[go: up one dir, main page]

JP4703103B2 - アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法 - Google Patents

アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4703103B2
JP4703103B2 JP2003058284A JP2003058284A JP4703103B2 JP 4703103 B2 JP4703103 B2 JP 4703103B2 JP 2003058284 A JP2003058284 A JP 2003058284A JP 2003058284 A JP2003058284 A JP 2003058284A JP 4703103 B2 JP4703103 B2 JP 4703103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
transistor
current
signal line
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003058284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004271577A (ja
Inventor
智之 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Display Central Inc
Original Assignee
Toshiba Mobile Display Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Mobile Display Co Ltd filed Critical Toshiba Mobile Display Co Ltd
Priority to JP2003058284A priority Critical patent/JP4703103B2/ja
Publication of JP2004271577A publication Critical patent/JP2004271577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4703103B2 publication Critical patent/JP4703103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Shift Register Type Memory (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Control Of El Displays (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の主として自発光で画像を表示するEL表示装置と、このEL表示装置の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図50は、従来のアクティブマトリクス方式有機EL表示パネルの一画素等価回路である(例えば、特許文献1参照。)。画素16は発光素子であるEL素子15、第1のトランジスタ11a、第2のトランジスタ11bおよび蓄積容量19からなる。発光素子15は有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子である。本発明では、EL素子15に電流を供給(制御)するトランジスタ11aを駆動用トランジスタと呼ぶ。また、図50のトランジスタ11bのように、スイッチとして動作するトランジスタをスイッチ用トランジスタと呼ぶ。
【0003】
図50の例では、Pチャンネル型のトランジスタ11aのソース端子(S)をVdd(電源電位)とし、EL素子15のカソード(陰極)は接地電位(Vk)に接続される。一方、アノード(陽極)はトランジスタ11のドレイン端子(D)に接続されている。一方、Pチャンネル型のトランジスタ11のゲート端子はゲート信号線17aに接続され、ソース端子はソース信号線18に接続され、ドレイン端子は蓄積容量19およびトランジスタ11aのゲート端子(G)に接続されている。
【0004】
画素16を動作させるために、まず、ゲート信号線17aを選択状態とし、ソース信号線18に輝度情報を表す映像信号を印加する。すると、トランジスタ11が導通し、蓄積容量19が充電又は放電され、トランジスタ11のゲート電位は映像信号の電位に一致する。ゲート信号線17aを非選択状態とすると、トランジスタ11がオフになり、トランジスタ11は電気的にソース信号線18から切り離される。トランジスタ11aのゲート電位は蓄積容量19によって安定に保持される。トランジスタ11aを介して発光素子15に流れる電流は、トランジスタ11aのゲート/ソース端子間電圧Vgsに応じた値となり、発光素子15はトランジスタ11aを通って供給される電流量に応じた輝度で発光し続ける。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−147659号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
有機EL素子に流れる電流を小さくすると、流れる電流量の減少に応じて有機EL素子の発光量も落ちて暗くなる。しかし、電流量によって明るさを制御する方法だと、表示画像の内、低階調部においては、高階調部よりも微小電流で制御するために、階調を維持したまま明るさを変化させるのが困難であった。
【0007】
本発明の目的は、従来のEL素子を用いたEL表示装置のこの様な課題を考慮して、低階調部においても、階調を維持したまま明るさを変化させることが出来るEL表示装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、EL素子が形成された画素がマトリックス状に配置された表示画面と、
外部から入力される映像データを加算することにより加算値を得る第一の手段と、
1フレーム期間に前記EL素子に流れる電流を制御することにより、前記表示画面に非点灯の領域を帯状に作り、前記非点灯の領域を、前記表示画面表示内を走査する第二の手段と、を有するアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法であって、
前記第一の手段により得られた前記加算値が所定値より大きい場合、前記第二の手段による前記帯状の非点灯の領域の幅を大きくし、
前記第一の手段により得られた前記加算値が前記所定値より小さい場合、前記第二の手段による前記帯状の非点灯の領域の幅を小さくし、
前記第1の手段により求めた加算値N1と、前記第1の手段により求めた加算値N1以降に求めた加算値N2との差分値を求め、
前記差分値から1フレームで変化する変化値を求め、
前記変化値を用い、複数のフレーム期間をかけて前記表示画面の明るさを制御することを特徴とするアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法である。
また、第2の本発明は、
前記領域の幅を大きくする度合、又は、前記領域の幅を小さくする度合を、前記外部から入力される映像データにおける色の種類によって決定することを特徴とする上記第1の本発明のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法である。
また、第3の本発明は、
前記EL素子に流す電流を記憶させる蓄積容量を充放電させることにより前記EL素子に電流を流す期間を制御し、
前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を作ることを特徴とする上記第1の本発明のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法である。
また、第4の本発明は、
前記明るさを制御する場合、前記外部から入力される映像データから、1フレーム期間に前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を求め、
前記求めた前記表示期間に応じて、前記表示期間を当該フレームより以降においていつまで維持させるかを決定することを特徴とする上記第1の本発明のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法である。
また、第5の本発明は、
前記明るさを制御する場合、前記外部から入力される映像データから、1フレーム期間に前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を求め、
前記求めた前記表示期間と、当該フレームより前のフレームで決定された非点灯の表示期間との差分に応じて、前記前フレームの前記表示期間を当該フレームにおいて維持させるかどうかを決定することを特徴とする上記第1の本発明のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法である。
尚、以下に、本願発明に関連する他の発明を記載する。
第1の発明は、マトリックス状に画素が配置されたEL表示装置であって、
各画素に形成されたEL素子(15)と、
前記EL素子に印加する電流を供給する駆動用トランジスタ(11a)と、
前記駆動用トランジスタのゲート端子に接続されたコンデンサ(19)と、
前記コンデンサに電圧を印加する第1のトランジスタ素子(11b,11c)と、
前記EL素子に流す電流をオンオフする第2のトランジスタ素子(11d)と、
前記トランジスタ素子を選択するゲートドライバ回路(12)と、
前記コンデンサに書き込む電圧を設定するソースドライバ回路(14)とを具備し、
前記ゲートドライバ回路に前記第2のトランジスタ素子を強制的にOFFにするための信号線(62a,62b)を有するEL表示装置である。
【0009】
また、第2の本発明は、マトリックス状に配置されたEL素子(15)と、前記EL素子に電流を供給する薄膜トランジスタとを有するEL表示装置であって、
前記EL表示装置がS本の水平操作線を有し、
S本のうちN本の水平操作線が点灯している状況において、0≦N/S≦1/4の場合、前記EL素子に流す電流をオンオフする第2のトランジスタ素子(11d)を、ゲートドライバ(12)が有する信号線(62a,62b)によりOFFにする期間を作り、前記EL表示装置の明るさを調整する機能を有したEL表示装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本明細書において各図面は理解を容易にまたは/および作図を容易にするため、省略または/および拡大縮小した箇所がある。たとえば、図11に図示する表示パネルの断面図では封止膜111などを十分厚く図示している。一方、図10において、封止フタ85は薄く図示している。また、省略した箇所もある。たとえば、本発明の表示パネルなどでは、不要光の反射防止のための位相フィルムなどを省略していが、適時付加することが望ましい。以上のことは以下の図面に対しても同様である。また、同一番号または、記号等を付した箇所は同一もしくは類似の形態もしくは材料あるいは機能もしくは動作を有する。
【0011】
なお、各図面等で説明した内容は特に断りがなくとも、他の実施例等と組み合わせることができる。たとえば、図8の表示パネルにタッチパネルなどを付加し、図19、図40から図42に図示する情報表示装置とすることができる。また、拡大レンズ392を取り付けビデオカメラ(図40など参照のこと)などに用いるビューファインダ(図39を参照のこと)を構成することもできる。また、図4、図15、図18、図21、図23などで説明した本発明の駆動方法は、いずれの本発明の表示装置または表示パネルに適用することができる。つまり、本明細書で記載された駆動方法は本発明の表示パネルに適用することができる。また、本発明は各画素にトランジスタが形成されたアクティブマトリックス型表示パネルを主に説明するがこれに限定するものではなく、単純マトリックス型にも適用することができることはいうまでもない。
【0012】
このように特に明細書中に例示されていなくとも、明細書、図面中で記載あるいは説明した事項、内容、仕様は、互いに組み合わせて請求項に記載することができる。すべての組み合わせについて明細書などで記述することは不可能であるからである。
【0013】
近年、低消費電力でかつ高表示品質であり、更に薄型化が可能な表示パネルとして、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子の複数をマトリクス状に配列して構成される有機EL表示パネルが注目されている。有機EL表示パネルは、図10に示すように、画素電極としての透明電極105が形成されたガラス板71(アレイ基板)上に、電子輸送層、発光層、正孔輸送層などからなる少なくとも1層の有機機能層(EL層)15、及び金属電極(反射膜)(カソード)106が積層されたものである。透明電極(画素電極)105である陽極(アノード)にプラス、金属電極(反射電極)106の陰極(カソード)にマイナスの電圧を加え、すなわち、透明電極105及び金属電極106間に直流を印加することにより、有機機能層(EL層)15が発光する。良好な発光特性を期待することのできる有機化合物を有機機能層に使用することによって、EL表示パネルが実用に耐えうるものになっている。なお、本発明は有機EL表示パネルを例にして説明をするが、これに限定するものではなく、無機ELパネルにも適用することができる。また、構造、回路などはTN液晶表示パネル、STN液晶表示パネルなど、他の表示パネルにも適用できる事項がある。
【0014】
以下、本発明のEL表示パネルの製造方法および構造について詳しく説明をする。まず、アレイ基板71に画素を駆動するトランジスタ11を形成する。1つの画素は2個以上、好ましくは4個または5個のトランジスタで構成される。また、画素は電流プログラムされ、プログラムされた電流がEL素子15に供給される。通常、電流プログラムされた値は電圧値として蓄積容量19に保持される。このトランジスタ11の組み合わせなど画素構成については後に説明をする。次にトランジスタ11に正孔注入電極としての画素電極を形成する。画素電極105はフォトリソグラフィーによりパターン化する。なお、トランジスタ11の下層、あるいは上層にはトランジスタ11に光入射することにより発生するホトコンダクタ現象(以後、ホトコンと呼ぶ)による画質劣化を防止するために、遮光膜を形成または配置する。
【0015】
なお、電流プログラムとは、ソースドライバ回路14からプログラム電流を画素に印加し(もしくは画素からソースドライバ回路14に吸収し)、この電流に相当する信号値を画素に保持させるものである。この保持された信号値に対応する電流をEL素子15に流す(もしくは、EL素子15から流し込む)。つまり、電流でプログラムし、プログラムされた電流に相当(対応)する電流をEL素子15に流すようにするものである。
【0016】
一方、電圧プログラムとは、ソースドライバ回路14からプログラム電圧を画素に印加し、この電圧に相当する信号値を画素に保持させるものである。この保持された電圧に対応する電流をEL素子15に流す。つまり、電圧でプログラムし、画素内で電圧を電流値に変換し、プログラムされた電圧に相当(対応)する電流をEL素子15に流すようにするものである。
【0017】
まず、有機EL表示パネルに用いられるアクティブマトリックス方式は、1.特定の画素を選択し、必要な表示情報を与えられること。2、1フレーム期間を通じてEL素子に電流を流すことができることという2つの条件を満足させなければならない。
【0018】
この2つの条件を満足させるため、図50に図示する従来の有機ELの画素構成では、第1のトランジスタ11bは画素を選択するためのスイッチング用トランジスタ、第2のトランジスタ11aはEL素子(EL膜)15に電流を供給するための駆動用トランジスタとする。
【0019】
ここで液晶に用いられるアクティブマトリックス方式と比較すると、スイッチング用トランジスタ11bは液晶用にも必要であるが、駆動用トランジスタ11aはEL素子15を点灯させるために必要である。この理由は液晶の場合は、電圧を印加することでオン状態を保持することができるが、EL素子15の場合は、電流を流しつづけなければ画素16の点灯状態を維持できないからである。
【0020】
したがって、EL表示パネルでは電流を流し続けるためにトランジスタ11aをオンさせ続けなければならない。まず、走査線、データ線が両方ともオンになると、スイッチング用トランジスタ11bを通してキャパシタ19に電荷が蓄積される。このキャパシタ19が駆動用トランジスタ11aのゲートに電圧を加え続けるため、スイッチング用トランジスタ11bがオフになっても、電流供給線(Vdd)から電流が流れつづけ、1フレーム期間にわたり画素16をオンできる。
【0021】
この構成を用いて階調を表示させる場合、駆動用トランジスタ11aのゲート電圧として階調に応じた電圧を印加する必要がある。したがって、駆動用トランジスタ11aのオン電流のばらつきがそのまま表示に現れる。
【0022】
トランジスタのオン電流は単結晶で形成されたトランジスタであれば、きわめて均一であるが、安価なガラス基板に形成することのできる形成温度が450度以下の低温ポリシリ技術で形成した低温多結晶トタンジスタでは、そのしきい値のばらつきが±0.2V〜0.5Vの範囲でばらつきがある。そのため、駆動用トランジスタ11aを流れるオン電流がこれに対応してばらつき、表示にムラが発生する。これらのムラは、しきい値電圧のばらつきのみならず、トランジスタの移動度、ゲート絶縁膜の厚みなどでも発生する。また、トランジスタ11の劣化によっても特性は変化する。なお、低温ポリシリコン技術に限定されるものではなく、プロセス温度が450度(摂氏)以上の高温ポリシリコン技術を用いて構成してもよく、また、固相(CGS)成長させた半導体膜を用いてTFTなどを形成したものをもちいてもよい。その他、有機TFTを用いたものであっても良い。また、アモルファスシリコン技術で形成したTFTアレイを用いてパネルを構成する。なお、本明細書では低温ポリシリコン技術で形成したTFTを主として説明する。しかし、TFTのバラツキが発生するなどの課題は他の方式でも同一である。
【0023】
したがって、アナログ的に階調を表示させる方法では、均一な表示を得るために、デバイスの特性を厳密に制御する必要があり、現状の低温多結晶ポリシリコントランジスタではこのバラツキを所定範囲以内の抑えるというスペックを満足できない。この問題を解決するため、1画素内に4つ以上のトランジスタをもうけて、しきい値電圧のばらつきをコンデンサにより補償させて均一な電流を得る方法、定電流回路を1画素ごとに形成し電流の均一化を図る方法などが考えられる。
【0024】
しかしながら、これらの方法は、プログラムされる電流がEL素子15を通じてプログラムされるため電流経路が変化した場合に電源ラインに接続されるスイッチングトランジスタに対し駆動電流を制御するトランジスタがソースフォロワとなり駆動マージンが狭くなる。したがって、駆動電圧が高くなるという課題を有する。
【0025】
