JP4699969B2 - 車両の乗員保護装置 - Google Patents
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Description
ω>−p×θ+q (p,qは正の定数)
ω<−p×θ−q (p,qは正の定数)
すなわち、特許文献1の車両の横転判定方法によれば、回転方向ごとの2通りの判定条件(2つの不等式による判定条件)を判定する必要があり、すなわち横転方向に応じて(横転方向を考慮して)横転判定を行う必要があり、判定処理が複雑となる。
(ω×θ)+k(ω×Gy)>C または
ω×(θ+k×Gy)>C
(kは正の係数、Cは正の定数)
図2は、本発明の実施の形態1による車両Vの乗員保護装置1を示すブロック図である。乗員保護装置1は、図2に示すように、概略、回転中心(重心G)の周りのロール角速度ωを検出するロール角速度センサ10と、車両Vの横方向の加速度Gyを検出する横方向加速度センサ20と、ロール角速度ωを時間積分して車両Vのロール角θを計算するロール角演算部40とを備える。また乗員保護装置1は、ロール角θ、ロール角速度ω、および横方向加速度Gyに基づいた横転判定条件(以下詳述する)を満足するか否か、すなわち車両Vが横転する可能性があるか否かを判定する横転発生度判定部50と、車両が横転する可能性があると判定された場合には横転発生度判定部50からの入力信号を受けて、カーテンエアバッグを起動し、展開させる保護装置起動部60とを備える。
なお、同様に図2に示すように、ロール角速度センサ10および横方向加速度センサ20の出力信号に含まれ得る高周波ノイズやオフセット誤差等を除去するためのフィルタ12,22を適宜設けることが好ましい。
一般に、車両は、図1において時計回り方向(正の値)のロール角θを有するときに、反時計回り(負の値)のロール角速度ωを有している場合は横転せず、同じ方向のロール角θおよびロール角速度ωを有するときに、横転する可能性が生じる。このとき、ロール角θが大きくてもロール角速度ωが十分に小さい場合、あるいはロール角速度ωが大きくてもロール角θが十分に小さい場合、車両横転の可能性は少ない。そして、ロール角θおよびロール角速度ωをパラメータとして変化させて、実際の車両Vが横転するか否かを実験にて確認したところ、図3に示すω−θ横転判定マップの斜線領域において、車両が横転することが確認された。そして図3のω−θ横転判定マップの斜線領域は次の不等式で近似されることが判明した。
ω×θ>c1(c1は正の定数) (1)
上述のように、ロール角θおよびロール角速度ωが同極性を有するときに、横転する可能性が生じ、換言すると、横転する可能性が生じるのは(ω×θ)の値が少なくとも正の値のときである。
同様に、車両は、図1において時計回り方向(正の値)のロール角速度ωを有するときに、反時計回り(負の値)の横方向加速度Gyを有している場合はロールオーバすることはなく、同極性のロール角速度ωおよび横方向加速度Gyを有するときに、横転する可能性が生じる。このとき、横方向加速度Gyが大きくてもロール角速度ωが十分に小さい場合、あるいはロール角速度ωが大きくても横方向加速度Gyが十分に小さい場合、車両横転の可能性は少ない。そして、ロール角速度ωおよび横方向加速度Gyをパラメータとして変動させたとき、図4に示すω−Gy横転判定マップの斜線領域において、車両が横転することが実験にて確かめられた。そして図4のω−Gy横転判定マップの斜線領域は次の不等式で近似されることが確認された。
ω×Gy>c2 (c2は正の定数) (2)
なお、ω−θ横転判定と同様、横転する可能性が生じるのは(ω×Gy)の値が少なくとも正の値のときである。
PR=(ω×θ)+k×(ω×Gy) (kは正の係数) (3)
ここで本発明の横転発生度判定部50は、横転発生度PRが所定の閾値Cthを超えたときに車両が横転する可能性があると判定する。すなわち、次式を満足するとき、横転発生度判定部50は、車両が横転する可能性があると判定する。
(ω×θ)+k(ω×Gy)>Cth (4)
この不等式(4)が表す領域は、(ω×θ)−(ω×Gy)による横転判定マップ(図5)における斜線で図示された領域に対応し、(ω×θ)および(ω×Gy)の値が正であるときにのみ車両横転の可能性が生じるのであるから、第1象限のみにおいて横転判定の可能性を判定すればよい。すなわち、本発明の横転発生度判定部50は、横転判定条件式(4)を用いると、ロール角θ、ロール角速度ω、および横方向の加速度Gyの向きまたは極性を考慮することなく、横転判定の可能性を判定することができる。
なお、横転発生度PRを与える上式(3)および横転判定条件式(4)における正の定数は、車両の特性に合わせた設計上の設定値であって、(ω×θ)および(ω×Gy)の相関係数として設定され、Cthとともに横転判定領域を規定することができる定数である。
この横転発生度判定部50は、この横転判定条件式(4)を判定するために、図6のブロック図に示すように、積(ω×θ)を算出する第1の演算部51、積(ω×Gy)を求める第2の演算部52、積(ω×Gy)を定数k倍する乗算器53、積(ω×θ)と積k(ω×Gy)の和を求める加算器54、および和{(ω×θ)+k(ω×Gy)}と所定の閾値Cthを比較して、上記横転判定条件を満足するときオン信号(Highレベル信号)を出力する比較器55を有する。
ω×(θ+kGy)>Cth (5)
