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JP4678973B2 - 溶射トーチのプラズマアークの発生装置及び発生方法 - Google Patents

溶射トーチのプラズマアークの発生装置及び発生方法 Download PDF

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JP4678973B2
JP4678973B2 JP2001097232A JP2001097232A JP4678973B2 JP 4678973 B2 JP4678973 B2 JP 4678973B2 JP 2001097232 A JP2001097232 A JP 2001097232A JP 2001097232 A JP2001097232 A JP 2001097232A JP 4678973 B2 JP4678973 B2 JP 4678973B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば溶射材料を溶融して皮膜形成するための溶射などに利用される溶射トーチのプラズマアークの発生方法及び発生装置に係り、特にアークの安定化を図ると同時にその着地点を任意に制御でき溶射トーチの陽極終端部の溶損を抑えて寿命を向上させ得るようにした溶射トーチのプラズマアークの発生装置及び発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマアークを利用した溶射装置は、電圧の印加によってプラズマを発生させて高温の高速ガス流とし、この高速ガス流の中に溶射材料を添加してワークの表面に溶射皮膜を形成するというのがその基本的な構成である。
【0003】
プラズマアークを利用する溶射装置では、超高温熱源としてのアーク柱自体とそのイオン体及び陽極から延び出るイオン化されたガス体の延長部は超高温となる。このため、添加された溶射材料の粉末はほとんど瞬間的に加熱されて溶融し、この溶射材料の溶融分が加速されてワークの表面に溶射皮膜として付着する。この場合、溶射材料粉末が溶融状態で安定した性質のものは有効に利用できる。しかしながら、溶融状態で安定しないもの、たとえば炭化タングステンなどは加熱溶融によって更に炭化が進行するので溶射皮膜としては不都合なW2 Cを形成してしまい、溶射材料としては有効に利用できない。
【0004】
一方、このような現状に対し、溶射の皮膜性能の向上を図ることを目的として、プラズマガスに強い旋回流を利用して高い電圧を発生させる方式のプラズマアーク溶射装置の分野での改良が試みられている。このようなプラズマアーク溶射装置の改良されたものの典型として、たとえば特公平5−80273号公報及び特公平7−66871号公報に記載のプラズマアーク溶射トーチがある。これらの公報に記載のプラズマアーク溶射トーチは、いずれも溶射効率を改善するために、プラズマガスに強い旋回流れを利用して高い電圧を発生させる方式としたものであり、図4及び図5にそれぞれの要部の概略図を示す。
【0005】
図4において、トーチにおける円筒状の本体51の基端側に、主としてN2 等のガスが供給流路51aから供給されるチャンバ51bを形成し、このチャンバ51bの中に陰極の電極52が組み込まれている。そして、チャンバ51bと同軸として陽極53を本体51内に配置し、本体51の末端側であって陽極53の終端に臨む位置に溶射材料の供給管54を備えている。
【0006】
このようなプラズマトーチでは、供給流路51aをチャンバ51bの内周面の接線方向にガスを供給することによって、ガスはチャンバ51bから陽極53内の流路にかけて図中の破線で示すようにスパイラルの旋回流れとなる。そして、電極52と陽極53との間に100V〜500Vの直流電圧を印加して高電圧の高周波を重畳すると、スパーク電流が流れてプラズマガスを媒体として直流電流による安定したプラズマアーク55が発生する。このプラズマアーク55は、チャンバ51bから陽極53内を抜けるガス流が旋回流となっていることから、図中の実線で示すように流路断面の中心に収束する。したがって、プラズマアーク55は高速のプラズマガス流による旋回流れの中心に沿って安定した収束流となり、陽極53の終端までの途中でアークが着地することなく陽極53の終端を出て外まで誘導される。
【0007】
このように、チャンバ52に供給されたガスはプラズマガスとして陽極53を出た直後まで効率良く加熱され、高熱容量の超音速プラズマジェットとなって噴射される。そして、供給管54から溶射材料粉末を添加することによって、高速プラズマ流により溶融してワークの表面に溶射皮膜として付着させることができる。
