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JP4682280B2 - 偽造防止印刷物 - Google Patents

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JP4682280B2
JP4682280B2 JP2001112134A JP2001112134A JP4682280B2 JP 4682280 B2 JP4682280 B2 JP 4682280B2 JP 2001112134 A JP2001112134 A JP 2001112134A JP 2001112134 A JP2001112134 A JP 2001112134A JP 4682280 B2 JP4682280 B2 JP 4682280B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行券、有価証券、パスポート、身分証明書、カード、印紙類、証明書、入場券等の偽造防止及び改竄防止が要求される貴重印刷物等に適用される、モアレ模様を視認することのできる偽造防止印刷物及びその作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行券、有価証券、パスポート、身分証明書、カード、印紙類、証明書、入場券等の貴重印刷物は、その性質上、偽造や改竄されにくいことが要求される。この防止策として、微細な画線構成等を付与してその有無により真偽判別を行う等の技術が公知である。
【0003】
しかしながら、微細な画線構成等はカラー複写機によってほぼ再現できることから、容易に真偽判別ができなくなってきている。特に、最近の電子カラー複写機、スキャナー等の精度向上及びその普及により、上記貴重印刷物が容易に複製され偽造される危険性がある。
【0004】
このような技術的背景において、基材1上に、図9(a)、(b)に夫々示す、等間隔の複数の直線又は湾曲線から成る二つの印刷万線群19、20を互いに交差するように印刷して、どこから観察しても、図9(c)に示すように、交差部に沿って直線上にモアレ21が視認できるようにして真偽判別をする偽造印刷物の技術はすでに知られている。
【0005】
さらに、本出願人において、基材上に凹凸形状を有するレリーフ模様を凹版印刷、エンボス又はすき入れにより形成し、その上に単色で万線模様を印刷することにより潜像又はモアレ模様を付与し、基材を角度を変えて観察することにより潜像又はモアレパターンを認識できるようにして真偽判別に供することを要旨とする発明をすでに提案している(特許2600094号公報、特許2615401号公報、特開平9−76622号公報参照)。
【0006】
さらに、本出願人において、基材上に形成されたレリーフ万線状に、カラー画像の色要素から成る複数の色の印刷万線を印刷し、斜めから観察することにより濃淡の階調有するカラー潜像が認識できる偽造防止用潜像模様形成体についてすでに提案している(特開2000−313160号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この図9ですでに提案されている印刷物は、二つの万線群が単色の印刷万線から成るものであり、しかも等間隔に印刷された万線から成るものであるから、モアレも、どこから観察しても視認でき、しかも上記のように単色で、直線状に生じる単純なモアレ模様しか生じないから、偽造防止の観点から未だ十分とは言えない。
【0008】
又、上記本出願人の提案した単色の潜像又はモアレパターンに係る先行発明も、あくまでも万線模様が単色で、基材の色と万線模様の単色とのコントラストにより発現する潜像を確認するものであり、目視で一見して潜像の確認をできるようにさらに改良の余地があった。
【0009】
さらに、上記本出願人の提案したレリーフ万線上に、複数の色の印刷万線を印刷したものは、あくまでもカラー潜像を観察可能とするものであり、より複雑な形状であり、着色されたモアレ模様を現出させるようなことをするものではないので、真偽判別信頼性向上の観点から、さらに改良の余地があった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題を解決することを目的とするものであり、正面から観察しても認識はできないが、斜めから観察すると視認でき、虹色を呈し、しかも放射状に複雑な形状のモアレを生じさせ、これにより印刷物の真偽判別は、単色のものに比べて信頼性が高く、明確、簡単に判別できる偽造防止印刷物を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、基材と同色又は透明な凸状万線が形成された基材表面上に、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線が、上記凸状万線と交差するように印刷されており、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能であることを特徴とする偽造防止印刷物を提供する。