この横転判定条件式(5)は、明らかに先の横転判定条件式(4)を変形したものであって、ω−(θ+kGy)による横転判定マップ(図7)の斜線領域に図示されている。したがって、本発明の横転発生度判定部50は、同様に、図7の横転判定マップの斜線領域(第3象限は省略)において横転判定の可能性を判定すればよく、すなわちロール角θ、ロール角速度ω、および横方向の加速度Gyの向きまたは極性を考慮することなく、横転判定条件式(5)により横転判定の可能性を判定することができる。
図9および図10を参照しながら、本発明に係る車両Vの乗員保護装置の実施の形態2について以下に説明する。実施の形態1では上下方向の加速度Gzが車両横転に与える影響について考慮されなかったが、実施の形態2においては、上下方向の加速度Gzに依存して片方の車輪が浮き上がる現象(Tip-Up現象)が生じた場合、よりロールオーバしやすいことを横転判定条件に追加することにより、さらに高い精度で車両横転の判定を行う。
なお、図9に示すように、上下方向加速度センサ30の出力信号に含まれ得る高周波ノイズやオフセット誤差等を除去するためのフィルタ32を適宜設けることが好ましい。
|Gy|>c3×Gz (6)
|Gy|/Gz>2Hv/T (7)
図11および図12を参照しながら、本発明に係る車両Vの乗員保護装置の実施の形態3について以下に説明する。通常の路面走行時に生じる車両の横方向加速度Gyは小さい。一方、車両がロールオーバに至る際や衝突時には大きな横方向加速度が発生し、特に側面衝突では非常に大きな横方向加速度Gyが発生する。側面衝突時には衝突された側(衝突側)のカーテンエアバッグ等の保護装置のみを起動させ、衝突されなかった側(非衝突側)の保護装置は動作させないことが経済的観点から望ましい。実施の形態3に係る車両Vの乗員保護装置3によれば、大きな横方向加速度Gyが発生する側面衝突時に横転判定条件式(4)の第2項であるk(ω×Gy)の値が大きくなり、ロールオーバが発生するとの判定を回避することができる。
k=k1(通常走行状態のとき、|Gy|<Gy1のとき)
k=k2>k1(横転の可能性が高いとき、Gy1≦|Gy|≦Gy2のとき)
k=k3<k2(側面衝突された可能性が高いとき、Gy2<|Gy|のとき)
k=k1(通常走行状態のとき、|Gy|<Gy11のとき)
k=p×|Gy|+q(Gy11≦|Gy|≦Gy12のとき)
k=k2>k1(横転の可能性が高いとき、Gy12≦|Gy|≦Gy21のとき)
k=−r×|Gy|+s(Gy21≦|Gy|≦Gy22のとき)
k=k3<k2(側面衝突された可能性が高いとき、Gy22<|Gy|のとき)
(p,r,sは正の定数、qは定数)
また、側面衝突された場合には、車両横転の可能性があると判定する傾向を小さくし、カーテンエアバッグを展開させる必要のない状況において、保護装置起動部60を起動することを抑制するように係数kの値を設定することができるので、より経済的な車両Vの乗員保護装置3を実現することができる。
なお、本発明に係る乗員保護装置1〜3は、任意の車両に装備することができる。
Claims (5)
- 車両のロール角θ、ロール角速度ωおよび横方向加速度Gyが次式を満足するときに、車両が横転する可能性があると判定することを特徴とする車両の乗員保護装置。
(ω×θ)+k(ω×Gy)>C または
ω×(θ+k×Gy)>C
(kは正の係数、Cは正の定数) - 車両の横方向加速度Gyおよび上下方向加速度Gzが次式を満足するときに、車両が横転する可能性があると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両の乗員保護装置。
|Gy|/Gz>2Hv/T
(Hvは車両の重心高、Tは車両のトレッド長) - 前記係数kが横方向加速度Gyの関数で表されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の乗員保護装置。
- 前記係数kが次の関数で表されることを特徴とする請求項3に記載の車両の乗員保護装置。
k=k1(|Gy|<Gy1のとき)
k=k2>k1(Gy1≦|Gy|≦Gy2のとき)
k=k3<k2(Gy2<|Gy|のとき) - 前記係数kが次の関数で表されることを特徴とする請求項3に記載の車両の乗員保護装置。
k=k1(|Gy|<Gy11のとき)
k=p×|Gy|+q(Gy11≦|Gy|≦Gy12のとき)
k=k2>k1(Gy12≦|Gy|≦Gy21のとき)
k=−r×|Gy|+s(Gy21≦|Gy|≦Gy22のとき)
k=k3<k2(Gy22<|Gy|のとき)
(p,r,sは正の定数、qは定数)
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JP2002181842A (ja) * | 2001-10-10 | 2002-06-26 | Denso Corp | 車両用横転判定装置 |
JP2004182153A (ja) * | 2002-12-05 | 2004-07-02 | Toyota Motor Corp | 車両用シートベルト装置 |
JP2006007963A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Toyota Motor Corp | ロールオーバー判定方法及びロールオーバー判定装置 |
JP2006056330A (ja) * | 2004-08-18 | 2006-03-02 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
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