また、電源に接続するスイッチングトランジスタをインピーダンスの低い領域で使用する必要があり、この動作範囲がEL素子15の特性変動により影響を受けるという課題もある。その上、飽和領域における電圧電流特性に、キンク電流が発生する場合、トランジスタのしきい値電圧の変動が発生した場合、記憶された電流値が変動するとう課題もある。
【0026】
本発明のEL素子構造は、上記課題に対して、EL素子15に流れる電流を制御するトランジスタ11が、ソースフォロワ構成とならず、かつそのトランジスタにキンク電流があっても、キンク電流の影響を最小に抑えることが出来て記憶される電流値の変動を小さくすることが出来る構成である。
【0027】
本発明のEL表示装置の画素構造は、具体的には図1に示すように単位画素が最低4つからなる複数のトランジスタ11ならびにEL素子により形成される。なお、画素電極はソース信号線と重なるように構成する。つまり、ソース信号線18上に絶縁膜あるいはアクリル材料からなる平坦化膜を形成して絶縁し、この絶縁膜上に画素電極105を形成する。このようにソース信号線18上に画素電極を重ねる構成をハイアパーチャ(HA)構造と呼ぶ。
【0028】
ゲート信号線(第1の走査線)17aをアクティブ(ON電圧を印加)とすることによりEL素子15駆動用のトランジスタ(トランジスタあるいはスイッチング素子)11aおよびトランジスタ(トランジスタあるいはスイッチング素子)11cを通して、前記EL素子15に流すべき電流値をソースドライバ回路14から流す。また、トランジスタ11aのゲートとドレイン間を短絡するようにトランジスタ11bがゲート信号線17aアクティブ(ON電圧を印加)となることにより開くと共に、トランジスタ11aのゲートとソース間に接続されたコンデンサ(キャパシタ、蓄積容量、付加容量)19に、前記電流値を流すようにトランジスタ11aのゲート電圧(あるいはドレイン電圧)を記憶する(図3(a)を参照のこと)。
【0029】
なお、トランジスタ11aのソース(S)−ゲート(G)間容量(コンデンサ)19は0.2pF以上の容量とすることが好ましい。他の構成として、別途、コンデンサ19を形成する構成も例示される。つまり、コンデンサ電極レイヤーとゲート絶縁膜およびゲートメタルから蓄積容量を形成する構成である。トランジスタ11cのリークによる輝度低下を防止する観点、表示動作を安定化させるための観点からはこのように別途コンデンサを構成するほうが好ましい。なお、コンデンサ(蓄積容量)19の大きさは、0.2pF以上2pF以下とすることがよく、中でもコンデンサ(蓄積容量)19の大きさは、0.4pF以上1.2pF以下とすることがよい。
【0030】
なお、コンデンサ19は隣接する画素間の非表示領域におおむね形成することがこのましい。一般的に、フルカラー有機EL15を作成する場合、有機EL層15をメタルマスクによるマスク蒸着で形成するためマスク位置ずれによるEL層の形成位置が発生する。位置ずれが発生すると各色の有機EL層15(15R、15G、15B)が重なる危険性がある。そのため、各色の隣接する画素間の非表示領域は10μ以上離れなければならない。この部分は発光に寄与しない部分となる。したがって、蓄積容量19をこの領域に形成することは開口率向上のために有効な手段となる。
【0031】
なお、メタルマスクは磁性体で作製し、基板71の裏面から磁石でメタルマスクを磁力で吸着する。磁力により、メタルマスクは基板と隙間なく密着する。以上の製造方法に関する事項は、本発明の他の製造方法にも適用される。
【0032】
次に、ゲート信号線17aを非アクティブ(OFF電圧を印加)、ゲート信号線17bをアクティブとして、電流の流れる経路を前記第1のトランジスタ11a並びにEL素子15に接続されたトランジスタ11dならびに前記EL素子15を含む経路に切り替えて、記憶した電流を前記EL素子15に流すように動作する(図3(b)を参照のこと)。
【0033】
この回路は1画素内に4つのトランジスタ11を有しており、トランジスタ11a のゲートはトランジスタ11bのソースに接続されている。また、トランジスタ11bおよびトランジスタ11cのゲートはゲート信号線17aに接続されている。トランジスタ11bのドレインはトランジスタ11cのソースならびにトランジスタ11dのソースに接続され、トランジスタ11cのドレインはソース信号線18に接続されている。トランジスタ11dのゲートはゲート信号線17bに接続され、トランジスタ11dのドレインはEL素子15のアノード電極に接続されている。
【0034】
なお、図1ではすべてのトランジスタはPチャンネルで構成している。Pチャンネルは多少Nチャンネルのトランジスタに比較してモビリティが低いが、耐圧が大きくまた劣化も発生しにくいので好ましい。しかし、本発明はEL素子構成をPチャンネルで構成することのみに限定するものではない。Nチャンネルのみで構成してもよい。また、NチャンネルとPチャンネルの両方を用いて構成してもよい。
【0035】
なお、図1においてトランジスタ11c、11bは同一の極性で構成し、かつNチャンネルで構成し、トランジスタ11a、11dはPチャンネルで構成することが好ましい。一般的にPチャンネルトランジスタはNチャンネルトランジスタに比較して、信頼性が高い、キンク電流が少ないなどの特長があり、電流を制御することによって目的とする発光強度を得るEL素子15に対しては、トランジスタ11aをPチャンネルにする効果が大きい。最適には画素を構成するTFT11をすべてPチャンネルで形成し、内蔵ゲートドライバ12もPチャンネルで形成することが好ましい。このようにアレイをPチャンネルのみのTFTで形成することにより、マスク枚数が5枚となり、低コスト化、高歩留まりかを実現できる。
【0036】
以下、さらに本発明の理解を容易にするために、本発明のEL素子構成について図3を用いて説明する。本発明のEL素子構成は2つのタイミングにより制御される。第1のタイミングは必要な電流値を記憶させるタイミングである。このタイミングでトランジスタ11bならびにトランジスタ11cがONすることにより、等価回路として図3(a)となる。ここで、信号線より所定の電流Iwが書き込まれる。これによりトランジスタ11aはゲートとドレインが接続された状態となり、このトランジスタ11aとトランジスタ11cを通じて電流Iwが流れる。従って、トランジスタ11aのゲートーソースの電圧はI1が流れるような電圧V1となる。
【0037】
第2のタイミングはトランジスタ11とトランジスタ11cが開き、トランジスタ11dが閉じるタイミングであり、そのときの等価回路は図3(b)となる。トランジスタ11aのソース−ゲート間の電圧は保持されたままとなる。この場合、トランジスタ11aは常に飽和領域で動作するため、Iwの電流は一定となる。
【0038】
このように動作させると、図5に図示するようになる。つまり、図5(a)の51aは表示画面50における、ある時刻での電流プログラムされている画素(行)(書き込み画素行)を示している。この画素(行)51aは、図5(b)に図示するように非点灯(非表示画素(行))とする。他の、画素(行)は表示画素(行)53とする(非画素53のEL素子15には電流が流れ、EL素子15が発光している)。
【0039】
図1の画素構成の場合、図3(a)に示すように、電流プログラム時は、プログラム電流Iwがソース信号線18に流れる。この電流Iwがトランジスタ11aを流れ、Iwを流す電流が保持されるように、コンデンサ19に電圧設定(プログラム)される。このとき、トランジスタ11dはオープン状態(オフ状態)である。
【0040】
次に、EL素子15に電流を流す期間は図3(b)のように、トランジスタ11c、11bがオフし、トランジスタ11dが動作する。つまり、ゲート信号線17aにオフ電圧(Vgh)が印加され、トランジスタ11b、11cがオフする。一方、ゲート信号線17bにオン電圧(Vgl)が印加され、トランジスタ11dがオンする。
【0041】
このタイミングチャートを図4に図示する。なお、図4などにおいて、括弧内の添え字(たとえば、(1)など)は画素行の番号を示している。つまり、ゲート信号線17a(1)とは、画素行(1)のゲート信号線17aを示している。また、図4の上段の*Hとは、水平走査期間を示している。つまり、1Hとは第1番目の水平走査期間である。なお、以上の事項は、説明を容易にするためであって、限定(1Hの番号、1H周期、画素行番号の順番など)するものではない。
【0042】
図4でわかるように、各選択された画素行(選択期間は、1Hとしている)において、ゲート信号線17aにオン電圧が印加されている時には、ゲート信号線17bにはオフ電圧が印加されている。また、この期間は、EL素子15には電流が流れていない(非点灯状態)。選択されていない画素行において、ゲート信号線17aにオフ電圧が印加され、ゲート信号線17bにはオン電圧が印加されている。また、この期間は、EL素子15に電流が流れている(点灯状態)。
【0043】
なお、トランジスタ11aのゲートとトランジスタ11cのゲートは同一のゲート信号線11aに接続している。しかし、トランジスタ11aのゲートとトランジスタ11cのゲートとを異なるゲート信号線11に接続してもよい。1画素のゲート信号線は3本となる(図1の構成は2本である)。トランジスタ11bのゲートのON/OFFタイミングとトランジスタ11cのゲートのON/OFFタイミングを個別に制御することにより、トランジスタ11aのばらつきによるEL素子15の電流値バラツキをさらに低減することができる。
【0044】
ゲート信号線17aとゲート信号線17bとを共通にし、トランジスタ11cと11dが異なった導電型(NチャンネルとPチャンネル)とすると、駆動回路の簡略化、ならびに画素の開口率を向上させることが出来る。
【0045】
このように構成すれば本発明の動作タイミングとしては信号線からの書きこみ経路がオフになる。すなわち所定の電流が記憶される際に、電流の流れる経路に分岐があると正確な電流値がトランジスタ11aのソース(S)−ゲート(G)間容量(コンデンサ)に記憶されない。トランジスタ11cとトランジスタ11dを異なった導電形にすることにより、お互いの閾値を制御することによって走査線の切り替わりのタイミングで必ずトランジスタ11cがオフしたのちに、トランジスタ11dがオンすることが可能になる。
【0046】
本特許の発明の目的は、トランジスタ特性のばらつきが表示に影響を与えない回路構成を提案するものであり、そのために4トランジスタ以上が必要である。これらのトランジスタ特性により、回路定数を決定する場合、4つのトランジスタの特性がそろわなければ、適切な回路定数を求めることが困難である。レーザー照射の長軸方向に対して、チャンネル方向が水平の場合と垂直の場合では、トランジスタ特性の閾値と移動度が異なって形成される。なお、どちらの場合もばらつきの程度は同じである。水平方向と、垂直方向では移動度、閾値のあたいの平均値が異なる。したがって、画素を構成するすべてのトランジスタのチャンネル方向は同一であるほうが望ましい。
【0047】
EL素子15に流す電流を設定する時、トランジスタ11aに流す信号電流をIw、その結果トランジスタ11aに生ずるゲートーソース間電圧をVgsとする。書き込み時はトランジスタ11dによってトランジスタ11aのゲート・ドレイン間が短絡されているので、トランジスタ11aは飽和領域で動作する。よって、Iwは、以下の式で与えられる。
【0048】
Iw=(Vgs−Vth1)2 ・ μ1・Cox1・W1/L1/2… (1)
ここで、Coxは単位面積当たりのゲート容量であり、Cox=ε0・εr/dで与えられる。Vthはトランジスタの閾値、μはキャリアの移動度、Wはチャンネル幅、Lはチャンネル長、ε0は真空の移動度、εrはゲート絶縁膜の比誘電率を示し、dはゲート絶縁膜の厚みである。
【0049】
EL素子15に流れる電流をIddとすると、Iddは、EL素子15と直列に接続されるトランジスタ1bによって電流レベルが制御される。本発明では、そのゲートーソース間電圧が(1)式のVgsに一致するので、トランジスタ1bが飽和領域で動作すると仮定すれば、以下の式が成り立つ。
【0050】
Idrv=(Vgs−Vth2)2 ・μ2・Cox2・W2/L2/2 … (2)
絶縁ゲート電界効果型の薄膜トランジスタ(トランジスタ)が飽和領域で動作するための条件は、Vdsをドレイン・ソース間電圧として、一般に以下の式で与えられる。
【0051】
|Vds|>|Vgs−Vth| … (3)
ここで、トランジスタ11aとトランジスタ11bは、小さな画素内部に近接して形成されるため、大略μ1=μ2及びCox1=Cox2であり、特に工夫を凝らさない限り、Vth1=Vth2と考えられる。すると、このとき(1)式及び(2)式から容易に以下の式が導かれる。
【0052】
Idrv/Iw=(W2/L2)/(W1/L1) … (4)
ここで注意すべき点は、(1)式及び(2)式において、μ、Cox、Vthの値自体は、画素毎、製品毎、あるいは製造ロット毎にばらつくのが普通であるが、(4)式はこれらのパラメータを含まないので、Idrv/Iwの値はこれらのばらつきに依存しないということである。
【0053】
仮にW1=W2、L1=L2と設計すれば、Idrv/Iw=1、すなわちIwとIdrvが同一の値となる。すなわちトランジスタの特性ばらつきによらず、EL素子15に流れる駆動電流Iddは、正確に信号電流Iwと同一になるので、結果としてEL素子15の発光輝度を正確に制御できる。
【0054】
以上の様に、駆動用トランジスタ11aのVth1と駆動用トランジスタ11bのVth2は基本的に同一である為、両トランジスタお互いにの共通電位にあるゲートに対してカットオフレベルの信号電圧が印加されると、トランジスタ11a及びトランジスタ11b共に非導通状態になるはずである。ところが、実際には画素内でもパラメータのばらつきなどの要因により、Vth1よりもVth2が低くなってしまうことがある。この時には、駆動用トランジスタ11bにサブスレッショルドレベルのリーク電流が流れる為、EL素子15は微発光を呈する。この微発光により画面のコントラストが低下し表示特性が損なわれる。
【0055】
本発明では特に、駆動用トランジスタ11bの閾電圧Vth2が画素内で対応する駆動用トランジスタ11aの閾電圧Vth1より低くならない様に設定している。例えば、トランジスタ11bのゲート長L2をトランジスタ11aのゲート長L1よりも長くして、これらの薄膜トランジスタのプロセスパラメータが変動しても、Vth2がVth1よりも低くならない様にする。これにより、微少な電流リークを抑制することが可能である。以上の事項は図1のトランジスタ11aとトランジスタ11dの関係にも適用される。
【0056】
図27に示すように、信号電流が流れる駆動用トランジスタ11a、EL素子15等からなる発光素子に流れる駆動電流を制御する駆動用トランジスタ11bの他、ゲート信号線17a1の制御によって画素回路とデータ線dataとを接続もしくは遮断する取込用トランジスタ11c、ゲート信号線17a2の制御によって書き込み期間中にトランジスタ11aのゲート・ドレインを短絡するスイッチ用トランジスタ11d、トランジスタ11aのゲート−ソース間電圧を書き込み終了後も保持するための容量C19および発光素子としてのEL素子15などから構成される。
【0057】
図27でトランジスタ11c、11dはNチャンネルMOS(NMOS)、その他のトランジスタはPチャンネルMOS(PMOS)で構成しているが、これは一例であって、必ずしもこの通りである必要はない。容量Cは、その一方の端子をトランジスタ11aのゲートに接続され、他方の端子はVdd(電源電位)に接続されているが、Vddに限らず任意の一定電位でも良い。EL素子15のカソード(陰極)は接地電位に接続されている。したがって、以上の事項は図1などにも適用されることは言うまでもない。
【0058】
なお、図1などのVdd電圧はトランジスタ11bのオフ電圧(トランジスタがPチャンネル時)よりも低くすることが好ましい。具体的には、Vgh(ゲートのオフ電圧)は少なくともVdd−0.5(V)よりの高くするべきである。これよりも低いとトランジスタのオフリークが発生し、レーザーアニ−ルのショットムラが目立つようになる。また、Vdd+4(V)よりも低くすべきである。あまりにも高いと逆にオフリーク量が増加する。
【0059】
したがって、ゲートのオフ電圧(図1ではVgh、つまり、電源電圧に近い電圧側)は、電源電圧(図1ではVdd)は、よりも−0.5(V)以上+4(V)以下とすべきである。さらに好ましくは、電源電圧(図1ではVdd)は、よりも0(V)以上+2(V)以下とすべきである。つまり、ゲート信号線に印加するトランジスタのオフ電圧は、十分オフになるようにする。トランジスタがNチャンネルの場合は、Vglがオフ電圧となる。したがって、VglはGND電圧に対して−4(V)以上0.5(V)以下の範囲となるようにする。さらに好ましくは−2(V)以上0(V)以下の範囲することが好ましい。
【0060】
以上の事項は、図1の電流プログラムの画素構成について述べたが、これに限定するものではなく、電圧プログラムの画素構成にも適用できることは言うまでもない。なお、電圧プログラムのVtオフセットキャンセルは、R、G、Bごとに個別に補償することが好ましい。
【0061】
駆動用トランジスタ11bは、コンデンサ19に保持された電圧レベルをゲートに受け入れそれに応じた電流レベルを有する駆動電流はチャネルを介してEL素子15に流す。トランジスタトランジスタ11aのゲートとトランジスタトランジスタ11bのゲートとが直接に接続されてカレントミラー回路を構成し、信号電流Iwの電流レベルと駆動電流の電流レベルとが比例関係となる様にしている。
【0062】
トランジスタ11bは飽和領域で動作し、そのゲートに印加された電圧レベルと閾電圧との差に応じた駆動電流をEL素子15に流す。
【0063】
トランジスタ11bは、その閾電圧が画素内で対応するランジスタ11aの閾電圧より低くならない様に設定されている。具体的には、トランジスタ11bは、そのゲート長がトランジスタ11aのゲート長より短くならない様に設定されている。あるいは、トランジスタ11bは、そのゲート絶縁膜が画素内で対応するトランジスタ11aのゲート絶縁膜より薄くならないように設定しても良い。
【0064】
あるいは、トランジスタ11bは、そのチャネルに注入される不純物濃度を調整して、閾電圧が画素内で対応するトランジスタ11aの閾電圧より低くならない様に設定してもよい。仮に、トランジスタ11aとトランジスタ11bの閾電圧が同一となる様に設定した場合、共通接続されたトランジスタのゲートにカットオフレベルの信号電圧が印加されると、トランジスタ11a及びトランジスタ11bは両方共オフ状態になるはずである。ところが、実際には画素内にも僅かながらプロセスパラメータのばらつきがあり、トランジスタ11aの閾電圧よりトランジスタ11bの閾電圧が低くなる場合がある。
【0065】
この時には、カットオフレベル以下の信号電圧でもサブスレッショルドレベルの微弱電流が駆動用トランジスタ11bに流れる為、EL素子15は微発光し画面のコントラスト低下が現れる。そこで、トランジスタ11bのゲート長をトランジスタ11aのゲート長よりも長くしている。これにより、トランジスタ11のプロセスパラメータが画素内で変動しても、トランジスタ11bの閾電圧がトランジスタ11aの閾電圧よりも低くならない様にする。
【0066】