【0008】
プラズマアーク溶射装置の基本的な構成は以上のとおりであるが、図5の(a)及び(b)に示すように、陽極53の出口部が大気中の酸素と反応して酸化するために陽極53の寿命が短いという問題を解決するために、終端の形状を変更したものもある。
【0009】
図5の(a)の例は陽極53の終端部に環状の凹部53bを設け、プラズマアーク55の着地点をこの凹部53bと陽極53の流路の出口端との境界部分となるようにしたものである。また、同図の(b)の例は陽極53の終端より奥側の流路内周面に環状の突起53cを形成し、この突起53cをアークの着地点とする構成としたものである。
【0010】
このように、図4及び図5に示した従来の溶射装置は、いずれも陽極53の終端部や突起53c部分にアークを着地させるというものである。すなわち、アークの着地点は固定されたもので、このような着地点が得られるように、アークの発生地点と着地点までの距離を印加電圧との相関によって設定したものである。なお、現状の技術では、アークの発生点から着地点までの距離と印加電圧との間の相関は、距離1インチ当たりにつき印加電圧は100Vに相当するとされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、たとえば図4の例のように、プラズマアーク55の着地点が常に陽極53の終端に設定されてしまうと、銅等を基材とする陽極53の終端部は酸化して次第に溶損していく。このため、内部流路53aの終端の形状も崩れていき、プラズマフレームが不安定となり、安定した溶射は得られない。
【0012】
このような陽極53の溶損による影響は図5の(a)及び(b)に示した例についても同様である。図5の(a)の例では陽極53の終端から凹ませた凹部53bと内部流路53aとの境界部分が着地点となるので、内部流路53aの出口の位置が図4の例と比べると奥側になる。このため、噴射されるフレームの高温域が凹部53b内に含まれるようになり、供給管54からの溶射粉末材料が高融点のものであると溶融不足となって溶射皮膜が劣化する恐れがある。なお、供給管54を凹部53bの中に向かう姿勢として配置すれば、溶射粉末材料を高温域のフレームに送り込んで溶融することはできる。しかしながら、凹部53aの内周面等に溶射材料が溶着しやすく、フレームの大きさや指向性が変動し、安定な溶射が得られない。また、(b)についても、突起53cが陽極53の終端から離れた奥に位置しているので、同図の(a)の場合と同様の問題がある。
【0013】
更に、従来の技術では、溶射材料粉末が供給される位置のフレームを高温に維持するためにプラズマアーク55を陽極53の終端部分で着地させることが、高効率の溶射には必要である。このようにプラズマアーク55の着地点を固定してしまうと、ガスの流量や印加電圧及び電流の大きさもこの着地点に合わせた固定的な設定としなければならない。このため、設定された着地点からはずれてアークが着地した場合には、固定的に設定されたガス流量,印加電圧及び電流がマッチングしないため、安定したプラズマフレームは得られない。したがって、ガスの流量値の自由度も規制されるだけでなく、溶射粉末材料が低融点から高融点の多種に及ぶ場合には対応ができない。
【0014】
また、陽極53内を流れるガスを旋回流化させてプラズマアーク55を収束しやすくすると、アークの着地点の安定化には都合がよい。しかしながら、ガスの旋回流は陽極53の内周面との間での摩擦損失を受けるので、陽極53の終端へ向かうにつれて旋回力は次第に減衰していくために陽極の終端まで旋回流は持続できない。これによりプラズマアーク55を収束させる力も低下することになり、プラズマアーク55の着地点も不安定となる。このため、プラズマアーク55が局部的に集中して着地したり、数カ所に分散して着地したりし、安定したプラズマフレーム56は得られない。
【0015】
以上のように、従来の溶射装置では、たとえば陽極53の終端等の特定された位置にアークの着地点を設定するので、アークが集中して他の部分と比べると着地点の溶損が激しい。このため、陽極53の内部流路が不良となってプラズマフレーム56に曲がりなどを生じ、溶射材料による皮膜品質を低下させたり歩留まりを悪くしてしまう。また、陽極53内での旋回流の減衰によっても、アークの着地及びプラズマフレーム56の安定化が図れないという問題がある。
【0016】
