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JP4718298B2 - 棒状工作物のセンタレス研削方法およびセンタレス研削装置 - Google Patents

棒状工作物のセンタレス研削方法およびセンタレス研削装置 Download PDF

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JP4718298B2 JP2005308274A JP2005308274A JP4718298B2 JP 4718298 B2 JP4718298 B2 JP 4718298B2 JP 2005308274 A JP2005308274 A JP 2005308274A JP 2005308274 A JP2005308274 A JP 2005308274A JP 4718298 B2 JP4718298 B2 JP 4718298B2
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Description

この発明は、棒状工作物のセンタレス研削方法およびセンタレス研削装置に関し、さらに詳細には、特に被研削部分である先端軸部の長さ寸法が被回転支持部である基軸部の長さ寸法よりも大きい棒状工作物の先端軸部を研削加工するのに適したセンタレス研削技術に関する。
棒状の工作物(以下ワークと称する。)の外周面を段付き形状に研削加工する方法として、例えば、特許文献1に開示されるインフィード研削方式のセンタレス研削技術がある。
この研削方法は、図10に示すように、研削加工を施すべきワークWと同じプロフィールを有する砥石車aと調整車bを用いて、ワークWを調整車bと図示しないブレードにより回転支持しながら、上記砥石車aによってワークWの外周面を大径軸部Waと小径軸部Wbとからなる段付き形状に研削するようにしている。
また、図11は、この研削方法を改変したもので、ワークWの大径軸部Waを調整車cとブレードdにより回転支持しながら、ワークWの小径W側軸部Wbに摺接するバックアップシューe、調整車cおよびブレードdを砥石車f側へ移動させることで、ワークWの小径W側軸部Wbと同じプロフィールを有する砥石車fによってワークWの先端部分を小径軸部Wbとなるように研削するようにしている。
特開平7−246548号公報
しかしながら、これらいずれの研削方法においても次のような問題があった。
すなわち、砥石車a、f、調整車bおよびブレードdが研削加工を施すべきワークWと同じプロフィールを有するから、このワークWの形状が変わると、これら砥石車a、f、調整車bおよびブレードdの形状変更つまり交換が必要となり、その段取り替えに時間がかかるという問題があった。
また、高い研削精度を得るためには、砥石車a、f、調整車bおよびブレードdの相対的位置関係に厳しい条件が課せられるなど、その微調整が必須であり、上記段取り替えの作業性の悪さに拍車をかけていた。
そして、これらの問題点は、エンドミル等の工具類など、多品種少量生産のワークを加工するに際しては、無視することができないほど顕著なものとなっていた。
この点に関して、円筒研削盤を用いてワーク外周面を段付き形状に研削加工する方法も考えられるが、この研削加工では、棒状ワークのようにワークが細長いと、研削加工中に曲り易くて、研削精度が悪くなりやすい。よって所望の研削精度を得るためには、加工速度を遅くする必要があり、これがため、加工時間が必然的に長くなるという問題がある。この問題は、被研削部分であるワークの先端軸部の長さ寸法がワークの基軸部の長さ寸法よりも大きい棒状ワークにあっては特に顕著であり、実際には加工コストや生産効率等の面から採用されていない。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、被研削部分である先端軸部の長さ寸法が被回転支持部である基軸部の長さ寸法よりも大きい棒状ワークにあっても、その先端軸部を高い研削精度(真円度・同軸度・表面粗さ)を確保することができ、しかも高い生産効率を得ることができるセンタレス研削技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のセンタレス研削方法は、棒状ワークの先端軸部をセンタレス研削する方法であって、ワークの基軸部を押圧手段により調整車に押し付け支持することにより、ワークを強制回転させながら、このワークを送り手段により砥石車に対して軸方向へ相対的に送り込むことにより、ワークの先端軸部を砥石車により研削加工するようにするとともに、上記押圧手段によるワークの押付け位置と上記砥石車による研削位置との軸方向間隔を可及的に小さく設定し、かつ、上記砥石車の回転方向を、砥石車の研削力作用方向が上記押圧手段による上下押圧方向に対して逆方向となるように設定し、工作物に上向きの研削力を作用させることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記調整車と押圧手段の配置構成を、これら調整車と押圧手段の回転支持によりワークに生じる推力が、上記送り手段によるワークの送り方向Yに対して逆方向となるように設定する。