ゲート長Lが比較的短い短チャネル効果領域Aでは、ゲート長Lの増加に伴いVthが上昇する。一方、ゲート長Lが比較的大きな抑制領域Bではゲート長Lに関わらずVthはほぼ一定である。この特性を利用して、トランジスタ11bのゲート長をトランジスタ11aのゲート長よりも長くしている。例えば、トランジスタ11aのゲート長が7μmの場合、トランジスタ11bのゲート長を10μm程度にする。
【0067】
トランジスタ11aのゲート長が短チャネル効果領域Aに属する一方、トランジスタ11bのゲート長が抑制領域Bに属する様にしても良い。これにより、トランジスタ11bにおける短チャネル効果を抑制することができるとともに、プロセスパラメータの変動による閾電圧低減を抑制可能である。以上により、トランジスタ11bに流れるサブスレッショルドレベルのリーク電流を抑制してEL素子15の微発光を抑え、コントラスト改善に寄与可能である。
【0068】
このようにして作製した図1、図2、図27などで説明したEL表示素子15に直流電圧を印加し、10mA/cm2の一定電流密度で連続駆動させた。EL構造体は、7.0V 、200cd/cm2の緑色(発光極大波長λmax =460nm)の発光が確認できた。青色発光部は、輝度100cd/cm2 で、色座標がx=0.129、y=0.105、緑色発光部は、輝度200cd/cm2 で、色座標がx=0.340、y=0.625、赤色発光部は、輝度100cd/cm2 で、色座標がx=0.649、y=0.338の発光色が得られた。
【0069】
フルカラー有機EL表示パネルでは、開口率の向上が重要な開発課題になる。開口率を高めると光の利用効率が上がり、高輝度化や長寿命化につながるためである。開口率を高めるためには、有機EL層からの光を遮るトランジスタの面積を小さくすればよい。低温多結晶Si−トランジスタはアモルファスシリコンに比較して10−100倍の性能を持ち、電流の供給能力が高いため、トランジスタの大きさを非常に小さくできる。したがって、有機EL表示パネルでは、画素トランジスタ、周辺駆動回路を低温ポリシリコン技術、高温ポリシリコン技術で作製することが好ましい。もちろん、アモルファスシリコン技術で形成してもよいが画素開口率はかなり小さくなってしまう。
【0070】
ゲートドライバ回路12あるいはソースドライバ回路14などの駆動回路をガラス基板71上に形成することにより、電流駆動の有機EL表示パネルで特に問題になる抵抗を下げることができる。TCPの接続抵抗がなくなるうえに、TCP接続の場合に比べて電極からの引き出し線が2〜3mm短くなり配線抵抗が小さくなる。さらに、TCP接続のための工程がなくなる、材料コストが下がるという利点があるとする。
【0071】
次に、本発明のEL表示パネルあるいはEL表示装置について説明をする。図6はEL表示装置の回路を中心とした説明図である。画素16がマトリックス状に配置または形成されている。各画素16には各画素の電流プログラムを行う電流を出力するソースドライバ回路14が接続されている。ソースドライバ回路14の出力段は映像信号のビット数に対応したカレントミラー回路が形成されている(後に説明する)。たとえば、64階調であれば、63個のカレントミラー回路が各ソース信号線に形成され、これらのカレントミラー回路の個数を選択することにより所望の電流をソース信号線18に印加できるように構成されている。
【0072】
なお、1つのカレントミラー回路の最小出力電流は10nA以上50nAにしている。特にカレントミラー回路の最小出力電流は15nA以上35nAにすることがよい。ドライバIC14内のカレントミラー回路を構成するトランジスタの精度を確保するためである。
【0073】
また、ソース信号線18の電荷を強制的に放出または充電するプリチャージあるいはディスチャージ回路を内蔵する。ソース信号線18の電荷を強制的に放出または充電するプリチャージあるいはディスチャージ回路の電圧(電流)出力値は、R、G、Bで独立に設定できるように構成することが好ましい。EL素子15の閾値がRGBでことなるからである。
【0074】
以上に説明した画素構成、アレイ構成、パネル構成などは、以下に説明する構成、方法、装置に適用されることは言うまでもない。また、以下に説明する構成、方法、装置は、すでに説明した画素構成、アレイ構成、パネル構成などが適用されることは言うまでもない。
【0075】
ゲートドライバ12はゲート信号線17a用のシフトレジスタ回路61aと、ゲート信号線17b用のシフトレジスタ回路61bとを内蔵する。各シフトレジスタ回路61は正相と負相のクロック信号(CLKxP、CLKxN)、スタートパルス(STx)で制御される。その他、ゲート信号線の出力、非出力を制御するイネーブル(ENABL)信号、シフト方向を上下逆転するアップダウン(UPDWM)信号を付加することが好ましい。他に、スタートパルスがシフトレジスタにシフトされ、そして出力されていることを確認する出力端子などを設けることが好ましい。なお、シフトレジスタのシフトタイミングはコントロールIC81からの制御信号で制御される。また、外部データのレベルシフトを行うレベルシフト回路を内蔵する。また、検査回路を内蔵する。
【0076】
図8は本発明の表示装置の信号、電圧の供給の構成図あるいは表示装置の構成図である。コンとロールIC81からソースドライバ回路14aに供給する信号(電源配線、データ配線など)はフレキシブル基板84を介して供給する。
【0077】
図8ではゲートドライバ12の制御信号はコントロールICで発生させ、ソースドライバ14でいったん、レベルシフトを行った後、ゲートドライバ12に印加している。ソースドライバ14の駆動電圧は4〜8(V)であるから、コントロールIC81から出力された3.3(V)振幅の制御信号を、ゲートドライバ12が受け取れる5(V)振幅に変換することができる。
【0078】
以下、図1の画素構成について、その駆動方法について説明をする。図1に示すように、ゲート信号線17aは行選択期間に導通状態(ここでは図1のトランジスタ11がpチャネルトランジスタであるためローレベルで導通となる)となり、ゲート信号線17bは非選択期間時に導通状態とする。
【0079】
ソース信号線18には寄生容量(図示せず)が存在する。寄生容量は、ソース信号線18とゲート信号線17とのクロス部の容量、トランジスタ11b、11cのチャンネル容量などにより発生する。
【0080】
ソース信号線18の電流値変化に要する時間tは浮遊容量の大きさをC、ソース信号線の電圧をV、ソース信号線に流れる電流をIとするとt=C・V/Iであるため電流値を10倍大きくできることは電流値変化に要する時間が10分の1近くまで短くできる。またはソース容量が10倍になっても所定の電流値に変化できるということを示す。従って、短い水平走査期間内に所定の電流値を書きこむためには電流値を増加させることが有効である。
【0081】
入力電流を10倍にすると出力電流も10倍となり、ELの輝度が10倍となるため所定の輝度を得るために、図1のトランジスタ17dの導通期間を従来の10分の1とし、発光期間を10分の1とすることで、所定輝度を表示するようにした。
【0082】
つまり、ソース信号線18の寄生容量の充放電を十分に行い、所定の電流値を画素16のトランジスタ11aにプログラムを行うためには、ソースドライバ14から比較的大きな電流を出力する必要がある。しかし、このように大きな電流をソース信号線18に流すとこの電流値が画素にプログラムされてしまい、所定の電流に対し大きな電流がEL素子15に流れる。たとえば、10倍の電流でプログラムすれば、当然、10倍の電流がEL素子15に流れ、EL素子15は10倍の輝度で発光する。所定の発光輝度にするためには、EL素子15に流れる時間を1/10にすればよい。このように駆動することにより、ソース信号線18の寄生容量を十分に充放電できるし、所定の発光輝度を得ることができる。
【0083】
なお、10倍の電流値を画素のトランジスタ11a(正確にはコンデンサ19の端子電圧を設定している)に書き込み、EL素子15のオン時間を1/10にするとしたがこれは一例である。場合によっては、10倍の電流値を画素のトランジスタ11aに書き込み、EL素子15のオン時間を1/5にしてもよい。逆に10倍の電流値を画素のトランジスタ11aに書き込み、EL素子15のオン時間を1/2倍にする場合もあるであろう。
【0084】
本発明は、画素への書き込み電流を所定値以外の値にし、EL素子15に流れる電流を間欠状態にして駆動することに特徴がある。本明細書では説明を容易にするため、N倍の電流値を画素のトランジスタ11に書き込み、EL素子15のオン時間を1/N倍にするとして説明する。しかし、これに限定するものではなく、N1倍の電流値を画素のトランジスタ11に書き込み、EL素子15のオン時間を1/N2倍(N1とN2とは異なる)でもよいことは言うまでもない。なお、間欠する間隔は等間隔に限定するものではない。たとえば、ランダムでもよい(全体として、表示期間もしくは非表示期間が所定値(一定割合)となればよい)。また、RGBで異なっていてもよい。つまり、白(ホワイト)バランスが最適になるように、R、G、B表示期間もしくは非表示期間が所定値(一定割合)となるように調整(設定)すればよい。
【0085】
また、説明を容易にするため、1/Nを1F(1フィールドまたは1フレーム)を基準にしてこの1Fを1/Nにするとして説明する。しかし、1画素行が選択され、電流値がプログラムされる時間(通常、1水平走査期間(1H))があるし、また、走査状態によっては誤差も生じる。したがって、以上の説明はあくまでも説明を容易にするための便宜状の問題だけであり、これに限定するものではない。
【0086】
有機(無機)EL表示装置は、CRTのように電子銃で線表示の集合として画像を表示するディスプレイとは表示方法が基本的に異なる点にも課題がある。つまり、EL表示装置では、1F(1フィールドあるいは1フレーム)の期間の間は、画素に書き込んだ電流(電圧)を保持する。そのため、動画表示を行うと表示画像の輪郭ぼけが発生するという課題が発生する。
【0087】
本発明では、1F/Nの期間の間だけ、EL素子15に電流を流し、他の期間(1F(N−1)/N)は電流を流さない。この駆動方式を実施し画面の一点を観測した場合を考える。この表示状態では1Fごとに画像データ表示、黒表示(非点灯)が繰り返し表示される。つまり、画像データ表示状態が時間的に飛び飛び表示(間欠表示)状態となる。動画データ表示を、この間欠表示状態でみると画像の輪郭ぼけがなくなり良好な表示状態を実現できる。つまり、CRTに近い動画表示を実現することができる。また、間欠表示を実現するが、回路のメインクロックは従来と変わらない。したがって、回路の消費電力が増加することもない。
【0088】
液晶表示パネルの場合は、光変調をする画像データ(電圧)は液晶層に保持される。したがって、黒挿入表示を実施しようとすると液晶層に印加しているデータを書き換える必要がある。そのため、ソースドライバIC14の動作クロックを高くし、画像データを黒表示データとを交互にソース信号線18に印加する必要がある。したがって、黒挿入(黒表示などの間欠表示)を実現しょうとすると回路のメインクロックをあげる必要がある。また、時間軸伸張を実施するための画像メモリも必要になる。
【0089】
図1、図2、図27などに示す本発明のEL表示パネルの画素構成では、画像データはコンデンサ19に保持されている。このコンデンサ19の端子電圧に対応する電流をEL素子15に流す。したがって、画像データは液晶表示パネルのように光変調層に保持されているのではない。
【0090】
本発明はスイッチングのトランジスタ11d、あるいはトランジスタ11eなどをオンオフさせるだけでEL素子15に流す電流を制御する。つまり、EL素子15に流れる電流Iwをオフしても、画像データはそのままコンデンサ19の保持されている。したがって、次のタイミングでスイッチング素子11dなどをオンさせ、EL素子15に電流を流せば、その流れる電流は前に流れていた電流値と同一である。本発明では黒挿入(黒表示などの間欠表示)を実現しょうとすると際においても回路のメインクロックをあげる必要がない。また、時間軸伸張を実施する必要もないための画像メモリも不要である。また、有機EL素子15は電流を印加してから発光するまでの時間が短く高速応答である。そのため、動画表示に適し、さらに間欠表示を実施することのより従来のデータ保持型の表示パネル(液晶表示パネル、EL表示パネルなど)の問題である動画表示の問題を解決できる。
【0091】
さらに、大型の表示装置でソース容量が大きくなる場合はソース電流を10倍以上にしてやればよい。一般にソース電流値をN倍にした場合、ゲート信号線17b(トランジスタ11d)の導通期間を1F/Nとすればよい。これによりテレビ、モニター用の表示装置などにも適用が可能である。
【0092】
以下、図面を参照しながら、本発明の駆動方法についてさらに詳しく説明をする。ソース信号線18の寄生容量は、隣接したソース信号線18間の結合容量、ソースドライブIC(回路)14のバッファ出力容量、ゲート信号線17とソース信号線18とのクロス容量などにより発生する。この寄生容量は通常10pF以上となる。電圧駆動の場合は、ドライバIC14からは低インピーダンスで電圧がソース信号線18に印加されるため、寄生容量が多少大きくとも駆動では問題とならない。
【0093】
しかし、電流駆動では特に黒レベルの画像表示では5nA以下の微小電流で画素のコンデンサ19をプログラムする必要がある。したがって、寄生容量が所定値以上の大きさで発生すると、1画素行にプログラムする時間(通常、1H以内、ただし、2画素行を同時に書き込む場合もあるので1H以内に限定されるものではない。)内に寄生容量を充放電することができない。1H期間で充放電できなれば、画素への書き込み不足となり、解像度がでない。
【0094】
図1の画素構成の場合、図3(a)に示すように、電流プログラム時は、プログラム電流Iwがソース信号線18に流れる。この電流Iwがトランジスタ11aを流れ、Iwを流す電流が保持されるように、コンデンサ19に電圧設定(プログラム)される。このとき、トランジスタ11dはオープン状態(オフ状態)である。
【0095】
次に、EL素子15に電流を流す期間は図3(b)のように、トランジスタ11c、11bがオフし、トランジスタ11dが動作する。つまり、ゲート信号線17aにオフ電圧(Vgh)が印加され、トランジスタ11b、11cがオフする。一方、ゲート信号線17bにオン電圧(Vgl)が印加され、トランジスタ11dがオンする。
【0096】
今、電流I1が本来流す電流(所定値)のN倍であるとすると、図3(b)のEL素子15に流れる電流もIwとなる。したがって、所定値の10倍の輝度でEL素子15は発光する。つまり、図12に図示するように、倍率Nを高くするほど、表示パネルの表示輝度Bも高くなる。したがって、倍率と輝度とは比例関係となる。逆には、1/Nと駆動することにより、輝度と倍率とは反比例の関係となる。
【0097】
そこで、トランジスタ11dを本来オンする時間(約1F)の1/Nの期間だけオンさせ、他の期間(N−1)/N期間はオフさせれば、1F全体の平均輝度は所定の輝度となる。この表示状態は、CRTが電子銃で画面を走査しているのと近似する。異なる点は、画像を表示している範囲が画面全体の1/N(全画面を1とする)が点灯している点である(CRTでは、点灯している範囲は1画素行(厳密には1画素である)。
【0098】
本発明では、この1F/Nの画像表示領域53が図13(b)に示すように画面50の上から下に移動する。本発明では、1F/Nの期間の間だけ、EL素子15に電流が流れ、他の期間(1F・(N−1)/N)は電流を流れない。したがって、各画素は間欠表示となる。しかし、人間の目には残像により画像が保持された状態となるので、全画面が均一に表示されているように見える。
【0099】
なお、図13に図示するように、書き込み画素行51aは非点灯表示52aとする。しかし、これは、図1、図2などの画素構成の場合である。図27などで図示するカレントミラーの画素構成では、書き込み画素行51aは点灯状態としてもよい。しかし、本明細書では、説明を容易にするため、主として、図1の画素構成を例示して説明をする。また、図13、図16などの所定駆動電流Iwよりも大きい電流でプログラムし、間欠駆動する駆動方法をN倍パルス駆動と呼ぶ。
【0100】
この表示状態では1Fごとに画像データ表示、黒表示(非点灯)が繰り返し表示される。つまり、画像データ表示状態が時間的に飛び飛び表示(間欠表示)状態となる。液晶表示パネル(本発明以外のEL表示パネル)では、1Fの期間、画素にデータが保持されているため、動画表示の場合は画像データが変化してもその変化に追従することができず、動画ボケとなっていた(画像の輪郭ボケ)。しかし、本発明では画像を間欠表示するため、画像の輪郭ぼけがなくなり良好な表示状態を実現できる。つまり、CRTに近い動画表示を実現することができる。
【0101】
このタイミングチャートを図14に図示する。なお、本発明などにおいて、特に断りがない時の画素構成は図1であるとする。図14でわかるように、各選択された画素行(選択期間は、1Hとしている)において、ゲート信号線17aにオン電圧(Vgl)が印加されている時(図14(a)を参照)には、ゲート信号線17bにはオフ電圧(Vgh)が印加されている(図14(b)を参照)。また、この期間は、EL素子15には電流が流れていない(非点灯状態)。選択されていない画素行において、ゲート信号線17aにオフ電圧(Vgh)が印加され、ゲート信号線17bにはオン電圧(Vgl)が印加されている。また、この期間は、EL素子15に電流が流れている(点灯状態)。また、点灯状態では、EL素子15は所定のN倍の輝度(N・B)で点灯し、その点灯期間は1F/Nである。したがって、1Fを平均した表示パネルの表示輝度は、(N・B)×(1/N)=B(所定輝度)となる。
【0102】
図15は、図14の動作を各画素行に適用した実施例である。ゲート信号線17に印加する電圧波形を示している。電圧波形はオフ電圧をVgh(Hレベル)とし、オン電圧をVgl(Lレベル)としている。(1)(2)などの添え字は選択している画素行番号を示している。
【0103】
図15において、ゲート信号線17a(1)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このプログラム電流は所定値のN倍(説明を容易にするため、N=10として説明する。もちろん、所定値とは画像を表示するデータ電流であるから、白ラスター表示などでない限り固定値ではない。)である。したがって、コンデンサ19には10倍に電流がトランジスタ11aに流れるようにプログラムされる。画素行(1)が選択されている時は、図1の画素構成ではゲート信号線17b(1)はオフ電圧(Vgh)が印加され、EL素子15には電流が流れない。
【0104】
1H後には、ゲート信号線17a(2)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このプログラム電流は所定値のN倍(説明を容易にするため、N=10として説明する)である。したがって、コンデンサ19には10倍に電流がトランジスタ11aに流れるようにプログラムされる。画素行(2)が選択されている時は、図1の画素構成ではゲート信号線17b(2)はオフ電圧(Vgh)が印加され、EL素子15には電流が流れない。しかし、先の画素行(1)のゲート信号線17a(1)にはオフ電圧(Vgh)が印加され、ゲート信号線17b(1)にはオン電圧(Vgl)が印加されるため、点灯状態となっている。
【0105】