本発明は、プラズマアーク着地点を任意に設定できるようにして陽極の溶損を抑えフレームを安定化できる溶射トーチのプラズマアークの発生装置及び発生方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の溶射トーチのプラズマアーク発生装置、絶縁材を利用した環状のリングとこのリングの中に配置された円盤状の陰極とから形成されたチャンバおよびこのチャンバの内周面に沿う流れとしてプラズマガスが送り込まれるガス供給路が形成された本体と、陰極と同軸上に配置され、内部にチャンバ内で旋回流化されたプラズマガスがスパイラルの流線として流下するガス流路が形成された陽極と、この陽極のガス流路の下流側の終端の前方に向けて粉末またはワイヤの溶射材料が供給される供給管とから構成され、陽極と陰極とに電圧印加することによってプラズマガスを媒体としてプラズマアークを発生させる溶射トーチのプラズマアークの発生装置において、ガス流路側の前記陰極の中心部が円錐状または皿状の凸部であり、陽極の内部のガス流路を、当該ガス流路のチャンバに臨む陰極側から当該ガス流路の下流側の終端側に向けて一様に先細りするテーパ流路とし、プラズマガスの流量、陽極と陰極とに印加する電圧および電流を調整することにより、プラズマガスの旋回流中心に収束させたプラズマアークを、テーパ流路部分の任意の位置に環状に均一に着地させるようにしたことを特徴とする。
【0018】
これによりプラズマガスの旋回流が陰極から遠ざかるにしたがい増速されることによりプラズマガスによるプラズマアークに対する収束力が安定するために、プラズマアークの着地点が旋回方向に均一に着地することで局部集中して着地することによる陽極の溶損を防ぐことができる。
【0019】
また、本発明のプラズマアークの発生装置では、前記陽極の内部形状のテーパ角度を2°〜20°とすることで、プラズマアークのより最適な着地の形態が得られる。
【0020】
さらに陽極の終端部の内部形状を、直前の流路断面積より拡大した形状とすることによりプラズマ流れの速度を減少させずに効率よく噴射することができる。
【0021】
また、本発明の溶射トーチのプラズマアークの発生方法は、絶縁材を利用した環状のリングとこのリングの中に配置された円盤状の陰極とから形成されたチャンバおよびこのチャンバの内周面に沿う流れとしてプラズマガスが送り込まれるガス供給路が形成された本体と、前記陰極と同軸上に配置され、内部に前記チャンバ内で旋回流化されたプラズマガスがスパイラルの流線として流下するガス流路が形成された陽極と、この陽極のガス流路の下流側の終端の前方に向けて粉末またはワイヤの溶射材料が供給される供給管とから構成され、陽極と陰極とに電圧印加することによってプラズマガスを媒体としてプラズマアークを発生させる溶射トーチのプラズマアークの発生方法であって、ガス流路側の陰極の中心部が円錐状または皿状の凸部であり、陽極の内部のガス流路を、当該ガス流路のチャンバに臨む陰極側から当該ガス流路の下流側の終端側に向けて一様に先細りするテーパ流路とし、プラズマガスの流量、陽極と陰極とに印加する電圧および電流を調整することにより、プラズマガスの旋回流中心に収束させたプラズマアークを、テーパ流路部分の任意の位置に環状に均一に着地させるようにしたことを特徴とする。
【0022】
このようなプラズマアークの発生方法を採用することにより旋回方向に安定して着地するプラズマアークの着地地点を陽極の長さ方向において着地点の位置を従来技術と比較して広い範囲で設定できることによりやはりプラズマアークの着地の局部集中による陽極の溶損を防ぐことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のプラズマアークの発生装置における要部の縦断面図であり、本実施の形態においては溶射用のプラズマアークトーチに適用した例として示す。
【0024】
図示のように、本発明のプラズマアークの発生装置は、従来例で示した溶射装置と同様に、複数のガスの供給路1a及びチャンバ1bを形成した本体1と、陰極2と、この陰極2と同軸上に配置された導電性材料を使用した陽極3と、陽極3の終端の前方に向けて粉末またはワイヤの溶射材料を供給する供給管4とから構成されたものである。ここでガスの供給路1aについて実際には複数路備えているが、本図では一給路のみ図示している。なお本装置は冷却のための水冷機構部を備えているが、本図では省略して表示している。
【0025】
チャンバ1bは、絶縁材を利用した環状のリング1b−1とこのリング1b−1の中に配置された円盤状の陰極2とによって形成され、陰極2と陽極3とはこのリング1b−1によって絶縁されている。なお、使用するガスは窒素,アルゴン,水素などであり、これらの混合気体であってもよい。
【0026】