【0012】
本発明は上記課題を解決するために、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線が印刷された基材表面上に、上記基材と同色又は透明な凸状万線が上記印刷画線と交差するように形成されており、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能であることを特徴とする偽造防止印刷物を提供する。
【0013】
本発明は上記課題を解決するために、基材表面上に、該基材と同色又は透明な凸状万線を形成し、その後で上記基材表面に、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線を、上記凸状万線と交差するように印刷することにより、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能な偽造防止印刷物を得ることを特徴とする偽造防止印刷物の作成方法を提供する。
【0014】
本発明は上記課題を解決するために、本発明は上記課題を解決するために、基材表面上に、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線を印刷し、その後で上記基材と同色又は透明な凸状万線を上記印刷画線と交差するように形成することにより、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能な偽造防止印刷物を得ることを特徴とする偽造防止印刷物の作成方法を提供する。
【0015】
上記凸状万線及び万線状の印刷画線は、夫々直線及び曲線のいずれか1つ又は両方から構成されていることを特徴とする。
【0016】
上記曲線は、互いに振幅が異なる波線であることを特徴とする。
【0017】
上記基材は、紙、樹脂、繊維又は金属から形成されたものであることを特徴とする。
【0018】
上記凸状万線は、エンボス、凹版印刷、又はすき入れにより形成されたものであることを特徴とする。
【0019】
上記凸状万線は、エンボス又は凹版印刷により形成されたものであることを特徴とする。
【0020】
上記印刷画線は、イエロー、マゼンタ及びシアンの三色の色インキで印刷されていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して以下説明する。
【0022】
(構造の概要)
まず、本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法の概要を説明する。本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法は、例えば、証券、パスポート、身分証明書等の貴重印刷物であり、基材上に、基材と同色又は透明であって、基材の面から隆起した複数の線が万線状に集合された線群(本明細書では、これを「凸状万線」と言う。)が形成され、さらにこの基材上においてこの凸状万線上に、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線が、上記凸状万線と交差するように印刷されて構成される。
【0023】
基材は、紙、樹脂、繊維等の材料から形成されたものである。凸状万線はエンボス、凹版印刷、すき入れ等により構成される。エンボスは、通常、プレスにより隆起状の万線として形成される。凹版印刷は、基材と同色又は透明のインキにより隆起状の印刷画線として形成される。そして、すき入れは抄紙時に隆起状のすき入れ万線として形成される。凸状画線と印刷画線の交差する角度が1度〜30度の間で変化していることが好ましい。
【0024】
印刷画線の複数の色は、カラー画像の色要素となる複数の色であり、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の三色採用され、この三色の印刷画線により、所望のカラー画像が印刷されている。印刷画線の各画線幅は50ミクロンから150ミクロンの間が好ましく、また、例えば、イエロ−(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の三色を採用した場合、YMC、YMC、YMC・・・・・で繰り返されていることが好ましい。また、イエロ−(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)で繰り返された各画線間において、非画線部を設けないことが好ましい。