次の1H後には、ゲート信号線17a(3)が選択され、ゲート信号線17b(3)はオフ電圧(Vgh)が印加され、画素行(3)のEL素子15には電流が流れない。しかし、先の画素行(1)(2)のゲート信号線17a(1)(2)にはオフ電圧(Vgh)が印加され、ゲート信号線17b(1)(2)にはオン電圧(Vgl)が印加されるため、点灯状態となっている。
【0106】
以上の動作を1Hの同期信号に同期して画像を表示していく。しかし、図15の駆動方式では、EL素子15には10倍の電流が流れる。したがって、表示画面50は約10倍の輝度で表示される。もちろん、この状態で所定の輝度表示を行うためには、プログラム電流を1/10にしておけばよいことは言うまでもない。しかし、1/10の電流であれば寄生容量などにより書き込み不足が発生するため、高い電流でプログラムし、黒画面52挿入により所定の輝度を得るのは本発明の基本的な主旨である。
【0107】
なお、本発明の駆動方法において、所定電流よりも高い電流がEL素子15に流れるようにし、ソース信号線18の寄生容量を十分に充放電するという概念である。つまり、EL素子15にN倍の電流を流さなくともよい。たとえば、EL素子15に並列に電流経路を形成し(ダミーのEL素子を形成し、このEL素子は遮光膜を形成して発光させないなど)、ダミーEL素子とEL素子15に分流して電流を流しても良い。たとえば、信号電流が0.2μAのとき、プログラム電流を2.2μAとして、トランジスタ11aには2.2μAを流す。この電流のうち、信号電流0.2μAをEL素子15に流して、2μAをダミーのEL素子に流すなどの方式が例示される。
【0108】
以上のように構成することにより、ソース信号線18に流す電流をN倍に増加させることにより、駆動トランジスタ11aにN倍の電流が流れるようにプログラムすることができ、かつ、電流EL素子15には、N倍よりは十分小さい電流をながることができることになる。以上の方法では、図5に図示するように、非点灯領域52を設けることなく、全表示領域50を画像表示領域53とすることができる。
【0109】
図13(a)は表示画像50への書き込み状態を図示している。図13(a)において、51aは書き込み画素行である。ソースドライバIC14から各ソース信号線18にプログラム電流が供給される。なお、図13などでは1H期間に書き込む画素行は1行である。しかし、何ら1Hに限定するのものではなく、0.5H期間でも、2H期間でもよい。また、ソース信号線18にプログラム電流を書き込むとしたが、本発明は電流プログラム方式に限定するものではなく、ソース信号線18に書き込まれるのは電圧である電圧プログラム方式でもよい。
【0110】
図13(a)において、ゲート信号線17aが選択されるとソース信号線18に流れる電流がトランジスタ11aにプログラムされる。この時、ゲート信号線17bはオフ電圧が印加されEL素子15には電流が流れない。これは、EL素子15側にトランジスタ11dがオン状態であると、ソース信号線18からEL素子15の容量成分が見え、この容量に影響されてコンデンサ19に十分に正確な電流プログラムができなくなるためである。したがって、図1の構成を例にすれば、図13(b)で示すように電流を書き込まれている画素行は非点灯領域52となる。
【0111】
今、N(ここでは、先に述べたようにN=10とする)倍の電流でプログラムしたとすれば、画面の輝度は10倍になる。したがって、表示領域50の90%の範囲を非点灯領域52とすればよい。したがって、画像表示領域の水平走査線がQCIFの220本(S=220)とすれば、22本と表示領域53とし、220−22=198本を非表示領域52とすればよい。一般的に述べれば、水平走査線(画素行数)をSとすれば、S/Nの領域を表示領域53とし、この表示領域53をN倍の輝度で発光させる。そして、この表示領域53を画面の上下方向に走査する。したがって、S(N−1)/Nの領域は非点灯領域52とする。この非点灯領域は黒表示(非発光)である。また、この非発光部52はトランジスタ11dをオフさせることにより実現する。なお、N倍の輝度で点灯させるとしたが、当然のことながら明るさ調整、ガンマ調整によりN倍の値と調整することは言うまでもない。
【0112】
また、先の実施例で、10倍の電流でプログラムしたとすれば、画面の輝度は10倍になり、表示領域50の90%の範囲を非点灯領域52とすればよいとした。しかし、これは、RGBの画素を共通に非点灯領域52とすることに限定するものではない。例えば、Rの画素は、1/8を非点灯領域52とし、Gの画素は、1/6を非点灯領域52とし、Bの画素は、1/10を非点灯領域52と、それぞれの色により変化させてもよい。また、RGBの色で個別に非点灯領域52(あるいは点灯領域53)を調整できるようにしてもよい。これらを実現するためには、R、G、Bで個別のゲート信号線17bが必要になる。しかし、以上のRGBの個別調整を可能にすることにより、ホワイトバランスを調整することが可能になり、各階調において色のバランス調整が容易になる。
【0113】
図13(b)に図示するように、書き込み画素行51aを含む画素行が非点灯領域52とし、書き込み画素行51aよりも上画面のS/N(時間的には1F/N)の範囲を表示領域53とする(書き込み走査が画面の上から下方向の場合、画面を下から上に走査する場合は、その逆となる)。画像表示状態は、表示領域53が帯状になって、画面の上から下に移動する。
【0114】
図13の表示では、1つの表示領域53が画面の上から下方向に移動する。フレームレートが低いと、表示領域53が移動するのが視覚的に認識される。特に、まぶたを閉じた時、あるいは顔を上下に移動させた時などに認識されやすくなる。
【0115】
この課題に対しては、図16に図示するように、表示領域53を複数に分割するとよい。この分割された総和がS(N−1)/Nの面積となれば、図13の明るさと同等になる。なお、分割された表示領域53は等しく(等分に)する必要はない。また、分割された非表示領域52も等しくする必要はない。
【0116】
以上のように、表示領域53を複数に分割することにより画面のちらつきは減少する。したがって、フリッカの発生はなく、良好な画像表示を実現できる。なお、分割はもっと細かくしてもよい。しかし、分割すればするほど動画表示性能は低下する。
【0117】
図17はゲート信号線17の電圧波形およびELの発光輝度を図示している。図17デ明らかなように、ゲート信号線17bをVglにする期間(1F/N)を複数に分割(分割数K)している。つまり、Vglにする期間は1F/(K/N)の期間をK回実施する。このように制御すれば、フリッカの発生を抑制でき、低フレームレートの画像表示を実現できる。また、この画像の分割数も可変できるように構成することが好ましい。たとえば、ユーザーが明るさ調整スイッチを押すことにより、あるいは明るさ調整ボリウムを回すことにより、この変化を検出してKの値を変更してもよい。また、ユーザーが輝度を調整するように構成してもよい。表示する画像の内容、データにより手動で、あるいは自動的に変化させるように構成してもよい。
【0118】
なお、図17などにおいて、ゲート信号線17bをVglにする期間(1F/N)を複数に分割(分割数K)し、Vglにする期間は1F/(K/N)の期間をK回実施するとしたがこれ限定するものではない。1F/(K/N)の期間をL(L≠K)回実施してもよい。つまり、本発明は、EL素子15に流す期間(時間)を制御することにより画像50を表示するものである。したがって、1F/(K/N)の期間をL(L≠K)回実施することは本発明の技術的思想に含まれる。また、Lの値を変化させることにより、画像50の輝度をデジタル的に変更することができる。たとえば、L=2とL=3では50%の輝度(コントラスト)変化となる。また、画像の表示領域53を分割する時、ゲート信号線17bをVglにする期間は同一期間に限定するものではない。
【0119】
以上の実施例は、EL素子15に流れる電流を遮断し、また、EL素子に流れる電流を接続することにより、表示画面50をオンオフ(点灯、非点灯)するものであった。つまり、コンデンサ19に保持された電荷によりトランジスタ11aに複数回、略同一電流を流すものである。本発明はこれに限定するものではない。たとえば、コンデンサ19に保持された電荷を充放電させることにより、表示画面50をオンオフ(点灯、非点灯)する方式でもよい。
【0120】
図18は図16の画像表示状態を実現するための、ゲート信号線17に印加する電圧波形である。図18と図15の差異は、ゲート信号線17bの動作である。ゲート信号線17bは画面を分割する個数に対応して、その個数分だけオンオフ(VglとVgh)動作する。他の点は図15と同一であるので説明を省略する。
【0121】
EL表示装置では黒表示は完全に非点灯であるから、液晶表示パネルを間欠表示した場合のように、コントラスト低下もない。また、図1の構成においては、トランジスタ11dをオンオフ操作するだけで、図27の構成においては、トランジスタ素子11eをオンオフ操作するだけで、間欠表示を実現することができる。これは、コンデンサ19に画像データがメモリ(アナログ値であるから階調数は無限大)されているためである。つまり、各画素16に、画像データは1Fの期間中は保持されている。この保持されている画像データに相当する電流をEL素子15に流すか否かをトランジスタ11d、11eの制御により実現しているのである。
【0122】
コンデンサ19の端子電圧を維持することは重要である。1フィールド(フレーム)期間でコンデンサ19の端子電圧が変化(充放電)すると、画面輝度が変化し、フレームレートが低下した時にちらつき(フリッカなど)が発生するからである。トランジスタ11aが1フレーム(1フィールド)期間でEL素子15に流す電流は、少なくとも65%以下に低下しないようにする必要がある。この65%とは、画素16に書き込み、EL素子15に流す電流の最初が100%とした時、次のフレーム(フィールド)で前記画素16に書き込む直前のEL素子15に流す電流が65%以上とすることである。
【0123】
図1の画素構成では、間欠表示を実現する場合としない場合では、1画素を構成するトランジスタ11の個数に変化はない。つまり、画素構成はそのままで、ソース信号線18の寄生容量の影響と除去し、良好な電流プログラムを実現している。その上、CRTに近い動画表示を実現しているのである。
【0124】
また、ゲートドライバ回路12の動作クロックはソースドライバ回路14の動作クロックに比較して十分に遅いため、回路のメインクロックが高くなるということはない。また、Nの値の変更も容易である。
【0125】
なお、画像表示方向(画像書き込み方向)は、1フィールド(1フレーム)目では画面の上から下方向とし、つぎの第2フィールド(フレーム)目では画面の下から上方向としてもよい。つまり、上から下方向と、下から上方向とを交互にくりかえす。
【0126】
さらに、1フィールド(1フレーム)目では画面の上から下方向とし、いったん、全画面を黒表示(非表示)とした後、つぎの第2フィールド(フレーム)目では画面の下から上方向としてもよい。また、いったん、全画面を黒表示(非表示)としてもよい。
【0127】
なお、以上の駆動方法の説明では、画面の書き込み方法を画面の上から下あるいは下から上としたが、これに限定するものではない。画面の書き込み方向は絶えず、画面の上から下あるいは下から上と固定し、非表示領域52の動作方向を1フィールド目では画面の上から下方向とし、つぎの第2フィールド目では画面の下から上方向としてもよい。以上の事項は他の本発明の実施例でも同様である。
【0128】
非表示領域52は完全に非点灯状態である必要はない。微弱な発光あるいはうっすらとした画像表示があっても実用上は問題ない。つまり、画像表示領域53よりも表示輝度が低い領域と解釈するべきである。また、非表示領域52とは、R、G、B画像表示のうち、1色または2色のみが非表示状態という場合も含まれる。
【0129】
基本的には表示領域53の輝度(明るさ)が所定値に維持される場合、表示領域53の面積が広くなるほど、画面50の輝度は高くなる。たとえば、表示領域53の輝度が100(nt)の場合、表示領域53が全画面50に占める割合が10%から20%にすれば、画面の輝度は2倍となる。したがって、全画面50に占める表示領域53の面積を変化させることにより、画面の表示輝度を変化することができる。
【0130】
表示領域53の面積はシフトレジスタ61へのデータパルス(ST2)を制御することにより、任意に設定できる。また、データパルスの入力タイミング、周期を変化させることにより、図16の表示状態と図13の表示状態とを切り替えることができる。1F周期でのデータパルス数を多くすれば、画面50は明るくなり、少なくすれば、画面50は暗くなる。また、連続してデータパルスを印加すれば図13の表示状態となり、間欠にデータパルスを入力すれば図16の表示状態となる。
【0131】
図19(a)は図13のように表示領域53が連続している場合の明るさ調整方式である。図19(a1)の画面50の表示輝度が最も明るい。図19(a2)の画面50の表示輝度が次に明るく、図19(a3)の画面50の表示輝度が最も暗い。図19(a1)から図19(a3)への変化(あるいはその逆)は、先にも記載したようにゲートドライバ回路12のシフトレジスタ回路61などの制御により、容易に実現できる。この際、図1のVdd電圧は変化させる必要がない。つまり、電源電圧を変化させずに表示画面50の輝度変化を実施できる。また、図19(a1)から図19(a3)への変化の際、画面のガンマ特性は全く変化しない。したがって、画面50の輝度によらず、表示画像のコントラスト、階調特性が維持される。これは本発明の効果のある特徴である。従来の画面の輝度調整では、画面50の輝度が低い時は、階調性能が低下する。つまり、高輝度表示の時は64階調表示を実現できても、低輝度表示の時は、半分以下の階調数しか表示できない場合がほとんどである。これに比較して、本発明の駆動方法では、画面の表示輝度に依存せず、最高の64階調表示を実現できる。
【0132】
図19(b)は図16のように表示領域53が分散している場合の明るさ調整方式である。図19(b1)の画面50の表示輝度が最も明るい。図19(b2)の画面50の表示輝度が次に明るく、図19(b3)の画面50の表示輝度が最も暗い。図19(b1)から図19(b3)への変化(あるいはその逆)は、先にも記載したようにゲートドライバ回路12のシフトレジスタ回路61などの制御により、容易に実現できる。図19(b)のように表示領域53を分散させれば、低フレームレートでもフリッカが発生しない。
【0133】
さらに低フレームレートでも、フリッカが発生しないようにするには、図19(c)のように表示領域53を細かく分散させればよい。しかし、動画の表示性能は低下する。したがって、動画を表示するには、図19(a)の駆動方法が適している。静止画を表示し、低消費電力化を要望する時は、図19(c)の駆動方法が適している。図19(a)から図19(c)の駆動方法の切り替えも、シフトレジスタ61の制御により容易に実現できる。
【0134】
図20はソース信号線18に流れる電流を増大させる他の実施例の説明図である。基本的に複数の画素行を同時に選択し、複数の画素行をあわせた電流でソース信号線18の寄生容量などを充放電し電流書き込み不足を大幅に改善する方式である。ただし、複数の画素行を同時に選択するため、1画素あたりの駆動する電流を減少させることができる。したがって、EL素子15に流れる電流を減少させることができる。ここで、説明を容易にするため、一例として、N=10として説明する(ソース信号線18に流す電流を10倍にする)。
【0135】
図20で説明する本発明は、画素行は同時にK画素行を選択する。ソースドライバIC14からは所定電流のN倍電流をソース信号線18に印加する。各画素にはEL素子15に流す電流のN/K倍の電流がプログラムされる。EL素子15を所定発光輝度とするために、EL素子15に流れる時間を1フレーム(1フィールド)のK/N時間にする。このように駆動することにより、ソース信号線18の寄生容量を十分に充放電でき、良好な解像度を所定の発光輝度を得ることができる。
【0136】
つまり、1フレーム(1フィールド)のK/Nの期間の間だけ、EL素子15に電流を流し、他の期間(1F(N−1)K/N)は電流を流さない。この表示状態では1Fごとに画像データ表示、黒表示(非点灯)が繰り返し表示される。つまり、画像データ表示状態が時間的に飛び飛び表示(間欠表示)状態となる。したがって、画像の輪郭ぼけがなくなり良好な動画表示を実現できる。また、ソース信号線18にはN倍の電流で駆動するため、寄生容量の影響をうけず、高精細表示パネルにも対応できる。
【0137】
図21は、図20の駆動方法を実現するための駆動波形の説明図である。信号波形はオフ電圧をVgh(Hレベル)とし、オン電圧をVgl(Lレベル)としている。各信号線の添え字は画素行の番号((1)(2)(3)など)を記載している。なお、行数はQCIF表示パネルの場合は220本であり、VGAパネルでは480本である。
【0138】
図21において、ゲート信号線17a(1)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。ここでは説明を容易にするため、まず、書き込み画素行51aが画素行(1)番目であるとして説明する。
【0139】
また、ソース信号線18に流れるプログラム電流は所定値のN倍(説明を容易にするため、N=10として説明する。もちろん、所定値とは画像を表示するデータ電流であるから、白ラスター表示などでない限り固定値ではない。)である。また、5画素行が同時に選択(K=5)として説明をする。したがって、理想的には1つの画素のコンデンサ19には2倍(N/K=10/5=2)に電流がトランジスタ11aに流れるようにプログラムされる。
【0140】
書き込み画素行が(1)画素行目である時、図21で図示したように、ゲート信号線17aは(1)(2)(3)(4)(5)が選択されている。つまり、画素行(1)(2)(3)(4)(5)のスイッチングトランジスタ11b、トランジスタ11cがオン状態である。また、ゲート信号線17bはゲート信号線17aの逆位相となっている。したがって、画素行(1)(2)(3)(4)(5)のスイッチングトランジスタ11dがオフ状態であり、対応する画素行のEL素子15には電流が流れていない。つまり、非点灯状態52である。
【0141】
理想的には、5画素のトランジスタ11aが、それぞれIw×2の電流をソース信号線18に流す(つまり、ソース信号線18にはIw×2×N=Iw×2×5=Iw×10。したがって、本発明のN倍パルス駆動を実施しない場合が所定電流Iwとすると、Iwの10倍の電流がソース信号線18に流れる)。
【0142】
以上の動作(駆動方法)により、各画素16のコンデンサ19には、2倍の電流がプログラムされる。ここでは、理解を容易にするため、各トランジスタ11aは特性(Vt、S値)が一致しているとして説明をする。
【0143】
同時に選択する画素行が5画素行(K=5)であるから、5つの駆動トランジスタ11aが動作する。つまり、1画素あたり、10/5=2倍の電流がトランジスタ11aに流れる。ソース信号線18には、5つのトランジスタ11aのプログラム電流を加えた電流が流れる。たとえば、書き込み画素行51aに、本来、書き込む電流Iwとし、ソース信号線18には、Iw×10の電流を流す。書き込み画素行(1)より以降に画像データを書き込む書き込み画素行51bソース信号線18への電流量を増加させるため、補助的に用いる画素行である。しかし、書き込み画素行51bは後に正規の画像データが書き込まれるので問題がない。