チャンバ1bを形成する陰極2は円盤状であり、中心部は円錐状又は皿状の凸部を持つ。供給路1aはチャンバ1bの内周に対して一定の円周ピッチで複数配列されチャンバ1bの内周面に対して接線方向に入射している。このようなチャンバ1bに対する供給路1aの配置により、供給路1aからのガスはチャンバ1bの内周面に沿う流れとして送り込まれ、ガスはチャンバ1b内で旋回流となる。すなわち、チャンバ1b内では陽極3の軸線と一致した中心軸周りにガスが強制的に旋回流化され、その流れの履歴によって陽極3の内部流路3aにも図中の実線で示すようにスパイラルの流線として流下する。このスパイラルの流線は図1では1本であるが複数の供給路1aが複数設置されている場合は複数のスパイラルが内部流路3a内を流下していく。
【0027】
陽極3はその基材として銅を用いたもので、内部流路3aはチャンバ1bに臨む陰極側から終端側に向けて一様な角度で先細りする流路断面のテーパ流路として形成されている。そして、溶射材料を放出する供給管4は陽極3の終端より後方に配置されている。
【0028】
以上の構成において、供給路1aからチャンバ1bに供給された窒素やアルゴン等のガスは、チャンバ1b内で旋回流となって内部流路3aを高速で流下する。このとき、内部流路3aは下流側に向けて流路断面が小さくなるので、流速は次第に大きくなっていく。すなわち、内部流路3aの流路壁による流路内摩擦抵抗を受けるものの、流れ自体が増速されるため流動エネルギの減衰はなく、陽極3の終端から高速流として放出される。また、内部流路3aを流下するガスは旋回流化されているので、流路断面でみると遠心力の作用によって流路断面の中心側の圧力は低く流路内壁側の圧力は高い。さらに供給管4が陽極3の終端より後方に配置されていることにより材料の付着を軽減させることができる。
【0029】
一方、陰極2と陽極3との間に無負荷の電圧(600V程度)を印加した状態としておき、たとえば3000Vの電圧を印加してガスを電離状態にしてスパークを発生させる。このスパークにより陰極2内に発生点を持つアークが発生し、供給されたガスを媒体として図中の破線で示すように発生点からプラズマアーク5が励起される。そして、このプラズマアーク5によってプラズマガスが高温に加熱されてイオン化され、プラズマフレーム6として陽極3の終端から放射され、供給管4からの溶射材料を溶融して高速でワーク表面に衝突させて溶射皮膜を形成する。
【0030】
このような内部流路3aでのガスの旋回流とプラズマアーク5の発生が同時に起きるとき、陽極3の終端から飛び出さないで内部流路3aにプラズマアーク5を着地させるようにガス流量や印加電圧及び電流を調整する。このような調整により、プラズマアーク5を内部流路3a内で着地させるようにすると、着地直前のプラズマアーク5はガスの旋回流によって内部流路3a中心で収束され、陽極3の終端付近で内部流路3aの壁面に環状に着地する。一方、内部流路3aは下流側に向けガス流を増速する流れの場を提供するので、陽極3の終端側でもガスの旋回力が大きく減衰することなく保持される。したがって、プラズマアーク5は着地するまで内部流路3aのほぼ断面中心に沿う安定した収束状態に保たれてガスを高効率に加熱して高温化する。
【0031】
ここで、図4及び図5に示した従来例では、陽極53の流路断面が終端まで一様であることから、摩擦抵抗によって終端側に向かう流速も次第に低下していった。したがって、ガスの流動エネルギも次第に弱くなって、ガスの旋回流の減衰も不規則になりやすく、着地直前のプラズマアーク5がこの旋回流に十分に収束されないままとなる。このため、内部流路53aの内周に沿う環状のアーク着地点が形成されにくくなり、局部集中的な着地の傾向に陥りやすい。このような局部集中の着地が起きると、内部流路53aの内壁に大きな損傷を受け、ガス流の旋回流は更に減衰してしまい、プラズマアーク5の着地について再現性の安定度も大幅に下がることになる。
【0032】
なお、このような一様断面の陽極の場合における着地の不安定性を解消するためには、ガスの流量を多くしてその旋回力をかなり強めに設定することが一つの手段ではあった。しかしながら、ガス流量に下限を設定しなければならず、溶射材料の供給量や材料の溶融温度などの条件との間での調整が効かない場合があり、汎用性に欠けることは避けられないという問題点がある。
【0033】
これに対し、本発明では、先細りの内部流路3aの終端までにかけて流速を上げて流動エネルギが高く維持されるので、陽極3の出口から放出されるガスの高速流によるプラズマフレーム6の延長と同時に、減衰度が小さく保たれる旋回流によるプラズマアーク5の流路断面内での収束も安定する。そして、旋回流の減衰が小さくてその不規則性が無視できる程度に抑えられるので、内部流路3aの内周面に着地直前のプラズマアーク5もこの旋回流によって流路内断面で環状に引き回されることにより環状の着地点を形成する。したがって、プラズマアーク5は内部流路3aの内周面に対して局部的に集中することがなくなり、溶損によるプラズマアーク5の不安定を招くこともない。
