドロキシヘキシル−2−クロロ−2−ペンチレート6−ヒドロキシヘキシル−2−ブロモ−2−ペンチレート、2−ヒドロキシエチル−3−クロロ−3−ヘキシレート、2−ヒドロキシエチル−3−クロロ−3−ヘキシレ−ト、4−ヒドロキシブチル−3−クロロ−3−ヘキシレート、4−ヒドロキシブチル−3−クロロ−3−ヘキシレート、6−ヒドロキシヘキシル−3−クロロ−3−ヘキシレート、6−ヒドロキシヘキシル−3−ブロモ−3−ヘキシレート、2−ヒドロキシエチル−2−クロロイソブチルアミド、2−ヒドロキシエチル−2−ブロモイソブチルアミド、4−ヒドロキシブチル−2−クロロイソブチルアミド、4−ヒドロキシブチル−2−ブロモイソブチルアミド、6−ヒドロキシヘキシル−2−クロロイソブチルアミド、6−ヒドロキシヘキシル−2−ブロモイソブチルアミド、2−ヒドロキシエチル−2−クロロイソブチルウレタン、2−ヒドロキシエチル−2−ブロモイソブチルウレタン、4−ヒドロキシブチル−2−クロロイソブチルウレタン、4−ヒドロキシブチル−2−ブロモイソブチルウレタン、6−ヒドロキシ−2−クロロイソブチルウレタン、6−ヒドロキシヘキシル−2−ブロモイソブチルウレタンが挙げられる。
これらの1個の水酸基を有する重合性化合物と反応させる式[4]の化合物のXは、Br、Cl、I等のハロゲン原子である。mは2〜4の整数であり、好ましくは2である。
XがClでmが2の場合、式[4]の化合物は2−クロロ−2−オキソ−1、3、2−ジオキサホスホランであり、公知の方法(R.S.Edmundson,Chem.Ind.(London),1962,1828(1962))により製造することができる。
式[3]で表される1個の水酸基を有する重合性化合物と式[4]の化合物との反応の際には、有機塩基を脱ハロゲン化水素剤として用いる。
ここで使用される有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2,6−ルチジン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。より好ましくは、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンである。
この反応における式[3]、[4]の化合物の仕込みの割合は、式[3]で表される重合性化合物1モルに対して、式[4]の化合物0.5〜10モルであり、好ましくは1から4モルである。
脱ハロゲン化水素剤として用いる有機塩基の仕込み割合は、式[4]の化合物の1モルに対して1から10モル、好ましくは1〜2モルである。また、この有機塩基を反応溶媒として用いても良い。
この反応の際に用いられる溶媒は、非プロトン性の溶媒であれば特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロルム、塩化メチレン、アセトニトリル等が使用できる。
その使用量に特に限定はないが、通常[3]で表される重合性化合物の濃度が0.002〜3g/mlとなるように添加する。
反応に際しては、式[4]の化合物と溶媒を冷却しながらかき混ぜ、その中に式[3]で表される、有機塩基および溶媒を混合した溶液を滴下して反応させる方法も良いし、あるいは式[3]で表される1個の水酸基を有する重合性化合物と有機塩基と溶媒を冷却しながらかき混ぜ、その中に式[4]の化合物を添加しても良い。
反応温度は−78℃から100℃、好ましくは−40℃から30℃である。
滴下が進むにつれて、副生成物である有機塩基のハロゲン化水素塩が沈澱してくる場合もあるが、これは濾過や抽出操作により容易に除去することができる。
このようにして得られた式[2]を含む反応溶液は、そのまま次の反応に用いることができるが、式[2]の化合物を含む反応溶液中に、式[2]の化合物が沈澱している場合は、濾別、精製した後、次の反応に用いても良い。また、式[2]の化合物が沈澱しない場合は溶媒の留去や抽出精製した後、次の反応に用いても良い。
式[1]で表される重合開始基を有する新規なポリリン酸は、式[2]で表される重合開始基を有する環状リン酸化合物と、式[5]で表されるRを残基として有する他の環状リン酸化合物とを有機金属触媒の存在下で開環重合により容易に得ることができる。
式[5]のRは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。式[5]表されるRを残基として有する環状リン酸化合物としては、
2−メトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン、2−エトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン、2−メトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−エトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−i−プロポキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン、2−t−ブトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン等が挙げられる。