【0144】
したがって、4画素行51bにおいて、1H期間の間は51aと同一表示である。そのため、書き込み画素行51aと電流を増加させるために選択した画素行51bとを少なくとも非表示状態52とするのである。ただし、図27のようなカレントミラーの画素構成、その他の電圧プログラム方式の画素構成では、場合によっては表示状態としてもよい。
【0145】
次の、1H後には、ゲート信号線17a(1)は非選択となり、ゲート信号線17bにはオン電圧(Vgl)が印加される。また、同時に、ゲート信号線17a(6)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行(6)のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このように動作することのより、画素行(1)には正規の画像データが保持される。
【0146】
次の、1H後には、ゲート信号線17a(2)は非選択となり、ゲート信号線17bにはオン電圧(Vgl)が印加される。また、同時に、ゲート信号線17a(7)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行(7)のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このように動作することのより、画素行(2)には正規の画像データが保持される。以上の動作と1画素行づつシフトしながら走査することにより1画面が書き換えられる。
【0147】
図20の駆動方法では、各画素には2倍の電流(電圧)でプログラムを行うため、各画素のEL素子15の発光輝度は理想的には2倍となる。したがって、表示画面の輝度は所定値よりも2倍となる。これを所定の輝度とするためには、図16に図示するように、書き込み画素行51を含み、かつ表示領域50の1/2の範囲を非表示領域52とすればよい。
【0148】
図13と同様に、図20のように1つの表示領域53が画面の上から下方向に移動すると、フレームレートが低いと、表示領域53が移動するのが視覚的に認識される。特に、まぶたを閉じた時、あるいは顔を上下に移動させた時などに認識されやすくなる。
【0149】
この課題に対しては、図22に図示するように、表示領域53を複数に分割するとよい。分割された非表示領域52を加えた部分がS(N−1)/Nの面積となれば、分割しない場合と同一となる。
【0150】
図23はゲート信号線17に印加する電圧波形である。図21と図23との差異は、基本的にはゲート信号線17bの動作である。ゲート信号線17bは画面を分割する個数に対応して、その個数分だけオンオフ(VglとVgh)動作する。他の点は図21とほぼ同一あるいは類推できるので説明を省略する。
【0151】
以上のように、表示領域53を複数に分割することにより画面のちらつきは減少する。したがって、フリッカの発生はなく、良好な画像表示を実現できる。なお、分割はもっと細かくしてもよい。しかし、分割すればするほどフリッカは軽減する。特にEL素子15の応答性は速いため、5μsec(μ秒)よりも小さい時間でオンオフしても、表示輝度の低下はない。
【0152】
本発明の駆動方法において、EL素子15のオンオフは、ゲート信号線17bに印加する信号のオンオフで制御できる。そのため、クロック周波数はKHzオーダーの低周波数で制御が可能である。また、黒画面挿入(非表示領域52挿入)を実現するのには、画像メモリなどを必要としない。したがって、低コストで本発明の駆動回路あるいは方法を実現できる。
【0153】
図24は同時に選択する画素行が2画素行の場合である。検討した結果によると、低温ポリシリコン技術で形成した表示パネルでは、2画素行を同時に選択する方法は表示均一性が実用的であった。これは、隣接した画素の駆動用トランジスタ11aの特性が極めて一致しているためと推定される。また、レーザーアニ−ルする際に、ストライプ状のレーザーの照射方向はソース信号線18と平行に照射することで良好な結果が得られた。
【0154】
これは同一時間にアニ−ルされる範囲の半導体膜は特性が均一であるためである。つまり、ストライプ状のレーザー照射範囲内では半導体膜が均一に作製され、この半導体膜を利用したTFTのVt、モビリティがほぼ等しくなるためである。したがって、ソース信号線18の形成方向に平行にストライプ状のレーザーショットを照射し、この照射位置を移動させることにより、ソース信号線18に沿った画素(画素列、画面の上下方向の画素)の特性はほぼ等しく作製される。したがって、複数の画素行を同時にオンさせて電流プログラムを行った時、プログラム電流は、同時に選択されて複数の画素にはプログラム電流を選択された画素数で割った電流が、ほぼ同一に電流プログラムされる。したがって、目標値に近い電流プログラムを実施でき、均一表示を実現できる。したがって、レーザーショット方向と図24などで説明する駆動方式とは相乗効果がある。
【0155】
以上のように、レーザーショットの方向をソース信号線18の形成方向と略一致させることにより、画素の上下方向のTFT11aの特性がほぼ同一になり、良好な電流プログラムを実施することができる(画素の左右方向のTFT11aの特性が一致していなくとも)。以上の動作は、1H(1水平走査期間)に同期して、1画素行あるいは複数画素行づつ選択画素行位置をずらせて実施する。なお、本発明は、レーザーショットの方向をソース信号線18と平行にするとしたが、必ずしも平行でなくともよい。ソース信号線18に対して斜め方向にレーザーショットを照射しても1つのソース信号線18に沿った画素の上下方向のTFT11aの特性はほぼ一致して形成されるからある。したがって、ソース信号線に平行にレーザーショットを照射するというの意味はソース信号線18の沿った任意の画素の上または下に隣接した画素を、1つのレーザー照射範囲に入るように形成するということである。また、ソース信号線18とは一般的には、映像信号となるプログラム電流あるいは電圧を伝達する配線である。
【0156】
なお、本発明の実施例では1Hごとに、書き込み画素行位置をシフトさせるとしたが、これに限定するものではなく、2Hごとにシフトしてもよく、また、それ以上の画素行づつシフトさせてもよい。また、任意の時間単位でシフトしてもよい。また、画面位置に応じて、シフトする時間を変化させてもよい。たとえば、画面の中央部でのシフト時間を短くし、画面の上下部でシフト時間を長くしてもよい。また、フレームごとにシフト時間を変化させてもよい。また、連続した複数画素行を選択することに限定するものではない。例えば、1画素行へだてた画素行を選択してもよい。つまり、第1番目の水平走査期間に第1番目の画素行と第3番目の画素行を選択し、第2番目の水平走査期間に第2番目の画素行と第4番目の画素行を選択し、第3番目の水平走査期間に第3番目の画素行と第5番目の画素行を選択し、第4番目の水平走査期間に第4番目の画素行と第6番目の画素行を選択する駆動方法である。もちろん、第1番目の水平走査期間に第1番目の画素行と第3番目の画素行と第5番目の画素行を選択するという駆動方法も技術的範疇である。
【0157】
図24において、書き込み画素行が(1)画素行目である時、ゲート信号線17aは(1)(2)が選択されている(図25を参照のこと)。つまり、画素行(1)(2)のスイッチングトランジスタ11b、トランジスタ11cがオン状態である。また、ゲート信号線17bはゲート信号線17aの逆位相となっている。したがって、少なくとも画素行(1)(2)のスイッチングトランジスタ11dがオフ状態であり、対応する画素行のEL素子15には電流が流れていない。つまり、非点灯状態52である。なお、図24では、フリッカの発生を低減するため、表示領域53を5分割している。
【0158】
理想的には、2画素(行)のトランジスタ11aが、それぞれIw×5(N=10の場合。つまり、K=2であるから、ソース信号線18に流れる電流はIw×K×5=Iw×10となる)の電流をソース信号線18に流す。そして、各画素16のコンデンサ19には、5倍の電流がプログラムされる。
【0159】
同時に選択する画素行が2画素行(K=2)であるから、2つの駆動トランジスタ11aが動作する。つまり、1画素あたり、10/2=5倍の電流がトランジスタ11aに流れる。ソース信号線18には、2つのトランジスタ11aのプログラム電流を加えた電流が流れる。
【0160】
たとえば、書き込み画素行51aに、本来、書き込む電流Idとし、ソース信号線18には、Iw×10の電流を流す。書き込み画素行51bは後に正規の画像データが書き込まれるので問題がない。画素行51bは、1H期間の間は51aと同一表示である。そのため、書き込み画素行51aと電流を増加させるために選択した画素行51bとを少なくとも非表示状態52とするのである。
【0161】
次の、1H後には、ゲート信号線17a(1)は非選択となり、ゲート信号線17bにはオン電圧(Vgl)が印加される。また、同時に、ゲート信号線17a(3)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行(3)のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このように動作することのより、画素行(1)には正規の画像データが保持される。
【0162】
次の、1H後には、ゲート信号線17a(2)は非選択となり、ゲート信号線17bにはオン電圧(Vgl)が印加される。また、同時に、ゲート信号線17a(4)が選択され(Vgl電圧)、選択された画素行(4)のトランジスタ11aからソースドライバ14に向かってソース信号線18にプログラム電流が流れる。このように動作することのより、画素行(2)には正規の画像データが保持される。以上の動作と1画素行づつシフト(もちろん、複数画素行づつシフトしてもよい。たとえば、擬似インターレース駆動であれば、2行づつシフトするであろう。また、画像表示の観点から、複数の画素行に同一画像を書き込む場合もあるであろう)しながら走査することにより1画面が書き換えられる。
【0163】
図16と同様であるが、図24の駆動方法では、各画素には5倍の電流(電圧)でプログラムを行うため、各画素のEL素子15の発光輝度は理想的には5倍となる。したがって、表示領域53の輝度は所定値よりも5倍となる。これを所定の輝度とするためには、図16などに図示するように、書き込み画素行51を含み、かつ表示画面1の1/5の範囲を非表示領域52とすればよい。図6に示すようにゲートドライバ12内に二本の信号線62a、62bを配置する。この二本の信号戦62a、62bはシフトレジスタに接続されているゲート制御用信号線64とOR回路65に接続される。OR回路65の出力は出力バッファ63に接続された後、ゲート信号線17に出力される。図28に示すようにゲート信号線17は信号線62と64がともにLOWのときのみ、LOWを出力し、どちらかがHIの場合はHIを出力する。これによりトランジスタ11b、11dがON状態(ゲート信号線17がLOW出力)の時に信号線62をHI出力にすることによりゲート信号線17をHI出力にすることができ、トランジスタ11b,11dをOFFにすることができる。尚、本発明は信号線とOR回路の組み合わせに限定するものではない。信号線62を変化させることによりゲート信号線17を変化させるもので、OR回路の代わりにAND回路、NAND回路、NOR回路を用いることも可能である。
【0164】
本発明の回路構成を用いることにより、二つの効果があると考えられる。
【0165】
まず第一に信号線62が常にLOW状態、すなわち信号線64の波形がそのままゲート信号線17に出力される場合を考える。図4に示すようにゲート信号線17aと17bは同時にLOWを出力することはない。つまりは画素内のトランジスタ11bと11dは同時にONすることはないようになっている。しかし、図29に示すようにトランジスタ11は信号の入力に対して遅延を伴い変化するため、実際はわずかな時間ながらトランジスタ11bと11dは同時にONになる期間が出来てしまうことになる。そこで図30に示すように信号線62を信号線64の立ち上がりと立下りの境に一定期間HIになるように出力する。ゲート信号線17は信号線62と信号線64のOR回路の出力のため、図に示すようにトランジスタ11bは信号線62がHI出力になっている期間分遅く立ちあがり、トランジスタ11dは信号線62がHI出力になっている期間分早く立ち下がる。これにより、トランジスタ11bと11dが同時にONになることを防ぐことが出来る。
【0166】
信号線62をHI出力にする期間は100nsec以上1μsec以下が良い。100nsecより短いと、ON期間の重なりは完全に防ぐことができない。また、トランジスタ11b、11cをOFFにする期間が長くなれば長くなるほどソース信号線18から蓄積容量19に電圧を書き込む時間が短くなり、特に低い電圧を書き込むときに書き込み不足を起こしやすくなり、結果として黒表示をするのが難しくなる。またトランジスタ11dをOFFにする期間が長くなるとその分だけEL素子15の発光時間は短くなるため、暗くなる。
【0167】
第二に本発明の回路構成を用いることにより、有機EL素子15の発光時間を調整することが出来る。本発明搭載のディスプレイは図19に示すように1フレーム間に点灯させる表示領域によって明るさを調整することが出来る。図13に示すように画像表示領域の水平操作線数をSとし、1フレーム間に点灯する表示領域をNとすると表示領域の明るさはN/Sとなる。この方法による表示領域の明るさの調整は先にも記載したようにゲートドライバ回路12のシフトレジスタ回路61などの制御により、容易に実現できる。しかし、この方法では表示領域の明るさの調整はS段階でしか調整できない。点灯する表示領域のNを変化させた際の表示領域の明るさの変化を図31に示す。点灯走査線数Nの変化で明るさを調整するため、明るさの変化は図のように階段状になる。明るさの調整幅が小さい場合は問題が無いが、明るさの調整の幅が大きい場合、この調整方法ではNを変化させた際の明るさの変化が大きくなり、滑らかに明るさを変化させると言うことが難しくなる。
【0168】
そこで図32に示すように信号線62bのHI出力期間を調整することによりEL素子15の発光時間を調整する。一つのEL素子15に注目した場合、点灯走査線数がNのとき、1フレーム間にN水平操作期間(H)点灯する。この時1水平期間(1H)内の信号線62bのHI出力期間をM(μ)とすると、1フレーム間の点灯時間はM×N(μ)減少する。図33にこの時の明るさの変化について示す。N=N´とN=N´−1(1≦N´≦S)の間の輝度は傾きが−M×N´で表現される。これにより、図31の階段状の明るさの変化はリニアな変化をすることが可能となる。
【0169】
この図では信号線62bは1Hに一回HI出力になるように書いてあるが、本発明はこれに限るものではない。数H期間に一度信号線62bがHIになるような処理方法も考えられ、またHI出力の期間は1H内のいかなる場所に配置しても問題はない。また、数フレーム間で明るさを調整することも可能である。例を挙げると2フレームに一回信号線62bをHI出力にするとHI出力の期間Mは見た目的には1/2になる。ただし、このような処理を行うとき特定の表示期間にのみ信号線62bをHI出力にすると画像表示領域に明るさのムラが出る可能性がある。このような場合、数フレーム間にわたって処理を行うことによって明るさのムラをなくすことができる。例えば図35に示すように奇数ラインの点灯時に信号線62bをHIにする表示方法351aと偶数ラインの点灯時に信号線62bをHIにする表示方法351bを1フレームごとに切り替える方法がある。これにより見た目には表示領域の明るさのムラは無くなる。
【0170】
次に本発明を使用した画像処理技術について説明する。本発明で言う画像処理とは条件により、画像表示領域の明るさを制御するものである。ここで画像表示領域の明るさを制御するための条件について説明する。まず第一に図34に示すように表示する画像データにより制御する方法がある。画像データにより面内輝度を計算し、面内輝度が高ければ明るさを弱めるほうに調整し、面内輝度が低ければ明るさを強めるほうに調整する。先に述べたように階調を維持したままで明るさの変化が可能なため、画面輝度が低い状況で階調を維持したまま明るくすることが可能になり、コントラスト比の高い画像表示が可能になる。また、特定の色のデータを見て制御することも可能である。例えば赤色を発するEL素子15の点灯を控えたい場合、赤色のデータを見て赤色のデータが多ければ明るさを弱めると言う制御を行う。EL素子15には寿命があるため、仮に赤色を発するEL素子の寿命が他のEL素子の寿命に比べて短い場合、赤色のEL素子の劣化を防ぐために赤色が強く発光する画像では明るさを落として赤色のEL素子の寿命を助ける駆動をすることも可能である。
【0171】
二つ目は図34に示すようにディスプレイに流れる電流量により制御する方法がある。ディスプレイに流れる電流量は表示領域の明るさに比例するため、ディスプレイに流れる電流量が多い場合、明るさを弱めるように制御する。この方法によりディスプレイに過電流が流れるのを防ぐことができる。また、この処理方法により、ディスプレイの消費電力も調整することが可能になる。
【0172】
次に画像処理について説明する。本発明では表示領域の水平走査線数がS本あり、うちN本が点灯している場合、N/S≦1/4の場合にのみ信号線62を操作して明るさを調整する。最初にN/Sが1/4以下の時に信号線62を操作する利点について説明する。先に書いたように点灯水平操作線数Nの変化で明るさを調整すると明るさの変化は階段状になるためNが変化する境目で明るさが大きく変化することになる。表示領域の明るさが大きい場合、人間の視覚には変化の大きさに気づきにくいが、表示領域の明るさが小さい場合気づきやすくなる。そこで本発明では表示領域の明るさが小さい場合に信号線62を調整することにより明るさの変化量を微調整することが可能になる。
【0173】
次にN/Sが1/4以上の時の問題点について説明する。図9に示すようにソース信号線18とゲート信号線17bの間には浮遊容量91が存在する。信号線62bをHI出力にするとN本のゲート信号線17bが一斉にHI出力となるため、図36に示すようにソース信号線18とゲート信号線17bのカップリングによりソース信号線18が変化する。このカップリングにより蓄積容量19に正しい電圧を書き込むことができなくなる。特に図37に示すように低電流により書き込む低階調部においてはカップリングによる書き込み電圧の変化を補正することができずに371のように書き込み電圧が高くなる場合は低階調部が目的の明るさ373より高くなり、372のように書き込み電圧が低くなる場合は低階調部が目的の明るさ373より低くなる。
【0174】
以上により、明るさの変化を微調整できる利点を持ち、且つカップリングによる書き込み電圧の変化の影響が少ない期間としてN/S≦1/4が適当である。
【0175】
ここで、データ和と最大値について規定する。データ和/(データ和の)最大値=1/100とは、一例として1/100の白ウインドウ表示である。自然画像では、画像表示する画素のデータ和が、白ラスター表示の1/100に換算できる状態を意味する。したがって、100画素あたりに1点の白輝点表示もデータ和/最大値が1/100である。