【0025】
このように構成された本発明に係る偽造防止印刷物は、印刷面に対して正面(真上)から観察すると、三色の印刷画線から成る三色の混色(グレ−系)が視認されるが、これを印刷面に対して斜めから観察すると、虹色を呈したモアレ模様が視認でき、これにより、印刷物の真偽判別を可能とする。
【0026】
なお、以上説明した本発明に係る偽造防止印刷物は、基材上に凸状万線を形成してから万線状のカラー印刷画線を印刷したが、基材上に先にカラー印刷画線を印刷した後で凸状万線を形成して成る構成であってもよい。この場合は、凸状万線は、エンボス又は基材と同色又は透明なインキにより形成する。
【0027】
本発明に係る偽造防止印刷物の凸状万線と印刷画線の基本的な構成、及びその機能、作用、効果等について図1〜3において説明する。
【0028】
図1〜3の夫々において、(a)は、基材上に形成された凸状万線の構成を示し(実際は、基材と同色又は透明の凸状万線で視認できないが説明上、線として示している。)、(b)は、凸状万線上において基材上に印刷されるY、M、Cの三色の万線状の印刷画線(実際は、後述する図5でその拡大図を示すような三色の印刷画線から成る。)の構成を示し、(c)は、凸状万線の形成された基材上に印刷画線を印刷した偽造防止印刷物を印刷面に対して斜めから観察した状態を示している。
【0029】
なお、この実施例とは逆に、(a)は凸状万線上において基材上に印刷されるY、M、Cの三色の印刷画線の構成を示し、(b)は基材上に形成された凸状万線の構成を示すようにしても、同様に虹色を呈したモアレ模様が生じ、同様の効果を有する。
【0030】
又、図1〜3において、夫々凸状万線あるいは万線状の印刷画線が上方又は下方に湾曲しているが、以下説明上、図中、下方を負とし、上方を正とする。これにより、例えば、上方に湾曲している波を「正の波」といい、下方に湾曲している波を「負の波」という。
【0031】
図1は、基材1上に負の波の凸状万線2を形成し、その上から直線状の印刷画線3を印刷して成る印刷物を示す。図1(a)で示す凸状万線2は、夫々全体として負の波(sinカーブ)で描かれており、互いに線の始点と終点の間隔は等しいが、夫々の波の振幅が変調され、途中で間隔が異なっている。一方、図1(b)で示す万線状の印刷画線3は、間隔が等しい複数の直線から構成されており、各線が全て、色要素であるY、M、Cの三色のいずれかで着色されている。
【0032】
基材1上に、凸状万線2を形成し、さらにその上から万線状の三色の印刷画線3を印刷して得られた偽造防止印刷物は、これを正面から観察しても、印刷画線3で構成する三色の混色(グレ−系)が視認できるだけである。その理由は、凸状万線2は、基材1と同色又は透明であるから、凸状万線2自体は視認されることがなく、しかも凸状万線2により印刷画線3は、その見え方について何等影響を受けることなく、印刷画線3で構成する三色の混色(グレ−系)が視認されるからである。
【0033】
ところが、偽造防止印刷物4の印刷面に対して斜めから観察すると、図1(c)に示すような、放射状のモアレ模様(干渉縞)5が形成される。この発明の特徴は、このようなモアレ模様5が、印刷面に対して斜めから観察して初めて視認でき、しかも虹色を呈する放射状のモアレ模様であることである。その発生のメカニズは次の通りである。
【0034】
偽造防止印刷物4を印刷面に対して斜めから観察した場合には、凸状万線2が隆起しているために、印刷画線3の中、凸状万線2に対して観察方向と反対側に位置する凸状万線2に沿った部分は隠ぺいされることとなる。
【0035】
要するに、凸状万線2に沿って観察方向と反対側に位置し線状に陰となる部分が生じ、この線状に陰の部分と印刷画線の交差部に沿って干渉が生じ、放射状のモアレ模様5が発生し、これが視認可能となる。しかも、印刷画線3は三色のカラー画線であるために、モアレ模様5虹色を呈した状態で視認できるようになる。
【0036】
そして、偽造防止印刷物の印刷面に対する斜めからの観察角度が変化すると、凸状万線2自体の隆起により隠ぺいする領域が変化する作用が働き、視認可能な印刷画線3の面積と形状が変化する。
【0037】
その場合、印刷物の印刷面に対して観察角度が水平に近づくほど、つまり、凸状万線の隆起による印刷画線及び用紙部分に対しての隠ぺい面積が大きくなるほど、画像変化がコントラストの強い、顕著な画像として認識できる。結局、印刷物を印刷面に対して正面方向以外の任意の観察角度、観察方向から観察することで虹色を呈するモアレ模様、及びそのモアレ模様を含む画像の変化を認識することができる。