)上記押圧手段は、ワークの基軸部の外周面に所定の押圧力をもって転接する加圧ローラを備える。
)上記加圧ローラのワークに対する転接位置と上記砥石車による研削位置との軸方向間隔を可及的に小さく設定する。
)上記調整車と加圧ローラの少なくとも一方の傾斜角を、これら調整車と押圧手段の回転支持によりワークに生じる推力が、上記送り手段によるワークの送り方向Yに対して逆方向となるように設定する。
)上記加圧ローラをワークの斜め上方位置に配置するとともに、この加圧ローラをワークの基軸部の外周面に所定の押圧力をもって転接させることにより、ワークを上記調整車に押し付けて回転支持し、上記砥石車を上記加圧ローラの回転方向と逆方向へ回転させて、ワークの先端軸部を研削加工するようにする。
)上記押圧手段および調整車により回転支持するワークの基軸部を前工程において予め仕上げ加工して、このワークの基軸部を加工基準としてワークの先端軸部を砥石車により研削加工するようにする。
また、本発明のセンタレス研削装置は、上記センタレス研削方法を実行し得るものであって、ワークの基軸部を支持するブレードと、回転駆動されて、ワークの基軸部を回転支持する調整車と、上記調整車に対してワークを押し付け支持する押圧手段と、回転駆動されて、上記調整車により強制回転支持されるワークの先端軸部を研削する砥石車と、上記調整車およびブレードにより強制回転支持されるワークを、上記砥石車に対して軸方向へ相対的に送る送り手段と、上記調整車、押圧手段、砥石車および送り手段を相互に連動して制御する制御手段とを備えてなり、上記制御手段により、上記調整車、押圧手段、砥石車および送り手段が相互に連動して制御されて、上記のセンタレス研削方法が実行される構成とされていることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記押圧手段は、ワークの基軸部の外周面に転接可能な加圧ローラと、この加圧ローラをワークの基軸部の外周面に対して所定の押圧力をもって押圧する加圧手段とを備えてなる。
(2)上記送り手段は、ワークの後端面に当接可能な押し棒と、この押し棒をワークの軸方向へ移動させる移動手段とを備えてなる。
本発明によれば、以下に列挙するような特有の効果が得られ、棒状ワークの先端軸部を高い研削精度(真円度・同軸度・表面粗さ)を確保することができ、しかも高い生産効率を得ることができるセンタレス研削技術を提供することができる。
(1)ワークの基軸部を押圧手段により調整車に押し付け支持することにより、ワークを強制回転させながら、このワークを送り手段により砥石車に対して軸方向へ相対的に送り込むことにより、ワークの先端軸部を砥石車により研削加工するようにするとともに、上記押圧手段によるワークの押付け位置と上記砥石車による研削位置との軸方向間隔を可及的に小さく設定するから、加工対象が、例えばロングドリルのように、被研削部である先端軸部が被回転支持部より長いワークの先端軸部であっても、砥石車による研削位置の近傍位置が上記加圧ローラ、調整車およびブレードにより堅固に回転支持されているため、砥石車の切込み力によってワークの先端軸部が撓んで振れることがなく、真円度、同軸度および表面粗さに優れる高精度研削が可能になった。
(2)上記砥石車の回転方向を、砥石車の研削力作用方向が上記押圧手段による上下押圧方向に対して逆方向となるように設定し、工作物に上向きの研削力を作用させることにより、ワークがブレード上で暴れることがなく、安定した研削が可能となる。
すなわち、例えば、上記押圧手段の加圧ローラをワークの斜め上方位置に配置するとともに、この加圧ローラをワークの基軸部の外周面に所定の押圧力をもって転接させることにより、ワークを上記調整車に押し付けて回転支持する構成において、上記砥石車を上記加圧ローラの回転方向と逆方向へつまり従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と逆方向へ回転させて、ワークの先端軸部を研削加工するようにする。
このような構成とすることにより、たとえ、加工対象となる棒状ワークの被研削部分である先端軸部の長さ寸法が被回転支持部である基軸部の長さ寸法よりも大きく、ワークの重心がブレードの先端から先方へはみ出して、ワークの研削位置に下向きの力がかかる場合であっても、砥石車の上向きの研削力が上記下向きの力を相殺する結果、ワークがブレード上で暴れることがなく、安定した研削が可能となる。
(3)ワークを送り手段により砥石車に対して軸方向へ相対的に送り込むことにより、ワークの先端軸部を砥石車により研削加工するようにしたから、つまり、送り手段の送り動作と砥石車の切込み動作の2軸制御により、ワークの先端軸部を研削加工するようにしたから、研削加工を施すべきワークの加工形状や寸法が変わっても、制御プログラムの変更のみで対応可能である。