【0034】
このように、陽極3内でガス流について増速させて流動性を維持することでガスの旋回流が一様に保たれるようにすれば、従来例のような局部集中は発生しない。したがって、プラズマアーク5の着地点は陽極3の終端部だけでなくその内部流路3aの任意の位置に設定することにより、プラズマフレーム6の安定性を高めることができる。
【0035】
以上のことから、プラズマアーク5を内部流路3aの任意の位置で着地させて、これによってガスの加熱度を変えることができるだけでなく、着地点を一つの位置に固定しないので陽極3の溶損も防止できる。このようなガスの加熱度の調整や溶損防止について、更に順に説明する。
【0036】
ガスの加熱度は、プラズマアーク5の発生点から着地点までの長さに比例し、この長さは電流の印加によるガスのプラズマ化による電圧と相関している。したがって、電流印加の制御によって、プラズマガスの温度を調整することができ、溶射材料の融点の違いに応じた溶射温度が得られる。また、プラズマアーク5の着地点を内部流路3aの出口に近くなるようにすれば、プラズマフレーム6の最も温度が高い領域7をこの出口部分に位置させることができ、高融点の溶射材料の溶融に都合がよい。一方、着地点を内部流路3aの出口から離れた部分に位置させれば、プラズマフレーム6の低い温度領域を供給管5からの溶射材料に臨ませることができ、低融点の溶射材料への対応が可能である。したがって、高融点から低融点の溶射材料に適したプラズマフレーム6を形成でき、それぞれの材料に適合した溶射条件で成分偏析を最小限におさえて均一で緻密な溶射皮膜を作製できることが可能となる。
【0037】
また、プラズマアーク5の着地点は以上に説明したように溶射材料の融点によって自由に変えることができるので、従来例のように陽極3の終端面だけに着地点が集中することはない。このため、陽極3の局部的な溶損の発生がなく、その寿命が向上するだけでなく、噴射されるプラズマフレーム6の曲がり等の発生も防止でき安定した溶射皮膜の形成が可能となる。
【0038】
一方、アークを陽極3の外まで引き延ばすためには、内部流路3aを流路断面が縮小するテーパ状としなくても、ガス流量を増やせばアークを陽極3の終端から外に飛ばすことはできた。ところが、アークを陽極3の外まで引き出すには、着火時の挙動や内部ガス流の安定性がかなり重要となり、従来例で示した一様な流路断面をもつ陽極53の形状の場合では、内部流路の途中でアークが着地しやすい。この場合、一様な流路断面の陽極では、前述のようにガスの旋回流が不規則に減衰してしまう結果、アークは陽極の内部流路に環状の着火点が形成されにくく、局部的な集中着地傾向が多くみられる。このようなアークの集中着地があると、陽極の内部流路の壁面が損傷して表面荒れを発生し、これに起因してガス流の旋回が減衰し、アークを陽極3の終端から外まで引き延ばせなくなる。これに対し、図1に示す実施の形態のように陽極3の内部流路3aを先細りのテーパ状としておけば、アークの着地点を安定して環状に形成でき、流路内壁の局部溶損をおさえることができる。
【0039】
ここで、内部流路3aのテーパ角度θが2°以下であると、チャンバ1b内で得られたガスの旋回流の減衰度が大きく特に内部流路3aの出口近傍で急激に減衰する傾向がみられる。このように旋回流が減衰してしまうと、プラズマアーク5の着地点が不安定となって環状に集中させたアークを形成できず、陽極3の終端の近傍または外側にプラズマアーク5が飛びやすくなる。したがって、このプラズマアーク5の飛び出しにより、陽極3の終端側が溶損し、陽極3の消耗が速くなる。
【0040】
また、テーパ角度θが20°よりも大きいと、流路の絞り度が過大となり、チャンバ1bから強い旋回流を得るために流入したガス流が減衰してプラズマアーク5が発生する着地点の領域が小さくなり制御がしにくくなる。すなわち、テーパ角度θを20°よりも大きくすると、内部流路3aを通過するガスの旋回半径が大きなるため、着火時のスパークを発生させる電圧を高くしなければならない。ところが、スパーク電圧を高く設定するためには、直流電源装置の電気部品の耐電圧を高くする必要があり、設備全体からすると好ましくない。一方、発生電圧を100V程度に低く設定してガスの旋回半径を大きくしない状態でプラズマを発生させるようにすると、旋回ガス量の微小な変動でアークの着地点が移動しやすく、アーク着地点の制御が難しくなる。すなわち、旋回ガスは圧縮性流体の流れなので、アークを発生させたときはプラズマの発生により内部流路3aを高速流動している旋回ガスには圧力変化を生じる。この圧力変化により旋回ガスは圧縮されて旋回速度が変化し、アークの着地点が不安定になり内部流路3a内に均等な環状着地を形成できず、局部的な集中着地となって陽極3の溶損度が大きくなる。したがって、内部流路3aのテーパ角度θが20°以上とすることは好ましくない。