【0038】
図2は、基材1上に負の波の凸状万線2を形成し、さらにその上から負の波の三色の印刷画線6を印刷して成る印刷物を示す。図2(a)で示す凸状万線2及び図2(b)で示す印刷画線6は、ともに全体として負の波(sinカーブ)で描かれている。しかし、凸状万線2の振幅と印刷画線6の振幅とを比較すると、前者は小さく後者は大きく変調している。この結果、凸状万線2と印刷画線6は交差部を有する。
【0039】
この図2に示す偽造防止印刷物7は、図1に示す印刷物同様に、凸状万線2は、基材1と同色又は透明であるから、凸状万線2により万線状の三色の印刷画線6は、その見え方について何等影響を受けることなく、印刷画線6で構成する三色の混色(グレー系)が視認されるが、印刷面に対して斜めから観察すると、図2(c)に示すような放射状の虹色を呈するモアレ模様(干渉縞)8が観察される。
【0040】
図3は、基材1上に、図3(a)で示す負の波(sinカーブ)の凸状万線2が形成されており、その上から図3(b)で示す等間隔な正の湾曲状の三色の印刷画線9を印刷して成る偽造防止印刷物を示す。このような構成であるから、凸状万線2と印刷画線9は互いに交差する部分を有する。
【0041】
この図3に示す偽造防止印刷物は、図1に示す印刷物同様に、凸状万線2により万線状の三色の印刷画線9は、その見え方について何等影響を受けることなく、印刷画線9で構成する三色の混色(グレー系)が視認されるが、印刷面に対して斜めから観察すると、偽造防止印刷物10は、図3(c)に示すような放射状の虹色を呈するモアレ模様(干渉縞)11が観察される。
【0042】
(実施例)
さらに、本発明に係る偽造防止印刷物の実施例を図4〜8で説明する。図4(a)は、基板1(紙面の地の部分で示す)上に形成されたエンボス、凹版印刷又はすき入れにより形成された凸状万線12である。この凸状万線12は波(sinカーブ)の繰り返し曲線が幅方向に複数本で集まって構成されている。そして、この凸状万線12は、幅方向の中心部Oから両側S、Sに向かって波の振幅が少しづつ大きくなるように構成されている。
【0043】
基板1上に形成されたこの凸状万線12の上から、互いに左右対称の複数の領域13(図4(b)に示すように区画された領域)毎に、夫々異なるデザイン(形状)である万線状の印刷画線14が印刷される。この印刷画線14を図5に示す。この印刷画線14は、図5の印刷物の画線拡大図に示すように、色要素としてのY、M、Cの三色のカラー画線から構成されている。
【0044】
このように、基材上1に図4(a)に示す凸状万線12が印刷された後で、その上に図5に示す印刷画線14が印刷されて成る偽造防止印刷物15を正面から観察すると、図6(b)に示すように、印刷画線14で構成された三色の混色(グレ−系)が視認される(図5で示す印刷画線の画像と同じ画像)。
【0045】
そして、この偽造防止印刷物15の印刷面に対して斜めから観察した場合は、図6(a)に示すように、凸状万線12と印刷画線14の交差部に沿って形成された虹色を呈する放射状のモアレ模様16が視認される。このモアレ模様16を確認することにより、判別対象とする印刷物の真偽判別を可能とする。
【0046】
このように印刷面から斜めに観察した場合は、図7(印刷物をやや斜めから観察した場合の視認画像図)及びその要部拡大図に示すように、凸状万線12(図7に示すエンボス)とY、M、C三色夫々で着色されたのカラー印刷画線14が互いに交差していることによって、斜めから観察した場合は、凸状万線12に沿って線状に見えない部分が生じ、これにより上記モアレ模様16が発生し視認されることとなる。
【0047】
図8は、本発明に係る偽造防止印刷物の実施例の変形例を説明する図であり、この変形例では、まず基材1上に図8(a)に示すような、万線状のカラー印刷画線17が印刷される。その後、この印刷画線17(図8(b)中、点線でその輪郭を示した。)上から基材1の表面に、図8(b)に示すような凸状万線18をプレスや凹版印刷により形成するものである。この変形例により得られる偽造防止印刷物が有する機能や効果は、上記実施例に係る偽造防止印刷物と同様である。
【0048】
以上、本発明に係る偽造防止印刷物の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法は、以上のような構成であるから、正面から観察しても認識できないが、斜めから観察すると視認でき、虹色を呈し、しかも放射状に複雑な形状のモアレを生じさせ、これにより印刷物の真偽判別は、単色のものに比べて真偽判別の信頼性が高く、明確、簡単に判別できる偽造防止印刷物を実現することである。