これにより、研削加工を施すべきワークと同じプロフィールを有する砥石車、調整車およびブレードが用いる従来のインフィード研削のように、ワークの形状が変わるたびに、上記砥石車、調整車およびブレードの形状変更(交換)をする必要がなく、迅速な段取り替えが可能となり、特に、エンドミル等の工具類など、多品種少量生産のワークを加工するのに最適である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係るセンタレス研削装置が図1〜図6に示されており、この研削装置は、具体的には図7(a)に示すような円筒棒状のワ−クWの外周面を、例えば図7(b)の(i)〜(v)に示すような大径の基軸部Waと小径の先端軸部Wbを有する段付き形状にセンタレス研削するものである。なお、図7(b)において、(i)は先端軸部Wbが先細のテーパ形状、(ii)は先端軸部Wbが先太のバックテーパ形状、(iii)は先端軸部Wbが細い円柱部aと中太の円柱部bをテーパcにより連続させた多段形状、(iv)は先端軸部Wbが細い円柱のストレート形状、および(v)は先端軸部Wbが中太の円柱aと細い円柱bを連続させた多段形状とされており、これらいずれのワークWにおいても、被研削部分である先端軸部Wbの長さ寸法Lbが被回転支持部である基軸部Waの長さ寸法Laよりも大きく設定されている。
図示のセンタレス研削装置は、ワークWの先端軸部Wbを図7(b)(ii)に示すバックテーパ形状に研削するもので、具体的には、ワークWの基軸部Waが前工程において予め仕上げ加工されており、基軸部Waを加工基準として先端軸部Wbを研削加工する構成とされている。
センタレス研削装置は、砥石車1、調整車2、ブレード3、押圧装置(押圧手段)4、送り装置(送り手段)5および制御装置(制御手段)6を主要部として備えてなる。
砥石車1は、図1および図3(b)に示すように、ワークWの先端軸部Wbの外周面に研削加工を施すもので、その砥石面1aが、ワークWの先端軸部Wbの最終形状つまり先端軸部Wbの外周面の最終仕上げ形状に対応したプロフィールを備えるテーパ砥石面とされるとともに、従来公知の一般的基本構造を備えている。つまり、砥石車1は、砥石軸7に取外し可能に取付け固定され、この砥石軸7が固定的に設けられた砥石車台上(図示省略)に回転可能に軸承されるとともに、動力伝導ベルトや歯車機構を介して駆動モータ等の駆動源に駆動連結されている。また、具体的には図示しないが、上記砥石車台は、切込み装置により砥石車1の切込み方向Xへ往復移動可能とされている。そして、砥石車1の駆動源および上記切込み装置の駆動源は、制御装置6に電気的に接続されている。
なお、砥石車1の回転方向は、後述するように、従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と逆方向に設定されている。
調整車2は、図1および図3(a)に示すように、ワークWの研削対象でない基軸部Waつまり大径の軸部のみを回転支持するもので、円筒面からなる回転支持面2aを備えるとともに、砥石車1に対してワークWの軸方向へずれた位置に配置されている。
調整車2は、従来公知の一般的基本構造を備えており、調整車軸8に取外し可能に取付け固定され、この調整車軸8が調整車台上(図示省略)に回転可能に軸承されるとともに、動力伝導ベルトや歯車機構を介して駆動モータ等の駆動源に駆動連結され、この駆動源が上記制御装置6に電気的に接続されている。
なお、上記調整車2の配置構成は、後述するように、押圧装置4との協働作用によるワークWの回転支持により、このワークWに生じる推力が、上記送り装置5によるワークWの送り方向Yに対して逆方向となるように設定されている。具体的には、図示の実施形態においては、調整車2の軸心つまり調整車軸8の傾斜角が、後述する押圧装置4との協働作用により、ワークWに反送り方向(図1および図6において、送り方向Yの逆方向)への推力を与える構造とされている。
ブレード3は、図2および図3(a)に示すように、調整車2と共にワークWの基軸部Waを支持するもので、上記調整車2と同様に上記調整車台上に設置されており、ワークWの基軸部Waを下方から支持する傾斜支持面3aを備えている。
押圧装置4は、調整車2に対してワークWを押し付け支持するもので、主要部として加圧ローラ10を備える。
この加圧ローラ10は、ワークWの基軸部Waの外周面に所定の押圧力をもって転接する構成とされ、具体的には、ローラ軸11により自由回転可能に支持されるとともに、加圧手段12により、ワークWの基軸部Waの外周面に所定の弾発力をもって転接されている。図示の実施形態においては、上記加圧手段12として、弾発スプリング等の弾発付勢手段が採用されて、加圧ローラ10がワークWの基軸部Waの外周面に常時弾発付勢されている。
送り装置5は、調整車2およびブレード3により強制回転支持されるワークWを、砥石車1に対して軸方向つまり砥石車1側となる送り方向Yへ相対的に送るものである。
図示の実施形態においては、砥石車1が軸方向へ固定的に配置されており、送り装置5がワークWを、この砥石車に対して送り方向Yへ強制的に送り込む構成とされており、ワークWの後端面に当接可能な押し棒15と、この押し棒15をワークWの軸方向へ移動させる移動手段(図示省略)とを備えてなる。