重合触媒としては、トリイソブチルアルミニウム、ブチルリチウム、トリメチルアルミニウム等のアルキル金属が挙げられるが、好ましくはトリイソブチルアルミニウムである。
重合反応は、式[2]で表される重合開始基を有する環状リン酸化合物と式[5]で表される他の環状リン酸化合物を、アルキル金属存在下で反応させることにより行う。
式[2]の化合物と式[5]の化合物の仕込みの際のモル比は特に限定されないが、通常99/1から1/99である。式[5]の化合物の構造や目的物の重合体の物性にもよるが、より好ましくは、モル比で20/80から2/98である。
アルキル金属化合物の添加濃度は0〜1g/mlが好ましい。
重合の際に使用される溶媒は、重合を阻害しない溶媒であれば特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、クロロホルム、アセトニトリル、ジエチルエーテル等が使用できる。これらの溶媒は、単独あるいは2〜数種類を混合して使用することも可能である。
また、溶媒を使用せず、式[2]と式[5]の混合体に重合触媒を添加しても良い。
重合反応は、通常、ガラスの反応容器を用いて行い、密閉条件下で行う。重合反応条件は特に限定されないが、通常、−20℃から100℃、好ましくは−20℃から0℃、反応圧力が0〜10kgf/cm、反応時間が通常1から240時間とすることが望ましい。
このようにして得られた前記の式[1]の重合体を含む反応液は、そのままあるいは、一旦反応溶媒を一部または完全に留去した後、ジエチルエーテル、ヘキサン等の重合体が溶解しない液中に反応液を投入することにより、沈殿物として目的とする重合体を単離精製することができる。また、カラムクロマトグラフィーによる方法や、抽出、透析、限外ろ過、吸着処理などの方法によっても単離精製することができる。
このようにして得られる式[1]で表される重合体の重量平均分子量は、通常1,000から1,000,000であり、造膜性に優れた生分解性重合体としては10,000以上の分子量が好ましい。また、式[1]で表される重合体において、式[2]と式[5]で表される構成成分の残基からなるユニットは、ランダム的でもブロック状であってもよい。
前記式[1]で表される重合開始基を有するポリリン酸を単独もしくは他の重合性化合物とリビングラジカル重合することにより、容易に生分解性枝分かれ高分子を得ることができる。
枝分かれ高分子を製造するために前記式[1]で表されるリビンブラジカル重合開始基をもつポリリン酸と伴に用いる重合性化合物は、重合開始基を持つ化合物であれば特に限定されないが、望ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等が挙げられる。さらに、生体適合性を考慮した場合、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが望ましい。
この重合反応では触媒および配位子を用いた原子移動リビングラジカル重合が適用され、触媒には遷移金属化合物、配位子には窒素化合物、リン酸化合物が使用でき、望ましくは、触媒として、塩化銅、臭化銅、配位子として、ビピリジンなどが挙げられる。
また、溶媒についても反応を妨げない限り、非プロトン性溶媒からプロトン性溶媒まで幅広く選択することが可能であり、望ましくは、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が使用できる。これらの溶媒は、単独あるいは2から数種類を混合して使用することも可能である。
また、溶媒を使用せず、式[1]単独もしくは他の重合性化合物との混合体に重合開始剤を添加しても良い。
重合反応は、通常、ガラスもしくはポリオレフィン製反応容器を用いて行い、密閉条件下で行う。重合反応条件は特に限定されないが、通常、−20℃から100℃、好ましくは20℃から60℃、反応圧力が0〜10kgf/cm、反応時間が通常1から240時間とすることが望ましい。
このようにして得られた枝分かれ高分子は、そのままあるいは、一旦反応溶媒を一部または完全に留去した後、ジエチルエーテル等の液中に投入し再沈殿させることにより、未反応の化合物を除去でき、目的とする枝分かれ高分子を単離精製することができる。また、抽出や透析などの方法によっても単離精製することができる。
発明の効果
本発明によれば、重合開始基を有する式[1]で表されるポリリン酸が得られる。この重合体は、それ自身で優れた造膜性を有し、また、反応性高分子としても有用であり、かつ生分解性に優れた特性を有する。
本発明によれば、式[1]で表される重合性ポリリン酸の原料となる式[2]で表される新規環状リン酸化合物を提供することができる。
本発明の製造方法によれば、式[1]で表される重合反応性ポリリン酸を、容易、効率よく、しかも選択的に製造できる。
本発明の製造方法によれば、式[2]で表される新規環状リン酸化合物を、容易効率よく、しかも選択的に製造できる。