【0050】
従って、本発明に係る偽造防止印刷物は、公共性及び信頼性が要求される、例えば銀行券、パスポート、有価証券、カードなどの真偽の判別に際して、ある特定の方向から観察する時にのみで、虹色の特定の文字、図柄などを形成し、かつ極めて容易に特定の文字、図柄などの有無が認識できる。
【0051】
そして、凸状万線と交差する印刷画線の形状、デザイン、色彩等をいろいろと工夫することにより、斜めに観察した場合に、放射状その他モアレ模様を複雑化、多様化させて、偽造、変造、改竄等しにくくし、偽造防止効果を高めることができる。
【0052】
さらに、本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法によると、カラー複写機及び写真製版法によって偽造しようとしても、隆起した画線の抽出が困難であり、印刷画線再現されず、複製物には複雑なモアレなどが発生するため文字、図柄などの認識ができないから偽造防止機能がきわめて高い。
【0053】
このようにして、本発明に係る偽造防止印刷物及びその作成方法によると、凸状万線に対して印刷画線を精度よく刷り合わせることによって高品質なモアレ模様が作成でき、精密で複雑な模様を組み込んだ偽造防止印刷物が作成でき、また、印刷画線にも独自の有意性のある図柄を付与できるために、例えば銀行券、パスポート、有価証券、カードなど多方面への利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的な構成を説明する図である。
【図2】 本発明の基本的な構成を説明する図である。
【図3】 本発明の基本的な構成を説明する図である。
【図4】 本発明の実施例の構成を説明する図である。
【図5】 本発明の実施例の構成を説明する図である。
【図6】 本発明の実施例の構成を説明する図である。
【図7】 本発明の実施例の構成を説明する図である。
【図8】 本発明の実施例の変形例構成を説明する図である。
【図9】 従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 基材
2、12、18 凸状万線
3、6、9、14、17 印刷画線
4、7、10、15 偽造防止印刷物
5、8、11、16、21 モアレ模様
13 印刷の領域
19、20 印刷画線群

Claims (5)

  1. 基材と同色又は透明な凸状万線が形成された基材表面上に、カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線が、上記凸状万線と交差して成り、
    上記凸状万線及び上記万線状の印刷画線の一方が、各曲線が振幅の異なる曲万線によって形成され、
    他方が、直線、曲線及び各曲線が振幅の異なる曲万線のいずれかによって形成された偽造防止印刷物であって、
    前記偽造防止印刷物は、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能であることを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. カラー画像の色要素となる複数の色の万線状の印刷画線が印刷された基材表面上に、上記基材と同色又は透明な凸状万線が上記印刷画線と交差して成り、
    上記凸状万線及び上記万線状の印刷画線の一方が、各曲線が振幅の異なる曲万線によって形成され、
    他方が、直線、曲線及び各曲線が振幅の異なる曲万線のいずれかによって形成された偽造防止印刷物であって、
    前記偽造防止印刷物は、上記基材の印刷面に対して斜めから観察した場合にのみ虹色を呈するモアレ模様が視認可能であることを特徴とする偽造防止印刷物。
  3. 上記凸状万線は、エンボス、凹版印刷、又はすき入れにより形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の偽造防止印刷物。
  4. 上記凸状万線は、エンボス又は凹版印刷により形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の偽造防止印刷物。
  5. 上記印刷画線は、イエロー、マゼンタ及びシアンの三色の色インキで印刷されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の偽造防止印刷物。
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