押し棒15は、具体的には図示しないが、調整車2とブレード3により支持されるワークWとほぼ同軸上に配置されて、このワークWの軸方向へ移動可能に支持されるとともに、上記移動手段に駆動連結されている。この押し棒15を軸方向へ往復移動させる移動手段としては、リニアモータや、あるいは送りねじ機構を備えた従来公知の送り駆動装置が適宜採用される。
そして、上記送り手段により、押し棒15の先端部15aがワークWの基軸部Waの後端面に当接されて、このワークWを予め設定された速度で送り方向Yへ所定距離だけ送り込む。
さらに、図示の実施形態においては、上述した砥石車1、調整車2、押圧装置4および送り装置5の相互の配置構成および駆動構成が以下のように設定されている。
(i)調整車2および加圧ローラ10の傾斜:
調整車2と押圧装置4の配置構成は、前述したように、これら調整車2と押圧装置4の協働作用による回転支持により、ワークWに反送り方向(図1において、送り装置5によるワークWの送り方向Yに対して逆方向)への推力を与えるように設定されている。
具体的には、図示の実施形態においては、水平状態にある砥石車1の軸心(砥石軸7)に対する上記調整車2と加圧ローラ10の軸心の傾斜角、つまり調整車軸8とローラ軸11の傾斜角は、これら調整車2と加圧ローラ10の回転支持によってワークWに生じる推力が、上記送り装置5によるワークWの送り方向Yに対して逆方向となるように設定されている。
そして、押圧装置4の加圧ローラ10が、ワークWの基軸部Waを調整車2に弾発的に押し付け支持して、この回転駆動される調整車2との協働作用により、ワークWが強制回転されながら、上記反送り方向への推力を与えられて、送り装置5の押し棒15の先端部15aと常時当接されることとなる。
換言すれば、上記押し棒15はワークWをその推力作用に抗して送り方向Yへ所定の送り速度で強制的に送り出すことになり、ワークWの研削長手方向つまり軸方向寸法を正確に制御することができる。
なお、図示の実施形態においては、上記調整車2と加圧ローラ10の双方の軸心が水平状態にある砥石車1の軸心(砥石軸7)に対して傾斜される構成とされているが、これら調整車2と加圧ローラ10の少なくとも一方の傾斜角を、これら調整車2と加圧ローラ10の回転支持によってワークWに生じる推力が、上記送り装置5によるワークWの送り方向Yに対して逆方向となるように設定すれば良いことが実験的に判明している。したがって、図示の実施形態のように調整車2と加圧ローラ10の軸心が共に傾斜される他、調整車2の軸心のみが傾斜される配置構成、あるいは加圧ローラ10の軸心のみが傾斜される配置構成も目的に応じて採用され得る。
(ii)砥石車1と加圧ローラ10の軸方向間隔:
押圧装置4によるワークWの押付け位置と砥石車1による研削位置との軸方向間隔は可及的に小さく設定されている。
具体的には、図4(a)に示すように、押圧装置4の加圧ローラ10は、ワークWの基軸部Waを挟んで調整車2に対向するように配置されているところ、この加圧ローラ10のワークWに対する転接位置と砥石車1による研削位置との軸方向間隔(図示の場合は、加圧ローラ10の軸方向先端位置と砥石車1の最大外径位置との軸方向間隔)Lが可及的に小さくなるように設定されている。
すなわち、図4の平面図を参照して、ワークWの先端軸部Wbを砥石車1により研削する場合、ワークWの基軸部Waがブレード3上で加圧ローラ10と調整車2により挟持状に回転支持された状態で、加圧ローラ10および調整車2による回転支持部位から前方へ突出するワークWの外周面に、砥石車1がワークWの送り方向Yに垂直な切込み方向Xに切り込んで研削加工することになる。換言すれば、ワークWは、加圧ローラ10の転接位置を支点として、砥石車1による研削位置に負荷を受けることになる。したがって、図4(b)に示すように、上記軸方向間隔Lが大きければ大きいほど、ワークWには曲げモーメントが作用することになり、これにより、回転支持されるワークWは砥石車1の切込み力による撓みで振れを生じて、研削精度に悪影響を及ぼすことになる。
このような悪影響を極力低減回避するためには、図4(a)に示すように、上記加圧ローラ10の転接位置と砥石車1の研削位置との軸方向間隔Lが可及的に小さくなるように設定されることが望ましい。具体的には、加圧ローラ10の駆動支持構造と砥石車1の駆動支持構造が互いに干渉しない範囲で、加圧ローラ10と砥石車1の軸方向位置を可能な限り近づける方法が採られる。
このような配置構成とすることにより、ワークWの被研削部である先端軸部Wbが被回転支持部である基軸部Waより長い場合であっても、砥石車1による研削位置の近傍位置が上記加圧ローラ10、調整車2およびブレード3により堅固に回転支持されているため、砥石車1の切込み力によってワークWの先端軸部Wbが撓んで振れることがなく、高い研削精度が確保され得る。
なお、図4は、理解を容易にすることを主眼として、模式的にかつワークWの振れ量を大幅に拡大して描かれているが、実際には、ワークWの振れ量は微小なもので、目視確認できるようなものではない。
(iii)砥石車1の回転方向:
砥石車1の回転方向は、砥石車1の研削力作用方向が押圧装置4による上下押圧方向に対して逆方向となるように設定されている。