以下の実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。化合物の分析、同定には、H−NMR,31P−NMR,赤外分光スペクトル(FT−IR),ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いた。なおまた、GPCはポリスチレンを標準物質として用いた。
実施例1−1
温度計、滴下漏斗、撹拌機を付した500mlの丸底フラスコに2−ヒドロキシエチル−2−ブロモイソブチレート(HEBB)10.0g(0.047mol)とジイソプロピルアミン(DIPA)4.8g(0.047mol)とテトラヒドロフラン(THF)300mLを溶媒として加え、−30℃に冷却した後、滴下漏斗に2−クロロ−オキソ−ジオキサホスホラン(COP)6.7g(0.047mol)を加え、2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、2時間撹拌した後、副生成物として析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別した。濾液からTHFを150mL減圧除去し、2−(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホロイルオキシエチル−2−ブロモブチレート(OPEBB)をTHFより再結晶させ得た(収率63%)。
分析結果は以下のとおりである。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):2.0(s;CH:6H),4.4(s;−POCHCHOC(=O)−:4H),4.3−4.5(m;−OCHCHO−:4H)
(2)31P−NMR(500MHz,ppm in CDCl):17,8(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2961(CH−,−CH−),1721(C=O),1296(P=O),1032(C−O−P)
以上の結果から式[2]に相当する中間体として次式の物を確認した。
Figure 0004727938
実施例2−1
加熱乾燥、窒素置換した50mlナス型フラスコに実施例1で得られた、OPEBB0.08g(0.40mmol)および、2−i−プロポキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン(IPP)を3.23g(19.6mmol)を加え、0℃に冷却した後、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)0.012g(0.06mmol)を加えた。0℃で2時間撹拌後、反応物をテトラヒドロフランに溶解し、500mlのジエチルエーテル中に滴下することによりポリマーを再沈精製して、さらに濾別、乾燥して、目的重合体2.3gを得た(収率70%)
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):1.3(d:−O−C(CH),1.9(s;−CH),4.2−4.4(m;−O−CH−CH−O−),4.6(m;−O−CH−(C))
(2)31P−NMR(202MHz,ppm in CDCl):−1.5(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)
(4)GPC(ポリスチレンスタンダード換算)の分析結果:Mw=3.9x10
以上の結果から、得られた化合物は次式のものであることを確認した。
Figure 0004727938
また、H−NMRおよび分子量の計算より算出した前記の化合物の組成比p/(p+q)および構成単位の平均繰り返し数rを表1に示す。
実施例2−2
OPEBB0.08g(0.40mmol)を0.16g(0.80mmol)に代え、IPP3.23g(19.6mmol)を3.16g(19.2mmol)に代えた以外は実施例2−1と同様にして、目的物0.9gを得た(24%)。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):1.3(d;−O−C(CH),1.9(s;−CH),4.2−4.4(m;−O−CH−CH−O−),4.6(m;−O−CH−(C))
(2)31P−NMR(500MHz,ppm in CDCl):−1.5(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)
(4)GPC(ポリスチレンスタンダード換算)の分析結果:Mw=3.1x10
また、H−NMRおよび分子量の計算より算出した前記の化合物の組成比p/(p+q)および構成単位の平均繰り返し数rを表1に示す。
実施例2−3
OPEBB0.08g(0.40mmol)をOPEBB0.24g(1.20mmol)に代え、IPP3.23g(19.6mmol)を3.10g(18.8mmol)に代えた以外は実施例2−1と同様にして、目的物1.67gを得た(51%)。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):1.3(d;−O−C(CH),1.9(s;−CH),4.2−4.4(m;−O−CH−CH−O−),4.6(m;−O−CH−(C))