【0041】
図2は溶射装置における別の実施の形態を示す要部の概略縦断面図である。なお、この図2の例及び以降に示す図3の例において、図1に示したものと同じ構成部材については共通の符号で指示し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
図2において、陽極3の終端側にはテーパ状に収斂する内部流路3aに連ねて断面積が一様な大きさの流路断面をもつガイドスロート3bが形成されている。このようなガイドスロート3bを備えることで、プラズマフレーム6は噴射される前にガイドスロート3bによってある程度まで整流化さるので、プラズマフレーム6の形状を安定させることができる。また、ガイドスロート3bの手前までの内部流路3aではガス流が増速されてくるが、ガイドスロート3bでは内部流路3aの終端部の速度が出口に向かってわずかに減少するガス流れとなる。このため、ガイドスロー3b内ではガスの旋回流も放出される向きの高速流も内部流路3a内の流れに比べるとわずかに減少する傾向であることにより、プラズマアーク5をガイドスロート3bの内周面に着地させやすくできる。したがって、陽極3の終端部に近い部分を選んでプラズマアーク5を着地させることができ、十分に加熱されたガス流による溶射材がより安定して溶融される。
【0043】
なお、ガイドスロート3bを備えていても、その上流にはテーパ状の内部流路3aが形成されていてガイドスロート3bに入り込むガス流の旋回流の不規則な減衰はない。したがって、図1の例と同様に、ガイドスロート3b内を含めて陽極3内の流路のどの位置でもプラズマアーク5を着地させても、局部集中的なプラズマアーク5の着地はなく、常に安定したプラズマフレーム6が得られる。
【0044】
図3は陽極3の別の形態を示す要部の概略縦断面図である。図3の(a)は陽極3の内部流路3a−1の終端に流路断面が次第に広がるディフューザ3cを設けたものであり、同図の(b)は内部流路3a−2の終端に等径のスロート3d及びこれより大径のディフューザ3eを形成したものである。図3の(c)は、先細りのテーパ状流路断面とした内部流路3a−3の終端に等径のスロート3fを形成するとともにその下流に流路断面を拡大させるディフューザ3gを設けたものである。
【0045】
図1において陽極3内部では、内部流路3aの形状がチャンバー1bで旋回流となったガスの増速に流路終端まで貢献することで、プラズマガスは陽極3の終端まで保持されているプラズマアーク5を流路断面の中心に収束させる。さらにガス自体が高温に加熱されることでガスの体積が膨張し、同時にプラズマアーク5が電極2中心より陽極3の中心を終端方向へ流れることで陽極3中心のプラズマガスが加速され、陽極3の中心部分においてガスがイオン化したプラズマ流れを発生させている。このとき内部流路3a中心のプラズマガスは電気エネルギーが加えられてイオン化されたプラズマ状態および高温のガス状態となり、急激な体積膨脹変化により圧力も急上昇する。ここで陽極3の終端方向に流れるプラズマガスの旋回流れによって収束され、同時に陽極3終端に向かうプラズマアーク5の流れがある状態で、圧力の低い陽極3終端に向かって高速のプラズマ流れが発生し陽極3終端部より大気中へプラズマフレーム6が噴射されることとなる。
【0046】
このとき供給路1aからのガス流量と、プラズマアーク電流の大きさを適切に調整することで超音速のプラズマフレーム6として火炎を噴射することが可能となり、これによりプラズマフレーム6内に最小流路断面部分の下流で発生する垂直衝撃波により高密度で高温のプラズマ領域7と低密度で低温のプラズマ領域とを励起させることができる。超音速のガス流れに溶射材料を効率よく投入する点においては、低密度のプラズマ領域は高密度のプラズマ領域よりも効率よくプラズマフレーム6に溶射材料の投入が可能である。
【0047】
図3の(a)〜(c)における陽極形状は、超音速のプラズマ流れを減速させずに効率よく噴射させるための形態である。図3(a)ではプラズマ発生装置の陽極3出口部分に陽極3の先細りテーパ状流路断面とした内部流路終端にディフューザー部3cを設けた形態であり、図3(c)では陽極3の先細りテーパ上流路断面とした内部流路3a−3の終端に等径のスロート3fを形成するとともにその下流にディフューザー部3gを設けたものである。
【0048】