具体的には、図2および図3(a)に示すように、押圧装置4の加圧ローラ10は、ワークWの基軸部Waを挟んで調整車2に対向するとともに、ワークWの斜め上方位置に配置されて、この加圧ローラ10がワークWの基軸部Waの外周面に所定の押圧力をもって転接させることにより、ワークWが回転する調整車2に押し付けられて強制的に回転支持される。この場合、砥石車1は、図示のごとく、上記加圧ローラ10の回転方向と逆方向へ、つまり従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と逆方向へ回転するように設定されている。
すなわち、従来周知のセンタレス研削においては、砥石車1は、ワークWに転接する加圧ローラ10の回転方向と同じ方向に高速回転されて、砥石車1の外周回転速度とワークWの外周回転速度との速度差により、砥石車1がワークWの外周面を研削加工する構成とされている。そして、図5(b)の側面図を参照して、ブレード3上に支持されたワークWには、ワークWの自重、加圧ローラ10と調整車2による強制回転時の回転力、および砥石車1による研削加工時の研削力が作用する。
この場合、ワークWの初期研削時においては、ワークWの自重の重心Pがブレード3の先端3bから後方へずれたブレード3上の部位に作用しており(例えば図5(b)の二点鎖線の位置)、よってワークWがブレード3上に安定して回転支持されて、砥石車1によるワークWの先端軸部Wbに対する研削加工が安定して行われ得る。
一方、ワークWが送り方向Yへ送られていくに連れて、ワークWの自重の重心Pもブレード3の先端3bへ近づいていくため、ワークWに対して下向きに作用する砥石車1による研削力がブレード3上のワークWの支持状態を不安定にして、安定した研削加工を阻害し始める。特に、ワークWの被研削部である先端軸部Wbが被回転支持部である基軸部Waより長い場合には、ワークWの自重の重心Pがブレード3の先端3bから前方へ移動してはみ出してしまう結果、ワークWに下向きにかかる力が大きくなって、図5(b)に破線で示すように、ワークWの先端側部分がブレード3の先端3bを支点として下がる結果、ワークWがブレード3上で暴れてしまい、最悪の場合は加工続行不可能になる。
このような問題の発生を回避するため、図5(a)に示すように、調整車2および加圧ローラ10の回転方向をそのままにして、砥石車1の回転方向を、上記加圧ローラ10の回転方向と逆方向へ、つまり従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と逆方向へ回転するように設定することが望ましい。
このような回転構成とすることにより、たとえ、ワークWの被研削部分である先端軸部Wbの長さ寸法が被回転支持部である基軸部Waの長さ寸法よりも大きく、ワークWの重心Pがブレード3の先端から先方へはみ出して、ワークWの研削位置に下向きの力がかかる場合であっても、砥石車1の上向きの研削力が、調整車2および加圧ローラ10の回転およびワークWの自重による下向きの力を相殺して、この結果、ワークWがブレード3上で暴れることなく、安定した研削が可能となる。
ちなみに、上記構成において、調整車2の回転方向を逆にすると、ワークWに調整車2の下方向へ向く力が働き、その影響で、ブレード2に必要以上の力がかかって、ブレード2の早期損傷が起こる。しかも、ワークWに下向きの力が働くことで、ワークWが調整車2とブレード3の隙間に入り込もうとして、最悪の場合、調整車2とブレードの隙間に噛みこんでしまい、装置が破損してしまう。このようなことから、調整車2の回転方向は従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と同一方向へ回転するように設定される。
制御装置6は、上記砥石車1、調整車2、押圧装置4および送り装置5の各駆動源を相互に連動して制御するもので、具体的には、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータで構成されたCNC装置である。この制御装置6には、以下に述べる研削工程(研削方法)を実行するための制御プログラムが、数値制御データとして、予めまたは図示しない操作盤のキーボード等により適宜選択的に入力設定される。
しかして、以上のように構成されたセンタレス研削装置において、ワークWの基軸部Waが押圧装置4により調整車2に押し付け支持されることにより、ワークWが強制回転されるとともに、この強制回転されるワークWが送り装置5により軸方向(送り方向)Yへ送り込まれることにより、ワークWの先端軸部Wbに砥石車1による研削加工が施される。この研削加工工程は具体的には以下のとおりである。
(i)砥石車1がワークWの先端軸Wbの初期研削の切込み位置に設定配置された状態で、砥石車1および調整車2がそれぞれ所定の回転速度をもって所定の方向へ回転駆動されるとともに、送り装置5の押し棒15の送り方向Yへの前進により、棒状のワークWがブレード3の傾斜支持面3a(図2参照)上に沿って上記調整車2の位置まで供給される。すると、押圧装置4の加圧ローラ10がワークWを所定の弾発付勢力をもって調整車2に対して押し付ける結果、ワークWは、調整車2の回転力により強制回転される(図6(a)参照)。