(2)31P−NMR(500MHz,ppm in CDCl):−1.5(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)
(4)GPC(ポリスチレンスタンダード換算)の分析結果:Mw=3.1x10
また、H−NMRおよび分子量の計算より算出した前記の化合物の組成比p/(p+q)および構成単位の平均繰り返し数rを表1に示す。
実施例2−4
OPEBB0.080g(0.40mmol)を2−(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホロイルオキシヘキシル−2−ブロモイソブチレート(OPHBB)0.149g(0.40mmol)に代えた以外は実施例2−1と同様にして、目的物1.5gを得た(44%)。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):1.1−1.3(d;−O−C(CH,m;CHCHCHCH),1.9(s;−CH),4.2−4.4(m;−O−CH−CH−O−),4.6(m;−O−CH−(C))
(2)31P−NMR(500MHz,ppm in CDCl):−1.5(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)
(4)GPC(ポリスチレンスタンダード換算)の分析結果:Mw=2.5x10
以上の結果から、得られた化合物は次式のものであることを確認した。
Figure 0004727938
また、H−NMRおよび分子量の計算より算出した前記の化合物の組成比p/(p+q)および構成単位の平均繰り返し数rを表1に示す。
実施例2−5
OPEBB0.080g(0.40mmol)を2−(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホロイルオキシエチル−2−ブロモイソブチルアミド(OPEBA)0.115g(0.40mmol)に代え、IPPを3.23g(19.6mmol)を加え、2−t−ブトキシ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン(TBPP)3.55g(19.6mmol)に代えた以外は実施例2−1と同様にして、目的物1.2gを得た(33%)。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in CDCl):1.2(d;−O−C(CH),3.1(m;−C −NH−),3.5−3.7(m;−O−CH−CH−O−),3.8(m;POC CHNH)
(2)31P−NMR(202MHz,ppm in CDCl):−1.5(s;PO
(3)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)
(4)GPC(ポリスチレンスタンダード換算)の分析結果:Mw=1.2x10
以上の結果から、得られた化合物は次式のものであることを確認した。
Figure 0004727938
また、H−NMRおよび分子量の計算より算出した前記の化合物の組成比p/(p+q)および構成単位の平均繰り返し数rを表1に示す。
Figure 0004727938
実施例3−1;分解性試験
実施例2−1で得られたポリリン酸0.5gを蒸留水10mLに37℃で1日、5日、15日、40日間それぞれ浸した後、24時間の真空の条件で乾燥を行って重合体の重量を測定した。なお、代表的な生分解性重合体であるポリ乳酸と比較した。分解性試験の結果を図1に示す。
以上の結果からリビング重合開始基を有するポリリン酸は典型的な生分解性ポリマーであるポリ乳酸にくらべ、有意に優れた分解性を示すことがわかる。
実施例4−1
実施例2−1で得られたポリリン酸をOPEBBユニットが0.067mmolになるようエタノール(10mL)に溶解した。この溶液に、塩化銅9.5mg(0.067mmol)とビピリジン21mg(0.135mmol)を加え、アルゴンガス置換により酸素を除いた。アルゴン雰囲気下でこの溶液に2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を2g(6.7mmol)加え室温で撹拌した。所定時間後、反応溶液をジエチルエーテルに滴下し、再沈殿により重合体を得た。重合体の精製はシリカゲルカラムおよび透析にて行った。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in D20):0.9(α−CH in poly(MPC)),1.0−1.1(−CH−C−in poly(MPC)),1.3(−O−C(CH),1.9(−CH),3.2(−N(CH in poly(MPC)),3.6(−CHOPOCH−in poly(MPC)),4.1(−CHN in poly(MPC)),4.2−4.4(−O−CH−CH−O−),4.6(−O−CH−(C))
(2)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)、970(−N(CH
重合時間と分子量の変化を図2に示す。
実施例4−2