ディフューザー部3c、3gにおいては超音速でのガス流れは音速以下のガス流れとは異なる挙動を示し、流路断面積が小さくなると圧力が上昇し、速度が減少する。反対に流路断面積が大きくなると圧力が低下し、速度が増加することを利用して超音速のプラズマの速度減少を抑えることを可能としている。
【0049】
さらに図3(b)における実施例は、陽極3の先細りテーパー状流路経路とした内部流路3b−2の終端に等径のスロート3dを形成するとともにその下流流路断面が急激に広がるディフューザー部3eを設けたものである。
【0050】
内部流路3a−2が流路終端までの旋回流の増速に貢献することにより、チャンバー1bで旋回流となったガスは、内部流路3a−2の終端および等径のスロート部3dまで保持されたプラズマアーク5を流路断面の中心に収束させている。その下流にディフューザー部を設けることによりガスの旋回流が変化し、流路断面の中心に収束しているプラズマ流れを攪乱した流れに変化させる。収束したプラズマ流れについては流路断面の中心部が高温であり周辺部は急激に温度が低下するのに対し、プラズマ流れを攪乱させることで陽極3終端部から噴射するプラズマフレームの高温領域を拡大させたプラズマフレーム6−2を形成する効果がある。
【0051】
図3の(a)〜(c)の例においても、内部流路3a−1,3a−2,3a−3が流路終端までの増速に貢献ししかも噴射直前で超音速化されるので、ガスのの流動エネルギは流路全長に亘って高く保持される。したがって、チャンバ1bで旋回流となったガスは陽極3の終端まで保持され、プラズマアーク5を流路断面の中心に収束させ、ガスを高温に加熱する。また、プラズマアーク5の着地点も図1の例と同様に自由に設定できるので、プラズマガスの加熱度の調整や陽極3の局所的な溶損を防止できる。
【0052】
ここで、本発明の溶射装置における陽極と従来例の陽極とについてその耐久試験と耐蝕性及び耐摩耗性について比較した結果を以下に示す。
【0053】
図1に示した本発明の溶射装置における陽極3の耐久性である陽極寿命を確認するためのプラズマアークトーチの点火試験を行った。そして、従来例として図4及び図5の(b)の陽極53を用い、試験では点火した時間の累積時間とそのときの陽極部分の溶損状態で評価した。プラズマガスは、窒素,アルゴンを用い、プラズマの出力は100kWに設定した。表1に陽極の耐久試験の結果を示す。
【0054】
【表1】
Figure 0004678973
【0055】
表1から判るように、本発明の陽極3では、比較例とした従来の図4または図5の(b)に示した溶損が殆どなく、陽極3の寿命を長くできるとともに低コスト化が図られる。
【0056】
本発明のプラズマアーク溶射装置を用いて各種溶射材料を溶射して溶射皮膜を作製し、皮膜の性能を確認した。この溶射皮膜の作製には、100kWの出力に設定した本発明のプラズマアーク溶射装置を用いるとともに、たとえば図4に示した従来の陽極構造を備える溶射装置を比較例として用いた。比較例の溶射装置では40kWと250kWに出力を変えて試験を行った。
【0057】
耐蝕性試験として1Nの硫酸煮沸試験を行った。この試験では、20mm×20mmの1mm厚の皮膜のみの試験片を用い、1Nの硫酸溶液(400ml)の中で3時間煮沸した後に、腐食減量(g/mm2 ・hr)を算出した。
【0058】
耐摩耗性試験は、ブラスト材に人造研削材WA(JIS R 6111):♯60,ブラスト陽極径:8mm,ブラスト距離:200mm,ブラスト空気圧:0.29MPaのブラスト条件下でブラスト試験を行った。試験片は50mm×50mmの5mm厚とし、その表面にアルミナ,酸化クロム,ジルコニア・イットリアをそれぞれ300μm厚さに溶射して皮膜したものを用いた。耐摩耗性試験では摩耗減重量を測定し、250kWの摩耗減重量を基準値100として、それぞれを比率で表した。表2に耐蝕性及び耐摩耗性の比較試験結果を示す。
【0059】
【表2】
Figure 0004678973
【0060】
表2から判るように、耐蝕性については、本発明のプラズマアーク溶射装置によって100kW出力で作成した溶射皮膜は、比較例の40kW出力で作成した溶射皮膜よりも優れている。また、比較例の250kW出力で作成した溶射皮膜と比べてもほぼ同等の性能を持つことが確認できた。また、耐摩耗性についても、比較例の250kW出力で作製した溶射皮膜とほぼ同等の性能を有することが確認できた。これにより、本発明のプラズマアーク発生装置では、従来装置の約半分の出力で250kW出力のものと同等の性能を持つ溶射皮膜を形成できることが判った。
【0061】
【発明の効果】