(ii)さらに、上記押し棒15の前進により、ワークWは送り方向Yへ送られて、その先端軸部が砥石車1へ送り込まれることになる。このとき、砥石車1は押し棒15によるワークWの送り動作に同期して切込み方向Xへ前進して、ワークWの先端軸部Wbに切り込んでいき、この砥石車1の切込み動作と押し棒15によるワークWの送込み動作に従って、ワークWの先端軸部Wbが先太のバックテーパ形状に研削されていく(図6(b)参照)。
換言すれば、ワークWは、加圧ローラ10と調整車2により回転支持された基軸部Waの外径を基準として、先端軸部Wbの外周面が砥石車1により研削される。この際、研削されながら送られていくワークWの先端軸部Wbは、図3(b)に示すように調整車2の回転支持面2aに回転支持されることなく、フリーな状態にある。このように、押圧装置4の加圧ローラ10および調整車2により回転支持するワークWの基軸部Waを前工程において予め仕上げ加工して、このワークWの基軸部Waを加工基準としてワークWの先端軸部Wbを砥石車1により研削加工するようにしたことにより、ワークWの同軸度が良好となる。
(iii)そして、ワークWがその軸心方向の所定位置まで送り込まれて、ワークWの先端軸部Wbが所定の最終仕上げ形状(バックテーパ形状)に研削加工されると(図6(c)参照)、砥石車1が押し棒15によるワークWの送り動作に同期して後退(マイナスの切込み動作)しながら、ワークWがその軸心方向の所定位置まで送り込まれ(図6(c)参照)、この後、砥石車1がワークWから完全に離反されて研削工程が完了する(図6(d)参照)。
あるいは、ワークWがその軸心方向の所定位置まで送り込まれて、ワークWの先端軸部Wbが所定の最終仕上げ形状(バックテーパ形状)に研削加工されると、砥石車1がワークWから完全に離反されて研削工程が完了する(図6(d)参照)。
このようにして先端軸部Wbを研削加工されたワークWは、図外の排出装置により、砥石車1および調整車2間の加工位置から外部へ排出される。
なお、図示はしないが、上述したワークWの先端軸部Wbの研削を終了させるタイミングとしては、例えば押し棒15によるワークWの送り込み量を近接スイッチなどのセンサで検知し、この検知結果に基づいて行ってもよいし、また、ストッパ等の停止手段でワークWの送りを強制的に停止させるようにしてもよく、その具体的な手段としては適宜のものが採用され得る。
また、ワークWを装置から排出する具体的方法も、以下のように種々の方法が目的等に応じて適宜選択して採用され得る。
すなわち、(a)砥石車1または調整車2をワークWから離間するように移動させることで、ワークWの排出を行う、(b)ローダアームなどの外部機構を設けて、ワークWを吸着手段等によりチャッキング保持して取り出すことで、ワークWを排出する、あるいは(c)図示の実施形態のように、加圧ローラ10と調整車2がワークWに反送り方向(送り方向Yと逆方向)の推力を与えるように傾斜配置させている場合では、研削工程が完了後に押し棒15をワークWの大径軸部Waの端面から後退させることで、調整車2による上記反送り方向への推力作用によって、ワークWを装置から後退排出する、などの排出方法が考えられる。
さらに、ワークWの先端軸部Wbを図7に示す他の形状、つまり、(i)の先細のテーパ形状、(iii)の細い円柱部aと中太の円柱部bをテーパcにより連続させた多段形状、(iv)の細い円柱のストレート形状、および(v)の中太の円柱aと細い円柱bを連続させた多段形状に研削加工する場合には、制御装置6における制御プログラムを適宜設計変更して、押し棒15によるワークWの送り方向Yへの送り動作と砥石車1の切込み方向Xへの切込み動作(前進または後退)を同期して制御することで、実行可能である。したがって、ワークWの加工形状やワークWの素材の寸法が変わっても、制御プログラムの変更だけで迅速にかつ容易に対応することができ、特別な段取り変更が不要である。
以上詳述したように、本実施形態のセンタレス研削装置によれば、ワークWの基軸部Waを、押圧装置4の加圧ローラ10により調整車2に押し付け支持することにより、ワークWを強制回転させながら、このワークWを、送り装置5の押し棒15により砥石車1に対して軸方向(送り方向)Yへ送り込むことにより、ワークWの先端軸部Wbを砥石車1により研削加工するようにし、この場合、上記加圧ローラ10によるワークWの押付け位置と砥石車1による研削位置との軸方向間隔Lを可及的に小さく設定しているから、図示のワークWのように、被研削部である先端軸部Wbが被回転支持部である基軸部Waより長い場合であっても、砥石車1による研削位置の近傍位置が上記加圧ローラ10、調整車2およびブレード3により堅固に回転支持されているため、砥石車1の切込み力によってワークWの先端軸部Wbが撓んで振れることがなく、真円度、同軸度および表面粗さに優れる高精度研削が可能となる。
ワークWを送り装置5により砥石車1に対して軸方向Yへ送り込むことにより、ワークWの先端軸部Wbを砥石車1により研削加工するようにしたから、つまり、送り装置5の送り動作と砥石車1の切込み動作の2軸制御により、ワークWの先端軸部Wbを研削加工するようにしたから、研削加工を施すべきワークWの加工形状や寸法が変わっても、制御プログラムの変更のみで対応することができる。