【0176】
以下の説明では最大値とは白ラスターの画像データの加算値としたが、これは説明を容易にするためである。最大値は画像データの加算処理あるいはAPL処理などで発生する最大値である。したがって、データ和/最大値とは、処理を行う画面の画像データの最大値に対する割合である。
【0177】
ただし、データ和とは、1画面のデータを正確に加算することを必要としない。1画面をサンプリングした画素のデータの加算値から1画面の加算値を推定(予測)したものでもよい。また、最大値も同様である。また、複数フィールドあるいは複数フレームからの予測値あるいは推定値でもよい。また、画像データの加算だけでなく、映像データをローパスフィルタ回路によりAPLレベルを求めて、このAPLレベルをデータ和としてもよい。この時の最大値は、最大振幅の映像データが入力された時のAPLレベルの最大値である。
【0178】
なお、データ和は表示パネルの消費電流で算定するか、輝度で算定するかはどちらでもよい。ここでは説明を容易にするため、輝度(画像データ)の加算であるとして説明をする。一般的に輝度(画像データ)の加算の方式が処理は容易である。
【0179】
図43は横軸をデータ和/最大値としている。最大値は1である。縦軸はN/Sである。N=Sは、全画素行が表示状態である。データ和/最大値が小さい時は、暗い画面あるいは画像表示領域が少ない画面である。この時は、N/Sを大きくしている。したがって、画像を表示している画素の輝度は高い。そのため、画像のダイナミックレンジが拡大されて高画質表示される。データ和/最大値が大きい時(最大値は1)は、明るい画面あるいは画像表示領域が広い画面である。この時は、N/Sを小さくしている。したがって、画像を表示している画素の輝度は低い。そのため、低消費電力化が可能である。画面から放射される光量は大きいため、画像が暗く感じることはない。
【0180】
図43では、データ和/最大値が1.0の時に、到達するN/S値を変化させている。たとえば、N/S=1/2は画面の1/2が画像表示状態になる。したがって、画像は明るい。N/S=1/8は画面の1/8が画像表示状態になる。したがって、N/S=1/2に比較して1/4の明るさである。
【0181】
本発明の駆動方式では、データ和などにより画像輝度を制御し、また、ダイナミックレンジを拡大する。また、高コントラスト表示を実現する。
【0182】
液晶表示パネルでは、白表示および黒表示はバックライトからの透過率で決定される。本発明の駆動方法のように画面に非表示領域を発生させても、黒表示における透過率は一定である。逆に非表示領域を発生させることにより、1フレーム期間における白表示輝度が低下するから表示コントラストは低下する。
【0183】
EL表示パネルは、黒表示は、EL素子に流れる電流が0の状態である。したがって、本発明の駆動方法のように画面に非表示領域を発生させても、黒表示の輝度は0である。非表示領域の面積を大きくすると白表示輝度は低下する。しかし、黒表示の輝度が0であるから、コントラストは無限大である。したがって、良好な画像表示を実現できる。
【0184】
また、本発明の駆動方法では、全階調範囲で階調数が保持され、また、全階調範囲でホワイトバランスが維持される。また、N/S比制御により画面の輝度変化は10倍近く変化させることができる。また、変化はN/S比に線形の関係になるから制御も容易である。
【0185】
データ和/最大値とN/Sの関係は、画像データの内容、画像表示状態、外部環境に合わせて設定することが好ましい。また、ユーザーが自由に設定あるいは調整できるように構成することが好ましい。
【0186】
以上の切り替え動作は、携帯電話、モニターなどの電源をオンしたときに、表示画面を非常に明るく表示し、一定の時間を経過した後は、電力セーブするために、表示輝度を低下させる構成に用いる。また、ユーザーが希望する明るさに設定する機能としても用いることができる。たとえば、屋外などでは、画面を非常に明るくする。屋外では周辺が明るく、画面が全く見えなくなるからである。つまり、屋外では、図43のaのカーブを選択する。しかし、高い輝度で表示し続けるとEL素子は急激に劣化する。そのため、非常に明るくする場合は、短時間で通常の輝度に復帰させるように構成しておく。たとえば、通常では、cのカーブを選択する。また、さらに、高輝度で表示させる場合は、ユーザーがボタンと押すことにより表示輝度を高くできるようの構成しておく。
【0187】
したがって、ユーザーがボタンで切り替えできるようにしておくか、設定モードで自動的に変更できるか、外光の明るさを検出して自動的に切り替えできるように構成しておくことが好ましい。また、表示輝度を50%、60%、80%とユーザーなどが設定できるように構成しておくことが好ましい。
【0188】
なお、N/Sカーブカーブの選択は、APLレベル、最大輝度(MAX)、最小輝度(MIN)、輝度の分布状態(SGM)を加味して行うことが好ましいことは言うまでもない。
【0189】
以上のように、たとえば、aは屋外用のカーブである。cは屋内用のカーブである。bは屋内と屋外との中間状態用のカーブである。カーブa、b、cとの切り替えは、ユーザーがスイッチを操作することにより切り替えるようにする。また、外光の明るさをホトセンサで検出し、自動的に切り替えるようにしてもよい。なお、ガンマカーブを切り替えるとしたが、これに限定するものではない。計算によりガンマカーブを発生させてもよいことは言うまでもない。
【0190】
図43はN/S線は、直線であったが、これに限定するものではない。図44に図示するように、一点折れカーブとしてもよい。
【0191】
画像データ和が小さい時は、図44のcカーブを選択する。消費電力が低減する効果が発揮される。画像表示の低下はない。画像データ和が大きい時は、aカーブを選択する。画像の表示が明るくなり、フリッカの発生が少なくなる。
【0192】
N/Sの変化は、データ和/最大値が1/10以下の範囲で実施する(図45を参照のこと)。データ和/最大値が1に近い画像の発生は少なく、図43のようにデータ和/最大値が1まで、N/Sが変化するように駆動すると、画像表示が暗く感じられるからである。さらに好ましくは、N/Sの変化は8/10以下の範囲で実施する。
【0193】
図45ではデータ和/最大値が0.9以下ではN/Sを1から1/5まで変化させている。したがって、5倍のダイナミックレンジが実現されていることになる。
【0194】
データ和/最大値が0.9以上では1/5である。したがって、表示輝度は最大値の1/5になっている。データ和/最大値=1は白ラスター表示である。つまり、白ラスター表示では表示輝度が最大の1/5に低下している。
【0195】
データ和/最大値が0.1以下では、N/Sは1/1である。画面の1/10が表示領域である。EL素子の発光輝度がそのまま画素の表示輝度となる。画像表示はほとんどが黒表示であり、一部に画像が表示されている状態である。イメージで表現すれば、データ和/最大値が0.1以下の画像表示とは、真っ暗な夜空に月がでている画像である。この画像でN/S比を1/1にするということは、月の部分は、白ラスターの輝度の5倍の輝度で表示されることになる。したがって、ダイナミックレンジの広い画像表示を実現できる。画像表示されているのは1/10の領域であるから、1/10の領域の輝度を5倍にしたとしても消費電力の増加はわずかである。
【0196】
データ和/最大値が0に近い画像は、ほとんどの画素が低階調表示である。ヒストグラムで表現すれば、ヒストグラムの低階調領域に大多数のデータが分布している。この画像表示では、画像が黒つぶれ状態でありメリハリ感がない。そのため、ガンマカーブを制御して黒表示部のダイナミックレンジを広くする。
【0197】
以上の実施例では、データ和/最大値が0では、N/Sを1にするとしたが、本発明はこれに限定するものではない。図46に図示するように、N/Sを1より小さい値となるようにしてもよいことは言うまでもない。また、N/Sのカーブは図47に図示するように曲線となるようにしてもよい。
【0198】
図48に図示するように、赤(R)、緑(G)、青(B)の画素で、N/Sカーブを変化させてもよい。図48では、青(B)のN/Sの変化の傾きを最も大きくし、緑(G)のN/Sの変化の傾きを次に大きくし、赤(R)のN/Sの変化の傾きを最も小さくしている。以上のように駆動すれば、RGBのホワイトバランス調整を最適にすることができる。データ和/最大値とN/Sの関係は、画像データの内容、画像表示状態、外部環境に合わせて設定することが好ましい。また、ユーザーが自由に設定あるいは調整できるように構成することが好ましい。
【0199】
早いスピードで明るい画面と暗い画面とは交互に繰り返す時、変化に応じてN/S比を変化させるとのフリッカが発生する。したがって、あるN/S比から他のN/S比に変化する時は、図49に図示するように、ヒステリシス(時間遅延)を設けて変化させることが好ましい。たとえば、ヒステリシス期間を1secとすると、1sec期間内に、画面輝度が明るい暗いが複数回繰り返しても、以前のN/S比が維持される。つまり、N/S比は変化しない。
【0200】
このヒステリシス(時間遅延)時間をWait時間と呼ぶ。また、変化前のN/S比を変化前N/S比と呼び、変化後のN/S比を変化後N/S比と呼ぶ。
【0201】
変化前N/S比が小さい状態から、他のN/S比に変化する時は、変化によるフリッカの発生が起こりやすい。変化前N/S比が小さい状態は、画面のデータ和が小さい状態あるいは画面に黒表示部が多い状態である。
【0202】
したがって、画面が中間調の表示で視感度が高いためと思われる。また、N/S比が小さい領域では、変化N/Sとの差が大きくなる傾向があるからである。もちろん、N/S比の差が大きくなる時は、OEVを用いて制御する。しかし、OEV制御にも限界がある。以上のことから、変化前N/S比が小さい時は、wait時間を長くする必要がある。
【0203】
変化前N/S比が大きい状態から、他のN/S比に変化する時は、変化によるフリッカの発生が起こりにくい。変化前N/S比が大きい状態は、画面のデータ和が大きい状態あるいは画面に白表示部が多い状態である。したがって、画面全体が白表示で視感度が低いためと思われる。以上のことから、変化前N/S比が大きい時は、wait時間は短くてよい。
【0204】
以上の関係を図49に図示する。横軸は変化前N/S比である。縦軸はWait時間(秒)である。N/S比が1/16以下では、Wait時間を3秒(sec)と長くしている。N/S比が1/16以上N/S比8/16(=1/2)では、N/S比に応じてWait時間を3秒から2秒に変化させる。N/S比8/16以上N/S比16/16=1/1では、N/S比に応じて2秒から0秒に変化させる。
【0205】
可変方法の一例としてNをN1からN2に変化させる際にN1とN2の差を取り、N1とN2の差を数フレーム間にかけて変化させる方法がある。例えばN1とN2の差を16等分して1フレームごとに加算して行くなどの方法である。
【0206】
以上のように、本発明のN/S比制御はN/S比に応じてWait時間を変化させる。N/S比が小さい時はWait時間を長くし、N/S比が大きい時はWait時間を短くする。つまり、少なくともN/S比を可変する駆動方法にあって、第1の変化前のN/S比が第2の変化前のN/S比よりも小さく、第1の変化前N/S比のWait時間が、第2の変化前N/S比のWait時間よりも長く設定することを特徴とするものである。
【0207】
なお、以上の実施例では、変化前N/S比を基準にしてWait時間を制御あるいは規定するとした。しかし、変化前N/S比と変化後N/S比との差はわずかである。したがって、前述の実施例において変化前N/S比を変化後N/S比と読み替えても良い。
【0208】
また、以上の実施例において、変化前N/S比と変化後N/S比を基準にして説明した。変化前N/S比と変化後N/S比との差が大きい時はWait時間を長くとる必要があることはいうまでもない。また、N/S比の差が大きい時は、中間状態のN/S比を経由して変化後N/S比に変化させることが良好であることは言うまでもない。
【0209】
本発明のN/S比制御方法は、変化前N/S比と変化後N/S比との差が大きい時はWait時間を長くとる駆動方法である。つまり、N/S比の差に応じてWait時間を変化させる駆動方法である。また、N/S比の差が大きい時にWait時間を長くとる駆動方法である。
【0210】
また、本発明のN/S比の方法は、N/S比の差が大きい時は、中間状態のN/S比を経由して変化後N/S比に変化させることを特徴とする駆動方法である。
【0211】
図94の実施例では、N/S比に対するWait時間を、R(赤)G(緑)B(青)で同一にするとして説明した。しかし、本発明は、R、G、BでWait時間を変化させてもよいことは言うまでもない。RGBで視感度が異なるからである。視感度にあわせてWait時間を設定することにより、より良好な画像表示を実現できる。
【0212】
さらに、本発明のEL表示パネルあるいはEL表示装置もしくは駆動方法を採用した実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0213】
図39は本発明の実施の形態におけるビューファインダの断面図である。但し、説明を容易にするため模式的に描いている。また一部拡大あるいは縮小した箇所が存在し、また、省略した箇所もある。たとえば、図39において、接眼カバーを省略している。以上のことは他の図面においても該当する。
【0214】
ボデー383の裏面は暗色あるいは黒色にされている。これは、EL表示パネル(表示装置)384から出射した迷光がボデー383の内面で乱反射し表示コントラストの低下を防止するためである。また、表示パネルの光出射側には位相板(λ/4板など)108、偏光板109などが配置されている。このことは図10、図11でも説明している。
【0215】
接眼リング391には拡大レンズ392が取り付けられている。観察者は接眼リング391をボデー383内での挿入位置を可変して、表示パネル384の表示画像50にピントがあうように調整する。
【0216】
また、必要に応じて表示パネル384の光出射側に正レンズ393を配置すれば、拡大レンズ392に入射する主光線を収束させることができる。そのため、拡大レンズ392のレンズ径を小さくすることができ、ビューファインダを小型化することができる。
【0217】
図40はビデオカメラの斜視図である。ビデオカメラは撮影(撮像)レンズ部402とビデオかメラ本体383と具備し、撮影レンズ部402とビューファインダ部383とは背中合わせとなっている。また、ビューファインダ(図39も参照)383には接眼カバーが取り付けられている。観察者(ユーザー)はこの接眼カバー部から表示パネル384の画像50を観察する。
【0218】
一方、本発明のEL表示パネルは表示モニターとしても使用されている。表示部50は支点401で角度を自由に調整できる。表示部50を使用しない時は、格納部403に格納される。
【0219】
スイッチ404は以下の機能を実施する切り替えあるいは制御スイッチである。スイッチ404は表示モード切り替えスイッチである。スイッチ404は、携帯電話などにも取り付けることが好ましい。この表示モード切り替えスイッチ404について説明をする。
【0220】
本発明の駆動方法の1つにN倍の電流をEL素子15に流し、1Fの1/Mの期間だけ点灯させる方法がある。この点灯させる1/MのMの値だけをきりかえることのより、明るさをデジタル的に変更することができる。たとえば、N=4として、EL素子15には4倍の電流を流す。点灯期間を1/Mとし、M=1、2、3、4と切り替えれば、1倍から4倍までの明るさ切り替えが可能となる。なお、M=1、1.5、2、3、4、5、6などと変更できるように構成してもよい。
【0221】
以上の切り替え動作は、携帯電話の電源をオンしたときに、表示画面50を非常に明るく表示し、一定の時間を経過した後は、電力セーブするために、表示輝度を低下させる構成に用いる。また、ユーザーが希望する明るさに設定する機能としても用いることができる。たとえば、屋外などでは、画面を非常に明るくする。屋外では周辺が明るく、画面が全く見えなくなるからである。しかし、高い輝度で表示し続けるとEL素子15は急激に劣化する。そのため、非常に明るくする場合は、短時間で通常の輝度に復帰させるように構成しておく。さらに、高輝度で表示させる場合は、ユーザーがボタンと押すことにより表示輝度を高くできるようの構成しておく。
【0222】
したがって、ユーザーがボタン404で切り替えできるようにしておくか、設定モードで自動的に変更できるか、外光の明るさを検出して自動的に切り替えできるように構成しておくことが好ましい。また、表示輝度を50%、60%、80%とユーザーなどが設定できるように構成しておくことが好ましい。
【0223】
なお、表示画面50はガウス分布表示にすることが好ましい。ガウス分布表示とは、中央部の輝度が明るく、周辺部を比較的暗くする方式である。視覚的には、中央部が明るければ周辺部が暗くとも明るいと感じられる。主観評価によれば、周辺部が中央部に比較して70%の輝度を保っておれば、視覚的に遜色ない。さらに低減させて、50%輝度としてもほぼ、問題がない。本発明の自己発光型表示パネルでは、以前に説明したN倍パルス駆動(N倍の電流をEL素子15に流し、1Fの1/Mの期間だけ点灯させる方法)を用いて画面の上から下方向に、ガウス分布を発生させている。
【0224】
具体的には、画面の上部と下部ではMの値と大きくし、中央部でMの値を小さくする。これは、ゲートドライバ12のシフトレジスタの動作速度を変調することなどにより実現する。画面の左右の明るさ変調は、テーブルのデータと映像データとを乗算することにより発生させている。以上の動作により、周辺輝度(画角0.9)を50%にした時、100%輝度の場合に比較して約20%の低消費電力化が可能である。周辺輝度(画角0.9)を70%にした時、100%輝度の場合に比較して約15%の低消費電力化が可能である。
【0225】
なお、ガウス分布表示はオンオフできるように切り替えスイッチなどを設けることが好ましい。たとえば、屋外などで、ガウス表示させると画面周辺部が全く見えなくなるからである。したがって、ユーザーがボタンで切り替えできるようにしておくか、設定モードで自動的に変更できるか、外光の明るさを検出して自動的に切り替えできるように構成しておくことが好ましい。また、周辺輝度を50%、60%、80%とユーザーなどが設定できるように構成しておくことが好ましい。この切り替えはホトセンサにより自動的に行っても良いし、ユーザーのスイッチ操作により切り替えてもよい。
【0226】
液晶表示パネルではバックライトで固定のガウス分布を発生させている。したがって、ガウス分布のオンオフを行うことはできない。ガウス分布をオンオフできるのは自己発光型の表示デバイス特有の効果である。
【0227】
また、フレームレートが所定の時、室内の蛍光灯などの点灯状態と干渉してフリッカが発生する場合がある。つまり、蛍光灯が60Hzの交流で点灯しているとき、EL表示素子15がフレームレート60Hzで動作していると、微妙な干渉が発生し、画面がゆっくりと点滅しているように感じられる場合がある。これをさけるにはフレームレートを変更すればよい。本発明はフレームレートの変更機能を付加している。また、N倍パルス駆動(N倍の電流をEL素子15に流し、1Fの1/Mの期間だけ点灯させる方法)において、NまたはMの値を変更できるように構成している。