実施例2−1で得られたポリリン酸の代わりに実施例2−2で得られたポリリン酸を用いた以外、実施例4−1と同様にして重合体を得た。重合時間と分子量の変化を図2に示す。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in D20):0.9(α−CH in poly(MPC)),1.0−1.1(−CH−C−in poly(MPC)),1.3(−O−C(CH),1.9(−CH,),3.2(−N(CH in poly(MPC)),3.6(−CHOPOCH−in poly(MPC)),4.1(−CHN in poly(MPC)),4.2−4.4(−O−CH−CH−O−),4.6(−O−CH−(C))
(2)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)、970(−N(CH
実施例4−3
実施例2−1で得られたポリリン酸の代わりに実施例2−3で得られたポリリン酸を用いた以外、実施例4−1と同様にして重合体を得た。重合時間と分子量の変化を図2に示す。
分析結果を次に示す。
(1)H−NMR(500MHz,ppm in D20):0.9(α−CH in poly(MPC)),1.0−1.1(−CH−C−in poly(MPC)),1.3(−O−C(CH),1.9(−CH),3.2(−N(CH in poly(MPC)),3.6(−CHOPOCH−in poly(MPC)),4.1(−CHN in poly(MPC)),4.2−4.4(−O−CH−CH−O−),4.6(−O−CH−(C))
(2)FT−IR(cm−1):2981(CH−,−CH−),1722(C=O),1267(P=O),1006(C−O−P)、970(−N(CH
以上のように重合時間により分子量制御可能な枝分かれポリリン酸を合成する事が可能であった。また、分子量分布は1.1−1.4となり比較的狭い値となった。
ポリリン酸の加水分解試験の結果 MPCをグラフト重合したポリリン酸の分子量と重合時間の関係

Claims (7)

  1. 下記一般式[1]
    Figure 0004727938
    (式中Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Xはハロゲン原子。Rは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。m、nは2から4の整数を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。pとqは各ユニットの割合を示し、p/qは1/99から99/1である。分子量1,000から50,000である。)で表されるポリリン酸。
  2. 下記式[2]
    Figure 0004727938
    (式中Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子。mは2から4の整数を示す。)で表される化合物
  3. 下記式[3]
    Figure 0004727938
    (式中Rは水素または炭素数1、2のアルキル基を示す。Aは1個の水酸基を有する炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子)で表される重合開始基を有する化合物と下記式[4]
    Figure 0004727938
    (式中Xはハロゲン原子であり、mは2から4の整数である。)
    で表される環状リン酸化合物とを有機塩基の存在下で反応させることを特徴とする下記式[2]
    Figure 0004727938
    (式中R、mは前記と同じであり、Aは炭素数1から10の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル鎖または1から10の繰り返し単位を有するオキシエチレン鎖を示す。Bは−(C=O)−O−、−N(−H)−C(=O)−、−N(−H)−C(=O)−O−からなる群より選択される二価の有機基である。Xはハロゲン原子)で表される環状リン酸化合物の製造方法。
  4. 請求項2に記載の式[2]で表される環状リン酸化合物と下記式[5]
    Figure 0004727938
    (式中Rは水素または直鎖または分岐鎖の炭素数1から4のアルキル鎖でありメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基またはt−ブチル基である。nは2から4の整数である。)で表される環状リン酸化合物とをアルキルアルミニウム存在下で反応させることを特徴とする請求項1記載式[1]のポリリン酸の製造方法。
  5. 請求項1に記載の式[1]で表されるポリリン酸に重合性化合物をグラフトした枝分かれ高分子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法により製造された枝分かれ高分子。
  7. 請求項1に記載の式[1]で表されるポリリン酸を用いてなる生分解性材料。
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