これにより、研削加工を施すべきワークWと同じプロフィールを有する砥石車a、f、調整車bおよびブレードdを用いる従来のインフィード研削(図10または図11参照)のように、ワークWの形状が変わるたびに、砥石車a、f、調整車bおよびブレードdの形状変更(交換)をする必要がなく、迅速な段取り替えが可能となり、特に、エンドミル等の工具類など、多品種少量生産のワークWを加工するのに最適である。
さらに、砥石車1の回転方向を、砥石車1の研削力作用方向が押圧装置4の加圧ローラ10による上下押圧方向に対して逆方向となるように設定することにより、ワークWがブレード3上で暴れることがなく、安定した研削が可能となる。
すなわち、図示の実施形態のように、押圧装置4の加圧ローラ10をワークWの斜め上方位置に配置するとともに、この加圧ローラ10をワークWの基軸部Waの外周面に所定の押圧力をもって転接させることにより、ワークWを調整車2に押し付けて回転支持する構成において、砥石車1を加圧ローラ10の回転方向と逆方向へ、つまり従来の一般的なセンタレス研削における回転方向と逆方向へ回転させて、ワークWの先端軸部Wbを研削加工するようにする。
このような構成とすることにより、たとえ、加工対象となる棒状ワークWの被研削部分である先端軸部Wbの長さ寸法が被回転支持部である基軸部Waの長さ寸法よりも大きく、ワークWの重心Pがブレード3の先端3bから先方へはみ出して、ワークWの研削位置に下向きの力がかかる場合であっても、砥石車1の上向きの研削力が上記下向きの力を相殺する結果、ワークWがブレード3上で暴れることがなく、安定した研削が可能となる。
なお、本実施形態のセンタレス研削装置により、径寸法が6mmで、長さ寸法が230mmのワークWを用いて、このワークWの先端軸部Wbに、その先端から180mmの長さ位置までバックテーパとする研削加工(図7(b)(iii)のバックテーパ形状)を施して見た場合の真円度を図8(a)に示す。また、図8(b)は、その比較例として、同じ研削加工を前述した砥石車1、調整車2、押圧装置4および送り装置5の相互の配置構成および駆動構成(i)〜(iii)のを採用しないセンタレス研削装置(つまり、図4(b)、図5(b)の構成を備える)により行った場合の真円度を示す。
これらの図から明らかのように、比較例のセンタレス研削技術によれば、ワークWが不安定になりやすく、その結果、ワークWの真円度が10.9μmと悪く、最悪の場合には研削可能の続行が不可能になってしまった。これに対して、本発明のセンタレス研削技術(本実施形態に係るセンタレス研削技術)によれば、ワークWが安定して研削された結果、ワークWの真円度は0.4μmと良好であった。なお、この他の同軸度および表面粗さについても、良好な結果が得られることが実験的に判明している。
また、本発明に係る研削技術(本実施形態に係る研削技術)について、円筒研削盤による研削加工を行場合と比較した場合、本発明の研削技術による研削時間は、円筒研削盤による研削加工による研削時間の約1/3程度で済むことも実験的に判明している。
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲において種々の設計変更が可能である。
例えば、押圧装置4は、加圧ローラ10に限らず、ワークWを調整車2に押し付けるものであれば、バネなどの簡易なものを採用してもよく、逆に、要求される場合には、押圧シリンダ等の動力装置を用いて精密な制御を行う構成としてもよい。
また、本発明は、図示の実施形態のような全長にわたって同一径寸法の直円筒状ワークWだけでなく、制御装置6の制御プログラムを変更することにより、図9に示すように、先端軸部Wbが大径の膨出部とされたワークWについて、この先端軸部Wbを図示のようなテーパ形状いわゆるキノコ形状に研削加工することも可能である。
本発明の一実施形態であるセンタレス研削装置の主要部の概略構成を示す平面図である。 同じく同センタレス研削装置の主要部の概略構成を一部断面で示す正面図である。 同じく同センタレス研削装置の主要部の概略構成を示し、図3(a)は図1におけるA−A線に沿った正面断面図、図3(b)は図1におけるB−B線に沿った正面断面図である。 同センタレス研削装置における砥石車と加圧ローラとの軸方向の配置構成を説明するため平面模式図であり、図4(a)は本発明の配置構成を示し、図4(b)は比較例としての配置構成を示す。 同センタレス研削装置における砥石車と加圧ローラとの回転構成を説明するため側面模式図であり、図5(a)は本発明の回転構成を示し、図5(b)は比較例としての回転構成を示す。 図6(a)〜(d)は同センタレス研削装置における研削工程を説明するため平面図である。 同センタレス研削装置により研削される棒状ワークを示し、図7(a)は研削加工前の棒状ワークの原形、図7(b)の(i)〜(v)は研削加工後の棒状ワークの仕上がり形状をそれぞれ示す。 同センタレス研削装置により研削されたワークの真円度を説明するため線図であり、図8(a)は本発明装置によるワークの真円度を示し、図8(b)は比較例としての従来装置によるワークの真円度を示す。 同センタレス研削装置により他の形状のワークを研削する場合を示す図1に対応した平面図である。 棒状ワークを段付き形状に研削加工する従来のセンタレス研削装置を示す概略平面図である。 同じく、棒状ワークを段付き形状に研削加工する他の従来のセンタレス研削装置を示す概略平面図である。