【0228】
以上の機能をスイッチ404で実現できるようにする。スイッチ404は表示画面50のメニューにしたがって、複数回おさえることにより、以上に説明した機能を切り替え実現する。
【0229】
なお、以上の事項は、携帯電話だけに限定されるものではなく、テレビ、モニターなどに用いることができることはいうまでもない。また、どのような表示状態にあるかをユーザーがすぐに認識できるように、表示画面にアイコン表示をしておくことが好ましい。以上の事項は以下の事項に対しても同様である。
【0230】
本実施の形態のEL表示装置などはビデオカメラだけでなく、図41に示すような電子カメラにも適用することができる。表示装置はカメラ本体411に付属されたモニター50として用いる。カメラ本体411にはシャッタ413の他、スイッチ404が取り付けられている。
【0231】
本発明のビデオカメラなどは、タッチパネルを搭載し、指やペンでWebブラウジングやEメールなどを操作できるインターネット端末機能を有している。また、ハードディスク装置の代わりに256Mバイト以上のコンパクト・フラッシュ・カード(誤り訂正機能付き)を搭載することが好ましい。ウィンドウズ(登録商標)OSの基本機能部分だけを採用することで低容量化が図る。HDDがないため、ディスク・クラッシュなどの心配がなく堅牢性を確保できる。PCカード・スロットを2つ装備させる。モデムや、ISDN、PIAFS、LAN、無線LANなどを利用できるように構成することが好ましい。無線LAN用のアンテナ内蔵させる。USB/RS232Cインターフェースにより、バーコード・リーダなどの業務用周辺機器も接続できるようにしている。キーボードがない省スペース設計に加え、水濡れやホコリに耐える(JIS防滴2級に準拠)ように構成する。タッチパネルや、アプリケーションを簡単に起動できる「ワンタッチ・キー」の採用、手書きE-mail機能(手書きメモ機能を含む)の搭載など、BtoBtoCでの一般ユーザーの利用を想定して操作性の向上を図っている。以上の機能などは本発明の他の表示装置、情報端末なども搭載する。
【0232】
以上は表示パネルの表示領域が比較的小型の場合であるが、30インチ以上と大型となると表示画面50がたわみやすい。その対策のため、本発明では図42に示すように表示パネルに外枠421をつけ、外枠421をつりさげられるように固定部材424で取り付けている。この固定部材424を用いて、壁などに取り付ける。
【0233】
しかし、表示パネルの画面サイズが大きくなると重量も重たくなる。そのため、表示パネルの下側に脚取り付け部423を配置し、複数の脚422で表示パネルの重量を保持できるようにしている。
【0234】
脚422はAに示すように左右に移動でき、また、脚422はBに示すように収縮できるように構成されている。そのため、狭い場所であっても表示装置を容易に設置することができる。
【0235】
なお、脚422あるいは筐体(他の本発明においても)にはプラスチックフィルム−金属板複合材(以後、複合材と呼ぶ)を使用する。複合材は、金属とプラスチックフィルムを特殊表面処理層(接着層)を介して強力に接着したものである。金属板は0.2mm以上0.8mm以下が好ましく、金属板に特殊表面処理層を介してはりあわされるプラスチックフィルムは15μm以上100μm以下にすることが好ましい。特殊接着法によりプラスチックと金属板間に強固な密着力を有するようになる。この複合材を使用することにより、プラスチック層への着色、染色、印刷が可能となり、また、プレス部品での二次加工工程(フィルムの手貼り、メッキ塗装) の削除が可能となる。また、従来では不可能であった深絞り成形やDI成形に適する。
【0236】
図42のテレビでは、画面の表面を保護フィルム(保護板でもよい)で被覆している。これは、表示パネルの表面に物体があたって破損することを防止することが1つの目的である。保護フィルムの表面にはAIRコートが形成されており、また、表面をエンボス加工することにより表示パネルに外の状況(外光)が写り込むことを抑制している。
【0237】
保護フィルムと表示パネル間にビーズなどを散布することにより、一定の空間が配置されるように構成されている。また、保護フィルムの裏面に微細な凸部を形成し、この凸部で表示パネルと保護フィルム間に空間を保持させる。このように空間を保持することにより保護フィルムからの衝撃が表示パネルに伝達することを抑制する。
【0238】
また、保護フィルムと表示パネル間にアルコール、エチレングリコールなど液体あるいはゲル状のアクリル樹脂あるいはエポキシなどの固体樹脂などの光結合剤を配置または注入することも効果がある。界面反射を防止できるとともに、前記光結合剤が緩衝材として機能するからである。
【0239】
保護フィルムをしては、ポリカーボネートフィルム(板)、ポリプロピレンフィルム(板)、アクリルフィルム(板)、ポリエステルフィルム(板)、PVAフィルム(板)などが例示される。その他エンジニアリング樹脂フィルム(ABSなど)を用いることができることは言うまでもない。また、強化ガラスなど無機材料からなるものでもよい。保護フィルムを配置するかわりに、表示パネルの表面をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂で0.5mm以上2.0mm以下の厚みでコーティングすることも同様の効果がある。また、これらの樹脂表面にエンボス加工などをすることも有効である。
【0240】
また、保護フィルムあるいはコーティング材料の表面をフッ素コートすることも効果がある。表面についた汚れを洗剤などで容易にふき落とすことができるからである。また、保護フィルムを厚く形成し、フロントライトと兼用してもよい。
【0241】
画面は4:3に限定されるものではなく、ワイド表示ディスプレイでもよい。解像度は1280×768ドット以上にすることが好ましい。ワイド型をすることにより、DVD映画やテレビ放送など、横長表示のタイトルや番組をフルスクリーンで楽しむことができる。表示パネルの明るさは300cd/m2(カンデラ/平方メートル)にすることが好ましい。さらに好ましくは、表示パネルの明るさは500cd/m2(カンデラ/平方メートル)にすることが好ましい。また、インターネットや通常のパソコン作業に適した明るさ(200cd/m2)で表示できるように切り替えスイッチを設置している。
【0242】
したがって、使用者は表示内容あるいは使用方法により、最適に画面の明るさにすることができる。さらに動画を表示しているウインドウだけを500cd/m2にして、その他の部分は200cd/m2にする設定も用意している。テレビ番組をディスプレイの隅に表示しておいて、メールをチェックするといった使い方にも柔軟に対応する。 スピーカーはタワー型の形状になり、前方向だけではなく、空間全体に音が広がるように設計されている。
【0243】
テレビ番組の再生、録画機能も使い勝手が向上させている。iモードからの録画予約が簡単にできるようにしている。従来は新聞などのテレビ番組表で時間、チャンネルを確認してから予約する必要があったが、電子番組表をiモードで確認して予約できる。これなら、放送時間が分からなくて困ることもない。また、録画番組の短縮再生もできるようにしている。ニュース番組などのテロップや音声の有無で重要性を判断しながら、不必要と判断した部分を飛ばして、番組の概要を短時間で見ることができる(30分番組で1〜10分程度)。
【0244】
テレビ録画ができるようにディスク容量が40GB以上のハードディスクを積載している。 本体のほかに電源と映像用入出力端子をまとめた拡張ボックスで構成している。ビデオなどのAV機器の接続に使う拡張ボックスには、パソコンとテレビのほかに2系統の映像機器を接続できる。映像入力はBSデジタルチューナー用のD1端子のほかにS端子入力も備え、接続する機器に合わせて選択できる。ゲーム機などの接続に便利なようにAV用の端子は前面に配置されている。
【0245】
また、表示画面を前屈30度以上、後屈120度以上とすることにより、90度/180/270度に回転できるように構成することにより、操作環境にあわせた自在な設置が可能となる。たとえば、90度回転させてブラウザー画面を縦長に表示することができる。また、145度後屈させることによって対面に座った人へ向かって画面を表示できる。
【0246】
以上の保護フィルム、筐体、構成、特性、機能などに関する事項は本発明の他の表示装置あるいは情報表示装置などにも適用されることは言うまでもない。
【0247】
以上の実施例では、EL素子15はR、G、Bであるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、シアン、イエロー、マゼンダでもよいし、任意の2色でもよい。R、G、B、シアン、イエロー、マゼンダの6色あるいは任意の4色以上であってもよい。また、白単色であってもよいし、白単色光をカラーフィルターでRGBにしたのもでもよい。また、有機EL素子に限定するものではなく、無機EL素子であってもよい。
【0248】
なお、本発明の実施例では、アクティブマトリックス型表示パネルを例示して説明したがこれに限定するものではない。ソースドライバIC14などからは所定電流のN倍電流をソース信号線18に印加(から吸収)する。また、複数の画素行を同時に選択する。そして、所定の期間の間だけ、EL素子に電流を流し、他の期間は電流を流さない、という概念は、単純マトリックス型表示パネルにも適用できるものである。
【0249】
また、EL素子15は点灯初期に特性変化が大きい。そのため、焼きツキなどが発生しやすい。この対策のため、パネル形成後、20時間以上150時間以内の間、白ラスター表示でエージングを行った後に、商品として出荷することが好ましい。このエージングでは所定表示輝度よりも2−10倍程度の明るさで表示させることが好ましい。
【0250】
本発明の実施例における表示パネルは、3辺フリーの構成と組み合わせることも有効であることはいうまでもない。特に3辺フリーの構成は画素がアモルファスシリコン技術を用いて作製されているときに有効である。また、アモルファスシリコン技術で形成されたパネルでは、トランジスタ素子の特性バラツキのプロセス制御が不可能のため、本発明のN倍パルス駆動、リセット駆動、ダミー画素駆動などを実施することが好ましい。つまり、本発明におけるトランジスタなどは、ポリシリコン技術によるものに限定するものではなく、アモルファスシリコンによるものであってもよい。
【0251】
なお、本発明のN倍パルス駆動(図13、図16、図19、図20、図22、図24など)などは、低温ポリシリコン技術でトランジスタ11を形成して表示パネルよりも、アモルファスシリコン技術でトランジスタ11を形成した表示パネルに有効である。アモルファスシリコンのトランジスタ11では、隣接したトランジスタの特性がほぼ一致しているからである。したがって、加算した電流で駆動しても個々のトランジスタの駆動電流はほぼ目標値となっている(特に、図22、図24のN倍パルス駆動はアモルファスシリコンで形成したトランジスタの画素構成において有効である)。
【0252】
本明細書で説明した画素構成、あるいは駆動方法は、などの画素構成あるいはアレイ構成などはEL表示パネルにのみ限定されるものではない。たとえば、液晶表示パネルにも適用することができる。その際は、EL素子15を液晶層、PLZT、LEDなどの光変調層に置き換えればよい。たとえば、液晶の場合は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(OpticallyCompensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence )およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モード、DSMモード(動的散乱モード)などである。特に、DSMは印加する電流により光変調できるので、本発明とはマッチングがよい。
【0253】
本発明の実施例で説明した技術的思想はビデオカメラ、プロジェクター、立体テレビ、プロジェクションテレビなどに適用できる。また、ビューファインダ、携帯電話のモニター、PHS、携帯情報端末およびそのモニター、デジタルカメラおよびそのモニターにも適用できる。
【0254】
また、電子写真システム、ヘッドマウントディスプレイ、直視モニターディスプレイ、ノートパーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、電子スチルカメラにも適用できる。また、現金自動引き出し機のモニター、公衆電話、テレビ電話、パーソナルコンピュータ、腕時計およびその表示装置にも適用できる。
【0255】
さらに、家庭電器機器の表示モニター、ポケットゲーム機器およびそのモニター、表示パネル用バックライトあるいは家庭用もしくは業務用の照明装置などにも適用あるいは応用展開できることは言うまでもない。照明装置は色温度を可変できるように構成することが好ましい。これは、RGBの画素をストライプ状あるいはドットマトリックス状に形成し、これらに流す電流を調整することにより色温度を変更できる。また、広告あるいはポスターなどの表示装置、RGBの信号器、警報表示灯などにも応用できる。
【0256】
また、スキャナの光源としても有機EL表示パネルは有効である。RGBのドットマトリックスを光源として、対象物に光を照射し、画像を読み取る。もちろん、単色でもよいことは言うまでもない。また、アクティブマトリックスに限定するものではなく、単純マトリックスでもよい。色温度を調整できるようにすれば画像読み取り精度も向上する。
【0257】
また、液晶表示装置のバックライトにも有機EL表示装置は有効である。EL表示装置(バックライト)のRGBの画素をストライプ状あるいはドットマトリックス状に形成し、これらに流す電流を調整することにより色温度を変更でき、また、明るさの調整も容易である。その上、面光源であるから、画面の中央部を明るく、周辺部を暗くするガウス分布を容易に構成できる。また、R、G、B光を交互に走査する、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示パネルのバックライトとしても有効である。また、バックライトを点滅しても黒挿入することにより動画表示用などの液晶表示パネルのバックライトとしても用いることができる。
【0258】
【発明の効果】
本発明のEL表示装置等は、高画質、良好な動画表示性能、低消費電力、低コスト化、高輝度化等のそれぞれの構成に応じて特徴ある効果を発揮する。
【0259】
なお、本発明を用いれば、低消費電力の情報表示装置などを構成できるので、電力を消費しない。また、小型軽量化できるので、資源を消費しない。また、高精細の表示パネルであっても十分に対応できる。したがって、地球環境、宇宙環境に優しいこととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表示パネルの画素構成図である。
【図2】 本発明の表示パネルの画素構成図である。
【図3】 本発明の表示パネルの動作の説明図である。
【図4】 本発明の表示パネルの動作の説明図である。
【図5】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図6】 本発明の表示装置の構成図である。
【図7】 本発明の表示パネルの製造方法の説明図である。
【図8】 本発明の表示装置の構成図である。
【図9】 本発明の表示装置の構成図である。
【図10】 本発明の表示パネルの断面図である。
【図11】 本発明の表示パネルの断面図である。
【図12】 本発明の表示パネルの説明図である。
【図13】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図14】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図15】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図16】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図17】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図18】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図19】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図20】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図21】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図22】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図23】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図24】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図25】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図26】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図27】 本発明の表示装置の構成図である。
【図28】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図29】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図30】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図31】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図32】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図33】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図34】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図35】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図36】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図37】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図38】 本発明の携帯電話の説明図である。
【図39】 本発明のビューファインダの説明図である。
【図40】 本発明のビデオカメラの説明図である。
【図41】 本発明のデジタルカメラの説明図である。
【図42】 本発明のテレビ(モニター)の説明図である。