本発明では、流路断面が先細りする陽極に旋回流のプラズマガスを供給した後のガス流の増速によって旋回流の減衰を抑えるので、発生したプラズマアークを陽極末端まで旋回流の中心に沿わすことにより陽極の内部流路の壁に環状に安定着地させることができる。したがって、従来例のように、旋回流が減衰しやすいものに比べると、アークの局部集中的な着地がなくなり、陽極の溶損が防止され、良好なプラズマフレームが得られる。
【0062】
更に、陽極の内部流路における流路長さ方向の任意の位置にプラズマアークの着地させるように制御する手段を備えることにより、プラズマガス温度及び溶射材料に対するプラズマフレームの位置を変えることで、たとえば溶射材料の融点に応じた最適な溶射条件を設定することができ、溶射皮膜の品質を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプラズマアーク発生装置を溶射装置に適用したときのの要部を示す概略縦断面図である。
【図2】 陽極の終端部にガイドスロートを形成した例の実施形態を示す概略縦断面図である。
【図3】 陽極の別の実施形態を示す図であって、(a)は陽極の終端にディフューザを備えた例、(b)は陽極の終端にスロートと流路断面が急激に広がるディフューザを備えた例、(c)は超音速流への変換に好適なスロートとディフューザを備える例である。
【図4】 従来のプラズマアーク溶射装置の要部を示す概略縦断面図である。
【図5】 従来のプラズマアーク溶射装置における別の例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体
1a 供給路
1b チャンバ
2 陰極
3 陽極
3a,3a−1,3a−2,3a−3 内部流路
3b スロート
3c ディフューザ
3d スロート
3e 流路断面が急激に広がるディフューザ
3f スロート
3g ディフューザ
4 供給管
5 プラズマアーク
6,6−2 プラズマフレーム
7 高密度かつ高温のプラズマ領域

Claims (4)

  1. 絶縁材を利用した環状のリングとこのリングの中に配置された円盤状の陰極とから形成されたチャンバおよびこのチャンバの内周面に沿う流れとしてプラズマガスが送り込まれるガス供給路が形成された本体と、前記陰極と同軸上に配置され、内部に前記チャンバ内で旋回流化されたプラズマガスがスパイラルの流線として流下するガス流路が形成された陽極と、この陽極のプラズマの出口側に設けられた粉末またはワイヤの溶射材料が供給される供給管とから構成され、前記陽極と前記陰極とに電圧印加することによって前記プラズマガスを媒体としてプラズマアークを発生させる溶射トーチのプラズマアークの発生装置において、前記ガス流路側の前記陰極の中心部が円錐状または皿状の凸部であり、前記陽極の内部のガス流路を、当該ガス流路の前記チャンバに臨む陰極側から当該ガス流路の下流側の終端側に向けて一様に先細りするテーパ流路とし、前記プラズマガスの流量、前記陽極と前記陰極とに印加する電圧および電流を調整することにより、前記プラズマガスの旋回流中心に収束させたプラズマアークを、前記テーパ流路部分の任意の位置に環状に均一に着地させるようにしたことを特徴とする溶射トーチのプラズマアークの発生装置。
  2. 前記陽極の内部のガス流路のテーパ角度を2°〜20°とした請求項1記載のプラズマアークの発生装置。
  3. 前記陽極の終端部の内部形状を、直前のガス流路断面より拡大した形状とした請求項1記載のプラズマアーク発生装置。
  4. 絶縁材を利用した環状のリングとこのリングの中に配置された円盤状の陰極とから形成されたチャンバおよびこのチャンバの内周面に沿う流れとしてプラズマガスが送り込まれるガス供給路が形成された本体と、前記陰極と同軸上に配置され、内部に前記チャンバ内で旋回流化されたプラズマガスがスパイラルの流線として流下するガス流路が形成された陽極と、この陽極のプラズマの出口側に設けられた粉末またはワイヤの溶射材料が供給される供給管とから構成され、前記陽極と前記陰極とに電圧印加することによって前記プラズマガスを媒体としてプラズマアークを発生させる溶射トーチのプラズマアークの発生方法であって、前記ガス流路側の前記陰極の中心部が円錐状または皿状の凸部であり、前記陽極の内部のガス流路を、当該ガス流路の前記チャンバに臨む陰極側から当該ガス流路の下流側の終端側に向けて一様に先細りするテーパ流路としたプラズマアーク発生装置を用い、前記プラズマガスの流量、前記陽極と前記陰極とに印加する電圧および電流を調整することにより、前記プラズマガスの旋回流中心に収束させたプラズマアークを、前記テーパ流路部分の任意の位置に環状に均一に着地させることを特徴とする溶射トーチのプラズマアークの発生方法。
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