符号の説明
W ワ−ク(工作物)
Wa ワークの基軸部
Wb ワークの先端軸部
X 砥石車の切込み方向
Y ワークの送り方向
1 砥石車
1a 砥石車の砥石面
2 調整車
3 ブレード
4 押圧装置(押圧手段)
5 送り装置(送り手段)
6 制御装置(制御手段)
7 砥石軸
8 調整車軸
10 加圧ローラ
11 ローラ軸
12 加圧手段
15 押し棒

Claims (10)

  1. 棒状工作物の先端軸部をセンタレス研削する方法であって、
    工作物の基軸部を押圧手段により調整車に押し付け支持することにより、工作物を強制回転させながら、この工作物を送り手段により砥石車に対して軸方向へ相対的に送り込むことにより、工作物の先端軸部を砥石車により研削加工するようにするとともに、
    前記押圧手段による工作物の押付け位置と前記砥石車による研削位置との軸方向間隔を可及的に小さく設定し、かつ、
    前記砥石車の回転方向を、砥石車の研削力作用方向が前記押圧手段による上下押圧方向に対して逆方向となるように設定し、工作物に上向きの研削力を作用させる
    ことを特徴とする棒状工作物のセンタレス研削方法。
  2. 前記調整車と押圧手段の配置構成を、これら調整車と押圧手段の回転支持により工作物に生じる推力が、前記送り手段による工作物の送込み方向に対して逆方向となるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  3. 前記押圧手段は、工作物の基軸部の外周面に所定の押圧力をもって転接する加圧ローラを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  4. 前記加圧ローラの工作物に対する転接位置と前記砥石車による研削位置との軸方向間隔を可及的に小さく設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  5. 前記調整車と加圧ローラの少なくとも一方の傾斜角を、これら調整車と押圧手段の回転支持により工作物に生じる推力が、前記送り手段による工作物の送込み方向に対して逆方向となるように設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  6. 前記加圧ローラを工作物の斜め上方位置に配置するとともに、この加圧ローラを工作物の基軸部の外周面に所定の押圧力をもって転接させることにより、工作物を前記調整車に押し付けて回転支持し、
    前記砥石車を前記加圧ローラの回転方向と逆方向へ回転させて、工作物の先端軸部を研削加工するようにした
    ことを特徴とする請求項3に記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  7. 前記押圧手段および調整車により回転支持する工作物の基軸部を前工程において予め仕上げ加工して、この工作物の基軸部を加工基準として工作物の先端軸部を砥石車により研削加工するようにした
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の棒状工作物のセンタレス研削方法。
  8. 棒状工作物の先端軸部をセンタレス研削するセンタレス研削装置であって、
    工作物の基軸部を支持するブレードと、
    回転駆動されて、工作物の基軸部を回転支持する調整車と、
    前記調整車に対して工作物を押し付け支持する押圧手段と、
    回転駆動されて、前記調整車により強制回転支持される工作物の先端軸部を研削する砥石車と、
    前記調整車およびブレードにより強制回転支持される工作物を、前記砥石車に対して軸方向へ相対的に送る送り手段と、
    前記調整車、押圧手段、砥石車および送り手段を相互に連動して制御する制御手段とを備えてなり、
    前記制御手段により、前記調整車、押圧手段、砥石車および送り手段が相互に連動して制御されて、請求項1から7のいずれか一つに記載のセンタレス研削方法が実行される構成とされている
    ことを特徴とする棒状工作物のセンタレス研削装置。
  9. 前記押圧手段は、工作物の基軸部の外周面に転接可能な加圧ローラと、この加圧ローラを工作物の基軸部の外周面に対して所定の押圧力をもって押圧する加圧手段とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項8に記載の棒状工作物のセンタレス研削装置。
  10. 前記送り手段は、工作物の後端面に当接可能な押し棒と、この押し棒を工作物の軸方向へ移動させる移動手段とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の棒状工作物のセンタレス研削装置。
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