【図43】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図44】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図45】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図46】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図47】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図48】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図49】 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。
【図50】 従来の表示パネルの画素構成図である。
【符号の説明】
11 TFT(薄膜トランジスタ)
12 ゲートドライバIC(回路)
14 ソースドライバIC(回路)
15 EL(素子)(発光素子)
16 画素
17 ゲート信号線
18 ソース信号線
19 蓄積容量(付加コンデンサ、付加容量)
50 表示画面
51 書き込み画素(行)
52 非表示画素(非表示領域、非点灯領域)
53 表示画素(表示領域、点灯領域)
61 シフトレジスタ
62 ゲート操作信号線
63 出力バッファ
65 OR回路
71 アレイ基板(表示パネル)
72 レーザー照射範囲(レーザースポット)
73 位置決めマーカー
74 ガラス基板(アレイ基板)
81 コントロールIC(回路)
82 電源IC(回路)
83 プリント基板
84 フレキシブル基板
85 封止フタ
86 カソード配線
87 アノード配線(Vdd)
88 データ信号線
89 ゲート制御信号線
91 浮遊容量
101 土手(リブ)
102 層間絶縁膜
104 コンタクト接続部
105 画素電極
106 カソード電極
107 乾燥剤
108 λ/4板
109 偏光板
111 薄膜封止膜
381 アンテナ
382 キー
383 筐体
384 表示パネル
391 接眼リング
392 拡大レンズ
393 凸レンズ
401 支点(回転部)
402 撮影レンズ
403 格納部
404 スイッチ
411 本体
412 撮影部
413 シャッタスイッチ
421 取り付け枠
422 脚
423 取り付け台
424 固定部

Claims (5)

  1. EL素子が形成された画素がマトリックス状に配置された表示画面と、
    外部から入力される映像データを加算することにより加算値を得る第一の手段と、
    1フレーム期間に前記EL素子に流れる電流を制御することにより、前記表示画面に非点灯の領域を帯状に作り、前記非点灯の領域を、前記表示画面表示内を走査する第二の手段と、を有するアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法であって、
    前記第一の手段により得られた前記加算値が所定値より大きい場合、前記第二の手段による前記帯状の非点灯の領域の幅を大きくし、
    前記第一の手段により得られた前記加算値が前記所定値より小さい場合、前記第二の手段による前記帯状の非点灯の領域の幅を小さくし、
    前記第1の手段により求めた加算値N1と、前記第1の手段により求めた加算値N1以降に求めた加算値N2との差分値を求め、
    前記差分値から1フレームで変化する変化値を求め、
    前記変化値を用い、複数のフレーム期間をかけて前記表示画面の明るさを制御することを特徴とするアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法。
  2. 前記領域の幅を大きくする度合、又は、前記領域の幅を小さくする度合を、前記外部から入力される映像データにおける色の種類によって決定することを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法。
  3. 前記EL素子に流す電流を記憶させる蓄積容量を充放電させることにより前記EL素子に電流を流す期間を制御し、
    前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を作ることを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法。
  4. 前記明るさを制御する場合、前記外部から入力される映像データから、1フレーム期間に前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を求め、
    前記求めた前記表示期間に応じて、前記表示期間を当該フレームより以降においていつまで維持させるかを決定することを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法。
  5. 前記明るさを制御する場合、前記外部から入力される映像データから、1フレーム期間に前記表示画面に挿入される非点灯の表示期間を求め、
    前記求めた前記表示期間と、当該フレームより前のフレームで決定された非点灯の表示期間との差分に応じて、前記前フレームの前記表示期間を当該フレームにおいて維持させるかどうかを決定することを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス型のEL表示装置の駆動方法。
JP2003058284A 2003-03-05 2003-03-05 アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法 Expired - Lifetime JP4703103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003058284A JP4703103B2 (ja) 2003-03-05 2003-03-05 アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003058284A JP4703103B2 (ja) 2003-03-05 2003-03-05 アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004271577A JP2004271577A (ja) 2004-09-30
JP4703103B2 true JP4703103B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=33121428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003058284A Expired - Lifetime JP4703103B2 (ja) 2003-03-05 2003-03-05 アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4703103B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008521033A (ja) * 2004-11-16 2008-06-19 イグニス・イノベイション・インコーポレーテッド アクティブマトリクス型発光デバイス表示器のためのシステム及び駆動方法
JP5464865B2 (ja) * 2009-02-25 2014-04-09 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 画像表示装置

Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11272233A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Seiko Epson Corp トランジスタ回路、表示パネル及び電子機器
JP2000221942A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Nec Corp 有機el素子駆動装置
JP2000347621A (ja) * 1999-06-09 2000-12-15 Nec Corp 画像表示方法および装置
WO2001006484A1 (fr) * 1999-07-14 2001-01-25 Sony Corporation Circuit d'attaque et affichage le comprenant, circuit de pixels et procede d'attaque
JP2001060076A (ja) * 1999-06-17 2001-03-06 Sony Corp 画像表示装置
JP2001083924A (ja) * 1999-09-08 2001-03-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電流制御型発光素子の駆動回路および駆動方法
JP2001210122A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 照明装置、映像表示装置、映像表示装置の駆動方法、液晶表示パネル、液晶表示パネルの製造方法、液晶表示パネルの駆動方法、アレイ基板、表示装置、ビューファインダおよびビデオカメラ
JP2002215096A (ja) * 2000-12-29 2002-07-31 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光表示装置、有機電界発光表示装置の駆動方法及び有機電界発光表示装置のピクセル回路
JP2003066908A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003076327A (ja) * 2001-09-05 2003-03-14 Nec Corp 電流駆動素子の駆動回路及び駆動方法ならびに画像表示装置
WO2003027998A1 (fr) * 2001-09-25 2003-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ecran electroluminescent et dispositif d'affichage electroluminescent comprenant celui-ci
JP2003108066A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003114644A (ja) * 2001-10-03 2003-04-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003150109A (ja) * 2001-11-13 2003-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示装置の駆動方法とel表示装置およびその製造方法と情報表示装置
JP2003150104A (ja) * 2001-11-15 2003-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示装置の駆動方法とel表示装置および情報表示装置
JP2003216100A (ja) * 2002-01-21 2003-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示パネルとel表示装置およびその駆動方法および表示装置の検査方法とel表示装置のドライバ回路
JP2003283267A (ja) * 2002-03-27 2003-10-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 階調制御用出力回路及びその検査用装置,階調制御用出力回路の検査方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9812742D0 (en) * 1998-06-12 1998-08-12 Philips Electronics Nv Active matrix electroluminescent display devices

Patent Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11272233A (ja) * 1998-03-18 1999-10-08 Seiko Epson Corp トランジスタ回路、表示パネル及び電子機器
JP2000221942A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Nec Corp 有機el素子駆動装置
JP2000347621A (ja) * 1999-06-09 2000-12-15 Nec Corp 画像表示方法および装置
JP2001060076A (ja) * 1999-06-17 2001-03-06 Sony Corp 画像表示装置
WO2001006484A1 (fr) * 1999-07-14 2001-01-25 Sony Corporation Circuit d'attaque et affichage le comprenant, circuit de pixels et procede d'attaque
JP2001083924A (ja) * 1999-09-08 2001-03-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電流制御型発光素子の駆動回路および駆動方法
JP2001210122A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 照明装置、映像表示装置、映像表示装置の駆動方法、液晶表示パネル、液晶表示パネルの製造方法、液晶表示パネルの駆動方法、アレイ基板、表示装置、ビューファインダおよびビデオカメラ
JP2002215096A (ja) * 2000-12-29 2002-07-31 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光表示装置、有機電界発光表示装置の駆動方法及び有機電界発光表示装置のピクセル回路
JP2003066908A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003076327A (ja) * 2001-09-05 2003-03-14 Nec Corp 電流駆動素子の駆動回路及び駆動方法ならびに画像表示装置
WO2003027998A1 (fr) * 2001-09-25 2003-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ecran electroluminescent et dispositif d'affichage electroluminescent comprenant celui-ci
JP2003108066A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003114644A (ja) * 2001-10-03 2003-04-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd アクティブマトリクス型表示装置及びその駆動方法
JP2003150109A (ja) * 2001-11-13 2003-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示装置の駆動方法とel表示装置およびその製造方法と情報表示装置
JP2003150104A (ja) * 2001-11-15 2003-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示装置の駆動方法とel表示装置および情報表示装置
JP2003216100A (ja) * 2002-01-21 2003-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd El表示パネルとel表示装置およびその駆動方法および表示装置の検査方法とel表示装置のドライバ回路
JP2003283267A (ja) * 2002-03-27 2003-10-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 階調制御用出力回路及びその検査用装置,階調制御用出力回路の検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004271577A (ja) 2004-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4452076B2 (ja) El表示装置。
JP4452075B2 (ja) El表示パネル、その駆動方法およびel表示装置
US7592981B2 (en) Circuit for driving self-luminous display device and method for driving the same
JP4612705B2 (ja) El表示装置の駆動方法およびel表示装置
JP2004093682A (ja) El表示パネル、el表示パネルの駆動方法、el表示装置の駆動回路およびel表示装置
JP2009053725A (ja) El表示装置
JP2003195809A (ja) El表示装置とその駆動方法および情報表示装置
JP2003186439A (ja) El表示装置とその駆動方法および情報表示装置
JP4071535B2 (ja) El表示装置
JP4630884B2 (ja) El表示装置の駆動方法、およびel表示装置
JP2005062485A (ja) 有機el表示装置およびその駆動方法
JP2003150118A (ja) El表示装置とその駆動方法および情報表示装置
JP4703103B2 (ja) アクティブマトリックス型のel表示装置の駆動方法
JP2009151315A (ja) El表示装置
JP2005173193A (ja) 有機el表示装置およびその駆動方法
JP4653775B2 (ja) El表示装置の検査方法
JP2008146051A (ja) El表示装置
JP2005122070A (ja) 有機el表示装置およびその駆動方法
JP2006053236A (ja) 駆動方法
JP2006030289A (ja) El表示装置
JP4131743B2 (ja) El表示装置の駆動方法、およびel表示装置
JP2005189636A (ja) 表示装置の駆動方法と駆動回路
JP2005134494A (ja) El表示装置
JP2005148571A (ja) El表示装置。
JP2005140934A (ja) El表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081014

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081210

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4703103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140318

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term